JP2003213191A - 水性消去性マーキングペンインキ組成物 - Google Patents

水性消去性マーキングペンインキ組成物

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JP2003213191A JP2002018999A JP2002018999A JP2003213191A JP 2003213191 A JP2003213191 A JP 2003213191A JP 2002018999 A JP2002018999 A JP 2002018999A JP 2002018999 A JP2002018999 A JP 2002018999A JP 2003213191 A JP2003213191 A JP 2003213191A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】筆跡が乾燥した後は勿論のこと、筆跡が未だ十
分に乾燥していない筆記後の初期の段階においても、筆
跡の消去性にすぐれ、白板に色汚れを残さない水性消去
性マーキングペンインキ組成物を提供する。 【解決手段】(a) 溶剤としての水、(b) 着色剤、(c) 常
温で難揮発性であって、20℃における粘度が50mP
a・秒以下の油状物質をノニオン界面活性剤を乳化剤と
して用いて調製したO/W型エマルジョン、及び(d) 常
温で造膜性を有する樹脂を含有してなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水性消去性マーキ
ングペンインキ組成物に関する。詳しくは、本発明は、
水性であると共に、非吸収性乃至非浸透性の筆記面、代
表的には所謂白板と呼ばれる筆記面に筆記した筆跡が乾
燥した後は勿論、未だ十分に乾燥していない筆記後の初
期の段階においても、筆跡の消去性にすぐれると共に、
筆跡の消去後に白板に汚れを残さない水性消去性マーキ
ングペンインキ組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、非吸収性乃至非浸透性の筆記面に
筆記した筆跡を柔らかい布帛からなるイレーザ(白板拭
き)にて軽く擦過することによって、筆記面から拭い去
って、筆跡を消去するようにした水性の消去性マーキン
グペンインキ組成物が種々知られている。このような従
来の水性消去性マーキングペンインキ組成物は、一般
に、溶剤としての水、着色剤、造膜性樹脂と共に、剥離
剤といわれる添加剤を含有しており、例えば、特開平1
−252681号公報に記載されているように、脂肪族
カルボン酸エステル等のような常温で難揮発性の油状物
質がエマルジョンとしてインキ組成物中に配合されて、
剥離剤として用いられている。
【0003】更に、特開平10−25422号公報や特
開平10−25443号公報には、上記剥離剤の安定化
剤として、シクロデキストリンやその誘導体を配合して
なる水性消去性マーキングペンインキ組成物も記載され
ている。
【0004】しかし、このような従来の水性消去性マー
キングペンインキ組成物においては、白板に筆記した
後、筆跡が未だ十分に乾燥していない筆記後の初期の段
階においては、その筆跡をイレーザで擦過しても、イン
キ組成物が白板上に残って、筆跡を十分に消去すること
ができず、白板に色汚れが残る問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の水性
消去性マーキングペンインキ組成物における上述した問
題を解決するためになされたものであって、筆跡が乾燥
した後は勿論のこと、筆跡が未だ十分に乾燥していない
筆記後の初期の段階においても、筆跡の消去性にすぐ
れ、白板に色汚れを残さない水性消去性マーキングペン
インキ組成物を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明による水性消去性
マーキングペンインキ組成物は、(a) 溶剤としての水、
(b) 着色剤、(c) 常温で難揮発性であって、20℃にお
ける粘度が50mPa・秒以下の油状物質をノニオン界
面活性剤を乳化剤として用いて調製したO/W型エマル
ジョン、及び(d) 常温で造膜性を有する樹脂を含有する
ことを特徴とする水性消去性マーキングペンインキ組成
物。を含有することを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明において、マーキングペン
とは、第1には、フェルトペンともいわれる筆記具であ
って、筒状の本体の先端にプラスチック成形物等からな
るペン先を備えると共に、本体内にフェルト、繊維束等
にインキを含浸させてなるインキ貯蔵手段を備え、この
ようなインキ貯蔵手段からペン先に毛細管現象を利用し
てインキを供給し、筆記を可能とする筆記具、所謂中芯
式マーキングペンをいい、第2には、筒状の本体内にイ
ンキをそのまま、直接に貯蔵し、このインキをペン先に
供給するようにした非中芯式又は所謂フリー・インキ型
マーキングペンをいい、本発明による水性消去性マーキ
ングペンインキ組成物は、このような筆記具に好適に用
いることができる。
【0008】本発明によるマーキングペンインキ組成物
においては、溶剤として、水が用いられる。インキ組成
物における水の量は、通常、50〜90重量%、好まし
くは60〜80重量%の範囲である。
【0009】本発明による水性消去性マーキングペンイ
ンキ組成物において、着色剤として、通常、顔料が用い
られる。このような顔料は、有機顔料でもよく、無機顔
料でもよい。具体例として、例えば、カーボンブラッ
ク、銅フタロシアニンブルー等のフタロシアニン系顔
料、スレン系、アゾ系、キナクリドン系、アンスラキノ
ン系、ジオキサン系、インジゴ系、チオインジゴ系、ペ
リノン系、ペリレン系、インドレノン系、アゾ−アゾメ
チン系等の顔料を挙げることができるが、しかし、これ
らに限定されるものではない。また、蛍光顔料も用いら
れる。
【0010】更に、着色剤として、顔料以外にも、例え
ば、樹脂微粒子を染料や顔料で着色したものや、内部に
染料を取り込んだ樹脂微粒子も用いられる。これらは、
通常、エマルジョンとして用いられる。
【0011】しかし、本発明によれば、着色剤として
は、上記顔料が好ましく用いられ、特に、水溶性樹脂や
樹脂エマルジョンのような分散剤で顔料を水に分散させ
てなる顔料分散体として、インキ組成物に配合されてい
ることが好ましい。上記分散剤としては、特に、スチレ
ン−アクリル樹脂やスチレン−マレイン酸樹脂が好まし
く、これらの樹脂は、顔料1重量部に対して、固形分に
て、通常、0.05〜20重量部、好ましくは、0.1〜5
重量部の範囲で用いられる。
【0012】顔料の配合量がインキ組成物に基づいて0.
1重量%よりも少ないときは、筆跡の濃度が薄すぎて、
実用性に欠ける。しかし、40重量%を越えて過多に配
合しても、それに見合って筆跡が一層濃くなることもな
く、他方において、インキ組成物の粘度が高すぎるため
に、筆記性に劣ると共に、消去性も低下する。また、ペ
ン先からキャップをはずして放置したとき、ペン先でイ
ンキ組成物が乾燥して、目詰まりを起こしやすい。特
に、本発明によれば、顔料は、インキ組成物において、
好ましくは、1〜30重量%の範囲で配合される。
【0013】本発明による水性消去性マーキングペンイ
ンキ組成物において、筆跡の剥離剤として、常温で難揮
発性であって、20℃における粘度が50mPa・秒以
下の油状物質をノニオン界面活性剤を乳化剤として用い
て調製したO/W型エマルジョンがインキ組成物に配合
されている。上記油状物質としては、脂肪族カルボン酸
エステル、高級炭化水素又は高級アルコールが好ましく
用いられる。上記脂肪族カルボン酸エステルには、一塩
基酸エステル、二塩基酸ジエステル、二価アルコールの
モノ若しくはジエステル、三価アルコールのモノ、ジ若
しくはトリエステル、ポリグリセリンエステル等を含む
ものとする。本発明においては、特に、このような脂肪
族カルボン酸エステルが剥離剤として好ましく用いられ
る。
【0014】このような常温(25℃)で難揮発性であ
って、20℃における粘度が50mPa・秒以下の油状
物質として、例えば、イソオクタン酸セチル(20℃に
おける粘度(以下、同じ)13.1mPa・秒)、ミリ
スチン酸イソプロピル(粘度5.4mPa・秒)、パル
ミチン酸イソプロピル(粘度7.8mPa・秒)、ステ
アリン酸イソオクチル(粘度15.0mPa・秒)、イ
ソステアリン酸2−ヘキシルデシル(粘度36.8mP
a・秒)、アジピン酸ジイソプロピル(粘度4.2mP
a・秒)、セバシン酸ジエチル(粘度6.1mPa・
秒)、トリ(カプリル酸カプリン酸)グリセリル(粘度
28.3mPa・秒)等を挙げることができる。これら
のなかでも、本発明においては、ステアリン酸イソオク
チル、イソオクタン酸セチル又はトリ(カプリル酸カプ
リン酸)グリセリルが好ましく用いられる。
【0015】本発明によれば、上記油状物質は、20℃
において、5mPa・秒以上の粘度を有することが好ま
しい。また、上記油状物質は、単独で用いてもよく、2
種以上を併用してもよい。従って、単独では、20℃に
おける粘度が50mPa・秒を越える油状物質であって
も、また、単独では、20℃における粘度が5mPa・
秒よりも小さい油状物質であっても、20℃において、
別の油状物質との混合物としたとき、粘度が5〜50m
Pa・秒の範囲にあるとき、その油状物質を上記油状物
質との混合物として用いることができる。例えば、アジ
ピン酸ジイソプロピルは、単独では、20℃における粘
度は4.2mPa・秒であるが、別の油状物質と混合し
て、その粘度を5〜50mPa・秒の範囲にあるように
して用いることができる。
【0016】本発明によれば、剥離剤のエマルジョン
は、ノニオン界面活性剤を乳化剤として用いて調製した
ものが用いられる。ここに、ノニオン界面活性剤は、エ
マルジョンにおいて、通常、1〜20重量%、好ましく
は、2〜15重量%の範囲で用いられる。剥離剤のエマ
ルジョンの調製において、ノニオン界面活性剤を20重
量%を越えて用いるときは、得られるインキ組成物にて
筆記したとき、筆跡にべたつきを生じて、消去性が低下
する。しかし、ノニオン界面活性剤の使用量が1重量%
よりも少ないときは、得られるエマルジョンの粒子径が
大きく、エマルジョンが不安定となり、延いては、イン
キ組成物を不安定化する。
【0017】上記ノニオン界面活性剤としては、例え
ば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシ
エチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリ
オキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ソルビタン
脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸
エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシ
エチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシエチレ
ンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリエ
チレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン
アルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラノリ
ン、ポリオキシエチレンラノリンアルコール等を挙げる
ことができる。なかでも、ポリオキシエチレンアルキル
エーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンア
ルキルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸
エステル又はソルビタン脂肪酸エステルが好ましく用い
られる。
【0018】本発明によれば、このように、剥離剤のエ
マルジョンをノニオン界面活性剤を乳化剤として用いて
調製することによって、その理由は必ずしも明らかでは
ないが、得られるインキ組成物の筆跡の未乾燥時の消去
性を著しく高めることができ、更に、白板の素材の如何
にかかわらず、筆跡の乾燥後の消去性をも著しく高める
ことができる。特に、樹脂塗装白板上の筆跡の乾燥後の
消去性を著しく高めることができる。
【0019】しかし、本発明において、剥離剤のエマル
ジョンの調製方法は、特に制約を受けるものではなく、
従来より知られている通常の乳化方法によって調製する
ことができる。また、あれば、そのような市販品も用い
ることができる。
【0020】本発明によるインキ組成物には、剥離剤と
して、上記常温(25℃)で難揮発性であって、20℃
における粘度が50mPa・秒以下の油状物質が、通
常、それ自体の重量にて、1〜20重量%の範囲で含有
され、好ましくは、2〜15重量%の範囲で配合され
る。かくして、本発明のインキ組成物によれば、特に、
筆跡の未乾燥時にこれを擦過して、白板に色汚れを残す
ことなく、消去することができる。
【0021】インキ組成物において、剥離剤が1重量%
よりも少ないときは、筆跡の消去性が十分でなく、他
方、20重量%を越えて過多に配合するときは、筆跡が
却って消去性に劣り、特に、筆跡が未乾燥時に擦過すれ
ば、筆跡が延びて、白板を汚すこととなる。
【0022】更に、本発明による水性消去性マーキング
ペンインキ組成物においては、上記剥離剤のエマルジョ
ンの安定化剤として、シクロデキストリン又はその誘導
体(以下、これらを総称して、シクロデキストリン類と
いうことがある。)を用いることができる。シクロデキ
ストリンは、6乃至10のD−グルコピラノース基がα
−(1,4)グルコシド結合によって環状に結合してなる
糖オリゴマーであって、重合度がそれぞれ6、7及び8
であるα−、β−及びγ−シクロデキストリンがよく知
られている。
【0023】本発明においては、このようなα−、β−
又はγ−シクロデキストリンのほか、それらの種々のメ
チル誘導体、例えば、2,6−ジメチル−β−シクロデキ
ストリン、2,3,6−トリメチル−β−シクロデキストリ
ン、部分メチル化β−シクロデキストリンや、マルトシ
ルシクロデキストリン、グリコシルシクロデキストリン
等も有効に用いられる。これらシクロデキストリン類
は、いずれも、程度の差はあるが、水溶性である。
【0024】これらシクロデキストリン類は、インキ組
成物において、0.1〜20重量%の範囲で用いられる。
シクロデキストリン類のインキ組成物への配合量が0.1
重量%よりも少ないときは、エマルジョンの安定化の効
果に乏しく、他方、20重量%を越えて過多に配合する
ときは、得られるインキ組成物が増粘して、筆記性に劣
ることとなるほか、筆跡の筆記面への接着力が過度に強
くなって、消去性にも劣ることとなる。本発明によれ
ば、シクロデキストリン類のインキ組成物への配合量
は、好ましくは、0.3〜15重量%の範囲であり、最も
好ましくは、0.5〜10重量%の範囲である。
【0025】更に、本発明によるインキ組成物は、非吸
収面上に筆記し、水が揮散した後に、筆跡が前記着色剤
を含む樹脂からなる被膜又は層を有し、且つ、この樹脂
被膜又は層が前述した剥離剤の層と分離し得るように、
常温で造膜性を有する水不溶性樹脂のエマルジョン若し
くはヒドロゾル、又は、本来、水不溶性であるが、塩基
による造塩によって水可溶化された樹脂か、又は水溶性
樹脂(以下、これらの樹脂を常温造膜性樹脂ということ
がある。)を含有する。
【0026】本発明において、このような常温造膜性樹
脂としては、好ましくは、(1) ポリ酢酸ビニル、酢酸ビ
ニル共重合体、アルキド樹脂若しくはウレタン樹脂のエ
マルジョン又はヒドロゾル、(2) 水可溶化された酢酸ビ
ニル共重合体、アルキド樹脂又はウレタン樹脂、又は
(3) 水溶性樹脂、又は(4) これらの任意の組合わせが用
いられる。
【0027】上記エマルジョン若しくはヒドロゾル又は
水可溶化された酢酸ビニル共重合体における共単量体と
しては、酢酸ビニル以外のビニルエステル化合物、例え
ばプロピオン酸ビニル、バーサチック酸ビニル等、不飽
和カルボン酸、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マ
レイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、ク
ロトン酸、シトラコン酸等、或いはビニル炭化水素、例
えば、エチレン、プロピレン、スチレン、α−メチルス
チレン等を挙げることができる。これらは混合して共単
量体として用いられてもよい。更に、上記に加えて、ア
クリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチ
ル、マレイン酸ジメチル等の前記不飽和カルボン酸のエ
ステル類も共単量体として用いることができる。また、
酢酸ビニル共重合体は、ポリ酢酸ビニルへのグラフト共
重合体であってもよい。
【0028】特に、好ましい酢酸ビニル共重合体の具体
例として、例えば、酢酸ビニル−アクリル酸共重合体、
酢酸ビニル−メタクリル酸共重合体、酢酸ビニル−スチ
レン−アクリル酸共重合体、酢酸ビニル−スチレン−無
水マレイン酸共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸−アク
リル酸メチル共重合体、酢酸ビニル−メタクリル酸−ア
クリル酸メチル共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸−ア
クリル酸エチル共重合体、酢酸ビニル−メタクリル酸−
メタクリル酸メチル共重合体、酢酸ビニル−無水マレイ
ン酸共重合体等を挙げることができる。ポリ酢酸ビニル
や、上記したような酢酸ビニル共重合体のエマルジョン
及びヒドロゾルは、容易に市販品として入手することが
できる。
【0029】また、水可溶化された酢酸ビニル共重合体
とは、上記したような酢酸ビニル共重合体を無機又は有
機塩基によって造塩させて水可溶化したものであって、
ナトリウムやカリウムのようなアルカリ金属塩、アンモ
ニウム塩や有機アミン塩のような有機塩を挙げることが
できる。このような水可溶化された酢酸ビニル共重合体
も、市販品として入手することができる。
【0030】同様に、水可溶化されたアルキド樹脂も、
過剰量の多塩基酸と多価アルコールとから得られる遊離
カルボキシル基を有するアルキド樹脂をアルカリ金属塩
基、アンモニウム塩基、有機アミン等にて中和造塩させ
て、水可溶化してなるもので、これらも市販品として入
手することができる。
【0031】また、水可溶化されたウレタン樹脂も、例
えば、重合体主鎖にカルボキシル基を有せしめ、このカ
ルボキシル基をアルカリ金属塩基、アンモニウム塩基、
有機アミン等にて中和造塩させて、水可溶化してなるも
ので、これらも市販品として入手することができる。更
に、アルキド樹脂やウレタン樹脂のエマルジョンやヒド
ロゾルも市販品として入手することができる。
【0032】水溶性樹脂としては、例えば、ポリビニル
アルコール樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリビニ
ルピロリドン樹脂等の合成樹脂が好ましく用いられる。
また、アラビアゴム、セラック等の天然の水溶性樹脂も
用いることができる。
【0033】このような常温造膜性樹脂は、本発明によ
るインキ組成物において、固形分として、0.1〜20重
量%、好ましくは、0.3〜15重量%の範囲で含有され
る。樹脂を過多に含有させるときは、インキ組成物の粘
度が高すぎるために、筆記性に劣ると共に、消去性も低
下する。他方、樹脂の含量が過少にすぎるときは、筆跡
が延びて、筆記面を汚すほか、筆跡の消去性が劣る。
【0034】本発明によるインキ組成物は、必要に応じ
て、剥離助剤として、ノニオン界面活性剤を含有してい
てもよい。このようなノニオン界面活性剤として、例え
ば、ポリオキシエチレンアルキルエーテルやポリオキシ
エチレンアルキルフェニルエーテル等のようなポリオキ
シエチレンエーテル型ノニオン界面活性剤、多価アルコ
ール脂肪酸エステル、多価アルコール脂肪酸エステルの
ポリオキシエチレンエーテル等を挙げることができる。
このようなノニオン界面活性剤は、特に限定されるもの
ではないが、必要に応じて、インキ組成物に0.1〜5
重量%の範囲で配合される。
【0035】更に、本発明によるインキ組成物は、必要
に応じて、レベリング剤として、ジオクチルスルホ琥珀
酸ナトリウムのようなアニオン界面活性剤のほか、シリ
コーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、アセチレン
系界面活性剤等を含有していてもよい。このような界面
活性剤剤も、特に限定されるものではないが、必要に応
じて、インキ組成物に0.1〜5重量%の範囲で配合さ
れる。
【0036】また、本発明によれば、インキ組成物は、
濡れ剤として、フッ素系界面活性剤を含有していてもよ
い。フッ素系界面活性剤も、特に限定されるものではな
いが、必要に応じて、インキ組成物に0.1〜5重量%
の範囲で配合される。
【0037】本発明によるインキ組成物は、筆跡の乾燥
性を高める乾燥促進剤として、インキ組成物に含まれる
前記エマルジョンを破壊しない程度において、通常、イ
ンキ組成物に基づいて15重量%以下、好ましくは1〜
10重量%の範囲で低級脂肪族アルコールを含有してい
てもよい。特に、エタノール、プロパノール又はブタノ
ールが好ましく用いられる。
【0038】また、インキ組成物は、上記以外に、必要
に応じて、通常、水性インキ組成物に配合される任意の
pH調整剤や防腐剤、防腐剤等を含有していてもよい。
【0039】非吸収性乃至非浸透性筆記面上の本発明に
よるインキ組成物による筆跡は、これから水が蒸発した
ときは、即ち、筆跡が乾燥したときは、前記樹脂が着色
剤を含有しつつ、造膜し、他方、前記剥離剤としての脂
肪族カルボン酸エステル、高級炭化水素、高級アルコー
ル等の常温で難揮発性の油状物質のエマルジョンが破壊
されて、前述した油状層が非吸収性筆記面と上記樹脂膜
との間に介在して形成されるので、筆跡が消去性を有す
る。
【0040】剥離助剤としての界面活性剤は、筆記に際
して、筆跡における上記油状層と顔料を含む樹脂膜との
分離を助ける効果を有する。しかし、界面活性剤はま
た、筆記時のレベリング性を高めると共に、筆記面上で
の乾燥前の筆跡における剥離剤エマルジョンの偏在をな
くして、筆跡の乾燥後に一様な消去性を付与する効果も
有する。
【0041】本発明によるインキ組成物は、例えば、樹
脂と界面活性剤を水に溶解させ、必要に応じて、シクロ
デキストリン類を加え、攪拌した後、顔料水分散体と剥
離剤のエマルジョンを加え、攪拌することによって得る
ことができる。しかし、本発明によるインキ組成物は、
その製造方法において、特に限定されるものではない。
【0042】
【発明の効果】本発明による水性消去性マーキングペン
用インキ組成物は、溶剤としての水と着色剤と常温で造
膜性を有する樹脂と共に、剥離剤として、常温で難揮発
性であって、20℃における粘度が50mPa・秒以下
の油状物質をノニオン界面活性剤を乳化剤として用いて
調製したO/W型エマルジョンを有し、白板上の筆跡が
未だ十分に乾燥していない筆記後の初期の段階において
も、その筆跡を擦過することによって、白板上に色汚れ
を残すことなく、筆跡を消去することができる。勿論、
筆跡が乾燥した後の筆跡の消去性にもすぐれる。
【0043】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、
本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではな
い。以下の実施例及び比較例において、インキ組成物に
おいて各成分の割合は重量%で示されており、残部は水
である。
【0044】また、以下において、剥離剤のエマルジョ
ンは次のようにて調製した。油状物質50重量部と乳化
剤10重量部を秤量し、80℃で攪拌した後、これにグ
リセリン5重量部を含むイオン交換水を加え、攪拌し
た。この後、室温まで冷却し、更に、イオン交換水を加
え、攪拌して、剥離剤のエマルジョン100重量部を調
製した。従って、エマルジョン中の剥離剤(油状物質)
の量は50重量%であり、ノニオン界面活性剤の量は1
0重量%である。剥離剤の粘度は、ELD型粘度計(東
機産業(株)製)を用いて、1°34’ロータ10rp
m又は測定可能な回転数にて20℃において測定した。
【0045】 実施例1 着色剤 黒色顔料分散体1) 20.0 樹脂 ユニチカレジンUMR20H2) 4.0 剥離剤 イソオクタン酸セチルエマルジョン(油状物質の 粘度13.1mPa・秒、乳化剤ポリオキシエチ レン(20)ポリオキシプロピレン(4)セチル エーテル及びポリオキシエチレン(5)オレイル エーテル、油分50%) 20.0 剥離助剤 ポリオキシエチレン(7)セチルエーテル 0.5 レベリング剤 サンモリンOT703) 1.0 安定化剤 α,β,γ−シクロデキストリン混合物 2.0 濡れ剤 サーフロンS1414) 0.3 防腐防かび剤 コートサイドH5) 0.3 プロクセルXL26) 0.3
【0046】 実施例2 着色剤 赤色顔料分散体7) 20.0 樹脂 ゴーセノールKP−068) 2.5 剥離剤 トリ(カプリル酸カプリン酸)グリセリドエマル ジョン(油状物質の粘度28.3mPa・秒、乳 化剤ポリオキシエチレン(20)オレイルエーテ ル及びポリオキシエチレン(2)オレイルエーテ ル、油分50%) 20.0 剥離助剤 ポリオキシエチレン(7)セチルエーテル 0.3 レベリング剤 サンモリンOT703) 1.0 レベリング剤及び濡れ剤 ポリフローKL−2459) 0.5 安定化剤 α,β,γ−シクロデキストリン混合物 2.0 防腐防かび剤 コートサイドH5) 0.3 プロクセルXL26) 0.3
【0047】 実施例3 着色剤 黒色顔料分散体1) 20.0 樹脂 PVA40310) 3.5 剥離剤 パルミチン酸イソオクチルエマルジョン(油状物 質の粘度7.8mPa・秒、乳化剤モノオレイン 酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン及びモ ノステアリン酸ソルビタン、油分50%) 20.0 剥離助剤 ポリオキシエチレン(7)セチルエーテル 0.5 レベリング剤 サーフィノール46511) 1.0 安定化剤 α−シクロデキストリン 2.0 濡れ剤 サーフロンS1414) 0.3 防腐防かび剤 コートサイドH5) 0.3 プロクセルXL26) 0.3
【0048】 実施例4 着色剤 黒色顔料分散体1) 20.0 樹脂 ゴーセノールKP−066) 2.5 剥離剤 イソオクタン酸セチルエマルジョン(油状物質の 粘度13.1mPa・秒、乳化剤ポリオキシエチ レン(20)ポリオキシプロピレン(4)セチル エーテル及びポリオキシエチレン(5)オレイル エーテル、油分50%) 20.0 剥離助剤 ポリオキシエチレン(7)セチルエーテル 0.3 レベリング剤 サンモリンOT703) 1.0 濡れ剤 サーフロンS1414) 0.3 防腐防かび剤 コートサイドH5) 0.3 プロクセルXL26) 0.3
【0049】 実施例5 着色剤 赤色顔料分散体5) 20.0 樹脂 ユニチカレジンUMR20H2) 4.0 剥離剤 トリ(カプリル酸カプリン酸)グリセリドエマル ジョン(油状物質の粘度28.3mPa・秒、乳 化剤ポリオキシエチレン(20)オレイルエーテ ル及びポリオキシエチレン(2)オレイルエーテ ル、油分50%) 20.0 剥離助剤 ポリオキシエチレン(7)セチルエーテル 0.3 レベリング剤 サンモリンOT703) 1.0 濡れ剤 サーフロンS1414) 0.3 防腐防かび剤 コートサイドH5) 0.3 プロクセルXL26) 0.3
【0050】 実施例6 着色剤 赤色顔料分散体5) 20.0 樹脂 ゴーセノールKP−066) 3.0 剥離剤 イソステアリン酸2−エチルヘキシルエマルジョ ン(油状物質の粘度36.8mPa・秒、乳化剤 モノオレイン酸デカグリセリル及びモノステアリ ン酸グリセリル、油分50%) 20.0 剥離助剤 ポリオキシエチレン(7)セチルエーテル 0.5 レベリング剤 サンモリンOT703) 1.0 濡れ剤 サーフロンS1414) 0.3 防腐防かび剤 コートサイドH5) 0.3 プロクセルXL26) 0.3
【0051】 実施例7 着色剤 黒色顔料分散体1) 20.0 樹脂 ユニチカレジンUMR20H2) 4.0 剥離剤 アジピン酸ジイソプロピルとトリ(カプリル酸カ プリン酸)グリセリルの混合物のエマルジョン( 油状物質の粘度9.6mPa・秒、乳化剤ポリオ キシエチレン(20)ポリオキシプロピレン(4 )セチルエーテル及びポリオキシエチレン(5) オレイルエーテル、油分50%) 20.0 剥離助剤 ポリオキシエチレン(7)セチルエーテル 0.6 レベリング剤 サンモリンOT703) 1.0 安定化剤 α,β,γ−シクロデキストリン混合物 2.0 濡れ剤 サーフロンS1414) 0.3 防腐防かび剤 コートサイドH5) 0.3 プロクセルXL26) 0.3
【0052】 実施例8 着色剤 赤色顔料分散体5) 20.0 樹脂 PVA4037) 4.0 剥離剤 アジピン酸ジイソプロピルとイソオクタン酸セチ ルの混合物のエマルジョン(油状物質の粘度7. 2mPa・秒、乳化剤モノオレイン酸ポリオキシ エチレン(20)ソルビタン及びモノステアリン 酸ソルビタン、油分50%) 20.0 剥離助剤 ポリオキシエチレン(7)セチルエーテル 0.3 レベリング剤 サーフィノール4658) 1.0 安定化剤 α−シクロデキストリン 2.0 濡れ剤 サーフロンS1414) 0.3 防腐防かび剤 コートサイドH5) 0.3 プロクセルXL26) 0.3
【0053】 比較例1 着色剤 黒色顔料分散体1) 20.0 樹脂 ユニチカレジンUMR20H2) 3.5 剥離剤 ホワイトミネラルオイルエマルジョン(油状物質 の粘度100mPa・秒、乳化剤ポリオキシエチ レン(20)ポリオキシプロピレン(4)セチル エーテル及びポリオキシエチレン(5)オレイル エーテル、油分50%)油分50%) 20.0 剥離助剤 ポリオキシエチレン(7)セチルエーテル 0.3 レベリング剤 サンモリンOT703) 1.0 安定化剤 α,β,γ−シクロデキストリン 2.0 濡れ剤 サーフロンS1414) 0.3 防腐防かび剤 コートサイドH5) 0.3 プロクセルXL26) 0.3
【0054】 比較例2 着色剤 赤色顔料分散体5) 20.0 樹脂 ゴーセノールKP−066) 2.5 剥離剤 トリメチロールプロパントリ(2−エチルヘキサ ノエート)エマルジョン(油状物質の粘度64. 3mPa・秒、ポリオキシエチレン(20)オレ イルエーテル及びポリオキシエチレン(2)オレ イルエーテル、油分50%) 20.0 剥離助剤 ポリオキシエチレン(7)セチルエーテル 0.5 レベリング剤 サンモリンOT703) 0.8 安定化剤 α−シクロデキストリン 2.0 レベリング剤及び濡れ剤 ポリフローKL−2459) 0.5 防腐防かび剤 コートサイドH5) 0.3 プロクセルXL26) 0.3
【0055】 比較例3 着色剤 黒色顔料分散体1) 20.0 樹脂 ゴーセノールKP−066) 3.0 剥離剤 イソオクタン酸セチルエマルジョン(油状物質の 粘度13.1mPa・秒、ポリオキシエチレン( 8)オレイルエーテルリン酸ナトリウム及びポリ オキシエチレントリデシルエーテルリン酸エステ ルアンモニウム塩、油分50%) 20.0 剥離助剤 ポリオキシエチレン(7)セチルエーテル 0.3 レベリング剤 サンモリンOT703) 1.5 安定化剤 α,β,γ−シクロデキストリン 2.0 濡れ剤 サーフロンS1414) 0.3 防腐防かび剤 コートサイドH5) 0.3 プロクセルXL26) 0.3
【0056】 比較例4 着色剤 赤色顔料分散体5) 20.0 樹脂 ユニチカレジンUMR20H2) 4.0 剥離剤 トリ(カプリル酸カプリン酸)グリセリルエマル ジョン(油状物質の粘度28.3mPa・秒、乳 化剤ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル リン酸エステルアンモニウム塩及びポリオキシエ チレン(5)オレイルエーテル、油分50%) 20.0 剥離助剤 ポリオキシエチレン(7)セチルエーテル 0.3 レベリング剤 サーフィノール4658) 1.0 濡れ剤 サーフロンS1414) 0.3 防腐防かび剤 コートサイドH5) 0.3 プロクセルXL26) 0.3
【0057】(注)1)ランプ・ブラック101(デグ
サ社製カーボンブラック)15%とジョンクリル70
(スチレン−アクリル樹脂水溶液(固形分30%)、ジ
ョンソンポリマー(株)製)10%を含む水分散液 2)ユニチカ化成(株)製ポリビニルアルコール樹脂 3)三洋化成工業(株)製ジオクチルスルホ琥珀酸ナト
リウム 4)セイミケミカル(株)製パーフルオロアルキルアミ
ンオキシド 5)武田薬品工業(株)製ベンズイミダゾール系防腐防
かび剤 6)アビシア(株)製1,2−ベンゾイソチアゾリン−
3−オン(防腐防かび剤) 7)ノヴォパーム・レッドGLF(クラリアントジャパ
ン(株)製赤色顔料)15%とジョンクリル63(スチ
レン−アクリル樹脂水溶液(固形分30%)、ジョンソ
ンポリマー(株)製)10%を含む水分散液 8)日本合成化学工業(株)製ポリビニルアルコール樹
脂 9)共栄社化学(株)製有機変性シリコーン 10)(株)クラレ製ポリビニルアルコール樹脂 11)エアープロダクツジャパン(株)製テトラメチル
デシンジオールポリオキシエチレン付加物
【0058】以上のインキ組成物を中芯式マーキングペ
ンに充填し、温度20℃、相対湿度65%の条件下で琺
瑯白板及びアクリル樹脂塗装白板上に所定の記号をそれ
ぞれ筆記し、所定時間の後、イレーザで擦過して、筆跡
の消去性を調べた。即ち、上記筆跡を消去できるまでの
擦過回数を数えると共に、白板上に残存する筆跡(色汚
れ)を色差計(ミノルタ(株)製CR−300)を用い
て測定し、白板自体との色差ΔEにて評価した。即ち、
白板と色汚れの色空間におけるそれぞれの座標値の差を
ΔL、ΔaL 及びΔbL とすれば、ΔE= (ΔL2+Δ
L 2+ΔbL 2)1/ 2 で定義される。結果を表1及び表2
に示す。
【0059】
【表1】
【0060】
【表2】
【0061】表1及び表2に示す結果から明らかなよう
に、本発明のインキ組成物によれば、筆跡が乾燥後(即
ち、筆記して1週間後)の消去性にすぐれることは勿
論、筆跡が未乾燥時(即ち、筆記して5秒後)であって
も、消去性にすぐれており、筆跡を消去した後の白板上
の色汚れも殆どない。
【0062】これに対して、比較例1及び2のインキ組
成物によれば、剥離剤として用いる油状物質の粘度が2
0℃において50mPa・秒を越えるために、筆跡が未
乾燥時(即ち、筆記して5秒後)の消去性に劣ってい
る。また、比較例3及び4のインキ組成物によれば、剥
離剤として用いる油状物質の粘度は20℃において50
mPa・秒以下であるものの、剥離剤のエマルジョンを
アニオン界面活性剤を乳化剤として用いて調製したもの
を用いたために、筆跡が未乾燥時、特に、塗装白板上で
の筆跡の消去性に劣っており、更に、筆跡が乾燥後(即
ち、筆記して1週間後)、塗装白板(メラミン塗装白
板)上での筆跡の消去性に著しく劣っている。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a) 溶剤としての水、 (b) 着色剤、 (c) 常温で難揮発性であって、20℃における粘度が5
    0mPa・秒以下の油状物質をノニオン界面活性剤を乳
    化剤として用いて調製したO/W型エマルジョン、及び (d) 常温で造膜性を有する樹脂 を含有することを特徴とする水性消去性マーキングペン
    インキ組成物。
  2. 【請求項2】(a) 溶剤としての水、 (b) 着色剤、 (c) 常温で難揮発性であって、20℃における粘度が5
    0mPa・秒以下の油状物質をノニオン界面活性剤を乳
    化剤として用いて調製したO/W型エマルジョン、 (d) 常温で造膜性を有する樹脂、及び (e) 剥離助剤としての界面活性剤 を含有することを特徴とする水性消去性マーキングペン
    インキ組成物。
  3. 【請求項3】常温で難揮発性の油状物質が脂肪族カルボ
    ン酸エステル、高級炭化水素及び高級アルコールから選
    ばれる少なくとも1種である請求項1又は2に記載の水
    性消去性マーキングペンインキ組成物。
  4. 【請求項4】常温で造膜性を有する樹脂がポリビニルア
    ルコール樹脂である請求項1に記載の水性消去性マーキ
    ングペンインキ組成物。
  5. 【請求項5】エマルジョンの安定化剤としてシクロデキ
    ストリン類を含む請求項1から4のいずれかに記載の水
    性消去性マーキングペンインキ組成物。
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