JP2003221741A - ループヤーンおよびその製造方法 - Google Patents

ループヤーンおよびその製造方法

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JP2003221741A
JP2003221741A JP2002018300A JP2002018300A JP2003221741A JP 2003221741 A JP2003221741 A JP 2003221741A JP 2002018300 A JP2002018300 A JP 2002018300A JP 2002018300 A JP2002018300 A JP 2002018300A JP 2003221741 A JP2003221741 A JP 2003221741A
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loop yarn
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polyester
loop
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Takako Noguchi
貴子 野口
Hironori Uranaka
宏典 浦中
Kenzo Wakayama
健三 若山
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Du Pont Toray Co Ltd
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Du Pont Toray Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高次加工して、衣服などに使用する際、従来の
技術では得られなかった染色性、染色堅牢度、ソフトな
風合い、耐久性、耐塩素性、耐光性に優れ、生地が薄く
フラット感があり、シャリミのある触感を有し、ピーチ
スキン調のストレッチ布帛を得ることができるループヤ
ーンを提供すること。 【解決手段】構成成分の一方がポリエチレンテレフタレ
ートを主成分とし、他方の構成成分がポリトリメチレン
テレフタレートを主成分とするサイドバイサイド型また
は偏芯シース・コア型であるポリエステル系複合繊維と
他の繊維が混繊せしめられてなることを特徴とするルー
プヤーン。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はループヤーンおよび
その製造方法に関するものである。
【0002】さらに詳細には、染色性、染色堅牢度、ソ
フトな風合い、耐久性、耐塩素性、耐光性に優れ、生地
が薄くフラット感があり、シャリミのある触感を有し、
ピーチスキン調のストレッチ布帛を得ることができるル
ープヤーンおよびその製造方法に関する。
【0003】
【従来の技術】従来より、ストレッチ素材として、芯糸
となるポリウレタン系弾性繊維と鞘糸となるポリアミド
繊維やポリエチレンテレフタレート繊維などを流体乱流
加工したループヤーンが、ストッキング、インナー、ア
ウターなど一般衣料用途に使用されてきた。このよう
に、芯糸としてポリウレタン系弾性繊維を用いたループ
ヤーンで編織物を形成する場合、フィット性、伸縮性に
優れたものを得ることができるが、風合いが硬くなり、
ドレープ性が低下し、布帛が厚くなる。一般にポリウレ
タン系弾性繊維はその化学構造から、塩素により脆化し
やすく、光やガスにより黄化しやすい欠点を有し、従来
より、その塩素、光、ガスに対する耐久性、耐黄化性を
向上させる技術が開示されてきたが、不十分であり、こ
れら欠点を改善できるループヤーンの開発が急がれてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高次
加工して、衣服などに使用する際、従来の技術では得ら
れなかった染色性、染色堅牢度、ソフトな風合い、耐久
性、耐塩素性、耐光性に優れ、生地が薄くフラット感が
あり、シャリミのある触感を有し、ピーチスキン調のス
トレッチ布帛を得ることができるループヤーンおよびそ
の製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のループヤーン
は、前記課題を解決するため以下の手段を採用する。
【0006】すなわち、構成成分の一方がポリエチレン
テレフタレートを主成分とし、他方の構成成分がポリト
リメチレンテレフタレートを主成分とするサイドバイサ
イド型または偏芯シース・コア型であるポリエステル系
複合繊維と他の繊維が混繊せしめられてなることを特徴
とするループヤーンである。
【0007】また、本発明のループヤーンの製造方法
は、前記課題を解決するため以下の手段を採用する。
【0008】すなわち、構成成分の一方がポリエチレン
テレフタレートを主成分とし、他方の構成成分がポリト
リメチレンテレフタレートを主成分とするサイドバイサ
イド型または偏芯シース・コア型であるポリエステル系
複合繊維と他の繊維を混繊することを特徴とするループ
ヤーンの製造方法である。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明のループヤーンにつ
いて説明する。図1は本発明のループヤーンの一例を示
す概略側面図である。本発明のループヤーン(ハ)は、
ポリエステル系複合繊維(イ)とポリアミド繊維やポリ
エチレンテレフタレート繊維等の他の繊維(ロ)が混繊
せしめられ、他の繊維がループとして突出した形状を有
している。
【0010】図2は98℃で30分間、無荷重状態で沸
騰水処理した本発明のループヤーン(ヘ)の概略側面図
である。ポリエステル系複合繊維(ニ)が、沸騰水処理
されることにより潜在捲縮が発現し、本発明のループヤ
ーンはかさ高でストレッチ性に富んだものとなる。
【0011】本発明のループヤーンには、構成成分の一
方がポリエチレンテレフタレートを主成分とし、他方の
構成成分がポリトリメチレンテレフタレートを主成分と
するサイドバイサイド型または偏芯シース・コア型であ
るポリエステル系複合繊維が使用される。
【0012】前記ポリエステル系複合繊維において極限
粘度の異なる重合体が貼り合わされることによって、紡
糸、延伸時に高粘度側に応力が集中するため、2成分間
で内部歪みが異なる。そのため、延伸後の弾性回復率差
および布帛の熱処理工程での熱収縮差により高粘度側が
大きく収縮し、単繊維内で歪みが生じて3次元コイル捲
縮の形態をとる。この3次元コイルの径および単繊維長
当たりのコイル数は、高収縮成分と低収縮成分との収縮
差(弾性回復率差を含む)によって決まるといってもよ
く、収縮差が大きいほどコイル径が小さく、単位繊維長
当たりのコイル数が多くなる。
【0013】ストレッチ素材として要求されるコイル捲
縮は、コイル径が小さく、単位繊維長当たりのコイル数
が多い(伸長特性に優れ、見映えがよい)、コイルの耐
へたり性がよい(伸縮回数に応じたコイルのへたり量が
小さく、ストレッチ保持性に優れる)、さらにはコイル
の伸縮特性は、低収縮成分を支点とした高収縮成分の伸
縮特性が支配的となるため、高収縮成分に用いる重合体
には高い伸長性および回復性が要求される。そこで、本
発明者らはポリエステルの特性を損なうことなく前記特
性を満足させるために鋭意検討した結果、低収縮成分に
ポリエチレンテレフタレートを主成分とし、高収縮成分
に、ポリトリメチレンテレフタレートを主成分としたポ
リエステル複合繊維を用いることを見いだした。ポリト
リメチレンテレフタレート繊維は、代表的なポリエステ
ル繊維であるポリエチレンテレフタレート繊維やポリブ
チレンテレフタレート繊維と同等の力学的特性や化学的
特性を有しつつ、伸長回復性がきわめて優れている。こ
れは、ポリトリメチレンテレフタレートの結晶構造にお
いてアルキレングリコール部のメチレン鎖がゴーシュ−
ゴーシュ構造(分子鎖が90度に屈曲)であること、さ
らにはベンゼン環同士の相互作用(スタッキング、並
列)による拘束点密度が低く、フレキシビリティーが高
いことから、メチレン基の回転により分子鎖が容易に伸
長・回復するためと考えている。
【0014】本発明のループヤーンに使用されるポリエ
ステル系複合繊維の構成成分であるポリエチレンテレフ
タレートとは、エチレンテレフタレート単位を主たる繰
り返し単位とする重合体成分からなるものが好ましい。
【0015】すなわち、本発明におけるポリエチレンテ
レフタレートとしては、テレフタル酸を主たる酸成分と
し、エチレングリコールを主たるグリコ−ル成分として
得られるポリエステルが好ましい。ただし、他のエステ
ル結合を形成可能な共重合成分が20モル%以下の割合
で含まれるものも好ましく、10モル%以下の割合で含
まれるものはより好ましい。共重合可能な化合物とし
て、たとえばスルフォン酸、ナトリウムスルフォン酸、
硫酸、硫酸エステル、硫酸ジエチル、硫酸エチル、脂肪
族スルフォン酸、エタンスルフォン酸、クロロベンゼン
スルフォン酸、脂環式スルフォン酸、イソフタル酸、セ
バシン酸、アゼライン酸、ダイマー酸、アジピン酸、シ
ュウ酸、デカンジカルボン酸などのジカルボン酸、p−
ヒドロキシ安息香酸、ε−カプロラクトンなどのヒドロ
キシカルボン酸などのジカルボン酸類、トリエチレング
リコール、ポリエチレングリコール、プロパンジオー
ル、ブタンジオール、ペンタンジオール、ハイドロキノ
ン、ビスフェノールAなどのジオール類が好ましく使用
される。
【0016】また、必要に応じて、艶消し剤となる二酸
化チタン、滑剤としてのシリカやアルミナの微粒子、抗
酸化剤としてヒンダードフェノール誘導体、着色顔料な
どを添加してもよい。
【0017】本発明のループヤーンに使用されるポリエ
ステル系複合繊維の他の構成成分であるポリトリメチレ
ンテレフタレートとは、トリメチレンテレフタレート単
位を主たる繰り返し単位とする重合体成分からなるもの
が好ましい。
【0018】すなわち、本発明におけるポリトリメチレ
ンテレフタレートとしては、テレフタル酸を主たる酸成
分とし、1,3プロパンジオ−ルを主たるグリコ−ル成
分として得られるポリエステルが好ましい。ただし、他
のエステル結合を形成可能な共重合成分が20モル%以
下の割合で含まれるものも好ましく、10モル%以下の
割合で含まれるものはより好ましい。共重合可能な化合
物として、例えば、イソフタル酸、コハク酸、シクロヘ
キサンジカルボン酸、アジピン酸、ダイマ酸、セバシン
酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸などのジカルボ
ン酸類、エチレングリコール、ジエチレングリコール、
ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキ
サンジメタノール、ポリエチレングリコール、ポリプロ
ピレングリコールなどのジオール類が好ましく使用され
る。
【0019】また、必要に応じて、艶消し剤となる二酸
化チタン、滑剤としてのシリカやアルミナの微粒子、抗
酸化剤としてヒンダードフェノール誘導体、着色顔料な
どを添加してもよい。
【0020】本発明において、コイル状捲縮を発現さ
せ、編織物を形成した際に所望の伸縮性を得る観点か
ら、ポリトリメチレンテレフタレートの極限粘度は1.
0以上であるのが好ましく、1.2以上であるのがより
好ましい。
【0021】本発明で使用するポリエステル系複合繊維
の単糸断面形状はサイドバイサイド型または偏芯シース
・コア型とするものである。
【0022】断面形状がサイドバイサイド型または偏芯
シース・コア型でないと、糸条に熱が付与された際に、
コイル状捲縮が発現せず、糸条に伸縮性を付与すること
ができない問題がある。
【0023】また、ポリエステル系複合繊維におけるポ
リエチレンテレフタレート/ポリトリメチレンテレフタ
レートの重量比率は、製糸性および繊維長さ方向のコイ
ルの寸法均質性の観点から30/70以上70/30以
下の範囲であることが好ましい。
【0024】ポリエステル系複合繊維の繊度は、用途目
的に応じて20デシテックス以上1000デシテックス
以下の範囲が好ましい。
【0025】さらにポリエステル系複合繊維の単糸繊度
は、用途に応じて0.4デシテックス以上25デシテッ
クス以下の範囲が好ましい。
【0026】本発明のループヤーンには、前記ポリエス
テル系複合繊維以外の他の繊維が使用される。
【0027】他の繊維としては、ポリアミドまたはポリ
エチレンテレフタレートからなるフィラメント糸が好ま
しい。具体的には、フィラメント糸の態様は原糸、仮ヨ
リ加工糸、もしくは先染め糸などのいずれであってもよ
く、また、これらの複合糸であってもよい。
【0028】他の繊維の種類、繊度および態様は、用途
目的に応じて適宜選択するのが好ましい。
【0029】他の繊維の繊度は、用途目的に応じて20
デシテックス以上1000デシテックス以下の範囲が好
ましい。
【0030】さらに他の繊維の単糸繊度は用途に応じて
0.4デシテックス以上25デシテックス以下の範囲が
好ましい。
【0031】次に、本発明のループヤーンの製造方法に
ついて説明する。図3は本発明のループヤーンの製造方
法の一例を示す概略模式図である。
【0032】本発明のループヤーンの製造方法では、構
成成分の一方がポリエチレンテレフタレートを主成分と
し、他方の構成成分がポリトリメチレンテレフタレート
を主成分とするサイドバイサイド型または偏芯シース・
コア型であるポリエステル系複合繊維と他の繊維を混繊
せしめる。
【0033】混繊の方法として、例えば、流体乱流処理
等が好ましい。流体乱流処理には、市販のエアー加工機
等が好ましく用いられる。図3において、ポリエステル
系複合繊維1は、コイル状の顕在捲縮を有するため、安
定した流体乱流ノズル8への糸供給を得て、糸長さ方向
の混繊ムラを抑制し、スラブ状の加工糸を形成すること
を防止する観点から、エアー加工機のフィードローラ5
に挿入される直前にワッシャーテンサ3を挿入し、0.
01cN/dtex以上のプレテンションがかけられる
ようにすることが好ましい。ポリエステル系複合繊維1
にプレテンションをかける方法としては、図3ではワッ
シャーテンサ3を使用しているが、マグネットテンサな
ども好ましく使用される。
【0034】また、ノズルの交絡性能を向上させる観点
から、流体乱流ノズル8にポリエステル系複合繊維1を
挿入する前に、水付与ガイド7によりポリエステル系複
合繊維1に0〜300cc/分の水を付与することが好
ましい。
【0035】ポリエステル系複合繊維1と他の繊維2の
間に供給差を与え、形成されるループヤーンに糸長差を
付与し、他の繊維2が鞘糸となる芯鞘構造を有するルー
プヤーンとする観点から、ポリエステル系複合繊維1よ
りも他の繊維2の過供給を大きくするのが好ましい。
【0036】すなわち、ポリエステル系複合繊維のオー
バーフィード率を3%以上10%以下とするのが好まし
く、他の繊維のオーバーフィード率が+15%以上+5
0%以下とするのが好ましい。ここでいうオーバーフィ
ード率とはデリベリローラ9に対するフィードローラ5
または6の過供給率を意味する。
【0037】本発明において流体乱流処理を施す流体乱
流ノズル8としては、タスランノズルを用いることが好
ましい。また、流体乱流処理圧力は、2.5〜8.0M
Paが好ましい。
【0038】本発明においては、流体乱流処理を施した
後に熱セットを施すことが好ましい。
【0039】流体乱流処理により形成されたループが収
縮し、編織物を形成したときにソフトな表面感となる微
細なループを形成させ、繊維の熱劣化による単糸切れに
よる糸強力の低下を抑える観点から、熱セット温度は、
チューブヒータ10の温度で130℃以上210℃以下
の範囲とするのが好ましい。
【0040】熱セットされたループヤーンはフィードロ
ーラ11を経て、テイクアップローラ12に巻き取られ
る。
【0041】本発明のループヤーンを用いた編織物は、
染色性、染色堅牢度、ソフトな風合い、耐久性、耐塩素
性、耐光性、外観品位、形態安定性に優れ、生地が薄く
フラット感があり、シャリミのある触感を有し、表面の
微細ループによる柔らかなピーチスキン調のストレッチ
布帛を得ることができ、特に、スイミングウェアや、ジ
ャケット、ボトムなどのアウター、ワンピース、スカー
トなどの婦人衣料や、シャツ、ナイトウェア、スポーツ
衣料、ベビー衣料などに好適に用いることができる。
【0042】
【実施例】以下実施例により本発明をより詳細に説明す
る。
【0043】なお実施例中の極限粘度(η)は次の方法
で求めた。ただし、本発明がこれら実施例により限定さ
れるものではない。 [極限粘度(η)]オルソクロロフェノール10mlに
対し試料0.10gを溶解し、温度25℃においてオス
トワルド粘度計を用いて測定した。
【0044】[実施例1]極限粘度が1.31のポリト
リメチレンテレフタレートと極限粘度が0.52のポリ
エチレンテレフタレートをそれぞれ別々に溶融し、紡糸
温度260℃で24孔の複合紡糸口金よりポリエチレン
テレフタレート/ポリトリメチレンテレフタレートの重
量比率が50/50となるように吐出し、紡糸速度14
00m/分で引き取り、165dtex24フィラメン
トの未延伸糸を得た。さらに、ホットロール−熱板系延
伸機を用い、ホットロール温度70℃、熱板温度145
℃、延伸倍率3.0で延伸して、56dtex24フィ
ラメントのサイドバイサイド型ポリエステル系複合繊維
(延伸糸)を得た。得られたポリエステル系複合繊維を
芯糸とし、56dtex48フィラメントのポリアミド
延伸糸を鞘糸として用い、図3に示すようなエアー加工
工程を使用して、以下の条件でエアー加工を施し、ルー
プヤーンを得た。
【0045】 糸速 :200m/min(デリベリローラ6) ノズル :Hema jet TE−312K フィ−ド率 :芯糸 +15% 鞘糸 +40% 流体乱流圧力:0.5Mpa 水付与 :有り(150cc/分) 熱セット温度:190℃ 得られたループヤーンを用いて、28ゲージ、1口編機
で編成し、ポリエステル用分散染料と酸性染料で一浴染
色し、仕上げ加工した結果、着用時の耐久性、耐塩素
性、耐光性に優れ、生地が薄くフラット感があり、シャ
リミのある触感を有するストレッチ性が良好な編地を得
た。
【0046】さらに、得られたループヤーンを緯糸とし
て用いて織物を形成し、引き続き97℃の熱水でリラッ
クス精練、160℃で仕上熱固定し、1/3のツイル織
物を得た。本発明のループヤーンを使用した織物はハ
リ、コシ、反発性に富み、柔らかなピーチスキン調の肌
触りであり、ストレッチ性が良好で、シャツ地に好適な
ものであった。
【0047】[実施例2]実施例1で使用したものと同
じ56dtex24フィラメントのサイドバイサイド型
ポリエステル系複合繊維を芯糸とし、鞘糸として56d
tex48フィラメントのポリエチレンテレフタレート
延伸糸を用い、実施例1と同様に以下の条件でエアー加
工を施し、ループヤーンを得た。
【0048】 糸速 :200m/min(デリベリローラ6) ノズル :Hema jet TE−312K フィ−ド率 :芯糸 +15% 鞘糸 +40% 流体乱流圧力:0.5Mpa 水付与 :有り(150cc/分) 熱セット温度:190℃ 得られたループヤーンを用いて、28ゲージ、1口編機
で編成し、ポリエステル用分散染料で染色し、仕上げ加
工した結果、着用時の耐久性、耐塩素性、耐光性に優
れ、生地が薄くフラット感があり、シャリミのある触感
を有するストレッチ性が良好で、スイミングウェアに好
適な編地を得た。
【0049】さらに、得られたループヤーンを緯糸とし
て用いて織物を形成し、引き続き97℃の熱水でリラッ
クス精練、160℃で仕上熱固定し、1/3のツイル織
物を得た。本発明のループヤーンを使用した織物はハ
リ、コシ、反発性に富み、柔らかなピーチスキン調の肌
触りであり、ストレッチ性が良好であり、シャツ地に好
適なものであった。
【0050】[比較例1]56dtex24フィラメン
トのポリエチレンテレフタレート延伸糸を芯糸とし、鞘
糸として56dtex48フィラメントのポリアミド延
伸糸を用い実施例1と同様に以下の条件で実施例1と同
様に以下の条件でエアー加工を施し、ループヤーンを得
た。
【0051】 糸速 :200m/min(デリベリローラ6) ノズル :Hema jet TE−312K フィ−ド率 :芯糸 +15% 鞘糸 +40% 流体乱流圧力:0.5Mpa 水付与 :有り(150cc/分) 熱セット温度:190℃ 得られたループヤーンを用いて、実施例1と同様に、2
8ゲージ、1口編機で編成し、ポリエステル用分散染料
と酸性染料で一浴染色、仕上げ加工した結果、伸縮性に
劣り、生地が厚く、風合いの硬い編地を得た。さらに、
得られたループヤーンを緯糸として用いて織物を形成
し、引き続き97℃の熱水でリラックス精練、160℃
で仕上熱固定し、1/3のツイル織物を得た。得られた
織物はピーチスキン調の肌触りを有するものの、伸縮性
に富むが欠き、風合いが硬いものとなった。
【0052】[比較例2]56dtex24フィラメン
トのポリエチレンテレフタレート延伸糸を芯糸とし、鞘
糸として56dtex48フィラメントのポリエチレン
テレフタレート延伸糸を用い実施例1と同様に以下の条
件で実施例1と同様に以下の条件でエアー加工を施し、
ループヤーンを得た。
【0053】 糸速 :200m/min(デリベリローラ6) ノズル :Hema jet TE−312K フィ−ド率 :芯糸 +15% 鞘糸 +40% 流体乱流圧力:0.5Mpa 水付与 :有り(150cc/分) 熱セット温度:190℃ 得られたループヤーンを用いて、実施例1と同様に、2
8ゲージ、1口編機で編成し、ポリエステル用分散染料
で染色、仕上げ加工した結果、伸縮性に劣り、生地が厚
く、風合いの硬い編地を得た。さらに、得られたループ
ヤーンを緯糸として用いて織物を形成し、引き続き97
℃の熱水でリラックス精練、160℃で仕上熱固定し、
1/3のツイル織物を得た。得られた織物はピーチスキ
ン調の肌触りを有するものの、伸縮性に欠き、風合いが
硬いものとなった。
【0054】
【発明の効果】本発明により、高次加工の工程通過性に
優れ、衣服などに使用する際、染色性、染色堅牢度、嵩
高性、反発性、耐久性、耐塩素性、耐光性、外観品位、
形態安定性、寸法安定性に優れ、生地が薄くフラット感
があり、ソフトな風合いとシャリミのある触感を有し、
表面の微細ループによる柔らかなピーチスキン調のスト
レッチ布帛を得ることができ、特に、スイミングウェア
や、ジャケット、ボトムなどのアウター、ワンピース、
スカートなどの婦人衣料や、シャツ、ナイトウェア、ス
ポーツ衣料、ベビー衣料などに好適に用いることができ
るループヤーンおよびその製造方法を提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のループヤーンの一例を示す概略側面図
である。
【図2】無荷重状態で沸騰水処理された本発明のループ
ヤーンの一例を示す概略側面図である。
【図3】本発明のループヤーンの製造方法の一例を示す
概略模式図である。
【符号の説明】
(イ):ポリエステル系複合繊維 (ロ):他の繊維 (ハ):ループヤーン (ニ):ポリエステル系複合繊維 (ホ):他の繊維 (ヘ):ループヤーン 1:ポリエステル系複合繊維 2:他の繊維 3:ワッシャーテンサ 4:ワッシャーテンサ 5:フィードローラ 6:フィードローラ 7:水付与ガイド 8:流体乱流ノズル 9:デリベリローラ 10:チューブヒータ 11:フィードローラ 12:テイクアップローラ 13:チーズ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 若山 健三 滋賀県大津市園山1丁目1番2号 東レ・ デュポン株式会社滋賀事業場内 Fターム(参考) 4L036 MA05 MA06 MA15 MA33 MA39 PA12 PA33 PA43 RA05 UA01

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】構成成分の一方がポリエチレンテレフタレ
    ートを主成分とし、他方の構成成分がポリトリメチレン
    テレフタレートを主成分とするサイドバイサイド型また
    は偏芯シース・コア型であるポリエステル系複合繊維と
    他の繊維が混繊せしめられてなることを特徴とするルー
    プヤーン。
  2. 【請求項2】前記ポリエステル系複合繊維のポリエチレ
    ンテレフタレート/ポリトリメチレンテレフタレートの
    重量比率が30/70〜70/30であることを特徴と
    する請求項1に記載のループヤーン。
  3. 【請求項3】他の繊維がポリアミド繊維であることを特
    徴とする請求項1または2に記載のループヤーン。
  4. 【請求項4】他の繊維がポリエチレンテレフタレート繊
    維であることを特徴とする請求項1または2に記載のル
    ープヤーン。
  5. 【請求項5】構成成分の一方がポリエチレンテレフタレ
    ートを主成分とし、他方の構成成分がポリトリメチレン
    テレフタレートを主成分とするサイドバイサイド型また
    は偏芯シース・コア型であるポリエステル系複合繊維と
    他の繊維を混繊することを特徴とするループヤーンの製
    造方法。
  6. 【請求項6】混繊が、流体乱流処理により行われること
    を特徴とする請求項5に記載のループヤーンの製造方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103696290A (zh) * 2013-12-26 2014-04-02 江苏波波熊纺织品有限公司 一种桃皮绒的染色方法

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