JP6147552B2 - 油性顔料インキ組成物及び油性顔料インキ筆記具 - Google Patents

油性顔料インキ組成物及び油性顔料インキ筆記具 Download PDF

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Description

本発明は白色を呈する油性顔料インキ組成物及びその組成物を使用してなる筆記具に関する。
パール顔料と酸化チタン及び樹脂を含有するインキは特許文献1及び2に記載されているように公知であるが、これらの文献に記載のインキは水性インキであった。
また、従来から紙等に使用するマーキングペンは知られているが、その紙の色は白色を主とするものの多様であり、色によってはマーキングペンのインキが十分な隠蔽性を備えておらず筆跡が透けたり、あるいは、インキが紙内に浸透することによって文字が滲み、それと共に十分な隠蔽性を発揮できなかった。特に粒径が小さい顔料を用いる場合には、その傾向が顕著であった。
水、剪断減粘性付与剤、及び着色剤として雲母の表面を酸化チタンで被覆した粒径が2〜40μmのパール顔料を含有するボールペン用水性白色インキ組成物は特許文献3に記載されているように公知である。しかしながら、このインキ組成物はボールペン用であるからマーキングペン用インキよりも高粘度であり、かつボールペン用チップからのインキの流出量が少ないので、筆記した場合には十分な量のインキが載らず視認性に劣ることになる。
また、特許文献4に記載されているように、メジアン径が20μm以上の隠蔽性顔料粒子と水溶性接着性樹脂を含有する水性顔料インキ組成物は知られているが、このようなインキ組成物は紙等に使用した後にコイン等によりスクラッチして削り取ることを目的としており、削り取ることを目的としない、いわゆる筆記具用のインキ組成物ではない。
特開昭61−291664号公報 特許第3122781号 特開2000−119579号公報 特開2005−298761号公報
二酸化チタンとパール顔料を含有するインキを用いて例えば紙に筆記をした場合、隠蔽性に優れた筆跡を得ることはでき、粘度が低いインキとすることによりインキの流出性を向上させることができるが、このインキは水性であるために表面張力が高く、紙面には浸透しにくいと共に乾燥速度が遅いものであった。
このような支障を改善するために単にインキを油性としても、その結果、ハードケーキを形成し、筆記具のペン先にて顔料が目詰まりを生じる。ハードケーキ防止の目的で高粘度にすると流動性不足を発生して、該ペン先から筆記に必要な量のインキ組成物を出すことが困難であってインキ組成物として実用的ではない。
本発明は、二酸化チタンとパール顔料を含有する油性インキ組成物であって、筆跡は十分な隠蔽性と視認性を備え、ハードケーキを形成することなく、筆記具の先から安定的にインキを吐出することが可能なインキ組成物を得ることを課題とする。
1.二酸化チタン顔料、マイカ顔料、分散剤、油溶性樹脂、有機溶剤を含有し、かつ剪断速度76(1/s)における粘度が50mPa・s以下である油性顔料インキ組成物。
2.マイカ顔料が、粒径が20μm以下の累積粒径が90%以上である1に記載の油性顔料インキ組成物。
3.フュームドシリカを含有する1又は2に記載の油性顔料インキ組成物。
4.1〜3のいずれかに記載の油性顔料インキ組成物をインキ貯蔵部に貯蔵してなるマーキングペン。
5.チップを構成する繊維の糸径が3〜30デニールである4に記載のマーキングペン。
6.紙等の吸液面への筆記用である4又は5に記載のマーキングペン。
本発明によれば、紙等の吸液性が高い素材や非吸収性の素材に対しても、隠蔽性が高く、鮮明で視認性に優れた筆跡を形成できる油性顔料インキ組成物を提供でき、また保存安定性が良くハードケーキを生じることがないインキ組成物を提供できる。
本発明の油性顔料インキ組成物の作用としては、二酸化チタン顔料と、マイカ顔料を含有し、さらに特定の剪断応力において特定の粘度を示すことにより、濃い色の画用紙などの紙や、黒等の濃い色(以下場合により単に黒色とする)等の吸液性が高い被筆記物に対して該油性顔料インキ組成物を使用して筆記させた場合に、これらの顔料の該紙等の内部への浸透が抑制される。
さらに、油性顔料インキ組成物中に累積粒径が95%のときの粒径が1μm以下の二酸化チタン顔料と、累積粒径が90%以上のときの粒径が20μm以下のマイカ顔料を含有させることにより、さらに、これらの顔料の該紙等の内部への浸透が抑制される。なお、本発明においてこれらの顔料の累積粒径とは粒径が小さい粒子から順に累積した場合に、特定の比率で累積した体積における粒径を示す。
累積粒径の測定手段としては、測定装置としてMicrotrac MT3000II(日機装(株))を
使用し、透過光とし、粒子の屈折率を1.81、溶媒をプロピレングリコールモノメチルエーテルとした。そして該溶媒を入れた装置に試料を少しずつ滴下し、最適測定濃度の範囲内になると、PC画面にOKが表示される。その後に測定ボタンを押し、試料が分散された溶媒が装置内のセルに循環され、該セル内にて粒子径が測定される。
具体的には、油性顔料インキ組成物中のマイカ顔料が、黒色紙の織り目を塞ぐように黒色紙に付着し、その上に二酸化チタン顔料が堆積する。このようにして二酸化チタン顔料とマイカ顔料が黒色紙内部に浸透することが抑制される。
このようにしてこれらの顔料が付着した黒色紙に形成された筆跡は、二酸化チタン顔料による白色を呈することになる。ただし、必ず二酸化チタン顔料本来の白色を呈するとは限らず、マイカ顔料や他の顔料によって、二酸化チタン顔料による白色に他の色が加えられたような色を呈する可能性がある。
[二酸化チタン顔料]
本発明のインキ組成物に配合される二酸化チタンは、油性顔料インキ組成物としての隠蔽性を向上させると共に白色のインキを得るために含有されるものであり、白色顔料として使用される通常の二酸化チタン顔料を採用する。
二酸化チタン顔料は本発明の油性インキ組成物中に5.0〜60.0重量%、好ましくは10.0〜40.0重量%含有させることができる。5.0重量%未満であると十分な隠蔽性を示すことができず、60.0重量%を超えると粘度が高すぎてインキの流出性が悪化する。
[マイカ顔料]
マイカ顔料としては、マイカ粉末の表面に酸化チタン、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化鉄等からなる層を1層以上形成させてパール調の光輝性等を付与してなるパールマイカ顔料、顔料として一般に使用されるマイカ顔料を使用できる。パールマイカ顔料としてはイリオジン123(メルク社製)等を使用することができる。
また、マイカ顔料、タルク、アルミナやカオリンも含めて使用することもできる。
本発明において、このような顔料を二酸化チタン粒子と併用する理由としては、紙等の素材に油性顔料インキ組成物を使用した場合に、その素材が有する細孔や繊維の隙間を平板状のパールマイカ顔料及び/又はマイカ顔料が埋めて隠蔽する。その上に二酸化チタン顔料が乗ることによって、紙等の素材に対しても白色の筆跡を目視できる。
そのため、使用するマイカ顔料は二酸化チタン顔料の白色や、別の着色顔料を使用した際にその着色顔料による発色を大きく損なうように濃く着色されたものではなく、かつ粒径が小さい順にこれらの顔料を堆積させた際に、20μm以下の粒径の顔料の含有割合が高く、累積粒径で90%以上、好ましくは95%以上であるとよい。
油性顔料インキ組成物中に粒径が20μmを超えるマイカ顔料が多く存在する場合には、上記二酸化チタン顔料の場合と同様に、マイカ顔料が筆記具のチップ内にて詰まりやすくなり、安定して筆記することができない可能性が高くなる。また、インキを収容するタンク内にて沈降・分離する可能性がある。
また、二酸化チタン顔料が紙等の中に浸透することを防止する点から、二酸化チタン顔料の平均粒子径よりも、マイカ顔料の平均粒子径を大きくしてもよい。
ただし、マイカ顔料ではあっても酸化鉄層等の着色層を有する顔料や、もともと着色されたマイカ顔料は、これらの顔料自身が呈色することによって二酸化チタン顔料を併用しても筆跡は白色とはならないが、上記のように、二酸化チタンによる白色の呈色を大きく損なわない限り使用できる。
このようなマイカ顔料としては、例えばイリオジン123、111、ヤマグチマイカ製TM−10等を使用することができる。
このように本発明において使用するマイカ顔料は、市販のマイカ顔料を入手して配合することができる。また、必要に応じて顔料を使用する前に粉砕して粒子径を小さくし、これを分級して粒径が20μmを超える粗大粒子を除去した後に使用することもできる。
このような処理に関しては二酸化チタン粒子についても同様のことがいえ、必要に応じて粉砕などを行うことによって、上記に示す粒径の範囲になるように調整する。
[二酸化チタン顔料とマイカ顔料の比、及びマイカ顔料の含有量]
本発明のインキ組成物において、二酸化チタン顔料と、パールマイカ顔料及び/又はマイカ顔料が9.9:0.1〜5.0:5.0の範囲の重量比率で含有され、好ましくは9.5:0.5〜7:3の重量比率にて含有される。これらの顔料の比率の範囲を外れて、二酸化チタン顔料の比率が高すぎると、紙等の素材への酸化チタンの浸透を制御するためのパールマイカ顔料やマイカ顔料の含有比率が低くなるので、素材の裏側等に二酸化チタン顔料が浸透することにより隠蔽性が低下する可能性が高くなる。逆に二酸化チタン顔料の比率が低すぎると、筆跡上に存在する二酸化チタン顔料の量が減少するので、その筆跡は白色となりにくく、パールマイカ顔料やマイカ顔料の光沢が強くなりすぎる可能性がある。
マイカ顔料の含有量は1.0〜20.0重量%であり、好ましくは1.5〜10.0重量%である。
二酸化チタン顔料とパールマイカ顔料及び/又はマイカ顔料の含有量の合計は、インキ組成物に対して6.0〜61.0重量%であり、好ましくは10.0〜40.0%である。合計量が61.0重量%を超えたり、マイカ顔料の含有量が20.0重量%を超えると、インキ組成物の粘度が高くなりすぎてインキの流出性が悪化し、合計量6.0重量%未満、あるいはマイカ顔料の含有量が1.0重量%未満ではインキ組成物の発色性が劣ることとなり、隠蔽性も悪化することになる。
[油溶性樹脂]
本発明において使用される油溶性樹脂としては、ケトン樹脂、キシレン樹脂、ポリアミド樹脂、ロジンエステル、水添ロジンエステル、アクリル樹脂、テルペンフェノール、アルキルフェノール樹脂、マレイン酸樹脂、石油樹脂、ビニル樹脂、セルロース樹脂等の筆記具用として使用できる油溶性樹脂を採用する。
本発明の油性顔料インキ組成物に含有される樹脂は固形分で1.0〜40.0重量%、好ましくは3.0〜30.0重量%である。固形分の濃度が40.0重量%を超えると、油性顔料インキ組成物の粘度が高くなりすぎてインキ流出量が低下する可能性がある。逆に固形分の濃度が1.0重量%未満であると、接着性が低下して対象物表面への油性顔料インキ組成物による筆跡の接着力が十分に強くならない可能性がある。
[フュームドシリカ]
本発明の油性顔料インキ組成物はフュームドシリカを含有する。使用できるフュームドシリカとしては疎水性及び親水性のいずれでもよいが、疎水性フュームドシリカが好ましい。
本発明の油性顔料インキ組成物に含有されるフュームドシリカは0.01〜10.0重量%、好ましくは0.1〜3.0重量%である。10.0重量%を超えると、油性顔料インキ組成物の粘度が高くなりすぎ、油性顔料インキの流出性が悪化し、0.01重量%未満であると粘度が低くなりすぎ、また保存時においてハードケーキが形成され、また非吸収面での発色性と共に視認性が悪化する。
[分散剤]
本発明のインキ組成物は油性インキであり、顔料の分散性を向上させるために分散剤を含有する。そのような分散剤としてはポリエステル系、ポリウレタン系、ポリアミノ系、アクリル系、スチレン・アクリル系、スチレン・マレイン酸共重合体等の高分子分散剤が好ましく用いられるが、これらに限定されるものではない。
このような分散剤は油性顔料インキ組成物中に0.05〜10.0重量%、好ましくは0.1〜5.0重量%となるように含有される。使用される樹脂は溶媒への溶解性に優れると共に、分散後の顔料を安定化させることにより顔料の沈殿を防止する作用を有し、同時に油性顔料インキ組成物の塗膜を形成するためのビヒクルとして機能する。分散剤の含有量が10.0重量%を超えると塗膜の乾燥速度の低下、接着性の低下、耐水性の悪化が懸念される。また含有量が0.05重量%未満であると、顔料が凝集して油性顔料インキ組成物の安定性が損なわれる。
[粘度]
本発明のインキ組成物は、20.0±0.3℃の温度において十分に強いチキソトロピー性を示す。
具体的には、剪断速度1(1/s)にて粘度が40mPa・s以上であり、好ましくは80mPa・s以上、さらに好ましくは300mPa・s以上である。この粘度範囲とすることにより、顔料の沈降防止とそれによるハードケーキの発生を防止することができる。
加えて、剪断速度76(1/s)にて粘度が50mPa・s以下、好ましくは40mPa・s以下、さらに好ましくは30mPa・s以下、さらに25mPa・s以下である。このような粘度範囲とすることによって、筆記具からインキを円滑に出すことができる。また粘度の下限としては5mPa・sであることが好ましい。
そのようなチキソトロピー性によって、油性顔料インキ組成物が例えばマーキングペンのインキ貯蔵部に貯蔵され、このマーキングペンを使用する際にチップの油性顔料インキ組成物に係る剪断力によって、確実に筆記できると共に該貯蔵部から適切な量のインキをチップに供給することが可能となる。
[溶媒]
本発明による油性顔料インキ組成物においては、溶媒として、上記樹脂の溶解性及び塗膜の乾燥性を達成できる公知の有機溶剤を用いることができる。例えば、脂肪族炭化水素系溶剤、脂環族炭化水素系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤、ハロゲン化炭化水素系溶剤などの炭化水素系溶剤が使用できるが、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール等のアルコール系溶剤、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール等のグリコール系溶媒、ジプロピレングリコール、プロピレングリコール、及びプロピレングリコール等のエチルエーテル、プロピルエーテル、ブチルエーテル、フェニルエーテル等のグリコールエーテル系溶媒、メチルエーテルアセテートとそのエステル系溶媒等の溶剤を使用することもできる。
本発明による油性顔料インキ組成物において、上記溶媒の量は、特に限定されるものではないが、通常、好ましくは、インキ組成物において、40.0〜80.0重量%、好ましくは50.0〜70.0重量%の範囲である。80.0重量%を超えると粘度が低下し、インキ流出量が過剰になりニジミが発生する。また、40.0重量%未満であると、粘度が高くなりすぎてインキ流出量が低下する。
さらに、必要に応じて、揺変剤、紫外線吸収剤、顔料や染料の着色剤、蛍光増白剤、レベリング剤等の公知の添加剤を適宜含有し得る。また、白色以外の着色剤として無機顔料又は有機顔料も含有することができる。このような着色剤を含有する場合は、油性顔料インキ組成物中の含有率が0.01〜20重量%、好ましくは0.1〜15重量%程度となるように配合する。
これらの成分を所定量配合して、これをボールミル、ホモミキサー、ビーズミル、ロールミル等の従来公知の分散機で均一になるように混合攪拌することにより、本発明の油性顔料インキ組成物を調製することができる。
[油性顔料インキ組成物及びマーキングペンの用途]
本発明の油性顔料インキ組成物は専らマーキングペン用として使用される。さらに紙や多孔質体等の吸液面への筆記用のマーキングペン用として使用できる。その際のマーキングペンとしては公知の構造を有するものでよく、繊維束やプラスチックをチップとし、軸筒内に油性顔料インキ組成物収容部を有し、さらに該油性顔料インキ組成物収容部内には、マーキングペン等を振ることにより撹拌することを目的としたステンレス等の球状物も収納し得る。
該油性顔料インキ組成物収容部は好ましくは弁体を介してインキ供給路に接続され、該インキ供給路を通じて、マーキングペン等のペン先に供給される。
該チップは繊維束により形成されている場合はもちろん、プラスチックにより形成されている場合においても連通した多孔性部材により形成されている。なかでも該チップが繊維束からなる場合には、その繊維の糸径が3〜30デニールであることが望ましく、特に5〜25デニールとすることが、油性顔料インキ組成物をチップの先に安定して供給するために好ましい。
本発明の油性顔料インキ組成物は、顔料粒子の径や粘度が特定の性質を備えるために、酸化チタン顔料とパールマイカ顔料及び/又はマイカ顔料を紙や布等、あるいは樹脂や金属等の非吸収性の面に対して使用することができる。
なお、本発明の油性顔料インキ組成物やマーキングペンを使用する紙が黒等の濃い色を有するものであることが前提であるが、本発明の油性顔料インキ組成物の色が筆記により十分に視認可能な色であれば、ほかの色の紙を対象にしてもよい。
[油性顔料インキ組成物の製造方法]
以下に本発明の油性顔料インキ組成物の製造方法の例を2つ示すが、製造方法としてはこの2つの例に限定されない。
(製造方法1)
顔料分散用の容器に、溶媒、分散剤、フュームドシリカ及び各二酸化チタンとマイカ顔料を、混合・攪拌して該顔料を粉砕することにより、該顔料の粒子径を目標の粒子径となるまで顔料分散を行い、白色顔料分散液又は着色顔料分散液を製造する。
次いで、溶媒、樹脂、必要により着色剤を添加し混合する。次いで、必要に応じて揺変剤を添加してさらに均一に混合し、求める範囲の粘度となるように調製する。
(製造方法2)
顔料分散用の容器に、溶媒、分散剤及び二酸化チタン顔料を、混合・攪拌して該二酸化チタン顔料を粉砕することにより、該二酸化チタン顔料の粒子径を目標の粒子径となるまで顔料分散を行い、二酸化チタン顔料分散液を製造する。
別に用意した顔料分散用の容器に、溶媒、樹脂及びマイカ顔料、フュームドシリカを、混合・攪拌して該マイカ顔料を粉砕することにより、該マイカ顔料の粒子径を目標の粒子径となるまで顔料分散を行い、マイカ顔料分散液を製造する。
次いで、製造された該二酸化チタン顔料とマイカ顔料分散液を目的とする濃度となるように混合することによって顔料分散液を製造する。
その後、溶媒、必要により着色剤を添加し混合する。次いで、必要により揺変剤を添加してさらに均一に混合し、求める範囲の粘度となるように調製する。
[実施例及び比較例]
油性顔料インキの製造
顔料分散用の容器に、油性インキの各成分の重量%が下記表1で示される配合量となるように、溶媒、分散樹脂を投入し撹拌した。得られた分散樹脂溶液に顔料を混合・攪拌して該顔料を分散させて顔料分散体を得た。
別の容器に溶剤とフュームドシリカを投入し、撹拌後3本ロールに2回通して混練した。
インキ製造用容器に上記で得られた顔料分散体と溶媒を投入し、撹拌しながら樹脂を投入、さらに各種添加剤を投入した後、上記で得たフュームドシリカ分散体を投入して撹拌して油性顔料インキを得た。
そして各油性顔料インキに関して、粘度、隠蔽性、ハードケーキ性及び視認性を下記に示す測定方法により測定した。
実験サンプルの作成
製造した油性顔料インキ組成物を、円筒形の容器の両端がポリプロピレン製キャップによる蓋がされてなり、鋼球製撹拌子が入ったペンの本体のアルミニウム製容器に充填し、ポリプロピレン製の弁により蓋をした後に繊維束により形成されてなるチップを該弁の下流に設ける。
[測定方法]
粘度(剪断速度76(1/S))の測定方法
粘度の測定装置としてはRheo Stress 6000 を使用した。治具としては共軸二重円筒DG41を用い、20.0±0.3℃の温度にて、剪断速度を76(1/s)として測定した。
筆記線の確認方法
黒画用紙に筆記線を描き、その線による黒画用紙の隠蔽性を目視にて確認。
評価 ○:筆記線に隠蔽性がある
△:筆記線に少し隠蔽性がある
×:筆記線に隠蔽性がない
ケーキ発生の確認方法
インキをビンに入れ、50℃で2週間保存し、保存後の再撹拌性を目視にて確認。
評価 ○:容易に再撹拌できる。極めてソフトなソフトケーキ発生
△:容易ではないが再撹拌できる。ソフトケーキ発生
×:ハードケーキ発生
視認性の確認方法
黒アート紙(非吸収面)に描いた筆記線の視認性を目視にて確認。
○:筆記線の視認性が良好
△:筆記線の視認性が少し良好
×:筆記線の視認性が悪い
タイぺークCR95・・・酸化チタン(石原産業)
TITONE R−25・・・酸化チタン(堺化学)
LIONOL GREEN YS-07・・・有機顔料(東洋インキ)
イリオジン123 BRIGHT・・・パールマイカ顔料
セラフYFA02050・・・酸化アルミニウム(キンセイマティック社)
TM-10・・・マイカ顔料(ヤマグチマイカ)
ソルスパース41000・・・分散剤(ルーブリゾール)
ソルスパース76500・・・分散剤(ルーブリゾール)
ソルスパースJ200・・・分散剤(ルーブリゾール)
ソルスパース32500・・・分散剤(ルーブリゾール)
ソルスパース12000・・・分散剤(ルーブリゾール)
BYK430・・・揺変剤(ビックケミージャパン)
BYK431・・・揺変剤(ビックケミージャパン)
レオロシールHM-20L・・・フュームドシリカ(トクヤマ)
ハイラック111・・・ケトン樹脂(日立化成)
TEGO VARIPLUS AP・・・ケトン樹脂(イムベックケミカルズ)
ダウアノールPM・・・プロピレングリコールモノメチルエーテル(溶剤)(ダウケミカル)
ダウアノールDPM・・・ジプロピレングリコールモノメチルエーテル(溶剤)(ダウケミカル)
上記の実施例1〜16によると、ソフトケーキが発生するものの、二酸化チタン顔料及びマイカ顔料を含有するために、筆跡の隠蔽性に優れた油性顔料インキ組成物とすることがでる。そして、発生したソフトケーキは、再撹拌により容易に再分散できる程度に留まる。
実施例17〜19によれば、油性顔料インキ組成物がフュームドシリカを含有することにより、極めてソフトなソフトケーキが発生し、そのソフトケーキは少しの再撹拌により容易に再分散できる程度に留まる。
これに対して、二酸化チタン顔料又はマイカ顔料とフュームドシリカを含有しない油性顔料インキ組成物である比較例1〜10の結果によれば、これらの筆跡の視認性は良好であるものの、筆跡の隠蔽性と、再分散が困難なハードケーキが発生し、また、比較例11によるとハードケーキの発生と共に視認性にも劣る結果となった。そのため、これらの筆記用具によると再分散が困難なケーキの発生と視認性又は隠蔽性が良好ではなく、十分に満足できる水準の筆跡を得ることができなかった。

Claims (5)

  1. 油性インキ組成物中5.0〜60.0重量%の二酸化チタン顔料、フュームドシリカ、マイカ顔料、分散剤、油溶性樹脂、有機溶剤を含有し、かつせん断速度76(1/s)における粘度が50mPa・s以下、せん断速度1(1/s)における粘度が40mPa・s以上である油性顔料インキ組成物。
  2. マイカ顔料が、粒径が20μm以下の累積粒径が90%以上である請求項1に記載の油性顔料インキ組成物。
  3. 請求項1又は2に記載の油性顔料インキ組成物をインキ貯蔵部に貯蔵してなるマーキングペン。
  4. チップを構成する繊維の糸径が3〜30デニールである請求項に記載のマーキングペン。
  5. 紙等の吸液面への筆記用である請求項3又は4に記載のマーキングペン。
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