JP2016050307A - 顔料組成物及びインクジェット用水性インク組成物 - Google Patents

顔料組成物及びインクジェット用水性インク組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】分散性に優れ、かつ、医薬品や食品等の錠剤等に対して、インクジェット方式で直接印刷することが可能な可食性の顔料組成物及びインクジェット用水性インク組成物を提供する。【解決手段】本発明に係る顔料組成物は、酸化鉄からなる有色顔料と、モノオレイン酸デカグリセリルとを含むことを特徴とする。また、本発明に係るインクジェット用水性インク組成物は前記に記載の顔料組成物を含み、かつ、可食性を有することを特徴とする。【選択図】 なし

Description

本発明は顔料組成物及びインクジェット用水性インク組成物に関し、より詳細には、分散性に優れ、医薬品や食品等の錠剤等に対して、インクジェット方式で直接印刷することが可能な可食性の顔料組成物及びインクジェット用水性インク組成物に関する。
錠剤の医薬品やサプリメント等の食品に対しては、パッケージだけでなく錠剤本体にも製品情報を表示することによって、それらの識別性を向上させ、調剤ミスや誤飲防止などが図られている。表面がコーティングされた錠剤は、グラビア印刷などの接触方式で印刷できるため、識別性の高い情報表示が行われている半面、表面の平滑性が悪い素錠やOD(口腔内崩壊)錠では接触方式による印刷が困難となっている。そのため、これらの錠剤に対しては、簡単な文字しか表示できない刻印方式が主流となっている。その結果、特に製薬業界では、素錠やOD錠等に対しても識別性の高い情報表示が可能な、新たな印刷方法に対するニーズが高まっている。
そのような印刷方法としては、例えば、染料を用いた水性インク組成物によるインクジェット方式の印刷が挙げられる(下記特許文献1参照)。しかしながら、前記水性インク組成物を用いて医薬品の錠剤等に印刷すると、印刷画像が滲み耐光性に劣るという問題がある。このような問題を解決する方法の一つとして、染料等に代えて顔料を用い、これにより、耐光性を向上させて、滲みの問題を解消することが考えられる。
ここで、水性インク組成物に顔料を用いるためには、良好な分散安定性の確保及び顔料の沈降を防ぐために高度な分散性が要求される。そのため、顔料を用いた水性インク組成物においては、顔料分散剤を配合する必要がある。しかしながら、医薬品添加物として使用可能な化合物は薬事法により制限されているため、良好な顔料分散性を示し、かつ、当該薬事法で定める医薬品添加物、日本薬局方又は食品添加物公定書の基準に適合した水性インク組成物が開発されていないのが現状である。
特開2011−236279号公報
本発明は前記問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、分散性に優れ、かつ、医薬品や食品等の錠剤等に対して、インクジェット方式で直接印刷することが可能な可食性の顔料組成物及びインクジェット用水性インク組成物を提供することにある。
本願発明者等は、前記問題点を解決すべく、顔料組成物及びインクジェット用水性インク組成物について検討した。その結果、下記構成を採用することにより前記の問題点を解決できることを見出して、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明に係る顔料組成物は、前記の課題を解決する為に、酸化鉄からなる有色顔料と、モノオレイン酸デカグリセリルとを含むことを特徴とする。
前記の構成によれば、染料の代わりに酸化鉄からなる有色顔料を用いるので、本発明の顔料組成物を、例えば、インクジェット用水性インク組成物に用いた場合には、染料を用いたインク組成物と比較して、耐光性の向上が図れる。また、酸化鉄からなる有色顔料の顔料分散剤として、薬事法で定める医薬品添加物、日本薬局方又は食品添加物公定書の基準に適合したモノオレイン酸デカグリセリルを用いるので、良好な分散性を維持しつつ、医薬品等の錠剤に対するインクジェット方式での印刷を可能にする。また、上述の通り、耐光性にも優れているので、印刷画像の滲みの発生も防止することができる。
前記の構成に於いては、前記酸化鉄の有色顔料と前記モノオレイン酸デカグリセリルとの含有比が、質量基準で1:0.3〜1:1であることが好ましい。前記含有比が1:0.3以上であると、分散性の低下を防止することができる。その一方、前記含有比が1:1以下であると、例えば、インクジェット用水性インク組成物に用いた場合に、ノズルの目詰まりに起因する吐出安定性の低下を防止することができる。
また、前記の構成に於いては、前記モノオレイン酸デカグリセリルのHLBが10〜14であることが好ましい。前記HLBが10未満であると、モノオレイン酸デカグリセリルの分散媒に対する親和性が低下し、顔料の分散が困難になる場合がある。その一方、前記HLBが14より大きいと、モノオレイン酸デカグリセリルが顔料表面に吸着しても脱着し易くなり、安定性が低下する。
前記の構成に於いては、前記酸化鉄の有色顔料の平均一次粒子径が30nm〜800nmであることが好ましい。酸化鉄の有色顔料の平均一次粒子径を30nm以上にすることにより、耐光性の低下を防止すると共に、着色機能が低下して透明となるのを防止し、高い着色力の維持が図れる。その一方、前記平均一次粒子径を800nm以下にすることにより、粗粒の低減が図れるので、前記有色顔料の沈降を防止し、ノズルの目詰まりの抑制が可能になる。
前記の構成に於いては、分散している前記酸化鉄の有色顔料の平均分散粒子径D50が25nm〜300nmであることが好ましい。前記平均分散粒子径D50を25nm以上にすることにより、耐光性及び分散性の向上が図れる。その一方、前記平均分散粒子径D50を300nm以下にすることにより、有色顔料の沈降を防止することができる。
本発明に係るインクジェット用水性インク組成物は、前記の課題を解決する為に、前記に記載の顔料組成物を含み、かつ、可食性を有するものであることを特徴とする。
前記顔料組成物においては、食品添加物公定書等に適合したモノオレイン酸デカグリセリルが顔料分散剤として使用されているので、当該顔料組成物を含むインクジェット用水性インク組成物は、医薬品又は食品等の錠剤に対し、インクジェット方式で印刷するインク材料に用いることができる。また、前記顔料組成物においては、染料の代わりに酸化鉄からなる有色顔料を用いているので、例えば、医薬品等の錠剤表面にインクジェット方式で印刷しても、印刷画像は耐光性に優れ、かつ、その滲みの発生も防止することができる。尚、可食性とは、医薬品若しくは医薬品添加物として経口投与が認められている物質、及び/又は食品若しくは食品添加物として認められている物質のみからなることを意味する。
本発明に係る錠剤は、前記の課題を解決する為に、インクジェット用水性インクの液滴を吐出し、当該液滴を付着させて印刷を行うインクジェット記録方法により、表面に印刷された錠剤であって、前記インクジェット用水性インクが、前記のインクジェット用水性インク組成物からなることを特徴とする。
前記の構成によれば、インクジェット用水性インクとして、酸化鉄の有色顔料とモノオレイン酸デカグリセリルを含むインクジェット用水性インク組成物を用いるので、当該インクジェット用水性インクでインクジェット記録方法により直接印刷しても、耐光性に優れ、かつ、滲みの発生を防止した印刷画像を実現することができる。これにより、錠剤本体にも製品情報を表示することが可能になり、識別性を向上させ、調剤ミスや誤飲防止を図ることが可能な錠剤を提供することができる。
本発明によれば、薬事法で定める医薬品添加物、日本薬局方又は食品添加物公定書の基準に適合し、かつ、酸化鉄の有色顔料に対し良好な分散性を付与するモノオレイン酸デカグリセリルを含有させるので、医薬品又は食品等の錠剤等に対し、インクジェット方式での印刷を可能にする顔料組成物及びインクジェット用水性インク組成物を提供することができる。また、酸化鉄の有色顔料を用いたインクジェット用水性インク組成物は、染料等を用いたものと比較して耐光性に優れ、印刷画像の滲みも防止することができる。
(顔料組成物)
本実施の形態に係る顔料組成物は、酸化鉄の有色顔料(以下、「顔料」という場合がある。)と、モノオレイン酸デカグリセリルを少なくとも含む組成物である。
前記酸化鉄の有色顔料としては、例えば、黄酸化鉄、黄色三二酸化鉄、三二酸化鉄、ベンガラ、黒色酸化鉄等が挙げられる。これらの顔料は適宜必要に応じて、単独で又は二種以上を混合して用いることができる。但し、本実施の形態の顔料組成物を医薬品やサプリメント等の錠剤表面への印刷用として用いる場合、酸化鉄の有色顔料は、薬事法で定める医薬添加物、日本薬局方又は食品添加物公定書の基準に適合するものであることが好ましい。尚、本実施の形態に於いて、有色顔料とは、白色顔料以外の顔料であって、可視光波長域(380〜780nm)における何れかの光を吸収するものを意味する。
前記顔料の平均一次粒子径(体積平均粒子径)としては、30nm〜800nmが好ましく、50nm〜500nmがより好ましく、75nm〜400nmが特に好ましい。前記平均一次粒子径が30nm以上であると、耐光性の低下を抑制することができる。その一方、前記平均一次粒子径が800nm以下であると、高色彩化が図れる。尚、平均一次粒子径は、顔料をSEM(走査型電子顕微鏡)やTEM(透過型電子顕微鏡)で観察して求めた算術平均径である。また、本実施の形態に於いては、単分散の粒径分布を持つ顔料を用いるが、本実施の形態はこれに限定されず、広い粒径分布を持つ顔料を用いてもよい。また、単分散の粒径分布を持つ顔料を2種以上混合して使用してもよい。
前記顔料の含有量は画像濃度に直接影響するものであり、後述の水性インク組成物の保存性、粘度及びpH等に影響を及ぼすものである。従って、前記顔料の含有量はこれらの点を考慮して適宜設定すればよい。通常は、顔料組成物の全質量に対し2質量%〜20質量%の範囲が好ましく、5質量%〜15質量%の範囲内がより好ましい。顔料の含有量を2質量%以上にすることにより、画像濃度の低下を抑制することができる。その一方、顔料の含有量を20質量%以下にすることにより、光沢性の低下、ノズルの目詰まり、及び吐出安定性の低下を防止することができる。
分散状態にある前記顔料の平均分散粒子径D50は、25nm〜300nmの範囲内が好ましく、100nm〜300nmの範囲内がより好ましく、75nm〜250nmの範囲内が更に好ましく、75nm〜210nmの範囲内が特に好ましい。また、前記顔料の分散粒子径D99(体積積算粒度分布における積算粒度で99%の粒径)は、100nm〜900nmの範囲内が好ましく、100nm〜600nmの範囲内がより好ましく、100nm〜500nmの範囲内が特に好ましい。前記D50を50nm以上にすることにより、分散安定性、耐光性及び吐出安定性の悪化を防止し、印刷濃度の低下も防止することができる。その一方、前記D50を300nm以下、又はD99を900nm以下にすることにより、前記顔料の分離や沈降を防止し、分散安定性の維持が図れる。尚、顔料の平均分散粒子径D50及びD99は、マイクロトラックUPA−EX150(商品名、日機装(株)製)を用いて動的光散乱法により測定した値である。
前記モノオレイン酸デカグリセリルは顔料分散剤としての機能を有する。モノオレイン酸デカグリセリルを配合することにより、酸化鉄の有色顔料の分散性の向上が図れる。また、モノオレイン酸デカグリセリルは、食品添加物公定書等に適合するものである。従って、モノオレイン酸デカグリセリルは、医薬品又は食品等の錠剤等への印刷用に好適に用いることができる。
モノオレイン酸デカグリセリルのHLB(親水性親油性比)は10〜14であることが好ましく、10〜13であることがより好ましく、11〜12であることが特に好ましい。前記HLBが10以上であると、当該モノオレイン酸デカグリセリルの分散媒に対する親和性が良好になり、分散安定性が向上する。その一方、前記HLBが14以下であると、モノオレイン酸デカグリセリルの顔料表面に対する吸着が容易となり、分散性の低下を防止することができる。尚、前記HLBの値は、グリフィン法によるHLB値であり、下記式によって得られる値を意味する。
HLB値=20×(親水基の式量の和/分子量)
HLB値は0〜20の範囲内の値となり、HLB値が大きいほど親水性が強くなり、HLB値が小さいほど疎水性が強くなる。
前記酸化鉄の有色顔料と前記モノオレイン酸デカグリセリルとの含有比は、質量基準で1:0.3〜1:1であることが好ましく、1:0.3〜1:0.8であることがより好ましく、1:0.4〜1:0.75であることが特に好ましい。前記含有比が1:0.3以上であると、顔料の分散性の低下を防止することができる。その一方、前記含有比が1:1以下であると、例えば、インクジェット用水性インク組成物に用いた場合に、ノズルプレートの付着に起因する吐出安定性の低下を防止することができる。
本実施の形態に係る顔料組成物に於いては、顔料を分散させるための分散媒が含まれる。分散媒としては水が挙げられ、より詳細には、イオン交換水、限外ろ過水、逆浸透水、蒸留水等の純水、又は超純水等のイオン性不純物を除去したものが挙げられる。特に、紫外線照射又は過酸化水素添加等により滅菌処理した水は、長期間にわたってカビやバクテリアの発生を防止することができるので好適である。また、分散媒の含有量としては特に限定されず、適宜必要に応じて設定することができる。
また、前記分散媒としては、前記水と水溶性有機溶剤の混合溶液を用いてもよい。前記水溶性有機溶剤としては特に限定されず、具体的には、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコールなどのアルコール類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどのアミド類;アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類;テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテルなどのエーテル類;エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2,6−へキサントリオール、チオジグリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリンなどの多価アルコール類;N−メチルピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等が挙げられる。これらは一種単独で、又は二種以上を混合して用いてもよい。また、これらの水溶性有機溶剤のうち、薬事法で定める医薬品添加物、日本薬局方又は食品添加物公定書の基準に該当するものとして、エチルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、アセトン、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリンが好ましい。さらに、分散媒に水溶性有機溶剤を用いる場合の配合量としては特に限定されず、適宜必要に応じて設定することができる。
本実施の形態の顔料組成物の製造方法においては、顔料、モノオレイン酸デカグリセリル、分散媒及び必要に応じて配合するその他の添加剤の混合方法及び添加順序は特に限定されない。例えば、 顔料、 モノオレイン酸デカグリセリル及び分散媒としての水等を一度に混合し、この混合液に対し通常の分散機を用いて分散処理を施せばよい。 このときの分散時間は特に限定されないが、顔料の平均分散粒子径が前記の数値範囲内となるように設定するのが好ましい。
分散処理における分散時間は特に限定されず、適宜必要に応じて設定することができる。顔料の分散処理の際に使用される前記分散機としては、一般に使用される分散機であれば特に限定されない。具体的には、例えば、ボールミル、ロールミル、サンドミル、ビーズミル、ペイントシェーカー、ナノマイザー等が挙げられる。
尚、本実施の形態の顔料組成物は、最終製品たるインクジェット用水性インク組成物(詳細については後述する)の形態のほか、当該水性インク組成物を調製するための顔料分散液の形態をも包含するものである。
(インクジェット用水性インク組成物)
本実施の形態に係るインクジェット用水性インク組成物(以下、「水性インク組成物」という。)は、少なくとも前記顔料組成物を含み、主溶媒が水である水性インクである。また、本実施の形態の水性インク組成物は可食性を有し、インクジェット記録用として好適に用いられるものである。さらに、水性インク組成物は色材として顔料が用いられることから、染料を用いたインク組成物と比較して発色性や耐光性、耐水性等の点で優れている。
前記顔料組成物の含有量は、水性インク組成物の全質量に対し顔料分換算で1質量%〜20質量%の範囲が好ましく、5質量%〜10質量%の範囲内がより好ましい。顔料組成物の含有量を1質量%以上にすることにより、着色力を向上させることができる。その一方、顔料組成物の含有量を20質量%以下にすることにより、分散性を向上させることができる。
本実施の形態に係る水性インク組成物に於いては、水(主溶媒としての水)を含有する。前記水としては、イオン交換水、限外ろ過水、逆浸透水、蒸留水等の純水、又は超純水等のイオン性不純物を除去したものを用いるのが好ましい。特に、紫外線照射又は過酸化水素添加等により滅菌処理した水は、長期間にわたってカビやバクテリアの発生を防止することができるので好適である。また、水の含有量としては特に限定されず、適宜必要に応じて設定することができる。
本実施の形態の水性インク組成物においては、その他の添加剤が配合されていてもよい。但し、医薬品等の錠剤に対するインクジェット用インクとして用いる場合には、薬事法で定める医薬品添加物、日本薬局方又は食品添加物公定書の基準に適合するものであることが好ましい。前記添加剤としては、水溶性樹脂、有機アミン、界面活性剤、pH調整剤、キレート化剤、防腐剤、粘度調整剤、消泡剤等が挙げられる。これらの添加剤の含有量は特に限定されず、適宜必要に応じて設定することができる。
本実施の形態の水性インク組成物は、前述の各成分を適宜な方法で混合することよって製造することができる。即ち、例えば、顔料組成物の分散液に、別途前記添加剤等を加え、更に水にて希釈する。その後、十分に撹拌し、必要に応じて目詰まりの原因となる粗大粒径及び異物を除去するための濾過を行う。これにより、本実施の形態に係る水性インク組成物を得ることができる。
各材料の混合方法としては特に限定されず、例えば、メカニカルスターラー、マグネチックスターラー等の撹拌装置を備えた容器に順次材料を添加して撹拌混合を行うことができる。また、濾過方法としては特に限定されず、例えば、遠心濾過、フィルター濾過等を採用することができる。
本実施の形態の水性インク組成物は、インク及び塗料に適用することができる。また、本実施の形態の水性インク組成物は、酸化鉄の有色顔料の分散性に優れているので、インクジェット用インクに好適に使用することができる。特に、本実施の形態の水性インク組成物は、薬事法等で定められている医薬品添加物、日本薬局方又は食品添加物公定書の基準に適合した顔料及び顔料分散剤を用いているので、可食性を有しており、医薬品又はサプリメント等の錠剤の表面に直接印刷することが可能である。また、素錠及びOD錠など表面の平滑性が悪い錠剤に対しても、インクジェット方式による非接触印刷が可能にする。さらに、水性インク組成物は耐光性にも優れているので、医薬品又はサプリメント等の錠剤の表面に直接印刷しても滲みの発生を防止することができる。
(錠剤)
本実施の形態の錠剤は、前記水性インク組成物からなるインクジェット用水性インクを用いて、インクジェット記録方法により、その表面に直接印刷されたものである。上述の通り、水性インク組成物は耐光性に優れ、滲みの発生もないので、錠剤には、製品情報など使用者の識別性を向上させるための各種情報を印刷することでき、その結果、調剤ミスや誤飲の防止が可能になる。
錠剤は常温下において固体状であり、例えば、有効成分を含む錠剤材料を一定の形状に圧縮及び/又は成形により製造されたものが好ましい。錠剤の形状は特に限定されず、任意の形状を採用することできる。また、錠剤は、医薬品用途の錠剤であってもよく、食品用途の錠剤であってもよい。食品用途の錠剤の例としては、錠菓やサプリメント等の健康食品が挙げられる。
錠剤の表面に対するインクジェット記録方法については、特に限定されない。具体的には、例えば、微細なノズルより前記水性インク組成物を液滴として吐出し、その液滴を錠剤表面に付着させることにより行うことができる。吐出方法として特に限定されず、例えば、連続噴射型(荷電制御型、スプレー型等)、オンデマンド型(ピエゾ方式、サーマル方式、静電吸引方式等)等の公知の方法を採用することができる。
以下に、この発明の好適な実施例を例示的に詳しく説明する。但し、下記の実施例に記載されている材料や含有量等は、特に限定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定するものではない。
(実施例1〜6)
下記表1に示す配合組成にて、実施例1〜6の顔料組成物を調製した。また、各実施例の顔料組成物の調製は、次の操作によって調製した。即ち、表1に示す各材料を容器中に入れて混合し、分散機(ペイントシェーカー、浅田鉄工株式会社製)にて常温で4時間(分散時間)分散した。これにより、各実施例1〜6の顔料組成物を得た。尚、下記表1中の数値は、特に記載がない限り全て質量部で表したものである。また、各材料は何れも薬事法で定める医薬品添加物、日本薬局方又は食品添加物公定書の基準に適合するものである。
Figure 2016050307
(比較例1〜8)
下記表1に示す配合組成にて、比較例1〜8の顔料組成物を調製した。また、各比較例の顔料組成物の調製は、次の操作によって調製した。即ち、表2に示す各材料を容器中に入れて混合し、分散機にて常温で4時間(分散時間)分散した。これにより、各比較例1〜8の顔料組成物を得た。尚、下記表2中の数値は、表1の場合と同様、特に記載がない限り全て質量部で表したものである。また、各材料は何れも薬事法で定める医薬品添加物、日本薬局方又は食品添加物公定書の基準に適合するものである。さらに、表2中のオイドラギットRS30D、オイドラギットRL30D、オイドラギットL30D−55、オイドラギットNE30Dは樹脂であるため、HLB値は存在しない。
Figure 2016050307
(顔料の平均分散粒子径の測定)
各実施例及び比較例の顔料組成物における顔料の平均分散粒子径D50又はD99は、マイクロトラックUPA−EX150(商品名、日機装(株)製)を用いて動的光散乱法により測定した。結果を前記表1及び2に示す。
(結果)
表1に示す実施例1〜6の実験結果から分かる通り、各種の酸化鉄からなる顔料に対し、モノオレイン酸デカグリセリルを顔料分散剤として配合させた場合には、顔料の平均分散粒子径D50及びD99の値を小さくすることができ、分散性に極めて優れた顔料組成物を製造できることが確認された。
その一方、比較例1〜8においては、表2から明らかな通り、いずれの顔料分散剤を用いても酸化鉄の有色顔料の平均分散粒子径D50及びD99の値が大きくなっていた。その結果、これらの顔料組成物については顔料の分散性が十分でなく、インクジェット方式での医薬品や食品等の錠剤等に対する印刷に適さないことが確認された。

Claims (7)

  1. 酸化鉄からなる有色顔料と、モノオレイン酸デカグリセリルとを含む顔料組成物。
  2. 前記酸化鉄の有色顔料と前記モノオレイン酸デカグリセリルとの含有比が、質量基準で1:0.3〜1:1である請求項1に記載の顔料組成物。
  3. 前記モノオレイン酸デカグリセリルのHLBが10〜14である請求項1又は2に記載の顔料組成物。
  4. 前記酸化鉄の有色顔料の平均一次粒子径が30nm〜800nmである請求項1〜3の何れか1項に記載の顔料組成物。
  5. 分散している前記酸化鉄の有色顔料の平均分散粒子径D50が25nm〜300nmである請求項1〜4の何れか1項に記載の顔料組成物。
  6. 請求項1〜5の何れか1項に記載の顔料組成物を含み、かつ、可食性を有するインクジェット用水性インク組成物。
  7. インクジェット用水性インクの液滴を吐出し、当該液滴を付着させて印刷を行うインクジェット記録方法により、表面に印刷された錠剤であって、
    前記インクジェット用水性インクが、請求項6に記載のインクジェット用水性インク組成物からなる錠剤。
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