JP2003193053A - 重合性液晶組成物及びそれを使用した光学異方体 - Google Patents

重合性液晶組成物及びそれを使用した光学異方体

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JP2003193053A JP2001394471A JP2001394471A JP2003193053A JP 2003193053 A JP2003193053 A JP 2003193053A JP 2001394471 A JP2001394471 A JP 2001394471A JP 2001394471 A JP2001394471 A JP 2001394471A JP 2003193053 A JP2003193053 A JP 2003193053A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 重合前において40℃以下でも液晶性を示し、
重合後には50℃以上のガラス転移点を確保可能であり、
重合前における低粘度と重合後の低ヘイズを高い次元で
調節可能とした重合性液晶組成物を提供する。 【解決手段】 特定の構造の重合性液晶化合物を特定の
割合で含有させる。 【効果】 複屈折性を利用した光学素子の原料として非
常に有用であり、光散乱の小さな光学素子の製造が可能
になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、重合性液晶組成物
及び該重合性液晶組成物を重合することにより得られる
光学異方体に関する。
【0002】
【従来の技術】重合性官能基を有する液晶性化合物(以
下、重合性液晶化合物)又はこれらの化合物を少なくと
も一つ含有する重合性液晶組成物を、液晶状態で配向さ
せた後、その状態で紫外線や電子線を照射すると、液晶
分子の配向状態構造を固定化した重合体を作製すること
ができる。このようにして得られた重合体は、屈折率、
誘電率、磁化率、弾性率、熱膨張率等の物理的性質の異
方性を有していることから、例えば、位相差板、偏光
板、偏光プリズム、導波路、圧電素子、非線形光学素
子、各種光フィルター、コレステリック液晶相等の選択
反射を利用した顔料、光ファイバー等の被覆剤として応
用可能である。
【0003】上記応用には、液晶状態で配向を達成する
際に、望ましくない熱重合の誘起を避ける目的から、重
合性液晶組成物としては、40℃以下の温度、好ましくは
室温で液晶相を呈することが求められる。液晶状態で配
向を達成する容易さの観点からは液晶相として、ネマチ
ック液晶相が好ましい。さらに、重合性液晶組成物を配
向させた状態で重合して得られる光学異方体は、上記応
用の際の耐熱性を確保する(配向性維持)観点から、ガラ
ス転移点が50℃以上であることが望まれており、このよ
うな光学異方体を与えることができる重合性液晶組成物
が求められる。このような材料は、特開平8-3111号公報
等に開示されているものの、光学異方体の光散乱性が小
さくないという問題があった。
【0004】位相差板、偏光板、偏光プリズム、導波
路、非線形光学素子、各種光フィルター等の光学素子に
応用する場合には、重合性液晶組成物の光学異方体の光
散乱(ヘイズ)が小さいことが求められる。この光学異方
体のヘイズは使用された重合性液晶組成物に依存すると
ころが大きいため、ヘイズの小さい重合体を与えること
ができる重合性液晶組成物が求められる。重合体の厚み
が厚くなるほど、また複屈折率が大きくなるほど、重合
体のヘイズが大きくなる傾向がある。
【0005】室温でネマチック液晶相を示し、かつヘイ
ズを小さくできる可能性のある材料としては、特開平9-
40585号公報に液晶性ジアクリレートが開示されてい
る。しかしながら、分子量が大きく粘度が高いという問
題があった。
【0006】配向状態を精緻に制御するためには粘度は
低い方が好ましい。重合性液晶組成物の配向工程におい
て、ディスクリネーション等の配向欠陥を除去するのに
必要な時間は、粘度が高ければ高いほど多くの時間を必
要とする。つまり、粘度が高いと所望の配向状態に達す
るのに多大が時間を要し、重合体の生産性が悪化してし
まう。さらに、重合体を製造する際にガラスセル等のセ
ル構造物に重合性液晶組成物を注入する工程を有する場
合には、粘度が高いと注入に多大な時間がかかり重合体
の生産性が悪化するという問題もある。
【0007】規格化ヘイズと粘度の間にはトレードオフ
の関係があり、重合体の用途や製造方法によって上述の
ような好ましい範囲で規格化ヘイズと粘度のバランスを
とらなければならない。これに加えて、重合性液晶組成
物の40℃以下でも液晶相を発現することと重合体におい
て50℃以上のガラス転移点を両立できる重合性液晶組成
物は無かった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明における課題
は、硬化前において40℃以下でも液晶性を示し、700mPa
・s以下の粘度を示し、硬化後には50℃以上のガラス転
移点を示し、さらに光学用途への応用を鑑み、ヘイズ
(H:単位は%)をリタデーション(R)で除した値(H/R:単
位は%/μm)である規格化ヘイズが、好ましくは0.36以
下、さらに好ましくは0.28以下を達成できるような重合
性液晶組成物の提供、及びこれを使用した光学異方体を
提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために重合性液晶化合物の化学構造と液晶温度範
囲、粘度、ガラス転移点等の物性を検討した結果、大別
して3種の重合性液晶化合物を特定の濃度で混合した重
合性液晶組成物が有用であることを見いだしたものであ
る。即ち、本発明は、一般式(I)
【0010】
【化4】
【0011】(式中、W1、W2はそれぞれ独立的に単結
合、-O-、-COO-、-OCO-を表し、Y1、Y2はそれぞれ独立
的に-COO-、-OCO-を表し、p、qはそれぞれ独立的に2〜1
8の整数を表し、1,4-フェニレン基は炭素原子数1〜7の
アルキル基、アルコキシ基、アルカノイル基、又はシア
ノ基、ハロゲン原子で一つ以上置換されていても良い)
で表される化合物、及び一般式(II)
【0012】
【化5】
【0013】(式中、X1は水素原子又はメチル基を表
し、sは2〜18の整数を表し、6員環A、Bはそれぞれ独立
的に、1,4-フェニレン基、隣接しないCH基が窒素で置換
された1,4-フェニレン基、1,4-シクロヘキシレン基、1
つ又は隣接しない2つのCH2基が酸素又は硫黄原子で置換
された1,4-シクロヘキシレン基、1,4-シクロヘキセニル
基を表し、これらの6員環A、Bは、さらに炭素原子数1〜
7のアルキル基、アルコキシ基、アルカノイル基、又は
シアノ基、ハロゲン原子で一つ以上置換されていても良
く、Y3は単結合、-CH2CH2-、-CH2O-、-OCH2-、-COO-、-
OCO-、-C≡C-、-CH=CH-、-CF=CF-、-(CH2)4-、-CH2CH2C
H2O-、-OCH2CH2CH2-、-CH=CH-CH2CH2-、-CH2CH 2-CH=CH
-、-CH=CH-COO-、-OCO-CH=CH-を表し、Y4は単結合、-O
-、-OCO-、-COO-、-CH=CH-COO-を表し、Z1は水素原子、
ハロゲン原子、シアノ基、炭素原子1〜20の炭化水素基
を表す)で表されるの化合物と、一般式(III)、
【0014】
【化6】
【0015】(式中、X2は水素原子又はメチル基を表
し、6員環C、Dはそれぞれ独立的に、1,4-フェニレン
基、隣接しないCH基が窒素で置換された1,4-フェニレン
基、1,4-シクロヘキシレン基、1つ又は隣接しない2つの
CH2基が酸素又は硫黄原子で置換された1,4-シクロヘキ
シレン基、1,4-シクロヘキセニル基を表し、これらの6
員環C、Dは、さらに炭素原子数1〜7のアルキル基、アル
コキシ基、アルカノイル基、又はシアノ基、ハロゲン原
子で一つ以上置換されていても良く、Y5は単結合、-CH2
CH2-、-CH2O-、-OCH2-、-COO-、-OCO-、-C≡C-、-CH=CH
-、-CF=CF-、-(CH2)4-、-CH2CH2CH2O-、-OCH2CH2CH2-、
-CH=CH-CH2CH2-、-CH2CH2-CH=CH-、-CH=CH-COO-、-OCO-
CH=CH-を表し、Y6は単結合、-O-、-OCO-、-COO-、-CH=C
H-COO-を表し、Z 2は水素原子、ハロゲン原子、シアノ
基、炭素原子1〜20の炭化水素基を表す)で表される化合
物を含有する重合性液晶組成物であって、 一般式(I)で表される化合物の含有率をA質量%、 一般式(II)で表される化合物の含有率をB質量%、 一般式(III)で表される化合物の含有率をC質量% としたとき、下記の(i)〜(iii)の条件 (i) 85質量% ≦ A+B+C ≦ 100質量% (ii) 30質量% ≦ A+B ≦ 70質量% (iii) 7/3 ≦ A/B ≦ 9 を同時に満たすことを特徴とする重合性液晶組成物を提
供する。一般式(I)で表される化合物を用いると、硬化
物の規格化ヘイズが小さく、耐熱性の指標となるガラス
転移点も50℃以上を確保可能である。しかしながら、重
合前において40℃以下で液晶相を発現させるのは容易で
はなく、20℃における粘度も2,000mPa・s以上と大きい
傾向がある。一般式(II)で表される化合物を用いると重
合前において40℃以下で液晶相を発現させるのは困難で
はなく、20℃における粘度も約200mPa・s以下と小さ
く、硬化物の規格化ヘイズも小さくなる傾向がある。し
かしながら、硬化物のガラス転移点を50℃以上にするの
が困難である。一般式(III)で表される化合物を用いる
と、重合前において40℃以下で液晶相を発現させるのは
容易で、20℃における粘度も50mPa・s程度以下と小さ
く、硬化物のガラス転移点は50℃以上を確保することが
容易であるが、硬化物の透明性が良好でなく規格化ヘイ
ズが大きくなる傾向がある。以上のような特徴を見出
し、上記条件(i)の組成物においては、上記条件(ii)に
よって組成物の粘度と硬化物の規格化ヘイズのバランス
をとり、上記条件(iii)によって組成物の40℃以下での
液晶性発現と硬化物における50℃以上のガラス転移点確
保のバランスをとることが可能であることを見出した。
その結果、組成物として40℃以下で液晶相を示し、さら
に好ましくは室温でネマチック相を示し、粘度として70
0mPa・s以下とし、かつ硬化物において50℃以上のガラ
ス転移点を確保し、規格化ヘイズ(H/R:単位は%/μm)と
して0.36以下、さらに好ましくは0.28以下を達成できる
ことを見出した。このような重合性液晶組成物は粘度が
低いため、硬化物を製造する際に注入工程を伴う場合で
も、注入を迅速に行うことができ、またディスクリネー
ションが無い、所望の配向状態に素早く到達することが
できるため生産性が良く、非常に有用である。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態の例を説
明する。本発明の重合性液晶組成物(以下、本発明の組
成物という)に含有される一般式(I)
【0017】
【化7】
【0018】(式中、W1、W2はそれぞれ独立的に単結
合、-O-、-COO-、-OCO-を表し、Y1、Y2はそれぞれ独立
的に-COO-、-OCO-を表し、p、qはそれぞれ独立的に2〜1
8の整数を表し、1,4-フェニレン基は炭素原子数1〜7の
アルキル基、アルコキシ基、アルカノイル基、又はシア
ノ基、ハロゲン原子で一つ以上置換されていても良い)
で表される化合物において、W、Wはそれぞれ独立的
に、単結合、または-O-が好ましい。本発明の組成物の
粘度低減を重視する場合には、W1、W2は単結合であるの
が好ましく、組成物の液晶相から等方性液体相への転移
温度を高くすることを重視する場合には、W、W2は-O-
であるのが好ましい。p、qはそれぞれ独立的に3〜8の整
数が好ましく、3〜6の整数が特に好ましい。重合性液晶
組成物を配向させた状態で、紫外線や電子線等を照射し
て配向構造を固定化する際に、複屈折率が減少する場合
がある。p、qは複屈折率の減少の度合いと関係があり、
p、qが大きくなるほと複屈折率の減少の度合いが小さく
なる傾向が見られる。従って、複屈折率の減少の度合い
を小さくすると、結果として規格化ヘイズ(H/R)の値を
小さくすることができるので、重合体の光散乱を小さく
することを重視する場合にはp、qは大きい方が好まし
く、具体的には5以上が好ましく、6以上がさらに好まし
い。一方、p、qが小さいほど硬化後における単位体積あ
たりの架橋密度が高くなる傾向があるため、耐熱性の確
保の観点からは4以下が好ましく、3以下がさらに好まし
い。原料入手コストや合成の容易さを勘案すると、複屈
折率の減少の度合いを小さくすることを重視する場合に
はp、qとして6を、耐熱性確保を重視する場合にはp、q
として3を選択するのが好ましい。p、qとして3及び6を
比較した場合、複屈折の減少度合いと耐熱性の他に、組
成物としての粘度が変わる。一般式(I)の化合物ではp、
qとして3よりも6を選択した方が、粘度を低減できる傾
向がある。従って、組成物の粘度低減が重要な場合は
p、qとして6を選択することが好ましい。
【0019】一般式(I)で表される化合物の具体例を以
下に挙げるが、これらに限定されるものではない。
【0020】
【化8】
【0021】(式中のp、qは一般式(I)における意味と同
じ) 一般式(I)で表される化合物は、40℃以下で本発明の組
成物が安定に液晶相を発現させる目的と結晶相の析出を
避ける目的から、2種以上含有させることが好ましい。
これはp、qが異なる化合物でも良いし、W1、W2が異なる
化合物でも良いし、1,4-フェニレン基の置換様態が異な
る化合物でもよい。特に好ましいのは(I-1)で表される
化合物である。 一般式(II)
【0022】
【化9】
【0023】(式中、X1は水素原子又はメチル基を表
し、sは2〜18の整数を表し、6員環A、Bはそれぞれ独立
的に、1,4-フェニレン基、隣接しないCH基が窒素で置換
された1,4-フェニレン基、1,4-シクロヘキシレン基、1
つ又は隣接しない2つのCH2基が酸素又は硫黄原子で置換
された1,4-シクロヘキシレン基、1,4-シクロヘキセニル
基を表し、これらの6員環A、Bは、さらに炭素原子数1〜
7のアルキル基、アルコキシ基、アルカノイル基、又は
シアノ基、ハロゲン原子で一つ以上置換されていても良
く、Y3は単結合、-CH2CH2-、-CH2O-、-OCH2-、-COO-、-
OCO-、-C≡C-、-CH=CH-、-CF=CF-、-(CH2)4-、-CH2CH2C
H2O-、-OCH2CH2CH2-、-CH=CH-CH2CH2-、-CH2CH 2-CH=CH
-、-CH=CH-COO-、-OCO-CH=CH-を表し、Y4は単結合、-O
-、-OCO-、-COO-、-CH=CH-COO-を表し、Z1は水素原子、
ハロゲン原子、シアノ基、炭素原子1〜20の炭化水素基
を表す)で表される化合物においては、X1は水素原子が
好ましい。sは2〜8の整数が好ましく、3〜6の整数がさ
らに好ましい。一般式(I)の化合物と同様に、sは硬化時
における複屈折率の減少の度合いと関係があり、sが大
きくなるほど複屈折率の減少の度合いが小さくなる傾向
があるため、複屈折率の減少の度合いを小さくすること
を重視する場合にはsは大きい方が好ましく、具体的に
は5以上が好ましく、6以上がさらに好ましい。一方、s
が小さいほど硬化後における単位体積あたりの架橋密度
が高くなる傾向があり、耐熱性の確保の観点からは4以
下が好ましく、3以下がさらに好ましい。原料入手コス
トや合成の容易さを勘案すると、複屈折率の減少の度合
いを小さくすることを重視する場合にはsとして6を、耐
熱性確保を重視する場合にはsとして3を選択するのが
好ましい。6員環A、Bとしては、1,4-フェニレン基、1,4
-シクロヘキシレン基が好ましく、1,4-フェニレン基が
さらに好ましい。Y3としては、単結合、-COO-、-OCO-、
-C≡C-が好ましい。tが0のときY3としては-COO-、-OCO
-、-C≡C-が好ましい。Y3として-COO-、-OCO-、-C≡C-
を選択すると組成物として40℃以下でも液晶性を示しや
すく、特に-C≡C-を選択した場合、組成物の複屈折率を
大きくでき、かつ粘度を低減できる傾向があるため好ま
しい。Y4とZ1に関しては、Y5が単結合の時にはZ1は炭素
原子数1〜20の炭化水素基、シアノ基が好ましく、Y5が-
O-のときには炭素原子数1〜20の炭化水素基の組合せが
好ましい。Z1がシアノ基の場合、組成物の誘電率の異方
性を正の値にできるため、電界による液晶組成物の配向
制御が可能となり有用である。このように電界による配
向制御を目的とする場合には、Z1がシアノ基の化合物の
濃度を5質量%以上に設定するのが好ましい。Z1の炭化水
素基は直鎖状、分岐状でも良く不斉炭素を有していても
良い。炭素原子数は1〜6が好ましく、1〜3がさらに好ま
しい。炭素原子数が大きくなると、組成物の硬化後にお
ける架橋密度が低下して、耐熱性が悪化する傾向があ
る。一般式(II)で表される化合物の具体例を以下に挙げ
るが、これらに限定されるものではない。
【0024】
【化10】
【0025】(式中のX1、sは一般式(II)における意味と
同じ。R1は炭素原子数1〜20の炭化水素基を表す) このような化合物の中でも、(II-1)、(II-2)、(II-3)、
(II-4)のような化合物は組成物として40℃以下で液晶相
を発現させるのに有用であり、このような化合物を用い
ると、規格化ヘイズ(H/R:単位は%/μm)として0.36以下
を達成可能である。
【0026】さらに、(II-3)、(II-4)の化合物、特に(I
I-4)は、複屈折率が大きく、かつ粘度が低いという優れ
て特性を備えており有用であり、このような化合物を用
いると、規格化ヘイズ(H/R:単位は%/μm)として0.28以
下が比較的容易に達成可能である。
【0027】また、(II-5)、(II-6)、(II-7)の化合物は
シアノ基を有しており、組成物の誘電率の異方性を正に
するのに有用である。一般式(II)で表されるの化合物は
単独で用いても、また組み合わせて用いても良い。
【0028】一般式(III)
【0029】
【化11】
【0030】(式中、X2は水素原子又はメチル基を表
し、6員環C、Dはそれぞれ独立的に、1,4-フェニレン
基、隣接しないCH基が窒素で置換された1,4-フェニレン
基、1,4-シクロヘキシレン基、1つ又は隣接しない2つの
CH2基が酸素又は硫黄原子で置換された1,4-シクロヘキ
シレン基、1,4-シクロヘキセニル基を表し、これらの6
員環C、Dは、さらに炭素原子数1〜7のアルキル基、アル
コキシ基、アルカノイル基、又はシアノ基、ハロゲン原
子で一つ以上置換されていても良く、Y5は単結合、-CH2
CH2-、-CH2O-、-OCH2-、-COO-、-OCO-、-C≡C-、-CH=CH
-、-CF=CF-、-(CH2)4-、-CH2CH2CH2O-、-OCH2CH2CH2-、
-CH=CH-CH2CH2-、-CH2CH2-CH=CH-、-CH=CH-COO-、-OCO-
CH=CH-を表し、Y6は単結合、-O-、-OCO-、-COO-、-CH=C
H-COO-を表し、Z 2は水素原子、ハロゲン原子、シアノ
基、炭素原子1〜20の炭化水素基を表す)で表される化合
物において、X2は水素原子が好ましい。6員環C、Dはそ
れぞれ独立的に、1,4-フェニレン基、もしくは1,4-シク
ロヘキシレン基が好ましい。Y5は単結合、-CH2CH2-、-C
OO-、-OCO-、-C≡C-が好ましく、単結合、-C≡C-がさら
に好ましい。Y6とZ2に関しては、Y6が単結合の時にはZ2
は炭素原子数1〜20の炭化水素基、シアノ基が好まし
く、Y5が-O-のときには炭素原子数1〜20の炭化水素基の
組合せが好ましい。炭素原子数は1〜6が好ましく、1〜3
がさらに好ましい。炭素原子数が大きくなると、組成物
の硬化後における架橋密度が低下して、耐熱性が悪化す
る傾向がある。一般式(III)で表される単官能重合性液
晶化合物の中でも、一般式(IV)
【0031】
【化12】
【0032】(式中、X2は水素原子又はメチル基を表
し、R2は炭素原子数1〜10のアルキル基を表す)で表され
る化合物や、一般式(V)
【0033】
【化13】
【0034】(式中、X2は水素原子又はメチル基を表
し、R2は炭素原子数1〜10のアルキル基を表す)で表され
るものが好ましい。これら一般式(IV)と一般式(V)の化
合物は、単独で用いても良いし、組み合わせて用いても
良い。組み合わせて用いる場合、一般式(V)と一般式(V
I)の化合物の濃度比を2:3〜3:2の範囲に設定するのが
好ましく、4:3〜3:4の範囲に設定するのがより好まし
い。
【0035】本発明の組成物には、本発明の上述のよう
な重合性液晶化合物の他にも、公知の重合性液晶化合物
を含有することができる。この場合、分子内に通常この
技術分野で液晶骨格と認められる骨格と重合性官能基を
同時に有する化合物であれば、発明の趣旨から逸脱しな
い範囲で使用することができる。しかしながら、当該液
晶骨格は、少なくとも2つ又は3つの6員環を有するもの
が特に好ましい。重合性官能基としては、アクリロイル
オキシ基、メタクリロイルオキシ基、アクリルアミノ
基、メタクリルアミノ基、エポキシ基、ビニル基、ビニ
ルオキシ基、エチニル基、メルカプト基、マレイミド
基、ClCH=CHCONH-、CH2=CCl-、CHCl=CH-、RCH=CHCOO-(R
は塩素、フッ素、又は炭素原子数1〜10の炭化水素基を
表す)が挙げられるが、アクリロイルオキシ基、メタク
リロイルオキシ基、ビニルオキシ基がさらに好ましく、
アクリロイルオキシ基が特に好ましい。一分子中に複数
の重合性官能基を有する化合物の場合には、重合性官能
基の種類が異なっていてもよい。例えば、重合性官能基
を2つ有する化合物の場合、一方がアクリロイルオキシ
基、他方がビニルオキシ基であってもよい。
【0036】さらに本発明の組成物には、重合性官能基
を有する化合物であって、液晶性を示さない化合物を添
加することもできる。このような化合物としては、通
常、この技術分野で高分子形成性モノマーあるいは高分
子形成性オリゴマーとして認識されるものであれば特に
制限なく使用することができるが、その添加量は組成物
として液晶性を呈するように、また発明の趣旨から逸脱
しないよう調整する必要がある。
【0037】本発明の組成物は、光学素子の作製に応用
する場合には室温で、典型的には25℃において液晶相を
呈することが好ましい。
【0038】本発明の組成物は、通常この技術分野で液
晶相と認識される相を示す組成物であればよい。そのよ
うな組成物の中でも、液晶相として、ネマチック相、ス
メクチックA相、(キラル)スメクチックC相、コレステリ
ック相、ディスコティック相を発現するものが好まし
い。この中でも、ネマチック相は良好な配向性を有する
ため、特に好ましい。また、(キラル)スメクチックC相
を示す場合には、該(キラル)スメクチックC相の温度領
域より高い温度領域でスメクチックA相を、該スメクチ
ックA相の温度領域より高い温度領域でネマチック相
を、それぞれ発現する液晶組成物は、良好な配向性を得
られる傾向にあるので好ましい。
【0039】本発明の組成物の液晶下限温度は40℃以下
であることが望ましい。液晶下限温度が低いほど、低い
温度において配向させることや、低い温度において紫外
線等の活性エネルギー線の照射により配向固定を行うこ
とができ、良好な均一性の確保が容易になる。このこと
から、液晶下限温度は30℃以下がさらに好ましく、25℃
以下が特に好ましい。
【0040】本発明の組成物の透明点は、90℃以下に調
整するのが好ましく、80℃以下がより好ましく、60℃以
下がさらに好ましく、55℃以下が特に好ましい。このよ
うにすると、注入工程等において本発明の組成物を等方
性液体相にする必要がある場合でも、90℃を越えるよう
な高い温度にする必要が無く、結果として望ましくない
熱重合の誘起を避けることができる。
【0041】光学素子としてはヘイズが3%以下、好まし
くは2%以下、さらに好ましくは1%以下を達成できるよう
な重合性液晶組成物が求められる。特に、厚みとして30
μm以上、好ましくは50μm以上、さらに好ましくは70μ
m以上を確保しつつ、かつ複屈折率を0.03以上、好まし
くは0.05以上、さらに好ましくは0.07以上、特に好まし
くは0.10以上を両立し、ヘイズとして上記のような値を
達成できるような重合性液晶組成物が求められる。重合
体の厚み(d)と複屈折率(Δn)の積(R=Δn×d:この値を
リタデーションと定義する:単位はμm)とヘイズの間に
はトレードオフの関係があるので、この値を用いて整理
すると、ヘイズ(H:単位は%)をリタデーション(R)で除
した値(H/R:単位は%/μm。これを規格化ヘイズと定義
する)の値が、0.36以下が好ましく、0.27以下がさらに
好ましい。
【0042】重合性液晶組成物の20℃における粘度は、
700mPa・s以下が好ましく、400mPa・s以下がさらに好ま
しく、200mPa・s以下が特に好ましい。
【0043】本発明の組成物には、その重合反応性を向
上させることを目的として、光重合開始剤を添加するこ
とができる。光重合開始剤としては、ベンゾインエーテ
ル類、ベンゾフェノン類、アセトフェノン類、ベンジル
ケタール類、アシルフォスフィンオキサイド等が挙げら
れる。その添加量は、液晶組成物に対して0.01〜5質量%
が好ましく、0.02〜1質量%がさらに好ましく、0.03〜1
質量%の範囲が特に好ましい。また、本発明の組成物に
は、その保存安定性を向上させるために、安定剤を添加
することもできる。使用できる安定剤としては、例え
ば、ヒドロキノン、ヒドロキノンモノアルキルエーテル
類、第三ブチルカテコール類、ピロガロール類、チオフ
ェノール類、ニトロ化合物類、β-ナフチルアミン類、
β-ナフトール類、ニトロソ化合物等が挙げられる。安
定剤を使用する場合の添加量は、液晶組成物に対して0.
005〜1質量%の範囲が好ましく、0.02〜0.5質量%がさら
に好ましく、0.03〜0.1質量%が特に好ましい。
【0044】本発明の組成物には、液晶骨格の螺旋構造
を内部に有する光学異方体を得ることを目的として、キ
ラル化合物を添加することもできる。そのような目的で
使用するキラル化合物は、それ自体が液晶性を示す必要
は無く、また重合性官能基を有していても、有していな
くても良い。また、その螺旋の向きは、光学異方体の使
用用途によって適宜選択することができる。そのような
キラル化合物としては、例えば、キラル基としてコレス
テリル基を有するペラルゴン酸コレステロール、ステア
リン酸コレステロール、キラル基として2-メチルブチル
基を有するビーディーエイチ社(BDH社;イギリス国)製
の「CB-15」、「C-15」、メルク社(ドイツ国)製の「S-108
2」、チッソ社製の「CM-19」、「CM-20」、「CM」;キラル基と
して1-メチルヘプチル基を有するメルク社製の「S-81
1」、チッソ社製の「CM-21」、「CM-22」などを挙げることが
できる。キラル化合物を添加する場合の好ましい添加量
は、液晶組成物の用途によるが、重合して得られる光学
異方体の厚み(d)を重合体中での螺旋ピッチ(P)で除した
値(d/P)が0.1〜100の範囲となる量が好ましく、0.1〜20
の範囲となる量がさらに好ましい。
【0045】また、本発明の組成物を偏光フィルムや配
向膜の原料、又は印刷インキ及び塗料、保護膜等の用途
に利用する場合には、その目的に応じて金属、金属錯
体、染料、顔料、色素、蛍光材料、燐光材料、界面活性
剤、レベリング剤、チキソ剤、ゲル化剤、多糖類、紫外
線吸収剤、赤外線吸収剤、抗酸化剤、イオン交換樹脂、
酸化チタン等の金属酸化物等を添加することもできる。
【0046】次に本発明の光学異方体について説明す
る。本発明の組成物を重合させることによって製造され
る光学異方体は種々の用途に利用できる。本発明の組成
物を配向させた状態において、重合させることにより製
造された光学異方体は、物理的性質に異方性があるため
有用である。このような光学異方体は、例えば、本発明
の組成物を、布等でラビング処理した基板、もしくは有
機薄膜を形成した基板表面を布等でラビング処理した基
板、あるいはSiO2を斜方蒸着した配向膜を有する基板上
に担持させるか、基板間に挟持させた後、本発明の組成
物を重合させることによって製造することができる。
【0047】本発明の組成物を重合させる際の配向状態
としては、液晶の技術分野で一般的に知られている種々
の配向状態をとらせることができる。配向状態の一例と
しては、ホモジニアス(水平)配向、傾いたホモジニアス
配向、ホメオトロピック(垂直)配向、傾いたホメオトロ
ピック配向、ハイブリッド配向、ツイステッドネマチッ
ク配向、スーパー・ツイステッド・ネマチック配向状態
を挙げることができる。また、これらの配向の組み合わ
せや、場所ごとに配向状態を変えてパターン化しても良
い。傾いたホモジニアス配向、及び傾いたホメオトロピ
ック配向の場合、双方の場合とも基板面と液晶分子長軸
のなす角度が0度または90度以外になっている状態を意
味する。基板面と液晶分子長軸のなす角度は、作製する
重合体の用途・機能によって選択すれば良い。基板面と
液晶分子長軸のなす角度を10〜80度、さらに好ましく
は、20〜70度の範囲に設定した場合、製造される光学異
方体は、液晶ディスプレイの視野角を広く改善するため
の光学部材として使用可能である。また、液晶組成物の
配向状態をハイブリッド配向にした場合も、製造される
光学異方体は液晶ディスプレイの視野角を広く改善する
ための光学部材として使用可能である。また、基板面と
液晶分子長軸のなす角度を30〜60度、さらに好ましく
は、40〜50度、特に好ましくは45度に設定した場合、製
造される光学異方体には、偏光分離能を効率良く付与す
ることができる。このような光学異方体は、偏光分離素
子や光学的ローパスフィルターとして有用である。ま
た、液晶組成物の配向状態をハイブリッド配向にした場
合も、製造される光学異方体は偏光光学素子や光学的ロ
ーパスフィルターとして有用である。一方、ツイステッ
ドネマチック配向、スーパー・ツイステッド・ネマチッ
ク配向、コレステリック配向に代表されるような螺旋構
造を有する配向構造も有用である。ねじり角度を60〜27
0度に設定した場合、液晶表示素子の光学補償用途に有
用である。また、螺旋ピッチを調節し、特定の波長領域
を選択的に反射するように設定した場合、製造される重
合体はノッチフィルターや反射型カラーフィルターとし
て利用可能であり、有用である。また、選択的に反射す
る波長領域を赤外線の領域に設定すれば、熱線カットフ
ィルターとしても有用である。また、ホモジニアス配
向、ホメオトロピック配向状態にした場合、プラスチッ
クを延伸処理したものと比較して、屈折率の異方性が大
きいため、重合体としての厚みが薄くてすむという利点
があり、有用である。また、液晶セル内部に、光学補償
板を作り込める可能性もある。反射型液晶表示素子の光
学補償に用いる場合、この特性は重要であり、特に1/4
波長板としての利用は極めて重要である。
【0048】本発明の組成物を重合させる方法として
は、迅速な重合の進行が望ましいので、紫外線又は電子
線等を照射することによって重合させる方法が好まし
い。紫外線を使用する場合、偏光光源を用いても良い
し、非偏光光源を用いても良い。また、液晶組成物を2
枚の基板間に挟持させて状態で重合を行う場合には、少
なくとも照射面側の基板は紫外線や電子線に対して適当
な透明性が与えられていなければならない。また、光照
射時にマスクを用いて特定の部分のみを重合させた後、
電場や磁場又は温度等の条件を変化させることにより、
未重合部分の配向状態を変化させて、さらに活性エネル
ギー線を照射して重合させるという手段を用いても良
い。また、照射時の温度は、本発明の組成物の液晶状態
が保持される温度範囲内であることが好ましい。特に、
光重合によって重合体を製造しようとする場合には、意
図しない熱重合の誘起を避ける意味からも可能な限り室
温に近い温度、即ち、典型的には25℃での温度で重合さ
せることが好ましい。紫外線や電子線の強度は、0.1mW/
cm2〜2W/cm2が好ましい。強度が0.1mW/cm2以下の場合、
光重合を完了させるのに多大な時間が必要になり生産性
が悪化してしまい、2W/cm2以上の場合、重合性液晶化合
物又は重合性液晶組成物が劣化してしまう危険がある。
【0049】重合によって得られた本発明の光学異方体
は、初期の特性変化を軽減し、安定的な特性発現を図る
ことを目的として熱処理を施すこともできる。熱処理の
温度は50〜250℃の範囲で、また熱処理時間は30秒〜12
時間の範囲が好ましい。
【0050】このような方法によって製造される本発明
の光学異方体は、基板から剥離して単体で用いても、剥
離せずに用いても良い。また、得られた光学異方体を積
層しても、他の基板に貼り合わせて用いてもよい。
【0051】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に詳述する
が、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。粘度はE型粘度計を用いて20℃において測定した。
ガラス転移点は粘弾性測定器RSA-II(レオメトリックサ
イエンティフィック社製)を用いて測定した。ヘイズはN
DH2000(日本電色工業株式会社製)を用いてJIS規格K7361
に基づいて測定した。また、%は質量%を表す。
【0052】(実施例1)重合性液晶組成物の調製
(1) 以下の組成物(m-1)を調製した。
【0053】
【化14】
【0054】組成物(m-1)は、室温(25℃)でネマチック
液晶相を呈した。ネマチック相−等方性液体相転移温度
は62℃であった。また、589nmで測定した複屈折率は0.1
65であった。粘度は545mPa・sであった。
【0055】(実施例2)以下の組成物(m-2)を調製し
た。
【0056】
【化15】
【0057】組成物(m-2)は、室温(25℃)でネマチック
液晶相を呈した。ネマチック相−等方性液体相転移温度
は53℃であった。また、589nmで測定したne(異常光の屈
折率)は1.667で、no(常光の屈折率)は1.508、複屈折率
は0.159であった。粘度は525mPa・sであった。
【0058】(実施例3)以下の組成物(m-3)を調製し
た。
【0059】
【化16】
【0060】組成物(m-3)は、室温(25℃)でネマチック
液晶相を呈した。ネマチック相−等方性液体相転移温度
は53℃であった。また、589nmで測定したne(異常光の屈
折率)は1.667で、no(常光の屈折率)は1.508、複屈折率
は0.159であった。粘度は338mPa・sであった。
【0061】(実施例4)以下の組成物(m-4)を調製し
た。
【0062】
【化17】
【0063】組成物(m-4)は、室温(25℃)でネマチック
液晶相を呈した。ネマチック相−等方性液体相転移温度
は52℃であった。また、589nmで測定したne(異常光の屈
折率)は1.668で、no(常光の屈折率)は1.508、複屈折率
は0.160であった。粘度は198mPa・sであった。
【0064】(実施例5)以下の組成物(m-5)を調製し
た。
【0065】
【化18】
【0066】組成物(m-5)は、室温(25℃)でネマチック
液晶相を呈した。ネマチック相−等方性液体相転移温度
は51℃であった。また、589nmで測定したne(異常光の屈
折率)は1.668で、no(常光の屈折率)は1.509、複屈折率
は0.159であった。粘度は126mPa・sであった。
【0067】(実施例6)以下の組成物(m-6)を調製
した。
【0068】
【化19】
【0069】組成物(m-6)は、室温(25℃)でネマチック
液晶相を呈した。ネマチック相−等方性液体相転移温度
は49℃であった。また、589nmで測定したne(異常光の屈
折率)は1.627で、no(常光の屈折率)は1.504、複屈折率
は0.123であった。粘度は302mPa・sであった。
【0070】(実施例7)以下の組成物(m-7)
【0071】
【化20】
【0072】組成物(m-7)は、室温(25℃)でネマチック
液晶相を呈した。ネマチック相−等方性液体相転移温度
は45℃であった。また、589nmで測定したne(異常光の屈
折率)は1.617で、no(常光の屈折率)は1.502、複屈折率
は0.115であった。粘度は175mPa・sであった。
【0073】(実施例8)以下の組成物(m-8)を調製し
た。
【0074】
【化21】
【0075】組成物(m-8)は、室温(25℃)でネマチック
液晶相を呈した。ネマチック相−等方性液体相転移温度
は59℃であった。また、589nmで測定したne(異常光の屈
折率)は1.665で、no(常光の屈折率)は1.504、複屈折率
は0.161であった。粘度は276mPa・sであった。
【0076】(実施例9)以下の組成物(m-9)を調製し
た。
【0077】
【化22】
【0078】組成物(m-9)は、室温(25℃)でネマチック
液晶相を呈した。ネマチック相−等方性液体相転移温度
は57℃であった。また、589nmで測定したne(異常光の屈
折率)は1.666で、no(常光の屈折率)は1.505、複屈折率
は0.161であった。粘度は179mPa・sであった。
【0079】(実施例10)以下の組成物(m-10)を調製
した。
【0080】
【化23】
【0081】組成物(m-10)は、室温(25℃)でネマチック
液晶相を呈した。ネマチック相−等方性液体相転移温度
は55℃であった。また、589nmで測定したne(異常光の屈
折率)は1.625で、no(常光の屈折率)は1.500、複屈折率
は0.125であった。粘度は245mPa・sであった。
【0082】(実施例11)以下の組成物(m-11)を調製
した。
【0083】
【化24】
【0084】組成物(m-11)は、室温(25℃)でネマチック
液晶相を呈した。ネマチック相−等方性液体相転移温度
は51℃であった。また、589nmで測定したne(異常光の屈
折率)は1.616で、no(常光の屈折率)は1.499、複屈折率
は0.117であった。粘度は154mPa・sであった。
【0085】(実施例12)以下の組成物(m-12)を調製
した。
【0086】
【化25】
【0087】組成物(m-12)は、室温(25℃)でネマチック
液晶相を呈した。ネマチック相−等方性液体相転移温度
は52℃であった。また、589nmで測定したne(異常光の屈
折率)は1.672で、no(常光の屈折率)は1.507、複屈折率
は0.165であった。粘度は211mPa・sであった。
【0088】(実施例13)以下の組成物(m-13)を調製
した。
【0089】
【化26】
【0090】組成物(m-13)は、室温(25℃)でネマチック
液晶相を呈した。ネマチック相−等方性液体相転移温度
は55℃であった。また、589nmで測定したne(異常光の屈
折率)は1.676で、no(常光の屈折率)は1.506、複屈折率
は0.170であった。粘度は235mPa・sであった。
【0091】(実施例14)以下の組成物(m-14)を調製
した。
【0092】
【化27】
【0093】組成物(m-14)は、室温(25℃)でネマチック
液晶相を呈した。ネマチック相−等方性液体相転移温度
は52℃であった。また、589nmで測定したne(異常光の屈
折率)は1.664で、no(常光の屈折率)は1.505、複屈折率
は0.159であった。粘度は178mPa・sであった。
【0094】(実施例15)以下の組成物(m-15)を調製
した。
【0095】
【化28】
【0096】組成物(m-15)は、室温(25℃)でネマチック
液晶相を呈した。ネマチック相−等方性液体相転移温度
は65℃であった。誘電率の異方性は5.5であった。ま
た、589nmで測定した複屈折率は0.22であった。粘度は6
50mPa・sであった。
【0097】(実施例16)以下の組成物(m-16)を調製
した。
【0098】
【化29】
【0099】組成物(m-16)は、室温(25℃)でネマチック
液晶相を呈した。ネマチック相−等方性液体相転移温度
は63℃であった。誘電率の異方性は5.4であった。ま
た、589nmで測定した複屈折率は0.21であった。粘度は6
47mPa・sであった。
【0100】(実施例17)以下の組成物(m-17)を調製
した
【0101】
【化30】
【0102】組成物(m-17)は、室温(25℃)でネマチック
液晶相を呈した。ネマチック相−等方性液体相転移温度
は51℃であった。また、589nmで測定した複屈折率は0.1
55であった。
【0103】(実施例18)以下の組成物(m-18)を調製
した。
【0104】
【化31】
【0105】組成物(m-18)は、室温(25℃)でネマチック
液晶相を呈した。ネマチック相−等方性液体相転移温度
は51℃であった。また、589nmで測定した複屈折率は0.1
55であった。
【0106】(実施例19)以下の組成物(m-19)を調製
した。
【0107】
【化32】
【0108】組成物(m-19)は、室温(25℃)でネマチック
液晶相を呈した。ネマチック相−等方性液体相転移温度
は50℃であった。また、589nmで測定した複屈折率は0.1
4であった。
【0109】(比較例1)以下の組成物(r-1)を調製し
た。
【0110】
【化33】
【0111】組成物(r-1)は、室温(25℃)でネマチック
液晶相を示した。ネマチック相−等方性液体相転移温度
は64℃であった。また、589nmで測定した複屈折率は0.1
5であった。粘度は97mPa・sであった。
【0112】(実施例20)実施例1で調製した組成物
(m-1)99質量部に、光重合開始剤 Irgacure-651(チバス
ペシャリティケミカルズ社製)1質量部からなる組成物(m
-1')を調製した。さらにこの組成物を孔径1μmのフッ素
樹脂製メンブランフィルターで濾過した。この濾過した
組成物(m-1')をセルギャップ50μmのアンチパラレル配
向液晶ガラスセル(液晶を一軸配向するよう配向処理を
施したガラスセル)に室温にて注入した。注入後、均一
な一軸配向が得られているのが確認できた。次に、室温
(25℃)にてウルトラバイオレット社のUVGL-25を用いて4
mW/cm2の紫外線を2分間照射して重合体を得た。得られ
た重合体は方向によって屈折率が異なっており、光学異
方体として機能することが確かめられた。ガラスセルに
いれたままの重合体のヘイズ(H)は、1.61%であった。複
屈折率は、0.127であった。膜厚は50μmなので、リタデ
ーション(R)は、6.35μmとなる。従って、規格化ヘイズ
(H/R:単位は%/μm)は、0.254となった。また、調製し
た(m-1')を用いて上述と同様の手段を用いて150μm厚の
重合体を作製し、ガラス製液晶セルを分解して得られた
重合体を取り出した。この重合体を用いてガラス転移点
を測定したところ73℃であった。
【0113】(実施例21)実施例20において、組成物
(m-1)に変えて組成物(m-2)を用いた以外は同様にして50
μm厚の重合体を得た。得られた重合体は方向によって
屈折率が異なっており、光学異方体として機能すること
が確かめられた。ガラスセルにいれたままの重合体のヘ
イズ(H)は、1.72%であった。複屈折率は、0.121であっ
た。膜厚は50μmなので、リタデーション(R)は、6.05μ
mとなる。従って、規格化ヘイズ(H/R:単位は%/μm)
は、0.284となった。また、実施例20と同様な手段でガ
ラス転移点を測定したところ72℃であった。
【0114】(実施例22)実施例20において、組成物
(m-1)に変えて組成物(m-3)を用いた以外は同様にして50
μm厚の重合体を得た。得られた重合体は方向によって
屈折率が異なっており、光学異方体として機能すること
が確かめられた。ガラスセルにいれたままの重合体のヘ
イズ(H)は、1.58%であった。複屈折率は、0.103であっ
た。膜厚は50μmなので、リタデーション(R)は、5.15μ
mとなる。従って、規格化ヘイズ(H/R:単位は%/μm)
は、0.307となった。また、実施例20と同様な手段でガ
ラス転移点を測定したところ69℃であった。
【0115】(実施例23)実施例20において、組成物
(m-1)に変えて組成物(m-4)を用いた以外は同様にして50
μm厚の重合体を得た。得られた重合体は方向によって
屈折率が異なっており、光学異方体として機能すること
が確かめられた。ガラスセルにいれたままの重合体のヘ
イズ(H)は、1.43%であった。複屈折率は、0.095であっ
た。膜厚は50μmなので、リタデーション(R)は、4.75μ
mとなる。従って、規格化ヘイズ(H/R:単位は%/μm)
は、0.301となった。また、実施例20と同様な手段でガ
ラス転移点を測定したところ67℃であった。
【0116】(実施例24)実施例20において、組成物
(m-1)に変えて組成物(m-5)を用いた以外は同様にして50
μm厚の重合体を得た。得られた重合体は方向によって
屈折率が異なっており、光学異方体として機能すること
が確かめられた。ガラスセルにいれたままの重合体のヘ
イズ(H)は、1.60%であった。複屈折率は、0.089であっ
た。膜厚は50μmなので、リタデーション(R)は、4.45μ
mとなる。従って、規格化ヘイズ(H/R:単位は%/μm)
は、0.360となった。また、実施例20と同様な手段でガ
ラス転移点を測定したところ65℃であった。
【0117】(実施例25)実施例20において、組成物
(m-1)に変えて組成物(m-6)を用いた以外は同様にして50
μm厚の重合体を得た。得られた重合体は方向によって
屈折率が異なっており、光学異方体として機能すること
が確かめられた。ガラスセルにいれたままの重合体のヘ
イズ(H)は、1.02%であった。複屈折率は、0.069であっ
た。膜厚は50μmなので、リタデーション(R)は、3.45μ
mとなる。従って、規格化ヘイズ(H/R:単位は%/μm)
は、0.296となった。また、実施例20と同様な手段でガ
ラス転移点を測定したところ69℃であった。
【0118】(実施例26)実施例20において、組成物
(m-1)に変えて組成物(m-7)を用いた以外は同様にして50
μm厚の重合体を得た。得られた重合体は方向によって
屈折率が異なっており、光学異方体として機能すること
が確かめられた。ガラスセルにいれたままの重合体のヘ
イズ(H)は、0.65%であった。複屈折率は、0.040であっ
た。膜厚は50μmなので、リタデーション(R)は、2.0μm
となる。従って、規格化ヘイズ(H/R:単位は%/μm)は、
0.325となった。また、実施例20と同様な手段でガラス
転移点を測定したところ67℃であった。
【0119】(実施例27)実施例20において、組成物
(m-1)に変えて組成物(m-8)を用いた以外は同様にして50
μm厚の重合体を得た。得られた重合体は方向によって
屈折率が異なっており、光学異方体として機能すること
が確かめられた。ガラスセルにいれたままの重合体のヘ
イズ(H)は、1.95%であった。複屈折率は、0.124であっ
た。膜厚は50μmなので、リタデーション(R)は6.2μmと
なる。従って、規格化ヘイズ(H/R:単位は%/μm)は0.31
5、となった。また、実施例20と同様な手段でガラス転
移点を測定したところ69℃であった。
【0120】(実施例28)実施例20において、組成物
(m-1)に変えて組成物(m-9)を用いた以外は同様にして50
μm厚の重合体を得た。得られた重合体は方向によって
屈折率が異なっており、光学異方体として機能すること
が確かめられた。ガラスセルにいれたままの重合体のヘ
イズ(H)は、1.87%であった。複屈折率は、0.117であっ
た。膜厚は50μmなので、リタデーション(R)は、5.85μ
mとなる。従って、規格化ヘイズ(H/R:単位は%/μm)
は、0.320となった。また、実施例20と同様な手段でガ
ラス転移点を測定したところ67℃であった。
【0121】(実施例29)実施例20において、組成物
(m-1)に変えて組成物(m-10)を用いた以外は同様にして5
0μm厚の重合体を得た。得られた重合体は方向によって
屈折率が異なっており、光学異方体として機能すること
が確かめられた。ガラスセルにいれたままの重合体のヘ
イズ(H)は、1.76%であった。複屈折率は、0.078であっ
た。膜厚は50μmなので、リタデーション(R)は、3.9μm
となる。従って、規格化ヘイズ(H/R:単位は%/μm)は、
0.456となった。この重合体を80℃で1,000時間保ったと
ころ、ヘイズ(H)は、0.98%、複屈折率は、0.071となっ
た。従って、規格化ヘイズ(H/R:単位は%/μm)は、0.27
6となった。さらに80℃で1,000時間保ったが、これらの
値に変化は無かった。また、実施例20と同様な手段でガ
ラス転移点を測定したところ67℃であった。
【0122】(実施例30)実施例20において、組成物
(m-1)に変えて組成物(m-11)を用いた以外は同様にして5
0μm厚の重合体を得た。得られた重合体は方向によって
屈折率が異なっており、光学異方体として機能すること
が確かめられた。ガラスセルにいれたままの重合体のヘ
イズ(H)は、0.79%であった。複屈折率は、0.054であっ
た。膜厚は50μmなので、リタデーション(R)は、2.7μm
となる。従って、規格化ヘイズ(H/R:単位は%/μm)は、
0.315となった。また、実施例20と同様な手段でガラス
転移点を測定したところ67℃であった。
【0123】(実施例31)実施例20において、組成物
(m-1)に変えて組成物(m-12)を用いた以外は同様にして5
0μm厚の重合体を得た。得られた重合体は方向によって
屈折率が異なっており、光学異方体として機能すること
が確かめられた。ガラスセルにいれたままの重合体のヘ
イズ(H)は、1.51%であった。複屈折率は、0.100であっ
た。膜厚は50μmなので、リタデーション(R)は、5.0μm
となる。従って、規格化ヘイズ(H/R:単位は%/μm)は、
0.302となった。この重合体を80℃で1,000時間保ったと
ころ、ヘイズ(H)は1.16%、複屈折率は、0.083となっ
た。従って、規格化ヘイズ(H/R:単位は%/μm)は、0.27
9となった。また、実施例20と同様な手段でガラス転移
点を測定したところ71℃であった。
【0124】(実施例32)実施例20において、組成物
(m-1)に変えて組成物(m-13)を用いた以外は同様にして5
0μm厚の重合体を得た。得られた重合体は方向によって
屈折率が異なっており、光学異方体として機能すること
が確かめられた。ガラスセルにいれたままの重合体のヘ
イズ(H)は、1.56%であった。複屈折率は、0.105であっ
た。膜厚は50μmなので、リタデーション(R)は、5.25μ
mとなる。従って、規格化ヘイズ(H/R:単位は%/μm)
は、0.297となった。この重合体を80℃で1,000時間保っ
たところ、ヘイズ(H)は1.15%、複屈折率は、0.088とな
った。従って、規格化ヘイズ(H/R:単位は%/μm)は、0.
261となった。さらに80℃で1,000時間保ったが、これら
の値に変化は無かった。また、実施例20と同様な手段で
ガラス転移点を測定したところ71℃であった。
【0125】(実施例33)実施例20において、組成物
(m-1)に変えて組成物(m-14)を用いた以外は同様にして5
0μm厚の重合体を得た。得られた重合体は方向によって
屈折率が異なっており、光学異方体として機能すること
が確かめられた。ガラスセルにいれたままの重合体のヘ
イズ(H)は、1.60%であった。複屈折率は、0.095であっ
た。膜厚は50μmなので、リタデーション(R)は、4.75μ
mとなる。従って、規格化ヘイズ(H/R:単位は%/μm)
は、0.336となった。この重合体を80℃で4時間保ったと
ころ、ヘイズ(H)は1.07%、複屈折率は0.077となった。
従って、規格化ヘイズ(H/R:単位は%/μm)は0.278とな
った。さらに80℃で1,000時間保ったが、これらの値に
変化は無かった。また、実施例20と同様な手段でガラス
転移点を測定したところ85℃であった。
【0126】(比較例2)実施例20において、組成物(m
-1)に変えて組成物(r-1)を用いた以外は同様にして50μ
m厚の重合体を得た。得られた重合体は方向によって屈
折率が異なっており、光学異方体として機能することが
確かめられた。ガラスセルにいれたままの重合体のヘイ
ズ(H)は、13.50%であった。複屈折率は、0.080であっ
た。膜厚は50μmなので、リタデーション(R)は、4.00μ
mとなる。従って、規格化ヘイズ(H/R:単位は%/μm)
は、3.375となった。この値は、実施例24〜41と比較し
て著しく大きく、光散乱が大きいことがわかる。また、
実施例20と同様な手段でガラス転移点を測定したところ
87℃であった。
【0127】(実施例34)実施例2で調製した組成物
(m-2)99質量部に、光重合開始剤Irgacure-184(チバスペ
シャリティケミカルズ社製)1質量部からなる組成物(m-
2'')を調製した。さらにこの組成物を孔径1μmのフッ素
樹脂製メンブランフィルターで濾過した。この濾過した
組成物(m-2'')をセルギャップ100μmのアンチパラレル
配向液晶ガラスセル(液晶を一軸配向するよう配向処理
を施したガラスセル)に室温にて注入した。このガラス
セルを0.6Tの平行磁界を発生する電磁石間に置いた。こ
の時、磁力線とガラスセルの法線のなす角度が45°にな
り、かつ、磁力線とガラスセルの容易軸のなす角度を45
°になるように設定した。温度は室温(25℃)に保った。
ディスクリネーションが発生していたが、4分間磁界中
に置いておくことにより、ディスクリネーションが消え
た。ガラスセルを磁界中に置いたまま、ファイバーで紫
外線を導く紫外線照射装置SP-III(ウシオ電機株式会社
製)を用いて10mW/cm2の紫外線をガラスセルに60秒間照
射して重合体を得た。この重合体をガラスセルから取り
出し、マイクロスケールと共に偏光顕微鏡で観察したと
ころ、入射した偏光の振動方向に依存して、出射光の出
射位置が変位する偏光分離素子として機能することが確
かめられた。出射光の位置変位は約9μmであった。ヘイ
ズは2.7%であった。この重合体は、光学的ローパスフィ
ルターとして有用である。
【0128】(実施例35)実施例14で調製した組成物
(m-14)99.8質量部に、光重合開始剤Irgacure-184(チバ
スペシャリティケミカルズ社製)0.2質量部からなる組成
物(m-14'')を調製した。さらにこの組成物を孔径1μmの
フッ素樹脂製メンブランフィルターで濾過した。この濾
過した組成物(m-14'')をセルギャップ100μmのアンチパ
ラレル配向液晶ガラスセル(液晶を一軸配向するよう配
向処理を施したガラスセル)に室温にて注入した。この
ガラスセルを0.6Tの平行磁界を発生する電磁石間に置い
た。この時、磁力線とガラスセルの法線のなす角度が45
°になり、かつ、磁力線とガラスセルの容易軸のなす角
度を45°になるように設定した。温度は室温(25℃)に保
った。ディスクリネーションが発生していたが、2分間
磁界中に置いておくことにより、ディスクリネーション
が消えた。ガラスセルを磁界中に置いたまま、ファイバ
ーで紫外線を導く紫外線照射装置SP-III(ウシオ電機株
式会社製)を用いて10mW/cm2の紫外線をガラスセルに60
秒間照射して重合体を得た。この重合体をガラスセルか
ら取り出し、マイクロスケールと共に偏光顕微鏡で観察
したところ、入射した偏光の振動方向に依存して、出射
光の出射位置が変位する偏光分離素子として機能するこ
とが確かめられた。出射光の位置変位は約8μmであっ
た。ヘイズは2.5%であった。この重合体は、光学的ロー
パスフィルターとして有用である。
【0129】以上の実施例から、本発明の重合性液晶組
成物は室温で液晶性を示し、硬化後には50℃以上のガラ
ス転移点を確保できていることがわかる。また、重合体
のヘイズ低減を重視する場合には(重合性液晶組成物の2
0℃における粘度が約600mPa・s程度になっても良い場合
には)、重合体の規格化ヘイズ(H/R:単位は%/μm)とし
て0.26以下を達成できた。また重合性液晶組成物の粘度
低減を重視する場合には(重合体の規格化ヘイズ(H/R:
単位は%/μm)が0.36程度でも良い場合には)、粘度とし
て130mPa・s程度まで低減できた。また、重合体のヘイ
ズ低減を重視した場合と重合性液晶組成物の粘度低減を
重視した場合の中庸の物性も得られた。今までに無い、
高い次元で粘度とヘイズのバランスをとることが可能と
なっったことがわかる。
【0130】
【発明の効果】本発明の重合性液晶組成物は重合前に40
℃以下でも液晶性を示し、20℃において700mPa・s以下
の粘度を示し、重合後には50℃以上のガラス転移点を確
保可能である。本発明の重合性液晶組成物は、重合前に
おける低粘度と重合後の低ヘイズを高い次元で調節可能
としたもので、特に複屈折性を利用した光学素子の原料
として非常に有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09K 19/46 C09K 19/46 G02B 5/30 G02B 5/30 G02F 1/13 500 G02F 1/13 500 1/13363 1/13363

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 (式中、W1、W2はそれぞれ独立的に単結合、-O-、-COO
    -、-OCO-を表し、Y1、Y2はそれぞれ独立的に-COO-、-OC
    O-を表し、p、qはそれぞれ独立的に2〜18の整数を表
    し、1,4-フェニレン基は炭素原子数1〜7のアルキル基、
    アルコキシ基、アルカノイル基、又はシアノ基、ハロゲ
    ン原子で一つ以上置換されていても良い)で表される化
    合物と、一般式(II)、 【化2】 (式中、X1は水素原子又はメチル基を表し、sは2〜18の
    整数を表し、6員環A、Bはそれぞれ独立的に、1,4-フェ
    ニレン基、隣接しないCH基が窒素で置換された1,4-フェ
    ニレン基、1,4-シクロヘキシレン基、1つ又は隣接しな
    い2つのCH2基が酸素又は硫黄原子で置換された1,4-シク
    ロヘキシレン基、1,4-シクロヘキセニル基を表し、これ
    らの6員環A、Bは、さらに炭素原子数1〜7のアルキル
    基、アルコキシ基、アルカノイル基、又はシアノ基、ハ
    ロゲン原子で一つ以上置換されていても良く、Y3は単結
    合、-CH2CH2-、-CH2O-、-OCH2-、-COO-、-OCO-、-C≡C
    -、-CH=CH-、-CF=CF-、-(CH2)4-、-CH2CH2CH2O-、-OCH2
    CH2CH2-、-CH=CH-CH2CH2-、-CH2CH 2-CH=CH-、-CH=CH-CO
    O-、-OCO-CH=CH-を表し、Y4は単結合、-O-、-OCO-、-CO
    O-、-CH=CH-COO-を表し、Z1は水素原子、ハロゲン原
    子、シアノ基、炭素原子1〜20の炭化水素基を表す)で表
    されるの化合物と、一般式(III)、 【化3】 (式中、X2は水素原子又はメチル基を表し、6員環C、Dは
    それぞれ独立的に、1,4-フェニレン基、隣接しないCH基
    が窒素で置換された1,4-フェニレン基、1,4-シクロヘキ
    シレン基、1つ又は隣接しない2つのCH2基が酸素又は硫
    黄原子で置換された1,4-シクロヘキシレン基、1,4-シク
    ロヘキセニル基を表し、これらの6員環C、Dは、さらに
    炭素原子数1〜7のアルキル基、アルコキシ基、アルカノ
    イル基、又はシアノ基、ハロゲン原子で一つ以上置換さ
    れていても良く、Yは単結合、-CH 2CH2-、-CH2O-、-OC
    H2-、-COO-、-OCO-、-C≡C-、-CH=CH-、-CF=CF-、-(C
    H2)4-、-CH2CH2CH2O-、-OCH2CH2CH2-、-CH=CH-CH2CH
    2-、-CH2CH2-CH=CH-、-CH=CH-COO-、-OCO-CH=CH-を表
    し、Y6は単結合、-O-、-OCO-、-COO-、-CH=CH-COO-を表
    し、Z2は水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、炭素原子
    1〜20の炭化水素基を表す)で表される化合物を含有する
    重合性液晶組成物であって、 一般式(I)で表される化合物の含有率をA質量%、 一般式(II)で表される化合物の含有率をB質量%、 一般式(III)で表される化合物の含有率をC質量% としたとき、下記の(i)〜(iii)の条件を同時に満たすこ
    とを特徴とする重合性液晶組成物。 (i) 85質量% ≦ A+B+C ≦ 100質量% (ii) 30質量% ≦ A+B ≦ 70質量% (iii) 7/3 ≦ A/B ≦ 9
  2. 【請求項2】 液晶下限温度が40℃以下である請求項1
    記載の重合性液晶組成物。
  3. 【請求項3】 20℃における粘度が700mPa・s以下であ
    る請求項1又は3のいずれか一つの請求項に記載の重合性
    液晶組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1から3のいずれか一つの請求項に
    記載の重合性液晶組成物を重合することにより得られる
    光学異方体。
  5. 【請求項5】 ガラス転移温度が50℃以上の請求項4に
    記載の光学異方体。
  6. 【請求項6】 重合体の厚み(d)と複屈折率(Δn)の積(R
    =Δn×d:単位はμm)をリタデーションと定義し、重合
    体のヘイズ(H:単位は%)をリタデーション(R)で除した
    値を規格化ヘイズ(H/R:単位は%/μm)と定義した時、こ
    の規格化ヘイズが0.36以下である請求項4又は5記載の光
    学異方体。
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