JP2003213555A - ポリアクリロニトリル系酸化繊維不織布、炭素繊維不織布、及び炭素繊維不織布の製造方法 - Google Patents

ポリアクリロニトリル系酸化繊維不織布、炭素繊維不織布、及び炭素繊維不織布の製造方法

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JP2003213555A
JP2003213555A JP2002002134A JP2002002134A JP2003213555A JP 2003213555 A JP2003213555 A JP 2003213555A JP 2002002134 A JP2002002134 A JP 2002002134A JP 2002002134 A JP2002002134 A JP 2002002134A JP 2003213555 A JP2003213555 A JP 2003213555A
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Kenji Shimazaki
賢司 島崎
Shintaro Tanaka
慎太郎 田中
Yusuke Takami
祐介 高見
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Toho Tenax Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高分子燃料電池用電極材等の炭素繊維材料と
して有用な素材であるポリアクリロニトリル(PAN)
系炭素繊維不織布の製造方法、並びに、その中間原料で
あるPAN系酸化繊維不織布の製造方法を提供する。 【解決手段】 比重S1と比重S2とが、 1.25 ≦ S1 ≦ 0.50×S2+0.64 1.35 ≦ S2 ≦ 1.42 の関係を満足する比重S1の酸化繊維と比重S2の酸化繊
維とを不織布加工してPAN系酸化繊維不織布を製造す
る。更に、この酸化繊維不織布を炭素化して目付10〜
140g/m2、電気抵抗値3.5mΩ以下のPAN系
炭素繊維不織布を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐熱性、断熱性に
優れ、厚さが薄く且つ電気伝導性の良い高分子燃料電池
用電極材等に応用されるポリアクリロニトリル(PA
N)系酸化繊維不織布、PAN系炭素繊維不織布、及び
PAN系炭素繊維不織布の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】シート状のPAN系炭素繊維には、不織
布や織物等がある。PAN系炭素繊維不織布は、耐熱
性、断熱性に優れ、通電性があるので、電極材等に応用
されている。この炭素繊維不織布は、炭素繊維織物に比
べ低コストで製造できる。特に、低目付で厚さの薄いシ
ート状のPAN系炭素繊維不織布は、場所をとらず軽量
であり、高分子燃料電池用電極材等の炭素繊維材料とし
て有用な素材である。
【0003】炭素繊維不織布としては、従来よりニード
ルパンチ法又はウォータージェット法により製造する酸
化繊維不織布を炭素化したものがある。
【0004】炭素繊維不織布の通電性を高く保ちつつ
(電気抵抗値を低く保ちつつ)、厚さを薄くする為に
は、酸化繊維不織布を圧縮処理する等の工程が必要とな
る。しかし、過度な圧縮処理条件に付する場合、圧縮処
理後、酸化繊維不織布の強度が低下する、並びに、炭素
化時、強度が低下する及び炭素微粉末が発生しやすいな
どの問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、解決す
べき上記問題について鋭意検討した結果、自由収縮率
(無張力炭素化時における収縮率)及び/又は比重の異
なるPAN系酸化繊維を混合、不織布加工して得られる
酸化繊維不織布は、炭素化するに当たって圧縮処理等の
工程を必要とせず、そのため強度が高く保たれ且つ炭素
微粉末が発生しにくいことを知得し、本発明を完成する
に至った。
【0006】従って、本発明の目的とするところは、上
記問題を解決したPAN系酸化繊維不織布、炭素繊維不
織布、及び炭素繊維不織布の製造方法を提供することに
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成する本
発明は、以下に記載するものである。
【0008】〔1〕 比重S2のポリアクリロニトリル
系酸化繊維100質量部と、比重S1のポリアクリロニ
トリル系酸化繊維5〜35質量部とからなるポリアクリ
ロニトリル系酸化繊維不織布であって、前記比重S1
比重S2とが、 1.25 ≦ S1 ≦ 0.50×S2+0.64 1.35 ≦ S2 ≦ 1.42 の関係を満足するポリアクリロニトリル系酸化繊維不織
布。
【0009】〔2〕 比重S2のポリアクリロニトリル
系酸化繊維100質量部と、比重S1のポリアクリロニ
トリル系酸化繊維5〜35質量部とからなるポリアクリ
ロニトリル系酸化繊維不織布を炭素化させることを特徴
とするポリアクリロニトリル系炭素繊維不織布の製造方
法であって、前記比重S1と比重S2とが、 1.25 ≦ S1 ≦ 0.50×S2+0.64 1.35 ≦ S2 ≦ 1.42 の関係を満足するポリアクリロニトリル系炭素繊維不織
布の製造方法。
【0010】〔3〕 比重S1のポリアクリロニトリル
系酸化繊維の自由収縮率が20%以上である〔2〕に記
載のポリアクリロニトリル系炭素繊維不織布の製造方
法。
【0011】〔4〕 目付が10〜140g/m2、電
気抵抗値が3.5mΩ以下である、〔2〕に記載の製造
方法で製造したポリアクリロニトリル系炭素繊維不織
布。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0013】本発明のPAN系酸化繊維不織布は、比重
2のPAN系酸化繊維(酸化繊維A)100質量部
と、比重S1のPAN系酸化繊維(酸化繊維B)5〜3
5質量部とが互いに混合されて不織布加工されてなり、
前記比重S1と比重S2とが、 1.25 ≦ S1 ≦ 0.50×S2+0.64 1.35 ≦ S2 ≦ 1.42 の関係を満足する。
【0014】酸化繊維Aと酸化繊維Bとの質量比の10
0倍値(100B/A)が5未満の場合は、酸化繊維不
織布の嵩密度が0.10g/cm3より低くなる、並び
に、酸化繊維不織布を炭素化して得られる炭素繊維不織
布の嵩密度が0.07g/cm3より低くなって通電性
が悪くなるなどの不具合を生ずるので好ましくない。1
00B/Aが35を超える場合は、酸化繊維Aと酸化繊
維Bとの分散性が悪くなるので好ましくない。
【0015】比重S1が1.25未満の場合は、酸化繊
維不織布の炭素化時、強度が低下する及び炭素微粉末が
発生しやすいなどの不具合を生ずるので好ましくない。
比重S1が0.50×S2+0.64を超える場合は、酸
化繊維不織布の嵩密度が0.10g/cm3より低くな
る、並びに、酸化繊維不織布を炭素化して得られる炭素
繊維不織布の嵩密度が0.07g/cm3より低くなっ
て通電性が悪くなるなどの不具合を生ずるので好ましく
ない。
【0016】比重S2が1.35未満の場合は、酸化繊
維不織布を炭素化して得られる炭素繊維不織布の強度が
低下するので好ましくない。比重S2が1.42を超え
る場合は、酸化繊維Aと酸化繊維Bとを混合した後、カ
ーディングしてウェッブを得、このウェッブを不織布加
工して酸化繊維不織布を得る際、不織布加工性が低下す
るので好ましくない。
【0017】本発明のPAN系酸化繊維不織布は、比重
1と比重S2とが、 1.25 ≦ S1 ≦ 0.50×S2+0.64 1.35 ≦ S2 ≦ 1.42 の関係を満足する酸化繊維Aと酸化繊維Bとを前記質量
割合で分散させてシート状に不織布加工することによっ
て製造することができる。不織布加工方法は従来公知の
ニードルパンチ法、ウォータージェット法等が適宜採用
できる。
【0018】本発明のPAN系炭素繊維不織布は、上記
酸化繊維不織布を炭素化させることによって製造するこ
とができる。炭素化方法は従来公知の方法が採用でき
る。
【0019】酸化繊維Bの自由収縮率は好ましくは20
%以上であり、更に好ましくは20〜35%である。自
由収縮率は、PAN系酸化繊維を無張力の条件下、不活
性ガス中で熱処理した時の繊維収縮率として定義され
る。
【0020】酸化繊維Bの自由収縮率が20%未満の場
合は、得られるPAN系炭素繊維不織布の嵩密度が0.
07g/cm3より低くなって通電性が悪くなるので好
ましくない。
【0021】以上のようにして得られるPAN系炭素繊
維不織布において、目付は好ましくは10〜140g/
2であり、電気抵抗値は好ましくは3.5mΩ以下で
あり、通常は0.5〜3.5mΩである。
【0022】なお、PAN系酸化繊維不織布の嵩密度
は、0.10〜0.35g/cm3が好ましく、PAN
系炭素繊維不織布の嵩密度は、0.07〜0.25g/
cm3が好ましい。
【0023】また、PAN系炭素繊維不織布の厚さは、
特に制限はないが、高分子電解質型燃料電池用電極材と
する場合は、0.10〜0.70mmが好ましい。
【0024】
【実施例】本発明を以下の実施例及び比較例により具体
的に説明する。
【0025】以下の実施例及び比較例の条件により酸化
繊維不織布、及び炭素繊維不織布を作製した。原料酸化
繊維、酸化繊維ウェッブ、酸化繊維不織布、及び炭素繊
維不織布の諸物性値を、以下の方法により測定した。
【0026】比重:液置換法(JIS R−7601、
置換液:エチルアルコール)により測定した。
【0027】自由収縮率:原料酸化繊維を、無張力の条
件下1500℃、窒素ガス中で10分処理した時の繊維
収縮率として求めた。
【0028】厚さ:直径30mmの円形圧板で200g
の荷重(2.8kPa)時の厚さを測定した。
【0029】目付:酸化繊維不織布又は炭素繊維不織布
の寸法及び質量から、単位面積当たりの質量を算出し
た。
【0030】嵩密度:上記条件により測定した厚さ及び
目付から算出した。
【0031】電気抵抗値:2枚の50mm角(厚さ10
mm)の金メッキした電極に炭素繊維不織布の両面を圧
力1MPaで挟み、両電極間の電気抵抗値(R(mΩ))
を測定した。
【0032】セル電圧:炭素繊維不織布を50mm角に
カットし、これに触媒(Pt−Ru)を0.3mg/c
2担持させて、高分子電解質型燃料電池電極材を得
た。高分子電解質膜(ナフィオン117)の両側に、上
記50mm角にカットした電極材を接合してセルを構成
し、温度80℃、電流密度1.64A/cm2において
セル電圧を測定した。
【0033】実施例1 表1に示すように、繊度2.0dtex、比重(S2
1.39、繊維直径15.0μm、自由収縮率15.0
%のPAN系酸化繊維のカットファイバー(カット長5
1mm)100質量部(A)に、繊度2.0dtex、
比重(S1)1.29、繊維直径15.0μm、自由収
縮率23.0%のPAN系酸化繊維のカットファイバー
(カット長51mm)25質量部(B)を混合した後、
カーディングし、目付30g/m2、幅1.2mのウェ
ッブを得た。上記S2の値から0.50×S2+0.64
の値は1.335と算出される。
【0034】上記ウェッブを、ニードルパンチ法により
パンチング処理(パンチング数200回/in2(20
0回/(2.54cm)2))し、目付50g/m2、厚さ
0.40mm、嵩密度が0.125g/cm3のPAN
系酸化繊維不織布を得た。
【0035】このPAN系酸化繊維不織布を、窒素雰囲
気下、処理温度1500℃で2分間炭素化し、PAN系
炭素繊維不織布を得た。
【0036】得られたPAN系炭素繊維不織布は、表1
に示すように目付が31g/m2、厚さが0.31m
m、嵩密度が0.100g/cm3、電気抵抗値が2.
3mΩ、セル電圧が0.71Vであり、良好な物性の不
織布であった。
【0037】実施例2 表1に示すように、繊度2.0dtex、比重(S2
1.39、繊維直径15.0μm、自由収縮率15.0
%のPAN系酸化繊維のカットファイバー(カット長5
1mm)100質量部(A)に、繊度2.0dtex、
比重(S1)1.27、繊維直径14.0μm、自由収
縮率26.0%のPAN系酸化繊維のカットファイバー
(カット長51mm)15質量部(B)を混合した後、
カーディングし、目付30g/m2、幅1.2mのウェ
ッブを得た。上記S2の値から0.50×S2+0.64
の値は1.335と算出される。
【0038】上記ウェッブを、ニードルパンチ法により
パンチング処理(パンチング数200回/in2(20
0回/(2.54cm)2))し、目付100g/m2、厚
さ0.60mm、嵩密度0.167g/cm3のPAN
系酸化繊維不織布を得た。
【0039】このPAN系酸化繊維不織布を、窒素雰囲
気下、処理温度1500℃で2分間炭素化し、PAN系
炭素繊維不織布を得た。
【0040】得られたPAN系炭素繊維不織布は、表1
に示すように目付が62g/m2、厚さが0.52m
m、嵩密度が0.119g/cm3、電気抵抗値が2.
7mΩ、セル電圧が0.70Vであり、良好な物性の不
織布であった。
【0041】比較例1 表1に示すように、繊度2.0dtex、比重(S2
1.39、繊維直径15.0μm、自由収縮率15.0
%のPAN系酸化繊維のカットファイバー(カット長5
1mm)100質量部(A)に、繊度2.0dtex、
比重(S1)1.29、繊維直径15.0μm、自由収
縮率23.0%のPAN系酸化繊維のカットファイバー
(カット長51mm)4質量部(B)を混合した後、カ
ーディングし、目付30g/m2、幅1.2mのウェッ
ブを得た。上記S2の値から0.50×S2+0.64の
値は1.335と算出される。
【0042】上記ウェッブを、ニードルパンチ法により
パンチング処理(パンチング数200回/in2(20
0回/(2.54cm)2))し、目付50g/m2、厚さ
0.61mm、嵩密度0.082g/cm3のPAN系
酸化繊維不織布を得た。
【0043】このPAN系酸化繊維不織布を、窒素雰囲
気下、処理温度1500℃で2分間炭素化し、PAN系
炭素繊維不織布を得た。
【0044】得られたPAN系炭素繊維不織布は、表1
に示すように目付が30g/m2、厚さが0.51m
m、嵩密度が0.059g/cm3、電気抵抗値が4.
2mΩ、セル電圧が0.65Vであり、良好な物性の不
織布ではなかった。
【0045】
【表1】
【0046】比較例2 表2に示すように、繊度2.0dtex、比重(S2
1.39、繊維直径15.0μm、自由収縮率15.0
%のPAN系酸化繊維のカットファイバー(カット長5
1mm)100質量部(A)に、繊度2.0dtex、
比重(S1)1.27、繊維直径15.0μm、自由収
縮率26.0%のPAN系酸化繊維のカットファイバー
(カット長51mm)40質量部(B)を混合した後、
カーディングし、目付30g/m2、幅1.2mのウェ
ッブを得た。上記S2の値から0.50×S2+0.64
の値は1.335と算出される。
【0047】上記ウェッブを、ニードルパンチ法により
パンチング処理(パンチング数200回/in2(20
0回/(2.54cm)2))し、目付51g/m2、厚さ
0.50mm、嵩密度0.102g/cm3のPAN系
酸化繊維不織布を得た。
【0048】このPAN系酸化繊維不織布を、窒素雰囲
気下、処理温度1500℃で2分間炭素化し、PAN系
炭素繊維不織布を得た。
【0049】得られたPAN系炭素繊維不織布は、表2
に示すように目付が29g/m2、厚さが0.30m
m、嵩密度が0.097g/cm3であった。しかし、
炭素化時に強度が劣化した為、電気抵抗値、セル電圧の
物性が測定できないほど低強度の不織布であった。
【0050】比較例3 表2に示すように、繊度2.0dtex、比重(S2
1.39、繊維直径15.0μm、自由収縮率15.0
%のPAN系酸化繊維のカットファイバー(カット長5
1mm)100質量部(A)に、繊度2.0dtex、
比重(S1)1.35、繊維直径15.0μm、自由収
縮率15.0%のPAN系酸化繊維のカットファイバー
(カット長51mm)4質量部(B)を混合した後、カ
ーディングし、目付30g/m2、幅1.2mのウェッ
ブを得た。上記S2の値から0.50×S2+0.64の
値は1.335と算出される。
【0051】上記ウェッブを、ニードルパンチ法により
パンチング処理(パンチング数200回/in2(20
0回/(2.54cm)2))し、目付50g/m2、厚さ
0.61mm、嵩密度0.064g/cm3のPAN系
酸化繊維不織布を得た。
【0052】このPAN系酸化繊維不織布を、窒素雰囲
気下、処理温度1500℃で2分間炭素化し、PAN系
炭素繊維不織布を得た。
【0053】得られたPAN系炭素繊維不織布は、表2
に示すように目付が30g/m2、厚さが0.70m
m、嵩密度が0.043g/cm3、電気抵抗値が4.
2mΩ、セル電圧が0.53Vであり、良好な物性の不
織布ではなかった。
【0054】比較例4 表2に示すように、繊度2.0dtex、比重(S2
1.39、繊維直径15.0μm、自由収縮率15.0
%のPAN系酸化繊維のカットファイバー(カット長5
1mm)(A)をカーディングし、目付30g/m2
幅1.2mのウェッブを得た。上記S2の値から0.5
0×S2+0.64の値は1.335と算出される。
【0055】上記ウェッブを、ニードルパンチ法により
パンチング処理(パンチング数200回/in2(20
0回/(2.54cm)2))し、目付52g/m2、厚さ
0.90mm、嵩密度0.058g/cm3のPAN系
酸化繊維不織布を得た。
【0056】このPAN系酸化繊維不織布を、窒素雰囲
気下、処理温度1500℃で2分間炭素化し、PAN系
炭素繊維不織布を得た。
【0057】得られたPAN系炭素繊維不織布は、表2
に示すように目付が32g/m2、厚さが0.91m
m、嵩密度が0.035g/cm3、電気抵抗値が4.
8mΩ、セル電圧が0.46Vであり、良好な物性の不
織布ではなかった。
【0058】
【表2】
【0059】
【発明の効果】本発明のPAN系酸化繊維不織布は、高
比重酸化繊維と低比重酸化繊維とからなるので、この酸
化繊維不織布を炭素化すると、低比重酸化繊維が大きく
収縮して不織布の高密度化が達成されると共に、高比重
酸化繊維が炭素化して不織布の高強度化が達成される。
【0060】更に、この酸化繊維不織布を炭素化してP
AN系炭素繊維不織布を製造するに当たって圧縮処理等
の工程を必要とせず、また炭素微粉末が発生しにくいも
のである。
【0061】また、上記酸化繊維不織布を炭素化して製
造されたPAN系炭素繊維不織布は、通電性が高いと共
に、低目付で厚さが薄いので、場所をとらず軽量であり
且つ強度が高く、高分子燃料電池用電極材等の炭素繊維
材料として有用な素材である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高見 祐介 静岡県駿東郡長泉町上土狩234 東邦テナ ックス株式会社内 Fターム(参考) 4L047 AA17 BA03 CA19 CB02 CB05 CB06 CB10 DA00

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 比重S2のポリアクリロニトリル系酸化
    繊維100質量部と、比重S1のポリアクリロニトリル
    系酸化繊維5〜35質量部とからなるポリアクリロニト
    リル系酸化繊維不織布であって、前記比重S1と比重S2
    とが、 1.25 ≦ S1 ≦ 0.50×S2+0.64 1.35 ≦ S2 ≦ 1.42 の関係を満足するポリアクリロニトリル系酸化繊維不織
    布。
  2. 【請求項2】 比重S2のポリアクリロニトリル系酸化
    繊維100質量部と、比重S1のポリアクリロニトリル
    系酸化繊維5〜35質量部とからなるポリアクリロニト
    リル系酸化繊維不織布を炭素化させることを特徴とする
    ポリアクリロニトリル系炭素繊維不織布の製造方法であ
    って、前記比重S1と比重S2とが、 1.25 ≦ S1 ≦ 0.50×S2+0.64 1.35 ≦ S2 ≦ 1.42 の関係を満足するポリアクリロニトリル系炭素繊維不織
    布の製造方法。
  3. 【請求項3】 比重S1のポリアクリロニトリル系酸化
    繊維の自由収縮率が20%以上である請求項2に記載の
    ポリアクリロニトリル系炭素繊維不織布の製造方法。
  4. 【請求項4】 目付が10〜140g/m2、電気抵抗
    値が3.5mΩ以下である、請求項2に記載の製造方法
    で製造したポリアクリロニトリル系炭素繊維不織布。
JP2002002134A 2002-01-09 2002-01-09 ポリアクリロニトリル系酸化繊維不織布、炭素繊維不織布、及び炭素繊維不織布の製造方法 Pending JP2003213555A (ja)

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