JP2003204960A - コンピュータ断層撮影装置 - Google Patents

コンピュータ断層撮影装置

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JP2003204960A
JP2003204960A JP2002003670A JP2002003670A JP2003204960A JP 2003204960 A JP2003204960 A JP 2003204960A JP 2002003670 A JP2002003670 A JP 2002003670A JP 2002003670 A JP2002003670 A JP 2002003670A JP 2003204960 A JP2003204960 A JP 2003204960A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】1台の装置でありながら、ファンビーム再構成
方式及びコーンビーム再構成方式それぞれの長所を存分
に発揮させ、汎用性に優れたマルチスライス断層撮影を
行う。 【解決手段】X線CT装置は、X線管101から発生し
且つ被検体Pを透過したX線を検出する2次元のX線検
出器103と、このX線検出器103の検出信号をスイ
ッチ群103aを介して受信し、被検体Pの投影データ
を生成するDAS104と、このDAS104から出力
された投影データを、先にファンビーム再構成方式で再
構成して断層像を生成し、次いでコーンビーム再構成方
式で再構成して断層像を生成する再構成装置と114と
を備える。この2種類の再構成方式及びその順番の指定
は検査計画作成システム(入力装置115)で、操作者
との間でインターラクティブに実行される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数個の放射線検
出素子を2次元状に配列させた放射線検出器を用いて被
検体の断層像を撮影するコンピュータ断層撮影装置に係
り、とくに、被検体の撮影部位に対する1回のスキャン
(検査)によって厚いスライス、薄いスライスなど、複
数種のスライス厚の断層像を提供することができるコン
ピュータ断層撮影装置に関する。
【0002】
【従来の技術】コンピュータ断層撮影装置として、X線
コンピュータ断層撮影装置(以下、X線CT装置と呼
ぶ)がある。このX線CT装置は、比較的旧くから医療
診断用或いは各種の研究用に用いられており、歴史的に
も大きな変遷を重ねている。
【0003】初期の頃には、シングルスライスX線CT
装置が用いられていた。このシングルスライスX線CT
装置は、被検体(例えば患者)を挟んで対向配置された
X線源及び検出器を有しており、この検出器は当該被検
体の体軸方向に直交する方向(チャンネル方向)に沿っ
て扇状に例えば約1000チャンネル並べられている。
【0004】このシングルスライスX線CT装置によれ
ば、X線源から被検体のあるスライス面(単にスライス
ともいう)に対してファン状にX線ビームを照射し、被
検体のあるスライス面を透過したX線ビームを検出器で
検出してX線透過データを収集する。収集されたX線透
過データは、検出器の各検出素子毎に設けられた素子を
有するデータ収集装置(DAS)に送られ、その各素子
により増幅処理等が行なわれて投影データ(1回のデー
タ収集を1ビューという)が収集される。
【0005】このため、X線源及び検出器を一体で被検
体の周囲に回転させながらX線照射を行って前記データ
収集を約1000回程度繰り返すことにより、被検体に
対する多方向からの投影データが収集され、その多方向
から得られた投影データに基づいて被写体のスライス面
の画像が再構成される。
【0006】このようなシングルスライスX線CT装置
では、被検体のある一つのスライス面の画像を得ていた
ため、短時間に広い範囲の画像を撮影することは難し
く、医師等から単位時間により高精細(高解像度)且つ
広範囲に画像を撮影したいという強い要望が出されてい
た。
【0007】この要望に応えるために、近年、マルチス
ライスX線CT装置が開発され、かなり普及している。
このマルチスライスCT装置は、シングルスライスX線
CT装置で用いられている検出器の列を、その列に直交
する方向に複数列配置して、全体でMチャンネル×Nセ
グメントの検出素子を有する2次元検出器を用いる。マ
ルチスライスX線CT装置は、スライス方向に広がり幅
を有するファンビームX線を曝射するX線源と、上述し
た2次元検出器とを有している。これにより、円錐状の
X線ビーム(有効視野直径FOV)が被検体を透過す
る。この透過後のX線を2次元検出器で検出することに
より、被検体の多スライス面の投影データを一度に収集
でき、シングルスライスX線CT装置に比べて、高精細
且つ広範囲な画像を収集することができる。
【0008】このため、現在、X線CT装置の主流は、
マルチスライスX線CT装置に移行しつつある。現在、
使用に供しているマルチスライスX線CT装置は、4ス
ライス型であるが、8スライス型や16スライス型のマ
ルチスライスX線CT装置といった更なる多列化も望ま
れ、研究が進んでいる。
【0009】更に、近年、このマルチスライスX線CT
装置は、ヘリカルスキャン法を実施する、いわゆるマル
チスライス・ヘリカルX線CT装置も開発中である。
【0010】ところで、マルチスライスX線CT装置で
は、スライス方向に広がり幅を有するファンビームX線
(すなわち実際にはコーン状のX線ビーム)を照射して
いるにも関らず、コーンビ−ムをスライス厚方向に平行
なビ−ムと見做すファンビーム再構成法を行い、所望の
スライスを再構成している。
【0011】しかしながら、多列化が進んだ場合、ファ
ンビーム再構成法では、スライス方向において列間での
X線パスが平行とは見做せなくなる。仮に、これを平行
とみなして、単純に列毎に画像をマルチスライスとして
再構成した場合、アーチファクトが多く、実用に耐えな
い画像となってしまうことが殆どである。この問題を克
服する再構成法として、アーチファクトの少ない、いわ
ゆるコーンビーム再構成法が提案されている。
【0012】このコーンビーム再構成法は、上述のよう
に画質の面では優れているものの、ファンビーム再構成
法と比較して、劣っている面もある。
【0013】例えば、コーンビーム再構成法の場合、フ
ァンビーム再構成法に比べて、多列化しても画像アーチ
ファクトが少ない分、1度にデータ収集する範囲を広く
する設定できるので、スキャン時間はその分、短くする
ことができる。しかし、コーンビーム再構成法は、コー
ン角を考慮した再構成を行う必要があることから、特に
スライスの厚い画像を同時に多数、再構成するような場
合には、再構成時間は、ファンビーム再構成法よりも長
くなってしまう。つまり、再構成時間だけを考えると、
コーンビーム再構成法はファンビーム再構成法に比べ
て、スライス厚が一般に厚く設定されるスクリーニング
検査には不向きである。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】このようにマルチスラ
イスX線CT装置に適用可能な再構成法には各種のもの
があるが、それぞれ一長一短があるので、従来、各X線
CT装置は、それぞれの使用目的に合わせた1種類の画
像再構成法を採用するに止まっていた。
【0015】このため、1台のX線CT装置で多種類の
画像再構成法それぞれの利点を活かした撮影を行うこと
はできず、汎用性に乏しかった。
【0016】例えば、ファンビーム再構成方式を採るマ
ルチスライスX線CT装置により例えば腹部を比較的厚
めのスライスでスキャンする場合、再構成の時間は短い
ので、スキャン後、直ちに断層像を見ることができる。
これにより、スキャンのやり直しなどの確認を迅速に行
うことができる反面、画質が劣るので、広範囲にわたる
精細な検査は別に行う必要がある。
【0017】一方、コーンビーム再構成方式を採るマル
チスライスX線CT装置により例えば腹部を比較的厚め
のスライスでスキャンする場合、画質の面では優れてい
るが、再構成に時間が掛かるため、操作者がそのスキャ
ンにより得られた断層像を見ることができるのは、スキ
ャンが終了してから暫くの待ち時間が必要になる。つま
り、コーンビーム再構成方式の場合、何等かの都合によ
り再スキャンが必要になる場合でも、そのことが画像か
ら分かるのは相当に時間が経ってしまってからである。
これにより、スキャンが首尾良く終わったか否かを確認
するのに時間が掛かり、患者スループットも低い。
【0018】本発明は、上述した事情に鑑みてなされた
ものであり、1台の装置でありながら、多種類の再構成
方式の持つ長所を存分に発揮させ、汎用性に優れたマル
チスライス断層撮影を行うことができるX線CT装置な
どの放射線CT装置を提供することを、その目的とす
る。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係るコンピュータ断層撮影装置は、例えば
X線CT装置に見られる如く、放射線を発生する放射線
源、この放射線源から発生し且つ被検体を透過した放射
線を検出する複数個の検出素子を互いに直交する2方向
に2次元的に配列させた放射線検出器、及び前記放射線
源及び前記放射線検出器と前記被検体とを相対的に移動
可能な移動手段を用いて前記被検体の撮影範囲をスキャ
ンするスキャン手段と、このスキャン手段により収集さ
れた投影データに基づいて前記撮影範囲の断層像を再構
成する再構成装置とを備えたコンピュータ断層撮影装置
であり、前記再構成装置は、異なる再構成方式により、
異なるスライス厚の前記断層像を再構成するように構成
されたことを特徴とする。これにより、多種類の再構成
方式(ファンビーム再構成方式、コーンビーム再構成方
式など)それぞれの持つ長所を活かして、再構成方式毎
に異なるスライス厚の断層像を再構成させることができ
るので、1台のコンピュータ断層撮影装置でありなが
ら、汎用性に優れたマルチスライスの断層撮影を行うこ
とができる。
【0020】好適には、前記再構成装置は、前記異なる
スライス厚の断層像を順に再構成するように構成され
る。また、前記再構成装置は、前記スライス厚毎に異な
る再構成方式で再構成するように構成されていてもよ
い。
【0021】さらに、前記再構成装置は、第1の再構成
方式により第1のスライス厚を有する複数の前記断層像
を再構成し、第2の再構成方式により前記第1のスライ
ス厚よりも薄い第2のスライス厚を有する複数の前記断
層像を再構成するように構成されていてもよい。この場
合、前記再構成装置は、前記第1の再構成方式として前
記放射線のレイを回転中心軸に対して直交するものと仮
定して投影データを逆投影することにより画像再構成を
行うファンビーム再構成方式を用い、前記第2の再構成
方式として前記回転中心軸に対する実際のコーン角を考
慮して前記投影データを画像再構成に付すコーンビーム
再構成方式を用いることができる。例えば、前記コーン
ビーム再構成方式は、前記回転中心軸に対する実際のコ
ーン角に応じた斜めの前記放射線のレイに沿って投影デ
ータを逆投影することにより画像再構成を行う再構成方
式である。また、前記スキャン手段は、前記複数のスラ
イスの位置を連続的に且つヘリカル状に変えながらスキ
ャンするマルチヘリカルスキャン方式に拠るスキャン手
段である場合、前記コーンビーム再構成方式は、前記マ
ルチヘリカルスキャンのスキャン軌道に沿ってコーン角
を考慮した斜めの再構成演算を行う再構成方式であるこ
とが望ましい。
【0022】また別の態様として、前記再構成装置は、
前記ファンビーム再構成方式により前記第1のスライス
厚の複数の断層像を先に再構成し、次いで前記コーンビ
ーム再構成方式により前記第2のスライス厚の複数の断
層像を再構成するように再構成の順番を指定する手段を
含むこともできる。
【0023】さらに、好適な別の態様として、本発明に
係るコンピュータ断層撮影装置は、少なくとも前記スキ
ャン及び再構成に必要な情報を操作者にインターラクテ
ィブに入力させるインターフェースを備え、このインタ
ーフェースは、前記スライス厚が組毎に異なる複数組の
複数スライスの断層像を得る必要がある旨の指令を操作
者が入力可能な入力手段と、この入力手段を介して入力
された前記指令に応答して前記再構成方式指令手段を自
動的に作動させる自動作動手段とを有することもでき
る。
【0024】本発明に係る、その他の構成及び特徴ある
作用効果は、添付図面及びこの図面を用いて行われる以
下に記載の説明から明らかになる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図1〜
6に基づいて説明する。
【0026】図1には、この実施形態に係る、放射線X
線CT装置としてのマルチスライスX線CT装置の構成
を示している。
【0027】X線CT装置100は、被検体(例えば患
者)Pを載置させる図示しない寝台と、被検体Pを挿入
して診断を行うための診断用開口部OPを有し、被検体
Pの投影データの収集を行う架台Gと、架台G全体の動
作を制御するとともに、投影データを収集し、この投影
データに基づいて画像再構成処理や画像表示等を行うデ
ータ処理ユニットUとを備えている。
【0028】寝台は、図示しない寝台駆動部の駆動によ
り、その長手方向にスライド可能な天板を有する。通
常、被検体Pは、その体軸方向が長手方向に一致するよ
うに載置される。
【0029】架台Gは、その診断用開口部OPに挿入さ
れた被検体Pを挟んで対向配置されたX線源としてのX
線管101及び放射線検出器としてのX線検出器103
を備えるほか、スイッチ群103a(図3参照)、デー
タ収集回路(DAS)104、非接触のデータ伝送装置
105、架台駆動部107、及びスリップリング108
を備えている。
【0030】X線管101、X線検出器103、及びデ
ータ収集装置104は、架台G内で回転可能な回転リン
グ102に設けられており、架台駆動部107からの駆
動制御により回転リング102が回転することで、架台
3の診断用開口OP内に挿入された被検体Pの体軸方向
に平行な回転中心軸の周りに両者が一体で回転可能にな
っている。回転リング102は、1回転あたり1秒以下
という高速速度で回転駆動される。
【0031】X線管101は、有効視野領域FOV内に
載置された被検体Pに対してコーンビーム(四角錐)
状、又はファンビーム状のX線を発生する。X線管10
1には、X線の曝射に必要な電力(管電圧、管電流)が
高電圧発生装置109からスリップリング108を介し
て供給される。これにより、X線管101は、上記回転
中心軸に並行なスライス方向及びこのスライス方向に直
交するチャンネル方向の2方向に広がる、いわゆるコー
ンビームX線又はファンビームX線を発生する。通常の
診断では、被検体Pが寝台の長手方向に沿って天板に載
るので、スライス方向は被検体Pの体軸方向に一致す
る。
【0032】なお、架台G内のX線管101と被検体P
との間には、X線管101のX線焦点から曝射されたコ
ーン状又はファン状のX線ビームを整形し、所要の大き
さのX線ビームを形成するためのスリット(図示せず)
が設けられている。
【0033】X線検出器103は、被検体Pを透過した
X線を検出するデバイスであり、X線検出素子を互いに
直交する2方向(スライス方向及びチャンネル方向を成
す)それぞれにアレイ状に複数個配列され、これにより
2次元のX線検出器を成している。本実施形態では、X
線検出器103は、複数(例えば38個)の検出器モジ
ュールから構成され、複数の検出モジュールがチャンネ
ル方向に配列される。
【0034】図2には、そのうちの1つの検出器モジュ
ール1030の展開図を示している。検出器モジュール
1030は、シンチレータと、フォトダイオードからな
る複数の検出素子1031,1032を有するフォトダ
イオードチップとを有している。複数の検出素子103
1、1032は、チャンネル方向とスライス方向との2
方向に関してマトリクス状に配列される。なお、本実施
形態におけるX線CT装置では、複数の検出器モジュー
ル1030のそれぞれは、平面的ではなく、X線管10
1の焦点を中心とした1つの円弧に沿って配列される。
【0035】検出器モジュール1030は、上述したよ
うに複数の検出素子1031、1032を有するフォト
ダイオードチップとともに、スイッチングチップ(スイ
ッチング群103aを成す)、DASチップ(DAS1
04を成す)を有している。これらフォトダイオードチ
ップ、スイッチングチップ、DASチップは、単一のリ
ジッドなプリント配線板上に実装される。
【0036】一方の検出素子1031は、スライス方向
に関する幅が1.0mmで、チャンネル方向に関する幅
が0.5mmの有感域を備えている。他方の検出素子1
032は、スライス方向に関する幅が0.5mmで、チ
ャンネル方向に関する幅が0.5mmの有感域を備えて
いる。
【0037】フォトダイオードの有感域の幅は、X線管
の回転中心軸上での換算値として定義する。つまり、
「1mmの有感域幅を有するフォトダイオード」とは、
「X線管の回転中心軸上で1mmに相当する有感域幅を
有するフォトダイオード」を意味している。このため、
X線が放射状に拡散することを考慮すると、フォトダイ
オードの実際の有感域の幅は、X線焦点と回転中心軸と
の距離に対するX線焦点とフォトダイオードの有感域と
の実際の距離の比率に従って、1mmより若干広くな
る。
【0038】0.5mm幅の検出素子1032は、スラ
イス方向に例えば16個並べられる。なお、スライス方
向に並べられた16個の検出素子1032を、第1の検
出素子列群と称する。また、1mm幅の検出素子103
1は、スライス方向に関し、第1の検出素子列群の両側
それぞれに、検出素子1032の配列個数よりも少ない
複数個、例えば12個ずつ並べられる。スライス方向C
に並べられた12個の検出素子1031を、それぞれ第
2の検出素子列群と称する。
【0039】本実施形態では、スライス方向に並べられ
た検出素子1032の個数(例えば16個)は、その両
側それぞれに配置された検出素子1031の個数(例え
ば12個)よりも多く、そのトータル個数(例えば24
個)よりも少なく成るように設計されている。
【0040】つまり本実施形態では、X線検出器103
はチャンネル方向(行方向)に912個、スライス方向
(列方向)に40個の検出素子が配列されて成る。尚、
本実施形態のX線検出器103は、0.5mm幅の検出
素子と1.0mm幅の検出素子により不均等ピッチの2
次元検出器を形成しているが、均等サイズの検出素子を
行・列方向に配列された2次元検出器でも良く、また検
出素子サイズも0.5mm、1.0mmではなく、1.
25mm幅の検出素子など本例に限定されることはな
い。
【0041】このようなX線検出器103で検出された
M×N(上記の例でいえば、M=24行×38個=91
2であり、N=40(=16列+2×12列)であ
る。)の全チャンネルに関する膨大なデータ(すなわ
ち、1ビューあたりのM×Nチャンネル分のデータ(2
次元投影データ))は、スイッチ群103aを介して、
チップ化されているDAS104に一旦集められる。
【0042】具体的には、X線検出器103の各検出素
子により検出されたX線投影データは、スイッチ群10
3aを介して例えば各チャンネルの検出素子列(40列
の検出素子1031、1032)に対して、40列より
少ない8列分(912行×8列)のデータ収集素子又は
4列分(912行×4列)のデータ収集素子を有するD
AS104に送られる。
【0043】このX線投影データのDAS104へのデ
ータ転送を行うために、スイッチ群103aはホストコ
ントローラから制御信号を受けて、X線投影データをス
ライス方向の列毎に加算して(すなわち、データを列毎
に束ねて)所要列数の2次元等価データを生成する。
【0044】DAS104から出力される2次元投影デ
ータは、一括して光通信を応用した非接触データ伝送装
置105を介して後述のデータ処理ユニットUに伝送さ
れる。尚、ここでは、データ伝送装置として、光通信を
応用した非接触データ伝送装置105を例に挙げて説明
しているが、スリップリング等の接触データ伝送装置で
も良い。
【0045】X線検出器103による検出動作は、1回
転(約1秒)の間に、例えば1000回程度繰り返さ
れ、それによりM×Nチャンネル分の膨大な2次元投影
データが1秒(1回転)あたり1000回発生し、この
ような膨大でしかも高速に発生する2次元投影データを
時間遅れなく伝送するために、DAS104及び非接触
データ伝送装置105は超高速処理化が図られている。
【0046】図3は、本実施形態における2次元のX線
検出器103,スイッチ群103a,及びDAS104
の構造を模式的に示す斜視図である。同図に示すよう
に、X線検出器103は、検出素子がアレイ状に並べら
れており、スイッチ群103aは、例えばスイッチ基板
上にFET等のスイッチング素子を実装して構成されて
いる。また、DAS104のデータ収集素子は、X線検
出器103の各検出素子と同様にアレイ状に配列されて
いる。
【0047】DAS104の各データ収集素子は、送ら
れたX線透過データに対して増幅処理やA/D変換処理
等を施して被検体Pの8スライス分又は4スライス分の
投影データを収集するようになっている。
【0048】データ処理ユニットUは、ホストコントロ
ーラ110を中心として、データ補正等の前処理を行う
前処理装置106、記憶装置111、補助記憶装置11
2、データ処理装置113、再構成装置114、入力装
置115、及び表示装置116がデータ/制御バス11
6を介して相互に接続されている。さらに、このバス1
16は外部の画像処理装置200に接続されている。こ
の画像処理装置200は、補助記憶装置201、データ
処理装置202、再構成装置203、入力装置204、
及び表示装置205を備えている。
【0049】前処理装置106は、非接触データ伝送装
置105より伝送されてきた投影データに感度補正やX
線強度補正等を施す。そして、前処理装置106で感度
補正やX線強度補正等を受けた360゜分、つまり10
00セットの2次元投影データは記憶装置111に一旦
記憶される。
【0050】再構成装置114は、記憶装置111に記
憶された投影データにファンビーム再構成処理、或いは
コーンビーム再構成処理を施して断層像のデータを生成
する。
【0051】コーンビーム再構成処理は、主としてFe
ldkamp法と呼ばれる再構成アルゴリズムを利用し
て、投影データに基づく画像再構成を行う。Feldk
amp再構成法は、スライス方向に広い対象領域を複数
のボクセルの集合体として扱って、X線吸収係数の3次
元的分布データ(以下「ボリュームデータ(複数のボク
セルデータが立体的(3次元的)に集合したもの)」と
いう。)を発生するために、ファンビーム・コンボリュ
ーション・バックプロジェクション法をもとに改良され
た近似的再構成法である。つまり、Feldkamp再
構成法は、データをファン投影データとみなして畳み込
み、回転中心軸に対して実際のコーン角に応じた斜めの
レイに沿ってバックプロジェクションを行う方法であ
る。
【0052】なお、コーンビーム再構成アルゴリズムと
しては、特開平10−286253号公報に示されてい
る如く、ASSR法「2次元投影データから定めた仮想
平面(ヘリカルスキャンの中心軸に対して傾斜する斜断
面として設定されることがより効果を発揮する)の位置
に近似するX線パスの近似投影データを抽出し、この近
似投影データを用いて画像再構成するアルゴリズム」
等、コーン角の情報を用いて画像再構成するものであれ
ば、他のアルゴリズムを採用しても良い。
【0053】コーンビーム再構成処理において、Fel
dkamp再構成法を用いる場合、以下に説明する2つ
の補正処理のうちの、少なくともいずれかの補正処理を
併用すると、再構成処理に因る誤差を小さくすることが
できる。
【0054】第1の補正処理は、X線ビームが再構成面
(スライス面)に治して斜めに入っていることによっ
て、X線ビームが被検体の中を通る長さが長くなること
に対する補正処理である。具体的には、DAS104で
得られた投影データ(前処理などを施しても施さなくて
も良い)に対して、コーンビームX線における体軸方向
の位置に応じて異なるビーム経路長を補正する。
【0055】第2の補正処理は、実測のX線パスは、X
線焦点と再構成処理により規定されるボクセルの中心と
を結ぶ計算上のX線パスに対してズレを生じるが、この
誤差を補正するものである。具体的には、計算上のX線
パスの周囲に存在する実際の複数本(例えば4本)のX
線パスに沿って実測された投影データに対して所定の計
算処理を施し、得られた計算データを、計算上のX線パ
スに示す直線に沿って逆投影データとし、これを所定の
重み付けをして逆投影する。特にヘリカルスキャンの場
合は、所望の再構成面とX線焦点とのスライス方向に関
する位置関係が変わるので、X線焦点の位置毎(或いは
ビュー毎)に上記計算処理に使用される検出素子列(の
データ)或いは検出素子列の寄与度を変えるのが望まし
い。このようなコーンビーム再構成を行えば、スライス
方向に広い検出器を有効に活用することができる。
【0056】ヘリカルスキャンとは、第3世代又は第4
世代X線CT装置の場合、X線源を連続回転させなが
ら、被写体を移動させるものである。このヘリカルスキ
ャンでは、X線を曝射する動作中に、X線源の回転角度
に応じて被検体の位置が連続的に変わる。すなわち、被
検体に対する走査平面の位置が連続的に変化していく。
ヘリカルスキャンによって収集されたX線投影データ
は、複数のスライスの断層像に再構成される。
【0057】一方、ファンビーム再構成方式は、例えば
特開平10−248837号、特開平10−21372
号の公報に示されている如く、ファンビーム・コンボリ
ューション・バックプロジェクション法を利用した再構
成法である。具体的には、バックプロジェクションで、
X線レイを回転中心軸に対して直交するものと仮定(投
影データが体軸方向に垂直方向のX線により得られたと
仮定)して、投影データに基づいて画像再構成する。
【0058】このファンビーム再構成方式でヘリカルス
キャンを行う場合、ヘリカル補間を行うことが望まし
い。このヘリカル補間とは、所望スライスの再構成に必
要な投影データ(360度分又は180度+ファン角度
分の投影データ)を、スライス面の近傍で得られる同一
位相の投影データを線形補間して得ることを言う。ま
た、このヘリカル補間を改良した補間を行うこともでき
る。具体的には、ファンビーム再構成モードの場合、デ
ータ収集装置113は、所望スライス面の近傍の一定の
範囲に所定数のリサンプリング点を仮想的に設定し、各
リサンプリング点におけるリサンプリングデータを当該
各リサンプリング点を挟む同一位相のデータを線形内挿
補間で得て、このリサンプリングデータに対して所定の
フィルタによる重み付け加算を行うことで、所望スライ
スの投影データを生成する、という手法である。
【0059】再構成されたボリュームデータは、直接
に、あるいは記憶装置111に一旦記憶された後、デー
タ処理装置113に送られて、操作者の指示に基づき、
既に広く用いられている、任意断面の断層像、任意方向
からの投影像、レンダリング処理による特定臓器の3次
元表面画像等のいわゆる疑似3次元画像データに変換さ
れて、表示装置116に表示される。
【0060】操作者は、検査・診断の目的に応じて、上
記任意断面の断層像、任意方向からの投影像及び3次元
表面画像等の中から任意の表示形態を選択し、設定する
ことが可能である。つまり、一つのボリュームデータか
ら、異なる形態での画像を生成し、表示することができ
る。また、表示の際には、1種類の画像だけでなく、複
数種類の画像を同時に表示するモードも備え、目的に応
じて一つの画像を表示するモードとの切り替えが可能で
あるようになっている。
【0061】入力装置115は、図示しないが、演算処
理用のCPUのほか、キーボード、各種スイッチ、マウ
ス等を備えたインターラクティブなインターフェースで
あり、操作者が実際のスキャン前に検査計画を立てると
きに使用する検査計画作成システムとしても機能する。
この検査計画作成機能には、後述するように、撮影部
位、スキャンから画像記録までのフロー、データ収集の
ためのスキャン条件、画像再構成を行うための再構成条
件、再構成された画像を表示及び記録するための表示・
記録条件などの入力及び設定が含まれる。この検査計画
作成機能については、更に後述される。
【0062】ホストコントローラ110は、CPUを有
するコンピュータ回路を搭載しており、高電圧発生装置
109に接続されるとともに、バスを介して架台内の図
示しない寝台駆動部、架台駆動部107、放射線検出器
103にそれぞれ接続されている。また、ホストコント
ローラ110、データ処理装置113、記憶装置11
1、再構成装置114、表示装置116、及び入力装置
115は、それぞれバスを介して相互接続され、当該バ
スを通じて互いに高速に画像データや制御データ等の受
け渡しを行うことができるように構成されている。
【0063】ホストコントローラ110は、所定の制御
の実行を通して、X線透過データ(投影データ)を収集
させる。すなわち、ホストコントローラ110は、操作
者から入力装置115を介して入力されたスライス厚等
のスキャン条件を内部メモリに格納し、この格納された
スキャン条件(あるいは、マニュアルモードにおいて操
作者から直接設定されたスキャン条件)に基づいて高電
圧発生装置109、寝台駆動部、架台駆動部107、及
び寝台の体軸方向への送り量、送り速度、架台(X線管
101及びX線検出器103)の回転速度、回転ピッ
チ、及びX線の曝射タイミング等を制御しながら、当該
高電圧発生装置109、寝台駆動部、架台駆動部107
を駆動させる。これにより、被検体の所望の撮影領域に
対して多方向からコーン状のX線ビームが照射され、被
検体の撮影領域を透過した透過X線を、放射線検出器1
03の各検出素子を介してX線透過データとして検出す
ることができる。
【0064】ここで、検査計画作成機能について詳述す
る。
【0065】一般に、管電圧、管電流、X線曝射時間等
のスキャン条件の最適化、撮影スライス幅(スライス厚
×スライス枚数)、マトリクスサイズ等の再構成条件の
最適化は、専門的知識を必要とする。その専門的知識を
ベースとして、経験の浅いまた専門的知識の希薄な操作
者であっても、経験の豊富な操作者と同等の条件設定を
可能にするために開発された機能が、上述した検査計画
作成機能である。
【0066】スキャンから画像記録までのフローの1つ
として、天板停止状態におけるスキャンとスキャン後に
天板移動とを繰り返すコンベンショナルなスキャンに対
応したフローがある。これによれば、設定された全スラ
イス位置のスキャンが終了した後、画像再構成・表示を
行うスキャン&スキャンモード、コンベンショナルスキ
ャンにおいて設定スライス位置のスキャンした直後に当
該スキャンにより得られたデータに基づく画像再構成・
表示を行う動作を全スライス位置において繰り返すスキ
ャン&ビューモード等がある。
【0067】また、スキャンから画像記録までの別のフ
ローに、スキャン中に天板が移動するヘリカルスキャン
に対応したフローがある。このフローによれば、ヘリカ
ルスキャンに追従して、ファンビーム再構成やコーンビ
ーム再構成を行い、予め設定したウインドウ条件でスキ
ャン中にフィルミングされる画像を表示画面上で観察し
ながらフィルミングするオートフィルミングモード、ス
キャン中にウインドウ条件を調整する必要がある場合
は、フィルミング中にインタラクティブにウインドウの
条件変更が可能となり、条件変更中は自動的にフィルミ
ング状態が待機状態になるアクティブオートフィルミン
グモード、ヘリカルスキャンに追従してリアルタイム再
構成及び画像表示が行われ、スキャン終了後、リアルタ
イム再構成とは異なるファンビーム再構成又はコーンビ
ーム再構成された画像を観察しながらフィルミングする
というリアルタイムモード等がある。
【0068】また、架台Gによる投影データの収集動作
(スキャン動作)には、複数のパラメータが関わってい
る。同様に、収集した信号から断層像を生成する画像生
成動作にも、また再構成した断層像を表示する画像表示
動作にも、それぞれ複数のパラメータが関わっている。
【0069】スキャン条件(信号収集パラメータ)とし
ては、撮影部位(全身、頭部、胸部、肺野、下肢等)、
スキャンタイプ(コンベンショナルスキャン/ヘリカル
スキャン)、スライス厚、スライス間隔、ボリュームサ
イズ、ガントリ傾斜角度、管電圧、管電流、撮影領域サ
イズ、スキャンスピード(X線管と検出器の回転速
度)、X線管が1回転する間に移動する寝台の移動量、
寝台移動量等がある。
【0070】再構成条件(再構成パラメータ)として
は、再構成方式(ファンビーム再構成方式/コーンビー
ム再構成方式)、再構成領域サイズ、再構成マトリクス
サイズ、関心部位を抽出するためのしきい値等がある。
表示・記録条件(画像表示・記録パラメータ)として
は、ウインドウレベル、ウインドウ幅、表示倍率、マル
チプラナー(サジタル/コロナル/オブリーク)があ
る。
【0071】信号収集から画像生成を経て最終的に画像
表示するまでの一連の検査シーケンスを完遂するために
は、上述した複数の信号収集パラメータと複数の再構成
パラメータと複数の画像表示パラメータとをそれぞれ設
定することが要求される。
【0072】ここでは、設定された複数の信号収集パラ
メータ、設定された複数の再構成パラメータ、設定され
た複数の画像表示パラメータ、及び、信号収集、再構
成、画像表示、画像記録までのフローはプランと総称さ
れる。そこで、検査計画を立てるときの操作者にとって
の設定作業の便宜を考慮して、複数の信号収集パラメー
タから、複数の画像生成パラメータ、複数の画像表示パ
ラメータまでを含めてプランとして予め登録しておくこ
とができる。プランを選択することにより、簡単に上述
の一連のシーケンス全体を実行することができる。
【0073】図4には、検査スケジュール設定画面の例
を示している。ここでは、検査スケジュール設定画面と
してスキャンスケジュール画面を示している。検査スケ
ジュール設定画面は、入力デバイスの操作画面上に表示
されるが、画像表示用の表示装置116に表示されても
よい。
【0074】この検査スケジュール設定画面の右上欄に
は、X線管とX線検出器を固定した状態で天板を移動す
ることにより得られたデータに基づいて作成されたスキ
ャノグラムが表示される。このスキャノグラム上にスキ
ャン範囲を設定するための枠線が表示される。この枠線
を拡大/縮小、移動、回転操作することにより、スキャ
ン範囲を設定することができる。
【0075】また、検査スケジュール設定画面の上欄の
中央部には被検体(患者)情報欄が、さらにはその左欄
にはデータ収集後の処理設定欄が表示される。
【0076】さらに、この設定画面の下欄には、スキャ
ンスケジュール表が表示される。このスキャンスケジュ
ール表には、予定する複数のスキャンオペレーションが
その時系列の順序に従って縦に配列される。操作者は、
所望するスケジュールに従って、スキャンオペレーショ
ンの新規(追加)、複写、消去の各機能を使って所望す
る順番で所望するスキャンオペレーションを配列してい
く。
【0077】各スキャンオペレーションの行には、操作
者がトリガボタンを押した任意時刻を起点とした各スキ
ャンオペレーションの開始時間、スキャンオペレーショ
ン間の休止時間、スキャンオペレーション各々のスキャ
ンの範囲(開始/終了位置)、スキャンモード(コンベ
ンショナルスキャン、ヘリカルスキャン)、スキャンオ
ペレーションの回数、高電圧発生装置からX線管101
へ供給される管電圧、管電流、スキャン速度(スキャン
トータル時間)、FOVのサイズ、スライス幅(スライ
ス厚×スライス数)、スキャン範囲、スキャンオペレー
ション間の天板の移動量、等の条件の項目が配列されて
いる。各項目の値は、検査計画作成システム11により
初期推奨値が挿入されており、操作者は必要に応じてそ
の値を変更可能である。
【0078】なお、スキャノグラム上に表示されるスキ
ャン範囲を示す枠線は、開始位置、終了位置、スキャン
範囲、FOVのサイズのいずれかの項目の値を変更すれ
ば、その変更に連動してサイズや位置が変更される。ま
た逆にスキャノグラム上の枠線をクリックして移動すれ
ば、開始位置、終了位置などの項目がその移動に応じて
連動して変更される。
【0079】同時に、ホストコントローラ110は、入
力装置115にて設定されたスキャン条件(特に、撮影
スライス幅或いはスライス数)及び再構成条件(特に、
ファンビーム再構成/コーンビーム再構成のいずれの再
構成アルゴリズムにより画像再構成するか)に基づい
て、X線検出器103のスイッチング素子のオン/オフ
を制御する。ホストコントローラ110は、X線検出器
103が有する各検出素子(フォトダイオード)とDA
S104との接続状態と共に、データ収集に使用する体
軸方向におけるDAS数(例えばファンビーム再構成用
に体軸方向に4つ、コーンビーム再構成用に体軸方向に
8つ)を切換え、各検出素子で検出されたX線透過デー
タを所定の単位で束ねる。そして、スキャン条件や再構
成条件に対応した複数スライスのX線透過データとして
DASに送り出し、所定の処理を実行する。
【0080】この検査計画作成システム(入力装置11
5)の支援のもとで、操作者は、撮影部位、スキャンか
ら画像記録までのフロー、スキャン条件、再構成条件、
表示条件を含む検査計画(スケジュール)の設定を行う
ことができる。設定されたスケジュールに従ってホスト
コントローラ110は架台及び寝台を制御し、そのスケ
ジュールを実行する。
【0081】次に、この実施形態に係るX線CT装置の
検査計画作成システム(入力装置115)の動作を、図
5を参照して説明する。なお、以下の説明では、スキャ
ンモードとしてヘリカルスキャン(X線CT装置の製造
者によっては螺旋スキャン、スパイラルスキャンなどと
呼ばれることもある。)が選択されるものとする。
【0082】まず操作者は、寝台の天板上に被検体Pを
載置させる。そして、被検体Pのスキャノ撮影を行う
(図5、ステップS1)。このスキャノ撮影は、X線管
101とX線検出器シ103を被検体Pの周りに回転さ
せないで、X線管101からX線を発生させ、架台Gの
診断用開口部に天板を挿入してX線撮影を行う。スキャ
ノ撮影により得られた透X線透過データには所定の処理
が施され、スキャノグラムが表示装置116に表示され
る(ステップS2)。
【0083】次に操作者は、被検体Pの頭部、胸部、腹
部等のいずれの部位を検査するか(撮影部位)を設定す
る(ステップS3)。ここでは、撮影部位として例えば
腹部が設定される。
【0084】次いで、検査計画作成システムは、図示し
ない検査計画作成処理(スキャンから画像記録までのフ
ロー、スキャン条件、再構成条件、及び表示・記録条件
の設定を含む)を行う。
【0085】すなわち、検査計画作成システムは、図4
に示す検査スケジュール設定画面を通して、操作者にイ
ンターラクティブに、スキャンから画像記録までのフロ
ーを設定させる(ステップS4)。
【0086】次いで、検査計画作成システムは、図4に
示す検査スケジュール設定画面を通して、操作者にイン
ターラクティブに、スキャン条件を設定させる(ステッ
プS5)。
【0087】例えば操作者は、スキャンから画像記録ま
でのフローとして上述のオートフィルミングモードを選
択していたとすると、入力装置115の表示部には図4
のような画面が表示される。この画面上で、操作者は、
メインのシートをクリックしてスキャン条件を設定す
る。
【0088】このスキャン条件(信号収集パラメータ)
には、撮影部位(全身、頭部、胸部、肺野、下肢等)、
スキャンタイプ(コンベンショナルスキャン/ヘリカル
スキャン)、スキャン範囲、スキャン開始位置、スキャ
ン終了位置、撮影スライス幅(スライス厚×スライス
数)、スライス間隔、ボリュームサイズ、ガントリ傾斜
角度、管電圧、管電流、撮影領域サイズ、スキャンスピ
ード(X線管と検出器の回転速度)、X線管及びX線検
出器が被検体の周りに1回転する間に移動する寝台の移
動量などが含まれる。なお、ステップS3の処理におい
て撮像部位を設定せずに、ステップS4の処理において
撮影部位(全身、頭部、胸部、肺野、下肢等)の選択を
行ってもよい。
【0089】また、スキャン条件の設定の処理には、前
述したように、異なる再構成方式を考慮した設定処理が
含まれる。すなわち、スキャン法がマルチスライス方式
のコンベンショナルなスキャン(天板を固定して行うス
キャン及び天板移動を交互に繰り返すスキャン)である
か又はヘリカルスキャンであるかが指定される。いま、
ヘリカルスキャンが指定されるものとする。
【0090】ここで、撮影スライス幅(スライス厚×ス
ライス数)が設定される。例えば、スライス厚:0.5
mm×スライス数:8枚が指定される。また、撮影範囲
(全スキャン範囲)が設定される(図4に示す例の場
合、400mm(−105.5〜−505.5の範囲)
が撮影範囲に相当する)。
【0091】次いで、検査計画作成システムは、指定さ
れた撮影スライス幅を判読して、スイッチ群103aに
必要な、束ね処理(投影データの列間における加算処
理)に必要なスイッチオンオフ情報を含む、X線検出器
103とDAS104との間のスイッチ接続のためのオ
ンオフ情報を決定する。
【0092】一方、ステップS6の再構成条件(再構成
パラメータ)の設定処理には、前述したように、再構成
方式(ファンビーム再構成方式/コーンビーム再構成方
式)、再構成領域サイズ、再構成マトリクスサイズ、補
間法、関心部位を抽出するためのしきい値、再構成スラ
イス厚などが含まれる。
【0093】この再構成条件の設定処理においても、異
なる再構成方式を考慮した設定処理が行われる(ステッ
プS6a〜S6b)。すなわち、検査計画作成システム
は、ファンビーム再構成方式とコーンビーム再構成方式
の両方を自動的に設定する(ステップS6a)。この場
合、先に再構成スライス厚が設定されると、そのスライ
ス厚に応じて再構成方式を設定するのが望ましい。ま
た、再構成スライス厚に応じて、ファンビーム再構成方
式とコーンビーム再構成方式との実行順が指定される
(ステップS6b)。ここでは、最初に厚いスライスに
対するファンビーム再構成方式が実行され、次に薄いス
ライスに対するコーンビーム再構成方式が実行されるよ
うに、その順番が特定される。なお、ステップ6bでは
再構成方式の使用順を設定しているが、再構成される再
構成スライス厚の断層像の順番が特定されるようにして
もよい。また、再構成方式の順番はオペレータが入力す
るようにしてもよい。
【0094】これにより、例えば再構成スライス厚が
0.5mm及び4mmに設定されると、4.0mm×1
00スライスがファンビーム再構成方式により断層像に
再構成され、0.5mm×800スライスがコーンビー
ム再構成方式により断層像に再構成される。
【0095】この後、検査計画作成システムは、図4に
示す検査スケジュール設定画面を通して、操作者にイン
ターラクティブに、表示・記録条件(画像表示・記録パ
ラメータ)を設定させる(ステップS7)。この表示・
記録条件としては、前述したように、ウインドウレベ
ル、ウインドウ幅、表示倍率、マルチプラナー(サジタ
ル/コロナル/オブリーク)が含まれる。
【0096】このようにして設定された、スキャンから
画像記録までのフロー、スキャン条件、再構成条件、及
び表示・記録条件のパラメータは、高電圧発生装置10
9、架台駆動部107、スイッチ群103a、DAS1
04、前処理装置106、データ処理装置113、及び
再構成装置114に送られて指令される(ステップS
8)。
【0097】以下に、本実施形態のX線CT装置で行わ
れるデータ収集、再構成、及び画像表示の流れを説明す
る。
【0098】操作者によりスキャン開始指示が行われる
と、天板がスキャン開始位置の直前(ヘリカルスキャン
の助走位置)まで移動されると共に、検査計画で設定さ
れたスキャン速度に到達するように回転リングが回転制
御される。そして、回転リング102のスピードが設定
スピードに到達すると、検査計画で設定された管電圧、
管電流が高電圧発生装置109からX線管101へ供給
され、X線が曝射されると共に、天板が体軸方向にスラ
イドする。このとき、図示しないスリットは設定スライ
ス幅のデータが収集できるように開口幅が変更されてい
る。このようにX線管が被検体の周囲を回転しながらX
線を曝射している間に、天板に載せられた被検体が体軸
方向に移動することによってヘリカルスキャンが行われ
る。
【0099】被検体を透過したX線は、X線検出器10
3においてアナログ電気信号の2次元投影データに変換
され、スイッチ群103aによりデータが列間で束ねら
れ、DAS104でディジタル電気信号の2次元投影デ
ータに変換される。この投影データは、データ伝送装置
105を介して、各種補正を行う前処理装置106に送
られて感度補正などの処理を受ける。
【0100】ここでDAS104において収集に使用さ
れる素子数、及び、X線検出器103とDAS104の
接続態様は、上述のようにスライスの設定数に応じて変
更される。スライス数=4が設定された場合は、912
行×4列のDAS104がデータ収集(増幅処理、A/
D変換等)に使用され、一方、スライス数=8が設定さ
れた場合、912行×8列のDAS104がデータ収集
に使用される。この列数の選択及び束ね処理に関わる信
号の読出し制御は、同じスライス列上の複数のフォトダ
イオードを複数のトランジスタを介して単一の共通信号
線に接続することにより、トランジスタのオン/オフ制
御により行われる。
【0101】前処理装置106で感度補正やX線強度補
正等を受けた360゜分、例えば1000セットの2次
元投影データは、直接に、あるいは記憶装置111に一
旦記憶される。データ処理装置113は、上述した架台
の回転による多方向から得られた同一スライスのすべて
の投影データを加算する処理や、その加算処理により得
られた多方向データに対して必要に応じて補間処理、補
正処理などを施す。
【0102】ファンビーム再構成方式では、再構成装置
114により投影データが回転中心軸に対して直交する
方向のX線ビームと仮定して画像再構成が行われるの
で、データ処理装置113は、投影データを用いてヘリ
カル補間を行うことが望ましい。
【0103】一方、コーンビーム再構成方式では、デー
タ処理装置113は、ファンビーム再構成方式のような
ヘリカル補間は行わない。しかし、再構成装置114に
おいて、投影データに対して、前述した第1の補正処理
又は第2の補正処理が実行される。
【0104】そして、再構成装置114により生成され
た再構成画像データは表示装置116により再構成画像
として表示される一方で、フィルミングもなされる。
【0105】この画像の再構成及び表示・記録までの一
連の動作において、本実施形態のX線CT装置は前述し
た検査計画作成システム(入力装置115)による作成
機能によって、設定された撮影範囲の再構成及び画像表
示がなされる。すなわち、多種類の画像の再構成(上述
の例では、0.5mmと4mmのスライス厚の断層像の
再構成)の場合には、前述した図5の処理によって、収
集された2次元投影データが再構成装置114により最
初に再構成時間の短いファンビーム再構成方式で再構成
され、この再構成が終了すると、画質に優れたコーンビ
ーム再構成方式による再構成処理が再構成装置114に
より引き続いて実行される。(図5、ステップS6a,
S6b)。
【0106】これにより、図6に模式的に示す如く、ヘ
リカルスキャン後、直ぐに、ファンビーム再構成方式に
よる複数枚の再構成画像IMfが表示装置116に表示
される。このため、ヘリカルスキャン後、直ちに、操作
者は、これらの再構成再構成画像IMfを観察すること
ができる。
【0107】したがって、操作者は、腫瘍などの診断に
必要な部分を、迅速に再構成されるファンビーム再構成
方式による再構成画像IMfで確認でき、必要に応じ
て、再スキャンを行うことができる。
【0108】このファンビーム再構成方式による撮影範
囲をカバーする複数枚の再構成画像IMfの再構成が終
わると、次いで、再構成装置114によりコーンビーム
再構成方式に基づく複数枚の再構成画像IMcが再構成
される。この再構成画像IMcも撮影範囲をカバーする
複数枚について再構成される。
【0109】上述した再構成画像のエリアの確認におい
て、ヘリカルスキャンによる収集画像の状態が所望して
いた通りであるときには、かかる再構成画像IMfをフ
ィルミングなどの用途に回すこともできる。
【0110】この再構成画像IMcのデータは必要に応
じて表示装置116で表示されるとともに、記憶装置1
11に格納される。この格納した再構成画像IMcのデ
ータを用いて、データ処理装置113は、操作者の指示
に基づき、任意断面の断層像、任意方向からの投影像、
レンダリング処理による特定臓器の3次元表面画像等の
いわゆる疑似3次元画像データへの変換・表示処理を行
う。この疑似3次元画像データも必要に応じて表示装置
116に表示される。
【0111】このコーンビーム再構成方式に基づく再構
成処理が実行されるのは、多くの場合、ヘリカルスキャ
ンが終わった後、所定の待ち時間が経過した後である。
このため、操作者は、ヘリカルスキャン直後にはファン
ビーム再構成方式に基づく画像IMfで確認を行い、ヘ
リカルスキャンから所定時間が経過した後にはアーチフ
ァクトの少ない画質優先のコーンビーム再構成方式に基
づく画像IMcのデータで病変部などに対する精細な検
査及びフィルミングを行うことができる。
【0112】従来のX線CT装置は、このハイブリッド
再構成(ファンビーム再構成とコーンビーム再構成)に
みられるような、再構成方式それぞれの特徴を活かした
再構成はなされていなかった。本実施形態に係るX線C
T装置のハイブリッド再構成によって、1台の装置であ
りながら、多種類の再構成方式の持つ長所を存分に発揮
させ、汎用性に優れたマルチスライス断層撮影を行うこ
とができるX線CT装置を提供することができる。
【0113】また、スケーリング検査などにおいて、被
検体の撮影部位(例えば腹部)の必要な範囲をX線ビー
ムでスキャンすることで、撮影部位全体を厚いスライス
厚で輪切りにした複数のスライスの断層像と、同じ撮影
部位全体を薄いスライス厚で輪切りにした複数のスライ
スの断層像とを一度に得たいという医療現場の要望にも
応えることもできる。
【0114】本発明は、上述した実施形態に限定される
ものではなく、本発明の実施段階ではその要旨を逸脱し
ない範囲で種々変形して実施することが可能である。例
えば、上記実施形態においては、再構成、断面変換など
のデータ処理及び表示オペレーションは、X線CT装置
100内で行われるとしたが(そのような形態が一般的
である)、本発明においては、それらに代え、これらデ
ータ処理等を、図1に示すような外部の画像処理装置2
00において実行するようにしてもよい。
【0115】さらに上記実施形態は種々変形して実施す
ることが可能である。例えば、上述した実施形態ではヘ
リカルスキャンによりデータ収集する説明を行ったが、
天板停止状態におけるスキャンと天板移動を交互に行う
コンベンショナルスキャン適用しても良い。
【0116】また上記実施形態では、X線CT装置とし
て、現在主流のX線管と放射線検出器とが一体として被
検体の周囲を回転する回転/回転(ROTATE/RO
TATE)タイプを一例として説明したが、リング状に
多数の検出素子がアレイされ、X線管のみが被検体の周
囲を回転する固定/回転(STATIONARY/RO
TATE)タイプ等様々なタイプに適用しても良い。
【0117】また上記実施形態では、1スライスの断層
像データを再構成するのに必要な角度範囲として、被検
体の周囲1周、約360°分の投影データが必要である
として説明したが、180°+ビュー角分の投影データ
を用いるハーフスキャン等いずれの再構成方式にも適用
可能である。
【0118】さらに上記実施形態では、入射X線を電荷
に変換するメカニズムとして、シンチレータ等の蛍光体
でX線を光に変換し更にその光をフォトダイオード等の
光電変換素子で電荷に変換する間接変換形について説明
したが、X線による半導体内の電子正孔対の生成及びそ
の電極への移動すなわち光導電現象を利用した直接変換
形を採用しても良い。
【0119】また上記実施形態では、一管球型のX線C
T装置について説明したが、X線管とX線検出器との複
数のペアを回転リングに搭載したいわゆる多管球型のX
線CT装置に適用しても良い。
【0120】さらに、上記実施形態では、X線検出器の
全検出素子列よりも少ない列数の8列のDASによりデ
ータの束ね処理(列相互間のデータ加算処理)を行って
いたが、各検出素子に対応してDAS素子列を設けるよ
うにしてもよい。そのように構成すると、DAS前に設
けていたスイッチ群は不要になる。
【0121】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
1台の装置でありながら、多種類の再構成方式の持つ長
所を存分に発揮させ、汎用性に優れたマルチスライス断
層撮影を行うことができ、スクリーニング検査などの好
適なX線CT装置などの放射線CT装置を提供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るX線CT装置の概略
構成を示すブロック図。
【図2】実施形態のX線CT装置に採用されるX線検出
器を成す複数の検出器モジュールのうちの1つを示す平
面図。
【図3】X線検出器、スイッチ群、及びデータ収集装置
の配置関係の概略を説明する斜視図。
【図4】検査計画作成システム(機能)で表示される検
査計画設定画面の一例を示す模式図。
【図5】検査計画作成システム(機能)による検査計画
の作成を示す概略フローチャート。
【図6】1回の撮影で厚いスライスと薄いスライスを得
るハイブリッド再構成における画像生成の時系列の概念
を説明する図。
【符号の説明】
100 X線CT装置(放射線CT装置) 101 X線管(X線源) 103 X線検出器(放射線検出器) 103a スイッチ群 104b データ収集回路(DAS) 109 高電圧発生装置 110 ホストコントローラ 111 記憶装置 114 再構成装置 115 入力装置(検査計画作成システムの要部を成
す) 116 表示装置

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放射線を発生する放射線源、この放射線
    源から発生し且つ被検体を透過した放射線を検出する複
    数個の検出素子を互いに直交する2方向に2次元的に配
    列させた放射線検出器、及び前記放射線源及び前記放射
    線検出器と前記被検体とを相対的に移動可能な移動手段
    を用いて前記被検体の撮影範囲をスキャンするスキャン
    手段と、 このスキャン手段により収集された投影データに基づい
    て前記撮影範囲の断層像を再構成する再構成装置とを備
    えたコンピュータ断層撮影装置において、 前記再構成装置は、異なる再構成方式により、異なるス
    ライス厚の前記断層像を再構成するように構成されたこ
    とを特徴とするコンピュータ断層撮影装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のコンピュータ断層撮影
    装置において、 前記再構成装置は、前記異なるスライス厚の断層像を順
    に再構成するように構成されたコンピュータ断層撮影装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載のコンピュータ断
    層撮影装置において、 前記再構成装置は、前記スライス厚毎に異なる再構成方
    式で再構成するように構成されたコンピュータ断層撮影
    装置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のうちのいずれか一項に
    記載のコンピュータ断層撮影装置において、 前記再構成装置は、第1の再構成方式により第1のスラ
    イス厚を有する複数の前記断層像を再構成し、第2の再
    構成方式により前記第1のスライス厚よりも薄い第2の
    スライス厚を有する複数の前記断層像を再構成するよう
    に構成されたコンピュータ断層撮影装置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載のコンピュータ断層撮影
    装置において、 前記再構成装置は、前記第1の再構成方式として前記放
    射線のレイを回転中心軸に対して直交するものと仮定し
    て投影データを逆投影することにより画像再構成を行う
    ファンビーム再構成方式を用い、前記第2の再構成方式
    として前記回転中心軸に対する実際のコーン角を考慮し
    て前記投影データを画像再構成に付すコーンビーム再構
    成方式を用いるように構成されたコンピュータ断層撮影
    装置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載のコンピュータ断層撮影
    装置において、 前記コーンビーム再構成方式は、前記回転中心軸に対す
    る実際のコーン角に応じた斜めの前記放射線のレイに沿
    って投影データを逆投影することにより画像再構成を行
    う再構成方式であるコンピュータ断層撮影装置。
  7. 【請求項7】 請求項5に記載のコンピュータ断層撮影
    装置において、 前記スキャン手段は、前記複数のスライスの位置を連続
    的に且つヘリカル状に変えながらスキャンするマルチヘ
    リカルスキャン方式に拠るスキャン手段であり、 前記コーンビーム再構成方式は、前記マルチヘリカルス
    キャンのスキャン軌道に沿ってコーン角を考慮した斜め
    の再構成演算を行う再構成方式であるコンピュータ断層
    撮影装置。
  8. 【請求項8】 請求項5乃至7のうちのいずれか一項に
    記載のコンピュータ断層撮影装置において、 前記再構成装置は、前記ファンビーム再構成方式により
    前記第1のスライス厚の複数の断層像を先に再構成し、
    次いで前記コーンビーム再構成方式により前記第2のス
    ライス厚の複数の断層像を再構成するように再構成の順
    番を指定する手段を含むコンピュータ断層撮影装置。
  9. 【請求項9】 請求項4に記載のコンピュータ断層撮影
    装置において、 前記再構成装置は、前記第1のスライス厚の複数の断層
    像の組を先に再構成し、次いで前記第2のスライス厚の
    複数の断層像の組を再構成するように再構成の順番を指
    定する手段を含むコンピュータ断層撮影装置。
  10. 【請求項10】 請求項1乃至9のうちのいずれか一項
    に記載のコンピュータ断層撮影装置において、 少なくとも前記スキャン及び再構成に必要な情報を操作
    者にインターラクティブに入力させるインターフェース
    を備え、 このインターフェースは、前記スライス厚が組毎に異な
    る複数組の複数スライスの断層像を得る必要がある旨の
    指令を操作者が入力可能な入力手段と、この入力手段を
    介して入力された前記指令に応答して前記再構成方式指
    令手段を自動的に作動させる自動作動手段とを有するコ
    ンピュータ断層撮影装置。
  11. 【請求項11】 請求項1乃至6及び請求項8乃至10
    のうちのいずれか一項に記載のコンピュータ断層撮影装
    置において、 前記スキャンは、前記複数のスライスに対する一連のス
    キャンをスライス位置を変えて複数回実行するマルチス
    ライスCT方式によるスキャンであるコンピュータ断層
    撮影装置。
  12. 【請求項12】 請求項1乃至6及び請求項8乃至10
    のうちのいずれか一項に記載のコンピュータ断層撮影装
    置において、 前記スキャンは、前記複数のスライスの位置を連続的に
    且つヘリカル状に変えながらスキャンするマルチヘリカ
    ルスキャン方式によるスキャンであるコンピュータ断層
    撮影装置。
  13. 【請求項13】 前記請求項12に記載のコンピュータ
    断層撮影装置において、 前記放射線検出器の出力信号を受けて前記投影データを
    収集するデータ収集装置と、 このデータ収集装置により収集された投影データのうち
    の少なくとも一部の複数列の投影データを列相互間で相
    互に加算する手段を含み、前記データ収集装置により収
    集された投影データを前記複数のスライス数分に応じた
    投影データに束ねて前記再構成装置に渡すデータ束ね手
    段を備えたコンピュータ断層撮影装置。
  14. 【請求項14】 前記請求項12に記載のコンピュータ
    断層撮影装置において、 前記放射線検出器の出力信号を受けて前記投影データを
    収集するデータ収集装置と、 前記放射線検出器から出力された出力信号のうちの少な
    くとも一部の複数列の出力信号を列相互間で相互に加算
    する手段を含み、前記放射線検出器から出力された出力
    信号を前記複数のスライス数分に応じた出力信号に束ね
    て前記データ収集装置に渡すデータ束ね手段を備えたコ
    ンピュータ断層撮影装置。
  15. 【請求項15】 請求項13又は14に記載のコンピュ
    ータ断層撮影装置において、 前記再構成装置は、入力した投影データにヘリカル補間
    を行ってファンビーム再構成方式による再構成を行う手
    段を有するコンピュータ断層撮影装置。
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