JP2003210111A - 緑茶飲料の製造方法 - Google Patents
緑茶飲料の製造方法Info
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Abstract
売された場合でも褐変量が極めて小さい緑茶飲料の製造
方法を提供することを主目的とするものである。 【解決手段】上記目的を達成するために、本発明は、タ
ンニン/Bx値が200mg%/Bx以下の高旨味茶葉
抽出液と、高温抽出法で得た高温抽出茶葉抽出液とを用
い、タンニン濃度を35〜50mg%の範囲内に調整し
たことを特徴とする緑茶飲料の製造方法を提供する。
Description
容器に入れて販売される緑茶飲料であって、保存時に経
時的に生じる褐変を大幅に低減させた緑茶飲料の製造方
法に関するものである。
トル飲料として販売されることにより、飛躍的にその販
売量が増加した。このようなペットボトルの形態は、3
50mlの小容量のものから、2Lの大容量のものまで
種々のものがあり、またこのような緑茶飲料は冷蔵され
た状態で販売されたり、加温された状態で販売されたり
している。
れている緑茶飲料は、外部からその内容物の液色が見え
ることから、緑茶の保存中における経時的な褐変現象
は、著しく商品価値を損なうものである。したがって、
従来より種々の褐変防止方法が行われてきた。
このような褐変現象が、緑茶抽出物に含まれるタンニン
等のポリフェノールが酸化されて生じることから、アス
コルビン酸等の酸化防止剤を添加する方法がある。しか
しながら、ペットボトル飲料の充填方法では、ヘッドス
ペース中の酸素を完全に除去することは困難であり、ま
た一般に用いられている耐熱性のペットボトルや無菌充
填用のペットボトルの材質は、酸素の透過を完全に防止
することができないため、多量の酸素の存在により緑茶
飲料中のアスコルビン酸が消費されてしまうことから、
アスコルビン酸の添加だけでは褐変の抑制を行うことは
困難であった。
に鑑みてなされたものであり、ペットボトル等の容器を
用いて販売された場合でも保存時の経時的な褐変量が極
めて小さい緑茶飲料の製造方法を提供することを主目的
とするものである。
に、本発明は、請求項1に記載するように、タンニン/
ブリックス値(以下、Bx値と略称する場合がある。)
が200mg%/Bx以下の高旨味茶葉抽出液と、高温
抽出法で得た高温抽出茶葉抽出液とを用い、タンニン濃
度を35〜50mg%の範囲内に調整したことを特徴と
する緑茶飲料の製造方法を提供する。
としていることから、経時的な褐変を極めて小さいもの
とすることができると共に、上述したような高旨味茶葉
抽出液と高温抽出法による高温抽出茶葉抽出液とをブレ
ンドしたものであるので、タンニン濃度が上述したよう
に低い範囲で調整した場合であっても、苦渋味があり、
コク、旨味もあるより香味に濃厚感を感じる事ができる
緑茶飲料とすることが可能となるのである。
は、請求項2に記載するように、上記高旨味茶葉抽出液
を0.01重量%〜40重量%の範囲内で用い、上記高
温抽出茶葉抽出液を0.01重量%〜40重量%の範囲
内で用いることが好ましい。上述した範囲とすることに
より、褐変を防止でき、さらに緑茶飲料の香味も向上さ
せることができるからである。
発明においては、請求項3に記載するように、アスコル
ビン酸もしくはその塩を、アスコルビン酸として200
〜700ppmの範囲内で添加することが好ましい。さ
らに、上記添加量の範囲内でアスコルビン酸もしくはそ
の塩を添加することにより、褐変の防止をより効果的に
行うことができるからである。
ずれかの請求項に記載された発明においては、請求項4
に記載するように、製造時の製品pHを、5.9〜6.
3の範囲内に調整することが好ましい。上記範囲内に調
整することにより、香味を損なうことなく、より褐変の
防止に寄与することができるからである。
の請求項に記載された発明においては、請求項5に記載
するように、上記高旨味茶葉抽出液が、セルラーゼ、ヘ
ミセルラーゼ、ペクチナーゼ、およびプロトペクチナー
ゼを少なくとも有する酵素群を用い、茶葉を酵素分解抽
出処理することにより得られた茶葉抽出液であることが
好ましい。このような方法で得られた茶葉抽出液はBx
値が高く、したがって緑茶飲料として用いた場合に、旨
味やこくを維持しつつタンニン量を低下させることが可
能となる。このため、同様の香味を有する緑茶飲料であ
っても、褐変現象が生じ難い緑茶飲料とすることができ
る。
は、請求項6に記載するように、上記酵素群は、さらに
α−アミラーゼを有することが好ましい。さらにBx値
の高い高旨味茶葉抽出液とすることができるからであ
る。
された発明は、請求項7に記載するように、上記酵素群
は、さらにプロテアーゼを有することが好ましい。この
場合もさらにBx値の高い高旨味茶葉抽出液とすること
ができるからである。
の請求項に記載された発明においては、請求項8に記載
するように、上記高温抽出茶葉抽出液の抽出温度が、5
0℃〜90℃の範囲内であることが好ましい。上記範囲
内で抽出された茶葉抽出液を用いることにより、得られ
る緑茶飲料の経時的な褐変化をさらに抑えることができ
るからである。
ンニン濃度が35mg%〜50mg%の範囲内であり、
お茶由来のBx値が0.17以上であることを特徴とす
る緑茶飲料を提供する。このような緑茶飲料は、タンニ
ン濃度が低いことから経時的な褐変量が少なく、かつB
x値が上述したような範囲内であることから、旨味やこ
くを有するものである。
茶飲料とを含むものである。以下、それぞれについて説
明する。
00mg%/Bx以下の高旨味茶葉抽出液と、高温抽出
法で得た高温抽出茶葉抽出液とを用い、タンニン濃度を
35〜50mg%の範囲内に調整したことを特徴とする
ものである。
Bx値の低い高旨味茶葉抽出液と高温抽出茶葉抽出液と
を用い、かつ緑茶飲料中のタンニン濃度を上述したよう
な低い範囲としたものであるので、経時的な褐変現象を
最小限に抑えることが可能であり、かつ緑茶の香味も十
分なものである緑茶飲料を製造することが可能となる。
いて、詳細に説明する。
タンニン/Bx値が200mg%/Bx以下、好ましく
は170mg%/Bx以下、中でも150mg%/Bx
以下である茶葉抽出液をいうものである。
濃度をブリックス値で割った値である。本発明におい
て、タンニン濃度は酒石酸鉄法により測定した値を用
い、またブリックス値は、屈折率計で測定した値を用い
ることとする。
て、ブリックス値とは、こくを表す指標として使用され
る。従って、タンニン/ブリックス値とは、こくに対す
る渋みの指標として使用できる。つまり、この値が高け
れば、こくが少なく、かつ渋みが多いことを意味し、逆
に低ければ、こくがあり、かつ渋みが少ないことを意味
する。一般に玉露や高級な煎茶はこの値が低い傾向にあ
る。
葉抽出液を用いるのは以下の理由によるものである。す
なわち、緑茶飲料の経時的な褐変現象を低減するために
は、緑茶飲料中のタンニン量を減らすことが効果的であ
る。しかしながら、通常の茶葉抽出液を用いて低タンニ
ン量の緑茶飲料を製造したのでは、旨味やこくが極めて
希薄な緑茶飲料となってしまい、商品価値として問題が
生じてしまう。
を低減しても旨味やこくを維持することができるように
するために、上述したような範囲内のタンニン/Bx値
を有する高旨味茶葉抽出液を用いるのである。
法により得ることが可能であり、例えば低温抽出法によ
る茶葉抽出液、含水アルコール抽出法による茶葉抽出
液、高温抽出液からポリビニルポリピロリドン等でタン
ニンを除いた抽出液、さらには酵素分解抽出法による茶
葉抽出液を挙げることができる。
による茶葉抽出液が好適に用いられ、中でも、セルラー
ゼ、ヘミセルラーゼ、ペクチナーゼ、およびプロトペク
チナーゼを少なくとも有する酵素群を用い、茶葉を酵素
分解抽出処理することにより得られた茶葉抽出液が最も
好ましい高旨味茶葉抽出液であるといえる。
抽出液は、極めて低いタンニン/Bx値を有するもので
あることから、旨味やこくを維持しつつタンニン量を大
きく低減させることが可能となる。これにより得られる
緑茶飲料の経時的な褐変現象を大幅に低減することがで
きるからである。
いた高旨味茶葉抽出液を得るための方法について詳細に
説明し、その後他の高旨味茶葉抽出液の製造方法につい
て簡単に説明する。
上述したように、セルラーゼ、ヘミセルラーゼ、ペクチ
ナーゼ、およびプロトペクチナーゼを少なくとも有する
酵素群を用い、茶葉を酵素分解抽出処理する茶葉抽出液
の製造方法が最も好ましい態様であるといえる。
製造方法としては、まず、茶葉、酵素群、添加剤、およ
び水等を原材料として準備する。
s)の葉や茎を収穫し、加工したものを示すものであ
り、茶葉の発酵状態により緑茶、烏龍茶、および紅茶に
分けることができるが、本発明においては、収穫後速や
かに蒸気又は火熱で熱する作業を行うことにより、茶葉
に存在する酵素を失活させ、成分の酸化を抑制させた緑
茶の茶葉が用いられる。このような緑茶の茶葉として
は、一般的に緑茶と称される茶葉であれば、いかなるも
のであっても用いることが可能であり、具体的には、玉
露、てん茶、かぶせ茶、煎茶、番茶などを挙げることが
できる。また、必要に応じて、副原料として玄米や各種
植物の葉、茎、根などをブレンドしたものを用いてもよ
い。
ミセルラーゼ、ペクチナーゼ、およびプロトペクチナー
ゼを少なくとも有する酵素群を用いて酵素分解処理す
る。以下、これらの各酵素について詳細に説明する。
1,4−グリコシド結合を加水分解してセルビオースを
生成する反応を行う酵素である。本発明においては、一
般に食品業界においてセルラーゼと称される酵素であれ
ば用いることが可能であり、特にその由来等は限定され
るものではなく、また精製品であっても未精製な状態の
ものであっても用いることができる。
に良く作用するTrichoderma viride起源のセルラーゼと
化学修飾して水溶性にしたセルロース(例;CMCなど)
に良く作用するAspergillus niger起源のセルラーゼの
2種類が製造販売されており、植物組織等の崩壊および
溶解に利用されている。具体的にはTri.viride起源のセ
ルロシンT2、Asp.niger起源のセルロシンAC40ま
たはセルロシンAL(以上、何れも阪急共栄物産株式会
社販売)、同じくTri.viride起源のセルラーゼ“オノズ
カ”3S(ヤクルト薬品工業株式会社販売)、同Tri.viri
de起源のセルラーゼT「アマノ」4、Asp.niger起源の
セルラーゼA「アマノ」3(以上、何れも天野エンザイ
ム株式会社販売)等を用いる事が可能である。
を、0.01重量%〜0.50重量%、好ましくは0.
03重量%〜0.30重量%の範囲内で用いることが好
ましい。上記範囲より添加量が少ない場合は、酵素分解
抽出効率を向上させる効果を発揮することができず、一
方上記範囲より多く添加しても大幅な酵素分解抽出効率
の向上が期待できず、コスト面で不利となるからであ
る。
スのグリコシド結合を加水分解する反応を行う酵素であ
る。本発明においては、一般に食品業界においてヘミセ
ルラーゼと称される酵素であれば用いることが可能であ
り、特にその由来等は限定されるものではなく、また精
製品であっても未精製な状態のものであっても用いるこ
とができる。
niger起源のものが製造販売されており、果物、キノコ
類の組織崩壊や穀類組織の軟化、穀類糖化液の濾過性向
上等に利用されている。
TP25、Asp.niger起源のセルロシンHC (以上、何
れも阪急共栄物産株式会社販売)、同じくAsp.niger起源
のセルラーゼY−NC(ヤクルト薬品工業株式会社販
売)、同Asp.niger起源のヘミセルラーゼ「アマノ」90
G (天野エンザイム株式会社販売)等を用いる事が可能
である。
ーゼを、0.01重量%〜0.50重量%、好ましくは
0.03重量%〜0.30重量%の範囲内で用いること
が好ましい。上記範囲より添加量が少ない場合は、酵素
分解抽出効率を向上させる効果を発揮することができ
ず、一方上記範囲より多く添加しても大幅な酵素分解抽
出効率の向上が期待できず、コスト面で不利となるから
である。
メラーゼもしくはポリガラクトウロニダーゼとも称され
る酵素であり、ポリガラクツロン酸(ペクチン酸)のα
−1,4’−グリコシド結合を加水分解する反応を行う
酵素である。本発明においては、一般に食品業界におい
てペクチナーゼと称される酵素であれば用いることが可
能であり、特にその由来等は限定されるものではなく、
また精製品であっても未精製な状態のものであっても用
いることができる。
のとAsp.niger起源のものが製造販売されており、果汁
の清澄化、搾汁の歩留まり向上に利用されている。
PC5、セルロシンPE60、セルロシンPEL(以
上、何れも阪急共栄物産株式会社販売)、同じくAsp.nig
er起源のペクチナーゼ3SとペクチナーゼHL(以上、
何れもヤクルト薬品工業株式会社販売)、同Asp.niger起
源のペクチナーゼ「アマノ」PLとAsp.pulverulentus
起源のペクチナーゼG「アマノ」 (以上、何れも天野エ
ンザイム株式会社販売)等を用いる事が可能である。
ゼを、0.01重量%〜0.50重量%、好ましくは
0.03重量%〜0.30重量%の範囲内で用いること
が好ましい。上記範囲より添加量が少ない場合は、酵素
分解抽出効率を向上させる効果を発揮することができ
ず、一方上記範囲より多く添加しても大幅な酵素分解抽
出効率の向上が期待できず、コスト面で不利となるから
である。
クチンに作用して可溶性ペクチン(可溶性ペクチン酸)
とする反応を行う酵素で植物組織崩壊酵素、あるいはマ
セレイテイングエンザイムとも別称される。本発明にお
いては、一般に食品業界においてプロトペクチナーゼ、
植物組織崩壊酵素、あるいはマセレイテイングエンザイ
ムと称される酵素であれば用いることが可能であり、特
にその由来等は限定されるものではなく、また精製品で
あっても未精製な状態のものであっても用いることがで
きる。
が販売されており、植物組織間の細胞間物質(主として
不溶性のプロトペクチン)に作用して植物組織を単細胞
化する働きがある。具体的には、Rhizopus属を起源とす
るセルロシンME(阪急共栄物産株式会社販売)、同じく
Rhizopus属を起源とするマセロチームA(ヤクルト薬品
工業株式会社販売)等を用いることが可能である。
チナーゼを、0.01重量%〜0.50重量%、好まし
くは0.03重量%〜0.30重量%の範囲内で用いる
ことが好ましい。上記範囲より添加量が少ない場合は、
酵素分解抽出効率を向上させる効果を発揮することがで
きず、一方上記範囲より多く添加しても大幅な酵素分解
抽出効率の向上が期待できず、コスト面で不利となるか
らである。
記セルラーゼ、ヘミセルラーゼ、ペクチナーゼ、および
プロトペクチナーゼの4つの酵素を必須酵素として用い
るのであるが、さらに酵素分解抽出処理効率を向上さ
せ、茶葉抽出液中のBx値を向上させるために、さらに
α−アミラーゼおよびプロテアーゼのいずれか、もしく
は両者を添加することが好ましい。また、α−アミラー
ゼおよび/またはプロテアーゼを添加することにより、
緑茶飲料とした際の澱の生成をさらに抑えることが可能
であるという利点を有することから、これらを添加する
ことが好ましいといえる。
について説明する。本発明に用いられるα−アミラーゼ
とは、エンドアミラーゼとも称されるものであり、デン
プン分子内部のα−1,4’−グリコキシド結合を任意
の位置あるいはランダムに加水分解して可溶性のデキス
トリンを生成する酵素である。本発明においては、一般
に食品業界においてα−アミラーゼと称される酵素であ
れば用いることが可能であり、特にその由来等は限定さ
れるものではなく、また精製品であっても未精製な状態
のものであっても用いることができる。
us subtilisおよびBac.licheniformis起源のものと比較
的耐熱性の低いカビ型のAsp.oryzae起源のものが販売さ
れている。
ミラーゼ30、フクタミラーゼ50、液化酵素6Tおよ
びAsp.oryzae起源のオリエンターゼAO40(以上、何
れも阪急共栄物産株式会社販売)、Bac.subutilis起源の
クライスターゼ、Bac.licheniformis起源のクライスタ
ーゼY7(以上、何れも大和化成株式会社販売)、Bac.su
butilis起源のアミラーゼAD「アマノ」1、アミラー
ゼAH「アマノ」、Asp.oryzae起源のビオザイムA、ビ
オザイムF10SDおよびビオザイムL(以上、何れも
天野エンザイム株式会社販売)等を用いることが可能で
ある。
ーゼを、0.01重量%〜0.50重量%、好ましくは
0.03重量%〜0.30重量%の範囲内で用いること
が好ましい。上記範囲より添加量が少ない場合は、酵素
分解抽出効率を向上させる効果を発揮することができ
ず、一方上記範囲より多く添加しても大幅な酵素分解抽
出効率の向上が期待できず、コスト面で不利となるから
である。
は、タンパク質、ペプチドに作用してペプチド結合の加
水分解を触媒する酵素である。プロテアーゼには、その
作用からタンパク質、ペプチドに作用して大まかに分解
し、低分子ペプチドを生成するエンドペプチダーゼ(プ
ロテイナーゼ)とペプチドに作用してアミノ酸を生成す
るエキソペプチダーゼ(ペプチダーゼ)の2種類に大別で
きる。また、作用至適pHの差異によりアルカリ性プロ
テアーゼ、中性プロテアーゼおよび酸性プロテアーゼの
3種類に大別される。さらにプロテアーゼの起源として
は、植物起源、動物起源あるいは微生物起源のものがあ
るが、エキソ型、エンド型、酵素起源および至適pHの
差異は、分解効率が悪い場合や得られた分解抽出液の香
味が悪かった等の悪影響がない限り、特に限定されるも
のではない。
ンターゼ22BF、オリエンターゼ90N、ヌクレイシ
ン、Asp.oryzae起源のオリエンターゼONS、Asp.nige
r起源のオリエンターゼ20A(以上、何れも阪急共栄物
産株式会社販売)、Asp.oryzae起源のパンチダーゼNP
−2、植物パパイヤ起源のパパインソルブル、Asp.nige
r起源のプロテアーゼYP−SS(以上、何れもヤクルト
薬品工業株式会社販売)、Asp.oryzae起源のデナチーム
AP、Asp.niger起源のデナプシン、植物パパイヤ起源
の食品用精製パパイン(以上、何れもナガセケムテック
株式会社販売)、Asp.oryzae起源のプロテアーゼM「ア
マノ」、プロテアーゼA「アマノ」G、Rhi.niveus起源
のニューラーゼF、Asp.melleus起源のプロテアーゼP
「アマノ」3G、Bac.subutilis起源のプロテアーゼN
「アマノ」、グルタミナーゼF「アマノ」100、動物
腎臓起源のパンクレアチンF、植物パパイヤ起源のパパ
インW−40、植物パインアップル起源のプロメライン
F(以上、何れも天野エンザイム株式会社販売)等を用い
ることが可能である。
ゼを、0.01重量%〜0.50重量%、好ましくは
0.03重量%〜0.30重量%の範囲内で用いること
が好ましい。上記範囲より添加量が少ない場合は、酵素
分解抽出効率を向上させる効果を発揮することができ
ず、一方上記範囲より多く添加しても大幅な酵素分解抽
出効率の向上が期待できず、コスト面で不利となるから
である。
記茶葉および酵素群の他に、添加剤を添加してもよい。
具体的には、アスコルビン酸またはその塩、ポリビニル
ポリピロリドン、pH調整剤、香料、および着色料等を
挙げることができる。
る水は、特に限定されるものではないが、脱イオン水ま
たは蒸留水を用いることが好ましい。このように脱イオ
ン水または蒸留水が好適であるのは、水中にカルシウム
イオンおよび鉄イオン等が溶解している場合、茶葉抽出
液中のタンニンと結合を生じ、不溶解物を生じたり、色
の変化が生じたりすることを防止するためである。
重量比としては、用いる茶葉の種類や、要求される嗜好
性等により大幅に異なるものではあるが、一般的には、
上記全原材料に対し、茶葉が3.0重量%〜10.0重
量%の範囲内、酵素群全体として全原材料に対して、
0.1重量%〜1.9重量%範囲内で、特に好ましくは
0.3重量%〜1.5重量%の範囲内で配合され、酵素
分解抽出処理が行われる。
液を得るためには、上記原材料を反応器内に投入した
後、上述したように攪拌しながら酵素分解抽出処理が行
われ、その後、不溶性成分である茶葉や必要に応じて添
加されるポリビニルポリピロリドン等を除去することに
より茶葉抽出液が得られる。
温度、時間、およびpH等の抽出条件により、得られる
高旨味茶葉抽出液中のBx値が大きく変動するものであ
る。以下にこのような酵素分解抽出処理条件について説
明する。
抽出処理を行うことが好ましい。具体的には、20℃〜
50℃の範囲内、中でも35℃〜45℃の範囲内で行う
ことが好ましい。
場合は、茶葉の抽出効率が低下し、所定のBx値を有す
る茶葉抽出液を得るためには、多くの時間が必要とな
り、コスト面で問題となる他、十分に酵素群が働かない
可能性があることから、得られる茶葉抽出液のBx値が
十分なものとならない可能性があるからである。一方、
上記範囲より高い温度で酵素分解抽出処理を行った場合
は、得られる茶葉抽出液を用いて製造された緑茶飲料に
茶葉の生臭さが生じる可能性があることから好ましくな
い。
0.5時間〜5時間程度、特に1時間〜2時間程度の範
囲内で行われることが好ましい。上記範囲より短い処理
時間で処理を行った場合は、酵素分解が十分ではなく、
茶葉抽出液中に必要とされるBx値を得ることができな
いことから好ましくない。一方、上記範囲より長い処理
時間とした場合は、茶葉抽出液中のBx値があまり上昇
せず、むしろコスト面で問題となるからである。
解抽出処理であることから、酵素の至適pH近傍または
作用可能pH範囲内で酵素分解抽出処理を行うことが好
ましい。本発明においては、少なくともセルラーゼ、ヘ
ミセルラーゼ、ペクチナーゼ、およびプロトペクチナー
ゼの4種類の酵素を用いて酵素分解抽出処理を行うこと
から、pHが茶葉、酵素、水の混合系のpHがpH4.
0〜6.0の範囲内、特にpH4.5〜5.5の範囲内
になる様に調整されて抽出処理が行われることが好まし
い。
た少なくとも4種類の酵素を用いる酵素分解抽出法に限
定されるものではなく、上述した範囲内のタンニン/B
x値を有する茶葉抽出液であれば用いることが可能であ
る。以下、その他の高旨味茶葉抽出系の製造方法につい
て説明する。
に関しては、上述した酵素分解抽出法と同様であるの
で、ここでの説明は省略する。
く、茶葉の抽出時の温度が20℃〜40℃の範囲内の温
度で行われる方法である。例えば、まず茶葉を準備し、
これにアスコルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸およ
び脱イオン水を添加し、さらに必要な場合はポリビニル
ポリピロリドンを添加して、20℃〜40℃にて0.5
〜5時間抽出を行う。そして、遠心分離法により固液分
離を行い、5μmの濾紙を用いて濾過を行う。そして、
加熱殺菌を行うことにより低温抽出液を得る。さらに必
要に応じて得られた抽出液を濃縮し、加熱殺菌を行った
後、冷却して濃縮低温抽出液とするといった茶葉抽出液
の製造方法である。
ン/Bx値が所定の値以下の茶葉抽出液を高旨味茶葉抽
出液として用いるものであるので、上記低温抽出に際し
てポリビニルポリピロリドンを添加してポリビニルポリ
ピロリドン処理を施すようにすることが好ましい。
に用いられるポリビニルポリピロリドンは、水および一
般的に使用される全ての溶媒に不溶なものであれば特に
限定されるものではなく、食品飲料および食酢等の清澄
濾過助剤として認可されたもので、ビール、ワイン、飲
料等の混濁の原因であるポリフェノールを選択的に吸着
除去できるもの等が好適に用いられる。
粉末状で平均粒子径は25〜100μmの範囲内のポリ
ビニルポリピロリドンを用いることができる。具体的に
は、粒子径の分布により平均粒子径約25μmのダイバ
ガンEF、同約40μmのダイバガンF、同110μm
のクロスポビドンCおよび同約80〜100μmのダイ
バガンRS(以上、何れもBASF武田ビタミン株式会
社販売)等が好適に用いられる。
濾過の対象と作業工程により使用されるポリビニルポリ
ピロリドンの種類が適宜選択され、本発明においては特
に限定されるものではないが、平均粒子径が小さい程、
吸着効率が高まる事からダイバガンEFまたはダイバガ
ンFを用いることが好ましい。
リビニルポリピロリドンの添加量としては、0.1重量
%〜1.0重量%、好ましくは0.3重量%〜0.7重
量%であることが好ましい。上記範囲を下回る場合は、
タンニンの吸着量が少ないことから、必要とされる程度
にタンニン/Bx値を低下させることができないことか
ら好ましくなく、上記範囲を上回る場合は、タンニンの
吸着量が増加する反面、必要以上に香味成分を吸着して
香味の低下を招くとともにコスト面でのデメリットが大
きくなってしまうからである。
れたポリビニルポリピロリドンは、ポリビニルポリピロ
リドン処理を行った後、濾過または遠心分離等の手法に
より除去される。
10〜90重量%程度含まれる含水アルコールを用いた
抽出法である。例えば、まず茶葉を準備し、これを重量
比率が水:エタノール=10〜90:90〜10である
含水アルコールを用い、30〜55℃で0.5〜5時間
攪拌抽出を行う。そして、80〜90℃で5〜20分間
保持して殺菌を行う。そして、0〜10℃まで冷却し、
0〜10℃にて一昼夜以上静置し、濾紙による自然濾過
を行って茶葉抽出液を得る方法である。
て、高温抽出茶葉抽出液が用いられる。これは、このよ
うな高温抽出茶葉抽出液を用いることにより、苦渋味が
あり、コク、旨味もあるより香味に濃厚感を感じる緑茶
本来の味を有する緑茶飲料とすることができるからであ
る。
は、茶葉から茶を抽出する一般的な方法であり、例え
ば、茶葉を準備し、これを50℃〜90℃の温水にて、
3分〜10分間程度抽出を行う。次いで、篩により茶葉
から抽出液を液切り後、5℃〜20℃の範囲内となるま
で冷却した後、遠心分離を行い、さらに膜濾過もしくは
珪藻土濾過を行うことにより茶葉抽出液を得る方法であ
る。
抽出液の製造にあたって、抽出温度が、60℃〜80
℃、中でも65℃〜75℃の範囲内とすることが好まし
い。この温度範囲内で抽出処理を行って得た高温抽出茶
葉抽出液を用いて緑茶飲料を製造した場合に、初期の褐
変の程度も低く、かつ経時的な褐変量も少なくなるから
である。
に関しては、上述した酵素分解抽出法と同様であるの
で、ここでの説明は省略する。
出茶葉抽出液とを用いて緑茶飲料を製造するのである
が、この際の配合割合としては、最終的な緑茶飲料のタ
ンニン濃度が35〜50mg%の範囲内となり、かつ、
苦渋味があり、コク、旨味もあるより香味に濃厚感を感
じる緑茶本来の味となるような配合割合で処方される。
うな高旨味茶葉抽出液を0.01重量%〜40重量%の
範囲内、特に0.07重量%〜23重量%の範囲内で配
合し、また上記高温抽出茶葉抽出液を0.01重量%〜
40重量%の範囲内、特に1重量%〜20重量%の範囲
内で配合することが好ましい。
い。具体的には、アスコルビン酸またはその塩、pH調
整剤、香料、および着色料等を挙げることができる。以
下、それぞれについて説明する。
ビン酸またはその塩を添加することにより、緑茶飲料の
保存時における経時的な褐変化をさらに防止することが
できる。
塩の添加量としては、200ppm〜700ppmの範
囲内、特に400ppm〜650ppmの範囲内が好ま
しい。上記範囲より添加量が少ない場合は、褐変抑制効
果が十分でなく、保存時の経時的な褐変に対応すること
ができない可能性があることから好ましくなく、上記範
囲を超えて添加した場合は、酸味やぬめり等の香味の変
調をきたす恐れがあることから好ましくない。
添加しても、アスコルビン酸の塩のみを添加しても、さ
らにはアスコルビン酸とアスコルビン酸の塩とを共に添
加してもよい。しかしながら、褐変防止の観点からは、
アスコルビン酸のナトリウム塩を用いることが特に好ま
しい態様であるといえる。
ための緑茶飲料のpH値を最適とするために、pH調整
剤が用いられる。本発明に用いられるpH調整剤として
は、上述したアスコルビン酸およびアスコルビン酸の
塩、さらには炭酸水素ナトリウム等を挙げることができ
る。
緑茶飲料が目的とするpHとなるように適宜決定される
ものであるが、アスコルビン酸またはその塩が上述した
ように褐変化防止のために所定量添加されることから、
このようにアスコルビン酸もしくはその塩が加わった状
態における緑茶飲料を所定のpHとするように、炭酸水
素ナトリウムの添加量が決定される。
は抗菌の目的で、それぞれ茶フレーバー等の香料、葉緑
素等の着色料、ルチン等の酸化防止剤、ショ糖脂肪酸エ
ステル等の抗菌目的の乳化剤等を適宜添加しても良い。
ことによっても保存時の経時的な褐変を低減させること
が可能である。すなわち、緑茶飲料においては、pHが
低いほど、保存時の褐変量を低減させることが可能とな
る。しかしながら、pHがあまりにも低すぎると酸味が
出る等の香味の点で問題が生じる可能性があることか
ら、pHは5.9〜6.3の範囲内、特に5.9〜6.
1の範囲内とすることが好ましい。
を用いることにより行うことができる。
g%〜50mg%の範囲内、好ましくは40mg%〜4
5mg%の範囲内となるように調整して緑茶飲料が製造
される。
ように調整することにより、緑茶飲料の保存時の褐変量
を低減させることが可能であり、かつ緑茶飲料としての
香味面でもバランスのとれた良好な香味とすることが可
能となるからである。
mg%の範囲内、好ましくは40mg%〜45mg%の
範囲内であり、お茶由来のブリックス値が0.17以
上、好ましくは0.19以上であることを特徴とするも
のである。
濃度が上述した範囲内であることから、保存時において
経時的に生じる褐変量を低減させることが可能であると
いう利点を有するものである。またブリックス値が上述
したような範囲であることから、タンニン濃度が低いに
もかかわらず、緑茶飲料として苦渋味があり、コク、旨
味もあるより香味に濃厚感を感じる緑茶本来の味とする
ことが可能となる。
ては、上述した「A.緑茶飲料の製造方法」で説明した
方法を挙げることができる。
るものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の
特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一
な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかな
るものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
る。
の方法で得られたものを用いた。
葉抽出液の製造]茶葉量に対して30倍量の70℃の温
水に、茶葉を浸たし、適時攪拌しながら4分間抽出を行
った。150メッシュサイズの金属ふるいで固液分離を
行い、その濾液を10℃以下まで冷却した後、遠心分
離、膜濾過で清澄な高温抽出茶葉抽出液を得た。
茶葉抽出液の製造]アスコルビン酸とその塩類で、pH
を5.0に調整した茶葉量に対して15倍量の40℃の
温水に、茶葉をあらかじめ溶解したセルラーゼ、ヘミセ
ルラーゼ、ペクチナーゼ、プロトペクチナーゼ、αーア
ミラーゼからなる5種の酵素と共に浸せきし、常時攪拌
しながら2時間、酵素反応を行った。この際、各酵素の
使用量は、使用茶葉量に対して、それぞれ0.6重量
%、0.3重量%、1.0重量%、1.5重量%、0.
6重量%になるように添加した。
り除去した。さらに、この抽出液を適当な倍率で濃縮し
たものを、酵素分解抽出による高旨味茶葉抽出液とし
た。
抽出液の製造]茶葉を、茶葉量の10倍量の23℃の純
水で2時間抽出を行い、固液分離後の濾液にポリビニル
ポリピロリドンを抽出液に対して、1重量%になるよう
に添加し、一定時間の攪拌を行い、ポリビニルポリピロ
リドンにタンニンを吸着させた。その後、遠心分離によ
り、タンニンを吸着したポリビニルポリピロリドンを取
り除き、さらに、この抽出液を濃縮することにより、低
温抽出法による高旨味茶葉抽出液を得た。
高旨味茶葉抽出液の製造]おおよそ50%濃度のエタノ
ールを含む水溶液を50℃に加温し、それに茶葉を25
重量%になるように加えて、1時間抽出を行い、冷却
後、膜濾過により清澄化し含水アルコール抽出法による
高旨味茶葉抽出液を得た。
各茶葉抽出液のタンニン/Bx値と、各抽出液をBx値
0.3に希釈した際の香味の特徴を表1にまとめる。
2に示す処方を用いてタンニン濃度を30mg%から6
0mg%まで変更した緑茶飲料(実施例2−1、2−
2、および比較例2−1、2−2)を製造した。
ヘッドスペースを十分に空けた状態で充填し、130℃
で5分間のレトルト処理(再レトルト)を行い、再レト
ルト前後の波長500nmにおける吸光度差を測定し、
これを用いて経時的な褐変量を評価することとした。な
お、上記再レトルト条件は、常温での保存期間の3〜6
ヶ月に相当するものである。結果を図1および表3にま
とめる。
増加すると経時的な褐変も悪化することが分かり、特に
50mg%を超えると吸光度差が0.04を大幅に上回
ることから経時的な褐変が問題となる。また、表3よ
り、タンニン濃度が30mg%の場合は緑茶飲料として
香味が不足することが分かる。
量の検討 上記実験例1から実験例4までの茶葉抽出液を用い、表
4に示す処方で緑茶飲料を製造した。これにアスコルビ
ン酸を表5に示す量で添加し、上記再レトルト処理を施
した。結果を図2および表5にまとめる。
もしくはアスコルビン酸ナトリウムをアスコルビン酸と
して200ppm以上添加することが褐変防止の観点か
らは好ましい。ただし、アスコルビン酸として700p
pmを超えてアスコルビン酸もしくはアスコルビン酸ナ
トリウムを添加することは香味の点で好ましくない可能
性がある。
処方にアスコルビン酸として620ppm添加し、ペッ
トボトルに中に保存した状態でのアスコルビン酸濃度の
経時的変化を示した。アスコルビン酸濃度は、最初の加
熱殺菌により200ppm弱損失し、その後、12ヶ月
経過すると200ppm減少していた。この点を加味す
ると、好ましいアスコルビン酸の濃度は400ppm以
上であるといえる。
討」で用いた処方と同様の処方を用い、アスコルビン酸
もしくはアスコルビン酸ナトリウムを、アスコルビン酸
として620ppmになるように添加して、炭酸水素ナ
トリウムの添加量を変更することにより、pHを変え
て、種々の製品製造時のpHと褐変量との関係を検討し
た。結果を図4に示す。
くなると経時的な褐変量が増加する傾向にある。しかし
ながら、pHが低いと酸味がでる等の緑茶飲料としての
香味の面で問題が生じる点、および保存中にpHが0.
3程度低下する点を考慮すると、pHが5.9〜6.3
の範囲内であることが好ましい。
い、さらに実験例1において、抽出温度を55℃、70
℃、および85℃と変更して得た高温抽出茶葉抽出液を
用いて、表7に示す処方を用いてタンニン濃度を40m
g%とした緑茶飲料(実施例5−1〜5−3)を製造し
た。
出温度が70℃のものが、再レトルト処理前および再レ
トルト処理後の吸光度および再レトルト処理前後におけ
る吸光度差のいずれにおいても、良好な結果が得られ
た。
液とのブレンドの検討 上記実験例1から実験例4までの茶葉抽出液を用い、表
8に示す処方でそれぞれのタンニン濃度が40mg%と
なるように調製して緑茶飲料(実施例6−1〜6−3、
比較例6−1)を製造した。
結果を表9にまとめる。高温抽出茶葉抽出液のみの処方
では、良好な香味が得られていないことがわかる。
50mg%の範囲内としていることから、経時的な褐変
を極めて小さいものとすることができると共に、上述し
たような高旨味茶葉抽出液と高温抽出法による高温抽出
茶葉抽出液とをブレンドしたものであるので、タンニン
濃度が上述したように低い範囲で調整した場合であって
も、苦渋味があり、コク、旨味もあるより香味に濃厚感
を感じる事ができる緑茶飲料とすることが可能となると
いう効果を奏する。
である。
グラフである。
ある。
ラフである。
差との関係を示すグラフである。
Claims (9)
- 【請求項1】 タンニン/ブリックス値が200mg%
/Bx以下の高旨味茶葉抽出液と、高温抽出法で得た高
温抽出茶葉抽出液とを用い、タンニン濃度を35〜50
mg%の範囲内に調整したことを特徴とする緑茶飲料の
製造方法。 - 【請求項2】 前記高旨味茶葉抽出液を0.01重量%
〜40重量%の範囲内で用い、前記高温抽出茶葉抽出液
を0.01重量%〜40重量%の範囲内で用いたことを
特徴とする請求項1に記載の緑茶飲料の製造方法。 - 【請求項3】 アスコルビン酸もしくはその塩を、アス
コルビン酸として200〜700ppmの範囲内で添加
したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の
緑茶飲料の製造方法。 - 【請求項4】 製造時の製品pHを、5.9〜6.3の
範囲内に調整することを特徴とする請求項1から請求項
3までのいずれかの請求項に記載の緑茶飲料の製造方
法。 - 【請求項5】 前記高旨味茶葉抽出液が、セルラーゼ、
ヘミセルラーゼ、ペクチナーゼ、およびプロトペクチナ
ーゼを少なくとも有する酵素群を用い、茶葉を酵素分解
抽出処理することにより得られた茶葉抽出液であること
を特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかの請
求項に記載の緑茶飲料の製造方法。 - 【請求項6】 前記酵素群は、さらにα−アミラーゼを
有することを特徴とする請求項5に記載の緑茶飲料の製
造方法。 - 【請求項7】 前記酵素群は、さらにプロテアーゼを有
することを特徴とする請求項5または請求項6に記載の
緑茶飲料の製造方法。 - 【請求項8】 前記高温抽出茶葉抽出液の抽出温度が、
50℃〜90℃の範囲内であることを特徴とする請求項
1から請求項7までのいずれかの請求項に記載の緑茶飲
料の製造方法。 - 【請求項9】 タンニン濃度が35mg%〜50mg%
の範囲内であり、お茶由来のブリックス値が0.17以
上であることを特徴とする緑茶飲料。
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