JP2003191100A - プレス機械のダイナミックバランサ装置 - Google Patents

プレス機械のダイナミックバランサ装置

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JP2003191100A
JP2003191100A JP2001390764A JP2001390764A JP2003191100A JP 2003191100 A JP2003191100 A JP 2003191100A JP 2001390764 A JP2001390764 A JP 2001390764A JP 2001390764 A JP2001390764 A JP 2001390764A JP 2003191100 A JP2003191100 A JP 2003191100A
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connecting rod
crankshaft
dynamic
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JP2001390764A
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Noriyuki Shimizu
則之 清水
Masakatsu Shiga
正勝 志賀
Naonori Taniguchi
直則 谷口
Shozo Imanishi
詔三 今西
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Aida Engineering Ltd
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Aida Engineering Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B30PRESSES
    • B30BPRESSES IN GENERAL
    • B30B15/00Details of, or accessories for, presses; Auxiliary measures in connection with pressing
    • B30B15/0064Counterbalancing means for movable press elements

Abstract

(57)【要約】 【課題】リンク機構によりナックルモーションで動作す
るプレス機械の、クランクモーションで動作する部材の
慣性力を除去する。 【解決手段】第一可動支点23L,23R,固定支点2
2L,22R及び第二可動支点24L,24Rを有する
トッグル上リンク21R,21Lにダイナミックバラン
ス装置40R,40Lを設ける。バランスウェイト42
L,42Rの位置は第一可動支点23L,23Rと固定
支点22L,22Rを挟んで反対側とし、その質量は、
コンロッド12のロッド部12′′と略同一とする。す
ると、クランクモーションで昇降動作するロッド部1
2′′のダイナミックバランスをとることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プレス機械が動作
する際に生じる慣性力を除去するダイナミックバランサ
装置に関する。さらに詳細には、リンク機構によりいわ
ゆるナックルモーションでスライドが駆動されるプレス
機械のダイナミックバランサ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】プレス機械においては、プレス機械の動
作時に部材に生じる慣性力を除去し、振動・騒音を低減
させるダイナミックバランサ装置が従来より提供されて
いる。例えば、昇降動作するスライドの慣性力を除去す
るためには、スライド(スライドに固設される部材を含
む)と略同一の質量を有し、位相を逆にして動作するバ
ランスウェイトを設けたダイナミックバランサ装置が提
供されている。また、クランク軸偏心部においては、コ
ンロッド大端部も含めて考慮したバランスウェイトを、
クランク軸の偏心部と位相を逆にして設けることにより
回転バランスを達成する技術が知られている。さらにま
た、リンク機構においては左右対称に設けられる部材の
横方向のダイナミックバランスは、左右対称に設けられ
た部材同士で慣性力が相殺されることにより達成され
る。
【0003】特開平7−132400号公報には、スラ
イドと位相を逆にして動作することによりスライドから
生ずる慣性力を除去するダイナミックバランサ装置(平
衡装置)が開示されている。当該プレス機械において
は、スライドはクランク軸に連結されるコンロッドを介
してリンク機構により駆動される。すなわち、スライド
の動作(モーション)とバランスウェイト(平衡重り)
の動作(モーション)は、共にナックルモーションとな
るので、効率よくスライドの慣性力を除去することがで
きる。
【0004】また、揺動運動するリンク機構の部材は、
左右対称に設けられているので、横方向の慣性力は相殺
される。
【0005】さらに、特開平11−197888号公報
においても同様に、スライド動作時のスライドのダイナ
ミックバランスをとるバランスウェイトが設けられてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、昇降運
動するスライド及び回転運動するクランク軸偏心部につ
いてのダイナミックバランスは従来より実施されてい
る。さらに、揺動運動するリンク部材の横方向の慣性力
は、左右対称構造とすることにより相殺され、ダイナミ
ックバランスがとられる。しかし、例えばコンロッドの
大端部を除いた部分(すなわちロッド部)や、コンロッ
ドからナックルリンク機構に駆動伝達をするリンク部材
等のように、リンク機構の中でもダイナミックバランス
を考慮されていない部材も存在する。これら部材の慣性
力は、プレス重量からみると小さいと考えられ、また、
格別の手段もないことからダイナミックバランスが実施
されていなかった。
【0007】ところが、コネクタやリードフレームを製
造するプレス機械(いわゆる高速自動プレス)において
は、更なる動作速度の向上(プレス機械の高速化)が進
む中で、これらダイナミックバランスをとる必要がなか
った部材の慣性力が増大し、プレス機械に与える影響が
無視できなくなってきた。特に、1000spmを超え
るプレス機械においては、プレス機械への影響(騒音・
振動)が顕著に現れる。
【0008】ここで、一般的にリンク機構においてダイ
ナミックバランスがとられていない部材であるコンロッ
ド(ロッド部)については昇降動作を行う成分が大きい
ので、昇降動作するスライドのダイナミックバランサ装
置のバランスウェイトの重量を調整することにより、当
該ロッド部の慣性力を除去することが可能に思われる。
しかし、当該バランスウェイトはスライドと同様にナッ
クルモーションで動作し、一方で、ロッド部はクランク
モーションで動作する。すなわち、当該バランスウェイ
トとロッド部とは動作タイミングが合わないので、当該
ダイナミックバランサ装置(バランスウェイト)では、
ロッド部の慣性力をクランク軸360度どの角度におい
ても完全に除去することはできない。
【0009】本発明の目的は、リンク機構を有するプレ
ス機械において、従来ダイナミックバランスがとられて
いなかった部材について効率よくダイナミックバランス
をとることにより、プレス機械の高速化へ対応すること
のできるダイナミックバランサ装置を提供することにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
クランク軸に連結するコンロッドを介してリンク機構が
駆動され、前記リンク機構によりスライドが昇降動作す
るプレス機械のリンク機構において、固定支点と、クラ
ンク軸からの動力が入力され、かつ、可動に形成される
第一可動支点と、前記第一可動支点に入力された動力が
出力され、かつ、可動に形成される第二可動支点と、を
有するリンク部材に、さらに、前記クランク軸の偏心部
と位相を逆にして動作する位置にクランクモーションで
動作する部材と略同一の質量で形成されるバランスウェ
イトを設けたことを特徴とするプレス機械のダイナミッ
クバランサ装置である。
【0011】請求項1記載の発明では、リンク機構でス
ライドが動作するプレス機械、すなわち、クランク軸の
偏心部にコンロッドの大端部が連結し、コンロッドの小
端部はリンク機構に連結し、リンク機構はプランジャ等
を介してスライドに連結するプレス機械の、当該リンク
機構中の固定支点を有するリンク部材にバランスウェイ
トを追設した。
【0012】このリンク部材は、第一可動支点及び第二
可動支点を有し、それぞれの可動支点ではクランク軸か
らの動力が入出力される。すなわち、このリンク部材は
固定支点周りに揺動運動するので、必然的にクランク軸
の偏心部と位相を逆にして動作する位置が存在する。換
言すれば、クランク軸の偏心部が上方に向かって回転す
るときに、リンク部材中には下方に向かって回転(揺
動)する位置が存在する。その位置に、クランクモーシ
ョンで動作する部材、例えばコンロッドの大端部を除い
た部分(ロッド部)と略同一の質量であるバランスウェ
イトを設ける。
【0013】ここで、コンロッドのロッド部は、コンロ
ッドの大端部がクランク軸の偏心部に連結されているた
め、クランクモーションで動作する。また、当該リンク
部材は、このコンロッドの小端部と直接(または左右対
称に設けられるリンク機構に動力を分岐するリンク部材
を介して)連結するので、クランクモーションで動作す
る。ゆえに、当該固定支点,第一及び第二可動支点を有
するリンク部材に設けられたバランスウェイトもクラン
クモーションで動作する。よって、これらは同じ動作系
(クランクモーション)で、かつ、位相を逆にして動作
するので、ダイナミックバランスがクランク軸360度
全周でとられることとなる。
【0014】すなわち、請求項1記載の発明によると、
従来ダイナミックバランスを考慮されてなく、また、格
別の手段もなかったリンク機構を有するプレス機械中の
クランクモーションで動作する部材のダイナミックバラ
ンスをとることができるので、プレス機械の高速化に寄
与することができる。
【0015】請求項2記載の発明は、前記バランスウェ
イトの取り付け位置は、バランサウェイト,固定支点及
び第一可動支点のなす角が約90度若しくは約180度
であることを特徴とする請求項1記載のプレス機械のダ
イナミックバランサ装置である。
【0016】請求項2の発明では、クランク軸の偏心部
と位相を逆にして動作する位置であるバランスウェイト
を設ける位置を、バランサウェイト,固定支点及び第一
可動支点のなす角が約90度若しくは約180度とし
た。リンク部材自体は揺動運動を行うが、固定支点周り
の当該位置では、動作成分のうち上下方向の成分が多く
なる。この部位にバランスウェイトを設けることによ
り、より効果的にクランクモーションで動作する部材の
より効果的なダイナミックバランスをとることができ
る。
【0017】ゆえに、請求項2記載の発明によると、請
求項1記載の発明による効果に加えて、より効率よくク
ランクモーションで動作する部材のダイナミックバラン
スをとり、プレス機械の高速化に寄与することができ
る。
【0018】
【発明の実施の形態】(第一の実施形態)本発明の第一
の実施の形態を、図1〜図4に示す。図1は本発明の第
1実施例に係るプレス機械1のリンク機構断面を表した
全体正面図、図2は図1のI−I断面図、図3は図1のリ
ンク部材の各支点ピンで展開した展開断面図である。ま
た、図4は図1と同様に第1実施例に係るプレス機械1
のリンク機構断面を表した全体正面図である。図1はス
ライド6が上死点の状態を示し、図4はスライド6が下
死点の状態を示す。
【0019】図1において、プレス機械1のフレーム
は、上部にクラウン2、下部にベッド3が設けられ、ク
ラウン2とベッド3間はコラム4が設けられる。コラム
4は4本設けられ、それぞれの内部には図示しないタイ
ロッドがクラウン2からベッド3にかけて通して締めら
れ、これらは締結されている。
【0020】また、クラウン2とベッド3間には、ガイ
ドポスト機構5により昇降自在に支持されるスライド6
が設けられる。スライド6の下面と対向したベッド3上
面上には、ボルスタ7が設けられる。図示しない金型
(上型,下型)は、スライド下面に上型が固設され、ボ
ルスタ上面上に下型が固設される。また、スライド6に
は2本のプランジャ8L,8Rが立設し、それぞれリン
ク機構20L,20R(後述)に連結している。
【0021】クラウン2の内部には、スライド6を駆動
するスライド駆動機構10が設けられている。スライド
駆動機構10には左右対称なリンク機構20L,20R
及びスライドダイナミックバランサ装置30が設けられ
ている。以下、スライド駆動機構10について詳述す
る。
【0022】スライド駆動機構10には、クラウン2に
回転自在に支持されるクランク軸11が左右方向中心位
置のクラウン2やや下方に前後に渡って設けられてい
る。クランク軸11は偏心部11′を有する。この偏心
部11′には、コンロッド12の大端部12′が摺動自
在に連結する。このコンロッド12は、そのロッド部1
2′′を上方に向けて設けられている。そして、コンロ
ッド12の小端部であるロッド部12′′の先端は、ピ
ン13と摺動自在に連結する。このピン13は、スライ
ドダイナミックバランサ装置30に設けられるバランス
ウェイト31(後述)の中央部に設けられるピンガイド
部31′に摺動自在に嵌合している。
【0023】一方、リンク機構20L,20Rには、ト
ッグル上リンク21L,21Rが設けられる。トッグル
上リンク21L,21Rは、クラウン2に前後にわたっ
て固設される固定支点ピン22L,22Rに摺動回転自
在に支持されている。また、トッグル上リンク21L,
21Rには第一ピン23L,23R及び第二ピン24
L,24Rが設けられる。ここで、固定支点ピン22
L,22R、第一ピン23L,23R、第二ピン24
L,24Rの位置関係は、いわゆるベルリンクを形成
し、固定支点ピン22L,22Rを頂点として第一ピン
23L,23Rがプレス中心側上方に、第二ピン24は
下方に位置している。
【0024】トッグル上リンク21L,21Rの第一ピ
ン23L,23Rは、駆動分岐リンク14L,14Rと
連結する。そして、駆動分岐リンク14L,14Rの他
端は、ピン13と、コンロッド12の小端部とともにし
て連結されている。
【0025】トッグル上リンク21L,21Rの下方に
は、トッグル下リンク25L,25Rが設けられてい
る。トッグル下リンク25L,25Rの中央部は第二ピ
ン24L,24Rと摺動自在に連結している。トッグル
下リンク25L,25Rの一端は、プランジャピン9
L,9Rを介してプランジャ8L,8Rと摺動自在に連
結される。トッグル下リンク25L,25Rの他端はピ
ン26L,26Rを介してスライドダイナミックバラン
サ用リンク32L,32Rと摺動自在に連結される。
尚、スライドダイナミックバランサ用リンク32L,3
2Rは湾曲して形成され、他のリンク部材との干渉が回
避されている。
【0026】スライドダイナミックバランサ用リンク3
2L,32Rの他端はピン33L,33Rを介してバラ
ンスウェイト31と連結される。ここで、クラウン2の
上部の左右には、上下方向にガイドピン34L,34R
が立設する。そして、バランスウェイト31の左右端部
には、ガイドピン34L,34Rに対応してガイド穴3
5L,35Rが設けられ、ガイドピン34L,34Rと
摺動自在に嵌合することでバランスウェイトは昇降摺動
自在に支持される。
【0027】このようにして、リンク機構20L,20
R及びスライドダイナミックバランサ装置30は構成さ
れる。
【0028】但し、図3及び図4の断面図を参照すれ
ば、コンロッド12は前後に分割して、またはロッド部
12′′が二股に分かれて、前側コンロッド12F,後
側コンロッド12Bとして形成される。さらに、左右の
駆動分岐リンク14L,14Rのうち、左側の駆動分岐
リンク14Lは前後に分割されて、前側駆動分岐リンク
14LF,後側駆動分岐リンク14LBとして形成され
る。
【0029】尚、クランク軸11はフライホイール等を
介してモータ等の駆動手段により駆動回転される。
【0030】本実施例におけるプレス機械1の動作は、
クランク軸11の回転すなわち偏心部11′の回転によ
り、コンロッド12の小端部及びピン13が昇降動作す
る。そして、ピン13の昇降動作とともに駆動分岐リン
ク14L,14Rは昇降動作しつつ揺動する。これにあ
わせて、トッグル上リンク21L,21Rは揺動運動す
る。
【0031】スライド6は、トッグル下リンク25L,
25R及びプランジャ8L,8Rを介して昇降動作す
る。バランスウェイト31は、トッグル下リンク25
L,25R及びスライドダイナミックバランサ用リンク
32L,32Rを介してスライド6とは相反して昇降動
作する。
【0032】リンク機構20(トッグル上リンク21
L,21R,トッグル下リンク25L,25R)の作用
により、スライド6及びバランスウェイト31はいわゆ
るナックルモーションにより動作する。そして、スライ
ド6及びバランスウェイト31は互いに相反して動作
し、ダイナミックバランスがとられるので、プレス機械
1の振動・騒音を抑制することができる。
【0033】尚、バランスウェイト31の質量は、スラ
イド6及びスライド6に固設される部材(プランジャ8
L,8R、ガイドポスト機構5等)を考慮して設計され
る。さらに、スライド6及びバランスウェイト31とも
にナックルモーションで動作する。
【0034】また一方で、リンク機構20は、左右のリ
ンク機構20L,20Rが対称に形成され各リンク部材
は相反して動作するので、各リンク部材の揺動運動によ
る慣性力は相殺される。さらにまた、クランク軸11の
偏心部11′周りの回転バランスは、図示しないが、ク
ランク軸11に、偏心部11′及びコンロッド12の大
端部12′の質量を考慮して公知の技術たるバランスウ
ェイトを設けることにより、解決することができる。
【0035】ここで、コンロッド12の大端部12′を
除く部分、すなわちロッド部12′′の昇降動作する成
分に対するダイナミックバランスは、従来はとられてい
なかった。これは、プレス重量からみると、十分吸収で
きる慣性力だからである。
【0036】ところが、スライドストローク数が100
0spmを超えるようになると、プレス機械1に振動・
騒音が顕著に現れるようになってきた。そこで発明者ら
は、その原因がコンロッド12のロッド部12′′の上
下方向の慣性力によるものであることを究明し、本発明
の要旨である当該慣性力を除去する手段たるダイナミッ
クバランサ装置40L,40Rを開発した。
【0037】尚、クランクモーションで動作するコンロ
ッド12のロッド部12′′は、ナックルモーションで
昇降動作するスライド6とはモーションが合わないた
め、スライド6にウェイト等を設けてダイナミックバラ
ンスをとることはできない。
【0038】ダイナミックバランサ装置40は、トッグ
ル上リンク21L,21Rの固定支点から外側に向かっ
て伸びるアーム41L,41Rの端に、バランスウェイ
ト42L,42Rを設けた。
【0039】ここで、トッグル上リンク21L,21R
の第一ピン23L,23Rは、クランク軸11の偏心部
11′の昇降動作成分、すなわち、コンロッド12のロ
ッド部12′′の昇降動作と同位相で駆動力が伝達入力
される。バランスウェイト42L,42Rは、この第一
ピン23L,23Rとは固定支点ピン22L,22Rを
挟んで反対側に設けられているので、入力された駆動力
が反転され、クランク軸11の偏心部11′、すなわ
ち、コンロッド12のロッド部12′′と逆の位相で動
作する。
【0040】さらに、トッグル上リンク21L,21R
は、ロッド部12′′と同様にクランクモーションで動
作する。
【0041】ここで、バランスウェイト42L,42R
の質量を、バランスウェイト42L,42Rが昇降動作
の成分と、コンロッド12のロッド部12′′の質量を
考慮して設定しておけば、ロッド部12′′の昇降動作
による慣性力をダイナミックバランサ装置40により除
去することができる。
【0042】尚、バランスウェイト42L,42Rは、
左右で互いに対抗して設けられるので、揺動運動による
横方向の慣性力は相殺される。よって、ダイナミックバ
ランスは、バランスウェイト42L,42Rの揺動運動
による上下方向の成分を利用することとなる。
【0043】また、さらにスライドストローク数が高速
になり、駆動分岐リンク14L,14Rやピン13の上
下方向の慣性力も影響するような場合には、これらクラ
ンクモーションで動作する部材の質量を考慮してバラン
スウェイト42L,42Rを設定すれば、これらについ
てもダイナミックバランスをとることができる。
【0044】また、本実施例においては、第一ピン23
L,23R,固定支点22L,22R及びバランスウェ
イト42L,42Rのなす角を180度とした。換言す
れば、バランスウェイト42L,42Rを第一ピン23
L,23Rと固定支点を挟んで反対側の位置とした。こ
のようにすることで、上下方向の動作成分がより大きく
とることができるので、効率よくダイナミックバランス
をとることができる。
【0045】尚、第一ピン23L,23R及び第二ピン
24L,24Rは、上述の通り、ともに可動支点であ
る。さらに、固定支点ピン22L,22Rは固定支点で
ある。ゆえに、概念的にトッグル上リンク21L,2R
を表現すれば、固定支点(22L,22R)と、クラン
ク軸からの動力が入力され、かつ、可動に形成される第
一可動支点(23L,23R)と、前記第一可動支点に
入力された動力が出力され、かつ、可動に形成される第
二可動支点(24L,24R)とを有するリンク部材
(21L,21R)ということができる。
【0046】(第二の実施形態)本発明の第二の実施の
形態について、図5に示す。図5はプレス機械100の
スライド駆動装置の機構(右半分)を表すスケルトン図
である。図中白丸は可動支点で、黒丸は固定支点を表
す。尚、本スライド駆動機構は特開平7−132400
に開示され、これに本発明によるダイナミックバランサ
装置を追加したものである。また、本図はスライド10
6が上死点の状態を示す。
【0047】図5において、111はクランク軸を表
し、112はコンロッドを表す。コンロッド112の小
端部に相当する部位112sはガイド機構115により
昇降自在にガイドされる。コンロッド112の小端部1
12sには駆動分岐リンク114の一端が連結する。駆
動分岐リンク114の他端は第一リンク127の一端と
連結する。駆動分岐リンク114の中間部はリンク11
6の一端である可動端と連結している。リンク116の
他端は固定支点である。
【0048】第一リンク127の他端は第二リンク12
1の一端である第一可動支点123と連結するととも
に、第三リンク128の一端と連結する。第三リンク1
28の他端はスライド106に立設するプランジャ10
8と連結している。
【0049】一方、第二リンク121の他端である第二
可動支点126は第四リンク129の一端と連結してい
る。第四リンク129の他端はダイナミックバランスウ
ェイト131と連結される。
【0050】本実施例におけるスライド駆動機構では、
クランク軸111の駆動力すなわちコンロッド112の
小端部112sの昇降動作が、駆動分岐リンク114,
第一リンク127を介して第二リンク121の一端であ
る第一可動支点123に入力され、第三リンク128及
び第四リンク129の他端である第二可動支点126に
出力される。そして、スライド106及びダイナミック
バランスウェイト131が昇降動作する。
【0051】本実施例では、さらに本発明のダイナミッ
クバランサ装置140を第二リンク121に設けた。第
二リンク121の固定支点122から第二リンク121
に垂直にアーム141を設け、その端部にバランスウェ
イト142を設けた。このバランスウェイト142は、
コンロッド112のロッド部分及び小端部112sの昇
降動作とは位相を逆にして揺動動作する。そして、バラ
ンスウェイト142の質量は、コンロッド112のロッ
ド部分等を考慮して設定することにより、第一の実施例
と同様に、ダイナミックバランスをとることができる。
【0052】(第三の実施例)本発明の第三の実施の形
態について、図6に示す。図6はプレス機械200のス
ライド駆動装置の機構(右半分)を表すスケルトン図で
ある。図中、白丸は可動支点で、黒丸は固定支点を表
す。尚、本スライド駆動機構は特開平11−19788
8に開示され、これに本発明によるダイナミックバラン
サ装置を追加したものである。また、本図はスライド2
06が上死点の状態を示す。
【0053】図6において、211はクランク軸を表
し、212はコンロッドを表す。コンロッド212の小
端部212sはガイド機構215により昇降自在にガイ
ドされている。コンロッド212の小端部212sは駆
動分岐リンク214の一端と連結している。
【0054】駆動分岐リンク214の他端は第一リンク
227と連結されとともに、リンク216と連結する。
リンク216の他端は固定支点となっている。一方、第
一リンク227の他端はガイド機構228により左右方
向に摺動自在にガイドされている。さらに、第一リンク
227の他端には、下リンク225及び上リンク226
が連結されている。
【0055】さらに、下リンク225はベルリンク22
0の第一可動支点223に連結する。ベルリンク220
は固定支点222,第一可動支点223及び第二可動支
点224により形成される。そして、第二可動支点22
4はリンク217の一端と連結し、リンク217の他端
ははスライド206に立設するプランジャ208と連結
する。
【0056】上リンク226はベルリンク230の第一
可動支点233と連結する。ベルリンク230は固定支
点232,第一可動支点233及び第二可動支点234
により形成される。そして、第二可動支点234はダイ
ナミックバランス用リンク237の一端と連結し、他端
はバランスウェイト231と連結する。
【0057】本実施例の動作は、クランク軸211の駆
動力によりコンロッド212の小端部212sが昇降動
作する。すると、駆動分岐リンク214,第一リンク2
27,下リンク225(上リンク226)を介して、ベ
ルリンク220(ベルリンク230)が揺動動作する。
すると、スライド206(バランスウェイト231)が
昇降動作する。
【0058】ここで、さらに本発明によるダイナミック
バランサ装置240を、ベルリンク230に設ける。第
一実施例と同様に、第一可動支点233の固定支点23
2を挟んだ反対側にアーム241を設け、その端部にバ
ランスウェイト242を設けた。バランスウェイト24
2は第一及び第二実施例と同様に、クランク軸の偏心部
と位相を逆にして動作する位置で、かつ、コンロッド2
12のロッド部を考慮して質量を設定することにより、
クランクモーションで動作する部材(ロッド部)のダイ
ナミックバランスをとることができる。
【0059】
【発明の効果】請求項1記載の発明によると、リンク機
構により構成され、スライドがナックルモーションで動
作するプレス機械において、リンク部材中のクランク軸
の偏心部と位相を逆にして動作する位置に、クランクモ
ーションで動作する部材である、例えばコンロッドのロ
ッド部の質量と同等のバランスウェイトを設けることに
より、従来は考慮されていなかった部材のダイナミック
バランスをとることができる。よって、1000spm
を超えるような、いわゆる高速自動プレス機械において
振動・騒音を大幅に抑制することができる。
【0060】請求項2記載の発明によると、請求項1記
載の効果をさらに効果的に実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例のスライド上死点における
全体正面断面図
【図2】図1のI−I断面図
【図3】図1の展開断面図
【図4】本発明の第一実施例のスライド下死点における
全体正面断面図
【図5】本発明の第二実施例のスケルトン図
【図6】本発明の第三実施例のスケルトン図
【符号の説明】
1…プレス機械,2…クラウン,3…ベッド,4…コラ
ム,5…ガイドポスト機構,6…スライド,7…ボルス
タ,8L,8R…プランジャ,9R,9L…プランジャ
ピン,10…スライド駆動機構,11…クランク軸,1
1′…偏心部,12…コンロッド,12′…大端部,1
2′′…ロッド部,13…ピン,14L,14R…駆動
分岐リンク,20L,20R…リンク機構,21L,2
1R…トッグル上リンク,22L,22R…固定支点ピ
ン,23L,23R…第一ピン,24L,24R…第二
ピン,25L,25R…トッグル下リンク,26L,2
6R…ピン,30…スライドダイナミックバランサ装
置,31…バランスウェイト,31′…ピンガイド部,
32L,32R…スライドダイナミックバランサ用リン
ク,33L,33R…ピン,34L,34R…ガイドピ
ン,35L,35R…ガイド穴,40L,40R…ダイ
ナミックバランサ装置,41L,41R…アーム,42
L,42R…バランスウェイト,100…プレス機械,
106…スライド,108…プランジャ,111…クラ
ンク軸,112…コンロッド,114…駆動分岐リン
ク,115…ガイド機構,116…リンク,121…第
二リンク,127…第一リンク,128…第三リンク,
129…第四リンク,131…スライドダイナミックバ
ランスウェイト,200…プレス機械,206…スライ
ド,208…プランジャ211…クランク軸,212…
コンロッド,214…駆動分岐リンク,215…ガイド
機構,216,217…リンク,220…ベルリンク,
222…固定支点,223…第一可動支点,224…第
二可動支点,225…下リンク,226…上リンク,2
27…第一リンク,228…ガイド機構,230…ベル
リンク,231…スライドダイナミックバランスウェイ
ト,232…固定支点,233…第一可動支点,234
…第二可動支点,235…スライドダイナミックバラン
ス用リンク,240…ダイナミックバランサ装置,24
1…アーム,242…バランスウェイト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4E088 AB04 DA03 EA05 EA10 4E090 AA01 AB01 CB05 CC01 HA01 HA10

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】クランク軸に連結するコンロッドを介して
    リンク機構が駆動され、前記リンク機構によりスライド
    が昇降動作するプレス機械のリンク機構において、固定
    支点と、クランク軸からの動力が入力され、かつ、可動
    に形成される第一可動支点と、前記第一可動支点に入力
    された動力が出力され、かつ、可動に形成される第二可
    動支点と、を有するリンク部材に、さらに、前記クラン
    ク軸の偏心部と位相を逆にして動作する位置にクランク
    モーションで動作する部材と略同一の質量で形成される
    バランスウェイトを設けたことを特徴とするプレス機械
    のダイナミックバランサ装置。
  2. 【請求項2】前記バランスウェイトの取り付け位置は、
    バランサウェイト,固定支点及び第一可動支点のなす角
    が約90度若しくは約180度であることを特徴とする
    請求項1記載のプレス機械のダイナミックバランサ装
    置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100358650C (zh) * 2004-12-10 2008-01-02 湖南省乌江机筛有限公司 一种曲轴冲床动平衡装置
CN109203536A (zh) * 2018-10-10 2019-01-15 南京理工大学 一种双杠杆高速精密冲床机构
CN109318518A (zh) * 2018-10-10 2019-02-12 南京理工大学 一种闭式多杆高速精密冲床机构

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