JP2003073946A - 被覆糸およびその製造方法 - Google Patents

被覆糸およびその製造方法

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JP2003073946A
JP2003073946A JP2001259165A JP2001259165A JP2003073946A JP 2003073946 A JP2003073946 A JP 2003073946A JP 2001259165 A JP2001259165 A JP 2001259165A JP 2001259165 A JP2001259165 A JP 2001259165A JP 2003073946 A JP2003073946 A JP 2003073946A
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Hironori Uranaka
宏典 浦中
Masakata Shiba
正名 斯波
Kenro Kamiya
建郎 神谷
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Du Pont Toray Co Ltd
Original Assignee
Du Pont Toray Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】耐久性、耐塩素性、耐光性に優れ、生地が薄
く、フラット感があり、シャリミのある触感を有するス
トレッチ布帛を得ること。 【解決手段】芯糸と鞘糸からなる被覆糸であって、芯糸
に構成成分の一方がポリエチレンテレフタレートを主成
分とし、他方の構成成分がポリトリメチレンテレフタレ
ートを主成分とするサイドバイサイド型または偏芯シー
ス・コア型であるポリエステル系複合繊維を用いてなる
ことを特徴とする被覆糸。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被覆糸およびその
製造方法に関する。
【0002】さらに詳しくは、本発明の被覆糸を用い、
高次加工して、衣服などに使用することにより、耐久
性、耐塩素性、耐光性に優れ、生地が薄くフラット感が
あり、シャリミのある触感を有するストレッチ布帛を得
ることができるという被覆糸およびその製造方法に関す
る。
【0003】
【従来の技術】従来より、ストレッチ素材として、芯糸
となるポリウレタン系弾性繊維にポリアミド繊維やポリ
エチレンテレフタレート繊維などを一重あるいは二重に
被覆した弾性被覆糸が、ストッキング、インナー、アウ
ターなど一般衣料用途に使用されてきた。このように、
芯糸としてポリウレタン系弾性繊維を用いた被覆糸で編
織物を形成する場合、フィット性、伸縮性に優れたもの
を得ることができるが、風合いが硬くなり、ドレープ性
が低下し、布帛が厚くなる。一般にポリウレタン系弾性
繊維はその化学構造から、塩素により脆化しやすく、光
やガスにより黄化しやすい欠点を有し、従来よりその塩
素、光、ガスに対する耐久性、耐黄化性を向上させる技
術が開示されてきたが、不十分であり、これら欠点を改
善できる加工糸の開発が急がれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高次
加工して、衣服などに使用する際、従来の技術では得ら
れなかった染色性、染色堅牢度、ソフトな風合い、耐久
性、耐塩素性、耐光性に優れ、生地が薄くフラット感が
あり、シャリミのある触感を有するストレッチ布帛を得
ることができる被覆糸およびその製造方法を提供するこ
とにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の被覆糸は、前記
課題を解決するため以下の手段を採用する。
【0006】すなわち、芯糸と鞘糸からなる被覆糸であ
って、芯糸に構成成分の一方がポリエチレンテレフタレ
ートを主成分とし、他方の構成成分がポリトリメチレン
テレフタレートを主成分とするサイドバイサイド型また
は偏芯シース・コア型であるポリエステル系複合繊維を
用いてなることを特徴とする被覆糸である。
【0007】また、本発明の被覆糸の製造方法は、前記
課題を解決するため以下の手段を採用する。
【0008】すなわち、構成成分の一方がポリエチレン
テレフタレートを主成分とし、他方の構成成分がポリト
リメチレンテレフタレートを主成分とするサイドバイサ
イド型または偏芯シース・コア型であるポリエステル系
複合繊維を芯糸として用い、その上から鞘糸を被覆する
ことを特徴とする被覆糸の製造方法である。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の被覆糸について説
明する。図1は本発明の被覆糸の一例を示す概略側面図
である。前記被覆糸(ハ)は、芯糸であるポリエステル
系複合繊維(イ)の周りが鞘糸であるポリアミド繊維ま
たはポリエチレンテレフタレート繊維(ロ)によって一
重または二重に撚回被覆されている。図2は98℃で3
0分間、無荷重状態で沸騰水処理した本発明の被覆糸
(ヘ)の概略側面図である。芯糸である前記ポリエステ
ル系複合繊維(ニ)が、沸騰水処理されることにより潜
在捲縮が発現し、本発明の被覆糸はかさ高でストレッチ
性に富んだものとなる。
【0010】本発明の被覆糸における芯糸は、構成成分
の一方がポリエチレンテレフタレートを主成分とし、他
方の構成成分がポリトリメチレンテレフタレートを主成
分とするサイドバイサイド型または偏芯シース・コア型
であるポリエステル系複合繊維である。
【0011】前記ポリエステル系複合繊維において極限
粘度の異なる重合体を貼り合わせることによって、紡
糸、延伸時に高粘度側に応力が集中するため、2成分間
で内部歪みが異なる。そのため、延伸後の弾性回復率差
および布帛の熱処理工程での熱収縮差により高粘度側が
大きく収縮し、単繊維内で歪みが生じて3次元コイル捲
縮の形態をとる。この3次元コイルの径および単繊維長
当たりのコイル数は、高収縮成分と低収縮成分との収縮
差(弾性回復率差を含む)によって決まるといってもよ
く、収縮差が大きいほどコイル径が小さく、単位繊維長
当たりのコイル数が多くなる。
【0012】ストレッチ素材として要求されるコイル捲
縮は、コイル径が小さく、単位繊維長当たりのコイル数
が多い(伸長特性に優れ、見映えがよい)、コイルの耐
へたり性がよい(伸縮回数に応じたコイルのへたり量が
小さく、ストレッチ保持性に優れる)、さらにはコイル
の伸縮特性は、低収縮成分を支点とした高収縮成分の伸
縮特性が支配的となるため、高収縮成分に用いる重合体
には高い伸長性および回復性が要求される。そこで、本
発明者らはポリエステルの特性を損なうことなく前記特
性を満足させるために鋭意検討した結果、低収縮成分に
ポリエチレンテレフタレートを主成分とし、高収縮成分
に、ポリトリメチレンテレフタレートを主成分としたポ
リエステル複合繊維を用いることを見いだした。ポリト
リメチレンテレフタレート繊維は、代表的なポリエステ
ル繊維であるポリエチレンテレフタレート繊維やポリブ
チレンテレフタレート繊維と同等の力学的特性や化学的
特性を有しつつ、伸長回復性がきわめて優れている。こ
れは、ポリトリメチレンテレフタレートの結晶構造にお
いてアルキレングリコール部のメチレン鎖がゴーシュ−
ゴーシュ構造(分子鎖が90度に屈曲)であること、さ
らにはベンゼン環同士の相互作用(スタッキング、並
列)による拘束点密度が低く、フレキシビリティーが高
いことから、メチレン基の回転により分子鎖が容易に伸
長・回復するためと考えている。
【0013】本発明の被覆糸における芯糸の構成成分で
あるポリエチレンテレフタレートとは、エチレンテレフ
タレート単位を主たる繰り返し単位とする重合体成分か
らなるものが好ましい。すなわち、本発明におけるポリ
エチレンテレフタレートとしては、テレフタル酸を主た
る酸成分とし、エチレングリコールを主たるグリコ−ル
成分として得られるポリエステルが好ましい。ただし、
他のエステル結合を形成可能な共重合成分が20モル%
以下の割合で含まれるものも好ましく、10モル%以下
の割合で含まれるものはより好ましい。共重合可能な化
合物として、たとえばスルフォン酸、ナトリウムスルフ
ォン酸、硫酸、硫酸エステル、硫酸ジエチル、硫酸エチ
ル、脂肪族スルフォン酸、エタンスルフォン酸、クロロ
ベンゼンスルフォン酸、脂環式スルフォン酸、イソフタ
ル酸、セバシン酸、アゼライン酸、ダイマー酸、アジピ
ン酸、シュウ酸、デカンジカルボン酸などのジカルボン
酸、p−ヒドロキシ安息香酸、ε−カプロラクトンなど
のヒドロキシカルボン酸などのジカルボン酸類、トリエ
チレングリコール、ポリエチレングリコール、プロパン
ジオール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ハイド
ロキノン、ビスフェノールAなどのジオール類が好まし
く使用される。
【0014】また、必要に応じて、艶消し剤となる二酸
化チタン、滑剤としてのシリカやアルミナの微粒子、抗
酸化剤としてヒンダードフェノール誘導体、着色顔料な
どを添加してもよい。
【0015】本発明の被覆糸における芯糸の他の構成成
分であるポリトリメチレンテレフタレートとは、トリメ
チレンテレフタレート単位を主たる繰り返し単位とする
重合体成分からなるものが好ましい。
【0016】すなわち、本発明におけるポリトリメチレ
ンテレフタレートとしては、テレフタル酸を主たる酸成
分とし、1,3プロパンジオ−ルを主たるグリコ−ル成
分として得られるポリエステルが好ましい。ただし、他
のエステル結合を形成可能な共重合成分が20モル%以
下の割合で含まれるものも好ましく、10モル%以下の
割合で含まれるものはより好ましい。共重合可能な化合
物として、たとえばイソフタル酸、コハク酸、シクロヘ
キサンジカルボン酸、アジピン酸、ダイマ酸、セバシン
酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸などのジカルボ
ン酸類、エチレングリコール、ジエチレングリコール、
ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキ
サンジメタノール、ポリエチレングリコール、ポリプロ
ピレングリコールなどのジオール類が好ましく使用され
る。
【0017】また、必要に応じて、艶消し剤となる二酸
化チタン、滑剤としてのシリカやアルミナの微粒子、抗
酸化剤としてヒンダードフェノール誘導体、着色顔料な
どを添加してもよい。
【0018】本発明において、コイル状捲縮を発現さ
せ、編織物を形成した際に所望の伸縮性を得る観点か
ら、ポリトリメチレンテレフタレートの極限粘度は1.
0以上であるのが好ましく、1.2以上であるのがより
好ましい。
【0019】本発明で使用するポリエステル系複合繊維
の単糸断面形状はサイドバイサイド型または偏芯シース
・コア型とするものである。
【0020】断面形状がサイドバイサイド型または偏芯
シース・コア型でないと、糸条に熱が付与された際に、
コイル状捲縮が発現せず、糸条に伸縮性を付与すること
ができない問題がある。
【0021】また、ポリエステル系複合繊維におけるポ
リエチレンテレフタレート/ポリトリメチレンテレフタ
レートの重量比率は、製糸性および繊維長さ方向のコイ
ルの寸法均質性の観点から30/70以上70/30以
下の範囲であることが好ましい。
【0022】ポリエステル系複合繊維の繊度は、用途目
的に応じて20デシテックス以上1000デシテックス
以下の範囲が好ましい。
【0023】さらにポリエステル系複合繊維の単糸繊度
は、用途に応じて0.4デシテックス以上25デシテッ
クス以下の範囲が好ましい。
【0024】本発明の被覆糸における鞘糸は、ポリアミ
ドまたはポリエチレンテレフタレートからなるフィラメ
ント糸または紡績糸のいずれであってもよい。具体的に
は、フィラメント糸の態様は原糸、仮ヨリ加工糸、撚
糸、もしくは先染め糸などのいずれであってもよく、ま
た、これらの複合糸であってもよい。
【0025】また、紡績糸としては、単独で紡績された
ものまたは混紡されたもののいずれであってもよい。
【0026】これらは、撚糸加工しやすい安定した糸条
であることが好ましい。鞘糸の種類、繊度および態様
は、用途目的に応じて適宜選択するのが好ましい。
【0027】鞘糸の繊度は、用途目的に応じて20デシ
テックス以上1000デシテックス以下の範囲が好まし
い。
【0028】さらに鞘糸の単糸繊度は用途に応じて0.
4デシテックス以上25デシテックス以下の範囲が好ま
しい。
【0029】次に、本発明の被覆糸の製造方法について
説明する。図3は本発明の被覆糸の製造方法の一例を示
す概略模式図である。
【0030】本発明においては、前記ポリエステル系複
合繊維を芯糸として用い、その上から鞘糸を被覆するも
のである。
【0031】被覆の際には市販のカバリング機等が好ま
しく用いられる。
【0032】図3は二重被覆の例であり、図3におい
て、芯糸1として使用するポリエステル系複合繊維は、
コイル状の顕在捲縮を有するため、安定したドラフトを
得て、糸切れの発生を防止する観点、鞘糸2のバルーン
を安定させて、糸長さ方向のヨリムラを抑制し、スラブ
状の加工糸を形成することを防止する観点から、カバリ
ング機のフィードローラ4とデリベリローラ11との間
のドラフトゾーンに挿入される直前のワッシャーテンサ
3とフィードローラ4の間で、0.01cN/dtex
以上のプレテンションがかかるようにすることが好まし
い。芯糸にプレテンションをかける方法としては、図3
ではワッシャーテンサ3を使用しているが、マグネット
テンサなども好ましく使用される。
【0033】芯糸に0.01cN/dtex以上のプレ
テンションをかけた状態で、芯糸の走行を安定させて、
糸切れを防止し、ドラフトでのゴムローラの破損やドラ
フト間での糸のスリップによる延伸ムラ、糸切れを防止
する観点から、ドラフトは0.95以上1.6以下の範
囲にすることが好ましく、1.03以上1.2以下の範
囲にすることがより好ましい。
【0034】鞘糸は、市販の高速ワインダーにより、H
ボビン2に巻き取られた後、図3のように下段スピンド
ル5および上段スピンドル7に設置され、スピンドルを
回転させることによって芯糸に巻き付けられ、被覆糸を
形成する。
【0035】得られた被覆糸は、テイクアップローラ1
3によりチーズ14に巻き取られる。
【0036】なお、一重被覆糸を製造する際には、上段
スピンドルまたは下段スピンドルのいずれか一方にHボ
ビン1本を設置して、スピンドルを回転させることによ
って芯糸に鞘糸を巻き付ける。
【0037】鞘糸を芯糸に被覆する際、鞘糸のヨリ数
は、鞘糸のデニール、フィラメント数により適宜選択す
ればよいが、100〜2000T/mの範囲とするのが
好ましい。
【0038】また、二重に被覆する場合、上ヨリ数は下
ヨリ数の0.7〜0.9倍のヨリ数とすることが好まし
く、トルクをうち消すため、上ヨリは、下ヨリの逆方向
にかけるのが好ましい。
【0039】本発明の被覆糸を用いた編織物は、耐久
性、耐光性、耐塩素性に優れ、シボ、しわが発生しにく
く、外観品位に優れ、ソフトでドライ感を有し、生地が
薄く、ストレッチ性、形態安定性に優れており、特に、
スイミングウェアや、ジャケット、ボトムなどのアウタ
ー、ワンピース、スカート、ランジェリーなどの婦人衣
料や、シャツ、ナイトウェア、スポーツ衣料、ベビー衣
料などストレッチ素材として用いることができる。
【0040】
【実施例】以下実施例により本発明をより詳細に説明す
る。
【0041】なお実施例中の極限粘度(η)は次の方法
で求めた。ただし、本発明がこれら実施例により限定さ
れるものではない。 [極限粘度(η)]オルソクロロフェノール10mlに
対し試料0.10gを溶解し、温度25℃においてオス
トワルド粘度計を用いて測定した。
【0042】[実施例1]極限粘度が1.31のポリト
リメチレンテレフタレートと極限粘度が0.52のポリ
エチレンテレフタレートをそれぞれ別々に溶融し、紡糸
温度260℃で24孔の複合紡糸口金よりポリエチレン
テレフタレート/ポリトリメチレンテレフタレートの重
量比率が50/50となるように吐出し、紡糸速度14
00m/分で引き取り、165dtex24フィラメン
トの未延伸糸を得た。さらに、ホットロール−熱板系延
伸機を用い、ホットロール温度70℃、熱板温度145
℃、延伸倍率3.0で延伸して、56dtex24フィ
ラメントのサイドバイサイド型ポリエステル系複合繊維
(延伸糸)を得た。得られたポリエステル系複合繊維を
芯糸とし、33dtex6フィラメントポリアミド延伸
糸を鞘糸として用い、図3に示されるカバリング工程を
使用して、以下の条件でカバリング加工を施した。
【0043】なお、芯糸は、ドラフトゾーンに挿入され
る直前に0.01cN/dtex以上のプレテンション
がかかるように、ワッシャーテンサを介して、給糸し
た。
【0044】プレテンション:4g ドラフト:1.1倍 ヨリ数:Z1400T/m スピンドル回転数:13000rpm 巻取比:95.0% 得られた一重被覆糸を用いて、28ゲージ、1口編機で
編成し、ポリエステル用分散染料と酸性染料で一浴染色
し、仕上げ加工した結果、着用時の耐久性、耐塩素性、
耐光性に優れ、生地が薄くフラット感があり、シャリミ
のある触感を有するストレッチ性が良好で、スイミング
ウェアに好適な編地を得た。
【0045】さらに、得られた一重被覆糸を緯糸として
用いて織物を形成し、引き続き97℃の熱水でリラック
ス精練、160℃で仕上熱固定し、1/3のツイル織物
を得た。本発明の被覆糸を使用した織物はハリ、コシ、
反発性に富み、ソフト感を併せ持ち、ストレッチ性が良
好であり、シャツ地に好適なものであった。
【0046】[実施例2]実施例1で使用したものと同
じ56dtex24フィラメントのサイドバイサイド型
ポリエステル系複合繊維を芯糸とし、鞘糸として56d
tex18フィラメントのポリエチレンテレフタレート
延伸糸を用い、実施例1と同様に以下の条件でカバリン
グ加工を施し、一重被覆糸を得た。
【0047】プレテンション:4g ドラフト:1.1倍 ヨリ数:Z1000T/m スピンドル回転数:13000rpm 巻取比:95.0% 得られた一重被覆糸を用いて、実施例1と同様に、28
ゲージ、1口編機で編成し、ポリエステル用分散染料で
染色、仕上げ加工した結果、着用時の耐久性、耐塩素
性、耐光性に優れ、生地が薄くフラット感があり、シャ
リミのある触感を有するストレッチ性が良好で、スイミ
ングウェア、下着に好適な編地を得た。
【0048】さらに、得られた一重被覆糸を緯糸として
用いて織物を形成し、引き続き97℃の熱水でリラック
ス精練、160℃で仕上熱固定し、1/3のツイル織物
を得た。本発明の被覆糸を使用した織物は反発性に富
み、シャリミ感を併せ持ち、ストレッチ性が良好でシャ
ツ地に好適なものであった。
【0049】[実施例3]実施例1で使用したものと同
じ56dtex24フィラメントのサイドバイサイド型
ポリエステル系複合繊維を芯糸とし、鞘糸として56d
tex18フィラメントのポリエチレンテレフタレート
延伸糸を用い、実施例1と同様に以下の条件でカバリン
グ加工を実施し、二重被覆糸を得た。
【0050】プレテンション:4g ドラフト:1.1倍 下ヨリ数:S800T/m 上ヨリ数:Z680T/m スピンドル回転数:13000rpm 巻取比:96.0% 得られた二重被覆糸を用いて、実施例1と同様に、28
ゲージ、1口編機で編成し、ポリエステル用分散染料で
染色、仕上げ加工した結果、着用時の耐久性、耐塩素
性、耐光性に優れ、生地が薄くフラット感があり、シャ
リミのある触感を有するストレッチ性に富み、アウター
ウェア、スイミングウェアに好適な編地を得た。
【0051】さらに、得られた二重被覆糸を緯糸として
用いて織物を形成し、引き続き97℃の熱水でリラック
ス精錬、160℃で仕上熱固定し、1/3のツイル織物
を得た。本発明の被覆糸を使用した織物は反発性に富
み、シャリミ感を併せ持ち、ストレッチ性が良好であ
り、シャツ地に好適なものであった。
【0052】[実施例4]実施例1で使用したものと同
じ56dtex24フィラメントのサイドバイサイド型
ポリエステル系複合繊維を芯糸とし、鞘糸として78d
tex36フィラメントのポリエチレンテレフタレート
ウーリー加工糸を用い、実施例1と同様に以下の条件で
カバリング加工を施し、一重被覆糸を得た。
【0053】プレテンション:4g ドラフト:1.1倍 ヨリ数:Z800T/m スピンドル回転数:13000rpm 巻取比:95.0% 得られた一重被覆糸を用いて、28ゲージ、1口編機で
編成し、ポリエステル用分散染料で染色、仕上げ加工し
た結果、着用時の耐久性、耐塩素性、耐光性に優れ、生
地が嵩高で、実施例1よりもさらにソフトな触感を有
し、仕立て映えがよく、ストレッチ性の良好な編地を得
た。
【0054】さらに、得られた一重被覆糸を緯糸として
用いて織物を形成し、引き続き97℃の熱水でリラック
ス精練、160℃で仕上熱固定し、1/3のツイル織物
を得た。本発明の被覆糸を使用した織物はハリ、コシ、
反発性に富み、ソフト感を併せ持ち、ストレッチ性が良
好であり、シャツ地に好適なものであった。
【0055】[実施例5]実施例1で使用したものと同
じ56dtex24フィラメントのサイドバイサイド型
ポリエステル系複合繊維を芯糸とし、鞘糸として#80
のポリエチレンテレフタレート紡績糸を用い、実施例1
と同様に以下の条件でカバリング加工を施し、一重被覆
糸を得た。
【0056】プレテンション:4g ドラフト:1.1倍 ヨリ数:S600T/m 巻取比:95.0% 得られた一重被覆糸を用いて、28ゲージ、1口編機で
編成し、ポリエステル用分散染料で染色し、仕上げ加工
した結果、着用時の耐久性、耐塩素性、耐光性に優れ、
紡毛調の風合い、ソフトな触感を有し、仕立て映えがよ
く、ストレッチ性の良好な編地を得た。
【0057】さらに、得られた一重被覆糸を緯糸として
用いて織物を形成し、引き続き97℃の熱水でリラック
ス精練、160℃で仕上熱固定し、1/3のツイル織物
を得た。本発明の被覆糸を使用した織物はハリ、コシ、
反発性に富み、紡毛調の風合いを併せ持ち、ストレッチ
性が良好であり、シャツ地、アウターウェア、インナー
ウェアに好適なものであった。
【0058】[比較例1]20dtexのポリウレタン
系弾性繊維を芯糸とし、鞘糸として33dtex6フィ
ラメントポリアミド延伸糸を用い、実施例1と同様に以
下の条件でカバリング加工を施し、一重被覆糸を得た。
ただし、ポリウレタン糸の給糸は、転がし給糸(積極送
り)で行った。
【0059】ドラフト:3.0倍 ヨリ数:Z1000T/m スピンドル回転数:13000rpm 巻取比:93.0% 得られた一重被覆糸を用いて、実施例1と同様に、28
ゲージ、1口編機で編成し、酸性染料で染色、仕上げ加
工した結果、高レベルの伸縮性はあるものの、着用時の
耐久性、耐塩素性、耐光性に劣り、生地が厚く、風合い
の硬い編地を得た。
【0060】さらに、得られた一重被覆糸を緯糸として
用いて織物を形成し、引き続き97℃の熱水でリラック
ス精練、160℃で仕上熱固定し、1/3のツイル織物
を得た。得られた織物は伸縮性に富むが、風合いの硬い
織物となった。
【0061】[比較例2]20dtexのポリウレタン
系弾性繊維を芯糸とし、鞘糸として56dtex18フ
ィラメントのポリエチレンテレフタレート延伸糸を用い
比較例1と同様に以下の条件でカバリング加工を実施
し、一重被覆糸を得た。
【0062】ドラフト:3.0倍 ヨリ数:Z1000T/m スピンドル回転数:13000rpm 巻取比:93.0% 得られた一重被覆糸を用いて、実施例1と同様に、28
ゲージ、1口編機で編成し、ポリエステル用分散染料で
染色、仕上げ加工した結果、高レベルの伸縮性はあるも
のの、着用時の耐久性、耐塩素性、耐光性に劣り、生地
が厚く、風合いの硬い編地を得た。さらに、得られた一
重被覆糸を緯糸としてもちいて織物を形成し、引き続き
97℃の熱水でリラックス精練、160℃で仕上熱固定
し、1/3のツイル織物を得た。得られた織物は伸縮性
に富むが、風合いが硬いものとなった。
【0063】[比較例3]20dtexのポリウレタン
系弾性繊維を芯糸とし、鞘糸として56dtex18フ
ィラメントのポリエチレンテレフタレート延伸糸を用い
比較例1と同様に以下の条件でカバリング加工を実施
し、二重被覆糸を得た。
【0064】ドラフト:3.0倍 下ヨリ数:S800T/m 上ヨリ数:Z680T/m スピンドル回転数:13000rpm 巻取比:93.0% 得られた二重被覆糸を用いて、実施例1と同様に、28
ゲージ、1口編機で編成し、ポリエステル用分散染料で
染色、仕上げ加工した結果、高レベルの伸縮性はあるも
のの、着用時の耐久性、耐塩素性、耐光性に劣り、生地
が厚く、風合いの硬い編地を得た。
【0065】さらに、得られた二重被覆糸を緯糸として
もちいて織物を形成し、引き続き97℃の熱水でリラッ
クス精練、160℃で仕上熱固定し、1/3のツイル織
物を得た。得られた織物は伸縮性に富むが、生地が厚く
風合いが硬いなどの問題が発生した。
【0066】[比較例4]20dtexのポリウレタン
系弾性繊維を芯糸とし、鞘糸として78dtex36フ
ィラメントのポリエチレンテレフタレートウーリー加工
糸を用い、比較例1と同様に以下の条件でカバリング加
工を施し、一重被覆糸を得た。
【0067】ドラフト:3.0倍 ヨリ数:Z800T/m スピンドル回転数:13000rpm 巻取比:93.0% 得られた一重被覆糸を用いて、28ゲージ、1口編機で
編成し、ポリエステル用分散染料で染色、仕上げ加工し
た結果、着用時の耐久性、耐塩素性、耐光性に劣り、生
地が厚く、風合いの硬い編地を得た。
【0068】さらに、得られた一重被覆糸を緯糸として
用いて織物を形成し、引き続き97℃の熱水でリラック
ス精練、160℃で仕上熱固定し、1/3のツイル織物
を得た。得られた織物はハリ、コシ、伸縮性に富み、ソ
フト感を併せ持つが、生地が厚く、風合いも硬いものと
なった。
【0069】
【発明の効果】本発明の被覆糸を用いることにより、耐
久性、耐塩素性、耐光性に優れ、生地が薄く、フラット
感があり、シャリミのある触感を有するストレッチ布帛
を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の被覆糸の一例を示す概略側面図であ
る。
【図2】無荷重状態で沸騰水処理された本発明の被覆糸
の一例を示す概略側面図である。
【図3】本発明の被覆糸の製造方法の一例を示す概略模
式図である。
【符号の説明】
(イ):芯糸 (ロ):鞘糸 (ハ):被覆糸 (ニ):芯糸 (ホ):鞘糸 (ヘ):被覆糸 1:芯糸 2:鞘糸 3:ワッシャーテンサ 4:フィードローラ 5:下段スピンドル 6:下段ベルト 7:上段スピンドル 8:上段ベルト 9:Hボビン 10:スネルガイド 11:デリベリローラ 12:ガイドバー 13:テイクアップローラ 14:チーズ
フロントページの続き (72)発明者 神谷 建郎 滋賀県大津市園山1丁目1番2号 東レ・ デュポン株式会社滋賀事業場内 Fターム(参考) 4L036 MA05 MA06 MA15 MA17 MA39 PA46 RA04 RA24 UA08

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】芯糸と鞘糸からなる被覆糸であって、芯糸
    に構成成分の一方がポリエチレンテレフタレートを主成
    分とし、他方の構成成分がポリトリメチレンテレフタレ
    ートを主成分とするサイドバイサイド型または偏芯シー
    ス・コア型であるポリエステル系複合繊維を用いてなる
    ことを特徴とする被覆糸。
  2. 【請求項2】前記ポリエステル系複合繊維のポリエチレ
    ンテレフタレート/ポリトリメチレンテレフタレートの
    重量比率が30/70〜70/30であることを特徴と
    する請求項1に記載の被覆糸。
  3. 【請求項3】鞘糸にポリアミド繊維を用いることを特徴
    とする請求項1または2に記載の被覆糸。
  4. 【請求項4】鞘糸にポリエチレンテレフタレート繊維を
    用いることを特徴とする請求項1または2に記載の被覆
    糸。
  5. 【請求項5】構成成分の一方がポリエチレンテレフタレ
    ートを主成分とし、他方の構成成分がポリトリメチレン
    テレフタレートを主成分とするサイドバイサイド型また
    は偏芯シース・コア型であるポリエステル系複合繊維を
    芯糸として用い、その上から鞘糸を被覆することを特徴
    とする被覆糸の製造方法。
  6. 【請求項6】鞘糸を一重に被覆することを特徴とする請
    求項5に記載の被覆糸の製造方法。
  7. 【請求項7】鞘糸を二重に被覆することを特徴とする請
    求項5に記載の被覆糸の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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TWI481754B (zh) * 2008-12-25 2015-04-21 Univ Shinshu 無機奈米纖維之製造方法

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