JP2003205594A - 真空印刷装置 - Google Patents
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Abstract
産性に優れ、装置構造が簡単な真空印刷装置を提供す
る。 【解決手段】 真空印刷装置10は、真空中にてプリン
ト配線基板Pに樹脂の印刷を行うべく内部に印刷機40
を配した真空印刷室11と、その真空印刷室11に連通
開口部16を通してつながる予備排気室12とを備え、
連通開口部16は、ワークテーブル20によって閉塞可
能である。このワークテーブル20は、上面にプリント
配線基板Pが載置された状態で真空印刷室11と予備排
気室12との間を移動可能であり、連通開口部16を閉
塞させる閉塞位置に移動したときに、真空印刷室11を
密閉空間としたまま予備排気室12を大気に解放可能と
している。
Description
線基板等の表面において孔や隙間を有するワークに印刷
を施すための真空印刷装置に係わり、特にその生産性の
向上を図ったものに関する。
ト配線基板にインクを印刷して穴埋めして表面を平滑化
する技術が提供されている。このものでは、例えば特許
第3198273号公報に記載されているように、貫通
孔や非貫通孔等の孔部への樹脂の未充填部を残存させな
いようにする目的で、印刷を真空雰囲気下で行った後、
真空度を低下させて、その差圧により樹脂を孔部の奥部
まで充填を行うことがある。このようにプリント配線基
板に真空雰囲気下で印刷を行う場合には、例えば、印刷
機を密閉構造のチャンバー内に設置しておき、プリント
配線基板を上面に載置したワークテーブルをチャンバー
の開閉扉を開放してチャンバー内に搬入した後、開閉扉
を閉じた状態として真空ポンプによりチャンバー内を真
空雰囲気として印刷を行い、印刷が終了したら再び開閉
扉を開放してチャンバー内よりワークテーブルを搬出し
て、プリント配線基板を取り出すという作業がなされ
る。
線基板の印刷機は、例えば孔版を介して基板上に樹脂を
供給するための樹脂供給ユニットや、供給された樹脂を
孔版上から擦って基板に孔埋め印刷するためのスキージ
走行ユニット等を備ており、大型である。このため、そ
のような大型の印刷装置を内部に納めるための密閉チャ
ンバーは、その容積を相当に大きくせざるをえない。と
ころが、チャンバーの容積が大型であると、プリント配
線基板をチャンバー内部に搬入した後、真空雰囲気にす
るための排気に要する時間が長くなり、生産性が悪くな
るという問題がある。
あって、例えばプリント配線基板等の表面に孔や隙間を
有するワークに印刷をする場合の生産性に優れ、かつ、
装置構造が簡単な真空印刷装置を提供することを目的と
するものである。
の請求項1の真空印刷装置は、ワーク表面に開口してい
る孔に樹脂を充填するためのものであって、前記ワーク
表面に樹脂の印刷を行うための印刷機と、この印刷機を
内部に収容して排気装置にて排気される真空印刷室と、
この真空印刷室の上面壁部に重ねて形成されその上面壁
部に形成された連通開口部を通して前記真空印刷室に連
通するワーク供給室と、このワーク供給室を開閉する扉
と、前記真空印刷室内に設けられて前記印刷機に前記ワ
ークを供給するためのワークテーブルとを備え、前記ワ
ークテーブルが前記連通開口部を気密に閉塞する閉塞位
置と前記印刷機にワークを供給するためのワーク供給位
置との間で移動可能に設けられ、前記ワークテーブルが
前記閉塞位置にあるときに前記ワーク供給室の扉を開放
して前記ワークを前記ワークテーブルから出し入れ可能
にしたところに特徴を有する。
刷装置において、前記ワーク供給室には前記扉を閉めた
状態で内部の排気を行う排気装置が接続され、前記ワー
クテーブルが連通開口部を閉塞した状態でワーク供給室
内を排気可能に構成したところに特徴を有する。
記載の真空印刷装置において、前記ワークテーブルは前
記連通開口部の下方と前記ワーク供給位置との間で横方
向に直線的に移動可能となっており、かつ、前記連通開
口部の下方において昇降機構により昇降されて上昇時に
前記連通開口部を閉塞するところに特徴を有する。
ずれかに記載の真空印刷装置であって、前記ワークテー
ブルは、前記ワークをその上面に載置するための平板状
の印刷テーブルとこの印刷テーブルを支持する箱形フレ
ームとからなり、前記箱形フレームの周縁部が前記連通
開口部の開口周縁部に密着するようにしたところに特徴
を有する。
ずれかに記載の真空印刷装置であって、前記ワーク供給
室の扉は前記真空印刷室の上面壁部に接して前記連通開
口部を覆うドーム状をなすところに特徴を有する。
刷装置によれば、ワークを真空印刷室に搬入する際に
は、まず、ワークテーブルを、真空印刷室とワーク供給
室との間の連通開口部を閉塞する閉塞位置とさせる。こ
れにより、真空印刷室とワーク供給室とが気密に遮断さ
れる。そして、真空印刷室を真空状態に保ったままワー
ク供給室の扉を開いてワークをワークテーブル上に供給
する。そして、ワーク供給室の扉を閉じ、次いでワーク
テーブルを閉塞位置からワーク供給位置に移動させて印
刷機にて印刷を行う。このとき、ワークテーブルを閉塞
位置から移動させることによって連通開口部が開放され
るが、ワーク供給室の扉が閉じられているから、真空印
刷室が大気に開放されてしまうことはない。なお、ここ
で請求項2の発明のように、ワーク供給室に給排気装置
を接続してワークテーブルを閉塞位置から移動させて連
通開口部を開放させるに先立ちワーク供給室内を排気し
ておけば、ワーク供給室内の空気が真空印刷室内に流入
することがなくなる。ただし、ワーク供給室の容積が真
空印刷室に比べて小さい場合には、ワーク供給室を予め
排気しなくても、連通開口部の開放の度に流入する空気
量は少量であるから、問題はない。
に印刷を施し、ワーク表面に開口している孔に樹脂を埋
め込む。印刷後、ワークテーブルを再び連通開口部の閉
塞位置に戻す。その上で、ワーク供給室の扉を開放して
ワークを取り出し、必要なら、次のワークを供給すれば
よい。このとき、ワークの取り出しのためにワーク供給
室の扉を開放しても、連通開口部はワークテーブルによ
って閉塞されているから、やはり真空印刷室が大気に開
放されてしまうことはない。そして、真空印刷室内でワ
ーク表面に開口している孔に樹脂が印刷されているか
ら、ワークが大気中に取り出されると、圧力差によって
樹脂は孔の奥まで押し込められ、空隙を残すことなく樹
脂が充填されるようになる。
刷機を配した真空印刷室をワークの出し入れに伴って大
気に開放させてしまうことがないから、ワークの印刷の
都度、真空印刷室の全体を排気する必要がなく、排気に
要する時間を短縮できて従来と比較して格段に生産性が
向上するという優れた作用効果を奏する。
刷室とワーク供給室とを連通させる連通開口部を、本来
はワークの搬送を行うワークテーブルを利用して閉塞さ
せる構成である。したがって、従来のように仕切用の扉
を別個に設ける必要がなく、装置の構成が簡略化される
とともに設計上の自由度が高まり、装置全体の製造コス
トを安価にすることができるという優れた作用効果を奏
する。
供給室を排気可能にしておけば、ワークテーブルが連通
開口部を開放したときに真空印刷室に空気が流入しなく
なるから、真空印刷室のための排気装置の負担を軽くす
ることができる。
ルが、連通開口部の下方とワーク供給位置との間で横方
向に直線的に移動し、かつ、連通開口部の下方において
昇降するから、L型の移動軌跡を描くことになる。この
ように構成すると、ワーク供給室を真空印刷室の側方に
配置することができ、ワークの出し入れ作業が容易にな
る。
るときには、ワークテーブルが真空印刷室と大気とを遮
断している。このため、ワークテーブルに大気圧による
応力が加わるため、永久歪みとしてテーブル上面の面精
度を狂わせることが懸念される。そこで、上記請求項4
の発明では、ワークテーブルを、平板状の印刷テーブル
とこの印刷テーブルを支持する箱形のフレームとから構
成してある。このような構成とすると、大気圧による応
力がかかった場合でも、応力による歪みをフレーム側で
受け止めることが可能となるため、平板状の印刷テーブ
ルには歪みが生じ難くなり、印刷テーブル上面の面精度
を高く保持することができる。
供給室の扉を真空印刷室の上面壁部に接して連通開口部
を覆うドーム状をなす構成とすることにより、ワーク供
給室がワークテーブルとドーム状の扉とで形成可能とな
り、壁面に扉を設ける構成と比較して、装置の構造を簡
略化させることが可能となる。
形態について図1ないし図8を参照して説明する。本実
施形態の真空印刷装置10は、例えばビアホール等の非
貫通孔を有するプリント配線基板Pの非貫通孔内に例え
ば絶縁性樹脂を充填するためものであり、印刷を行う真
空印刷室11と、この真空印刷室11に連通可能でプリ
ント配線基板Pを真空印刷室11内に搬入・搬出するた
めのワーク供給室12とを備えている。
面が開放可能な天井部13によって覆われるとともにそ
の内部に後述する印刷機40が備えられた空間である印
刷機収納室14と、この印刷機収納室14の側面の一部
と連通した搬送室15とからなる。搬送室15の上面壁
部15Aの一部には矩形の連通開口部16が設けられて
おり、この連通開口部16が後述するワークテーブル2
0によって下方から閉塞されることにより、真空印刷室
11を密閉可能となっている(図2および図3参照)。
また、真空印刷室11内には、一対のガイドレール1
7,17が、印刷機収納室14から搬送室15にわたっ
て水平かつ平行に設置されている。これらのガイドレー
ル17,17には、ガイドレール17に沿って移動可能
な一対の連結板18,18が設けられている。なおこれ
らの連結板18は、それぞれ一対のガイドレール17,
17の外側に板状に張り出しており(図3参照)、その
張り出し部分に後述するガイドピン24を遊挿させるた
めの遊挿孔が形成されている。
に、プリント配線基板Pをその上面に載置するための矩
形で平板状の印刷テーブル21と、この印刷テーブル2
1が内部に収納可能な大きさで上面が開口した扁平な箱
形のフレーム22とから構成されている。印刷テーブル
21の上面には、溝部21Aが格子状に形成されてい
る。また、フレーム22の開口縁には側壁が肉厚になる
ように外側に張り出したフランジ部22Aが形成されて
おり、その上面には全周にわたってガスケット23が嵌
め込まれている。印刷テーブル21の下方には印刷テー
ブル21の高さを微調節可能な昇降装置(図示せず)が
設置されており、印刷テーブル21の上面がフレーム2
2の上端面より僅かに上方に突出する高さに設定されて
いる。さらに、フレーム22の下面の四隅部には計4本
のガイドピン24が設けられており、これらのガイドピ
ン24が上述したガイドレール17の連結板18の遊挿
孔内に遊挿されることにより、連結板18と連結されて
いる(図3参照)。これにより、ワークテーブル20が
図示しない駆動機構によって駆動された場合に、ガイド
ピン24がガイドレール17に案内されて、ワークテー
ブル20が搬送室15と印刷機収納室14との間を横方
向に移動可能となっている。
の下方には、図1に示すように、ワークテーブル20の
昇降装置30(本発明の昇降機構に相当)が設置されて
いる。この昇降装置30は、駆動モータ31と、駆動モ
ータ30の駆動により昇降可能でシリンダ用架台32に
設置された昇降シリンダ33と、この昇降シリンダ33
を下面に当接させることにより昇降可能とされる支持板
34とを備えている。また、シリンダ用架台31および
支持板34には垂直方向の同位置にそれぞれ4つの遊挿
孔が形成されており、これらの遊挿孔に4本の昇降ロッ
ド35が遊挿されている。また、これらの昇降ロッド3
5の支持板34の上方側に突出している部分は、圧縮ば
ね36に嵌挿されているとともに、その上端部はワーク
テーブル20を載置するための水平な板状のワークテー
ブル用用架台37に固定されている。なお、ワークテー
ブル用架台37と支持板34とは、圧縮ばね36によ
り、ばねの長さ分の距離を保つ構成となっている。
ダ33が最低位置にある場合には、ワークテーブル用架
台37がワークテーブル20の下面と離れる高さとなる
ように設定されている(図4および図5参照)。これに
より、ワークテーブル20がガイドレール17の連結板
18に支持され、ガイドレール17に沿って横方向に移
動可能となる。また、昇降シリンダ33が最高位置にあ
る場合には、ワークテーブル用架台27上に載置された
ワークテーブル20のフレーム22の上端面がガスケッ
ト23を介して上記連通開口部16の周縁部下面に密接
し、連通開口部16を下方から閉塞する(図2および図
3参照)。
る印刷機40は、所要位置に開口が形成された孔版41
を支持する版支持体42と、これに設けたスキージ駆動
機構43とからなる。また、図示はしないが、孔版41
上へ印刷用の樹脂を適宜供給するための樹脂供給装置が
設けられている。この印刷機40の版支持体42の角部
の下面側には、これらを一括に昇降させる昇降装置の昇
降ロッド44が4本取り付けられており、図示しない駆
動機構によるこれら昇降ロッド44の動作に基づき、版
支持体42およびスキージ駆動機構43が上下に移動可
能となっている。また、この昇降ロッド44を下降させ
た状態で、孔版41の下面が、所定の位置に移動された
プリント配線基板Pの表面にほぼ接する高さとなるよう
に設定されている。
5を吊り下げ状態に保持した走行体46を備える。この
走行体46は、前記版支持体42の上面に設けたガイド
レール47に沿って図1中前後方向に移動可能となって
おり、図示しない駆動モータによって駆動される。走行
体46が駆動されると、スキージ45が孔版41の上面
を擦るようになり、この結果、孔版41の上面に供給さ
れた樹脂が、所定位置に形成された孔版41の開口から
プリント配線基板P上に押し出されて印刷が行われる。
なお、上記印刷機40は、印刷機収納室14の天井部1
3を開放させることにより、メンテナンス等が可能であ
る(図8参照)。
図1に示すように、連通開口部16を上方から閉塞させ
るように蓋19(本発明の扉に相当)が開放可能に設け
られており、この蓋19と上記ワークテーブル20とが
連通開口部16を気密に閉塞した状態とすることによ
り、ワーク供給室12が形成される構成となっている。
この蓋19は、ワーク供給室12を密閉している閉塞状
態から図示しない駆動機構により上方に開放され、その
後、図1中前後方向にスライドされることにより、ワー
ク供給室12(ワークテーブル20の上面)を解放可能
としている(図8参照)。
給室12にはそれぞれ真空ポンプ51、切換弁52、排
気ホース53等からなる排気装置50が接続されており
(図1参照)、切換弁52を切り換えることによって真
空印刷室11又はワーク供給室12を選択的に排気する
ことができ、さらに、図示しない給気弁を開放すること
によりワーク供給室12に空気を導入することができる
ようになっている。
にその作用について説明する。図2および図3は、例え
ばプリント配線基板Pを真空印刷装置10内に搬入開始
前の状態を示している。ワークテーブル20は搬送室1
5の上面壁部15Aに圧接されて連通開口部16を閉塞
させており(本発明の閉塞位置)、これにより真空印刷
室11は密閉状態とされ、真空に保たれた状態となって
いる。この時、昇降装置30は最上位置とされており、
支持板37が昇降シリンダ33に押し上げられることに
より圧縮ばね36は圧縮状態とされているので、ワーク
テーブル用架台27およびワークテーブル20は圧縮ば
ね36の付勢力により上方に付勢されて、搬送室15の
上面壁部15Aに強い力で押しつけられた状態となって
いる。図2および図3に示す状態では、ワーク供給室1
2の蓋19は閉じられており、ワーク供給室12も密閉
された状態となっている。
ずワーク供給室12の給気弁を開放し、ワーク供給室1
2内を大気圧に等しくして蓋19を開放する。なお、こ
のように給気弁を開放してから蓋19を開けば、大気圧
が作用しないから蓋19を容易に開放することができ
る。また、ここで蓋19を開放しても、真空印刷室11
に連なる連通開口部16はワークテーブル20によって
閉塞されているから、真空印刷室11が大気に開放され
ることはない。
放した後、プリント配線基板Pをワークテーブル20上
に位置決め設置し、蓋19を閉じた状態とする(図2お
よび図3参照)。
を排気し、ワーク供給室12内の真空度を真空印刷室1
1内の真空度と同程度となるようにする。ワーク供給室
12内の真空度が充分に高くなったら、次に、昇降装置
30を作動させることによりワークテーブル20を下降
させて搬送室15の上面壁部15Aから離すとともに、
ワークテーブル用架台37をワークテーブル20から離
す(図4および図5参照)。そして、ワークテーブル2
0をガイドレール17に沿って印刷機収納室14内まで
水平に移動させ、印刷に好適な所定位置(ワーク供給位
置)で停止させる(図6参照)。
排気してからワークテーブル20を下降させて連通開口
部16を開放するから、ワーク供給室12内の空気が真
空印刷室11内に流入することはない。
されたら、印刷装置40の昇降ロッド44を所定位置ま
で下降させるとともに、樹脂供給ノズル(図示せず)か
ら樹脂を孔版41上に塗布する。そして、走行体46を
走行させてスキージ45を孔版41上を擦るように移動
させ、プリント配線基板Pの孔内に樹脂を印刷する。こ
のような印刷工程を実行しても、プリント配線基板Pの
ビアホールは微細であるから、樹脂はビアホールの最奥
までは完全に充填されないことが一般的である。
ロッド44を上昇させることにより、走行体46および
スキージ45をもとの位置に戻す。そして、再びガイド
レール47に沿ってワークテーブル20を搬送室15内
に移動させ、連通開口部16の下方の所定位置で停止さ
せて、昇降装置30を上昇させることにより、ワークテ
ーブル20を搬送室15の上面壁部15Aの下面に圧接
させる。この時、上述したように、ワークテーブル20
は圧縮ばね36の付勢力により上方に付勢されることと
なるので、真空印刷室11とワーク供給室12との間は
ワークテーブル20によって確実に遮断される。
大気圧と等しくし、蓋19を開放し、印刷後のプリント
配線基板Pを取り出す。このように蓋19を開放して
も、真空印刷室11とワーク供給室12とを連通させる
連通開口部16はワークテーブル20によって閉塞され
ているから、真空印刷室11が大気に開放されることは
ない。
と、ビアホール内の途中まで樹脂が充填されていて奥部
に未充填部が残されていたとしても、大気圧と未充填部
との圧力差により未充填部にも樹脂が押し込まれるよう
になる。
0によれば、ワーク供給室12を設け、これをワークテ
ーブル20によって真空印刷室11と遮断するようにし
たから、プリント配線基板Pの出し入れの度に真空印刷
室11内を大気圧に開放することがなくなる。また、特
に本実施形態では、ワークテーブル20を移動させて連
通開口部16を開放するに先立ち、ワーク供給室12内
を排気する構成としているから、ワーク供給室12から
真空印刷室11内に空気が流入することがなく、真空印
刷室11内を高真空状態に維持することができる。この
結果、プリント配線基板Pの供給の都度、大容量の真空
印刷室11を排気しなくても済み、排気するとしても小
容量のワーク供給室12だけを排気すれば常に高真空状
態に維持でき、排気に要する時間が短縮されるので、生
産性が従来と比較して格段に向上する。
ーク供給室12との間の連通開口部16を、本来はプリ
ント配線基板Pを搬送するためのワークテーブル20に
て開閉する構成としているから、従来のようにわざわざ
仕切扉や開閉扉を設ける必要がなく、装置の簡略化およ
び設計の自由度が高まって装置の製造コストを安価にす
ることができる。
ブル20を印刷用テーブル21とフレーム22とで構成
しているので、万一、フレーム22が大気による応力に
よって変形した場合でも、印刷用テーブル21のテーブ
ル面精度は高く維持することが可能で、印刷のズレが生
じにくく、高精度印刷が可能である。
面によって説明した実施形態に限定されるものではな
く、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に
含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内
で種々変更して実施することができる。
板Pのビアホール内に絶縁性樹脂を充填する例を挙げた
が、これに限らず、例えばプリント配線基板に実装した
電子部品を樹脂封止するために樹脂を印刷する場合に適
用することもできる。この場合でも、表面においてプリ
ント配線基板と電子部品との間、或いは電子部品相互間
に存する開口や隙間に樹脂を効果的に充填することがで
きる。また、充填する樹脂としては、電気的、物理的に
どのような物性の樹脂であっても良く、例えば導電ペー
ストを充填する場合に適用することもできる。
のスルーホールTのような貫通孔に樹脂を充填する場合
に適用することもできる。この場合には、例えば図9に
示すように、プリント配線基板Pと印刷テーブル21と
の間に、プリント配線基板PのスルーホールTに対応す
る位置にスルーホールTからはみ出した樹脂を逃がすた
めの逃げ凹部61が形成された印刷治具板60を設置す
る。また、上記逃げ凹部61の底面に連通孔62を設け
ておき、逃げ凹部61と印刷テーブル21の溝部21A
とを連通した状態としておく。このようにすると、印刷
後のプリント配線基板Pを真空印刷装置10内から搬出
する場合に、基板Pの上面に大気圧がかかって基板Pの
表裏に大きい圧力差が生じた場合でも、溝部21A内の
空気が逃げ凹部61内に引き込まれることにより基板P
の表裏の圧力差が概ね解消されるため、貫通孔T内に充
填された樹脂が移動してしまうことが防止される。
2に排気装置を接続したが、その容積が真空印刷室に比
べて十分に小さい場合には排気を省略することもでき
る。また、ワーク供給室に排気装置を接続する場合で
も、上記実施形態のように真空印刷室の排気のための真
空ポンプ51と共用して切換弁52によって切り換える
ようにしてもよく、或いは、真空印刷室とワーク供給室
とをそれぞれ専用の真空ポンプによって排気するように
してもよい。
板Pを、真空雰囲気下で印刷を行った後にワーク供給室
12から搬出して大気圧下に晒すことにより、大気圧と
未充填部との圧力差を利用して、未充填部に樹脂を押し
込む構成としたが、これに限らず、真空印刷室内の真空
度を変化させることによって圧力差を生じさせ、樹脂を
充填させる構成としてもよい。例えば、真空印刷室11
に給排気装置を接続しておき、ワークに印刷を行った後
に真空印刷室の給気弁を開放して内部の真空度を一旦低
下させて、その圧力差により樹脂の押し込み充填を行
う。この場合、再び真空度を高くすれば、押し込み充填
により嵩減りした分だけ再び樹脂を印刷することができ
る。また、一旦低下させる真空度は大気圧にはおよばな
いため、再び真空度を高くする場合の排気時間もさほど
要さない。
面側の縦断面概略図(ワークテーブルが閉塞位置から下
降した状態)
ーブルが閉塞位置にある状態)
ブルが閉塞位置にある状態)
ーブルが閉塞位置から下降した状態)
ブルが閉塞位置から下降した状態)
ークテーブルがワーク供給位置にある状態)
断面図
Claims (5)
- 【請求項1】 ワーク表面に存する開口や隙間に樹脂を
充填するためのものであって、前記ワーク表面に樹脂の
印刷を行うための印刷機と、この印刷機を内部に収容し
て排気装置にて排気される真空印刷室と、この真空印刷
室の上面壁部に重ねて形成されその上面壁部に形成され
た連通開口部を通して前記真空印刷室に連通するワーク
供給室と、このワーク供給室を開閉する扉と、前記真空
印刷室内に設けられて前記印刷機に前記ワークを供給す
るためのワークテーブルとを備え、前記ワークテーブル
が前記連通開口部を気密に閉塞する閉塞位置と前記印刷
機にワークを供給するためのワーク供給位置との間で移
動可能に設けられ、前記ワークテーブルが前記閉塞位置
にあるときに前記ワーク供給室の扉を開放して前記ワー
クを前記ワークテーブルから出し入れ可能にしたことを
特徴とする真空印刷装置。 - 【請求項2】 前記ワーク供給室には前記扉を閉めた状
態で内部の排気を行う排気装置が接続され、前記ワーク
テーブルが前記連通開口部を閉塞した状態で前記ワーク
供給室内を排気可能に構成されていることを特徴とする
請求項1記載の真空印刷装置。 - 【請求項3】 前記ワークテーブルは前記連通開口部の
下方と前記ワーク供給位置との間で横方向に直線的に移
動可能となっており、かつ、前記連通開口部の下方にお
いて昇降機構により昇降されて上昇時に前記連通開口部
を閉塞することを特徴とする請求項1又は請求項2記載
の真空印刷装置。 - 【請求項4】 前記ワークテーブルは、前記ワークをそ
の上面に載置するための平板状の印刷テーブルとこの印
刷テーブルを支持する箱形フレームとからなり、前記箱
形フレームの周縁部が前記連通開口部の開口周縁部に密
着するようにしたことを特徴とする請求項1ないし3の
いずれかに記載の真空印刷装置。 - 【請求項5】 前記ワーク供給室の扉は前記真空印刷室
の上面壁部に接して前記連通開口部を覆うドーム状をな
すことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載
の真空印刷装置。
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