JP4802451B2 - 重合性液晶組成物及びこれの重合物 - Google Patents

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本発明は位相差フィルム等の光学異方体を製造するのに有用な重合性液晶組成物、及びこれを用いた重合体に関する。
重合性液晶材料を基板に塗布した後、配向させた状態で光重合させることにより位相差フィルムなどの光学異方体を製造する方法が知られている。重合性液晶材料がスメクチックA相を呈する状態で、光重合させるとスメクチック相の層構造が光学異方体中に固定化されることになりフォトニック素子等の新しい光機能素子としての応用が期待される。不必要な熱重合の誘起を抑制し、均一性に優れる光学異方体を製造するためには、室温でスメクチックA相を呈する重合性液晶材料が好ましい。このような室温でスメクチックA相を呈する重合性液晶材料は特許文献1に記載されているが、単官能液晶性アクリレートを中心に構成されているため、空気中で光重合させることは困難で、窒素置換する必要があり、製造工程において取り扱いが煩雑になり、製造コストを増大させるという問題があった。
一方、−CHCHCOO−基を連結基として有するニ官能の重合性液晶化合物は既に開示されている(特許文献2参照)。さらに、当該引用文献には−CHCHCOO−基を連結基として有するニ官能の重合性液晶化合物とシアノ基を有する単官能重合性化合物を含有する重合性液晶組成物の記載もある。しかし、これらの多くの化合物の中から具体的にどの様な化合物を用いて重合性液晶組成物を構成するとスメクチックA相の発現に有効であるかの記載はない。
特開平8−283718 特開2002−145830
本発明の目的は、室温でスメクチックA相を呈する重合性液晶組成物において、窒素置換することなく光重合可能な重合性液晶材料を提供することにある。
本発明は、上記課題を解決するために、重合性液晶化合物について検討した結果、課題を解決するに至った。
即ち、一般式(I)
Figure 0004802451
(式中、W及びWはそれぞれ独立的に単結合、−O−、−COO−又は−OCO−を表し、Y及びYはそれぞれ独立的に−COO−又は−OCO−を表し、p及びqはそれぞれ独立的に2〜18の整数を表し、式中に存在する3種の1,4−フェニレン基の水素原子はそれぞれ独立的に、炭素原子数1〜7のアルキル基、アルコキシ基、アルカノイル基、シアノ基又はハロゲン原子で一つ以上置換されていても良い。)で表される2官能液晶性アクリレート化合物を50から95%含有し、一般式(II−1)から一般式(II−4)
Figure 0004802451
(式中、rは2〜18の整数を表す。)で表される化合物からなる群より選ばれる少なくとも一種の単官能液晶性アクリレート化合物を5から50%含有し、室温でスメクチックA相を呈することを特徴とする重合性液晶組成物及び、当該重合性液晶組成物の重合体を提供する。
本発明の重合性液晶組成物により、スメクチックの層構造を有する光学異方体を、光重合時に窒素置換することなく製造することが可能になる。得られる光学異方体は均一性に優れており、非常に有用である。
以下に本発明の一例について説明する。本発明の重合性液晶組成物は、紫外線または電子線などの活性エネルギー線により重合し、分子配列状態を保ったまま重合体(高分子)となる。2官能液晶性アクリレートを含有させることによって、窒素置換することなく光重合可能となった。
本発明の目的から、2官能液晶性アクリレートは50質量%以上、好ましくは55質量%以上、さらに好ましくは60質量%以上含有させることが好ましい。
本発明の重合性液晶組成物は、室温でスメクチックA相を呈するように設計する必要がある。具体的には35℃以下、このましくは30℃以下、さらに好ましくは25℃以下でもスメクチックA相を呈することが必要である。また、スメクチックA相を示す温度より高い温度域においてネマチック相を呈するように設計するのが好ましい。このようにするとネマチック相状態で配向させた後に、スメクチックA相に転移させることによって良好な配向状態を容易に得ることが可能になる。スメクチックA−ネマチック相転移温度は35〜60℃、好ましくは38〜58℃、さらに好ましくは40〜55℃に設定すると、良好な均一性と熱重合の抑止を両立可能である。またネマチック−等方性液体相転移温度は41〜90℃、好ましくは43〜80℃、さらに好ましくは45〜75℃に設定するのが好ましい。
一般式(I)において、本発明の目的から、p及びqはそれぞれ独立的に3以上に設定するのが好ましい。
一般式(I)で表される化合物は具体的には、一般式(I−1)〜一般式(I―8)で表される化合物を挙げることができる。
Figure 0004802451
(式中のp及びqは一般式(I)における意味と同じ)
一般式(I)で表される化合物は、本発明の組成物が安定に液晶相を発現させる目的と結晶相の析出を避ける目的から、2種以上含有させることが好ましい。これはp、qが異なる化合物でも良いし、W、Wが異なる化合物でも良いし、1,4-フェニレン基の置換様態が異なる化合物でもよい。
一般式(I)において、W及びWが−O−を表し、Yが−COO−を表し、Yが−OCO−を表し、p及びqはそれぞれ独立的に3〜12の整数を表す化合物を2種以上混合させることが特に好ましい。例えば、p=q=6、p=q=3の化合物の混合を例示することができる。
この他にも、2官能液晶性アクリレートとしては、一般式(a−1)〜一般式(a―10)で表される化合物を含有させることができる。
Figure 0004802451
(式中、u及びvはそれぞれ独立的に2〜18の整数を表す)
u及びvは3より小さいとスメクチックA相を得るのが難しくなる傾向があり、12より大きいと光重合して得られる重合体の耐熱性が劣化する傾向がある。そのため、u及びvはそれぞれ独立的に3〜18を表すことが好ましく、4〜16がより好ましく、6〜12が特に好ましい。
単官能液晶性アクリレートとしては、シアノ基を含有する材料を使用するのが好ましい。特に分子長軸方向にシアノ基を有する材料を用いると効果的に、室温でのスメクチックA相を得ることができる。これは、おそらくシアノ基同士の会合により、単官能液晶性アクリレートの分子の長さが見かけ上、長くなることに起因するものと考えられる。
分子長軸方向にシアノ基を有する材料を用いることによる別の効果は、重合性液晶組成物として正の誘電率異方性を付与することが可能になることである。一般式(I)に示されるような2官能液晶性アクリレートの誘電率異方性は、ほぼ零か若干負に傾いている。正の誘電率異方性を付与できると、光重合を行う前の状態において、電界によって液晶分子の配向状態を制御可能になるため有用である。例えば、本発明の重合性液晶組成物を基板に塗布してネマチック相を呈する状態で、電圧を印加して垂直配向させた後、スメクチックA相を呈する温度まで冷却すると、非常に良好な垂直配向状態を得ることができる。ネマチック相での垂直配向状態は不安定なため、光重合時における微少な振動や温度揺らぎで垂直配向が乱れてしまうが、スメクチックA相での垂直配向状態は安定性が高く、光重合時における外的な擾乱に影響を受けにくくなるため、良好な垂直配向状態を高分子に固定化でき非常に有用である。さらに、一般に垂直配向状態を得るためには、基板表面を界面活性剤や垂直配向膜を塗布する必要があるが、これを省略することも可能になる。
本願発明の重合性液晶組成物は、シアノ基を有する単官能液晶性アクリレートとして、一般式(II−1)から一般式(II−4)で表される化合物が優れていることを見出したことによるものである。
一般式(II−1)から一般式(II−4)において、rは3〜18が好ましく、4〜16が好ましく、6〜12がさらに好ましい。3より小さいとスメクチックA相を得るのが難しくなる傾向があり、12より大きいと光重合して得られる重合体の耐熱性が劣化する傾向がある。
一般式(II−1)から一般式(II−4)で表される化合物の中でも、一般式(II−1)で表される化合物が好ましい。
この他に単官能液晶性材料としては、例えば一般式(c−1)〜一般式(c−11)で表される化合物を含有させることができる。
Figure 0004802451
(式中、tは2〜18の整数、Yは単結合、-O-、-COO-、-OCO-又は-OCOO-を表し、Rは炭素原子数1〜18のアルキル基又は炭素原子数2〜18のアルケニル基を表す。)
このような化合物の中でも、tは3〜18が好ましく、4〜16が好ましく、6〜12がさらに好ましい。3より小さいとスメクチックA相を得るのが難しくなる傾向があり、12より大きいと光重合して得られる重合体の耐熱性が劣化する傾向がある。
さらに本発明の重合性液晶組成物には、重合性官能基を有する化合物であって、液晶性を示さない化合物を添加することもできる。このような化合物としては、通常、この技術分野で高分子形成性モノマーあるいは高分子形成性オリゴマーとして認識されるものであれば特に制限なく使用することができるが、その添加量は組成物として液晶性を呈するように調整する必要がある。
本発明の重合性液晶組成物には、その重合反応性を向上させることを目的として、光重合開始剤を添加することができる。光重合開始剤としては、ベンゾインエーテル類、ベンゾフェノン類、アセトフェノン類、ベンジルケタール類、アシルフォスフィンオキサイド等が挙げられる。その添加量は、液晶組成物に対して0.01〜5質量%が好ましく、0.02〜1質量%がさらに好ましく、0.03〜1質量%の範囲が特に好ましい。
また、本発明の重合性液晶組成物には、その保存安定性を向上させるために、安定剤を添加することもできる。使用できる安定剤としては、例えば、ヒドロキノン、ヒドロキノンモノアルキルエーテル類、第三ブチルカテコール類、ピロガロール類、チオフェノール類、ニトロ化合物類、β−ナフチルアミン類、β−ナフトール類、ニトロソ化合物等が挙げられる。安定剤を使用する場合の添加量は、液晶組成物に対して0.005〜1質量%の範囲が好ましく、0.02〜0.5質量%がさらに好ましく、0.03〜0.1質量%が特に好ましい。
また、本発明の重合性液晶組成物を偏光フィルムや配向膜の原料、又は印刷インキ及び塗料、保護膜等の用途に利用する場合には、その目的に応じて金属、金属錯体、染料、顔料、色素、蛍光材料、燐光材料、界面活性剤、レベリング剤、チキソ剤、ゲル化剤、多糖類、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、抗酸化剤、イオン交換樹脂、酸化チタン等の金属酸化物等を添加することもできる。
次に本発明の重合体について説明する。本発明の重合性液晶化合物または重合性液晶組成物を重合させることによって製造される重合体は種々の用途に利用できる。例えば、本発明の重合性液晶組成物を、配向させない状態で重合させた場合、光散乱板、偏光解消板、モアレ縞防止板として利用可能である。また、本発明の重合性液晶化合物または重合性液晶組成物を配向させた状態において、重合させることにより製造された重合体は、物理的性質に異方性を有しており、有用である。このような重合体は、例えば、本発明の重合性液晶化合物又は重合性液晶組成物表面を、布等でラビング処理した基板、もしくは有機薄膜を形成した基板表面を布等でラビング処理した基板、あるいはSiOを斜方蒸着した配向膜を有する基板上に担持させるか、基板間に挟持させた後、本発明の液晶を重合させることによって製造することができる。
重合性液晶化合物または重合性液晶組成物を基板上に担持させる際の方法としては、スピンコーティング、ダイコーティング、エクストルージョンコーティング、ロールコーティング、ワイヤーバーコーティング、グラビアコーティング、スプレーコーティング、ディッピング、プリント法等を挙げることができる。またコーティングの際、重合性液晶組成物に有機溶媒を添加しても良い。有機溶媒としては、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、トルエン、ヘキサン、メタノール、エタノール、ジメチルホルムアミド、塩化メチレン、イソプロパノール、アセトン、メチルエチルケトン、アセトニトリル、セロソルブ類を挙げることができる。これらは単独でも、組み合わせて用いても良く、その蒸気圧と重合性液晶組成物の溶解性を考慮し、適宜選択すれば良い。また、その添加量は90重量%以下が好ましい。添加した有機溶媒を揮発させる方法としては、自然乾燥、加熱乾燥、減圧乾燥、減圧加熱乾燥を用いることができる。重合性液晶材料の塗布性をさらに向上させるためには、基板上にポリイミド薄膜等の中間層を設けることや、重合性液晶材料にレベリング剤を添加するのも有効である。基板上にポリイミド薄膜等の中間層を設けるのは、重合性液晶材料を重合させて得られる重合体と基板の密着性が良くない場合に、密着性を向上させる手段としても有効である。
重合性液晶化合物または重合性液晶組成物を基板間に挟持させる方法としては、毛細管現象を利用した注入法が挙げられる。基板間に形成された空間を減圧し、その後、重合性液晶材料を注入する手段も有効である。
ラビング処理、あるいはSiOの斜方蒸着以外の配向処理としては、液晶材料の流動配向の利用や、電場又は磁場の利用を挙げることができる。これらの配向手段は単独で用いても、また組み合わせて用いても良い。さらに、ラビングに代わる配向処理方法として、光配向法を用いることもできる。この方法は、例えば、ポリビニルシンナメート等の分子内に光二量化反応する官能基を有する有機薄膜、光で異性化する官能基を有する有機薄膜又はポリイミド等の有機薄膜に、偏光した光、好ましくは偏光した紫外線を照射することによって、配向膜を形成するものである。この光配向法に光マスクを適用することにより配向のパターン化が容易に達成できるので、重合体内部の分子配向も精密に制御することが可能となる。
基板の形状としては、平板の他に、曲面を構成部分として有していても良い。基板を構成する材料は、有機材料、無機材料を問わずに用いることができる。基板の材料となる有機材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリアミド、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリアリレート、ポリスルホン、トリアセチルセルロース、セルロース、ポリエーテルエーテルケトン等が挙げられ、また、無機材料としては、例えば、シリコン、ガラス、方解石等が挙げられる。
これらの基板を布等でラビングすることによって適当な配向性を得られない場合、公知の方法に従ってポリイミド薄膜又はポリビニルアルコール薄膜等の有機薄膜を基板表面に形成し、これを布等でラビングしても良い。また、通常のツイステッド・ネマチック(TN)素子又はスーパー・ツイステッド・ネマチック(STN)素子で使用されているプレチルト角を与えるポリイミド薄膜は、重合体内部の分子配向構造を更に精密に制御することができることから、特に好ましい。
また、電場によって配向状態を制御する場合には、電極層を有する基板を使用する。この場合、電極上に前述のポリイミド薄膜等の有機薄膜を形成するのが好ましい。
本発明の重合性液晶化合物または重合性液晶組成物を重合させる方法としては、迅速な重合の進行が望ましいので、紫外線又は電子線等の活性エネルギー線を照射することによって重合させる方法が好ましい。紫外線を使用する場合、偏光光源を用いても良いし、非偏光光源を用いても良い。また、液晶組成物を2枚の基板間に挟持させて状態で重合を行う場合には、少なくとも照射面側の基板は活性エネルギー線に対して適当な透明性が与えられていなければならない。また、光照射時にマスクを用いて特定の部分のみを重合させた後、電場や磁場または温度等の条件を変化させることにより、未重合部分の配向状態を変化させて、さらに活性エネルギー線を照射して重合させるという手段を用いても良い。また、照射時の温度は、本発明の液晶組成物の液晶状態が保持される温度範囲内であることが好ましい。特に、光重合によって重合体を製造しようとする場合には、意図しない熱重合の誘起を避ける意味からも可能な限り室温に近い温度、即ち、典型的には25℃での温度で重合させることが好ましい。活性エネルギー線の強度は、0.1mW/cm〜2W/cmが好ましい。強度が0.1mW/cm以下の場合、光重合を完了させるのに多大な時間が必要になり生産性が悪化してしまい、2W/cm以上の場合、重合性液晶化合物または重合性液晶組成物が劣化してしまう危険がある。
重合によって得られた本発明の重合体は、初期の特性変化を軽減し、安定的な特性発現を図ることを目的として熱処理を施すこともできる。熱処理の温度は50〜250℃の範囲で、また熱処理時間は30秒〜12時間の範囲が好ましい。
このような方法によって製造される本発明の重合体は、基板から剥離して単体で用いても、剥離せずに用いても良い。また、得られた重合体を積層しても、他の基板に貼り合わせて用いてもよい。
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳述するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。また、以下の実施例及び比較例の組成物における「%」は『質量%』を意味する。
(実施例1)
化合物(I-1-a) 40%
Figure 0004802451
化合物(I-1-b) 40%
Figure 0004802451
化合物(II-a) 20%
Figure 0004802451
からなる本発明の組成物(A)を調製した。本発明の組成物は、一度、等方性液体相まで加熱してから冷却すると、72℃でネマチック相に相転移し、51℃でスメクチックA相に相転移した。このスメクチックA相は室温においても保たれた。組成物(A)99%に光重合開始剤イルガキュアー651(チバスペシャリティケミカルズ製)1%添加して、組成物(A’)を調製した。
(実施例2)
化合物(I-1-a) 35%
Figure 0004802451
化合物(I-1-b) 35%
Figure 0004802451
化合物(II-a) 30%
Figure 0004802451
からなる本発明の組成物(A)を調製した。本発明の組成物は、一度、等方性液体相まで加熱してから冷却すると、68℃でネマチック相に相転移し、55℃でスメクチックA相に相転移した。このスメクチックA相は室温においても保たれた。組成物(B)99%に光重合開始剤イルガキュアー651(チバスペシャリティケミカルズ製)1%添加して、組成物(B’)を調製した。
(実施例3)
実施例1で調製した組成物(A’)を濃度が30%となるようにキシレンに溶解させた。ラビングしたポリイミド配向膜付きガラス基板(2×3センチ角)に、組成物(A’)キシレン溶液を滴下してスピンコーター(3000回転/分で30秒回転)で塗布した。塗布厚は約1μmであった。塗布後、60℃に加熱した後、室温まで冷却することにより、ガラス基板上に塗布された組成物(A’)がスメクチックA相を呈する状態にした。この状態で、高圧水銀ランプを光源とする40mW/cm2の強度の紫外線を2分間照射すると、組成物(A’)は硬化してポリマー化した。ポリマー中にはスメクチックA相の構造が固定化されているのが顕微鏡で確認できた。また均一性も優れていた。
実施例3の重合性液晶組成物は空気中で光重合を行うことができた。
(実施例4)
実施例2で調製した組成物(B’)を濃度が30%となるようにキシレンに溶解させた。ラビングしたポリイミド配向膜付きガラス基板(2×3センチ角)に、組成物(A’)キシレン溶液を滴下してスピンコーター(3000回転/分で30秒回転)で塗布した。塗布厚は約1μmであった。塗布後、60℃に加熱した後、室温まで冷却することにより、ガラス基板上に塗布された組成物(B’)がスメクチックA相を呈する状態にした。この状態で、高圧水銀ランプを光源とする40mW/cm2の強度の紫外線を2分間照射すると、組成物(B’)は硬化してポリマー化した。ポリマー中にはスメクチックA相の構造が固定化されているのが顕微鏡で確認できた。また均一性も優れていた。
実施例4の重合性液晶組成物もまた空気中で光重合を行うことができた。
(比較例)
化合物(d-1) 33.3%
Figure 0004802451
化合物(d-2) 33.3%
Figure 0004802451
化合物(d-3) 33.4%
Figure 0004802451
からなる組成物(C)を調製した。発明の組成物は、一度、等方性液体相まで加熱してから冷却すると、97℃でネマチック相に相転移し、45℃でスメクチックA相に相転移した。このスメクチックA相は室温においても保たれた。組成物(C)に光重合開始剤イルガキュアー651(チバスペシャリティケミカルズ製)1%添加して、組成物(C’)を調製した。
調製した組成物(C’)を濃度が30%となるようにキシレンに溶解させた。ラビングしたポリイミド配向膜付きガラス基板(2×3センチ角)に、組成物(A’)キシレン溶液を滴下してスピンコーター(3000回転/分で30秒回転)で塗布した。塗布厚は約1μmであった。塗布後、60℃に加熱した後、室温まで冷却することにより、ガラス基板上に塗布された組成物(C’)がスメクチックA相を呈する状態にした。この状態で、高圧水銀ランプを光源とする40mW/cm2の強度の紫外線を2分間照射しても、組成物(C’)は硬化せずポリマーにならず、空気中では光重合をすることはできなかった。

Claims (5)

  1. 一般式(I)
    Figure 0004802451
    (式中、W及びWはそれぞれ独立的に単結合、−O−、−COO−又は−OCO−を表し、Y及びYはそれぞれ独立的に−COO−又は−OCO−を表し、p及びqはそれぞれ独立的に2〜18の整数を表し、式中に存在する3種の1,4−フェニレン基の水素原子はそれぞれ独立的に、炭素原子数1〜7のアルキル基、アルコキシ基、アルカノイル基、シアノ基又はハロゲン原子で一つ以上置換されていても良い。)で表される2官能液晶性アクリレート化合物及び一般式(II−1)から一般式(II−4)
    Figure 0004802451
    (式中、rは2〜18の整数を表す。)で表される化合物からなる群より選ばれる少なくとも一種の単官能液晶性アクリレート化合物のみからなり、2官能液晶性アクリレート化合物を50から95質量%含有し、単官能液晶性アクリレート化合物を5から50質量%含有する室温でスメクチックA相を呈することを特徴とする重合性液晶組成物。
  2. 一般式(I)において、p及びqがそれぞれ独立的に3から6の整数を表す請求項1記載の重合性液晶組成物。
  3. 一般式(I)において、W及びWが−O−を表し、Yが−COO−を表し、Yが−OCO−を表す請求項1又は2記載の重合性液晶組成物。
  4. 単官能液晶性アクリレート化合物が一般式(II−1)で表される化合物である請求項1から3の何れか一項に記載の重合性液晶組成物。
  5. 請求項1から4の何れか一項に記載の重合性液晶組成物の重合体。
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