JP2006042625A - 茶類抽出物の製造方法 - Google Patents

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賢二 熊沢
Hideki Masuda
秀樹 増田
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秀 金子
Makoto Togawa
戸川  真
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Abstract

【課題】茶の旨味に関与するグルタミン酸含量を高めた、旨味やコク味が強く、渋味や苦味あるいは異味や異臭の少ない茶類抽出物を製造する方法を提供する。
【解決手段】茶類原料の抽出時または抽出後にグルタミナーゼ作用させると、カテキン等の阻害物質の存在にもかかわらずテアニンが効率的にグルタミン酸に変換され、旨味やコク味の強い飲用に適した抽出物が得られる。さらに、グルタミナーゼを作用させることにより得られた茶抽出物は旨味やコク味が強く呈味がすぐれており、飲食品に添加すると旨味を付与・増強する効果を有する。

Description

本発明は、旨味およびコク味が強く、苦味や渋味の少ない茶類抽出物の製造方法に関する。
近年、缶やペットボトルなどに充填された茶類飲料は、手軽さや健康志向から消費者の高い支持を得ており、生産量は高い伸びを示している。特に、最近の傾向では、旨味やコク味が強く、渋味や苦味の少ない茶類飲料が好まれている。茶の旨味は茶に含まれるアミノ酸に由来することが知られており、特にテアニンは旨味の強い茶に多く含まれることから、茶の旨味に最も寄与する成分と考えられてきた。しかし、最近の研究ではテアニンの示す味は弱く、その閾値は1500mg/Lと高いため、通常の茶浸出液におけるテアニン濃度(数百mg/L)では閾値に達しない。さらに、テアニンを添加しても茶の旨味は強まらないことも報告されている。このためテアニンは茶の旨味の主体になり得ず、グルタミン酸が旨味に関与すると考えられている(非特許文献1)。
旨味あるいはコク味の増強された茶類抽出物の製造に関しては、茶類原料をプロテアーゼおよびタンナーゼの存在下に抽出することにより、茶類原料に含まれているタンパク質を加水分解してグルタミン酸等の旨味の基となるアミノ酸を遊離させて旨味やコク味の強い茶類エキスとする方法が提案されている(特許文献1)。しかし、この方法では茶類に含まれているタンニンがプロテアーゼによるタンパク質の加水分解を阻害するため、タンニンを分解するタンナーゼを添加することが必須の要件となっている。茶類の抽出液中ではカテキン等の阻害物質の存在により、酵素反応は容易に進行しないことが報告されており(非特許文献2、3)、単独で茶類抽出物の旨味を増強する酵素はこれまで知られていなかった。また、茶の旨味に関与するグルタミン酸に関しては、茶から抽出された酵素がグルタミンまたはテアニンをグルタミン酸に変換した例(非特許文献4)およびアスペルギルス属から得られたグルタミナーゼがテアニンに対しても活性を示した例(特許文献2)が知られているが、これらはいずれも阻害物質のないモデル溶液系での反応例であり、カテキン等の阻害物質が存在する茶類抽出物に直接酵素を作用させてグルタミン酸を生成させ茶類抽出物の旨味を増強する試みはこれまで全くなされていなかった。
特開2003−144049号公報 特開2002−218986号公報 茶研報93:p55〜61,(2002) 第47回香料・テルペンおよび精油化学に関する討論会講演要旨集p88〜90,(2003) Kenji Ogawa et al, "Zeitschrift fuer Naturforschung. Section C. Biosciences",Vol.50,No.7-8,p493〜498(1995) Tojiro Tsushida et al,"Agricultural and Biological Chemistry", p2913〜2917,(1985)
本発明が解決しようとする課題は、茶の旨味に関与するグルタミン酸含量を高めた、旨味やコク味が強く、渋味や苦味あるいは異味や異臭の少ない茶類抽出物を製造する方法を提供することである。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、茶類原料の抽出時または抽出後にグルタミナーゼ作用させると、カテキン等の阻害物質の存在にもかかわらずテアニンが効率的にグルタミン酸に変換され、旨味やコク味の強い飲用に適した抽出物が得られることを見出した。さらに、グルタミナーゼを作用させることにより得られた茶抽出物は旨味やコク味が強く呈味がすぐれており、飲食品に添加すると旨味を付与・増強する効果を有することを見出し、本発明を完成した。
すなわち本発明は茶類原料の抽出時および/または抽出後にグルタミナーゼを作用させることを特徴とする茶類抽出物の製造方法であり、茶類原料の抽出時および/または抽出後にグルタミナーゼを作用させることにより、茶類原料に含まれるテアニンをグルタミン酸へ変換することを特徴とする茶類抽出物の製造方法であり、茶類原料が不発酵茶である前記茶類抽出物の製造方法であり、前記製造方法により製造された茶類抽出物であり、前記茶類抽出物を含有することを特徴とする飲食品の旨味付与剤であり、前記旨味付与剤を添加することにより、旨味が付与・増強された飲食品である。
本発明の茶類抽出物の製造方法によれば、茶類原料に含まれるテアニンが効率的にグルタミン酸に変換されるので、グルタミン酸含量が高く旨味・コク味の強い茶類抽出物が得られる。さらに、得られた抽出物を飲食品に添加すると、飲食品に旨味を付与・増強することができる。
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
(1)原材料
本発明に使用する茶類原料とは、ツバキ科茶の樹(Camellia sinensis var.) の芽、葉、茎であり、品種、産地を問わず使用することができ、また、生であっても、飲料用として前処理を施したものであってもよい。茶の前処理方法としては不発酵、半発酵、後発酵があるが、いずれの処理方法によるものでもよい。不発酵茶としては緑茶(煎茶、玉露、かぶせ茶、番茶、玉緑茶、抹茶、ほうじ茶、釜炒り茶、てん茶等)、半発酵茶としてはウーロン茶、包種茶等、発酵茶としては紅茶、プーアール茶が挙げられるが、旨味やコク味が特に必要とされる不発酵茶や半発酵茶が好ましく、特に緑茶が好ましい。また、必要に応じて、副原料として玄米などの穀類や各種植物の葉、茎、根などを加えても良い。
(2)酵素反応
本発明に使用するグルタミナーゼは、テアニンをグルタミン酸に加水分解する活性を有するものであれば任意のものを使用することができる。具体的には、グルタミナーゼ生産能を有する糸状菌や大腸菌を常法に従って培養し、得られた培養物を 常法により精製したものを挙げることができ、市販されているグルタミナーゼ、例えば、Glutaminase(Fluka社製:糸状菌由来)、Glutaminase(SIGMA社製:大腸菌由来)、グルタミナーゼ ダイワ C100S(大和化成社製:糸状菌由来)、グルタミナーゼ ダイワ C300S(大和化成社製:糸状菌由来)、グルタミナーゼ ダイワ C100M(大和化成社製:糸状菌由来)などを用いても良い。グルタミナーゼの使用量は、力価などにより異なるが、例えば、茶類原料の重量を基準として0.001〜100unit/gの範囲を例示することができる。茶類原料のグルタミナーゼ処理は、茶類原料の抽出時または抽出後のいずれであってもよく、茶類原料または抽出物に水を添加して静置条件下や、好ましくは撹拌条件下で約0〜約80℃、好ましくは約20〜約70℃の温度範囲で、約1分〜24時間、好ましくは約5分〜1時間グルタミナーゼを作用させる方法を例示することができる。なお、この際にプロテアーゼ、ペプチダーゼ、γ-グルタミルトランスペプチダーゼ、アシラーゼなどのタンパク質、ペプチドあるいはアミノ酸に作用する酵素やタンナーゼなどのポリフェノールを分解する作用を有する酵素を添加してもよく、さらに、pH調整剤やアスコルビン酸またはその塩などを添加してもよい。
(3)精製処理
酵素を失活して得られた抽出物は、異味や異臭を生じることなく旨味やコク味が増強され、渋味や苦味は低減されているので不溶物を除去した後、そのまま飲用あるいは飲食品に添加することができるが、減圧蒸留濃縮、凍結濃縮或いは膜濃縮などの手段により濃縮して使用することもできる。さらに抽出液を合成吸着剤で精製処理を行うことにより、茶に由来する不要な香味成分がさらに除去された抽出物を得ることができる。本発明で使用される合成吸着剤としては、その母体がスチレン系、例えばアンバーライト(登録商標)XAD−16(オルガノ株式会社製)、スチレン-ジビニルベンゼン系、例えばダイヤイオン(登録商標)HP−20(三菱化学株式会社製)、アクリル系、例えばダイヤイオンWK−10(三菱化学株式会社製)、メタクリル系、例えばダイヤイオンHP−2MG(三菱化学株式会社製)、アクリル酸エステル系、例えばアンバーライトXAD−7(オルガノ株式会社製)、アミド系、例えばアンバーライトXAD−11(オルガノ株式会社製)、二酸化ケイ素系、例えばサイロピュート202(富士シリシア化学株式会社製)、デキストラン系、例えばセファデックス(登録商標)G−25(アマシャム ファルマシア バイオテク社製)、ポリビニル系、例えばダイヤイオンFP−II(三菱化学株式会社製)などが使用できる。また、本発明における合成吸着剤の処理方法は通常行われている方法で行えば良く、例えば、カラムに充填された合成吸着剤に茶類の抽出液を一定流量で送液する方法や、抽出釜に仕込んだ抽出液に合成吸着剤を投入し、一定時間撹拌後に合成吸着剤を分離する方法がある。その方法に格別の制約はなく、目的により選択することができる。
(4)製剤化
上記方法で得られた茶類抽出物はそのまま飲用あるいは飲食品に添加できるが、抽出液を凍結乾燥等により粉末化して使用することもできる。さらに、抽出物を下記のように製剤化して使用することもできる。
一般的には水、アルコール、グリセリン、プロピレングリコール、トリエチルシトレート等の(混合)溶剤に適当な濃度で溶解させて(具体的には、水/エタノール、水/エタノール/グリセリン、水/グリセリン等の混合溶剤)液剤とし、またはこれにデキストリン、シュークロース、ペクチン、キチン等を加えることもできる。さらにこれらを濃縮してペースト状の抽出エキスとすることもでき、また、各種成分の溶液に賦形剤(デキストリン等)を添加し噴霧乾燥によりパウダー状にすることも可能であり、用途に応じて種々の剤形を採用することができる。
(5)用法
本発明の茶類抽出物は異味や異臭を生じることなく旨味やコク味が増強され、渋味や苦味は低減されているので、そのまま飲用に供することができる。また、茶類飲料に添加すれば、茶類飲料の旨味やコク味を増強することができる。さらに、茶類飲料以外の飲食品に添加すると、飲食品等に旨味やコク味を付与することができる。本発明の茶類抽出物は飲食品の加工段階で適宜添加することができ、添加量は茶類抽出物の濃縮の程度により異なるが、一般的には飲食品に対して0.01〜100%の添加量(抽出物の固形成分として)が適当である。
本発明の茶類抽出物は各種飲食品に特に制限なく使用することができる。例えば、果実類またはその加工品、野菜またはその加工品、魚介類またはその加工品、練製品、調理食品、総菜類、スナック類、珍味類、加工食品、栄養食品、茶飲料およびコーヒー飲料などの嗜好飲料、果汁飲料、炭酸飲料、清涼飲料、機能性飲料、アルコール飲料、アイスクリーム、シャーベット等の冷菓類、ゼリー、プリン、羊かん等のデザート類、クッキー、ケーキ、チョコレート、チューイングガム、饅頭等の菓子類、菓子パン、食パン等のパン類、ジャム類、ラムネ、タブレット、錠菓類などがあげられる。さらに、日本料理のだし、例えば、鰹節、魚介類、昆布、シイタケ、鶏肉、野菜類などのだし汁および和風調味料、または、西洋料理のスープストック、例えば、牛肉、鶏肉、豚肉、魚介類、野菜類などのだし汁および洋風調味料、または、中華料理のタン(湯)、例えば、牛肉、鶏肉、豚肉、魚介類、野菜類などからとったスープおよび中華調味料などがあげられる。また、茶類抽出物は、適宜、香味成分あるいは色素を調合し香味および色調を増強することもできる。調合に使用される香味成分あるいは色素には特に制限はなく、公知の香味成分あるいは色素が目的に応じて適宜配合して用いられる。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明は実施例の記載に限定されるものではない。
〔茶類抽出物〕
煎茶葉100gに80℃の熱水(蒸留水)を2000g投入し5分間抽出後、330メッシュの篩いにてろ過し茶抽出液を得た。得られた茶抽出液は直ちに20℃以下まで冷却後ろ紙を用いてろ過した。ろ過した茶抽出液を凍結乾燥させ抽出物18gを得た(煎茶抽出物A)。
〔実施例1〕
煎茶抽出物A2gおよびグルタミナーゼ ダイワ C100S(大和化成社製)0.2gを400gの蒸留水に溶解した後、50℃にて30分間酵素処理を行った。酵素処理後、ろ紙ろ過により清澄な煎茶抽出物(本発明品1)を得た。
〔実施例2〕
煎茶抽出物A2gおよびグルタミナーゼ ダイワ C100S(大和化成社製)0.2gを400gの蒸留水に溶解した後、50℃にて30分間酵素処理を行った。酵素処理後、サイロピュート202(富士シリシア化学株式会社製)0.2gを添加し、1分間撹拌した後、ろ紙ろ過により清澄な煎茶抽出物(本発明品2)を得た。
〔比較例1〕
煎茶抽出物A2gを室温で400gの蒸留水に溶解した後、ろ紙ろ過により清澄な煎茶抽出物(比較品1)を得た。
〔比較例2〕
煎茶抽出物A2gを400gの蒸留水に溶解し、50℃にて30分間保持した後、ろ紙ろ過により清澄な煎茶抽出物(比較品2)を得た(グルタミナーゼを使用しない点以外は実施例1と同条件)。
〔比較例3〕
実施例1において、グルタミナーゼの代わりにペクチナーゼG(天野エンザイム社製)0.2gを使用した以外は実施例1と同様に処理して煎茶抽出物(比較品3)を得た。
〔比較例4〕
実施例1において、グルタミナーゼの代わりにヘミセルラーゼ「アマノ」90G(天野エンザイム社製)0.2gを使用した以外は実施例1と同様に処理して煎茶抽出物(比較品4)を得た。
〔試験例1〕
実施例1〜2および比較例1〜4で得られたそれぞれの煎茶抽出物(本発明品1〜2および比較品1〜4)について5名のパネルによる官能評価を行った結果を表1に示す。評価基準は、旨味およびコク味あるいは異味および異臭は比較品1を2点とし、苦味および渋味は比較品1を6点とした場合の7段階相対評価とした。その結果を表1に示す。
Figure 2006042625
以上の結果から、本発明品1および2は、極めて旨味やコク味が強く、渋味や苦味あるいは異味や異臭の少ない煎茶抽出物であることが示された。
〔試験例2〕
実施例1〜2および比較例1で得られたそれぞれの煎茶抽出物を、高速液体クロマトグラフィーにて測定し、その結果を図1に示した。図1の結果より、本発明品1は比較品1および2に比べテアニンは約1/3に減少し、グルタミン酸は約5.5倍に増加していることが示された。
高速液体クロマトグラフィー測定条件
分析は、実施例1〜2および比較例1で得られたそれぞれの煎茶抽出物をさらに10倍に希釈して調製した試料溶液(100μL)に100μLのOPA試薬(o-phthalaldehyde:40mgを10mLのメタノールに溶解したもの)と1200μLのNaOHにてpH9.5に調整した50mM−ホウ酸水溶液、100μLの2% N-acetyl-L-cysteine水溶液(200mgのN-acetyl-L-cysteineを酢酸緩衝液(pH4.0)にて10mLに定容した]を混合した後に速やかに行った。装置はL−7000形高速液体クロマトグラフ(株式会社日立製作所製)を使用した。カラムはCAPCELL PAK C18 MG(250mm×4.6mm i.d.、5μm、資生堂ファインケミカル事業部)を使用し、オーブン温度は40℃とした。移動相はA液に50mM−酢酸ナトリウム水溶液、B液にメタノールを用い、最初A:B=90:10(v/v)で55分後にA:B=40:60(v/v)となる直線グラジエントとした(流速:1.2mL/min)。試料注入量は10μLとした。検出器は蛍光検出器(Exciation:340nm、Emission:450nm)を用いた。
〔試験例3〕
煎茶抽出物A2gおよびグルタミナーゼ ダイワ C100S(大和化成社製)0.2gを400gの蒸留水に溶解し、50℃にて30分間酵素処理を行った。酵素処理後、ろ紙ろ過により得られた清澄な煎茶抽出物を凍結乾燥することにより、煎茶抽出物の凍結乾燥粉末1.6gを得た(本発明品3)。この本発明品3を市販コンソメスープに添加し、官能評価を実施した。
市販コンソメ粉末10gに本発明品3を0.6g添加したコンソメスープ及び本発明品3の代わりにグルタミン酸ナトリウム0.6gを添加したコンソメスープをそれぞれ調製し、評価用試料とした。対照品として、市販コンソメ粉末を用い、それぞれ10gに熱湯を加えて全量を600mLに調製し、2種類のコンソメスープについて、旨味及びコク味の強さ、飲食品らしい呈味の複雑さを10名のパネルで評価した。評価基準は、対照品の呈味を2とした場合の5段階相対評価とした。その結果を表2に示す。
Figure 2006042625
以上の結果から、本発明品3にはコンソメスープの旨味、コク味を増強し、呈味をコンソメスープらしいより複雑な好ましいものにする効果がみられた。
本発明の茶類原料の抽出時および/または抽出後にグルタミナーゼを作用させる製法により、テアニンが効率的にグルタミン酸に変換され、極めて旨味やコク味が強く、渋味や苦味あるいは異味や異臭の少ない茶類抽出物が得ることができる。
試験例2の茶類抽出物の高速液体クロマトグラムである。

Claims (6)

  1. 茶類原料の抽出時および/または抽出後にグルタミナーゼを作用させることを特徴とする茶類抽出物の製造方法。
  2. 茶類原料の抽出時および/または抽出後にグルタミナーゼを作用させることにより、茶類原料に含まれるテアニンをグルタミン酸へ変換することを特徴とする茶類抽出物の製造方法。
  3. 茶類原料が不発酵茶である請求項1または2に記載の茶類抽出物の製造方法。
  4. 請求項1〜3のいずれかの項に記載された方法により製造された茶類抽出物。
  5. 請求項4記載の茶類抽出物を含有することを特徴とする飲食品の旨味付与剤。
  6. 請求項5記載の旨味付与剤を添加することにより、旨味が付与・増強された飲食品。
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