JP2003073940A - 被覆糸およびその製造方法 - Google Patents
被覆糸およびその製造方法Info
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- JP2003073940A JP2003073940A JP2001260553A JP2001260553A JP2003073940A JP 2003073940 A JP2003073940 A JP 2003073940A JP 2001260553 A JP2001260553 A JP 2001260553A JP 2001260553 A JP2001260553 A JP 2001260553A JP 2003073940 A JP2003073940 A JP 2003073940A
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- Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】生地が薄く、フラット感があり、吸湿性、保温
性、形態安定性に優れ、ウール独特のぬめり感、しなや
かな触感を有するソストレッチ布帛を得ること。 【解決手段】芯糸と鞘糸からなる被覆糸であって、芯糸
に構成成分の一方がポリエチレンテレフタレートを主成
分とし、他方の構成成分がポリトリメチレンテレフタレ
ートを主成分とするサイドバイサイド型または偏芯シー
ス・コア型であるポリエステル系複合繊維を用い、鞘糸
に獣毛繊維を用いてなることを特徴とする被覆糸。
性、形態安定性に優れ、ウール独特のぬめり感、しなや
かな触感を有するソストレッチ布帛を得ること。 【解決手段】芯糸と鞘糸からなる被覆糸であって、芯糸
に構成成分の一方がポリエチレンテレフタレートを主成
分とし、他方の構成成分がポリトリメチレンテレフタレ
ートを主成分とするサイドバイサイド型または偏芯シー
ス・コア型であるポリエステル系複合繊維を用い、鞘糸
に獣毛繊維を用いてなることを特徴とする被覆糸。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被覆糸に関する。
【0002】さらに詳しくは、本発明の被覆糸を用い、
高次加工して、衣服などに使用することにより、生地が
薄く、フラット感があり、吸湿性、保温性、形態安定性
に優れ、ぬめり感、しなやかな触感を有するストレッチ
布帛を得ることができるという被覆糸およびその製造方
法に関する。
高次加工して、衣服などに使用することにより、生地が
薄く、フラット感があり、吸湿性、保温性、形態安定性
に優れ、ぬめり感、しなやかな触感を有するストレッチ
布帛を得ることができるという被覆糸およびその製造方
法に関する。
【0003】
【従来の技術】従来より、羊毛等を用いた獣毛繊維製品
において、ストレッチ性を付与するため、ポリウレタン
系弾性繊維と羊毛等の獣毛繊維を交編、交織したり、合
撚したものが用いられてきた。しかし、このような方法
で得られた編織物は、フィット性、伸縮性に優れたもの
を得ることができるが、風合いが硬くなり、ドレープ性
が低下し、布帛が厚くなるため消費者の要求を満たす十
分な特性を得ることができなかった。さらに、一般にポ
リウレタン系弾性繊維はその化学構造から、塩素により
脆化しやすく、光やガスにより黄化しやすい欠点を有
し、従来よりその塩素、光、ガスに対する耐久性、耐黄
化性を向上させる技術が開示されてきたが、不十分であ
り、これら欠点を改善できる加工糸の開発が急がれてい
る。
において、ストレッチ性を付与するため、ポリウレタン
系弾性繊維と羊毛等の獣毛繊維を交編、交織したり、合
撚したものが用いられてきた。しかし、このような方法
で得られた編織物は、フィット性、伸縮性に優れたもの
を得ることができるが、風合いが硬くなり、ドレープ性
が低下し、布帛が厚くなるため消費者の要求を満たす十
分な特性を得ることができなかった。さらに、一般にポ
リウレタン系弾性繊維はその化学構造から、塩素により
脆化しやすく、光やガスにより黄化しやすい欠点を有
し、従来よりその塩素、光、ガスに対する耐久性、耐黄
化性を向上させる技術が開示されてきたが、不十分であ
り、これら欠点を改善できる加工糸の開発が急がれてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高次
加工して、衣服などに使用する際、従来の技術では得ら
れなかった生地が薄く、フラット感があり、吸湿性、保
温性、形態安定性に優れ、ぬめり感、しなやかな触感を
有するストレッチ布帛を得ることができる被覆糸および
その製造方法を提供することにある。
加工して、衣服などに使用する際、従来の技術では得ら
れなかった生地が薄く、フラット感があり、吸湿性、保
温性、形態安定性に優れ、ぬめり感、しなやかな触感を
有するストレッチ布帛を得ることができる被覆糸および
その製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の被覆糸は、前記
課題を解決するため以下の手段を採用する。
課題を解決するため以下の手段を採用する。
【0006】すなわち、芯糸と鞘糸からなる被覆糸であ
って、芯糸に構成成分の一方がポリエチレンテレフタレ
ートを主成分とし、他方の構成成分がポリトリメチレン
テレフタレートを主成分とするサイドバイサイド型また
は偏芯シース・コア型であるポリエステル系複合繊維を
用い、鞘糸に獣毛繊維を用いてなることを特徴とする被
覆糸である。
って、芯糸に構成成分の一方がポリエチレンテレフタレ
ートを主成分とし、他方の構成成分がポリトリメチレン
テレフタレートを主成分とするサイドバイサイド型また
は偏芯シース・コア型であるポリエステル系複合繊維を
用い、鞘糸に獣毛繊維を用いてなることを特徴とする被
覆糸である。
【0007】また、本発明の被覆糸の製造方法は、前記
課題を解決するため以下の手段を採用する。
課題を解決するため以下の手段を採用する。
【0008】すなわち、構成成分の一方がポリエチレン
テレフタレートを主成分とし、他方の構成成分がポリト
リメチレンテレフタレートを主成分とするサイドバイサ
イド型または偏芯シース・コア型であるポリエステル系
複合繊維を芯糸として用い、その上から獣毛繊維を鞘糸
として被覆することを特徴とする被覆糸の製造方法であ
る。
テレフタレートを主成分とし、他方の構成成分がポリト
リメチレンテレフタレートを主成分とするサイドバイサ
イド型または偏芯シース・コア型であるポリエステル系
複合繊維を芯糸として用い、その上から獣毛繊維を鞘糸
として被覆することを特徴とする被覆糸の製造方法であ
る。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の被覆糸について説
明する。図1は本発明の被覆糸の一例を示す概略側面図
である。前記被覆糸(ハ)は、芯糸であるポリエステル
系複合繊維(イ)の周りが鞘糸である獣毛繊維(ロ)に
よって一重または二重に撚回被覆されている。図2は9
8℃で30分間、無荷重状態で沸騰水処理された本発明
の被覆糸(ヘ)の概略側面図である。芯糸である前記ポ
リエステル系複合繊維(ニ)が、沸騰水処理されること
により潜在捲縮が発現し、本発明の被覆糸はかさ高でス
トレッチ性に富んだものとなる。
明する。図1は本発明の被覆糸の一例を示す概略側面図
である。前記被覆糸(ハ)は、芯糸であるポリエステル
系複合繊維(イ)の周りが鞘糸である獣毛繊維(ロ)に
よって一重または二重に撚回被覆されている。図2は9
8℃で30分間、無荷重状態で沸騰水処理された本発明
の被覆糸(ヘ)の概略側面図である。芯糸である前記ポ
リエステル系複合繊維(ニ)が、沸騰水処理されること
により潜在捲縮が発現し、本発明の被覆糸はかさ高でス
トレッチ性に富んだものとなる。
【0010】本発明の被覆糸における芯糸は、構成成分
の一方がポリエチレンテレフタレートを主成分とし、他
方の構成成分がポリトリメチレンテレフタレートを主成
分とするサイドバイサイド型または偏芯シース・コア型
であるポリエステル系複合繊維である。
の一方がポリエチレンテレフタレートを主成分とし、他
方の構成成分がポリトリメチレンテレフタレートを主成
分とするサイドバイサイド型または偏芯シース・コア型
であるポリエステル系複合繊維である。
【0011】前記ポリエステル系複合繊維において極限
粘度の異なる重合体を貼り合わせることによって、紡
糸、延伸時に高粘度側に応力が集中するため、2成分間
で内部歪みが異なる。そのため、延伸後の弾性回復率差
および布帛の熱処理工程での熱収縮差により高粘度側が
大きく収縮し、単繊維内で歪みが生じて3次元コイル捲
縮の形態をとる。この3次元コイルの径および単繊維長
当たりのコイル数は、高収縮成分と低収縮成分との収縮
差(弾性回復率差を含む)によって決まるといってもよ
く、収縮差が大きいほどコイル径が小さく、単位繊維長
当たりのコイル数が多くなる。
粘度の異なる重合体を貼り合わせることによって、紡
糸、延伸時に高粘度側に応力が集中するため、2成分間
で内部歪みが異なる。そのため、延伸後の弾性回復率差
および布帛の熱処理工程での熱収縮差により高粘度側が
大きく収縮し、単繊維内で歪みが生じて3次元コイル捲
縮の形態をとる。この3次元コイルの径および単繊維長
当たりのコイル数は、高収縮成分と低収縮成分との収縮
差(弾性回復率差を含む)によって決まるといってもよ
く、収縮差が大きいほどコイル径が小さく、単位繊維長
当たりのコイル数が多くなる。
【0012】ストレッチ素材として要求されるコイル捲
縮は、コイル径が小さく、単位繊維長当たりのコイル数
が多い(伸長特性に優れ、見映えがよい)、コイルの耐
へたり性がよい(伸縮回数に応じたコイルのへたり量が
小さく、ストレッチ保持性に優れる)、さらにはコイル
の伸縮特性は、低収縮成分を支点とした高収縮成分の伸
縮特性が支配的となるため、高収縮成分に用いる重合体
には高い伸長性および回復性が要求される。そこで、本
発明者らはポリエステルの特性を損なうことなく前記特
性を満足させるために鋭意検討した結果、低収縮成分に
ポリエチレンテレフタレートを主成分とし、高収縮成分
に、ポリトリメチレンテレフタレートを主成分としたポ
リエステル複合繊維を用いることを見いだした。ポリト
リメチレンテレフタレート繊維は、代表的なポリエステ
ル繊維であるポリエチレンテレフタレート繊維やポリブ
チレンテレフタレート繊維と同等の力学的特性や化学的
特性を有しつつ、伸長回復性がきわめて優れている。こ
れは、ポリトリメチレンテレフタレートの結晶構造にお
いてアルキレングリコール部のメチレン鎖がゴーシュ−
ゴーシュ構造(分子鎖が90度に屈曲)であること、さ
らにはベンゼン環同士の相互作用(スタッキング、並
列)による拘束点密度が低く、フレキシビリティーが高
いことから、メチレン基の回転により分子鎖が容易に伸
長・回復するためと考えている。
縮は、コイル径が小さく、単位繊維長当たりのコイル数
が多い(伸長特性に優れ、見映えがよい)、コイルの耐
へたり性がよい(伸縮回数に応じたコイルのへたり量が
小さく、ストレッチ保持性に優れる)、さらにはコイル
の伸縮特性は、低収縮成分を支点とした高収縮成分の伸
縮特性が支配的となるため、高収縮成分に用いる重合体
には高い伸長性および回復性が要求される。そこで、本
発明者らはポリエステルの特性を損なうことなく前記特
性を満足させるために鋭意検討した結果、低収縮成分に
ポリエチレンテレフタレートを主成分とし、高収縮成分
に、ポリトリメチレンテレフタレートを主成分としたポ
リエステル複合繊維を用いることを見いだした。ポリト
リメチレンテレフタレート繊維は、代表的なポリエステ
ル繊維であるポリエチレンテレフタレート繊維やポリブ
チレンテレフタレート繊維と同等の力学的特性や化学的
特性を有しつつ、伸長回復性がきわめて優れている。こ
れは、ポリトリメチレンテレフタレートの結晶構造にお
いてアルキレングリコール部のメチレン鎖がゴーシュ−
ゴーシュ構造(分子鎖が90度に屈曲)であること、さ
らにはベンゼン環同士の相互作用(スタッキング、並
列)による拘束点密度が低く、フレキシビリティーが高
いことから、メチレン基の回転により分子鎖が容易に伸
長・回復するためと考えている。
【0013】本発明の被覆糸における芯糸の構成成分で
あるポリエチレンテレフタレートとは、エチレンテレフ
タレート単位を主たる繰り返し単位とするポリマー成分
からなるものが好ましい。すなわち、本発明におけるポ
リエチレンテレフタレートとしては、テレフタル酸を主
たる酸成分とし、エチレングリコールを主たるグリコ−
ル成分として得られるポリエステルが好ましい。ただ
し、他のエステル結合を形成可能な共重合成分が20モ
ル%以下の割合で含まれるものも好ましく、10モル%
以下の割合で含まれるものはより好ましい。共重合可能
な化合物として、たとえばスルフォン酸、ナトリウムス
ルフォン酸、硫酸、硫酸エステル、硫酸ジエチル、硫酸
エチル、脂肪族スルフォン酸、エタンスルフォン酸、ク
ロロベンゼンスルフォン酸、脂環式スルフォン酸、イソ
フタル酸、セバシン酸、アゼライン酸、ダイマー酸、ア
ジピン酸、シュウ酸、デカンジカルボン酸などのジカル
ボン酸、p−ヒドロキシ安息香酸、ε−カプロラクトン
などのヒドロキシカルボン酸などのジカルボンサン類、
トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プ
ロパンジオール、ブタンジオール、ペンタンジオール、
ハイドロキノン、ビスフェノールAなどのジオール類が
好ましく使用される。
あるポリエチレンテレフタレートとは、エチレンテレフ
タレート単位を主たる繰り返し単位とするポリマー成分
からなるものが好ましい。すなわち、本発明におけるポ
リエチレンテレフタレートとしては、テレフタル酸を主
たる酸成分とし、エチレングリコールを主たるグリコ−
ル成分として得られるポリエステルが好ましい。ただ
し、他のエステル結合を形成可能な共重合成分が20モ
ル%以下の割合で含まれるものも好ましく、10モル%
以下の割合で含まれるものはより好ましい。共重合可能
な化合物として、たとえばスルフォン酸、ナトリウムス
ルフォン酸、硫酸、硫酸エステル、硫酸ジエチル、硫酸
エチル、脂肪族スルフォン酸、エタンスルフォン酸、ク
ロロベンゼンスルフォン酸、脂環式スルフォン酸、イソ
フタル酸、セバシン酸、アゼライン酸、ダイマー酸、ア
ジピン酸、シュウ酸、デカンジカルボン酸などのジカル
ボン酸、p−ヒドロキシ安息香酸、ε−カプロラクトン
などのヒドロキシカルボン酸などのジカルボンサン類、
トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プ
ロパンジオール、ブタンジオール、ペンタンジオール、
ハイドロキノン、ビスフェノールAなどのジオール類が
好ましく使用される。
【0014】また、必要に応じて、艶消し剤となる二酸
化チタン、滑剤としてのシリカやアルミナの微粒子、抗
酸化剤としてヒンダードフェノール誘導体、着色顔料な
どを添加してもよい。
化チタン、滑剤としてのシリカやアルミナの微粒子、抗
酸化剤としてヒンダードフェノール誘導体、着色顔料な
どを添加してもよい。
【0015】本発明の被覆糸における芯糸の他の構成成
分であるポリトリメチレンテレフタレートとは、トリメ
チレンテレフタレート単位を主たる繰り返し単位とする
重合体成分からなるものが好ましい。
分であるポリトリメチレンテレフタレートとは、トリメ
チレンテレフタレート単位を主たる繰り返し単位とする
重合体成分からなるものが好ましい。
【0016】すなわち、本発明におけるポリトリメチレ
ンテレフタレートとしては、テレフタル酸を主たる酸成
分とし、1,3プロパンジオ−ルを主たるグリコ−ル成
分として得られるポリエステルが好ましい。ただし、他
のエステル結合を形成可能な共重合成分が20モル%以
下の割合で含まれるものも好ましく、10モル%以下の
割合で含まれるものはより好ましい。共重合可能な化合
物として、たとえばイソフタル酸、コハク酸、シクロヘ
キサンジカルボン酸、アジピン酸、ダイマ酸、セバシン
酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸などのジカルボ
ン酸類、エチレングリコール、ジエチレングリコール、
ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキ
サンジメタノール、ポリエチレングリコール、ポリプロ
ピレングリコールなどのジオール類が好ましく使用され
る。
ンテレフタレートとしては、テレフタル酸を主たる酸成
分とし、1,3プロパンジオ−ルを主たるグリコ−ル成
分として得られるポリエステルが好ましい。ただし、他
のエステル結合を形成可能な共重合成分が20モル%以
下の割合で含まれるものも好ましく、10モル%以下の
割合で含まれるものはより好ましい。共重合可能な化合
物として、たとえばイソフタル酸、コハク酸、シクロヘ
キサンジカルボン酸、アジピン酸、ダイマ酸、セバシン
酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸などのジカルボ
ン酸類、エチレングリコール、ジエチレングリコール、
ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキ
サンジメタノール、ポリエチレングリコール、ポリプロ
ピレングリコールなどのジオール類が好ましく使用され
る。
【0017】また、必要に応じて、艶消し剤となる二酸
化チタン、滑剤としてのシリカやアルミナの微粒子、抗
酸化剤としてヒンダードフェノール誘導体、着色顔料な
どを添加してもよい。
化チタン、滑剤としてのシリカやアルミナの微粒子、抗
酸化剤としてヒンダードフェノール誘導体、着色顔料な
どを添加してもよい。
【0018】本発明において、コイル状捲縮を発現さ
せ、編織物を形成した際に所望の伸縮性を得る観点か
ら、ポリトリメチレンテレフタレートの極限粘度は1.
0以上であるのが好ましく、1.2以上であるのがより
好ましい。
せ、編織物を形成した際に所望の伸縮性を得る観点か
ら、ポリトリメチレンテレフタレートの極限粘度は1.
0以上であるのが好ましく、1.2以上であるのがより
好ましい。
【0019】本発明で使用するポリエステル系複合繊維
の単糸断面形状はサイドバイサイド型または偏芯シース
・コア型とするものである。
の単糸断面形状はサイドバイサイド型または偏芯シース
・コア型とするものである。
【0020】断面形状がサイドバイサイド型または偏芯
シース・コア型でないと、糸条に熱が付与された際に、
コイル状捲縮が発現せず、糸条に伸縮性を付与すること
ができない問題がある。
シース・コア型でないと、糸条に熱が付与された際に、
コイル状捲縮が発現せず、糸条に伸縮性を付与すること
ができない問題がある。
【0021】また、ポリエステル系複合繊維におけるポ
リエチレンテレフタレート/ポリトリメチレンテレフタ
レートの重量比率は、製糸性および繊維長さ方向のコイ
ルの寸法均質性の観点から30/70以上70/30以
下の範囲であることが好ましい。
リエチレンテレフタレート/ポリトリメチレンテレフタ
レートの重量比率は、製糸性および繊維長さ方向のコイ
ルの寸法均質性の観点から30/70以上70/30以
下の範囲であることが好ましい。
【0022】ポリエステル系複合繊維の繊度は、用途目
的に応じて20デシテックス以上1000デシテックス
以下の範囲が好ましい。
的に応じて20デシテックス以上1000デシテックス
以下の範囲が好ましい。
【0023】本発明においてポリエステル系複合繊維の
単糸繊度は0.4デシテックス以上25デシテックス以
下の範囲が好ましい。
単糸繊度は0.4デシテックス以上25デシテックス以
下の範囲が好ましい。
【0024】本発明の被覆糸における鞘糸には獣毛繊維
を用いることが不可欠である。鞘糸に獣毛繊維を用いな
いと、編織物にした際に高級な紡毛調あるいは梳毛調の
外観およびぬめり感のある、しなやかな風合い、優れた
保温性、吸湿性を実現することができない問題がある。
を用いることが不可欠である。鞘糸に獣毛繊維を用いな
いと、編織物にした際に高級な紡毛調あるいは梳毛調の
外観およびぬめり感のある、しなやかな風合い、優れた
保温性、吸湿性を実現することができない問題がある。
【0025】鞘糸として用いられる獣毛繊維は獣毛を紡
績して作られ、紡毛糸または梳毛糸のいずれであっても
よい。
績して作られ、紡毛糸または梳毛糸のいずれであっても
よい。
【0026】また、鞘糸としては、獣毛繊維が単独で紡
績されたものまたは他の繊維と混紡されたもののいずれ
であってもよい。これらは、撚糸加工しやすい安定した
糸条であることが好ましい。
績されたものまたは他の繊維と混紡されたもののいずれ
であってもよい。これらは、撚糸加工しやすい安定した
糸条であることが好ましい。
【0027】鞘糸の繊度は、用途目的に応じて20デシ
テックス以上1000デシテックス以下の範囲が好まし
い。
テックス以上1000デシテックス以下の範囲が好まし
い。
【0028】さらに鞘糸の単糸繊度は用途に応じて0.
4デシテックス以上25デシテックス以下の範囲が好ま
しい。
4デシテックス以上25デシテックス以下の範囲が好ま
しい。
【0029】本発明の被覆糸の鞘糸となる獣毛の種類と
しては、羊毛、カシミア、モヘア、キャメル、アルパ
カ、アンゴラなどが好ましく、伸縮性に優れている点か
ら、羊毛が特に好ましい。羊毛の種類としては、一般衣
料に最も用いられているメリノ種、リンカーン種、レス
ター種、ロンニー種、マーシュ種、サウスダウン種、シ
ロップシャー種、チェビオット種などのいずれの種から
採取されるものであってもよい。羊毛は、パラコルテッ
クスとオルソコルテックスと呼ばれる異なる2成分が貼
り合わされてなり、パラコルテックスのほうがいくらか
成長が少ないことから、パラコルテックス側に引きつれ
ながら成長するため、バイラテラル構造と呼ばれる螺旋
バネ状の捲縮を有しているため、伸縮性に優れ、本発明
の被覆糸の鞘糸として用いるに好適である。鞘糸として
用いる獣毛繊維の種類、繊度などは、用途目的に応じ、
被覆糸の光沢、形態、伸縮性、風合いなどを考慮して適
宜選択すればよい。
しては、羊毛、カシミア、モヘア、キャメル、アルパ
カ、アンゴラなどが好ましく、伸縮性に優れている点か
ら、羊毛が特に好ましい。羊毛の種類としては、一般衣
料に最も用いられているメリノ種、リンカーン種、レス
ター種、ロンニー種、マーシュ種、サウスダウン種、シ
ロップシャー種、チェビオット種などのいずれの種から
採取されるものであってもよい。羊毛は、パラコルテッ
クスとオルソコルテックスと呼ばれる異なる2成分が貼
り合わされてなり、パラコルテックスのほうがいくらか
成長が少ないことから、パラコルテックス側に引きつれ
ながら成長するため、バイラテラル構造と呼ばれる螺旋
バネ状の捲縮を有しているため、伸縮性に優れ、本発明
の被覆糸の鞘糸として用いるに好適である。鞘糸として
用いる獣毛繊維の種類、繊度などは、用途目的に応じ、
被覆糸の光沢、形態、伸縮性、風合いなどを考慮して適
宜選択すればよい。
【0030】本発明の被覆糸は、優れた伸縮性を得る観
点から鞘糸が芯糸の回りを一重に被覆したものであって
もよく、また、優れた被覆性を得る観点から鞘糸が芯糸
の回りを二重に被覆したものであってもよい。
点から鞘糸が芯糸の回りを一重に被覆したものであって
もよく、また、優れた被覆性を得る観点から鞘糸が芯糸
の回りを二重に被覆したものであってもよい。
【0031】次に、本発明の被覆糸の製造方法について
説明する。図3は本発明の被覆糸の製造方法の一例を示
す概略模式図である。
説明する。図3は本発明の被覆糸の製造方法の一例を示
す概略模式図である。
【0032】本発明においては、前記ポリエステル系複
合繊維を芯糸として用い、その上から獣毛繊維を鞘糸と
して被覆するものである。
合繊維を芯糸として用い、その上から獣毛繊維を鞘糸と
して被覆するものである。
【0033】被覆の際には市販のカバリング機等が好ま
しく用いられる。
しく用いられる。
【0034】図3は二重被覆の例であり、図3におい
て、芯糸1として使用するポリエステル系複合繊維は、
コイル状の顕在捲縮を有するため、安定したドラフトを
得て、糸切れの発生を防止する観点、鞘糸2のバルーン
を安定させて、糸長さ方向のヨリムラを抑制し、スラブ
状の加工糸を形成することを防止する観点から、カバリ
ング機のフィードローラ4とデリベリローラ11との間
のドラフトゾーンに挿入される直前のワッシャーテンサ
3とフィードローラ4の間で、0.01cN/dtex
以上のプレテンションがかかるようにすることが好まし
い。芯糸にプレテンションをかける方法としては、図3
ではワッシャーテンサ3を使用しているが、マグネット
テンサなども好ましく使用される。
て、芯糸1として使用するポリエステル系複合繊維は、
コイル状の顕在捲縮を有するため、安定したドラフトを
得て、糸切れの発生を防止する観点、鞘糸2のバルーン
を安定させて、糸長さ方向のヨリムラを抑制し、スラブ
状の加工糸を形成することを防止する観点から、カバリ
ング機のフィードローラ4とデリベリローラ11との間
のドラフトゾーンに挿入される直前のワッシャーテンサ
3とフィードローラ4の間で、0.01cN/dtex
以上のプレテンションがかかるようにすることが好まし
い。芯糸にプレテンションをかける方法としては、図3
ではワッシャーテンサ3を使用しているが、マグネット
テンサなども好ましく使用される。
【0035】芯糸に0.01cN/dtex以上のプレ
テンションをかけた状態で、芯糸の走行を安定させて、
糸切れを防止し、ドラフトでのゴムローラの破損やドラ
フト間での糸のスリップによる延伸ムラ、糸切れを防止
する観点から、ドラフトは0.95以上1.6以下の範
囲にすることが好ましく、1.03以上1.2以下の範
囲にすることがより好ましい。
テンションをかけた状態で、芯糸の走行を安定させて、
糸切れを防止し、ドラフトでのゴムローラの破損やドラ
フト間での糸のスリップによる延伸ムラ、糸切れを防止
する観点から、ドラフトは0.95以上1.6以下の範
囲にすることが好ましく、1.03以上1.2以下の範
囲にすることがより好ましい。
【0036】鞘糸は、市販の高速ワインダーにより、H
ボビン2に巻き取られた後、図3のように下段スピンド
ル5および上段スピンドル7に設置され、スピンドルを
回転させることによって芯糸に巻き付けられ、被覆糸を
形成する。
ボビン2に巻き取られた後、図3のように下段スピンド
ル5および上段スピンドル7に設置され、スピンドルを
回転させることによって芯糸に巻き付けられ、被覆糸を
形成する。
【0037】得られた被覆糸は、テイクアップローラ1
3によりチーズ14に巻き取られる。
3によりチーズ14に巻き取られる。
【0038】なお、一重被覆糸を製造する際には、上段
スピンドルまたは下段スピンドルのいずれか一方にHボ
ビン1本を設置して、スピンドルを回転させることによ
って芯糸に鞘糸を巻き付ける。
スピンドルまたは下段スピンドルのいずれか一方にHボ
ビン1本を設置して、スピンドルを回転させることによ
って芯糸に鞘糸を巻き付ける。
【0039】鞘糸を芯糸に被覆する際、鞘糸のヨリ数
は、鞘糸の繊度により適宜選択すればよいが、100〜
2000T/mの範囲とするのが好ましい。
は、鞘糸の繊度により適宜選択すればよいが、100〜
2000T/mの範囲とするのが好ましい。
【0040】また、二重に被覆する場合、上ヨリ数は下
ヨリ数の0.7〜0.9倍のヨリ数とすることが好まし
く、トルクをうち消すため、上ヨリは、下ヨリの逆方向
にかけるのが好ましい。
ヨリ数の0.7〜0.9倍のヨリ数とすることが好まし
く、トルクをうち消すため、上ヨリは、下ヨリの逆方向
にかけるのが好ましい。
【0041】本発明の被覆糸を用いた編織物は優美な紡
毛調あるいは梳毛調外観を有し、吸湿、保温、形態安定
性に優れており、ぬめり感、しなやかな触感を有し、特
に、衣料用としてジャケット、スーツ、ボトムなどのア
ウター、裏地、シャツ、ソックスなどの用途にストレッ
チ素材として用いることができる。
毛調あるいは梳毛調外観を有し、吸湿、保温、形態安定
性に優れており、ぬめり感、しなやかな触感を有し、特
に、衣料用としてジャケット、スーツ、ボトムなどのア
ウター、裏地、シャツ、ソックスなどの用途にストレッ
チ素材として用いることができる。
【0042】
【実施例】以下実施例により本発明をより詳細に説明す
る。
る。
【0043】なお実施例中の極限粘度(η)は次の方法
で求めた。ただし、本発明がこれら実施例により限定さ
れるものではない。 [極限粘度(η)]オルソクロロフェノール10mlに
対し試料0.10gを溶解し、温度25℃においてオス
トワルド粘度計を用いて測定した。
で求めた。ただし、本発明がこれら実施例により限定さ
れるものではない。 [極限粘度(η)]オルソクロロフェノール10mlに
対し試料0.10gを溶解し、温度25℃においてオス
トワルド粘度計を用いて測定した。
【0044】[実施例1]極限粘度が1.31のポリト
リメチレンテレフタレートと極限粘度が0.52のポリ
エチレンテレフタレートをそれぞれ別々に溶融し、紡糸
温度260℃で24孔の複合紡糸口金よりポリエチレン
テレフタレート/ポリトリメチレンテレフタレートの重
量比率が50/50となるように吐出し、紡糸速度14
00m/分で引き取り、165dtex24フィラメン
トの未延伸糸を得た。さらに、ホットロール−熱板系延
伸機を用い、ホットロール温度70℃、熱板温度145
℃延伸倍率3.0で延伸して、56dtex24フィラ
メントのサイドバイサイド型ポリエステル系複合繊維
(延伸糸)を得た。得られたポリエステル系複合繊維を
芯糸とし、#80ウール糸を鞘糸として用い、図3に示
されるカバリング工程を使用して、以下の条件でカバリ
ング加工を施した。なお、芯糸は、カバリング機のフィ
ードローラ4とデリベリローラ11との間のドラフトゾ
ーンに挿入される直前のワッシャーテンサ3とフィード
ローラ4の間で、0.01cN/dtex以上のプレテ
ンションがかかるように、ワッシャーテンサを介して、
給糸した。
リメチレンテレフタレートと極限粘度が0.52のポリ
エチレンテレフタレートをそれぞれ別々に溶融し、紡糸
温度260℃で24孔の複合紡糸口金よりポリエチレン
テレフタレート/ポリトリメチレンテレフタレートの重
量比率が50/50となるように吐出し、紡糸速度14
00m/分で引き取り、165dtex24フィラメン
トの未延伸糸を得た。さらに、ホットロール−熱板系延
伸機を用い、ホットロール温度70℃、熱板温度145
℃延伸倍率3.0で延伸して、56dtex24フィラ
メントのサイドバイサイド型ポリエステル系複合繊維
(延伸糸)を得た。得られたポリエステル系複合繊維を
芯糸とし、#80ウール糸を鞘糸として用い、図3に示
されるカバリング工程を使用して、以下の条件でカバリ
ング加工を施した。なお、芯糸は、カバリング機のフィ
ードローラ4とデリベリローラ11との間のドラフトゾ
ーンに挿入される直前のワッシャーテンサ3とフィード
ローラ4の間で、0.01cN/dtex以上のプレテ
ンションがかかるように、ワッシャーテンサを介して、
給糸した。
【0045】プレテンション:4g
ドラフト:1.1倍
ヨリ数:Z1000T/m
スピンドル回転数:8000rpm
巻取比:95.0%
得られた一重被覆糸を用いて、28ゲージ、1口編機で
編成し、分散染料と酸性染料で一浴染色し、仕上げ加工
した結果、優美で梳毛調の外観を有し、生地が薄く、フ
ラット感があり、シボ、しわが発生しにくく、吸湿性、
保温性、形態安定性に優れ、ぬめり感、しなやかな触感
を有するストレッチ性が良好であり、アウターウェア、
シャツ、ソックスに好適な編地を得た。
編成し、分散染料と酸性染料で一浴染色し、仕上げ加工
した結果、優美で梳毛調の外観を有し、生地が薄く、フ
ラット感があり、シボ、しわが発生しにくく、吸湿性、
保温性、形態安定性に優れ、ぬめり感、しなやかな触感
を有するストレッチ性が良好であり、アウターウェア、
シャツ、ソックスに好適な編地を得た。
【0046】[実施例2]実施例1で使用したものと同
じ56dtex24フィラメントのサイドバイサイド型
ポリエステル系複合繊維を芯糸とし、鞘糸として#80
ウール糸を用い、実施例1と同様に以下の条件でカバリ
ング加工を施し、二重被覆糸を得た。
じ56dtex24フィラメントのサイドバイサイド型
ポリエステル系複合繊維を芯糸とし、鞘糸として#80
ウール糸を用い、実施例1と同様に以下の条件でカバリ
ング加工を施し、二重被覆糸を得た。
【0047】プレテンション:4g
ドラフト:1.1倍
下ヨリ数:S800T/m
上ヨリ数:Z680T/m
スピンドル回転数:8000rpm
巻取比:96.0%
得られた二重被覆糸を用いて、実施例1と同様に、28
ゲージ、1口編機で編成し、分散染料と酸性染料で一浴
染色、仕上げ加工した結果、優美で梳毛調の外観を有
し、生地が薄く、フラット感があり、シボ、しわが発生
しにくく、吸湿性、保温性、形態安定性に優れ、ぬめり
感、しなやかな触感を有するストレッチ性が良好であ
り、アウターウェア、シャツ、ソックスに好適な編地を
得た。実施例1に比べ、ストレッチ性と生地薄さはやや
低減したが、被覆性が良好であるため、よりフラットな
外観、吸湿性、保温性に優れた編地となった。
ゲージ、1口編機で編成し、分散染料と酸性染料で一浴
染色、仕上げ加工した結果、優美で梳毛調の外観を有
し、生地が薄く、フラット感があり、シボ、しわが発生
しにくく、吸湿性、保温性、形態安定性に優れ、ぬめり
感、しなやかな触感を有するストレッチ性が良好であ
り、アウターウェア、シャツ、ソックスに好適な編地を
得た。実施例1に比べ、ストレッチ性と生地薄さはやや
低減したが、被覆性が良好であるため、よりフラットな
外観、吸湿性、保温性に優れた編地となった。
【0048】[比較例1]20dtexのポリウレタン
系弾性繊維を芯糸とし、鞘糸として#80のウール糸を
用い、実施例1と同様に以下の条件でカバリング加工を
施し、一重被覆糸を得た。ただし、ポリウレタン系弾性
繊維の給糸は、転がし給糸(積極送り)で行った。
系弾性繊維を芯糸とし、鞘糸として#80のウール糸を
用い、実施例1と同様に以下の条件でカバリング加工を
施し、一重被覆糸を得た。ただし、ポリウレタン系弾性
繊維の給糸は、転がし給糸(積極送り)で行った。
【0049】ドラフト:3.0倍
ヨリ数:Z1000T/m
スピンドル回転数:8000rpm
巻取比:93.0%
得られた一重被覆糸を用いて、実施例1と同様に、28
ゲージ、1口編機で編成し、酸性染料で染色、仕上げ加
工した結果、高レベルの伸縮性はあるものの、生地が厚
く、風合いの硬い編地を得た。
ゲージ、1口編機で編成し、酸性染料で染色、仕上げ加
工した結果、高レベルの伸縮性はあるものの、生地が厚
く、風合いの硬い編地を得た。
【0050】[比較例2]20dtexのポリウレタン
系弾性繊維を芯糸とし、鞘糸として56dtex24フ
ィラメントの#80ウール糸を用い比較例1と同様に以
下の条件でカバリング加工を実施し、二重被覆糸を得
た。
系弾性繊維を芯糸とし、鞘糸として56dtex24フ
ィラメントの#80ウール糸を用い比較例1と同様に以
下の条件でカバリング加工を実施し、二重被覆糸を得
た。
【0051】ドラフト:3.0倍
下ヨリ数:S800T/m
上ヨリ数:Z680T/m
スピンドル回転数:8000rpm
巻取比:95.0%
得られた二重被覆糸を用いて、実施例1と同様に、28
ゲージ、1口編機で編成し、直接染料で染色、仕上げ加
工した結果、高レベルの伸縮性はあるものの、生地が厚
く、風合いの硬い編地を得た。
ゲージ、1口編機で編成し、直接染料で染色、仕上げ加
工した結果、高レベルの伸縮性はあるものの、生地が厚
く、風合いの硬い編地を得た。
【0052】[比較例3]実施例1で使用したものと同
じ56dtex24フィラメントのサイドバイサイド型
ポリエステル系複合繊維を芯糸とし、鞘糸として56d
tex24フィラメントのポリプロピレン糸を用い比較
例1と同様に以下の条件でカバリング加工を施した。
じ56dtex24フィラメントのサイドバイサイド型
ポリエステル系複合繊維を芯糸とし、鞘糸として56d
tex24フィラメントのポリプロピレン糸を用い比較
例1と同様に以下の条件でカバリング加工を施した。
【0053】プレテンション:4g
ドラフト:1.1倍
ヨリ数:Z1400T/m
スピンドル回転数:10000rpm
巻取比:95.0%
得られた一重被覆糸を用いて、28ゲージ、1口編機で
編成し、精練し、仕上げ加工した結果、ストレッチ性は
実施例1と同様のものが得られたが、所望の吸湿性、保
温性、ぬめり感、しなやかな触感を有する編地は得られ
なかった。
編成し、精練し、仕上げ加工した結果、ストレッチ性は
実施例1と同様のものが得られたが、所望の吸湿性、保
温性、ぬめり感、しなやかな触感を有する編地は得られ
なかった。
【0054】
【発明の効果】本発明の被覆糸を用いることにより、生
地が薄く、フラット感があり、吸湿性、保温性、形態安
定性に優れ、ウール独特のぬめり感、しなやかな触感を
有するソストレッチ布帛を得ることができる。
地が薄く、フラット感があり、吸湿性、保温性、形態安
定性に優れ、ウール独特のぬめり感、しなやかな触感を
有するソストレッチ布帛を得ることができる。
【図1】本発明の被覆糸の一例を示す概略側面図であ
る。
る。
【図2】無荷重状態で沸騰水処理された本発明の被覆糸
の一例を示す概略側面図である。
の一例を示す概略側面図である。
【図3】本発明の被覆糸の製造方法の一例を示す概略模
式図である。
式図である。
【符号の説明】
(イ):芯糸
(ロ):鞘糸
(ハ):被覆糸
(ニ):芯糸
(ホ):鞘糸
(ヘ):被覆糸
1:芯糸
2:鞘糸
3:ワッシャーテンサ
4:フィードローラ
5:下段スピンドル
6:下段ベルト
7:上段スピンドル
8:上段ベルト
9:Hボビン
10:スネルガイド
11:デリベリローラ
12:ガイドバー
13:テイクアップローラ
14:チーズ
フロントページの続き
(72)発明者 神谷 建郎
滋賀県大津市園山1丁目1番2号 東レ・
デュポン株式会社滋賀事業場内
Fターム(参考) 4L036 MA05 MA10 MA15 MA17 MA24
MA33 MA35 MA39 PA18 PA19
PA21 PA31 PA46 RA25 UA01
4L041 AA07 BA02 BA05 BA09 BA22
BB08 BC05 CA06 CA08 DD10
Claims (4)
- 【請求項1】芯糸と鞘糸からなる被覆糸であって、芯糸
に構成成分の一方がポリエチレンテレフタレートを主成
分とし、他方の構成成分がポリトリメチレンテレフタレ
ートを主成分とするサイドバイサイド型または偏芯シー
ス・コア型であるポリエステル系複合繊維を用い、鞘糸
に獣毛繊維を用いてなることを特徴とする被覆糸。 - 【請求項2】前記ポリエステル系複合繊維のポリエチレ
ンテレフタレート/ポリトリメチレンテレフタレートの
重量比率が30/70〜70/30であることを特徴と
する請求項1に記載の被覆糸。 - 【請求項3】獣毛繊維が羊毛であることを特徴とする請
求項1または2に記載の被覆糸。 - 【請求項4】構成成分の一方がポリエチレンテレフタレ
ートを主成分とし、他方の構成成分がポリトリメチレン
テレフタレートを主成分とするサイドバイサイド型また
は偏芯シース・コア型であるポリエステル系複合繊維を
芯糸として用い、その上から獣毛繊維を鞘糸として被覆
することを特徴とする被覆糸の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001260553A JP2003073940A (ja) | 2001-08-30 | 2001-08-30 | 被覆糸およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001260553A JP2003073940A (ja) | 2001-08-30 | 2001-08-30 | 被覆糸およびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003073940A true JP2003073940A (ja) | 2003-03-12 |
Family
ID=19087735
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001260553A Pending JP2003073940A (ja) | 2001-08-30 | 2001-08-30 | 被覆糸およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003073940A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100457055B1 (ko) * | 2002-12-09 | 2004-11-10 | 주식회사 효성 | 폴리트리메틸렌테레프탈레이트 필라멘트 및 모(毛) 섬유의복합사 및 이를 포함하는 직물 |
US7310932B2 (en) | 2005-02-11 | 2007-12-25 | Invista North America S.A.R.L. | Stretch woven fabrics |
JP2011527610A (ja) * | 2008-07-08 | 2011-11-04 | ニット−ライト,アイエヌシー. | コアスパン糸を用いて編まれた段階的圧迫靴下 |
CN102454004A (zh) * | 2010-10-25 | 2012-05-16 | 中国人民解放军总后勤部军需装备研究所 | 一种复合弹性长丝包芯纱织物及其制备方法 |
CN107460580A (zh) * | 2017-08-30 | 2017-12-12 | 江苏箭鹿毛纺股份有限公司 | 一种solotex羊毛混纺针织绒线及其生产工艺 |
CN109629057A (zh) * | 2018-11-24 | 2019-04-16 | 开氏石化股份有限公司 | 一种高弹涤纶纱及其加工方法 |
CN110760966A (zh) * | 2018-07-27 | 2020-02-07 | 香港理工大学 | 一种吸湿导湿纱线的制备方法 |
WO2023279320A1 (zh) * | 2021-07-08 | 2023-01-12 | 香港纺织及成衣研发中心有限公司 | 一种复合纱线及其制备方法和应用 |
-
2001
- 2001-08-30 JP JP2001260553A patent/JP2003073940A/ja active Pending
Cited By (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100457055B1 (ko) * | 2002-12-09 | 2004-11-10 | 주식회사 효성 | 폴리트리메틸렌테레프탈레이트 필라멘트 및 모(毛) 섬유의복합사 및 이를 포함하는 직물 |
US7310932B2 (en) | 2005-02-11 | 2007-12-25 | Invista North America S.A.R.L. | Stretch woven fabrics |
US7461499B2 (en) | 2005-02-11 | 2008-12-09 | Invista North America S.Ar.L. | Stretch woven fabrics |
EP2017378A1 (en) | 2005-02-11 | 2009-01-21 | Invista Technologies S.a.r.l. | Stretch woven fabrics |
US7637091B2 (en) | 2005-02-11 | 2009-12-29 | Invista North America S.á.r.l. | Stretch woven fabrics |
JP2011527610A (ja) * | 2008-07-08 | 2011-11-04 | ニット−ライト,アイエヌシー. | コアスパン糸を用いて編まれた段階的圧迫靴下 |
CN102454004A (zh) * | 2010-10-25 | 2012-05-16 | 中国人民解放军总后勤部军需装备研究所 | 一种复合弹性长丝包芯纱织物及其制备方法 |
CN107460580A (zh) * | 2017-08-30 | 2017-12-12 | 江苏箭鹿毛纺股份有限公司 | 一种solotex羊毛混纺针织绒线及其生产工艺 |
CN110760966A (zh) * | 2018-07-27 | 2020-02-07 | 香港理工大学 | 一种吸湿导湿纱线的制备方法 |
CN109629057A (zh) * | 2018-11-24 | 2019-04-16 | 开氏石化股份有限公司 | 一种高弹涤纶纱及其加工方法 |
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