JP2003206380A - ポリビニルアルコール系フィルム - Google Patents
ポリビニルアルコール系フィルムInfo
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Abstract
性に優れたポリビニルアルコール系フィルムを提供する
こと。 【解決手段】 カルボキシル基を1〜10モル%含有す
るポリビニルアルコール系樹脂(A)と20℃における
4重量%水溶液粘度が1〜10mPa・sでカルボキシル基
を含有しないポリビニルアルコール系樹脂(B)を含有
してなる。
Description
有ポリビニルアルコール系樹脂を主成分とするポリビニ
ルアルコール系フィルムに関する。
(以下、PVAと略記することがある)の水溶性を生か
して、農薬や洗剤等の薬剤をPVAのフィルムからなる
袋に入れた薬剤の分包(ユニット包装)が提案されてい
る。かかる用途に用いる水溶性ユニット包装袋として、
本出願人も実開昭49−38680号公報でカルボキシ
ル基含有変性ポリビニルアルコール系樹脂を主成分とす
るフィルムから構成されたアルカリ性物質用水溶性ユニ
ット包装袋を提案し、また、特開平04−170405
号公報にもカルボキシル基を1〜10モル%含有して、
ケン化度が80モル%以上で、かつ20℃における4重
量%水溶液粘度が46cps以上の変性ポリビニルアルコ
ールの水溶性フィルムが記載されている。
キシル基含有PVAのフィルムは、水溶性には優れるも
のの、薬剤等を実包するときのヒートシール処理等によ
り、該処理部分の水溶性が低下する場合がある。すなわ
ち、PVAフィルムの袋に薬剤等を充填して、開口部を
ヒートシールにより密封したときに、PVAの結晶化が
促進されるためか、ヒートシール部分の水溶性が低下し
て、PVA本来の水溶性が充分発揮されなくなることが
ある。これは、ヒートシール接着力を充分に確保するた
めに、ヒートシール部分を加熱すればするほど水溶性の
低下を招く恐れがある。したがって、ヒートシール性
(ヒートシール部分の接着力)とヒートシール部分の水
溶性の両方に優れるPVAフィルムが望まれるところで
ある。
の如き現況に鑑み鋭意研究した結果、カルボキシル基を
1〜10モル%含有するPVA(A)と20℃における
4重量%水溶液粘度が1〜10mPa・sでカルボキシル基
を含有しないPVA(B)を含有してなるポリビニルア
ルコール系フィルムが上記の目的に合致することを見い
だし本発明を完成するに至った。
含有されるPVA(A)及びPVA(B)の平均ケン化
度が90〜97モル%であるとき、アルカリ性物質を長
期間包装しても水溶性が低下せず、アルカリ性物質の包
装用フィルムとして特に有用である。
明する。本発明で用いるカルボキシル基を含有するPV
A(A)は任意の方法で製造することができ、例えば、
カルボキシル基を有する不飽和単量体とビニルエステ
ル系化合物を重合した後にケン化する方法、カルボキ
シル基を有するアルコールやカルボキシル基を有し、か
つアルデヒドあるいはチオール等の官能基を有する化合
物を連鎖移動剤として共存させてビニルエステル系化合
物を重合した後にケン化する方法等を挙げることがで
き、これらについてより具体的に説明するが、これらに
限定されるものではない。
ビニルエステル系化合物を重合した後にケン化する方
法。このときのカルボキシル基を有する単量体としてエ
チレン性不飽和ジカルボン酸(マレイン酸、フマル酸、
イタコン酸等)、又はエチレン性不飽和ジカルボン酸モ
ノエステル(マレイン酸モノアルキルエステル、フマル
酸モノアルキルエステル、イタコン酸モノアルキルエス
テル等)又はエチレン性不飽和ジカルボン酸ジエステル
(マレイン酸ジアルキルエステル、フマル酸ジアルキル
エステル、イタコン酸ジアルキルエステル等)〔但し、
これらのジエステルは共重合体のケン化時に加水分解に
よりカルボキシル基に変化することが必要である〕又は
エチレン性不飽和カルボン酸無水物(無水マレイン酸、
無水イタコン酸等)、あるいは(メタ)アクリル酸等の単
量体およびその塩が挙げられ、その中でもエチレン性不
飽和カルボン酸モノエステル又はその塩が好適に使用さ
れる。
ン化反応時あるいは乾燥時にラクトン環が生成されるこ
とによる不溶化が懸念されるがその対策として水溶解性
が良いポリビニルアルコールの製法で既に公知であるマ
レイン酸又は無水マレイン酸に対して0.5〜2.0モ
ル当量のアルカリ存在下でビニルエステルを有機溶媒中
で共重合させケン化する方法やカルボキシル基含有ビニ
ルエステル共重合体を水酸化ナトリウム等のアルカリで
ケン化して得られるカルボキシル基含有PVA中のカル
ボキシル基のNa塩のNaを2価金属(Ca、Mg、C
u等)で置換する方法も使用される。
ルボキシル基を有し、かつアルデヒドあるいはチオール
等の官能基を有する化合物を連鎖移動剤として共存させ
てビニルエステル系化合物を重合した後にケン化する方
法。このときは、特に連鎖移動効果の大きいチオールに
由来する化合物が有効で以下の化合物が挙げられる。
て、nは0〜5の整数で、R1 ,R 2,R3はそれぞれ
水素原子又は低級アルキル基(置換基を含んでもよい)
を示す。]
0〜20の整数である。]
化合物の塩。具体的にはメルカプト酢酸、2−メルカプ
トプロピオン酸、3−メルカプトプロピオン酸、2−メ
ルカプトステアリン酸等が挙げられる。
ステル系化合物としては、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、ト
リフルオロ酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニ
ル、カプリン酸ビニル、ラウリル酸ビニル、バーサティ
ック酸ビニル、パルミチン酸ビニル、ステアリン酸ビニ
ル等が単独又は併用で用いられるが、実用上は酢酸ビニ
ルが好適である。
に前述した如きカルボキシル基を有する不飽和単量体、
ビニルエステル系化合物以外の他の一般の単量体を水溶
性を損なわない範囲で少量存在せしめて重合を行なって
も良く、これらの単量体を次に例示する。
エステル等]クロトン酸メチル、クロトン酸エチル、イ
タコン酸メチル、イタコン酸エチル、ソルビン酸メチ
ル、ソルビン酸エチル、マレイン酸モノアルキルエステ
ル、マレイン酸ジアルキルエステル、オレイン酸アルキ
ルエステル、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アク
リル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)
アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メ
タ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸オクチ
ル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ヘ
キサデシル、(メタ)アクリル酸オクタデシル等が挙げ
られる。
アリン酸アリル、ラウリン酸アリル、ヤシ油脂肪酸アリ
ル、オクチル酸アリル、酪酸アリル等。 [α−オレフィン]エチレン、プロピレン、α−ヘキセ
ン、α−オクテン、α−デセン、α−ドデセン、α−ヘ
キサデセン、α−オクタデセン等。
ルエーテル、ブチルビニルエーテル、ヘキシルビニルエ
ーテル、オクチルビニルエーテル、デシルビニルエーテ
ル、ドデシルビニルエーテル、テトラデシルビニルエー
テル、ヘキサデシルビニルエーテル、オクタデシルビニ
ルエーテル等。
ルエーテル、ブチルアリルエーテル、ヘキシルアリルエ
ーテル、オクチルアリルエーテル、デシルアリルエーテ
ル、ドデシルアリルエーテル、テトラデシルアリルエー
テル、ヘキサデシルアリルエーテル、オクタデシルアリ
ルエーテル等。その他、(メタ)アクリルアミド、(メ
タ)アクリロニトリル、スチレン、塩化ビニル等の使用
も可能である。
公知の重合方法が任意に用いられるが、普通メタノー
ル、エタノールあるいはイソプロピルアルコール等のア
ルコールを溶媒とする溶液重合が実施される。勿論、乳
化重合、懸濁重合も可能である。かかる溶液重合におい
て単量体の仕込み方法としては、まずビニルエステル系
化合物の全量と前記のカルボキシル基を有する不飽和単
量体の一部を仕込み、重合を開始し、残りの不飽和単量
体を重合期間中に連続的に又は分割的に添加する方法、
前者を一括仕込みする方法等任意の手段を用いて良い。
共重合反応は、アゾビスイソブチロニトリル、過酸化ア
セチル、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイルなどの公
知のラジカル重合触媒を用いて行われる。又反応温度は
50℃〜沸点程度の範囲から選択される。
アルコールに溶解してアルカリ触媒の存在下に行なわれ
る。アルコールとしてはメタノール、エタノール、ブタ
ノール等が挙げられる。アルコール中の共重合体の濃度
は、20〜50重量%の範囲から選ばれる。ケン化触媒
としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウ
ムメチラート、ナトリウムエチラート、カリウムメチラ
ート等のアルカリ金属の水酸化物やアルコラートの如き
アルカリ触媒を用いることができ、場合によっては酸触
媒を用いることも可能である。ケン化触媒の使用量はビ
ニルエステル系化合物に対して1〜100ミリモル当量
にすることが必要である。
ルアルコール(部分ケン化物又は完全ケン化物)に酸化
アルキレン類を付加反応させる方法等も実施可能であ
る。
有PVA(A)が得られるわけであるが、本発明におい
ては、カルボキシル基の含有量(カルボン酸での変性
量)を1〜10モル%(さらには1〜8モル%、特には
1〜6モル%、殊に1〜5モル%)とすることが必要
で、かかる含有量が1モル%未満では水溶性が低下し、
逆に10重量%を越えるとフィルム強度が充分に得るこ
とができず本発明の目的を達成することが困難となる。
ケン化度は特に限定されないが、88〜99モル%(さ
らには89〜98モル%、特には90〜97モル%、殊
に90〜96モル%)が好ましく、かかるケン化度が8
8モル%未満では、アルカリ性薬剤を長期間保存したと
きの水溶性が低下し、逆に99モル%を越えると水溶性
が低下する傾向にあり好ましくない。
の20℃における4重量%水溶液粘度は15〜60mPa・
s(さらには17〜55mPa・s、特には18〜50mPa・
s、殊に20〜45mPa・s)であることが好ましく、かか
る粘度が15mPa・s未満では、フィルムの機械的強度が
低下する傾向にあり、逆に60mPa・sを越えると水溶液
の粘度が高くなりすぎて好ましくない。
共に用いられるカルボキシル基を含有しないPVA
(B)とは、かかるPVA(A)以外のもので、例え
ば、未変性PVAや上記に記載のカルボキシル基含有単
量体以外の単量体により変性されたPVAを挙げること
ができるが、ヒートシール性の点で未変性PVAを用い
ることが好ましい。
は、上記のカルボキシル基含有PVA(A)に準じて製
造することができ、かかるPVA(B)の20℃におけ
る4重量%水溶液粘度は1〜10mPa・s(さらには2〜
9mPa・s、特には3〜8mPa・s、殊に3〜7mPa・s)であ
ることが必要で、かかる粘度が1mPa・s未満では、ヒー
トシール性を充分に発揮することができず、逆に10mP
a・sを越えてもヒートシール性の改善効果が充分に得ら
れず発明の目的を達成することは困難となる。
に限定されないが、65〜95モル%(さらには70〜
94モル%、特には75〜92モル%、殊に80〜90
モル%)が好ましく、かかるケン化度が65モル%未満
では水溶性が低下する傾向にあり、逆に95モル%を越
えると水溶性が低下する傾向にあり好ましくない。
有割合(A/B)は特に限定されないが、80/20〜
95/5(さらには81/19〜94/6、特には82
/18〜93/7、殊に83/17〜92/8)(重量
比)であることが好ましく、かかる含有割合が80/2
0未満ではアルカリ性薬剤を長期間保存したときの水溶
性が低下し、逆に95/5を越えるとヒートシール性の
向上効果が充分に得られないことがあり好ましくない。
(A/B)やそれぞれのケン化度を考慮しながら、PV
A(A)及び(B)の含有割合を調整して、ポリビニル
アルコール系フィルム中に含有されるPVAの平均ケン
化度を90〜97モル%(さらには91〜97モル%、
特には92〜96モル%、殊に93〜96モル%)とす
ることが大変好ましく、かかるケン化度にすることによ
り、アルカリ性物質を長期間包装しても水溶性が低下せ
ず、アルカリ性物質の包装用として有用なポリビニルア
ルコール系フィルムを得ることが可能となる。なお、こ
こで言う平均ケン化度とは、PVA(A)及び(B)を
含有するポリビニルアルコール系フィルムを試料とし
て、JIS K6726に準拠して測定されるケン化度
である。
は、上記の如きPVA(A)及び(B)を含有してなる
もので、該フィルムは、PVA(A)及び(B)のブレ
ンド物を製膜(フィルム化)することによって得られる
もので、かかる製膜に当たっては、特に限定されること
なく公知の方法を採用することができる。
り具体的に説明すれば、該ブレンド物(粉末)に水を加
えて10〜50重量%(さらには15〜35重量%)の
ブレンド物の水溶液を得て、必要に応じて、界面活性剤
(ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオ
キシエチレンオクチルノニルエーテル、ポリエキシエチ
レンドデシルフィニルエーテル、ポリオキシエチレンア
ルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン
モノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパ
ルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステア
レート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエー
ト、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸エス
テルモノエタノールアミン塩、ポリオキシエチレンラウ
リルアミノエーテル、ポリオキシエチレンステアリルア
ミノエーテル)、可塑剤(グリセリン、ジグリセリン、
ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール
等)を、ブレンド物100重量部に対して、それぞれ
0.1〜10重量部(さらには0.3〜5重量部)、1
〜40重量部(さらには3〜35重量部)配合した後、
表面温度が90〜100℃程度の金属ロールの表面に流
延乾燥させることにより、PVA(A)及び(B)を含
有するフィルムを得ることができる。
フィルムが得られるのであるが、かかるフィルムの厚み
は、用途により一概に言えないが、薬剤包装等の用途に
おいては、10〜80μm(さらには15〜60μm、
特には20〜40μm)が好ましく、かかる厚みが10
μm未満ではフィルムの機械的強度が低下し、逆に80
μmを越えるとフィルムの水溶性が低下すると共に製膜
時の効率が低下して好ましくない。
てもよいが、該フィルムの片面或いは両面にエンボス模
様や梨地模様等を施しておいても良い。
ィルムには、本発明の目的を阻害しない範囲で、他の水
溶性高分子(ポリアクリル酸ソーダ、ポリエチレンオキ
サイド、ポリビニルピロリドン、デキストリン、キトサ
ン、キチン、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセル
ロース、澱粉等)、防錆剤、着色剤、フィラーなどを添
加することも可能で、さらには酸化チタン、タルク等を
添加することも可能である。
コール系フィルムは、各種の包装用途等に有用である
が、特に薬剤等のユニット包装用途に有用であり、かか
る用途についてさらに説明する。
水に溶解又は分散させて用いる薬剤が良く、また、アル
カリ性、中性、酸性のいずれで有っても良いが、特に、
(水に溶解又は分散させた時のpH値が9以上の)アル
カリ性薬剤の時にも本発明の効果を十分に発揮でき、薬
剤の形状も顆粒、錠剤、粉体、粉末等いずれの形状でも
良く、場合によっては、液状でも差し支えない。具体的
には、粉末石鹸、合成洗剤、農薬、殺菌剤、消臭剤、殺
虫剤等を挙げることができ、好適には洗剤や農薬が用い
られる。
を用いて薬剤を包装するに当たっては、イ)予め該フィ
ルムを袋状にしておいてから、薬剤を包装する方法、
ロ)該フィルムで直接薬剤を包装する方法等が挙げられ
る。
する。尚、例中「%」、「部」とあるのは特に断りのな
い限り重量基準である。
6.0モル%で20℃における4重量%水溶液粘度が2
8mPa・sのカルボキシル基含有PVA(A)85部とケ
ン化度が88.0モル%で20℃における4重量%水溶
液粘度が5mPa・sの未変性PVA(B)15部のブレン
ド物を水に溶解させて25%の水溶液とし、さらに該ブ
レンド物100部に対して、グリセリン20部、ポリオ
キシエチレンノニルフェニルエーテル1.0部を配合し
た後、表面温度が約94℃の金属ロールの表面に流延・
乾燥させて、厚さ30μmの本発明のポリビニルアルコ
ール系フィルムを得た。なお、該フィルムの平均ケン化
度を本文中の方法で測定したところ、95モル%であっ
た。得られたポリビニルアルコール系フィルムについ
て、以下の評価を行った。
雰囲気下で、ヒートシーラー(安田精機製作所社製『Y
SS式ヒートシーラー』)を用いて、上部圧着部200
℃、下部圧着部100℃、圧着力約2MPa、0.5秒
の条件で、得られたポリビニルアルコール系フィルム2
枚をヒートシールして、そのヒートシール強度(N/1
5mm)を測定した。なお、ヒートシール強度測定時の
引張速度は、200mm/minとした。
を行って、得られたヒートシール部分の一部を試料(3
cm×1cm)として、1000mlの水(20℃)が
入った1000ml容のビーカー内に投入し、スターラ
ーで攪拌(500rpm)しながら、該試料が溶解する
までの時間を目視観察にて調べて、以下の基準で評価し
た。 ○・・・3分未満で溶解 △・・・3〜6分未満で溶解 ×・・・6分経っても溶解しない
ノメチルで5モル%変性されケン化度が96モル%で2
0℃における4重量%水溶液粘度が23mPa・sのPVA
を用いた以外は同様にポリビニルアルコール系フィルム
を得て、同様に評価を行った。なお、該フィルムの平均
ケン化度を本文中の方法で測定したところ、95モル%
であった。
2モル%変性されケン化度が94モル%で20℃におけ
る4重量%水溶液粘度が28mPa・sのPVAを用いた以
外は同様にポリビニルアルコール系フィルムを得て、同
様に評価を行った。なお、該フィルムの平均ケン化度を
本文中の方法で測定したところ、93モル%であった。
0モル%で20℃における4重量%水溶液粘度が5mPa・
sの未変性PVAを用いた以外は同様にポリビニルアル
コール系フィルムを得て、同様に評価を行った。なお、
該フィルムの平均ケン化度を本文中の方法で測定したと
ころ、94モル%であった。
0モル%で20℃における4重量%水溶液粘度が7mPa・
sの未変性PVAを用いた以外は同様にポリビニルアル
コール系フィルムを得て、同様に評価を行った。なお、
該フィルムの平均ケン化度を本文中の方法で測定したと
ころ、95モル%であった。
有割合(A/B)を83/17とした以外は同様にポリ
ビニルアルコール系フィルムを得て、同様に評価を行っ
た。なお、該フィルムの平均ケン化度を本文中の方法で
測定したところ、95モル%であった。
有割合(A/B)を92/8とした以外は同様にポリビ
ニルアルコール系フィルムを得て、同様に評価を行っ
た。なお、該フィルムの平均ケン化度を本文中の方法で
測定したところ、95モル%であった。
2モル%変性されケン化度が88モル%で20℃におけ
る4重量%水溶液粘度が28mPa・sのPVAを用い、P
VA(B)として、ケン化度が73モル%で20℃にお
ける4重量%水溶液粘度が5mPa・sの未変性PVAを用
い、かつPVA(A)及びPVA(B)の含有割合(A
/B)を80/20とした以外は同様にポリビニルアル
コール系フィルムを得て、同様に評価を行った。なお、
該フィルムの平均ケン化度を本文中の方法で測定したと
ころ、85モル%であった。
記の耐アルカリ時の水溶性についての評価も行った。 (アルカリ包装時の水溶性)得られたポリビニルアルコ
ール系フィルムを用いて、三方シールされた袋(10c
m×5cm)を得て、かかる袋にアルカリ性物質として
1%の炭酸ナトリウム水溶液(pH=11)を20g入
れて、開口部をヒートシールした後、40℃、70%R
Hの状態に2週間放置し、その後アルカリ性物質が入っ
た袋から3cm×3cmのフィルム片を採取して、それ
を1000ccの水(20℃)の入った1000mlの
ビーカーに入れて、20℃、65%RHの雰囲気下でマ
グネチックスターラー(約500rpm)で攪拌して、
該フィルム片が完全に溶解するまでの時間(秒)を調べ
た。なお、アルカリ性物質を入れる前の袋(放置前)に
ついても、同じ要領で別途溶解性調べた。
る4重量%水溶液粘度が0.5mPa・sの未変性PVAを
用いた以外は同様にポリビニルアルコール系フィルムを
得て、同様に評価を行った。
る4重量%水溶液粘度が15mPa・sの未変性PVAを用
いた以外は同様にポリビニルアルコール系フィルムを得
て、同様に評価を行った。
す。
ムは、特定のPVAをブレンドしているため、ヒートシ
ール性とヒートシール部の水溶性の両方を満足すること
ができ、各種の包装用途に有用で、特に、粉末石鹸、合
成洗剤、農薬、殺菌剤、消臭剤、殺虫剤等の薬剤を包装
して、水中に投入して用いるユニット包装用途に最適で
ある。
Claims (3)
- 【請求項1】 カルボキシル基を1〜10モル%含有す
るポリビニルアルコール系樹脂(A)と20℃における
4重量%水溶液粘度が1〜10mPa・sでカルボキシル基
を含有しないポリビニルアルコール系樹脂(B)を含有
してなることを特徴とするポリビニルアルコール系フィ
ルム。 - 【請求項2】 ポリビニルアルコール系フィルム中に含
有されるポリビニルアルコール系樹脂(A)及びポリビ
ニルアルコール系樹脂(B)の平均ケン化度が90〜9
7モル%であることを特徴とする請求項1記載のポリビ
ニルアルコール系フィルム。 - 【請求項3】 ポリビニルアルコール系樹脂(A)及び
ポリビニルアルコール系樹脂(B)の含有割合(A/
B)が80/20〜95/5(重量比)であることを特
徴とする請求項1または2記載のポリビニルアルコール
系フィルム。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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