JP2003214122A - 弁開閉時期制御装置 - Google Patents

弁開閉時期制御装置

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JP2003214122A JP2002089380A JP2002089380A JP2003214122A JP 2003214122 A JP2003214122 A JP 2003214122A JP 2002089380 A JP2002089380 A JP 2002089380A JP 2002089380 A JP2002089380 A JP 2002089380A JP 2003214122 A JP2003214122 A JP 2003214122A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 流体室を進角室と遅角室とに区画するベーン
構造を強固なものとして、弁開閉時期制御装置の信頼性
を向上させる。 【解決手段】 ベーン21の径方向の長さにおけるベー
ン溝20dに嵌入されベーン溝20dと当接する当接部
21cの最大当接長さ:Aと、流体室内へ突出する突出
部21dの突出長さ:Bとのレバー比を、B/A<5と
した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンに対して
吸排気を行う吸排気弁の開閉時期を制御する弁開閉制御
装置に関するものであり、特に、弁開閉制御装置の流体
室を進角室と遅角室とに区画するベーン構造を強化した
弁開閉制御装置の内部構造に係わる。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の弁開閉時期制御装置は、
車両等においてエンジン(内燃機関)の出力軸となるク
ランクシャフトから、吸排気弁の開閉制御を行うカムシ
ャフトへ到る動力伝達系の間に配設される。そして、そ
の装置は吸排気弁をクランクシャフトの回転と独立させ
て、緻密に制御するものであり、例えば、特開平11−
101107号公報に示される。
【0003】上記した装置は、エンジンのクランクシャ
フトと一体回転するタイミングスプロケット(ギヤ)
と、タイミングスプロケットと一体回転する外部ロータ
(ハウジング)と、外部ロータに対して相対回転を行
い、吸排気弁を制御するカムシャフトを動作させる内部
ロータ(ロータ)を備え、更に、内部ロータと外部ロー
タ及び外部ロータに設けられた突部との間に形成される
流体室を進角室と遅角室とに区画し、流体室の内部を区
画しながら流体室に存在する作動油の圧力によって、ロ
ータを回転させると共に、突部の回転方向端面に当接す
ることにより、相対回転量を規制するベーンとを備えて
いる。ベーンはロータにおいて径方向に形成されたベー
ン溝に嵌入し、ロータと一緒になって回転する。この場
合、ベーンの内側(内径側)には凹部が形成され、その
凹部にベーンスプリングが配設される。そして、このベ
ーンスプリングの付勢力によって、ベーンはハウジング
内で流体室の内壁に沿って摺動する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ベーン
に形成された凹部にベーンスプリングが取り付けられ、
それがロータに形成されたベーン溝に嵌っていることか
ら、ロータがハウジングに対して相対回転を行う場合
に、ベーンスプリングの付勢力によりベーンが外径側へ
付勢された状態で周方向に摺動する。ベーン溝の内部で
はベーンスプリングが配設される凹部が形成されている
ために、実際、ベーンはロータに対して凹部が形成され
た分、ロータのベーン溝と当接する部分が少なくなる。
一方、ベーンは流体室内に供給また流体室内から排出さ
れる進角室と遅角室との圧力差によって周方向に移動す
る際、ベーンにはその圧力差による駆動力が作用する。
また、ベーンは相対回転量を規制する際、ベーンにはハ
ウジングの突部の回転方向端面との間に互いに反力が作
用する。つまり、凹部が形成されたベーンは、ロータと
の当接面積が狭くなり、ベーンはロータに対してその小
さな当接面積にて駆動力及び反力等の外力を受けるもの
となる。このため、ベーンとベーン溝の当接部の当接長
さが、流体室内への突出部の突出長さに対して短い場
合、外力によるモーメントが増大され、面圧が増大し、
摩耗等が発生する。
【0005】また、ベーンはベーン溝に嵌入可能な隙間
を介して嵌入されている。このため、ベーンのベーン溝
との当接部の当接長さが、流体室内への突出部の突出長
さに対して短い場合、隙間による当接部の傾きが突出部
で増大され、カムシャフトのトルク変動等によりハウジ
ングの突部の周方向端面とベーンとの衝突により打音が
発生する。
【0006】このため、ベーンを支持するベーン溝は、
上記したような過大な面圧等が発生しない様なベーン溝
の深さに設定され、材料強度にあった許容面圧になるよ
う設計される。しかしながら、ベーン溝の深さを深く
(ベーンの当接長さを長く)確保しようとすると、流体
室の受圧部が少なくなったり、あるいは、更に受圧部を
確保しようとするとハウジングの外径が大きくなってし
まう。
【0007】よって、本発明は上記の問題点に鑑みてな
されたものであり、流体室を進角室と遅角室とに区画す
るベーン構造を強固なものとすること、弁開閉時期制御
装置の信頼性を向上させることを技術的課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに請求項1の発明にて講じた技術的手段は、エンジン
の回転軸または前記エンジンに対して吸排気弁を制御す
る吸排気弁制御部材の一方と同期して回転するハウジン
グと、該ハウジング内に配設され、前記回転軸または前
記吸排気弁制御部材の他方と同期し、前記ハウジングに
対して相対回転するロータと、該ロータと前記ハウジン
グとにより形成される流体室と、前記ロータまたは前記
ハウジングに形成されたベーン溝に取り付けられて、前
記流体室を進角室と遅角室とに区画し、前記ロータと前
記ハウジングとの間で相対回転を成すベーンとを備えた
弁開閉時期制御装置において、前記ベーンの径方向の長
さにおける前記ベーン溝に嵌入され前記ベーン溝と当接
する当接部の最大当接長さ:Aと、前記流体室内へ突出
する突出部の突出長さ:Bとのレバー比を、B/A<5
としたことである。
【0009】上記した手段によれば、ベーンのベーン溝
に嵌入されベーン溝と当接する当接部の最大当接長さ:
Aと、流体室内へ突出する突出部の突出長さ:Bとのレ
バー比を、B/A<5としたので、駆動力及び反力等の
外力によるモーメントが低減され、摩耗が防止できると
共に、当接部の傾きが突出部で低減され打音の発生を防
止できる。よって、弁開閉制御装置の信頼性が向上す
る。
【0010】上記の課題を解決するために請求項2の発
明にて講じた技術的手段は、前記ベーンは、第1ベーン
部材と第2ベーン部材とを備え、前記ベーン溝に前記第
1ベーン部材の径方向の一端を取り付けて、他端に前記
第2ベーン部材を配設すると共に、前記第1ベーン部材
と前記第2ベーン部材との間に径方向に付勢力を与える
付勢部材を配設したことである。
【0011】上記した手段によれば、第1ベーン部材の
径方向の一端がベーン溝に取り付けられ、その他端には
第2ベーン部材が配設されるようにしたので、ベーン溝
には付勢部材が配設される従来必要であった内径側の凹
部は必要なくなる。よって、ベーン溝におけるベーンと
の当接面積が従来に比べて大きくなり、第1ベーン部材
は駆動力及び反力等の外力に対して、ベーン溝及びベー
ンに発生する面圧が適正になり、強固なものとなると共
に、進角室と遅角室の間の圧力差によるベーン溝とベー
ンのとのシール性が向上し、洩れ及び流体内の異物の隙
間内への進入を防止できる。
【0012】この場合、第2ベーン部材には凹部が形成
され、凹部に第1ベーン部材の他端が挿入されて、第2
ベーン部材を付勢部材により径方向に付勢するようにし
たので、第2ベーン部材の凹部に第1ベーン部材の他端
を挿入し、付勢部材によって第2ベーン部材が付勢され
るという簡単な構成により、弁開閉時期制御装置の信頼
性が確保される。
【0013】また、第2ベーン部材は第1ベーン部材に
比べ、周方向における厚みが大であれば、流体室におけ
る進角室と遅角室のシール性が確保される。
【0014】また、第1ベーン部材には他端に凹部が形
成され、凹部に第2ベーン部材が配設され、第2ベーン
部材が付勢部材により径方向に付勢されるようにすれ
ば、第1ベーン部材の凹部に第2ベーン部材を配設する
という簡単な構成により、弁開閉時期制御装置の信頼性
が確保される。
【0015】また、付勢部材の組付荷重が、弁開閉時期
制御装置の回転時、ベーンに発生する遠心力より大きく
なるようにすれば、エンジン振動、流体の脈動及びトル
ク変動等によるベーンの径方向の微振動が抑制され、異
物の進入等によるベーン溝及びベーンの摩耗促進を防止
できる。
【0016】更に、付勢部材を板ばねとすれば、付勢部
材の搭載性及び組付性を向上できる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態につい
て、図面を参照して説明する。
【0018】図1は、第1実施形態における弁開閉時期
制御装置(以下、装置と称する)1の平面図であり、図
2は図1に示すA−A断面図である。図1において、ス
プロケット部32は、図示しないエンジンの回転軸(例
えば、クランクシャフト、若しくは、クランクシャフト
に取り付けられた部材)とチェーン90を介してつなが
れる。スプロケット部32には中空円筒状のハウジング
31が一体で形成されている。
【0019】ハウジング31のスプロケット部32が形
成される軸方向における一方の端面には、リング状のリ
ヤプレート39が当接して取り付けられる。また、ハウ
ジング31の軸方向における反対側の端面には、ハウジ
ング31の円筒状の外径と一致する円盤状のフロントプ
レート33が軸方向から被せられ、ハウジング31の内
部の開口がフロントプレート33とリヤプレート39に
より閉塞される。これらの、ハウジング31、フロント
プレート33およびリヤプレート39は、周方向におい
て5ヵ所でネジ64がリヤプレート39の取付孔39a
からハウジング31の取付孔31fを貫通し、更にはフ
ロントプレート33の取付ネジ33bに通され、一体化
される。
【0020】尚、本実施形態においては、エンジンのク
ランクシャフトの回転をスプロケット部32を用いて、
チェーン90を介して動力が伝達されるものとして説明
を行なうが、これに限定されるものではない。
【0021】例えば、チェーン90に代わってベルト部
材を用いる場合には、スプロケット部32をプーリーに
置き換えても良い。つまり、スプロケット部32はエン
ジンからの回転力をカムシャフトへと伝達する回転伝達
部材として機能する。
【0022】スプロケット部32は図2に示すようにハ
ウジング31の一端側に形成され、ハウジング31の径
方向に延在する。ハウジング31の中央には円筒状のロ
ータ20がハウジング31に対して相対回転可能に配設
され、ロータ20の中央にはエンジンの吸排気を制御す
る吸排気弁を動作させる図示しないカムシャフトがロー
タ端部20zに当接し、図示しないボルトによって、カ
ムシャフトが位置決めされた状態で固定されて、ロータ
20と吸排気弁を制御するカムシャフトは一体回転を行
う構成になっている。
【0023】一方、スプロケット部32にはチェーン9
0がかけられ、エンジンの図示しないクランクシャフト
の回転がスプロケット部32に伝達される構成となって
おり、スプロケット部32と一体のハウジング31はク
ランクシャフトに同期して回転する。
【0024】円筒状のハウジング31は、内部において
周方向に4つの円弧状を成す凹部31aと、4つの凸部
から形成されるシュー部31bが交互に設けられてい
る。この凹部31aの内周と隣り合うシュー部31bの
対向する周方向端面とロータ20の外周面とで囲まれる
空間が流体室となる。また、ハウジング31のスプロケ
ット部32が配設されている端面には、ハウジング31
と同軸のリヤプレート39が被せられ、ハウジング31
の軸方向における一方を塞ぐと共に、ハウジング31の
他方を中央に凸部33aを有するフロントプレート33
により塞いでいる。また、ハウジング31の内径へと突
出する凸部形状となったシュー部31bには、ハウジン
グ31とリヤプレート39及びフロントプレート33と
を固定する5つのネジ64が挿通される取付孔31fが
5つ形成されている。この取付孔31fは、隣り合う凹
部31aの間に、ハウジング31の中心に対して、72
度間隔にて形成される。
【0025】ハウジング31の4つのシュー部31bの
内周面には、円筒状のロータ20が配設されており、ロ
ータ20は外周面がハウジング31のシュー部31bの
内周面に摺接し、ハウジング31に対して相対回転可能
に配置される。ロータ20は中央には、カムシャフトを
固定するボルトが挿通される中心内孔20cを有する。
【0026】また、ロータ20には中心内孔20cか
ら、ロータ20の外周側に向かって径方向に延在し、4
つの凹部31aとそれぞれ連通する4つの通孔20fが
形成される。その中の1つがロータ20の通孔20fの
近傍に形成されたロック孔20gに連通する。更に、ロ
ータ20の内部の軸方向において形成された4つの通孔
20hからロータ外周側に向かって径方向に延在し、凹
部31aに連通する4つの通孔20eが形成されてい
る。中心内孔20cにはカムシャフトを軸方向から固定
するボルトが挿通されるが、この場合、中心内孔20c
とボルトの外周面との間に形成される隙間に作動油が流
れ、そこが作動油の流れる油路として機能する。
【0027】それ故に、この通孔20fが後述する進角
室R1へ作動油を流す油路となり、通孔20eが通孔2
0hを介して、後述する遅角室R2に作動油を流す油路
となる。
【0028】更に、ロータ20の外周面には、ロータ2
0の中心から径方向に向かって4つのベーン溝20dが
形成されている。このベーン溝20dに平板状のベーン
(第1ベーン部材)21の径方向の一端21aが嵌り、
その他端21bには、その一端に開口を有する凹形状の
ベーン(第2ベーン部材)25が径方向に配設される。
ベーン25は内径側に凹部25aを有し、この凹部25
aに断面が略C字状の板ばね22が嵌められる。板ばね
22がベーン21,25との間に嵌った状態で、ベーン
21,25はロータ20のベーン溝20dと凹部31a
の内周面との間に配設される。この板ばね22の付勢力
によって、ベーン21,25は径方向に付勢されるの
で、常時、ベーン21は内径側に付勢され、ベーン25
は外径側に付勢される。その結果、平板状のベーン21
はベーン溝20dに径方向のガタがなく嵌った状態で、
ベーン21の径方向に配設されるベーン25の径方向の
端部25bが、凹部31aの内周面に当接する。この場
合、ベーン25の径方向の大きさは、4つの内2つは凹
部31aの径方向の大きさに略一致し、残り2つのベー
ン25(ロック孔20gの両側に配設されるベーン)は
凹部31aの径方向における大きさの略半分の大きさと
なっている。更に、ベーン25の端部25bの形状は凹
部31aの内周面の形状に沿った円弧状となっており、
端部25bと内周面のシール性を向上している。これに
よって、ロータ20とハウジング31との間で形成され
る流体室は、ベーン21,25により2室に区画され、
ベーン21,25の左右に、進角室R1と遅角室R2を
形成する。また、ベーンの径方向の長さにおけるベーン
溝に嵌入されベーン溝と当接する当接部の最大当接長
さ:Aと、前記流体室内へ突出する突出部の突出長さ:
Bとのレバー比を、B/A<5としたことを特徴とする
弁開閉時期制御装置。
【0029】一方、ハウジング31には、円筒状の部位
において径方向とは垂直な方向に延びる溝31hが形成
される。その溝31hから径方向に孔31gが延び、孔
31gはハウジング31の中心に向かって貫通する。ま
た、溝31hにはリテーナ63が中に配設され、このリ
テーナ63に一端が係止されたロックスプリング62が
配設される。ロックスプリング62の径方向にはロック
ピン61が配設され、ロックスプリング62の他端はこ
のロックピン61の一端に形成された凹部に嵌ってい
る。この様な構成により、ロックピン61はロックスプ
リング62により内径側に付勢され、孔31gの中で径
方向の移動が可能となる。孔31gは、ハウジング31
に対して、ロータ20の相対回転における位相が所定の
位相となった時に、ロータ20の外周面に開口し、径方
向に形成されたロック孔20gと一致する大きさでハウ
ジング31に形成される。
【0030】よって、ロータ20がハウジング31に対
して、この所定の位相となった場合には、ロックスプリ
ング62の付勢力によって、ロックピン61はロータ2
0のロック孔20gの中に突出し、ロック孔20gと係
合を行うことが可能である。この様に、ロックピン61
がロック孔20gに係合した場合には、ロータ20はハ
ウジング31に対して、相対回転が行えないものとな
り、ハウジング31とロータ20とは回転が停止または
一体回転を行うよう回転動作が規制される。
【0031】一方、ロックピン61は、通孔20fの1
つと連通しているため、ロック20gに対して通孔20
fから作動油が供給されると、作動油の圧力(油圧)に
よりロックスプリング62の付勢力に抗して、ロックピ
ン61を孔31gの中に押し戻し、ロック孔20gとの
係合を解除することによって、ハウジング31に対し、
ロータ20は相対回転が可能となる。この様に、ハウジ
ング31とロータ20との係合を解除させたい場合、作
動油の圧力によって、孔31gはロックピン61が退避
できる機能を有するので、退避孔として機能する。
【0032】更に、この装置1には、最進角の位置にて
ベーン25の回転が規制される様、規制部31iを孔3
1gが形成される部位の一方の周方向における近傍に形
成されると共に、最遅角の位置にてベーン25の回転が
規制される様、規制部を孔31gが形成される部位の他
方の周方向における近傍に形成される。
【0033】また、ロータ20とフロントプレート33
の間にはコイル状のトーションスプリング24が配設さ
れている。このトーションスプリング24は、ロータ2
0およびフロントプレート33において軸方向に形成さ
れた環状の溝部20i,33cの中に配設される。そし
て、トーションスプリング24の一端は、フロントプレ
ート33の軸方向に形成された係止部33dに係止さ
れ、他端はロータ20の軸方向に形成された係止部20
kに係止され、常時、ロータ(カムシャフト)20を進
角室R1の空間が最大となり遅角室R2の空間が最小と
なる状態、つまり、図1においては、ロータ(カムシャ
フト)20を時計方向に付勢する。
【0034】次に、弁開閉時期制御装置1の動作につい
て説明する。
【0035】エンジンが駆動されると、エンジンのクラ
ンクシャフトの回転がチェーン90を介して伝達され、
これに伴ってスプロケット部32が回転する。スプロケ
ット部32はハウジング31と一体となっているため、
ハウジング31がクランクシャフトに同期して回転す
る。この場合、例えば、ハウジング側に設けられるロッ
クピン61とロック孔20gとの関係において、ロック
ピン61がロック孔20gと係合している状態ではハウ
ジング31とロータ20は一体で回転し、クランクシャ
フトの回転は、カムシャフトに対して同期して(位相を
ずらすことなく)伝達されるものとなる。
【0036】また、ハウジング31に対するロータ20
の位相を進角側に移行させたい場合にはロック孔20
g、通孔20fに作動油を供給し、これと同時に遅角室
R2の作動油を通孔20eを介して排出する。ロック孔
20g及び通孔20fに作動油が供給されると、ロック
ピン61はロック孔20gから孔31gの方に向けて移
動して退避し、ハウジング31とロータ20とのロック
ピン61による相対回転規制を解除する。そして、作動
油は進角室R1内に満たされ、ベーン21,25に加わ
る進角室R1側の圧力が遅角室R2側の圧力よりも高く
なる。その結果、進角室R1の容積を大きく、遅角室R
2の容積を小さくする進角側の方に、ハウジング31に
対してロータ(カムシャフト)20は回転移動する。つ
まり、図1においては、ハウジング31に対してベーン
25の端部25bがハウジング31の凹部31aの内周
面に沿って、図1に示す時計方向に回転動作する。
【0037】一方、ロックピン61によるロータ20の
ハウジング31に対する相対回転規制を解除した上で、
遅角側に吸排気弁の位相時期を移行させたい場合には、
通孔20eを介して遅角室R2へ作動油を供給すると共
に、進角油室R1から通路20fを介して、作動油を排
出する。これによって、作動油は遅角油室R2内に満た
され、ベーン21,25に加わる遅角室R2側の圧力が
進角室R1側の圧力よりも高くなり、ベーン21、25
は遅角室R2の容積が大きく、進角室R1の容積が小さ
くなる遅角側にハウジング31に対して回転移動し、図
1において、ハウジング31に対してベーン21,25
がハウジング31の凹部31aの内周面に沿って、反時
計方向に回転動作する。
【0038】つまり、進角室R1と遅角室R2の一方を
作動油の供給側とし、他方を排出側とすることにより、
ハウジング30に対するロータ20の位相制御が行える
ものとなる。
【0039】この様な動作を行う弁開閉時期制御装置1
において、ベーン21の径方向の長さにおけるベーン溝
20dに嵌入されベーン溝20dと当接する当接部21
cの最大当接長さAと、流体室内へ突出する突出部21
dの突出長さBとのレバー比を、B/A<5とすること
により、図8に示すように、遅角室R2側の圧力と進角
室R1側の圧力との油圧差によりベーン21に作用する
駆動力及びベーン21と突部31bの規制部31i及び
31jとの間に互いに作用する反力等の外力によるモー
メントが低減され、摩耗が防止できると共に、当接部2
1cとベーン溝20dとの隙間による傾きが突出部21
dにおいて低減され打音の発生が防止できる。よって、
弁開閉制御装置の信頼性が向上する。
【0040】また、ベーン21の径方向の一端21aが
ベーン溝20dに嵌ることにより、平板状のベーン21
は径方向に移動しにくくなり、ベーン溝20dとベーン
21との当接面積を大きくとることができる。よって、
ベーン溝20dにおけるベーン21の強度を従来に比べ
て、流体室内において発生する外圧に対して強固とな
る。また、従来では必要であったベーンスプリングを配
設する凹部がなくなるので、ベーン溝部の当接面圧が適
切に保たれる。これにより、ロータ20の径が大きくな
らず、流体室の容積を十分に確保することが可能とな
る。この際、ベーン21の他端には、ベーンスプリング
22により径方向に付勢される様に、ベーン25が径方
向に配設されるので、従来ではベーンの中に設けられて
いたベーンを外径側へ付勢する機能を、ベーン溝20d
の外部に設けることができる。この場合、ベーン25の
内径側に凹部25aが形成され、凹部25aにベーン2
1の他端21bが挿入されて、ベーン25をベーンスプ
リング22によって径方向に付勢し、ベーン21,25
によって進角室R1と遅角室R2とのシール性を簡単な
ベーン21,25の構成により持たせることができる。
【0041】また、ベーン25はベーン21に比べ、周
方向における厚みを大としている。これにより、流体室
における進角室と遅角室との間で、作動油が双方に漏れ
ることが防止され、ベーン構造でのシール性を確実に確
保できる。
【0042】また、ベーンスプリング22の組付荷重
が、弁開閉時期制御装置1の回転時、ベーン21に発生
する遠心力より大きくなるようにすれば、エンジン振
動、流体の脈動及びトルク変動等によるベーン21,2
5の径方向の微振動が抑制され、異物の進入等によるベ
ーン溝20d及びベーン21,25の摩耗促進を防止で
きる。
【0043】更に、付勢部材をベーンスプリング22
(板ばね)とすることで、付勢部材の搭載性及び組付性
を向上できる。
【0044】(第2実施形態)図3は第2実施形態にお
ける弁開閉時期制御装置1の構成であり、図4は図3の
B−B断面図である。第2実施形態では、図1にベーン
21,25の構造の変形例を特徴とする。このため、以
下の説明では、ベーン構造に係わる点について、主とし
て説明し、図1および図3から明らかな様に、第1実施
形態と同様な部分あるいは同じ機能についての詳細な説
明は省略する。
【0045】図3に示す第2実施形態では、外周面にス
プロケット52を有した中空円筒状のハウジング51
が、軸方向においてフロントプレート33およびリヤプ
レート39により挟まれている。ハウジング51には、
図1と同様、内部の周方向において4つの凹部51aが
形成されている。そして、隣り合う凹部51aの間には
シュー部51bが形成され、このシュー部51bの内周
面には円筒状のロータ40の外周面が摺接する。
【0046】ロータ40にはロータ40の外径に開口
し、ロータ40の中心に向けて、4つのベーン溝40d
が周方向に4つ形成されており、このベーン溝40dに
平板状のベーン71の内径側の一端71aが嵌る。ベー
ン溝40dに嵌るベーン(第1ベーン部)71は外径側
の端部に凹部71bが形成される。この凹部71bには
ベーンスプリング73が、その内径側に設けられたベー
ン(第2ベーン部材)72が配設され、ベーン72は径
方向のみの移動が可能である。
【0047】この弁開閉時期制御装置1は、ハウジング
51に対してロータ40が内径に回動自在に配設された
場合(ロックピン81がロータ51に形成されたロック
孔40eに係合していない状態)において、ベーン71
の一端71aは周方向において移動することなく(ガタ
なく)嵌り、ベーン72の外径側の端部72bはハウジ
ング51の凹部51aの内壁(シュー部51bの周方向
端面)に当接する。この場合、ベーン71,72との間
にはベーンスプリング73が配設されているため、この
ベーンスプリング73によって、ベーン71は内径側に
付勢されると共に、ベーン72の外径側の端部72bと
凹部51aの内周面は摺接する。
【0048】この第2実施形態においても、第1実施形
態と同様に、ベーン71の径方向の長さにおけるベーン
溝40dに嵌入されベーン溝40dと当接する当接部7
1cの最大当接長さAと、流体室内へ突出する突出部7
1dの突出長さとのレバー比を、B/A<5とすること
により、図8に示すように、遅角室R2側の圧力と進角
室R1側の圧力との油圧差によりベーン71に作用する
駆動力及びベーン71とシュー部51bの規制部51i
及び51jとの間に互いに作用する反力等の外力による
モーメントが低減され、摩耗が防止できると共に、当接
部71cとベーン溝40dとの隙間による傾きが突出部
71dにおいて低減され打音の発生が防止できる。よっ
て、弁開閉制御装置の信頼性が向上する。ベーン71の
径方向の一端71aがベーン溝40dに嵌ることによ
り、ベーン71は径方向に移動しにくくなり、ベーン溝
40dとベーン71との当接面積を大きくとることがで
きる。よって、ベーン溝40dにおけるベーン71の強
度を従来に比べて、流体室内において発生する外圧に対
して強固とすることができる。また、従来では必要であ
ったベーンスプリングを配設する凹部がベーン溝40d
の内部に必要がなくなるので、従来に比べて、異物がベ
ーン溝40dの内部に入ることが防止される。これによ
り、ベーンの摺動に悪影響を与えることによるベーンの
不具合(例えば、ベーンあるいはベーン溝の摩耗等)が
解消でき、弁開閉制御装置の信頼性を向上させることが
できる。この際、ベーン71の他端に形成された凹部7
1bには、ベーンスプリング73により径方向に付勢さ
れた状態で、ベーン72が配設されるので、従来ではベ
ーン71の内径側に設けられていたベーンスプリング7
3を外径側へ移行させ、ベーン溝40dの外に設けるこ
とができる。それ故に、ベーン71,72によって進角
室R1と遅角室R2とのシール性を簡単なベーン構造に
より持たせることができる。
【0049】また、ベーンスプリング73の組付荷重
が、弁開閉時期制御装置1の回転時、ベーン71に発生
する遠心力より大きくなるようにすれば、エンジン振
動、流体の脈動及びトルク変動等によるベーン71,7
2の径方向の微振動が抑制され、異物の進入等によるベ
ーン溝40d及びベーン71,72の摩耗促進を防止で
きる。
【0050】更に、付勢部材をベーンスプリング73
(板ばね)とすることで、付勢部材の搭載性及び組付性
を向上できる。
【0051】(第3実施形態)図5は第3実施形態にお
ける弁開閉時期制御装置1の構成であり、ベーン121
が1部材からなり、ベーン溝120dの深さおよびベー
ン121の当接部121cの長さを内径方向に長くした
ことを特徴とする。このため、以下の説明では、ベーン
121に係わる点について、主として説明し、図1およ
び図5から明らかな様に、第1実施形態と同様な部分あ
るいは同じ機能についての詳細な説明は省略する。
【0052】図5乃至図7に示す第3実施形態では、外
周面にスプロケット132を有した中空円筒状のハウジ
ング131が、軸方向においてフロントプレート33お
よびリヤプレート39により挟まれている。ハウジング
131には、図1と同様、内部の周方向において4つの
凹部131aが形成されている。そして、隣り合う凹部
131aの間にはシュー部131bが形成され、このシ
ュー部131bの内周面には円筒状のロータ120の外
周面が摺接する。
【0053】ロータ120にはロータ120の外径に開
口し、ロータ120の中心に向けて、4つのベーン溝1
20dが周方向に4つ形成されており、このベーン溝1
20dに平板状のベーン121の内径側の一端121a
が嵌る。ベーン溝120dの底面とベーン121の一端
121aの間にはベーンスプリング122が配設され
る。なお、ベーン121の一端121aには、図6に示
すように凹部を形成し、ベーン溝120dの底面と凹部
との間にベーンスプリンブ122aが配設される。
【0054】この弁開閉時期制御装置1は、ハウジング
131に対してロータ120が内径に回動自在に配設さ
れた場合(ロックピン161がロータ120に形成され
たロック孔120gに係合していない状態)において、
ベーン121の一端121aは周方向において移動する
ことなく嵌り、ベーン121の外径側の端部121bは
ハウジング131の凹部131aの内壁(シュー部13
1bの周方向端面)に当接する。この場合、ベーン12
1は、ベーンスプリング122aによって、外径側に付
勢されると共に、ベーン121の外径側の端部121b
と凹部131aの内周面は摺接する。
【0055】この第3実施形態においても、第1実施形
態と同様に、ベーン121の径方向の長さにおけるベー
ン溝120dに嵌入されベーン溝120dと当接する当
接部121cの最大当接長さAと、流体室内へ突出する
突出部121dの突出長さとのレバー比を、B/A<5
とすることにより、図8に示すように、遅角室R2側の
圧力と進角室R1側の圧力との油圧差によりベーン12
1に作用する駆動力及びベーン121とシュー部131
bの規制部131i及び131jとの間に互いに作用す
る反力等の外力によるモーメントが低減され、摩耗が防
止できると共に、当接部121cとベーン溝120dと
の隙間による傾きが突出部121dにおいて低減され打
音の発生が防止できる。よって、弁開閉制御装置の信頼
性が向上する。ベーン121の径方向の一端121aが
ベーン溝120dに嵌ることにより、ベーン121は径
方向に移動しにくくなり、ベーン溝120dとベーン1
21との当接面積を大きくとることができる。よって、
ベーン溝120dにおけるベーン121の強度を従来に
比べて、流体室内において発生する外圧に対して強固と
することができる。また、従来に比べて当接長さが長く
なるので、従来に比べて、異物がベーン溝120dの内
部に入ることが防止される。これにより、ベーンの摺動
に悪影響を与えることによるベーンの不具合(例えば、
ベーンあるいはベーン溝の摩耗等)が解消でき、弁開閉
制御装置の信頼性を向上させることができる。
【0056】なお、図7において、第3実施形態の変形
例を示す。ベーン221の一端221aは、図7に示す
ように直線状に形成され、ベーン溝120dの底面とべ
ーン221との間にベーンスプリンブ222が配設され
る構成である。
【0057】このため、以下の説明では、ベーン221
に係わる点について主として説明し、図6に示す実施例
と同様な部分あるいは同じ機能についての詳細な説明は
省略する。
【0058】この変形例では、ベーン221は、ベーン
スプリング222によって、外径側に付勢されると共
に、ベーン221の外径側の端部221bと凹部131
aの内周面は摺接する。
【0059】この変形例においても、第1実施形態と同
様に、ベーン221の径方向の長さにおけるベーン溝1
20dに嵌入されベーン溝120dと当接する当接部2
21cの最大当接長さAと、流体室内へ突出する突出部
221dの突出長さとのレバー比を、B/A<5とする
ことにより、図8に示すように、遅角室R2側の圧力と
進角室R1側の圧力との油圧差によりベーン221に作
用する駆動力及びベーン221とシュー部131bの規
制部131i及び131jとの間に互いに作用する反力
等の外力によるモーメントが低減され、摩耗が防止でき
ると共に、当接部221cとベーン溝120dとの隙間
による傾きが突出部221dにおいて低減され打音の発
生が防止できる。よって、弁開閉制御装置の信頼性が向
上する。ベーン221の径方向の一端221aがベーン
溝120dに嵌ることにより、ベーン221は径方向に
移動しにくくなり、ベーン溝120dとベーン221と
の当接面積を大きくとることができる。よって、ベーン
溝120dにおけるベーン221の強度を従来に比べ
て、流体室内において発生する外圧に対して強固とする
ことができる。また、従来に比べて当接長さが長くなる
ので、従来に比べて、異物がベーン溝120dの内部に
入ることが防止される。これにより、ベーンの摺動に悪
影響を与えることによるベーンの不具合(例えば、ベー
ンあるいはベーン溝の摩耗等)が解消でき、弁開閉制御
装置の信頼性を向上させることができる。
【0060】なお、第3実施形態においては、ベーン2
21が薄板ベーンの例について説明を行ったが、これに
限定されるものではなく、厚板ベーンを用いても良い。
厚板ベーンを用いても、上記と同様な効果を奏するもの
となる本実施形態においては、ハウジング31,51,
131をクランクシャフト側に設け、ロータ20,4
0,120をカムシャフト側に設けた例について説明を
行ったが、これに限定されるものではなく、これとは逆
に、ハウジング31,51,131をカムシャフト側に
設け、ロータ20,40,120をクランクシャフト側
に設けても良い。また、この場合、ベーン溝20d,4
0d,120dはハウジング側に形成し、そこにベーン
21,71,121を嵌め、その先にベーン25,72
を設けても、上記と同様な効果を奏するものとなる。
【0061】
【発明の効果】上記したように、請求項1に記載の発明
によれば、ベーンのベーン溝に嵌入されベーン溝と当接
する当接部の最大当接長さ:Aと、流体室内へ突出する
突出部の突出長さ:Bとのレバー比を、B/A<5とし
たので、駆動力及び反力等の外力によるモーメントが低
減され、摩耗が防止できると共に、当接部の傾きが突出
部で低減され打音の発生を防止できる。よって、弁開閉
制御装置の信頼性が向上する。
【0062】また、請求項1に記載の発明によれば、第
1ベーン部材の径方向の一端がベーン溝に取り付けら
れ、その他端には第2ベーン部材が配設されるようにし
たので、ベーン溝には付勢部材が配設される従来必要で
あった内径側の凹部は必要なくなる。よって、ベーン溝
におけるベーンとの接触面積が従来に比べて大きくな
り、第1ベーン部材は駆動力及び反力等の外力に対し
て、ベーン溝及びベーンに発生する面圧が適正になり、
強固なものとなると共に、進角室と遅角室の間の圧力差
によるベーン溝とベーンのとのシール性が向上し、洩れ
及び流体内の異物の隙間内への進入を防止できる。
【0063】この場合、第2ベーン部材には凹部が形成
され、凹部に第1ベーン部材の他端が挿入されて、第2
ベーン部材を付勢部材により径方向に付勢するようにし
たので、第2ベーン部材の凹部に第1ベーン部材の他端
を挿入し、付勢部材によって第2ベーン部材が付勢され
るという簡単な構成により、弁開閉時期制御装置の信頼
性が確保される。
【0064】また、第2ベーン部材は第1ベーン部材に
比べ、周方向における厚みが大であれば、流体室におけ
る進角室と遅角室のシール性が確保される。
【0065】また、第1ベーン部材には他端に凹部が形
成され、凹部に第2ベーン部材が配設され、第2ベーン
部材が付勢部材により径方向に付勢されるようにすれ
ば、第1ベーン部材の凹部に第2ベーン部材を配設する
という簡単な構成により、弁開閉時期制御装置の信頼性
が確保される。
【0066】また、付勢部材の組付荷重が、弁開閉時期
制御装置の回転時、ベーンに発生する遠心力より大きく
なるようにすれば、エンジン振動、流体の脈動及びトル
ク変動等によるベーンの径方向の微振動が抑制され、異
物の進入等によるベーン溝及びベーンの摩耗促進を防止
できる。
【0067】更に、付勢部材を板ばねとすれば、付勢部
材の搭載性及び組付性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態における弁開閉時期制御
装置の平面図である。
【図2】図1に示す−断面図である。
【図3】本発明の第2実施形態における弁開閉時期制御
装置の平面図である。
【図4】図3に示す−断面図である。
【図5】本発明の第3実施形態における弁開閉時期制御
装置の平面図である。
【図6】本発明の第3実施形態におけるベーン部を示す
(a)側面図および(b)正面図である。
【図7】本発明の第3実施形態の変形例におけるベーン
部を示す(a)側面図および(b)正面図である。
【図8】ベーン溝摩耗及びベーン打音とレバー比B/A
の関係を示す図である。
【符号の説明】
1 弁開閉時期制御装置 20,40 ロータ 20d,40d ベーン溝 20g,40e ロック孔 21,71 ベーン(第1ベーン部材) 21a,71a 一端 21b,71b 他端 21c,71c 嵌入部 21d,71d 突出部 22,73 付勢部材 25,72 ベーン(第2ベーン部材) 25a,72a 凹部 25b,72b 端部 31,51 ハウジング 31a,51a 凹部(流体室) 32,52 ギヤ(回転伝達部材) 61,81 ロックピン R1 進角室 R2 遅角室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3G018 BA32 CA18 DA73 DA83 DA85 FA01 FA07 GA02

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンの回転軸または前記エンジンに
    対して吸排気弁を制御する吸排気弁制御部材の一方と同
    期して回転するハウジングと、 該ハウジング内に配設され、前記回転軸または前記吸排
    気弁制御部材の他方と同期し、前記ハウジングに対して
    相対回転するロータと、 該ロータと前記ハウジングとにより形成される流体室
    と、 前記ロータまたは前記ハウジングに形成されたベーン溝
    に嵌入されて、前記流体室を進角室と遅角室とに区画
    し、前記ロータと前記ハウジングとの間で相対回転を成
    すベーンとを備えた弁開閉時期制御装置において、 前記ベーンの径方向の長さにおける前記ベーン溝に嵌入
    され前記ベーン溝と当接する当接部の最大当接長さ:A
    と、前記流体室内へ突出する突出部の突出長さ:Bとの
    レバー比を、B/A<5としたことを特徴とする弁開閉
    時期制御装置。
  2. 【請求項2】 前記ベーンは、第1ベーン部材と、第2
    ベーン部材とを備え、前記ベーン溝に前記第1ベーン部
    材の径方向の一端を取り付けて、他端に前記第2ベーン
    部材を配設すると共に、前記第1ベーン部材と前記第2
    ベーン部材との間に径方向に付勢力を与える付勢部材を
    配設したことを特徴とする請求項1に記載の弁開閉時期
    制御装置。
  3. 【請求項3】 前記第2ベーン部材には凹部が形成さ
    れ、該凹部に前記第1ベーン部材の他端が挿入されて、
    前記第2ベーン部材を付勢部材により径方向に付勢する
    ことを特徴とする請求項2に記載の弁開閉時期制御装
    置。
  4. 【請求項4】 前記第2ベーン部材は前記第1ベーン部
    材に比べ、周方向における厚みが大であることを特徴と
    する請求項2または請求項3に記載の弁開閉時期制御装
    置。
  5. 【請求項5】 前記第1ベーン部材には他端に凹部が形
    成され、該凹部に前記第2ベーン部材が配設され、前記
    第2ベーン部材が前記付勢部材により径方向に付勢され
    ることを特徴とする請求項2に記載の弁開閉時期制御装
    置。
  6. 【請求項6】 前記付勢部材の組付荷重は、弁開閉時期
    制御装置の回転時、ベーンに発生する遠心力より大きい
    ことを特徴とする請求項2乃至5のいずれか1つに記載
    の弁開閉時期制御装置。
  7. 【請求項7】 前記付勢部材は、板ばねであることを特
    徴とする請求項6に記載の弁開閉時期制御装置。
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