JP2003193377A - 立体感を有する合成皮革およびその製造方法 - Google Patents

立体感を有する合成皮革およびその製造方法

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JP2003193377A
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resin film
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Yasunao Shimano
泰尚 嶋野
Mitsuharu Ota
光春 大田
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Komatsu Seiren Co Ltd
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Komatsu Seiren Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 立体感とボリューム感を有するとともに、艶
消し効果、濃色効果に優れた合成皮革を提供する。 【解決手段】 基材布帛の少なくとも片面側に、凹部と
凸部からなる凹凸を表面に有するウレタン樹脂皮膜が積
層し、少なくとも前記凸部には、前記凹凸よりも微細な
凹凸が形成されているとともに、前記ウレタン樹脂皮膜
は、15μm以下の孔径の多数の微細な孔を有する合成
皮革。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、衣類、バッグ、
靴、装飾小物、インテリア用品、産業資材などに好適に
使用される立体感を有する合成皮革とその製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】合成皮革の製造方法は、その製造工程の
違いから、一般に乾式法と湿式法に分類できる。乾式法
は、離型紙の上に1液型のウレタン樹脂溶液を塗布、乾
燥してウレタン皮膜を形成し、この上に2液型のウレタ
ン接着剤を塗布し、ついで基材となる繊維布帛を貼り合
せた後、離型紙を剥離する方法(2層ラミネート法)が
一般的である。また、その他に、ウレタン皮膜に接着機
能を持たせることで、接着剤を使用せず、直接そのウレ
タン皮膜と基材とを張り合わせ、離型紙を剥離する方法
(1層ラミネート法)もある。
【0003】一方、湿式法では、繊維布帛にあらかじめ
ウレタン樹脂溶液を塗布し、それを水中で凝固すること
により、繊維布帛にスポンジ状ウレタン皮膜が積層した
ものを形成し、これを基材とする点で乾式法と異なる。
その後の工程は乾式法と同様であって、別途離型紙の上
に形成されたウレタン皮膜を、基材のスポンジ状ウレタ
ン皮膜側に貼り合わせた後、離型紙を剥離する。また、
湿式法の場合でも、貼り合わせにおいて接着剤を使用す
る2層ラミネート法と、接着剤を使用せず、ウレタン皮
膜に接着機能を持たせておくことで、ウレタン皮膜と基
材とを直接張り合わせる1層ラミネート法がある。
【0004】このように合成皮革の製造には湿式法と乾
式法とがあり、また、それぞれにおいて1層ラミネート
法と2層ラミネート法とがあるが、これらのいずれの方
法においても通常離型紙が使用されている。そしてここ
で離型紙として、例えば、その表面に凹凸のエンボス模
様を有するものを使用することによって、得られる合成
皮革の表面に凹凸を付与することができる。また、合成
皮革の意匠性を高めるために、合成皮革を各種顔料など
で着色する方法、着色された表面にグラビヤ加工を施し
て皮シボ調の模様を印刷する方法、艶消し用表面処理剤
を塗布する方法、表面に滑らかな感触を与えるための処
理を行う方法など、さまざまな工夫がなされている。
【0005】合成皮革に意匠性を付与する方法や、さら
に機能性を付与する具体的な方法は、種々検討されてい
る。例えば、特開昭63−315675号公報には、繊
維布帛の片面に、亡硝、食塩などの無機物の粉末や、で
んぷん、セルロース誘導体、PVAなどの有機物の粉末
などからなる多孔質調節剤を添加したウレタン樹脂溶液
を塗布し、水中でウレタン樹脂の凝固と多孔質調節剤の
抽出を行った後、グラビアによる着色を施すことによ
り、通気性や透湿性を有する着色された合成皮革を得る
方法が開示されている。この方法では、ウレタン樹脂を
凝固する際に、ウレタン樹脂溶液中のジメチルホルムア
ミド溶剤が水と置換されて多孔質構造を形成するが、こ
こで多孔質調節剤を添加することにより、さらに微細な
連通孔を形成して、通気性、透湿性を高めることができ
る。また、ここでは着色を、グラビア加工により行って
いるので、着色により孔が塞がれることなく、通気性、
透湿性を維持することが可能であるとされている。
【0006】また、特開昭63−152482号公報に
は、熱可塑性樹脂にゼラチンを混入し、加熱発泡させて
得られた成型品の表面のスキン層を除去し、ついで熱水
処理してゼラチンを抽出することにより、該成型品の表
面を多孔質構造にして、環境に応じて調湿し得る通気
性、透湿機能を有する合成皮革の製造法が記載されてい
る。
【0007】一方、特開平06−330474号公報
(特許第3142103号)には、まず、ウレタンを含
浸させたナイロン極細繊維からなる不織布の表面に、シ
ボ模様を有する離型紙の上に易抽出性の微粒子としてア
ンモニア変性した無水マレイン酸とイソブチレンの共重
合体粒子を含む1液型のエーテル系ウレタン樹脂溶液を
2層に塗布したものを貼り合わせ、ついで、熱水を使用
して、微粒子を抽出することによって、20μm以下の
連通した多孔質を形成し、柔軟で、意匠性の高い人工皮
革を得る方法が記載されている。
【0008】さらに、柔軟で、透気性や透湿性も備えた
高級な外観の合成皮革を製造することを目的とした半銀
付状の外観を有する合成皮革について、特開平07−2
68781号公報(特許第3147324号)に開示さ
れている。ここでは例えば、ウレタンを含浸させたナイ
ロン不織布に対して、易抽出性の微粒子として、アンモ
ニア変性した無水マレイン酸とイソブチレンの共重合体
を含む1液型のエーテル系ウレタン樹脂をグラビアを用
いて2層に塗布した後、微粒子を熱水で抽出して、0.
5〜5μmの連通した多孔質を形成する方法で合成皮革
を製造している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の公報に開示された方法では、いずれも通気性、透湿
性、柔軟性などの性能を備えた合成皮革を製造すること
は一応可能であっても、立体感、ボリューム感、艶消し
効果、濃色効果などは不十分であって、十分な意匠性を
備えた合成皮革は得られなかった。
【0010】本発明はこのような現状に鑑みてなされた
もので、立体感とボリューム感を有するとともに、艶消
し効果を備え、さらに、着色された場合における濃色効
果も良好な意匠性に富む合成皮革とその製造方法を提供
することを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の合成皮革は、基
材布帛の少なくとも片面側に、凹部と凸部からなる凹凸
を表面に有するウレタン樹脂皮膜が積層し、少なくとも
前記凸部には、前記凹凸よりも細かい微細凹凸が形成さ
れているとともに、前記ウレタン樹脂皮膜は、15μm
以下の孔径の多数の微細な孔を有する多孔質構造である
ことを特徴とする。前記ウレタン樹脂皮膜は、架橋型ウ
レタン樹脂層のみからなるものであることが好ましい。
または、前記ウレタン樹脂皮膜は架橋型ウレタン樹脂層
と非架橋型ウレタン樹脂層とからなり、前記架橋型ウレ
タン樹脂層が前記基材布帛側に配置されていることが好
ましい。前記基材布帛は、繊維布帛、または、繊維布帛
の少なくとも片面に、ウレタン樹脂溶液が塗布され水中
で凝固したスポンジ状ウレタン皮膜を備えたもののいず
れかであることが好ましい。
【0012】本発明の合成皮革の製造方法は、基材布帛
の少なくとも片面側に、凹部と凸部からなる凹凸を表面
に有するウレタン樹脂皮膜が積層し、少なくとも前記凸
部には、前記凹凸よりも細かい微細凹凸が形成されてい
るとともに、前記ウレタン樹脂皮膜は多数の微細な孔を
有する多孔質構造である合成皮革の製造方法であって、
表面に凹凸が形成された離型基材上に、水溶解性の無機
微粒子と2液型ウレタン樹脂とイソシアネート系硬化剤
とを含有する分散液を塗布し、2液型ウレタン樹脂膜を
形成する工程と、該2液型ウレタン樹脂膜上に基材布帛
を積層する工程と、前記2液型ウレタン樹脂膜が硬化し
た後に、前記離型基材を剥離する工程と、前記硬化した
2液型ウレタン樹脂膜から前記無機微粒子を水抽出し
て、多孔質構造のウレタン樹脂皮膜とする工程とを有す
る。
【0013】または、本発明の合成皮革の製造方法は、
基材布帛の少なくとも片面側に、凹部と凸部からなる凹
凸を表面に有するウレタン樹脂皮膜が積層し、少なくと
も前記凸部には、前記凹凸よりも細かい微細凹凸が形成
されているとともに、前記ウレタン樹脂皮膜は多数の微
細な孔を有する多孔質構造である合成皮革の製造方法で
あって、表面に凹凸が形成された離型基材上に、水溶解
性の無機微粒子と1液型ウレタン樹脂とを含有する分散
液を塗布し、1液型ウレタン樹脂膜を形成する工程と、
該1液型ウレタン樹脂膜上に、水溶解性の無機微粒子と
2液型ウレタン樹脂とイソシアネート系硬化剤を含有す
る分散液を塗布し、2液型ウレタン樹脂膜を形成する工
程と、該2液型ウレタン樹脂膜上に基材布帛を積層する
工程と、前記2液型ウレタン樹脂膜が硬化した後に、前
記離型基材を剥離する工程と、前記1液型ウレタン樹脂
膜と硬化した前記2液型ウレタン樹脂膜とから前記無機
微粒子を水抽出して、多孔質構造のウレタン樹脂皮膜と
する工程とを有することを特徴とする。
【0014】前記ウレタン樹脂皮膜における凹部と凸部
の高低差は、前記無機微粒子が除去される前に比べて2
倍以上になっていることが好ましい。また、前記ウレタ
ン樹脂皮膜は、前記無機微粒子が除去される前に対する
色差が3以上になっていることが好ましい。また、前記
ウレタン樹脂皮膜の光沢度は、1.5以下であることが
好ましい。また、本発明の合成皮革の製造方法は、前記
離型基材を剥離する工程よりも後に、前記ウレタン樹脂
皮膜の表面に、艶消し用表面処理剤を塗布する工程を有
していてもよい。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
図1は、本発明の合成皮革10の一実施形態である1層
ラミネートタイプの合成皮革10を説明するために、そ
の断面構造を概念的に示すものである。この合成皮革1
0は、凹部13と凸部14からなる凹凸を表面に有する
ウレタン樹脂皮膜12が基材布帛11の片面側に積層し
たものであって、このウレタン樹脂皮膜12は、15μ
m以下の孔径の多数の微細な孔15を有するとともに、
その表面の主に凸部14には、より細かい微細凹凸(ミ
クロクレーター)が形成されている。
【0016】ここでウレタン樹脂皮膜12の有する孔1
5の孔径が15μmを超えるものであると、得られる合
成皮革10の表面に大きな孔が開いて欠点となったり、
膜強度が弱くなり好ましくない。好ましい孔径は1〜1
5μmである。例えば、詳しくは後述するが、使用する
水溶解性の無機微粒子が100μm以上の場合などに
は、ウレタン樹脂皮膜12の表面に欠点に見える大きな
孔ができてしまう。なお、ここで言う孔径とは、各孔1
5における最大孔径である。ウレタン樹脂皮膜12の表
面に形成された凹部13と凸部14の高低差は特に限定
されるものではなく、離型基材の種類の選択や、使用す
るウレタン樹脂と水溶解性の無機微粒子の割合、配合樹
脂溶液(分散液)の塗布量なとにより任意に設定できる
が、例えば、60〜250μmであれば、優れた立体感
とボリューム感とを有する。
【0017】また、ウレタン樹脂皮膜12の主に凸部1
4に形成されている微細凹凸は、凹部13と凸部14か
らなる凹凸よりも細かいものであってその大きさには特
に制限はない。このような大きさの微細凹凸が少なくと
も凸部14に形成されていると、得られる合成皮革10
は一層立体感とボリューム感を有するとともに、表面が
艶消し効果による高級感を備えたものとなる。また、こ
のウレタン樹脂皮膜12には、公知の着色剤が分散、あ
るいは、溶解して、所望の色に着色されていてもよく、
その場合には微細凹凸により、濃色効果も発現するもの
となる。
【0018】合成皮革10に使用される基材布帛11と
しては特に制限はなく、合成繊維、天然繊維、人造繊維
およびその混合物などからなる織物、ニット(編物)、
不織布などの繊維布帛が使用できる。好適な具体的な例
としては、ナイロンの細デニール繊維からなるニットや
織物、ナイロンとレーヨンからなる起毛トリコット、レ
ーヨン100%からなる織物、ナイロンやポリエステル
からなる割繊型のマイクロファイバーから構成される織
物やニット、ポリエステルやナイロンのマイクロファイ
バーからなる不織布にウレタン樹脂を含浸させた人工皮
革基布などが挙げられる。また、さらに基材布帛11と
しては、これら例示した繊維布帛の少なくとも片面に、
ウレタン樹脂溶液が塗布され、水中で凝固した、いわゆ
る湿式法で形成されたスポンジ状ウレタン皮膜を備えた
ものも使用できる。
【0019】また、この例のウレタン樹脂皮膜12は、
3次元に架橋した架橋型ウレタン樹脂層12aのみから
なっていて、この層が基材布帛11と直に接している。
この架橋型ウレタン樹脂層12aは、2液型ウレタン樹
脂、すなわち、イソシアネート系硬化剤と反応可能な水
酸基を有する低分子量ウレタン樹脂が、イソシアネート
系硬化剤によって架橋、硬化され3次元架橋構造となっ
たものであって、鎖延長剤は使用されていないものであ
る。また、図1のように、ウレタン樹脂皮膜12が架橋
型ウレタン樹脂層12aのみからなる場合、ウレタン樹
脂皮膜12の厚さは凹部13と凸部14とで異なり、ま
た、凸部14の厚さ、凹部13の厚さはは使用する離型
基材の種類により異なる。
【0020】2液型ウレタン樹脂は、例えば、平均分子
量500〜2500程度のポリマージオール、例えばポ
リエステルジオール、ポリエーテルジオール、ポリエス
テル・エーテルジオール、ポリカプロラクトンジオー
ル、ポリカーボネートジオールなどから選ばれた少なく
とも1種類のジオールと、有機ポリイソシアネート、例
えば芳香族ジイソシアネート、芳香族トリイソシアネー
ト、脂環族ジイソシアネートなどから選ばれた少なくと
も1種類以上の有機ポリイソシアネートとから得られる
平均分子量10000〜40000程度のものであっ
て、2液型ウレタン樹脂として40〜70質量%の溶液
として市販されているものが利用できる。
【0021】また、この2液型ウレタン樹脂とともに使
用されるイソシアネート系硬化剤としては、トルエンジ
イソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、メ
チレンビスフェニルジイソシアネートなどのアダクト
体、ビュレツト体、シアヌレート3量体などが使用でき
る。また、これらイソシアネート系硬化剤を使用する時
には、その反応を促進するために、有機錫とアミンの複
合触媒などのウレタン用反応触媒を併用してもよい。
【0022】図1に示したような合成皮革10によれ
ば、基材布帛11の少なくとも片面側に、凹部13と凸
部14からなる凹凸を表面に有するウレタン樹脂皮膜1
2が積層し、少なくとも凸部14には、前記凹凸よりも
細かい微細凹凸が形成されているとともに、ウレタン樹
脂皮膜12は、15μm以下の孔径の多数の微細な孔1
5を有している。したがって、卓越した立体感、ボリュ
ーム感を有するとともに、その表面は艶消し効果を備え
ている。また、ウレタン樹脂皮膜12が着色されている
場合には、優れた濃色効果をも発現し、より商品価値の
高いものとなる。また、図1の例においては、ウレタン
樹脂皮膜12が特に架橋型ウレタン樹脂層12aから形
成されているので、より一層、立体感、ボリューム感を
有し、また、このような立体感、ボリューム感がヘタら
ず、長期間持続する。
【0023】なお、本発明の合成皮革10としては、図
1のように、ウレタン樹脂皮膜12が、基材布帛11の
片面側だけに積層したものに限らず、基材布帛11の両
面側に積層したものであってもよい。
【0024】さらに、ウレタン樹脂皮膜12は、架橋型
ウレタン樹脂層12aのみからなるものに限定されず、
例えば図2に示すように、架橋型ウレタン樹脂層12a
と、架橋していない線状の非架橋型ウレタン樹脂層12
bとから形成された2層構造(2層ラミネートタイプ)
のものであってもよい。この場合には、架橋型ウレタン
樹脂層12aが基材布帛11と接して接着剤としても機
能し、非架橋型ウレタン樹脂層12bが表面側に配置さ
れる。なお、ウレタン樹脂皮膜12は3層以上の多層構
造であってもよい。
【0025】非架橋型ウレタン樹脂層12bに使用され
るウレタン樹脂は1液型ウレタン樹脂であって、ジオー
ルおよび有機ポリイソシアネートと、水酸基やアミノ基
などの活性水素原子を少なくとも2個以上有する低分子
化合物を、鎖延長剤を使用して反応させて得られる熱可
塑性のものである。このようなウレタン樹脂は約30質
量%程度の1液型ウレタン樹脂溶液として市販されてい
るものが利用できる。なお、ジオールおよび有機ポリイ
ソシアネートとしては、2液型ウレタン樹脂について上
記に例示したものと同様のものを使用できる。
【0026】このような図2の例の合成皮革10も、図
1の例の合成皮革10と同様に、卓越した立体感、ボリ
ューム感を有するとともに、少なくとも凸部14に形成
された微細凹凸に起因する艶消し効果を備えている。ま
た、ウレタン樹脂皮膜12が着色されている場合には優
れた濃色効果をも発現し、より商品価値の高いものとな
る。また、図2の例のウレタン樹脂皮膜12も、非架橋
型ウレタン樹脂層12bだけでなく、架橋型ウレタン樹
脂層12aを備えて構成されているので、より一層、立
体感、ボリューム感を有し、また、このような立体感、
ボリューム感がヘタらず、長期間持続する。
【0027】このように本発明の合成皮革10として
は、図1のような1層ラミネートタイプのものや、図2
のような2層ラミネートタイプのものが例示できるが、
後述するように水溶解性の無機微粒子を抽出することに
より、膨張した皮膜の状態を保持しやすいという点で
は、1層ラミネートタイプのものがより好適である。
【0028】次に、ウレタン樹脂皮膜12が架橋型ウレ
タン樹脂層12aからなる図1の例の1層ラミネートタ
イプの合成皮革10を製造する具体的な方法について説
明する。まず、皮シボ調エンボス離型紙などの、表面に
凹凸が形成された離型基材を用意する。そして、水溶解
性の無機微粒子と、2液型ウレタン樹脂と、イソシアネ
ート系硬化剤と、必要に応じて着色剤やウレタン用反応
触媒を含有する分散液を調製し、これを離型基材の上に
塗布して、2液型ウレタン樹脂膜を形成する。
【0029】ここで使用される水溶解性の無機微粒子と
しては、無水硫酸ナトリウム(無水亡硝)、硫酸カリウ
ム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、重炭酸ナトリウ
ム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどの粒子を挙げる
ことができるが、吸湿性の少ないものが好ましく、特に
無水硫酸ナトリウムを使用すると、得られる合成皮革が
立体感、ボリューム感に特に優れ、艶消し効果、濃色効
果も一層備えたたものとなるため好ましい。また、無機
微粒子の粒子径には特に制限はないが、後にこの無機微
粒子が水抽出され、除去されることによりウレタン樹脂
皮膜に多数の微細な孔15が形成され、多孔質構造とな
るので、形成する微細な孔の大きさに応じて、無機微粒
子の粒子径を適宜設定することが好ましい。例えば、図
1のように孔径が15μm以下の微細な孔14を形成す
る場合には、無機微粒子として、20μm以下、好まし
くは10μm以下の無機微粒子を使用する。
【0030】なお、これらの無機微粒子の粒子径を調整
するためには、市販品を乾式粉砕するか、または溶剤に
分散した後、ビーズミルなどを用いて湿式粉砕する。ま
た、分散液に使用する溶剤としては、通常、トルエン、
ジメチルホルムアミド、メチルエチルケトン、酢酸エチ
ルなどの有機溶剤やこれらの混合物が例示できる。
【0031】また、水溶解性の無機微粒子と、2液型ウ
レタン樹脂と、イソシアネート系硬化剤と、溶剤と、必
要に応じて着色剤やウレタン反応用触媒を含有する分散
液を調製するには、例えば、固形分40〜70質量%程
度の濃度で市販されている2液型のウレタン樹脂溶液
に、イソシアネート系硬化剤、溶剤、無水硫酸ナトリウ
ムなどの水溶解性の無機微粒子を加え、必要に応じて着
色剤やウレタン用反応触媒を加える。この際、これらの
配合割合は、固形分40〜70質量%程度の濃度の2液
型のウレタン樹脂溶液100質量部に対して、イソシア
ネート系硬化剤5〜15質量部程度、溶剤10〜50質
量部程度、水溶解性の無機微粒子5〜50質量部程度で
ある。着色剤やウレタン反応用触媒の使用量は適宜調整
可能である。
【0032】ついで、こうして離型基材上に塗布された
2液型ウレタン樹脂膜上に、基材布帛11を積層する工
程を行う。ここで、基材布帛11を積層する方法として
は、2液型ウレタン樹脂膜が乾燥した後に基材布帛11
を熱圧着して積層する方法(ドライラミネート法)や、
2液型ウレタン樹脂膜が乾燥する前に基材布帛11を貼
り合わせる方法(ウェットラミネート法)がある。熱圧
着する場合には、100〜130℃程度に加熱された熱
ロールなどを使用して、0.1〜0.5Pa程度の圧力
で行う。また、ここで使用する基材布帛11としては、
すでに上述したように、繊維からなる織物、ニット、不
織布などの繊維布帛や、繊維布帛に湿式法によりスポン
ジ状ウレタン皮膜が形成されたものも使用できる。繊維
布帛の少なくとも片面にスポンジ状ウレタン皮膜が形成
されたものを使用する場合には、このスポンジ状ウレタ
ン皮膜が2層型ウレタン樹脂膜と接触するように配する
ことが好ましい。
【0033】ついで、2液型ウレタン樹脂膜が架橋して
硬化した後に、離型基材を剥離する工程を行って、無機
微粒子を含有する状態の架橋型ウレタン樹脂層が基材布
帛11上に形成された積層体を得る。なお、2液型ウレ
タン樹脂膜を硬化させるためには、通常、室温で16〜
72時間程度放置すればよい。ここで得られた積層体の
一例を図3に示す。図3は積層体の断面の電子顕微鏡写
真であって、積層体の表面には、離型基材の凹凸が転写
され、離型基材が元々有する凹凸と同じ程度の緩やかな
凹凸が形成された厚さ30μm程度のウレタン樹脂皮膜
が形成されている。このウレタン樹脂皮膜は硬化した2
液型ウレタン樹脂、すなわち架橋型ウレタン樹脂からな
り、無機微粒子として無水硫酸ナトリウムを含有してい
るものである。図3中、このウレタン樹脂皮膜よりも下
方のスポンジ状の部分は、基材布帛の一部分である、湿
式法で形成されたスポンジ状ウレタン皮膜である。
【0034】ついで、得られた積層体を水中に浸漬する
方法などで、硬化した2液型ウレタン樹脂膜中に含まれ
る水溶解性の無機微粒子を水中に抽出して除去した後、
乾燥することにより、凹部13と凸部14からなる凹凸
を表面に有し、多数の微細な孔15を有する多孔質構造
であって、また、凹部13と凸部14には微細凹凸が形
成されているウレタン樹脂皮膜12が基材布帛11上に
形成された図1の合成皮革10が得られる。
【0035】ここで、水溶解性の無機微粒子を水中に抽
出する具体的な方法には特に制限はないが、例えば、液
流型染色機やワッシャー型染色機などの染色機内に水を
入れ、この水中に、積層体を浸漬することが好ましい。
この際、水温は50〜100℃程度、浸漬時間は数10
分から1時間程度である。水中から積層体を取り出した
後には、テンター型、シュリンク型、タンブラー型など
の公知の乾燥機を使用して130℃以下でこれを乾燥す
る。そして、さらに、仕上げセットを施して、合成皮革
10の品質を向上させてもよい。
【0036】なお、離型基材を剥離する工程よりも後
に、形成されたウレタン樹脂皮膜12の表面に、シリカ
などの粒子とウレタン樹脂とさらに必要に応じてシリコ
ン樹脂などが配合された艶消し用表面処理剤やヌメリ処
理剤などの処理剤を、グラビアなどで塗布してもよい。
【0037】図4に、こうして得られた合成皮革の断面
の電子顕微鏡写真を示す。この図4と図3とを比較する
ことにより明らかなように、最終的に得られた合成皮革
におけるウレタン樹脂皮膜は、無機微粒子である無水硫
酸ナトリウムを水抽出する前に比べて体積が膨張してい
るとともに、その表面の凹部と凸部の高低差が2倍以上
に増大し、立体感、ボリューム感に非常に優れたものと
なっている。すなわち、ウレタン樹脂皮膜は、無機微粒
子を水抽出することにより多孔質構造となるだけでな
く、体積が膨張するとともに、離型基材が元々有してい
た凹凸の高低差よりも2倍以上の高低差を有するものに
なる。なお、無機微粒子の水抽出によってウレタン樹脂
皮膜の体積は極端に増加した後、その後の乾燥によって
収縮し、ウレタン樹脂皮膜に弛みを生じ、主に凸部にミ
クロクレーター状の微細凹凸が形成される。しかしなが
ら、図4に示すように、水抽出し、乾燥した後であって
も、ウレタン樹脂皮膜は無機微粒子を抽出する前に比べ
て体積が膨張していて、かつ、その表面の凹部と凸部の
高低差は抽出前の2倍以上を維持し、優れた立体感、ボ
リューム感を有している。このように、無機微粒子を水
抽出し、乾燥した後においても、合成皮革の立体感、ボ
リューム感が優れ、持続するという卓越した効果は、ウ
レタン樹脂皮膜が少なくとも架橋型ウレタン樹脂層を備
え、無機微粒子として無水硫酸ナトリウムを使用する場
合に特に顕著である。なお、ここで高低差とは、最も高
い凸部の高さと最も低い凹部との差である。
【0038】さらに、図4から、最終的に得られたウレ
タン樹脂皮膜の凸部と凹部には、微細凹凸(ミクロクレ
ーター)が形成されていることがわかる。これは、無機
微粒子が抽出されたことと、上述したような体積の膨張
と、乾燥時における収縮との複合効果によるものであっ
て、このような微細凹凸がウレタン樹脂皮膜の凸部に形
成されていることによって、上記のような高低差のある
凹凸による卓越した立体感、ボリューム感に加え、優れ
た艶消し効果が発現する。具体的には、艶消し用表面処
理剤などを使用しなくても、得られる合成皮革の表面の
ウレタン樹脂皮膜のJIS K 5400による光沢度
は、1.5以下となる。
【0039】さらに、ウレタン樹脂皮膜が着色されてい
る場合には、優れた濃色効果をも備え、より商品価値の
高いものとなる。具体的には、得られたウレタン樹脂皮
膜は、無機微粒子が除去される前に対するJIS Z8
722による色差が3以上となり、濃色化する。また、
このような効果は、特に、黒、茶などの濃色で顕著であ
り、合成皮革に高級感を付与することができる。
【0040】次に、図2に示すような、ウレタン樹脂皮
膜12が架橋型ウレタン樹脂層12aと、非架橋型ウレ
タン樹脂皮膜12bとを有する2層構造からなるものを
製造する場合について説明する。まず、水溶解性の無機
微粒子と1液型ウレタン樹脂とを含有する分散液を調製
し、これを、表面に凹凸が形成された離型基材上に塗
布、乾燥し、1液型ウレタン樹脂膜を形成する。つい
で、この上に、水溶解性の無機微粒子と2液型ウレタン
樹脂とイソシアネート系硬化剤とを含有する分散液を塗
布し、2液型ウレタン樹脂膜を形成する。
【0041】ここで、1液型ウレタン樹脂膜を形成する
際には、例えば、固形分30質量%程度の濃度で市販さ
れている非架橋構造の熱可塑性ウレタン樹脂溶液、すな
わち1液型ウレタン樹脂溶液にさらに溶剤を加え、つい
で、無水硫酸ナトリウムなどの水溶解性の無機微粒子を
加え、必要に応じて顔料などの着色剤を加えた分散液を
使用する。この際、これらの配合割合は、固形分30質
量%程度の1液型ウレタン樹脂溶液100質量部に対し
て、溶剤10〜60質量部、無機微粒子5〜50質量部
程度である。ここで使用される溶剤としては、すでに例
示した2液型ウレタン樹脂膜の形成に使用される有機溶
剤と同じものを適宜使用できる。
【0042】その後の工程は、上述した図1の形態の合
成皮革を製造する場合と同じであって、2液型ウレタン
樹脂膜上に基材布帛をドライラミネート法またはウェッ
トラミネート法により積層し、2液型ウレタン樹脂膜が
硬化した後に、離型基材を剥離する。こうして得られた
積層体を、液流型染色機やワッシャー型染色機などの染
色機を使用して水中に浸漬する方法などで、1液型ウレ
タン樹脂膜および硬化した2液型ウレタン樹脂膜中に含
まれる水溶解性の無機微粒子を抽出、除去する。このよ
うにして、凹部13と凸部14からなる凹凸を表面に有
し、多数の微細な孔15を有する多孔質構造であって、
また、主に凸部14により細かい微細凹凸が形成されて
いるウレタン樹脂皮膜12が基材布帛11上に形成され
た合成皮革10を得ることができる。そして、図1の場
合と同様に、無機微粒子の水抽出前に対して、凹部13
と凸部14の高低差は2倍以上、色差は3以上になる。
また、光沢度は1.5以下となるなお、この場合におい
ても、離型基材を剥離する工程よりも後に、形成された
ウレタン樹脂皮膜12の表面に、艶消し用表面処理剤や
ヌメリ処理剤などの表面処理剤を塗布してもよい。
【0043】以上説明したようにこのような製造方法に
よれば、従来の合成皮革10では得られなかった立体
感、ボリューム感、濃色効果、艶消し効果を兼ね備えた
高級感のある合成皮革10を製造することができる。ま
た、このような製造方法によりこのような優れた合成皮
革10が得られる詳細な理由については明らかではない
が、微粒子としてポリビニルアルコール、溶解性ゼラチ
ン、多糖類のガム類などに代表される有機高分子製の水
溶解性微粒子を使用した場合では、抽出性が不十分とな
りやすく、得られる合成皮革の凹凸の高低差は小さく、
立体感、ボリューム感が劣る上、濃色効果や艶消し効果
もほとんど発現されない。すなわち、エンボス離型紙の
ような表面に凹凸を有する離型基材を使用した上で、微
粒子として水溶解性の無機微粒子、特に無水硫酸ナトリ
ウムを使用することによって、立体感、ボリューム感に
優れる上、濃色効果や艶消し効果も十分に発現する高級
感のある合成皮革を製造できる。
【0044】また、ウレタン樹脂皮膜12として、少な
くとも2液型ウレタン樹脂を使用して形成される架橋型
ウレタン樹脂層12aを備えることによって、無機微粒
子を水抽出して得られたウレタン樹脂皮膜12の表面
は、より大きな高低差のある凹凸を有し、立体感、ボリ
ューム感を備えたものとなるうえ、形成された多孔質構
造が、水抽出後の乾燥の熱や、時間の経過によってもヘ
タリにくく、このような立体感、ボリューム感が持続す
る。また、同時に優れた濃色効果や艶消し効果も持続す
る。すなわち、好ましくは、ウレタン樹脂皮膜12とし
て少なくとも架橋型ウレタン樹脂層12aを備えること
によって、立体感とボリューム感とが長時間持続し、艶
消し効果と濃色効果を兼ね備えた意匠性に優れた合成皮
革10が製造できる。このようにして得られた合成皮革
10の用途には特に制限はなく、衣類、ゴルフ手袋など
のスポーツ用小物、バッグ、靴、装飾小物、インテリア
用品、産業資材などに好適に使用できる。
【0045】
【実施例】以下、実施例を示して本発明を具体的に説明
する。 [評価方法]各実施例、比較例で得られた合成皮革の評
価を以下の方法で行った。 (1)色差 JIS Z 8722により、無機微粒子を抽出する前
と、抽出後のウレタン樹脂皮膜の色の測定をそれぞれ行
い、抽出前のウレタン樹脂皮膜に対する抽出後のウレタ
ン樹脂皮膜の色差を求めた。表示はCIE1976L*
**色差により行った。 (2)ウレタン樹脂皮膜表面の凹凸の高低差の測定 コムス株式会社製の高速3次元形状計測システムEMS
98AD−3Dを使用して、無機微粒子を抽出する前の
ウレタン樹脂皮膜における最も高い凸部の高さと最も低
い凹部の高さとの差を求め、これを高低差とした。同様
にして、無機微粒子を抽出した後のウレタン樹脂皮膜に
おける最も高い凸部の高さと最も低い凹部の高さとの差
を求め、これを高低差とした。 (3)光沢の測定 JIS K 5400により、無機微粒子を抽出する前
のウレタン樹脂皮膜と、抽出後の多孔質ウレタン樹脂皮
膜の60度鏡面光沢度をそれぞれ測定した。
【0046】以下に、実施例および比較例を挙げ、本発
明をさらに説明する。なお、例中の部は質量部を、%は
質量%を示す。 [実施例1]次の樹脂組成からなるコーティング溶液を
調製した。 クリスボンMP105 80部 (大日本インキ化学工業(株)製、ウレタン樹脂30%ジメチルホルムアミド 溶液) クリスボンMP145 20部 (大日本インキ化学工業(株)製、ウレタン樹脂30%ジメチルホルムアミド 溶液) ジメチルホルムアミド 140部 ペレックスOTP(花王(株)製) 1部 クリスボンアシスターSD7(大日本インキ化学工業(株)製) 2部 ダイラック・ブラックL5442 5部 (大日本インキ化学工業(株)製)
【0047】グレー色に染色された強力レーヨンからな
る平織物(目付け150g/m2)に水を含浸させた
後、マングルロールで絞り、上記で得られたコーティン
グ溶液をナイフオーバーロールコーターを使用して、
0.14〜0.16mmの厚みでコーティングした。こ
れを水中に導き、2分間凝固させた後、50℃の湯で5
分間洗浄し、さらにテンターを使用して乾燥する湿式法
により、スポンジ状ウレタン皮膜がコーティング(積
層)されたレーヨン織物を得た。これを基材布帛とし
た。
【0048】つぎに、下記のウレタン樹脂溶液(分散
液)を調整した。 クリスボンTA445 100部 (大日本インキ化学工業(株)製、2液型ウレタン樹脂) ジメチルホルムアミド 40部 無水硫酸ナトリウム(平均粒子径6μm) 40部 コロネートHL 12部 (日本ポリウレタン(株)製、イソシアネート硬化剤) 配合顔料ブラウン色 10部 HI215 1部 (大日精化(株)製、イソシアネート硬化触媒)
【0049】このウレタン樹脂溶液を、エンボス離型紙
AR134SG(旭ロール(株)製)の上に0.1mm
の厚みで全面塗布し、120℃で乾燥した。この上に上
記で得られた基材布帛のスポンジ状ウレタン皮膜側を積
層し、120℃の熱ロールで0.4Paの圧力で熱圧着
した。ついで、これを60℃で24時間放置して、硬化
反応を完了させた後、離型紙を剥離して、スポンジ状ウ
レタン皮膜を有する基材布帛の上に、表面に凹凸(皮シ
ボ模様)が形成されたウレタン樹脂皮膜を有する積層体
を得た。ついで、ウレタン樹脂皮膜の表面に対してCF
205マット(特殊色料(株)製、艶消し剤)を125
メッシュのグラビアロールで塗布して乾燥した。つい
で、この積層体を液流型染色機に投入して80℃の湯水
中において40分間処理して、ウレタン樹脂皮膜に含ま
れる無水硫酸ナトリウムを抽出して除去した。ついで、
これをタンブラー型乾燥機を使用して、100℃で30
分間乾燥して合成皮革を得た。
【0050】得られた合成皮革におけるウレタン樹脂皮
膜の表面の凹凸は、無水硫酸ナトリウムの抽出により高
低差が増加して、立体感、ボリューム感が優れるととも
に柔軟で、濃いブラウン色であり、艶が消え、商品価値
の高いものであった。また、得られた合成皮革の電子顕
微鏡観察したところ、無水硫酸ナトリウムが抽出された
ことによって、ウレタン樹脂皮膜の主に凸部に微細凹凸
が観察され、ウレタン樹脂皮膜の断面には孔径15μm
以下の孔が多数観察された。また、上述した評価方法で
評価した結果を表1に示す。さらに、無水硫酸ナトリウ
ムを水抽出する前の状態の積層体の断面高さと、積層体
から無水硫酸ナトリウムを水抽出して得られた合成皮革
の断面高さを、それぞれ測定した結果を図5および6の
グラフに示す。横軸は積層体および合成皮革における測
定長さである。
【0051】
【表1】
【0052】[比較例1]ウレタン樹脂溶液として、無
水硫酸ナトリウムを含まない以外は実施例1と同様の組
成のものを調製し、これを使用した以外は、実施例1と
同様にして合成皮革を製造した。また、実施例1と実施
条件を揃えるために、液流型染色機による湯水処理を行
った。得られた合成皮革は柔軟ではあったが、実施例1
のものに比較すると、立体感に劣り、色が淡く、艶消し
感もなかった。すなわち、形成されたウレタン樹脂皮膜
の表面の凹部と凸部からなる凹凸の高低差は50μm程
度であり、エンボス離型紙が元々有していた高低差と同
程度であった。また、色差、光沢度もそれぞれ0.5、
4.0であった。
【0053】[実施例2]ポリエステル/ナイロン(6
5/35)からなる分割型繊維((株)クラレ製、ラン
プ糸)で100デニール/48フィラメントの糸を使用
し、28ゲージでスムース組織に編んだものを分散染料
でグレー色に染色し、これを基材布帛とした。一方、次
の組成からなるウレタン樹脂溶液を調合した。 クリスボンTA465 100部 (大日本インキ化学工業(株)製、2液型ウレタン樹脂) ジメチルホルムアミド 30部 無水硫酸ナトリウム 30部 (平均粒子径6ミクロン) コロネートHL 12部 (日本ポリウレタン(株)製、イソシアネート硬化剤) ダイラック・ブラックWT1311K 15部 (大日本インキ化学工業(株)製、顔料) HI215 1部 (大日精化(株)製、イソシアネート硬化触媒)
【0054】このウレタン樹脂溶液を、エンボス離型紙
AR168SG(旭ロール(株)製)の上に0.1mm
の厚みで全面塗布し、120℃で乾燥した。この上に上
記で得られた基材布帛を積層し、120℃の熱ロールで
0.4Paの圧力で熱圧着した。ついで、これを60℃
で24時間放置して、硬化反応を完了させた後、離型紙
を剥離して、基材布帛の上に、凹凸(皮シボ模様)が露
出面側に形成されたウレタン樹脂皮膜を有する積層体を
得た。ついで、このウレタン樹脂皮膜の表面に対してU
956(セイコー化成(株)製、艶消し剤)を125メ
ッシュのグラビアロールで塗布して乾燥した。ついで、
この積層体を液流型染色機に投入して80℃の湯水中に
おいて40分間処理して、ウレタン樹脂皮膜に含まれる
無水硫酸ナトリウムを抽出して除去した。ついで、これ
をタンブラー型乾燥機を使用して、100℃で30分間
乾燥して合成皮革を得た。得られた合成皮革は、極めて
柔軟な風合いであり、また、表面の凸部が膨らんで立体
感に優れ,濃いブラックであり、艶が消え、商品価値の
高いものであった。また、得られた合成皮革の電子顕微
鏡観察したところ、無水硫酸ナトリウムが抽出されたこ
とによって、ウレタン樹脂皮膜の主に凸部に微細凹凸が
観察され、ウレタン樹脂皮膜の断面には孔径15μm以
下の孔が多数観察された。また、実施例1と同様に、上
述した評価方法で評価した結果を表2に示す。
【0055】
【表2】
【0056】[比較例2]ウレタン樹脂溶液に、無水硫
酸ナトリウムの代わりに、30質量部のPVA117
((株)クラレ製、ポリビニルアルコールを平均粒子径
6ミクロンに粉砕)を使用した以外は実施例2と同様の
組成のものを調製した。これを使用した以外は、実施例
2と同様にして合成皮革を製造した。得られた合成皮革
はPVAの抽出不十分のためか、凹凸の凸部のふくらみ
に欠け、扁平であった。また色の濃色性や艶消し効果も
認められなかった。すなわち、形成されたウレタン樹脂
皮膜の表面の凹部と凸部からなる凹凸の高低差は50μ
m程度であり、エンボス離型紙が元々有していた高低差
と同程度であった。また、色差、光沢度もそれぞれ0.
7、3.5であった。
【0057】[実施例3]レーヨン100%からなる平
織物を基材布帛として使用した。一方、次の組成のウレ
タン樹脂溶液(A)を用意した。 ラックスキンU2960 100部 (セイコー化成(株)製、1液型ウレタン樹脂) トルエン 30部 ジメチルホルムアミド 20部 無水硫酸ナトリウム 15部 ダイラックブラック1311K 10部 (大日本インキ化学工業(株)製、顔料)
【0058】また、次の組成のウレタン樹脂溶液(B)
を用意した。 KS450 100部 (大日本インキ化学工業(株)製、2液型ウレタン樹脂、固形分40%) トルエン 10部 ジメチルホルムアミド 20部 無水硫酸ナトリウム 5部 バイヒジュールVPLS2319 6部 (住友バイエルウレタン(株)製、イソシアネート硬化剤) コロネートHL 6部 (日本ポリウレタン(株)製、イソシアネート硬化剤) HI215 1部 (大日精化(株)製、イソシアネート硬化触媒)
【0059】上記で得られたウレタン樹脂溶液(A)を
コンマコーターを使用し、エンボス離型紙AR134S
G(旭ロール(株)製)上に0.1mmの厚みで全面塗
布し、120℃で乾燥した。ついで、上述のウレタン樹
脂溶液(B)を、さらに0.1mmの厚みで全面塗布し
た後、120℃で乾燥した。この上に基材布帛を積層
し、120℃の熱ロールで0.4Paの圧力で熱圧着し
た。ついで、これを60℃で24時間放置して、ウレタ
ン樹脂溶液(B)の塗膜の硬化反応を完了させた後、離
型紙を剥離して、基材布帛の上に、凹凸(皮シボ模様)
が露出面側に形成されたウレタン樹脂皮膜を有する積層
体を得た。ついで、このウレタン樹脂皮膜の表面に対し
てU956(セイコー化成(株)製、艶消し剤)を12
5メッシュのグラビアロールで塗布して乾燥した。つい
で、この積層体を液流型染色機に投入して80℃の湯水
中において40分間処理して、ウレタン樹脂皮膜に含ま
れる無水硫酸ナトリウムを抽出して除去した。ついで、
これをタンブラー型乾燥機を使用して、100℃で30
分間乾燥し、さらに120℃で仕上げセットを行って、
合成皮革を得た。得られた合成皮革は柔軟で立体感に優
れ、濃い黒色であり、艶が消え、商品価値の高いもので
あった。また、得られた合成皮革の電子顕微鏡観察した
ところ、無水硫酸ナトリウムが抽出されたことによっ
て、ウレタン樹脂皮膜の主に凸部に微細凹凸が観察さ
れ、ウレタン樹脂皮膜の断面には孔径15μm以下の孔
が多数観察された。また、実施例1と同様に、上述した
評価方法で評価した結果を表3に示す。
【0060】
【表3】
【0061】
【発明の効果】以上説明したように本発明の合成皮革に
よれば、基材布帛の少なくとも片面側に、凹部と凸部か
らなる凹凸を表面に有するウレタン樹脂皮膜が積層し、
少なくとも前記凸部には、前記凹凸よりも微細な凹凸が
形成されているとともに、前記ウレタン樹脂皮膜は、1
5μm以下の孔径の多数の微細な孔を有する多孔質構造
である。したがって、卓越した立体感、ボリューム感が
発現するとともに、その表面は、優れた艶消し効果、濃
色効果を兼ね備え、高級感があり商品価値が高い。ま
た、このような優れた合成皮革は、表面に凹凸が形成さ
れた離型基材を使用するとともに、無水硫酸ナトリウム
など、水に容易に溶解する無機微粒子を使用する本発明
の方法によって製造でき、得られた合成皮革のウレタン
樹脂皮膜は、凹部と凸部の高低差が大きく立体感、ボリ
ューム感を有するうえ、濃色効果、艶消し効果に優れた
ものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の合成皮革の一例を概念的に示す断面
図である。
【図2】 本発明の合成皮革の他の一例を概念的に示す
断面図である。
【図3】 本発明の合成皮革の製造工程において、無機
微粒子を水抽出する前の状態の積層体の一例について、
その断面を示す電子顕微鏡写真である。
【図4】 図3の積層体から無機微粒子を水抽出して得
られた本発明の合成皮革の断面を示す電子顕微鏡写真で
ある。
【図5】 実施例1の合成皮革の製造工程において、無
機微粒子を水抽出する前の状態の積層体の断面高さを示
すグラフである。
【図6】 実施例1の合成皮革の製造工程において、積
層体から無機微粒子を水抽出して得られた合成皮革の断
面高さを示すグラフである。
【符号の説明】
10 合成皮革 11 基材布帛 12 ウレタン樹脂皮膜 12a 架橋型ウレタン樹脂層 12b 非架橋型ウレタン樹脂層 13 凹部 14 凸部 15 孔
フロントページの続き Fターム(参考) 4F055 AA01 BA12 CA07 DA02 EA02 EA22 FA15 FA40 GA02 GA13 GA36 HA19

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材布帛の少なくとも片面側に、凹部と
    凸部からなる凹凸を表面に有するウレタン樹脂皮膜が積
    層し、 少なくとも前記凸部には、前記凹凸よりも細かい微細凹
    凸が形成されているとともに、 前記ウレタン樹脂皮膜は、15μm以下の孔径の多数の
    微細な孔を有する多孔質構造であることを特徴とする合
    成皮革。
  2. 【請求項2】 前記ウレタン樹脂皮膜は、架橋型ウレタ
    ン樹脂層のみからなることを特徴とする請求項1に記載
    の合成皮革。
  3. 【請求項3】 前記ウレタン樹脂皮膜は架橋型ウレタン
    樹脂層と非架橋型ウレタン樹脂層とからなり、前記架橋
    型ウレタン樹脂層が前記基材布帛側に配置されているこ
    とを特徴とする請求項1に記載の合成皮革。
  4. 【請求項4】 前記基材布帛は、繊維布帛、または、繊
    維布帛の少なくとも片面に、ウレタン樹脂溶液が塗布さ
    れ水中で凝固したスポンジ状ウレタン皮膜を備えたもの
    のいずれかであることを特徴とする請求項1ないし3の
    いずれかに記載の合成皮革。
  5. 【請求項5】 基材布帛の少なくとも片面側に、凹部と
    凸部からなる凹凸を表面に有するウレタン樹脂皮膜が積
    層し、少なくとも前記凸部には、前記凹凸よりも細かい
    微細凹凸が形成されているとともに、前記ウレタン樹脂
    皮膜は多数の微細な孔を有する多孔質構造である合成皮
    革の製造方法であって、 表面に凹凸が形成された離型基材上に、水溶解性の無機
    微粒子と2液型ウレタン樹脂とイソシアネート系硬化剤
    とを含有する分散液を塗布し、2液型ウレタン樹脂膜を
    形成する工程と、 該2液型ウレタン樹脂膜上に基材布帛を積層する工程
    と、 前記2液型ウレタン樹脂膜が硬化した後に、前記離型基
    材を剥離する工程と、 前記硬化した2液型ウレタン樹脂膜から前記無機微粒子
    を水抽出して、多孔質構造のウレタン樹脂皮膜とする工
    程とを有することを特徴とする合成皮革の製造方法。
  6. 【請求項6】 基材布帛の少なくとも片面側に、凹部と
    凸部からなる凹凸を表面に有するウレタン樹脂皮膜が積
    層し、少なくとも前記凸部には、前記凹凸よりも細かい
    微細凹凸が形成されているとともに、前記ウレタン樹脂
    皮膜は多数の微細な孔を有する多孔質構造である合成皮
    革の製造方法であって、 表面に凹凸が形成された離型基材上に、水溶解性の無機
    微粒子と1液型ウレタン樹脂とを含有する分散液を塗布
    し、1液型ウレタン樹脂膜を形成する工程と、 該1液型ウレタン樹脂膜上に、水溶解性の無機微粒子と
    2液型ウレタン樹脂とイソシアネート系硬化剤を含有す
    る分散液を塗布し、2液型ウレタン樹脂膜を形成する工
    程と、 該2液型ウレタン樹脂膜上に基材布帛を積層する工程
    と、 前記2液型ウレタン樹脂膜が硬化した後に、前記離型基
    材を剥離する工程と、 前記1液型ウレタン樹脂膜と硬化した前記2液型ウレタ
    ン樹脂膜とから前記無機微粒子を水抽出して、多孔質構
    造のウレタン樹脂皮膜とする工程とを有することを特徴
    とする合成皮革の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記ウレタン樹脂皮膜における凹部と凸
    部の高低差は、前記無機微粒子が除去される前に比べて
    2倍以上になっていることを特徴とする請求項5または
    6に記載の合成皮革の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記ウレタン樹脂皮膜は、前記無機微粒
    子が除去される前に対する色差が3以上になっているこ
    とを特徴とする請求項5ないし7のいずれかに記載の合
    成皮革の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記ウレタン樹脂皮膜の光沢度は、1.
    5以下であることを特徴とする請求項5ないし8のいず
    れかに記載の合成皮革の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記離型基材を剥離する工程よりも後
    に、前記ウレタン樹脂皮膜の表面に、艶消し用表面処理
    剤を塗布する工程を有することを特徴とする請求項5な
    いし9のいずれかに記載の合成皮革の製造方法。
JP2001391762A 2001-12-25 2001-12-25 立体感を有する合成皮革およびその製造方法 Pending JP2003193377A (ja)

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