JP6392226B2 - 茶類抽出物の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、酵素処理した茶類抽出物の製造方法に関する。さらに詳しくは茶類飲料に配合することにより茶の有する甘味、旨味を強化しつつ茶特有の苦渋味を低減することにより、茶類飲料の嗜好性を著しく向上することのできる茶類抽出物の製造方法に関する。
近年、茶類飲料を缶あるいはペットボトル等に充填した商品が提供されている。無糖の茶類飲料は、消費者の甘味離れから高い支持を得て、その生産量は1990年〜2010年頃にかけて大幅に増加し、その後も消費者からの安定した支持を受け、飲料市場において、高い水準の割合を占める安定した市場を形成している。最近の傾向としては、旨味やコク味が強く、渋味が抑えられた茶類飲料が好まれている。
これらの茶類飲料の製造用原料の一部として、また、風味の向上を目的として、茶類の抽出物を使用することが一般的に行われている。茶類の抽出物は茶類から特定の効果のある部分のみを取り出したものであり、最終製品の形態、風味、目的などに応じた品質のものが調製可能である。茶類抽出物の使用は、茶類飲料製造において、最終飲料の目的に応じて望ましいものを添加することで、目的とする効果を容易に得ることができるため、茶類飲料製造において簡便で有利な効果をもたらす方法である。
茶類抽出物の製造方法においては、さまざまな提案がされているが、特に、旨味、こく味、甘味の強いエキスを得るための方法として、茶葉中に多量に存在するタンパク質を有効利用する方法が考えられる。茶葉中には約25%のタンパク質が含まれているが(5訂食品成分表)、茶葉中のタンパク質は水に不溶であるため、通常の熱水抽出等では全く利用されない。この茶葉中に残存し、利用されていないタンパク質をプロテアーゼを用いて分解すれば、アミノ酸が生成し、旨味の強い茶類抽出物が得られることが予想されるため、従来から様々な試みがされてきた。例えば、特許文献1では茶葉抽出残渣をセルラーゼおよびプロテアーゼで処理する方法が提案されている。
しかしながら、茶葉の蛋白質はタンニンと強く結合しているため、プロテアーゼを単独で作用させても、それほど多くのアミノ酸の遊離は見られなかった。そこで、本出願人は、以前、茶葉を、プロテアーゼおよびタンナーゼの存在下に抽出することにより、プロテアーゼの作用の阻害要因となっているタンニンを分解し、プロテアーゼをタンパク質に作用させ易くすることで、旨味やコク味が強く、渋味の少ない茶類抽出物が得られるという発明を提案し開示した(特許文献2)。しかしながら、この方法によっても、まだ、茶葉中のタンパク質の多くは未分解のまま残存しており、茶葉中のタンパク質を十分有効に利用しているものとはいえなかった。
また、別の提案として、緑茶葉をプロテアーゼ存在下に水で抽出し、得られた抽出液をさらにプロテアーゼで処理する茶エキスの抽出方法(特許文献3)、高温抽出により一旦カテキンを抽出除去した茶葉抽出残渣にプロテアーゼを作用させて抽出し、最初の抽出液と後の抽出液を合わせることにより、茶抽出物中の茶葉由来固形分に対し、アミノ酸の総量の割合が2.5質量%以上であり、カテキン類の総量の割合が15.0質量%以下である、茶抽出物を得る方法(特許文献4)、セルラーゼ、ヘミセルラーゼからなる群のうち1以上と、ペクチナーゼと、タンナーゼを含有する酵素群にさらにプロテアーゼを含有する酵素群と、茶葉とを混合し、茶葉を酵素分解抽出処理する茶葉抽出液の製造方法(特許文献5)などが提案され、それなりの成果を上げているが、未だに茶葉中のタンパク質を十分有効に利用しているものとはいえなかった。
特開平4−228028号公報 特開2003−144049号公報 特開2008−67631号公報 特開2009−95333号公報 特開2011−50271号公報
本発明の目的は、従来の茶酵素処理抽出物の製造方法では、十分利用できず茶葉抽出残渣に残存するタンパク質を、従来よりも効率よくアミノ酸へと分解することにより、旨味、こく味、甘味の強い茶類抽出物を製造することを目的とする。また、本発明の方法により得られた抽出物を茶類飲料に配合することにより、茶類飲料の甘味、旨味等の風味を増強するとともに、苦渋味を抑え、茶類飲料の嗜好性を著しく向上することができるという優れた効果がもたらされる。
茶葉を粉砕し水に分散するとそのpHは通常、pH5〜6の範囲内となる。この系に対し、プロテアーゼや糖質分解酵素などの酵素処理を施すと、通常pHは低下する。また、酵素処理として、特にタンナーゼ処理を行うと、茶タンニン(特にカテキン類のガレートエステル)の分解による没食子酸の生成によりpHはさらに酸性側となり、pH4〜5程度となる。また、プロテアーゼ処理を行った場合、pHは低下し、4.3〜4.8程度まで低下することが多い。さらにまた、従来技術における酵素処理においては、劣化防止のためビタミンCやアスコルビン酸ナトリウムを添加する方法は行われているが、積極的にpHを酵素の至適pHに調整して酵素処理を行うという記載は見当たらない。これは、従来の茶類の酵素処理抽出においては、茶の自然な風味を活かしたまま有効に抽出を行うため、あえてpH調整を行わないためであると推測される。
しかしながら、このようにpH調整を行わずにプロテアーゼ処理を行う場合、プロテアーゼとして酸性プロテアーゼを選択せざるを得ず、また、プロテアーゼを作用させても、酸性域で溶解するタンパク質だけが酵素反応により分解を受け、弱酸性から弱アルカリ域で溶解するタンパク質は、酵素反応をほとんど受けずに未分解のまま茶葉抽出残渣に残存してしまうという問題があった。
そこで、本発明者らは、上記の課題を解決するため鋭意研究を行った結果、おどろくべきことにプロテアーゼ、タンナーゼで処理された茶葉を、処理後にpHを、上昇させ、弱酸性から弱アルカリ域に調整した後、再度プロテアーゼで処理したところ、従来技術では今まで分解しきれなかった弱酸性から弱アルカリ域で溶解するタンパク質を分解することができ、よりアミノ酸がより多く遊離し、旨味の強い緑茶エキスが得られることを見出した。そして、得られた茶類抽出物を茶類飲料に配合したところ、茶類飲料の甘味、旨味を増強しながら、茶特有の苦渋味を低減し、茶類飲料の嗜好性が著しく向上する効果があることを見出し、本発明を完成するに至った。かくして、本発明は、茶葉のタンナーゼ処理およびプロテアーゼ処理を含む茶類抽出物の製造方法であって、以下の工程A〜Cを含む、製造方法を提供する。
工程A:茶葉を第1段目の酵素処理する工程、
工程B:工程Aの終了後、工程Aの実施されたpHに対しpHを0.1以上上昇させる工程および
工程C:工程Bの後に第2段目の酵素処理する工程。
なお、本発明によれば、当該技術分野で茶葉の酵素処理に使用できる酵素であれば、タンナーゼおよびプロテアーゼに限定されることなく、上記工程A〜Cにより効率よく茶類抽出物を得る製造方法が提供できるので、
(工程A)茶葉を第1段目の酵素処理する工程、
(工程B)工程Aの終了後、pHを0.1以上上昇させる工程、
(工程C)工程Bの後に第2段目の酵素処理する工程、
を含む茶類抽出物の製造方法、も提供できる。
この場合の、工程Aの第1段目の酵素処理の適当なpHは4.0〜6.0の範囲内であり、また、工程Cの第2段目の酵素処理の適当なpHは、工程Aの実施されたpHに対しpHを0.1以上上昇させることを前提条件として、4.2〜11.0の範囲内とすることができる。この際のpHの保持にはpH調整剤を使用することができる。
使用する酵素としては、第1段目の酵素処理である工程Aにおける酵素はタンナーゼを含むことができ、さらにプロテアーゼを含むことができる。工程Cの第2段目の酵素処理は、工程Aにて添加した酵素を失活せずにそのまま引き続き使用しても良いし、工程Cにおいて酵素を新たに添加しても良い。この際、添加する酵素は、工程Aで使用した酵素とは異なる酵素であっても良い。なお、第2段目の酵素処理である工程Cにおける酵素はプロテアーゼを含むものとすることができる。また、工程Aの第1段目の酵素処理および/または工程Cの第2段目の酵素処理における酵素はグルタミナーゼおよび/またはアスパラギナーゼを含むものとすることができる。さらには、工程Aの第1段目の酵素処理、工程C第2段目の酵素処理のいずれにおいても、酵素としては糖質分解酵素を含むことができる。また、本発明で使用する茶葉は不発酵茶、半発酵茶または発酵茶とすることができる。さらにまた、本発明には、第1段目の酵素処理を全く省略し、pH調整剤を添加することにより、pHを4.8〜11.0の範囲内に保持しながらプロテアーゼ処理する工程を含む茶類抽出物の製造方法も含まれる。
本発明によれば、従来の茶酵素処理抽出物と比較して、今まで十分利用されなかった茶葉のタンパク質がさらに分解され、遊離アミノ酸量が著しく増加し、旨味、こく味、甘味の強い茶類抽出物を得ることができる。また、その抽出物を茶類飲料に配合することにより、茶類飲料の旨味、こく味、甘味を大幅に増強することができ、また、同時に苦渋味を低減する効果を有することから、その茶類飲料の嗜好性を著しく向上させることができる。
図1は本発明品2におけるアミノ酸生成量の推移を示したグラフである(実施例2)。
以下、本発明についてさらに詳細に説明する。
本発明の方法において原料で使用しうる茶葉としては、ツバキ科の常緑樹であるチャ(学名:Camellia sinensis(L)O.Kuntze)の芽、葉、茎などから得られる生葉、製茶された茶、例えば、不発酵茶、半発酵茶および発酵茶いずれでもよく、不発酵茶は煎茶、焙じ茶、玉露、かぶせ茶、てん茶等、番茶、玉緑茶、抹茶、釜炒り茶、などが挙げられる。半発酵茶は包種茶、鉄観音茶、ウーロン茶など、発酵茶は紅茶、阿波番茶、碁石茶、プアール茶などを挙げることができる。また、不発酵茶、半発酵茶および発酵茶を花で加香したジャスミン茶のような茶も使用することができる。また、焙煎した穀物を茶に添加した玄米茶なども使用することができる。特に、一般にタンパク質、アミノ酸の含量が多いといわれる不発酵茶および半発酵茶が好適である。
これらの茶葉は水と混合する前に適当な大きさに粉砕または裁断することで、水との混合・攪拌状態を良好にすることができるが、あまり細かくしてしまうと、雑味が出る原因となる。好ましい粉砕または裁断の大きさは0.1mm〜原体(未粉砕)程度であるが、雑味の出にくさと、水との混合・攪拌状態を考慮した場合0.2mm〜20mmが好ましく、さらには0.5mm〜10mmが好ましい。粉砕粒度が0.1mmを下回る場合、抽出液に雑味、嫌みがでるため好ましくない。
使用する水の量は茶葉が水と混合され、物理的に攪拌が容易な量であれば特に制限はなく、茶葉の性質、茶葉の粉砕・裁断粒度にもよるため一概に規定はできないが、通常茶葉1質量部に対し2質量部〜100質量部を例示することができる。しかし、茶葉に対し水が少なすぎると、攪拌、酵素反応が行いにくく、また、水が多すぎると抽出液の濃度が低下してしまうため、茶葉1質量部に対し5質量部〜50質量部が好ましく、さらに、茶葉1質量部に対し8質量部〜20質量部が特に好ましい。水の量が茶葉1質量部に対し2質量部未満の場合、攪拌ができなくなってしまい、酵素反応には不適当である。また、水の量が茶葉1質量部に対し100質量部より多く使用した場合、抽出液の濃度が薄くなってしまい、飲料などに添加する場合に多量に必要になったり、また、抽出液を濃縮する場合でも多量の水を蒸発させなければならないなど不利益な面が多くなってしまい好ましくない。なお、茶葉と水の混合物は、酵素処理に先立ち、約60℃〜約121℃で約2秒〜約20分間殺菌した後冷却してから酵素処理に供することが好ましい。また、茶葉の酸化劣化防止のため、アスコルビン酸またはアスコルビン酸ナトリウムを茶葉と水の混合物全量に対し、10ppm〜500ppm程度配合することが好ましい。
本発明では、この茶葉と水の混合物にまず、工程Aとして、第1段目の酵素処理を行う。次いで工程BとしてpHを0.1以上上昇させる。さらに工程Bの後に、工程Cとして第2段目の酵素処理を行う。この一連の工程を採用することにより、効率的で効果的な酵素処理を行うことができる。
(工程A)
工程Aの第1段目の酵素処理に使用する酵素としては、各種の酵素が使用できるが、タンナーゼを最も好ましく例示でき、さらにはタンナーゼに加えて、プロテアーゼを併用しても良い。茶葉中には多量の蛋白質が存在するが、茶葉に単にプロテアーゼを作用させても、アミノ酸の遊離はあまり多くない。これは、蛋白質がタンニンと固く結合しているためと推定される。第1段目の酵素処理としてタンナーゼを作用させることで、茶葉中の蛋白質とタンニンの結合を切り離すことができ、プロテアーゼやその他の酵素が作用しやすくなる。
タンナーゼは、タンニン中の水酸基に没食子酸がエステル結合しているデプシド結合を加水分解する酵素、例えば、エピガロカテキンガレートをエピガロカテキンと没食子酸に加水分解する酵素である。本発明で使用することのできるタンナーゼとしては、具体的には、例えば、アスペルギルス (Aspergillus) 属、ペニシリウム (Penicillium) 属、リゾプス (Rhizopus) 属、リゾムコール (Rhizomucor) 属、ラクトバシラス (Lactobacillus) 属、スタフィロコッカス (Staphylococcus) 属、ストレプトコッカス (Streptococcus) 属、ロネピネラ(Ronepinella)属などに属するタンナーゼ生産菌を、これら糸状菌の培養に通常用いられる培地で常法に従って固体培養または液体培養し、得られる培養物またはその処理物を常法により精製処理することにより得られるものを挙げることができる。また、市販されているタンナーゼ、例えば、タンナーゼ―KTFH、タンナーゼ―KT05、タンナーゼ―KT50(以上、キッコーマンバイオケミファ社製);タンナーゼ(500U/g、三菱化学フーズ社製);スミチーム(登録商標)TAN(新日本化学工業社製)などを用いることもできる。タンナーゼの使用量は、力価などにより異なり一概には言えないが、通常、茶葉の質量を基準として0.1〜50U/g、好ましくは約0.5〜約20U/gの範囲内を例示することができる。
茶葉の水懸濁液のpHは前述の通りpH5〜6程度であるが、タンナーゼの至適pHは5.0〜5.5程度である。しかしながら、茶葉にタンナーゼを作用させると、前記の通り、没食子酸が生成するため、反応の進行に伴い、徐々にpHが低下し、4.0〜5.0程度となる。この間に、至適pHの範囲内を経由することとなる。
この第1段目の酵素処理において、タンナーゼを作用させるに際しては、タンナーゼがやや酸性側で作用し易いことも考慮すると、特にpH調整を行う必要はなく、反応の際のpHはpH調整をしなくとも4.0〜6.0程度となる。しかしながら、必要に応じて,pH調整を行い、pH4.0〜6.0の範囲内を保持しながら行っても良いことはいうまでもない。第1段目におけるタンナーゼ処理の反応温度および時間は、20℃〜60℃、特に25℃〜50℃が好ましい。また、反応時間としては5分〜24時間、好ましくは1時間〜20時間、より好ましくは4時間〜18時間を例示することができる。
この第1段目の酵素処理においてはタンナーゼに加えて、さらに、プロテアーゼを添加して作用させることにより、茶葉中のタンパク質を分解することもできる。前述の通り、第1段目の酵素処理の際のpHは4〜6程度となり、また、タンナーゼの至適pHは5.0〜5.5程度である。したがって、この際に添加するプロテアーゼは、作用中のpHの範囲を考慮すると、酸性プロテアーゼが好ましいともいえる。しかしながら、工程BによりpHを上昇させた後プロテアーゼを失活させずに引き続き工程Cの2段目の酵素反応を行うことも考慮した場合、特に制限はなく、市販の各種プロテアーゼを少なくとも1種類以上を使用することができる。
使用できるプロテアーゼとしては、例えば、プロテアーゼA「アマノ」SD、プロテアーゼM「アマノ」SD、プロテアーゼP「アマノ」3SD、ウマミザイムG、ペプチダーゼR、ニューラーゼ(登録商標)F、プロザイム、プロレザー(登録商標)FGーF、プロテアックス(登録商標)、プロチンSD―NY10、サモアーゼ(登録商標)PC10F、パパインW―40(以上、天野エンザイム社製);スミチーム(登録商標)AP、LP、MP、FP、LPL(以上、新日本化学工業社製);デナプシン2P、デナチーム(登録商標)AP、XPー415、食品用精製パパイン(以上、ナガセケムテックス社製);オリエンターゼ(登録商標)AY、10NL、90N、20A、ONS、テトラーゼ(登録商標)S、ヌクレイシン(登録商標)(以上、エイチビィアイ社製);モルシン(登録商標)F、PD酵素、IP酵素、AO−プロテアーゼ(以上、キッコーマンバイオケミファ社製);サカナーゼ(科研製薬社製);プロテアーゼYPーSS、パンチダーゼ(登録商標)NPー2、P、アロアーゼ(登録商標)APー10(以上、ヤクルト薬品工業社製);Flavourzyme(登録商標)、プロタメックス、ニュートラーゼ、アルカラーゼ(以上、ノボザイムズ社製);コクラーゼ(登録商標)SS、P(以上、三菱化学フーズ社製);VERON(登録商標)PS、W、COROLASE(登録商標)PNーL、N、7089(以上、ABEnzymes社製);エンチロンNBS(洛東化成工業社製);プロテックス7L、プロテックス14L(以上、ダニスコジャパン社製);アクチナーゼ(登録商標)AS(科研ファルマ社製);その他動物由来のペプシン、トリプシンなども挙げることができる。前記プロテアーゼは1種もしくは2種以上組み合わせて使用することで、その効果を一層高めることができる。プロテアーゼの使用量は、力価などにより一概には言えないが、例えば、茶葉の質量を基準として0.01〜100U/gの範囲を例示することができる。
pH以外の酵素処理の条件としては、使用したプロテアーゼに応じた通常の酵素処理条件を採用することができる。酵素反応の温度としては、必ずしも酵素の至適温度で反応させる必要はなく、風味劣化を防止するため、やや低めで反応させることが好ましい場合もあり、例えば、プロテアーゼ処理の条件としては、前述のタンナーゼ処理と同様に、20℃〜60℃、特に25℃〜50℃が好ましい。また、反応時間としては5分〜24時間、好ましくは1時間〜20時間、より好ましくは4時間〜18時間を例示することができる。
また、酵素反応中には茶葉成分の酸化劣化防止のため、アスコルビン酸またはアスコルビン酸ナトリウムを酵素抽出液全量に対し、10ppm〜500ppm程度添加しても良い。
(工程B)
本発明では、工程Aの後に、工程BとしてpHを上昇させる工程を行う。このpHを上昇させる工程を行うことで、次の工程Cの第2段目の酵素処理において、第1段目の酵素と異なった特性を有し得る酵素が作用しやすくなり、全体として効率的、効果的に茶葉成分、特に蛋白質を分解することができる。上昇させるpHの値は特に問わないが、工程Aの実施されたpHに対して、0.1以上とすることができ、0.2以上が好ましく、0.4以上をより好ましく、0.6以上をさらに好ましく、0.8以上を特に好ましく、1.0以上を最も好ましく挙げることができる。pHの上昇の値をある程度大きな値とすることにより、第2段目の酵素処理において、第1段目の酵素と異なった特性を有し得る酵素が作用しやすくなる傾向がある。
第1段目の酵素処理におけるpHは前述の通り、4〜6程度であるが、工程Bで上昇させた後のpHは4.2〜11.0、好ましくは4.4〜10.0、より好ましくは4.6〜9.0、いっそうより好ましくは、4.8〜8.0とすることができる。
工程BにおいてpHを上昇させるためには、pH調整剤を添加する方法を採用することができる。pH調整剤としては、食品添加物として使用できる一般的なアルカリ金属塩が使用でき、例えば、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウムなどが例示できる。pH調整剤は、第1段目の酵素処理終了後に一度に添加することもできるが、第2段目の酵素処理途中のpHの変化を測定しながら、追加的に添加し、pHを4.2〜11.0、好ましくは4.4〜10.0、より好ましくは4.6〜9.0、いっそうより好ましくは、4.8〜8.0の範囲内に保つ方法を採用することもできる。使用するpH調整剤の量は、使用する茶葉や酵素の量、併用する酵素などの条件により、一概に言えないが、おおよそ茶葉に対し、質量比で0.01%〜1%程度を例示できる。
なお、工程Aの第1段目の酵素処理と工程Cの第2段段間目の酵素処理の間には、酵素失活処理を行っても良く、また、酵素失活を行わなくても良い。酵素失活する場合の条件としては、約60℃〜約121℃で約2秒〜約20分間の加熱処理を採用することができる。酵素失活を行わない場合は、工程Cの第2段目の酵素処理において、第1段目の酵素処理で使用した酵素が、引き続き作用することとなる。例えば、第1段目の酵素として使用した酵素がややアルカリ性領域で作用するプロテアーゼを含む酵素製剤などであった場合に、第1段目の酵素処理とは異なったpHでの作用が期待できる。
(工程C)
本発明では、工程Bの後に、工程Cとして第2段目の酵素処理する工程を行う。この第2段目の酵素処理により、第1段目の酵素と異なった特性を有し得る酵素が作用し、全体として効率的、効果的に茶葉成分、特に蛋白質を分解することができる。第2段目の酵素処理のpHは前述の通り4.2〜11.0、好ましくは4.4〜10.0、より好ましくは4.6〜9.0、いっそうより好ましくは、4.8〜9.0程度の範囲を採用できるが、pHが特に高い場合、例えば、pH9以上とした場合には特に注意が必要である。pHが9以上の場合は、茶葉成分の分解は効率的に進行するというメリットが得られるが、その一方で、茶葉抽出液が褐変したり、分解に伴うドブ様の臭気が発生するというマイナス面が顕著となる可能性もある。
第2段目の酵素処理における酵素としては、プロテアーゼが好ましく、特に、中性域からややアルカリ性域で作用する酵素が好ましい。使用できるプロテアーゼとしては、前述と同様の市販のプロテアーゼを挙げることができる。この工程でのプロテアーゼの使用量も第1段目の酵素処理と同様に、力価などにより一概には言えないが、例えば、茶葉の質量を基準として0.01〜100U/gの範囲を例示することができる。
また、第2段目の酵素処理においても酵素反応中の酸化劣化防止のため、アスコルビン酸またはアスコルビン酸ナトリウムを酵素抽出液全量に対し、10ppm〜500ppm程度添加しても良い。
また、反応温度や時間も、使用したプロテアーゼに応じた通常の酵素処理条件を採用することができる。酵素反応の温度としては、必ずしも酵素の至適温度で反応させる必要はなく、風味劣化を防止するため、やや低めで反応させることが好ましい場合もあり、例えば、20℃〜60℃を例示でき、特に25℃〜50℃が好ましい。また、反応時間としては5分〜24時間、好ましくは1時間〜20時間、より好ましくは4時間〜18時間を例示することができる。
また、本発明では、工程(A)でプロテアーゼおよびタンナーゼを用いた場合には、工程(A)および/または工程(C)でグルタミナーゼおよび/またはアスパラギナーゼを作用させることで、より旨味の強い茶抽出物、特に緑茶抽出物を得ることができる。
グルタミナーゼは、グルタミンやテアニンをグルタミン酸に加水分解する活性を有する酵素であり、具体的には、グルタミナーゼ生産能を有する糸状菌や大腸菌を常法に従って培養し、得られた培養物を常法により精製したものを挙げることができる。また、市販されているグルタミナーゼ、例えば、Glutaminase(Fluka社製:糸状菌由来)、Glutaminase(SIGMA社製:大腸菌由来)、グルタミナーゼ ダイワ C100S(大和化成社製:糸状菌由来)、グルタミナーゼ ダイワ C300S(大和化成社製:糸状菌由来)、グルタミナーゼ ダイワ C100M(大和化成社製:糸状菌由来)、スミチームOP(新日本化学社製:糸状菌由来)などを用いても良い。グルタミナーゼの使用量は、力価などにより異なるが、例えば、茶類原料の重量を基準として0.001〜100U/gの範囲を例示することができる。市販のグルタミナーゼには、テアニンに作用せず、グルタミンにのみ作用するものもあり、例えば、スミチームGT(新日本化学社製:糸状菌由来)などが挙げられる。
アスパラギナーゼは、アスパラギンをアスパラギン酸に加水分解する活性を有する酵素であり、具体的には、アスパラギナーゼ生産能を有する糸状菌や大腸菌を常法に従って培養し、得られた培養物を 常法により精製したものを挙げることができる。また、市販されているアスパラギナーゼ、例えば、アスパラギナーゼ(DSMニュートリションジャパン社製:糸状菌由来)などを用いても良い。アスパラギナーゼの使用量は、力価などにより異なるが、例えば、茶類原料の重量を基準として0.001〜100unit/gの範囲を例示することができる。
茶葉中の遊離アミノ酸、または、茶葉から製茶された茶類、特に緑茶中の遊離アミノ酸は通常、主成分としてテアニンが多くの割合を占め、グルタミン酸およびアスパラギン酸もかなりの割合を占めているが、グルタミンやアスパラギンは通常の茶葉中にはあまり多く含まれていない。一方、工程(A)においてタンナーゼおよびプロテアーゼを作用させて茶葉中に存在する構成タンパク質を分解すると、テアニンは全く生成せず、グルタミン酸、アスパラギン酸の生成量もあまり多くないが、グルタミンおよびアスパラギンは多量に生成する。グルタミン酸およびアスパラギン酸は茶の旨味に大きく寄与するアミノ酸と考えられており、工程(A)において茶葉にタンナーゼおよびプロテアーゼを作用させてグルタミンおよびアスパラギンを生成させて、それを工程(A)および/または工程(C)においてグルタミナーゼおよび/またはアスパラギナーゼを作用させることにより、グルタミン酸および/またはアスパラギン酸を生成させることにより、従来の方法では得られなかった旨味の強い緑茶エキスを得ることができる。
なお、テアニンは、実際には旨味にはあまり寄与しない成分とされており、テアニンをグルタミン酸に変換することで、旨味を増強することができるが、テアニンは茶特有の成分であり、各種の優れた機能性を有する成分である。そのため、テアニンを有効に利用したい場合には、グルタミナーゼとして、テアニンに作用せずグルタミンにのみ作用するグルタミナーゼを用いることが可能である。
また、本発明では、前記の第1段目または第2段目の工程のいずれにおいても、糖質分解酵素を併用させることができる。糖質分解酵素を茶葉に作用させることで、茶葉中のセルロース、ヘミセルロース、ペクチンなどが分解し、単糖、2糖、オリゴ糖などが生成し、より一層甘味、こく味の豊富な茶類抽出物を得ることができる。
本発明で使用することのできる糖質分解酵素としては、例えば、ペクチナーゼ、セルラーゼ、ヘミセルラーゼ、マンナナーゼ、キシラナーゼ、アミラーゼ、など多糖類に作用して、単糖、オリゴ糖などを生成する酵素を挙げることができるが、これらに限定されるわけではない。
ペクチナーゼは、ポリガラクツロナーゼ、ペクチックエンザイム、ポリメチルガラクツロナーゼ、ペクチンデポリメラーゼとも呼ばれ、ペクリニン酸、ペクチン、ペクチン酸などのα−1,4結合を加水分解する酵素である。ペクチナーゼは、細菌、カビ、酵母、高等植物、カタツムリなどに含まれていることが知られており、本発明ではこれらをはじめとする生物から採取したペクチナーゼを広く使用することができる。また、市販のペクチナーゼ製剤を使用することもできる。例えば、ペクチナーゼPL「アマノ」、ペクチナーゼG「アマノ」(以上、天野エンザイム社製);PectinaseーGODO(合同酒精社製);スクラーゼ(登録商標)A、N、S(以上、三菱化学フーズ社製);スミチーム(登録商標)APー2、SPC、SPG、MC、PX、液状スミチームAPー2、(以上、新日本化学工業社製);ペクチナーゼXPー534(ナガセケムテックス社製);ペクチネックス(登録商標)、ペクチネックスウルトラSPーL、ウルトラザイム(登録商標)、ビノザイム、Citorozym(登録商標)、Peelzyme(登録商標)(以上、ノボノルディスクバイオインダストリー社製);セルロシン(登録商標)、PE60、PEL、可溶性ペクチナーゼT(以上、エイチビィアイ社製);ペクチナーゼSS、ペクチナーゼHL(以上、ヤクルト薬品工業社製)などを例示することができる。
ペクチナーゼの使用量は、ペクチナーゼ製剤には通常複数種類の酵素が含まれているため活性単位では表しにくく、元の茶葉に対して通常、約0.01質量%〜約5質量%、好ましくは約0.1質量%〜約2質量%の範囲内を例示することができる。
セルラーゼはβ−1,4ーグルカン(例えば、セルロース)のグリコシド結合を加水分解する酵素である。セルロースはDーグルコースがβ−1,4結合で分枝無くつながった多糖類の一種でグルコースの数はおよそ5,000個程度と言われている。植物の細胞壁の主要な構成成分で、親水性は強いが水に不溶である。セルラーゼにはセルロースを分子内部から切断するエンドグルカナーゼと、糖鎖の還元末端と非還元末端のいずれかから分解し、セロビオースを遊離するエキソグルカナーゼ(セロビオヒドロラーゼ)がある。また、市販のセルラーゼ類には、β−グルコシダーゼが混在し、グルコースを遊離するものも多い。本発明で用いることのできるセルラーゼとしては、セルロースを分解する活性を有するものであれば特に制限はなく任意のものを使用することができ、市販品のセルラーゼ製剤としては、例えば、セルラーゼT「アマノ」、セルラーゼA「アマノ」(以上天野エンザイム社製);ドリセラーゼ(登録商標)KSM、マルチフェクト(登録商標)A40、セルラーゼGC220(以上ジェネンコア協和社製);セルラーゼGODOーTCL、セルラーゼGODOTCDーH、ベッセレックス(登録商標)、セルラーゼGODOACD(以上、合同酒精社製);Cellulase(東洋紡績社製);セルライザー(登録商標)、セルラーゼXLー522(以上ナガセケムテックス社製);セルソフト(登録商標)、デニマックス(登録商標)(以上ノボザイムズ社製);セルロシン(登録商標)AC40、セルロシン(登録商標)AL、セルロシン(登録商標)T2(以上エイチビィアイ社製);セルラーゼ“オノズカ”3S、セルラーゼYーNC(以上ヤクルト薬品工業社製);スミチーム(登録商標)AC、スミチーム(登録商標)C(以上新日本化学工業社製);エンチロンCM、エンチロンMCH、バイオヒット(洛東化成工業社製)などが挙げられる。セルラーゼの使用量は元の茶葉に対して通常、約0.01質量%〜約1質量%、好ましくは約0.1質量%〜約0.5質量%の範囲内を例示することができる。
ヘミセルラーゼはヘミセルロースを分解する酵素である。ヘミセルロースは、陸上植物細胞の細胞壁を構成する多糖類のうち、セルロースとペクチン以外のものであり、構成する糖が多様であり、結合様式も複雑である。さらにセルロースと水素結合、リグニンと共有結合などを形成し、細胞壁を補強する役割をしている。骨格となる主鎖の糖に側鎖の糖などが結合した構造をしており、それを分解するヘミセルラーゼは、非常に種類が多い。
ヘミセルラーゼとしては、例えば、グルカナーゼ、マンナナーゼ、α−ガラクトシダーゼ、ガラクタナーゼ、キシラナーゼ、アラビナーゼ、ポリガラクツロナーゼなどを挙げることができるが、これらの多種類の糖結合を分解する活性を複数併せ持った酵素ととらえることもできる。市販のヘミセルラーゼとしては、例えばヘミセルラーゼ「アマノ」(天野製薬社製);ベイクザイム(登録商標)HS2000、ベイクザイム(登録商標)IConc(以上、日本シイベルヘグナー社製);エンチロンLQ(洛東化成工業社製);セルロシン(登録商標)HC100、セルロシン(登録商標)HC、セルロシン(登録商標)TP25、セルロシン(登録商標)B、ヘミセルラーゼM(以上、エイチビィアイ社製);スミチーム(登録商標)X(新日本化学工業社製);VERON191、VERON393(以上、レーム・エンザイム社製)などが挙げられる。ヘミセルラーゼの使用量は元の茶葉に対して通常約0.01質量%〜約1質量%、好ましくは約0.1質量%〜約0.5質量%の範囲内を例示することができる。
アミラーゼはグリコシド結合を加水分解することでデンプン中のアミロースやアミロペクチンを、グルコース、マルトースおよびオリゴ糖に変換する酵素である。アミラーゼにはα−アミラーゼ、β−アミラーゼ、グルコアミラーゼがある。α−アミラーゼはデンプンやグリコーゲンのα−1,4結合を不規則に切断し、多糖ないしオリゴ糖を生み出す酵素である。β−アミラーゼはデンプンやグリコーゲンを麦芽糖に分解する酵素である。グルコアミラーゼは糖鎖の非還元末端のα−1,4結合を分解してブドウ糖を産生する酵素である。これらのアミラーゼのうち、特にグルコアミラーゼを好ましく例示できる。グルコアミラーゼは糖鎖の非還元末端のα−1,4結合を分解してグルコースを産生する酵素であるため、茶葉に作用させることにより甘味の強いグルコースが生成するため甘味の増強に効果が大きいと考えられる。市販のグルコアミラーゼとしては、例えば、グルク(登録商標)SG、グルクザイム(登録商標)AF6、グルクザイム(登録商標)NL4.2、酒造用グルコアミラーゼ「アマノ」SD(以上、天野エンザイム社製);GODOーANGH(合同酒精社製);コクラーゼ(登録商標)G2、コクラーゼ(登録商標)M(以上、三菱化学フーズ社製);オプチデックスL(ジェネンコア協和社製);スミチーム(登録商標)、スミチーム(登録商標)SG(以上、新日本化学工業社製);グルコチーム(登録商標)#20000(ナガセケムテックス社製);AMG、サンスーパー(以上、ノボザイムズジャパン社製);グルターゼAN(エイチビィアイ社製);ユニアーゼ(登録商標)K、ユニアーゼ(登録商標)2K、ユニアーゼ(登録商標)30、ユニアーゼ(登録商標)6.0F(以上、ヤクルト薬品工業社製);マグナックス(登録商標)JWー201(洛東化成工業社製);グリンドアミル(登録商標)AG(ダニスコジャパン社製)などが挙げられる。アミラーゼの使用量は元の茶葉に対して通常に対し約0.01質量%〜約1質量%、好ましくは約0.1質量%〜約0.5質量%の範囲内を例示することができる。
グルカナーゼは広義にはグルカンを加水分解する酵素である。グルカンとは、グルコースがグリコシド結合で繋がったポリマーで、結合様式としてはα−1,4、α−1,6、β−1,3、β−1,4、β−1,6などがある。一つのグルカンの中に二つの結合様式が混在することはあるが、α型とβ型が混在することはなく、それぞれα−グルカン、β−グルカンと言われ、天然に最も多く存在する多糖である。α−グルカンの代表的な物質として澱粉(α−1,4)、β−グルカンの代表的物質としてセルロース(β−1,4)が挙げられる。グルカナーゼは狭義にはアミラーゼおよびセルラーゼを除いたものを指すことも多く、β−グルカン(β−1,3、β−1,4、β−1,6結合によるグルコースのポリマー)を分解する酵素をいうこともあり、本発明でいうグルカナーゼはβ−グルカンを分解する酵素を意味する。市販のグルカナーゼとしては、例えば、フィニザイム(登録商標)、ウルトラフロ(登録商標)、ビスコザイム(登録商標)、グルカネックス、セレミックス(以上、ノボザイムズジャパン社製);マルチフェクト(登録商標)BGL、β−グルカナーゼ750L(以上、ジェネンコア協和社製);ツニカーゼ(登録商標)FN(大和化成社製);グルカナーゼ(ICNBiochemicalInc.(California,USA)社製)などが挙げられる。グルカナーゼの使用量は元の茶葉に対して通常約0.01質量%〜約1質量%、好ましくは約0.1質量%〜約0.5質量%の範囲内を例示することができる。
マンナナーゼはβ−1,4−Dーマンノピラノシド結合を加水分解する反応を行う酵素である。市販酵素としては、例えば、マンナナーゼBGM「アマノ」、ヘミセルラーゼ「アマノ」90、セルラーゼA「アマノ」3、ペクチナーゼPL「アマノ」(以上、天野エンザイム社製);β−1,4ーマンナナーゼ(ヤクルト薬品工業社製);スミチーム(登録商標)ACH、スミチーム(登録商標)AC、スミチーム(登録商標)X、スミチーム(登録商標)SPC(以上、新日本化学社製);セルロシン(登録商標)GM5(エイチビイアイ社製);スクラーゼC(以上、三菱化学フーズ社製)などを例示することができる。マンナナーゼの使用量は元の茶葉に対して通常約0.01質量%〜約1質量%、好ましくは約0.1質量%〜約0.5質量%の範囲内を例示することができる。
α−ガラクトシダーゼはD−ガラクトピラノシル−(1→6)−α−D−グルコピラノシドなどのα−ガラクトシド結合を加水分解する反応を行う酵素である。市販のα−ガラクトシダーゼとしては、スミチーム(登録商標)AGS(新日本化学工業社製)が挙げられる。ガラクトシダーゼの使用量は元の茶葉に対して通常約0.01質量%〜約1質量%、好ましくは約0.1質量%〜約0.5質量%の範囲内を例示することができる。
本発明では、糖質分解酵素である、前記のペクチナーゼ、セルラーゼ、ヘミセルラーゼ、グルコアミラーゼ、グルカナーゼ、マンナナーゼおよびα−ガラクトシダーゼのうち2種類以上を組み合わせて使用することで、より効果的に抽出液の甘味、旨味を増強することができる。本発明では澱粉質を分解するためにさらにα−アミラーゼおよび/またはβ−アミラーゼを併用することにより甘味や旨味の増強につながることもある。α−アミラーゼおよびβーアミラーゼは特に澱粉質の多い、穀物類に対して有効である。
市販のα−アミラーゼ製剤としては、ビオザイム(登録商標)F1OSD、アミラーゼS「アマノ」35G、ビオザイム(登録商標)A、ビオザイム(登録商標)L(以上アマノエンザイム社製);コクラーゼ(登録商標)(三菱化学フーズ社製);スミチーム(登録商標)L(新日本化学工業社製);クライスターゼ(登録商標)L1、クライスター(登録商標)P8、クライスターゼ(登録商標)SD80、コクゲンSDーA、コクゲンL、クライスターゼ(登録商標)T10S(以上、大和化成社製);ビオテックスL#3000、ビオテックスTS、スピターゼHS、スピターゼCPー40FG、スピターゼXPー404(以上、ナガセケムテックス社製);グリンドアミル(登録商標)A(ダニスコジャパン社製);BAN、ファンガミル(登録商標)、ターマミル(登録商標)、ノバミル(登録商標)、マルトゲナーゼ(登録商標)、リコザイムスープラ、ステインザイム(登録商標)、アクアザイム、サーモザイム(登録商標)、デュラミル(登録商標)(以上、ノボザイムズジャパン社製);フクタミラーゼ(登録商標)30、フクタミラーゼ(登録商標)50、フクタミラーゼ(登録商標)10L、液化酵素6T、液化酵素、リクィファーゼL45(以上、エイチビーアイ社製);VERONAX、VERONGX、VERONM4、VERONELS(以上、樋口商会社製);ユニアーゼ(登録商標)BMー8(ヤクルト薬品工業社製);ラタターゼ、ラタターゼRCS、SVA、マグナックスJWー121、スミチーム(登録商標)Aー10、スミチーム(登録商標)AS(以上、新日本化学工業社製);ソフターゲン(登録商標)・3H(タイショウテクノス社製);スペザイム(登録商標)AA、スペザイム(登録商標)FRED、ピュラスターOxAm、ピュラスターST(以上、ジェネンコア協和社製);ベイクザイム(登録商標)P500(日本シイベルヘグナー社製)などが挙げられる。またβ−アミラーゼ製剤としてはオプチマルトBBA(ジェネンコア協和社製);β−アミラーゼ#1500、β−アミラーゼL、β−アミラーゼ#1500S(以上、ナガセケムテックス社製);ハイマルトシン(登録商標)G、ハイマルトシン(登録商標)GL(以上、エイチビィアイ社製);ユニアーゼ(登録商標)L(ヤクルト薬品工業社製);GODOーGBA(合同清酒社製)などが挙げられる。また、α−アミラーゼ活性、β−アミラーゼ活性、グルコアミラーゼ活性の全てを含むアミラーゼ複合酵素製剤なども使用することができる。アミラーゼの使用量は元の茶葉に対して通常約0.01質量%〜約1質量%、好ましくは約0.1質量%〜約0.5質量%の範囲内を例示することができる。
酵素処理の条件としては、前記の各工程における酵素処理の条件をそのまま使用することができる。
また、本発明では、第1段目の酵素処理を全く省略し、pH調整剤を添加することにより、pHを未調整の場合よりも、やや高い範囲内に保持しながらプロテアーゼ処理することもできる。第1段目の酵素処理においてタンナーゼ処理を行わなくとも、pHをやや高めとすることで、蛋白質とタンニンの結合が緩くなり、蛋白質にプロテアーゼが作用しやすくなる。また、従来茶葉の酵素分解に使用していた酸性プロテアーゼ以外にも、中性プロテアーゼ、アルカリプロテアーゼなども作用しやすくなる。この際のpHは未調整よりも高ければ特に限定はないが、pHとしては、例えば、4.8〜11.0、好ましくは5.8〜9.0、より好ましくは6.0〜8.5、特に好ましくは7.0〜8.0を挙げることができる。
この場合のpH調整剤としても、前述の、食品添加物として使用できる一般的なアルカリ金属塩、例えば、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウムなどが使用できる。また、プロテアーゼとしても、前記の各種プロテアーゼを少なくとも1種類以上を使用することができ、プロテアーゼ処理と併用して、タンナーゼや糖質分解酵素を作用させることもできる。また、反応温度や時間も、使用したプロテアーゼに応じた通常の酵素処理条件を採用することができ、例えば、20℃〜60℃を例示でき、特に25℃〜50℃が好ましい。また、反応時間としては5分〜24時間、好ましくは1時間〜20時間、より好ましくは4時間〜18時間を例示することができる。
すべての酵素反応終了後の酵素処理物は、60℃〜121℃で2秒〜20分間酵素失活した後冷却し、遠心分離、濾紙濾過等の適宜な分離手段を採用して分離することにより清澄な茶類抽出物を得ることができる。
得られた茶類抽出物は、このままでも本発明の茶類抽出物とすることもできるが、さらにPVPP(ポリビニルピロリドン)、活性炭等で処理することにより、茶類抽出物中に残存するタンニンや、カフェイン、ポリフェノールを除去でき、さらにすっきりした甘味、旨味を有する茶類抽出物とすることができる。PVPPの添加量は、該抽出液の固形分に対して5質量%〜100質量%、特に10質量%〜50質量%添加するのが好ましい。5質量%未満では呈味の改善効果はあまり期待できず、100質量%を超える範囲では茶自体の風味が損なわれる可能性があり好ましくない。PVPPによる処理は、所望する茶類抽出物の風味により一概にはいえないが、例えば、約10℃〜約50℃程度の温度範囲で、約10分〜約2時間攪拌処理する方法を例示することができる。PVPPで処理する際、または処理後にアスコルビン酸ナトリウムを配合することにより風味の劣化を防止することができ効果的である。アスコルビン酸ナトリウムの配合量は特に制限されないが、例えば、茶類抽出物の質量を基準として、約0.005質量%〜約0.5質量%を例示することができる。
その後、得られた茶類抽出物は所望により適宜な濃縮手段、例えば減圧濃縮、逆浸透膜濃縮、凍結濃縮などを採用し濃縮液の形態とすることもできる。濃縮の程度は特に制限されないが、一般には、Bx3°〜80°、好ましくは8°〜60°、より好ましくは10°〜50°の範囲内が好適である。
かくして得られる茶類抽出物は、例えば、茶類飲料に配合し、甘味、旨味を大きく増強すると共に、茶類飲料がもつ苦渋味を低減することができる。配合率は求める風味の違いにより一概にいえないが、0.01質量%〜90質量%、より好ましくは0.1質量%〜80質量%である。
また、茶類飲料以外にも乳飲料、機能性飲料、また、菓子類であるキャンディーやクッキー、ケーキ、さらにゼリーなどに配合することができる。前記乳飲料、機能性飲料、菓子類等に配合するのは茶風味を付与するだけではなく、これらが従来有する甘味、旨味を増強することができる。
以下、実施例、比較例および参考例をあげて本発明の好ましい態様をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
以下の実施例において、%表示は質量を基準としたものとして記載している。
実施例1(pH未調整で酵素処理後、pHを8.0に調整してプロテアーゼ処理)
75℃イオン交換水650gにアスコルビン酸ナトリウム0.15gを溶解した水溶液に、ハンマーミル(スクリーン1.2mm)で粉砕した市販の静岡産1番茶葉50gを加え、80℃達温にて殺菌後、直ちに45℃に冷却した。この段階でのpHは5.6であった。これにタンナーゼ(三菱化学フーズ社製のタンナーゼ)0.5gを加え、10分間撹拌後、さらに、プロテアーゼM(天野エンザイム社製のプロテアーゼ)0.5gを加え、45℃、8時間攪拌反応させた(工程A)。反応終了後のpHは4.5であった。1段目の反応終了後90℃で5分間加熱殺菌し、直ちに45℃に冷却後、10%水酸化ナトリウム水溶液を添加することによりpH8.0に調整した(工程B)。ここにさらにスミチームLP(新日本化学工業社製のプロテアーゼ)0.5gを加え10分間撹拌後、45℃にて16時間静置反応させた(工程C)。反応終了後のpHは6.82であった。反応終了後、固液分離をおこない、分離液を90℃にて1分間加熱殺菌し、冷却した後、ロータリーエバポレーターを用いてBx15°まで減圧濃縮し、20℃に冷却後、800×gにて10分間遠心分離して沈殿物を除去し、本発明の緑茶抽出物(本発明品1)158gを得た(対茶葉収率316%、pH6.75、Bx15.0°)。
実施例2(pH未調整でタンナーゼ、プロテアーゼ、ペクチナーゼおよびセルラーゼ処理後、pHを8.0に調整してプロテアーゼ処理)
75℃イオン交換水650gにアスコルビン酸ナトリウム0.15gおよびハンマーミル(スクリーン1.2mm)で粉砕した市販の静岡産1番茶葉50gを加え80℃達温にて殺菌後、直ちに45℃に冷却した。この段階でのpHは5.6であった。これにタンナーゼ(三菱化学フーズ社製)0.5gを加え、10分間撹拌後、さらに、スミチームAP2(新日本化学工業社製のペクチナーゼ)0.5g、セルロシンAC40(エイチビィアイ社製)0.5gおよびプロテアーゼM(天野エンザイム社製のプロテアーゼ)0.5gを加え、45℃、8時間攪拌反応させた(工程A)。反応終了後のpHは4.5であった。1段目の反応終了後90℃で5分間加熱殺菌し、直ちに45℃に冷却後、10%水酸化ナトリウム水溶液を添加することによりpH8.0に調整した(工程B)。ここにさらにスミチームLP(新日本化学工業社製のプロテアーゼ)0.5gを加え10分間撹拌後、45℃にて16時間静置反応させた(工程C)。反応終了後のpHは6.82であった。反応終了後、固液分離をおこない、分離液を90℃にて1分間加熱殺菌し、これを冷却した後、ロータリーエバポレーターを用いてBx15°まで減圧濃縮し、20℃に冷却後、800×gにて10分間遠心分離して沈殿物を除去し、本発明の緑茶抽出物(本発明品2)197gを得た(対茶葉収率394%、pH6.61、Bx15.0°)。
実施例3(pHを8.0に調整してプロテアーゼ処理)
75℃イオン交換水650gにアスコルビン酸ナトリウム0.15gを溶解した水溶液に、ハンマーミル(スクリーン1.2mm)で粉砕した市販の静岡産1番茶葉50gを加え、80℃達温にて殺菌後、直ちに45℃に冷却した。この時のpHは5.6であった。ここに10%水酸化ナトリウム水溶液を添加することによりpH8.0に調整した後、スミチームLP(新日本化学工業社製のプロテアーゼ)0.5gを加え10分間撹拌後、45℃にて16時間静置反応させた。反応終了後のpHは7.05であった。反応終了後、固液分離をおこない、分離液を90℃にて1分間加熱殺菌し、冷却した後、ロータリーエバポレーターを用いてBx15°まで減圧濃縮し、20℃に冷却後、800×gにて10分間遠心分離して沈殿物を除去し、本発明の緑茶抽出物(本発明品3)125gを得た(対茶葉収率250%、pH6.98、Bx15.0°)。
比較例1(酵素無処理)
75℃イオン交換水650gにアスコルビン酸ナトリウム0.15gを溶解した水溶液に、ハンマーミル(スクリーン1.2mm)で粉砕した市販の静岡産1番茶葉50gを加え、80℃達温にて殺菌後、45℃にて1時間抽出した。引き続き、固液分離をおこない、分離液を90℃にて1分間加熱殺菌し、冷却した後、ロータリーエバポレーターを用いてBx15°まで減圧濃縮し、20℃に冷却後、800×gにて10分間遠心分離して沈殿物を除去し、緑茶抽出物(比較品1)100gを得た(対茶葉収率200%、pH5.86、Bx15.0°)。
比較例2(pH調整せずに、タンナーゼおよびプロテアーゼ処理)
75℃イオン交換水650gにアスコルビン酸ナトリウム0.15gを溶解した水溶液に、ハンマーミル(スクリーン1.2mm)で粉砕した市販の静岡産1番茶葉50gを加え、80℃達温にて殺菌後、直ちに45℃に冷却した。これにタンナーゼ(三菱化学フーズ社製)0.5gを加え、10分間撹拌後、さらにプロテアーゼM(天野エンザイム社製のプロテアーゼ)0.5gを加え、45℃、8時間攪拌反応させた。反応終了後のpHは4.5であった。反応終了後、固液分離をおこない、分離液を90℃にて1分間加熱殺菌し、冷却した後、ロータリーエバポレーターを用いてBx15°まで減圧濃縮し、20℃に冷却後、800×gにて10分間遠心分離して沈殿物を除去し、緑茶抽出物(比較品2)117gを得た(対茶葉収率234%、pH4.51、Bx15.0°)。
比較例3(1段目の酵素処理後、pH調整を行わずにプロテアーゼ処理)
実施例1において、1段目の反応終了後におけるpH調整(10%水酸化ナトリウム水溶液の添加)を行わない以外は、実施例1と同様の操作を行い、緑茶抽出物(比較品3)140gを得た(対茶葉収率280%、pH4.52、Bx15.0°)。
実施例4 官能評価(緑茶飲料に本発明品および比較品を添加して官能評価)
80℃に加熱したイオン交換水20kgに静岡県産緑茶葉1kgを投入し、5分間ゆっくり攪拌した後、40メッシュ金網を用いて、茶葉を分離し、分離した液を20℃に冷却し、抽出液14kgを得、アスコルビン酸ナトリウム7.0g(500ppm)を加え、No.2濾紙(ADVANTEC社製:保留粒子径5μ)にて濾過し、緑茶飲料原液を得た(緑茶飲料原液の分析値;Bx:2.22°、pH:6.4、タンニン含量(酒石酸鉄法):0.44%、アミノ酸含量:0.071%)。これを小分けし、イオン交換水にて10倍(質量比)に希釈し、その希釈液に本発明品1〜3および比較品1〜3をそれぞれ0.5%添加したものを調製し、137℃、30秒間加熱殺菌後、88℃まで冷却して500mlペットボトルに充填し、2分間保持後、室温(25℃)まで冷却し、ペットボトル入り緑茶飲料とした。
上記ペットボトル入り緑茶飲料を良く訓練された10名のパネラーにて評価を行った。評価は苦渋味、甘味、旨味、バランスについてそれぞれ、非常によい:10点、良い:8点、やや良い:6点、やや悪い:4点、悪い:2点、非常に悪い0点として、コメントを記した。その平均点およびコメントの平均的な内容を表1に示す。
Figure 0006392226
表1に示した通り、工程(A)としてpH4〜6(実測値5.6)でタンナーゼおよびプロテアーゼ処理後、工程(B)としてpHを8.0に調整し、工程(C)としてプロテアーゼ処理を行った本発明品1を添加した緑茶飲料は、緑茶の旨味、甘味、こく味が強く、また、苦渋味がほのかでマイルドで、風味全体のバランスが良く、高級抹茶のような呈味であり、極めて良好な評価であった。さらにまた、工程(A)としてpH4〜6(実測値5.6)でタンナーゼ、プロテアーゼ、ペクチナーゼおよびセルラーゼ処理後、工程(B)としてpHを8.0に調整し、工程(C)としてプロテアーゼ処理した本発明品2(すなわち、本発明品1に対し、第1段目の工程においてさらに糖質分解酵素を作用させたもの)を添加した緑茶飲料は、緑茶の旨味、こく味が強く、甘味が際だって強く、また、苦渋味がほのかでマイルドで、風味全体のバランスが良く、高級抹茶のような呈味であり、かつ、苦渋味、甘味、旨味、バランスのいずれについても本発明品1よりも評価の点数が高く、極めて良好であった。
pHを8.0に調整してプロテアーゼ処理した本発明品3を添加した緑茶飲料は緑茶の旨味、甘味、こく味があり、また、苦渋味はあるが、あまり目立たないという良好な評価であり、評価の点数としては、本発明品1および2と比べるとやや劣っているが、ある程度良好な結果であった。
一方、酵素処理を全く行っていない比較品1を添加した緑茶飲料は、緑茶の旨味、甘味が弱く、強い苦渋味を有しているという評価で、苦渋味、甘味、旨味、バランスのいずれについても評価が低かった。
茶葉をpH調整せずにタンナーゼおよびプロテアーゼで処理した比較品2を添加した緑茶飲料は、比較品1を添加した緑茶飲料と比べると、大幅に緑茶の旨味が強くなっているという評価であったが、本発明品1および2と比べると評価はやや低く、本発明品3と比べても劣っていた。苦渋味については比較品1を添加した緑茶飲料より弱いが、まだかなり強く、甘味はやや乏しいという評価であった。
また、pH調整せずに、タンナーゼおよびプロテアーゼ処理を行い、酵素失活後においても、pH調整を行わずに、さらにプロテアーゼを作用させ処理した比較品3を添加した緑茶飲料は、比較品2を添加した飲料と比べてやや旨味、甘味が強かったが、苦渋味がやや際だっておりバランスが悪く、総合評価では比較品2と比べて大きな差はなく、本発明品1および2と比べて評価は低かった。
実施例5 成分分析
本発明品1〜3および比較品1〜3のアミノ酸組成について分析し、固形分収率およびアミノ酸について比較した。
アミノ酸分析装置:日立高速L−8800A
測定方法:ニンヒドリンを用いたポストカラム発色によるHPLC法
本発明品1〜3および比較品1〜3の抽出物の収量およびアミノ酸分析値(アミノ酸濃度)
を表2に示す。
また、これらの値を茶葉からの値に換算し、茶葉からの固形分収率(Bx換算)および茶葉1gからのアミノ酸抽出量(mg)としたものを表3に示す。
Figure 0006392226
Figure 0006392226
まず、比較品2は、pH調整せずに、タンナーゼおよびプロテアーゼ処理を行ったものであるが、酵素処理を全く行わない比較品1に対し、約6倍のアミノ酸が抽出され、茶葉中のタンパク質が分解し、アミノ酸が生成しているものと認められる。一方、pH調整せずに、タンナーゼおよびプロテアーゼ処理を行い、酵素失活後、pH調整を行わずにさらにプロテアーゼを作用させ処理した比較品3のアミノ酸収率は、比較品2よりやや多いが、それほど増加しておらず、第2段目のプロテアーゼ処理によりそれほど多くのアミノ酸が生成していないことが判明した。
それに対し、本発明品3は、pHを8.0に調整してプロテアーゼ処理したものであるが、タンナーゼ処理を全く行っていないにもかかわらず、比較品3よりも多くのアミノ酸が生成していた。この理由として、茶葉の水分散液をアルカリ性とすることで、タンニンとタンパク質の結合が弱くなり、その状態でのプロテアーゼ処理により、茶葉中のタンパク質にプロテアーゼが作用しやすくなったことが推定される。また、茶葉からの可溶性固形分収率も全体的に増加することが認められた。
さらに、本発明品1は工程(A)としてpH4〜6でタンナーゼおよびプロテアーゼ処理後、工程(B)としてpHを8.0に調整し、工程(C)としてプロテアーゼ処理を行ったもの(すなわち、比較品2と同一の工程後に、pH8.0に調整してプロテアーゼ処理を行ったもの)であるが、比較品2、3と比べてアミノ酸収率が多く、工程(C)により、多量のアミノ酸が生成していると認められた。また、本発明品1のアミノ酸収率は、本発明品3と比べても極めて多く、工程(A)において、タンナーゼおよびプロテアーゼを用いた酵素処理を行うことにより、工程(C)におけるタンパク質分解の効果を著しく高めるものと認められた。この理由として、工程(A)において、特にタンナーゼ処理の作用により、茶葉中のタンニンが分解されることにより、茶葉中のタンパク質とタンニンの結合が弱まり、工程(C)におけるpHを上昇させた後のプロテアーゼ処理において、プロテアーゼが茶葉タンパク質に作用しやすくなったものと推定される。また、茶葉からの可溶性固形分収率も全体的さらに増加することが認められた。
さらにまた、本発明品2は、本発明品1における工程(A)において、糖質分解酵素を作用させたものであるが、本発明品1よりもさらにアミノ酸収率が増加し、また、茶葉からの可溶性固形分収率も全体的にさらに増加することが認められた。糖質分解酵素の作用により、細胞壁成分が分解し、また、その結果プロテアーゼがさらに作用しやすくなることによると推定される。
以上の結果より、茶葉に対しプロテアーゼ処理を行う際に、pH調整剤を添加してpHを上昇させることにより、従来分解されにくかった茶葉のタンパク質がさらに分解され、遊離アミノ酸量が著しく増加することが明らかとなった。
また、実施例4における官能評価の結果から、風味の良好であった茶類抽出物は、アミノ酸の生成量が多いことが認められ、茶葉中のタンパク質をアミノ酸に分解することにより、茶類飲料の旨味、こく味、甘味の増強の高い抽出物が得られると認められた。
実施例6 本発明によるアミノ酸生成量の推移
実施例1および比較例3において、最初の酵素添加直後(0時間)から2時間毎にサンプリングし遊離アミノ酸を測定した。測定方法は反応液約1mlを1.5mlマイクロチューブにサンプリングしサンプリング液は直ちに5分間沸騰水浴して酵素反応を停止させ、放冷後、サンプリング液を小型遠心機で15,000rpm、5分間遠心し、上清を回収した。上清はイオン交換水で適宜希釈し、希釈サンプル液0.2mlに除タンパク液0.6ml加える。15分静置後、15,000rpm、5分間遠心処理する。ニンヒドリン比色法で上清中のアミノ酸を定量した。遊離アミノ酸量の推移を図1に示す。
実施例1では反応開始から8時間後に行った工程(C)、すなわち、pH8.0への調整後のプロテアーゼ添加後の酵素反応により、遊離アミノ酸が急激、かつ、格段に増加していることが認められた。それに対し、pH調整を行わずにプロテアーゼ反応を行った比較例3でも遊離アミノ酸は時間の推移と共に徐々に増加しているが、約16時間後では実施例1と比較して約1/2であり、大きな差が見られた。したがって、第1段目の反応の後に、pH8.0への調整を行い、プロテアーゼ処理を行ったことで、茶葉中のタンパク質の分解が劇的に進んだことが認められる。
実施例7〜12(工程(B)において上昇させるpHを変えたもの)
75℃イオン交換水650gにアスコルビン酸ナトリウム0.15gおよびハンマーミル(スクリーン1.2mm)で粉砕した市販の静岡産1番茶葉50gを加え80℃達温にて殺菌後、直ちに45℃に冷却した。この段階でのpHは5.6であった。これにタンナーゼ(三菱化学フーズ社製)0.5gを加え、10分間撹拌後、さらにスミチームAP2(新日本化学工業社製のペクチナーゼ)0.5g、セルロシンAC40(エイチビィアイ社製)0.5gおよびプロテアーゼM(天野エンザイム社製のプロテアーゼ)0.5gを加え、45℃、8時間攪拌反応させた(工程A)。反応終了後のpHは4.5であった。1段目の反応終了後、殺菌工程を行わずに、10%水酸化ナトリウム水溶液を添加することによりpH5.0(実施例7)、5.5(実施例8)、6.0(実施例9)、6.5(実施例10)、7.0(実施例11)または7.5(実施例12)に調整した(工程B)。ここにさらにスミチームLP(新日本化学工業社製のプロテアーゼ)0.5gを加え10分間撹拌後、45℃にて16時間静置反応させた(工程C)。反応終了後、固液分離をおこない、分離液を90℃にて1分間加熱殺菌し、これを冷却した後、ロータリーエバポレーターを用いてBx15°まで減圧濃縮し、20℃に冷却後、800×gにて10分間遠心分離して沈殿物を除去し、本発明の緑茶抽出物(本発明品7〜12)を得た。
実施例7〜12の工程Bにより調整したpH、本発明品7〜12のpH、製品収率(対茶葉%)、アミノ酸含量(%)、カフェイン含量(%)およびタンニン含量(%)を表4に示す。
比較例4(実施例7の工程(B)および(C)を行わないもの)
実施例7において第1段目の酵素処理反応(工程A)終了後、固液分離をおこない、分離液を90℃にて1分間加熱殺菌し、冷却した後、ロータリーエバポレーターを用いてBx15°まで減圧濃縮し、20℃に冷却後、800×gにて10分間遠心分離して沈殿物を除去し、緑茶抽出物(比較品4)を得た。
比較例5(実施例7において工程(B)の後pH調整せずに工程(C)行ったもの)
実施例7において第1段目の酵素処理反応(工程A)終了後、pH調整を行わずに、さらにスミチームLP(新日本化学工業社製のプロテアーゼ)0.5gを加え10分間撹拌後、50℃にて16時間静置反応させた(工程C)。反応終了後、固液分離をおこない、分離液を90℃にて1分間加熱殺菌し、冷却した後、ロータリーエバポレーターを用いてBx15°まで減圧濃縮し、20℃に冷却後、800×gにて10分間遠心分離して沈殿物を除去し、緑茶抽出物(比較品5)を得た。
比較品4および5のpH、製品収率(対茶葉%)、アミノ酸含量(%)、カフェイン含量(%)、タンニン含量(%)を表4に示す。
Figure 0006392226
表4に示した通り、第1段目の酵素処理(工程A)の終了後にpHを上昇(工程B)させた後、さらにプロテアーゼを加えて酵素処理(工程C)を行った本発明品7〜12は、いずれも、比較品4、5(両者とも酵素反応途中にpH調整を行っていない)と比較して、製品収率が高く、特に、成分としてアミノ酸が多く抽出されていた。表4より工程BにおけるpHは6.0(本発明品9)付近が最も良好であることが読み取れるが、5.0(本発明品7、0.3の上昇)であっても、比較品5との対比により、大きな効果(製品収率増加効果、アミノ酸収率増加効果)が得られることが認められた。この結果から、工程Bにおいて上昇させるpHはわずか(0.1程度)であっても、かなりの効果が得られることが予想される。
実施例7 官能評価(緑茶飲料に本発明品および比較品を添加して官能評価)
実施例4と同一の方法により、緑茶飲料原液を得た(緑茶飲料原液の分析値;Bx:2.22°、pH:6.4、タンニン含量(酒石酸鉄法):0.44%、アミノ酸含量:0.071%)。これを小分けし、イオン交換水にて10倍(質量比)に希釈し、その希釈液に本発明品7〜12ならびに比較品4および5をそれぞれ0.5%添加したものを調製し、137℃、30秒間加熱殺菌後、88℃まで冷却して500mlペットボトルに充填し、2分間保持後、室温(25℃)まで冷却し、ペットボトル入り緑茶飲料とした。
上記ペットボトル入り緑茶飲料を良く訓練された10名のパネラーにて評価を行った。評価は苦渋味、甘味、旨味、バランスについてそれぞれ、非常によい:10点、良い:8点、やや良い:6点、やや悪い:4点、悪い:2点、非常に悪い0点として、コメントを記した。その平均点およびコメントの平均的な内容を表5に示す。
Figure 0006392226
表5に示した通り、第1段目の酵素処理(工程A)の終了後にpHを上昇(工程B)させた後、さらにプロテアーゼを加えて酵素処理(工程C)を行った本発明品7〜12を添加した緑茶飲料は、いずれも、比較品4、5(両者とも酵素反応途中にpH調整を行っていない)を添加した緑茶飲料と比較して、緑茶の旨味、こく味が強く、甘味が際だって強く、また、苦渋味がほのかでマイルドで、風味全体のバランスが良く、高級抹茶のような呈味を有しているという結果であった。したがって、工程BにおいてpHを上昇させてからさらに酵素処理を行って得られた抽出物を添加することにより、本発明品の抽出物を添加された飲料の呈味は大きく改善されることが認められた。また、工程BでpH調整を行っていない比較品5と、工程BにおいてpHを0.3上昇させた本発明品7との比較から、工程BにおけるpHの上昇は0.3であっても大きな効果(旨味等増強効果)が得られることが認められた。この官能評価の結果からも、工程Bにおいて上昇させるpHはわずか(0.1程度)であっても、かなりの効果が得られることが予想される。
実施例13
実施例7において、工程Cにおいて、スミチームLP(新日本化学工業社製のプロテアーゼ)0.5gに加えて、グルタミナーゼGTを0.5g(新日本化学工業社製テアニンに作用せず、グルタミンに作用するグルタミナーゼ)およびアスパラギナーゼを0.5g添加する以外は実施例7と同様の操作を行い、本発明の緑茶抽出物(本発明品13)202g(対茶葉収率404%)を得た。
本発明品7および13のアミノ酸組成を表6に示す。
Figure 0006392226
表6に示す通り、本発明品13は本発明品7と比べ、アスパラギンおよびグルタミンが激減しており、一方で、アスパラギン酸およびグルタミン酸が激増しており、アスパラギン酸の増加分はほぼアスパラギンの減少分に相当し、グルタミン酸の増加分はほぼグルタミンの減少分に相当していた。一方、テアニンについては、含有量はほぼ同程度であった。したがって、本発明品7のアスパラギンがアスパラギナーゼの作用によりアスパラギン酸に変換され、また、グルタミンがグルタミン酸に変換されて、本発明品13の数値となったと推定される。
実施例14
本発明品7と13をそれぞれ2%水溶液とし、良く訓練された10名のパネラーにて評価を行った。その結果、10名全員が、本発明品13が本発明品7と比較して、旨味が強いと判断した。

Claims (5)

  1. 茶葉のタンナーゼ処理およびプロテアーゼ処理を含む茶類抽出物の製造方法であって、以下の工程A〜Cを含む、製造方法。
    工程A:茶葉を第1段目の酵素処理する工程であって、酵素としてタンナーゼおよび酸性プロテアーゼを含む、工程
    工程B:工程Aの終了後、工程Aの実施された後のpHに対しpHを0.4以上上昇させる工程、
    工程C:工程Bの後に第2段目の酵素処理する工程であって、酵素として工程Aのプロテアーゼとは異なる中性域からややアルカリ性域で作用するプロテアーゼを含み、該酵素処理をpH4.8〜10.0の範囲内に保持しながら行う、工程。
  2. 第1段目の酵素処理をpH4.0〜6.0の範囲内を保持しながら行い、第2段目の酵素処理をpH8.0〜10.0の範囲内を保持しながら行う請求項1に記載の方法。
  3. 工程Aおよび/または工程Cの酵素がグルタミナーゼおよび/またはアスパラギナーゼを含むものである請求項1または2に記載の方法。
  4. 工程Aおよび/または工程Cの酵素が糖質分解酵素を含むものである請求項1〜のいずれか1項に記載の方法。
  5. 茶葉が不発酵茶、半発酵茶または発酵茶から選ばれる1種または2種以上である請求項1〜のいずれか1項に記載の方法。
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