JPH0666350A - 減速装置 - Google Patents

減速装置

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JPH0666350A
JPH0666350A JP11170493A JP11170493A JPH0666350A JP H0666350 A JPH0666350 A JP H0666350A JP 11170493 A JP11170493 A JP 11170493A JP 11170493 A JP11170493 A JP 11170493A JP H0666350 A JPH0666350 A JP H0666350A
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JP
Japan
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teeth
rolling elements
cam plate
tooth
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JP11170493A
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English (en)
Inventor
Mitsuhiro Takeda
充弘 武田
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Takeda Gear Co Ltd
Original Assignee
Takeda Gear Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐久性に優れ、且つトルク伝達効率を向上さ
せる。 【構成】 減速装置は、内歯歯車20、転動体21、歯
つきベルト22、及びウエーブジェネレータ16とを基
本構成としている。内歯歯車20は内周壁に曲線形状の
複数の歯溝20aが円周方向に一定ピッチで形成されて
いる。歯つきベルト22は、外周に歯溝よりも少ない個
数の転動体21を一定ピッチで配列保持する歯22aが
設けられている。この歯つきベルト22は内側にウエー
ブジェネレータ16が嵌め込まれ、入力軸27を介して
ウエーブジェネレータ16を回転させると、その長軸2
2aの回転位相に応じて撓む。これに伴って長軸22a
上の転動体21が順次に歯溝20aに噛み合うようにな
り、歯つきベルト22の回転、もしくは転動体21の移
動の少なくともいずれか一方を出力軸に伝達する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は減速装置に関し、さらに
詳しくは、撓み噛み合い式減速装置の構造に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、コンパクトで、しかもバックラッ
シを極力低減した減速装置としてハーモニックドライブ
(株式会社ハーモニック・ドライブ・システムズ社の登
録商標)が提供されている。このハーモニックドライブ
の一般的の例としては、図14に示すように、内歯歯車
11、外歯歯車13、及び楕円形のウエーブジェネレー
タ16とから構成されている。内歯歯車11は、断面が
円形をした内周に歯10が形成されている。外歯歯車1
3は、薄肉カップ状の金属弾性体で形成されており、開
口部13aの外周に前記歯10に噛み合う歯12が一体
成形されている。また、外歯歯車13はその開口部13
aの内側にウエーブジェネレータ16が嵌め込まれて楕
円形に撓められ、カップ状の底部13bに出力軸が取り
付けられる。ウエーブジェネレータ16は、楕円形のカ
ム板14の外周にベアリング部材15を撓めた状態で固
定したものであり、カム板14に入力軸が取付けられ
る。組立後のハーモニックドライブは、カム板14の長
軸部分で各歯10,12が噛み合い、また、短軸部分で
は各歯10,12が完全に離れた状態となる。そして、
カム板14を回転させると各歯10,12の歯数差に応
じて相対回転し、内歯歯車11又は外歯歯車13から減
速比の大きい回転出力を取り出すことができるようにな
っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記に
説明したハーモニックドライブでは、外歯歯車13の開
口部13aがウエーブジュネレータ16によって常に繰
り返し変形を受けるので破損し易く、寿命上の不安があ
る。このため、外歯歯車13を高価な金属材料で形成す
る必要があり、材料費のコストアップにつながる欠点が
あった。
【0004】さらに、ハーモニックドライブは、金属で
ある外歯歯車が回転時に楕円形状に繰り返し撓み動力の
損失があるため、トルク伝達効率が低い欠点がある。
【0005】また、前記歯10及び歯12の歯形として
は一般的にインボリュート歯形が用いられている。しか
しながら、これらの歯形は、厳密な歯車の噛み合い理論
に基づいて決定されたものでなく、減速比が大きい場合
の近似値解析結果によるものである。このため、減速比
が大きい場合、例えば、1/50〜1/320 では問題がない
が、これより小さい減速比を得るようにした場合、トロ
コイド干渉等を防止するために歯形を厳密な歯車の噛み
合い理論に基づいて決定する必要がある(特公昭61−
228142号公報)。このような歯形を形成するに
は、精度の高い加工が伴い加工費のコストアップにつな
がる欠点がある。
【0006】本発明は上記のような外歯歯車を用いた撓
み噛み合い式減速装置のもつ欠点を一掃し、耐久性に優
れ、しかもトルク伝達効率も向上させることができる減
速装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1記載の発明では、断面が円形をした内壁に曲
線形状の複数の歯溝を一定ピッチで配列した固定の内歯
歯車と、前記歯溝に噛合し、この歯溝の歯数よりも少な
い個数の転動体と、これらの転動体を前記内歯歯車との
間で一定ピッチで配列保持する弾性歯を外周に設けた転
動体保持筒と、前記転動体保持筒の内周にベアリングを
介して嵌め込まれ、入力軸の回転によって回転して前記
転動体と歯溝との噛み合い位置が順次移動するように転
動体保持筒を弾性変形させる非円形のカム板と、前記転
動体保持筒もしくは転動体の前記カム板回りの移動の少
なくともいずれかを出力軸に伝達する伝達手段とを備え
たものである。
【0008】また、請求項2記載の発明では、前記転動
体保持筒を転動体の長さよりも幅が広い歯つきベルトと
し、また前記伝達手段を、出力軸が取り付けられ、前記
歯つきベルトの歯に係合して歯つきベルトと一体に回転
する連結環としたものである。
【0009】さらに、請求項3記載の発明では、前記転
動体保持筒を転動体の長さよりも幅が狭い歯つきベルト
とし、また前記伝達手段を、出力軸が取り付けられ、前
記複数の転動体に係合して転動体の前記カム板回りの移
動により回転する連結環としたものである。
【0010】さらにまた、請求項4記載の発明では、請
求項1に記載した転動体のそれぞれを外側から保持する
弾性自在な保持環を設けたものである。これによれば、
前記カム板の回転に伴う波動振動により生ずる転動体の
踊りを防止することができる。
【0011】
【実施例】減速装置の第1実施例を図1ないし図3に示
す。この減速装置はウエーブジェネレータ16、内歯歯
車20、転動体21、歯つきベルト22、内環24、及
び外環25とから構成されている。ウエーブジェネレー
タ16は、楕円形のカム板14の外周にベアリング部材
15を撓めた状態で固定したものである。なお、カム板
14と入力軸27とは、カム板14の振動を吸収するた
めにオールダム継手(Oldham coupling)によって連結さ
れている。内歯歯車20はその断面における内周が円形
となっており、この内壁に曲線形状となった46個の歯
溝20aが円周方向に一定ピッチで形成されている。
【0012】転動体21は44個あり、それぞれの転動
体21は内歯20aに噛合し、それらは軸方向の長さが
歯溝20aの幅と略同じ、またはそれよりも僅かに長い
針状もしくは棒状ころ形状となっている。歯つきベルト
22は転動体21の各々を一定ピッチで配列保持する歯
22aを外面に有し、その幅は転動体21よりも長くな
っている。歯つきベルト22には、内歯20a及び転動
体21に対向する内周にウエーブジェネレータ16が嵌
め込まれ、また、ウエーブジェネレータ16に対向する
内面には詳しくは後述する内環24が嵌め込まれる。
【0013】内環24は外周が円形をしたカップ状とな
っており、底部24cに出力軸28が取り付けられる。
この内環24の開口部24bの外周には、歯つきベルト
22の内周に嵌め込まれる支持面24aが設けられてい
る。外環25は2つあり、各々の周長さが半周よりも僅
かに短くなっている。これらの外環25は内周に歯22
aに係合する歯25aを有しており、歯つきベルト22
を支持面24aとで一体に挟持するようにビスで固定さ
れ、内環24とともに歯つきベルト22の回転を出力軸
28に伝達するための連結環を構成する。
【0014】このような要部構成となった減速装置は、
図3に示すように、内歯歯車20がケーシング30に固
定され、内環24の底部24c側の外周面24dがベア
リング部材32を介してケーシング31に支持され、ま
た、ベアリング部材32の抜け止め用のケーシング33
がケーシング31に固定されている。なお、転動体21
の軸方向の移動はケーシング30と外環25の側面とで
阻止される。そして、使用時には、一般的に、モータ3
5に取り付けられ、出力軸27がモータ35の出力軸と
して用いられる。
【0015】モータ35の駆動により入力軸27を介し
てカム板14が回転し、その長軸14aの回転位相に応
じて歯つきベルト22が撓み、これに伴って長軸14a
上の転動体21が順次に歯溝20aに噛み合うように自
転しながら歯つきベルト22とともに公転する。そし
て、歯溝20aと転動体21との個数差に応じた減速回
転が歯つきベルト22、及び内環24を介して出力軸2
8に伝達される。
【0016】次に、歯溝20aの曲線形状について説明
する。本発明では、歯溝20aの曲線形状を特定はして
いないが、例えば、転動体21と歯溝20aとを全周に
おいて連続接触させるためには、歯溝20aの形状を転
動体21のそれぞれが描く軌跡曲線の内最も外側にある
曲線部分とすればよい。軌跡曲線は、カム板14の長軸
14aから短軸14bまでの1/4周の範囲での水平方
向を「X」、また垂直方向を「Y」とすると次式で表す
ことができる。
【0017】
【数1】
【0018】ここで、「P2」は歯つきベルト22の歯2
2aのピッチ、「A」は長軸14a上における転動体2
1の頂点間の長さ、「B」は短軸14b上における転動
体21の頂点間の長さ、「β」は歯溝20aのピッチ角
度(ラジアン)である。
【0019】ところで、歯溝20aの形状を上記式で表
された軌跡曲線の内最も外側にある曲線形状に加工を行
うことはコスト的に高くなることが予想され、また、転
動体21と歯溝20aとを全周において連続接触させる
ためには、歯溝20aの形状を前述した曲線形状やすで
に公知の歯形形状等で形成しても、実質上僅かであるが
転動体21と歯22aとの干渉が発生する恐れがある。
しかしながら、本発明では弾性を有する歯22a自身の
弾性変形によって、転動体21と歯22aとの干渉等が
吸収されるため、歯溝20aの形状を理論値と一致させ
る必要がない。
【0020】したがって、本実施例の歯溝20aの形状
としては、軌跡曲線に最も近い相似曲線を幾何学的に選
定した結果、2つの円弧からなる曲線形状としている。
図4に示すように、歯溝20aは、その半ピッチライン
「P1/ 2 」上の点Zを中心とする半径「R1」の円弧「C
1」と、半径「R2」の円弧「C2」とから構成される曲線
形状とし、また、歯たけ「L2」をカム板14の長軸14
a上の直径と短軸14b上の直径との差の半分と同じ
か、あるいはそれよりも小さくしている。
【0021】これによれば、同図に示すように、転動体
21と歯22aとの重なり部分a〜hでは、転動体21
と歯22aとの干渉が発生しているが、これらの部分a
〜hでは歯22aの弾性変形が行われるため、転動体2
1を歯溝20aに向けて付勢する予圧が発生し、転動体
21と歯溝20aとの遊びが吸収されるとともに、バッ
クラッシの低減、さらには位置決め精度の向上等が図れ
る。
【0022】次に、上記構成の作用を簡単に説明する。
入力軸27の回転によりカム板14が図1に示す矢印方
向に回転すると、長軸14aに位置する転動体21が順
に歯溝20aに噛み合ってゆく。そして、転動体21が
歯溝20aにころがりながら摺動し、転動体21と歯溝
20aとの数差だけ位相がずれ、そのずれが歯つきベル
ト22の前記矢印方向とは逆方向の回転となって出力軸
28に伝達される。すなわち、歯溝20aの各々のピッ
チ角が360°×(1/46)、転動体22の各々のピ
ッチ角が360°×(1/44)となっているから、こ
れらのピッチ角の差が360°×(1/1012)とな
り、入力軸27の回転に対して出力軸28の減速比は
{360°×(1/1012)}/{360°×(1/
46)}=1/22となる。
【0023】なお、第1実施例で説明した転動体21の
個数、及び歯溝20aの個数は、本発明では限定される
ことなく、理論上では1/18〜1/80の範囲となる
減速比が得られるように各々の個数を定めることができ
る。また第1実施例では転動体21と歯溝20aとの数
差を「2」としているが、本発明ではこの数に限定され
ることなく、転動体の数を歯溝20aの数より2n(n
は正の整数)個だけ少なくすればよい。
【0024】また、第1実施例では、内歯歯車20を固
定とし、カム板14に入力軸27を連結して、歯つきベ
ルト22を介して内環24から回転出力を得るようにし
ているが、本発明ではこれに限らず、内環24を固定
し、カム板14に入力軸を連結して、内歯歯車20から
回転出力を得る減速装置としてもよく、さらにカム板1
4を固定し、内歯歯車20に入力軸27を連結して、内
環24から回転出力を得る増速装置としてもよい。さら
にまた、カム板14、内環24、及び外歯歯車20のい
ずれか二つに回転入力を与え、残りの1つから回転出力
を得るようにすると差動装置としても用いることが可能
なのはいうまでもない。
【0025】次に、第2実施例について図5を参照しな
がら説明する。第2実施例では、第1実施例で説明した
歯つきベルト22の代わりに、歯溝20aの幅と同じに
した歯つきベルト40と、第1実施例で説明した転動体
21の代わりに、この軸方向の長さを長くした転動体4
1とを用い、転動体41各々の公転移動から内環24を
介して出力軸28に減速回転を伝達させるようにした例
である。内環24はその開口部24bの外周に転動体4
1のそれぞれを内側から支持する支持面42が設けられ
ている。外環25はそれぞれの内周に転動体41のそれ
ぞれを一定ピッチで配列保持する歯43を有しており、
転動体41を支持面42との間で転動体41各々の自転
を許容するように一体に挟持しビスで固定される。これ
により転動体41のカム板14回りの移動、すなわち転
動体41の公転移動は、外環25とこれと一体に連結さ
れた内環24とからなる連結環を介して、出力軸28に
伝達される。
【0026】なお、第2実施例の場合には、カム板14
の回転に伴う波動振動が転動体41を介して内環24に
伝達されるため、入力軸27と出力軸28とをベアリン
グ部材45を介して連結しておくのが望ましい。また、
内歯歯車20の歯溝20aは、転動体41の軸方向に対
する上下振動に応じて傾斜させて形成しておくのが望ま
しい。
【0027】次に、第3実施例について図6及び図7を
参照しながら説明する。第1実施例で説明した減速装置
では、ウエーブジェネレータ16と内環24との間で歯
つきベルト22の捩れが発生する恐れがある。このた
め、第3実施例では、前述した転動体41を用いて、こ
の転動体41を歯22aの歯幅(転動体41の軸方向に
沿った歯22aの幅)に沿わせるように配列保持させ、
歯つきベルト22の捩れを防止する。この場合では、歯
22aに保持された転動体41の一端を外環25の内周
に設けた面47で押さえるようにしているから、振れに
よる転動体41の脱落が防止される。なお、歯つきベル
ト22の捩れを防止する他の例としては、弾性を有する
薄肉金属環を歯つきベルト22の内周に嵌め込んだ例と
してもよい。これによれば、薄肉金属環の一端側の内側
がウエーブジェネレータ16に、また他端側の内側が内
環24にそれぞれ一体に固定されるため、歯つきベルト
22の捩れを極力低減することができる。
【0028】次に、第4実施例について図8及び図9を
参照しながら説明する。第4実施例では、転動体41と
歯つきベルト22との移動から内環24を介して出力軸
28に減速回転を伝達させるようにした例である。外環
25の内周には、二段の歯25a,48が設けられてい
る。歯48は、歯25aよりも一段下がった面で、且つ
出力軸28の軸方向にずらして設けられており、転動体
41のそれぞれを一定ピッチで配列保持し、転動体41
の公転移動を内環24に伝達する。これによれば、前述
した歯つきベルト22の捩れ防止の向上が図れるととも
に、減速回転の伝達効率が向上する。
【0029】次に第5実施例について説明する。上記で
説明した各実施例では、入力軸27と出力軸28とを同
軸上に配しているのに対し、第5実施例では、図10に
示すように、ウエーブジェネレータ16のベアリング部
材50を自動調心玉軸受とすることにより、入力軸27
に対し出力軸28を同図に示す角度θ(例えば、θ≦4
°)の範囲内で傾斜させた状態で取り付けることができ
る。この際、減速装置をスムーズに回転させるために転
動体49の形状をころ形状よりも球形状にした方が好適
である。なお、出力軸28に対し入力軸27を傾斜させ
て回転を伝達させることができるのはいうまでもない。
【0030】ところで、第3実施例で説明した減速装置
の運転試験をした結果、内歯歯車20の歯溝20aと転
動体41との間に遊びが発生した場合、カム板14の回
転に伴う波動振動により転動体41が踊り、この転動体
41が歯つきベルト22の歯22aを飛び越え、内歯歯
車20の歯溝20aと転動体41との噛み合いがずれて
しまうことが判明した。そこで、図11及び図12に示
す実施例では、外環25と内歯歯車20との間に、転動
体41の踊りを防止するための保持環60を転動体41
の外側に嵌め込んで設けている。保持環60は弾性を有
する材料、例えばウレタンやゴム等で形成されており、
転動体41のそれぞれを歯つきベルト22との間で挟持
する。これによれば、転動体41と歯溝20aとの間に
部分的に遊びが生じても、歯つきベルト22、転動体4
1、及び保持環60とが一体に回転するため、転動体4
1の踊りを確実に防止することができるとともに、この
踊りによって生ずる音を低減することもできる。
【0031】また、第3実施例で説明した減速装置の運
転試験をした結果、転動体41とケーシング30との摺
接音が大きいことが分かった。この音の発生を防止する
ために、図13に示す実施例では、転動体41とケーシ
ング30との間に隙間を開けるとともに、転動体41の
軸方向への移動を防止するために、各転動体41の外周
に溝41aを設け、この溝41aに保持環60を嵌め込
んでいる。なお、逆に保持環60側に各転動体41が嵌
まり込む溝を設けても同じ効果が得られることはいうま
でもない。
【0032】以上、本発明では、各実施例で説明した部
材の材料については限定されるものではないが、歯つき
ベルト22の材質については、例えば、耐摩耗性及び耐
熱性の面で優れ、耐高抗張力で伸びが極めて少ない合成
ゴム、(例えば、ゴム、布、グラスファイバ等を貼り合
わせや埋め込み等で積層したもの)、又はプラスチック
等の材料で形成するのが望ましい。また、内歯歯車20
の材質として、熱可塑性プラスチック材料等を採用する
ことによりローコストで、しかも回転音を小さくするこ
とができる。
【0033】
【発明の効果】以上、説明したように、請求項1記載の
発明では、転動体の各々を内歯歯車との間で一定ピッチ
で配列保持する転動体保持筒の歯が弾性を持っているた
め、転動体の各々と内歯歯車の歯溝とが全周において連
続接触した状態で減速回転を伝達させることができる。
また、歯と内歯歯車の歯溝との形状を、厳密な歯車の噛
み合い理論に基づいて決定する必要がなく、加工コスト
の低減が図れる。
【0034】また、請求項2記載の発明では、転動体を
一定ピッチで配列保持する歯つきベルトを使用している
ため、従来技術で説明した外歯歯車の破損という問題を
解消し、寿命が向上する効果がある。また、歯つきベル
トを用いることにより振動や衝撃の吸収効果が大きくな
り、しかも騒音が少ない。さらに、本発明では、歯溝と
転動体との噛み合いがころがり接触となり、従来技術と
比較して噛み合い部分の耐摩耗性の向上が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の減速装置の要部構成を示す断面図
である。
【図2】減速装置の要部構成を示す分解斜視図である。
【図3】減速装置の全体構成を示す断面図である。
【図4】歯つきベルトの歯、転動体、及び内歯歯車の歯
と連続接触状態を示す説明図であり、1/4周だけを示
している。
【図5】第2実施例の減速装置の全体構成を示す断面図
である。
【図6】第3実施例の減速装置の全体構成を示す断面図
である。
【図7】第3実施例の減速装置の要部を示す分解斜視図
である。
【図8】第4実施例の減速装置の全体構成を示す断面図
である。
【図9】第4実施例の減速装置の要部を示す分解斜視図
であり、歯42を一部省略している。
【図10】第5実施例の減速装置を示す断面図である。
【図11】転動体を保持環で保持した実施例を示す分解
斜視図である。
【図12】転動体を保持環で保持した実施例の断面図で
ある。
【図13】転動体とケーシングとの摺接音を防止した実
施例の断面図である。
【図14】従来技術で説明した減速装置を示す分解斜視
図である。
【符号の説明】
14 カム板 15,32,45 ベアリング部材 11,20 内歯歯車 20a 歯溝 21,41 転動体 22,40 歯つきベルト 24 内環 25 外環 60 保持環

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 断面が円形をした内壁に曲線形状の複数
    の歯溝を一定ピッチで配列した固定の内歯歯車と、前記
    歯溝に噛合し、この歯溝の歯数よりも少ない個数の転動
    体と、これらの転動体を前記内歯歯車との間で一定ピッ
    チで配列保持する弾性歯を外周に設けた転動体保持筒
    と、前記転動体保持筒の内周にベアリングを介して嵌め
    込まれ、入力軸の回転によって回転して前記転動体と歯
    溝との噛み合い位置が順次移動するように転動体保持筒
    を弾性変形させる非円形のカム板と、前記転動体保持筒
    もしくは転動体の前記カム板回りの移動の少なくともい
    ずれかを出力軸に伝達する伝達手段とを備えたことを特
    徴とする減速装置。
  2. 【請求項2】 前記転動体保持筒は転動体の長さよりも
    幅が広い歯つきベルトであり、また前記伝達手段は、出
    力軸が取り付けられ、前記歯つきベルトの歯に係合して
    歯つきベルトと一体に回転する連結環であることを特徴
    とする請求項1記載の減速装置。
  3. 【請求項3】 前記転動体保持筒は転動体の長さよりも
    幅が狭い歯つきベルトであり、また前記伝達手段は、出
    力軸が取り付けられ、前記複数の転動体に係合して転動
    体の前記カム板回りの移動により回転する連結環である
    ことを特徴とする請求項1記載の減速装置。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3記載の減速装置におい
    て、前記転動体のそれぞれを外側から保持する弾性自在
    な保持環を設け、前記カム板の回転に伴う波動振動によ
    り生ずる転動体の踊りを防止するようにしたことを特徴
    とする減速装置。
JP11170493A 1992-05-14 1993-05-13 減速装置 Pending JPH0666350A (ja)

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