JP5226407B2 - グリップ性の優れるボール用人工皮革の製造方法 - Google Patents

グリップ性の優れるボール用人工皮革の製造方法

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本発明は、特にグリップ性が重要となるハンドボール、バスケットボール、アメリカンフットボール等の球技ボールに適したグリップ性に優れるボール素材に関する。
従来より、ボールのグリップ性を向上させる方法としては、グリップ剤として低分子量合成ゴムを含む皮膜層を表面に塗布する方法、表面に多孔質高分子弾性体からなるコート層を、40%圧縮圧力が0.4〜2.2kg/cmとなるように、ソフトに形成することでグリップ性を改善する方法(特開2005−002533号公報)、又発汗時のグリップ性向上方法としてボール表面に開放孔を持たせ、それによる吸汗性によって、グリップ性を向上する方法(特許公開2004−300656号公報)、等が考案されている。
これらの方法によりある程度グリップ性は向上するものの十分ではなく、ユーザー、使用用途によっては、特に発汗時により強いグリップ感を求められる場合があり、更なるグリッピー性の向上したボール用人工皮革の開発が望まれている。
特開2004−300656号公報 特開2005−002533号公報
特に発汗時のグリップ性をより向上させるとともに耐久性(グリップ性の耐久性)の向上したボール用人工皮革を提供する。
繊維絡合体とポリウレタン弾性体とからなる基体層の少なくとも片面に、凸凹模様を有するポリウレタン多孔層を有し、その表面に着色層及び/又は仕上げ皮膜層が形成されてなる人工皮革であって、下記要件を満足することを特徴とするボール用人工皮革。
a)凸部多孔層表面に孔径40〜200μmの開放孔が1000〜30000個/cm存在すること。
b)グリップ性向上剤を含む仕上げ皮膜層が凸部多孔層表面及び開放孔の内部空洞壁表面を被覆していること。
c)仕上げ皮膜層内のグリップ性向上剤が、数平均分子量1000〜4000の低分子量合成ゴムであること。
が提供される。
開放孔を有し且つ開放孔内部空洞の表面にもグリップ剤が塗布されているので、発汗時にも圧縮により指先表面が空洞内表面のグリップ剤に触れるのでグリップ性が向上し、且つ表面摩耗してもグリップ性が低下することなく、吸汗性も維持されるので良好なグリップ性を有するボール用人工皮革となる。特に表面に40〜200μmの大きさの開放孔を1000〜30000個/cm形成させることにより、グリップ性向上剤が開放孔内部空洞壁表面にまで塗布することができる。
基体層としては、繊維絡合体と高分子弾性体からなるシートであることが好ましい。ここで繊維絡合体に用いられる繊維としては、ポリアミド、ポリエステルなどの合成繊維、レーヨン、アセテートなどの再生繊維、あるいは天然繊維などの単独または混合した繊維を挙げることができる。さらに好ましくは、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン12などのポリアミド繊維や、ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル繊維を挙げることができる。
そしてこの繊維絡合体は、このような繊維をカード、ウェバー、レーヤー、ニードルパンチングなど公知の手段で作成した絡合繊維不織布が好ましい。
また、衝撃吸収性を高めるためには繊維絡合体の密度が低いことが好ましく、見かけ密度が0.09〜0.14g/cm、さらには0.1〜0.12g/cmであることが好ましい。
このとき繊維絡合体とともに基体層に好適に用いられる高分子弾性体としては、ポリウレタンエラストマー、ポリウレエタンウレアエラストマー、ポリウレアエラストマー、ポリエステルエラストマー、合成ゴムなどを挙げることが出来るが中でもポリウレタン系エラストマーが好ましい。衝撃吸収性を高めるためにはポリウレタンエラストマーの100%伸長応力が80〜100kg/cmであることが好ましい。さらには基体層の高分子弾性体は多孔質であることが好ましく、DMF溶解性の湿式凝固用ポリウレタンなどが好ましく用いられる。
本発明は、上記の基体層の表面に多孔層を有するボール用表皮材であるが、多孔層成分としても高分子弾性体が好ましく用いられ、ポリウレタンエラストマー、ポリウレエタンウレアエラストマー、ポリウレアエラストマー、ポリエステルエラストマー、合成ゴムなどを挙げることが出来るが中でもポリウレタン系エラストマーが好ましい。多孔層の高分子弾性体の100%伸長応力は80〜100kg/cmであることが好ましい。
表面多孔層については上記ポリウレタンエラストマーの有機溶媒溶液を湿式凝固して得られる、特に表面スキン層が薄く存在し、断面を見た場合にその表面側に頂点部を向けた円錐状多孔構造をとるものが好ましい。さらには多孔層は長径が10〜200μm、好ましくは20〜100μmの縦穴状構造を有するものであることが好ましい。
本発明のボール用人工皮革を得る方法を以下に説明する。
このような本発明に用いられる基体層の表面に多孔層を有するシートは、繊維絡合体にポリウレタン弾性体を処理して得ることができ、例えば繊維絡合体にポリウレタン弾性体の有機溶剤の溶液を含浸し、さらにその表面にポリウレタン弾性体の溶液を被覆した後に凝固させることによって得ることができる。特にこの時の凝固方法としては、ポリウレタン弾性体を多孔質状に凝固させる方法を用いることが好ましく、そのような方法としては、例えば繊維質基材にポリウレタン弾性体の有機溶剤の溶液を含浸及び/又は被覆した後に、ポリウレタン弾性体の非溶剤中に浸漬しポリウレタン弾性体を凝固させる湿式凝固法が好ましく用いられる。その際には、湿式凝固させるポリウレタン弾性体の溶剤溶液中に多孔調整剤としてアニオン系、又はノニオン系、カチオン系の親水基を持つ界面活性剤を添加することが有効である。界面活性剤としては、スルホン酸ナトリウムジアルキルサクシネート、ポリオキシエチレン変性シリコン、ポリオキシエチレン変性アルキルフェニル等が好ましく挙げられる。
本発明のボール用人工皮革は多孔層表面に凹凸を有するものであるが、凹凸模様の凹部と凸部の平均高低差は50〜500μmであることがノンスリップ性、ハンドリング性及び耐磨耗性が良好であるので好ましい。さらに、凸部の表面積は、同様の理由で0.1〜10mmであるのが好ましく、0.3〜7mmであるのがより好ましい。なお、ここで言う平均高低差は、ミクロホールが存在する凸部頂部と凹部底部の平均高低差を言い、凸部の表面積はミクロホールが存在する凸部の表面積を言う。
上記の多孔層に凹凸を形成させる方法としては様々な方法があるが生産性の面から公知の熱エンボス法で行うことが好ましい。熱エンボス加工することにより凹凸が形成されるとともに多孔層もある程度加熱されるため強度が向上し耐摩擦性が向上する。
又本発明のボール用人工皮革は凸部多孔質表面に開放孔を有することが必要であるが、
開放孔としては、孔径40〜200μmで個数が1000〜30000個/cmであることが必要がある。開放孔を形成させる方法としては、上記でえられた円錐状多孔層をサンドペーパーを捲きつけた研削機により、サンドペーパーのメッシュ数、研削スピードを調整し、多孔層の表面を10〜30μm研摩することでえられる。ここで開放孔径が40μm未満であれば仕上げ皮膜層を開放孔内部空洞壁表面に塗布するのが難しく、200μmを超える場合は孔径が大きすぎてボールの触感が逆に悪くなる。又個数としては1000〜30000個/cm形成されている必要がある。1000個/cm未満であればノンスリップ性が低下し、30000個/cmを超える場合は表面が脆くなり耐摩耗性が低下する。
更に開放孔を形成させる他の方法として、多孔層の貧溶剤と良溶剤を混合したものを塗布して、開孔する方法が知られているが、孔径40〜200μmを持たせるためにはサンドペーパーで円錐状多孔層表面を研磨して表面スキン層を除去することにより開孔することが好ましい。
表面に開放孔を形成させた後着色層により多色化することができるが、開放孔をできるだけ閉塞しないために、#200〜#110メッシュのグラビアロールを用いて、開孔のできるだけ上部に付着する形で処理することが好ましい。
最後に仕上げ皮膜層を塗布するが、仕上げ皮膜層にはグリップ性向上剤を含むことが必要である。本発明で用いられるグリップ性向上剤としては、液状ゴムである分子量1000〜4000の低分子量合成ゴムが好ましく、低分子量ポリブタジエン、低分子量アクリロニトリル・ブタジエン共重合物、低分子量ポリジシクロペンタジエンなどが特に好ましい。また、仕上げ皮膜層におけるグリップ性向上剤の含有量は、高分子弾性体固形分100重量部に対して5〜100重量部であることが好ましく、さらには10部〜85部、最も好ましくは20部〜70部である。又グリップ性向上剤はボール全重量に対して固形分として10〜30g/m付着していることが好ましい。10g/m未満の場合はグリップ性が低下し、30g/mを超える場合はべたつきが発生し好ましくない。
上記仕上げ皮膜層は凸部多孔層表面を被覆している必要があり、80%以上を被覆していることが好ましい。80%未満であればグリップ性が低下し好ましくない。好ましくは80〜90%である。
また本発明では、仕上げ皮膜層が、開放孔の内部空洞壁表面を被覆することが必要である。好ましく開放孔の表面から50μまでの内部空洞壁表面を被覆していることが好ましい。50μを超える場合グリップ性は向上するがべとつき感が発生するので好ましくない。
仕上げ皮膜層で開放孔の内部空洞壁表面を被覆する方法としては、グラビア塗装法で仕上げ皮膜層の塗料粘度、グラビアロールの押し圧などを調整する公知の方法により行うことができる。
1)凸部表面の開放孔の口径、個数
10点の凸部表面を走査電子顕微鏡[旭化成工業(株)製、高精密画像解析ファイリングシステムIP−1000]により撮影し、画像より計測した数値の平均値で示した。
2)グリップ性向上剤を含む仕上げ皮膜層の開放孔の内部空洞壁表面の被覆具合
開放孔の内部空洞壁表面及び切断面を走査電子顕微鏡[旭化成工業(株)製、高精密画像解析ファイリングシステムIP−1000]により撮影し画像より確認した。
参考例1]
ポリエチレンテレフタレート繊維(単糸繊度2detex、長さ51mm)を、カード、クロスラッパー、ニードルロッカー、温水収縮処理、カレンダーの工程を通し、重さ435g/m、厚さ1.35mm、見掛け密度0.322g/cmの繊維絡合体を得た。
一方、多孔凝固用の高分子弾性体として、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポリジエチレンアジペートとの混合ジオール、ジフェニルメタン4,4’ジイソシアネート、エチレングリコールをジメチルホルムアミドを溶剤として反応させた100%伸長応力80kg/cm、熱軟化温度180℃のポリエーテルエステル系ポリウレタン溶液(固形分:30%)を得た。
前述の繊維絡合体に、このポリエーテルエステル系ポリウレタンの10%濃度のジメチルホルムアミド(以下DMFと略称する)溶液に赤系顔料 5部、凝固調節剤としてポリオキシエチレン変性シリコン及び、低分子ポリブデンを添加したものを含浸し、基材厚さの80%でスクイズした後、基材の圧縮が回復する前に、同上のポリエーテルエステル系ポリウレタンの20%濃度のDMF溶液に、赤系顔料10部、及び、同上の凝固調節剤を添加したものを、目付け1250g/mとなるように塗布し、10%のジメチルホルムアミドを含有する40℃の水中で高分子弾性体を湿式凝固させ、水洗、乾燥を行った。
得られたシート状物は、多孔質ポリウレタンと繊維からなる基体層の厚さが1.25mm、多孔質ポリウレタンコート層の厚さが350μmで構成されていた。コート層内は、長さ20μ〜100μmの涙滴状多孔構造を有していた。
次に、開放孔発現処理として、#240番手のサンドペーパーを用いて、400rpm、ライン4m/minで、ポリウレタン多孔層を表面から、2回研摩し、表面から15μmまで研削することで、開放孔をもつシート状物を得た。
この表面に、着色層として、次の組成で調整した塗料1を、開放孔をできるだけ塞がないように、200メッシュのグラビアロールを塗布間隙をシートの厚さの90%に調整し、2回塗布した。
(着色層):レザミンNE−8876−28NT(大日精化工業(株)製)100部
赤系顔料50部
イソプロピルアルコール 50部
メチルエチルケトン 40部
ジメチルホルムアミド 10部
次に、ハンドボール向けに、血筋柄のエンボスロールを用いて140℃でエンボスを行った。エンボス後の表面には、エンボスの凹部につぶれがあるが、表面多孔層には、40〜200μmの開放孔が6000個/cm存在した。
次に、仕上げ皮膜層として、
(仕上げ皮膜層) ハニー化成株 U471M−4 100部
(グリップ剤:分子量2000のブチルゴム6%含有)
DMF 10部
TOL 10部
この仕上げ皮膜層用の塗布液を、上述の開放孔を持つ表面に、70メッシュのグラビアロールを塗布間隙をシートの厚さの70%に調整し、3回塗布した。皮膜層用の塗布液の付着量は、70g/m、その内、その内、グリップ性向上剤成分は22g/mであった。この人工皮革の凸部を観察したところ、面積の90%以上が仕上げ皮膜層で覆われていた。
この人工皮革を、ハンドボール用のボール表皮として使用したところ、グリップ性に非常に優れていて、かつハンドリング性も良好なものであった。また、磨耗テスト後のグリップ感は、変化が少なく、まだ十分にグリップ感が保たれていた。
[比較例1]
参考例1の仕上げ皮膜層の塗布量を変えて、70メッシュで1回塗布にした。仕上げ皮膜層用の塗布液の付着量は、23g/m、その内、その内、グリップ剤成分は7g/mであった。
この人工皮革の凸部を観察したところ、面積の5割が仕上げ皮膜層で覆われていた。この人工皮革を、ハンドボール用のボール表皮として使用したところ、グリップ性は不十分であった。
[比較例2]
参考例1で、開放孔発現処理をなくして、同様に着色処理、エンボス処理、仕上げ皮膜層形成処理を行った。この人工皮革を、ハンドボール用のボール表皮として使用したところ、グリップ性は、実施例1に対して劣り、また、磨耗テスト後のグリップ感の変化が大きいものであった。
[実施例
参考例1で、表面を研削し、開放孔をもつシート状物と同じものを用いて、この表面に、着色層として、次の組成で調整した塗料2を、開放孔をできるだけ塞がないように、200メッシュのグラビアロールを塗布間隙をシートの厚さの90%に調整し、2回塗布した。
(塗料2)クリスボンNY333(大日本インキ化学工業(株)製)100部
茶系顔料80部
イソプロピルアルコール 50部
メチルエチルケトン 40部
DMF 10部
次に、バスケットボール向けに、円錐台形状の独立した凹部を24個/cm有し、転写した後の凸部の頂上部の最大径が1.8mm、凸部の裾部分の最大径が2.3mm、円錐台形の高さが0.6mmの形状の雌型金型を有するエンボスロールを用い、140℃でエンボスを行った。さらに、凸部に色を変えた着色被膜層として、上述の塗料2と茶系顔料の色を変えて同組成のものを用い、開放孔をできるだけ塞がないように、200メッシュのグラビアロールを塗布間隙をシートの厚さの90%に調整し、2回塗布した。この表面の凸部の頂上部の直径は1.64mm、高さは0.32mmで、表面面積の5割の凸部には、40〜200μmの開放孔が3000個/cm存在した。
次に、仕上げ皮膜層として、100%伸長応力100kg/cmのエステルエーテル系ポリリウレタン15%、分子量3000の低分子量ポリシクロペンタジエン5%、メチルエチルケトン40%、ジメチルホルムアミド29%、トルエン10%、シリカ1%の割合で調合し、グリップ性向上剤を樹脂の重量比率25%含む塗布液とした。
この仕上げ皮膜層用の塗布液を、上述の開放孔を持つ表面に、110メッシュのグラビアロールを塗布間隙をシートの厚さの70%に調整し、3回塗布した。皮膜層用の塗布液の付着量は、50g/m、その内、グリップ性向上剤成分は12.5g/mであった。この人工皮革の凸部を観察したところ、面積の90%以上が仕上げ皮膜層で覆われていた。
この人工皮革を、バスケットボール用のボール表皮として使用したところ、グリップ性に優れていて、かつハンドリング性も良好なものであった。また、磨耗テスト後のグリップ感は、変化が少なく、まだ十分にグリップ感が保たれていた。
[比較例3]
実施例の開放孔発現処理を、研摩に変えて、110メッシュのグラビアロールを用いて、ジメチルホルムアミド:メチルエチルケトン=7:3の混合溶剤を塗布し、表面に存在する高分子弾性体のスキン層を溶解、開孔させ、実施例1と同様に、着色処理、エンボスを行った。表面面積の8割の凸部には、1〜15μの開放孔が1000個/cm存在するが、40μ以上の開放孔は見られなかった。次に、実施例2と同様に、仕上げ皮膜層の処理を行い、凸部は、全面、仕上げ皮膜層によって覆われていた。
この人工皮革を、バスケット用のボール表皮として使用したところ、グリップ性は優れているものの、表面の粘着感が強すぎて、ハンドリング性は良好なものでなかった。また、磨耗テスト後のグリップ感は、変化が大きくグリップ感が劣っていた。
本発明のボール用皮革様シートは、吸汗性に優れ、且つハンドリング性やタッチ感に優れる。特に吸湿時の吸汗性が良好なので、ノンスリップ性に優れたボールを製造することができる。本発明のボール用皮革様シートは、バスケットボール、アメリカンフットボール、ハンドボール、ラグビーボール等の素材として好適である。

Claims (2)

  1. ボール用人工皮革の製造方法であって、下記工程をその順序で行うことを特徴とするグリップ性の優れたボール用人工皮革の製造方法。
    a)繊維絡合体とポリウレタン弾性体からなる基体層の少なくとも片面にポリウレタン弾性体からなる多孔層を有する人工皮革用シートを形成する工程。
    b)上記ポリウレタン弾性体多孔層を研磨して多孔層表面に孔径40〜200μmの開放孔を1000〜30000個/cm形成させる工程。
    )表面に着色層として塗料を塗布する工程。
    c)熱エンボスにより上記開放孔を有する多孔層に凹凸を形成させる工程。
    d)凹凸を有する多孔層の凸部表面に色を変えた着色被膜層を塗布する工程。
    e)グリップ性向上剤を含む仕上げ皮膜層を塗布して、仕上げ皮膜層が凸部多孔層表面及び開放孔の内部空洞壁表面を被覆する工程。
  2. グリップ性向上剤が、液状ゴムである分子量1000〜4000の低分子量合成ゴムである請求項1記載のグリップ性の優れたボール用人工皮革の製造方法。
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