JP2003183691A - 不飽和脂肪酸含有油脂粉末の製造法 - Google Patents
不飽和脂肪酸含有油脂粉末の製造法Info
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Abstract
剤の配合量が少なくても、酸化安定性に優れる不飽和脂
肪酸含有油脂粉末を簡単に得る製造法、及び酸化安定性
に優れる不飽和脂肪酸含有油脂粉末の提供。 【解決手段】 不飽和脂肪酸含有油脂(A)、乳化剤
(B)、水溶性糖類(C)及び水、更に必要により水溶
性抗酸化剤(D)を含有するO/W型乳化物を調製し、
該乳化物を乾燥させて粉末を得る際に、乳化物中の酸素
飽和率を30%以下にする、不飽和脂肪酸含有油脂粉末
の製造法、並びにかかる製造法により製造された、不飽
和脂肪酸含有油脂粉末。
Description
た機能的な不飽和脂肪酸含有油脂粉末及びその製造法に
関する。
は、栄養源あるいは生理活性(薬効)物質として配合素
材、製品として有用である。特に、α−リノレン酸、γ
−リノレン酸、ドコサヘキサエン酸(DHA)、ドコサ
ペンタエン酸(DPA)、エイコサペンタエン酸(EP
A)、アラキドン酸(ADP)等に代表される不飽和脂
肪酸を構成脂肪酸として含む不飽和脂肪酸含有油脂は、
健康との関わりが深い多様な生理機能を発現することか
ら、健康食品や医薬品等への利用が活発となってきてい
る。
も有用であるが、粉末化することにより新たな機能を付
加することができる。例えば、配合の自由度向上、加工
性の付与、安定性向上等が挙げられ、これらの機能を有
効に活用することで、多様な商品を作り出すことが可能
である。しかしながら、不飽和脂肪酸含有油脂は、酸化
に対する安定性が極めて低く、酸化安定性に優れる粉末
を得ることは困難であった。
号には、ビタミンC及び/又はその塩を特定比率配合す
ることを特徴とする保存性が改善された魚油添加粉乳及
びその製造方法が開示されている。これは、乳化工程で
失活する抗酸化剤量を見込んで、過剰に抗酸化剤を配合
するものであるが、不飽和脂肪酸含有油脂に対する抗酸
化剤の配合量が多く、味覚への影響が懸念される。
に乳化されたアスコルビン酸又はその塩を油脂中に分散
させ、噴霧乾燥する方法が開示されている。これは、水
溶性抗酸化剤を油脂中に分散させることによりその効果
を向上させたもので、抗酸化剤は少量で良いが、乳化操
作が煩雑となる。
が提案されているが、充分満足できるものではなく未だ
検討の余地がある。
も、あるいは抗酸化剤の配合量が少なくても、酸化安定
性に優れる不飽和脂肪酸含有油脂粉末を簡単に得る製造
法、及び酸化安定性に優れる不飽和脂肪酸含有油脂粉末
を提供することにある。
調製において、乳化物中の溶存酸素量を低減することに
よって、酸化安定性に優れる不飽和脂肪酸含有油脂粉末
が得られることを見出した。又、乳化物調製時に、水溶
性抗酸化剤を少量配合すると更に酸化安定性が良好な粉
末が得られることを見出した。
(A)、乳化剤(B)、水溶性糖類(C)及び水を含有
するO/W型乳化物を調製し、該乳化物を乾燥させて粉
末を得る際に、乳化物中の酸素飽和率を30%以下にす
る、不飽和脂肪酸含有油脂粉末の製造法、O/W型乳化
物を調製する際に、更に水溶性抗酸化剤(D)を配合す
る、上記不飽和脂肪酸含有油脂粉末の製造法、並びにか
かる製造法により製造された、不飽和脂肪酸含有油脂粉
末を提供する。
発明により粉末化される不飽和脂肪酸含有油脂であり、
油脂を構成する脂肪酸成分の一部又は全部が、不飽和脂
肪酸である植物性油脂及び/又は動物性油脂が好まし
い。植物性油脂としては、ナタネ油、大豆油、ヤシ油、
パーム油、サフラワー油、オリーブ油、綿実油、コーン
油、ひまわり油、紅花油、ゴマ油、米油、亜麻仁油、月
見草油、ボラージ油、シソ実油等が挙げられ、動物性油
脂としては、牛脂、豚脂、羊脂、魚油(マグロ、サバ、
イワシ、カツオ、ニシン等)等が挙げられる。
和結合を2つ以上有する不飽和脂肪酸成分を含有する油
脂が特に好ましい。具体的な不飽和脂肪酸成分として
は、リノール酸、α−リノレン酸、γ−リノレン酸、ド
コサヘキサエン酸(DHA)、ドコサペンタエン酸(D
PA)、エイコサペンタエン酸(EPA)、アラキドン
酸(ADP)等が挙げられる。
も一部又は全部がジグリセリドの形態であっても良く、
場合によっては少量のモノグリセリドが存在していても
良い。また、(A)成分は、一部が水素添加により硬化
したものであっても良い。
上の不飽和脂肪酸含有油脂を組合わせて使用しても良
く、又、比較的酸化安定性に優れる他の油脂と混合して
使用しても良い。
の含有量は、経済性の観点から、5重量%以上が好まし
く、10重量%以上がより好ましい。又、油保持性(油
の染み出し防止)の観点から、80重量%以下が好まし
く、60重量%以下がより好ましい。従って、経済性、
油保持性の観点から、(A)成分の含有量は不飽和脂肪
酸含有油脂粉末中、5〜80重量%が好ましく、10〜
60重量%がより好ましい。
を乳化させる為の乳化剤であり、安定に乳化させる機能
を持つものであれば特に限定されない。例えば、カゼイ
ンナトリウム、ゼラチン、乳蛋白、大豆蛋白等の水溶性
蛋白質、アラビアガム、キタンサンガム等のガム類、レ
シチン等のリン脂質、エステル化化工澱粉、ショ糖脂肪
酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリ
ン脂肪酸エステル等の非イオン界面活性剤等が挙げられ
る。中でも、乾燥により皮膜を形成し賦形剤としても有
効に作用するものが適宜選択できる。具体的には、カゼ
インナトリウム、水溶性蛋白質、ガム類、エステル化化
工澱粉等が好ましい。これらの(B)成分は、必要に応
じ2種以上組合わせて使用しても良い。組合せにより、
複合効果を期待することができる。
の含有量は、乳化安定性の観点から、1重量%以上が好
ましく、5重量%以上がより好ましい。又、粉末の溶解
性及びコストの観点から、50重量%以下が好ましく、
30重量%以下がより好ましい。従って、乳化安定性、
溶解性及びコストの観点から、(B)成分の含有量は不
飽和脂肪酸含有油脂粉末中、1〜50重量%が好まし
く、5〜30重量%がより好ましい。
を固定化し粒子を形成させる為の賦形剤として用いられ
る、水溶性糖類である。具体的には、グルコース、果
糖、乳糖、麦芽糖、蔗糖、デキストリン、シクロデキス
トリン、マルトース、フルクトース、プルラン、あるい
はソルビトール、マンニトール等の糖アルコール等が挙
げられる。この中でも、溶解性、吸湿性、粒子形成性の
観点から、デキストリンが特に好ましい。又、上記の
(C)成分は、必要に応じ2種以上組合わせて使用して
も良い。
の含有量は、(A)成分及び(B)成分の配合量により
変動するので特に限定されないが、粒子形成性の観点か
ら、5〜90重量%が好ましく、20〜70重量%がよ
り好ましい。
である場合、即ち(C)成分が乳化剤としての機能を有
する場合には、両者を分けて考える必要はない。この様
な具体例としては、アラビアガム、キタンサンガム等の
ガム類、エステル化化工澱粉等が挙げられる。
化剤であり、不飽和脂肪酸含有油脂粉末の酸化安定性を
向上させるものである。具体的には、アスコルビン酸及
びその塩、エルソルビン酸及びその塩、茶抽出物(カテ
キン)等が挙げられる。これらの(D)成分は、必要に
応じ2種以上組合わせて使用しても良い。
の含有量は、効果及び味覚の観点から、(A)成分10
0重量部に対し0.05〜2.0重量%が好ましく、
0.1〜1.0重量%が更に好ましい。
有油脂粉末には、(A)成分、(B)成分、(C)成
分、(D)成分以外にも、必要に応じ他の物質が含まれ
ていても良い。例えば、防腐剤、着色剤、崩壊又は増量
剤(水溶性無機塩類)、香料、油由来の抗酸化剤等が挙
げられる。又、使用する原料及び製造プロセス由来の水
分を含有しても良い。これらは、本発明の不飽和脂肪酸
含有油脂粉末中に配合されても、別途配合されても良
い。尚、不飽和脂肪酸含有油脂粉末中の水分含量は、菌
増殖に関わる水分活性の観点から、10重量%以下が好
ましく、5重量%以下がより好ましい。
発明の不飽和脂肪酸含有油脂粉末の製造法は、(A)成
分、(B)成分、(C)成分及び水を含有するO/W型
乳化物を調製し、該乳化物を乾燥させて粉末を得る際
に、乳化物中の酸素飽和率を30%以下、好ましくは1
5%以下にする方法である。
グラフ型の溶存酸素計で測定される値であり、空気飽和
水中の溶存酸素量を100%として、その状態に対して相
対的に酸素濃度を表す数値である。
ることで、乳化から乾燥までの工程においてラジカルの
発生が抑制され、粉末化された後も粉末内部に存在する
酸素が少ない為、抗酸化剤を配合しなくても酸化安定性
の高い粉末が得られる。
の水溶性抗酸化剤を配合すると、より酸化安定性の優れ
た粉末が得られる。乳化物中の酸素が低減されているの
で、乳化から乾燥工程での抗酸化剤の失活量が低く少量
でも高い効果を発現する。
のがあるが、脂溶性抗酸化剤の場合、原料油脂の種類に
よっては粉末化品の酸化が促進されることがある。従っ
て、本発明の油脂粉末を製造する際には、水溶性抗酸化
剤を使用することが好ましい。
分、(C)成分、水、及び必要に応じて(D)成分を混
合することによって調製される。
混合方法は特に限定されないが、例えば、下記、の
方法が挙げられる。 水に(B)成分と(C)成分と必要に応じ(D)成
分を溶解した水相を調製し、攪拌下に(A)成分を添加
するか、(A)成分に該水相を添加する方法。 水に(C)成分と必要に応じ(D)成分を溶解させ
た水相と、(A)成分に(B)成分を溶解させた油相を
別々に調製し、攪拌下に水相と油相を混合する方法。こ
の場合、水相を攪拌しておき、そこに油相を添加して
も、油相を攪拌しておき、そこに水相を添加してもいず
れでも良い。又、水相と油相を同時に添加し混合しても
良い。
は、静止型乳化・分散機、一般的な攪拌機、ホモミキサ
ー等の攪拌型乳化機、ホモジナイザー等の高圧乳化機を
使用することが好ましい。特に、静止型乳化・分散機又
は攪拌型乳化機で予備分散した後、高圧乳化機で処理す
ると、より均一で微細な乳化物が得られ好ましい。
0.05〜20μmが好ましく、0.1〜10μmが更
に好ましい。尚、この平均乳化粒径は、実施例の項に示
す方法で測定することができる。
作は、上記の乳化物の調製工程において、減圧処理、
窒素等の不活性ガスの通気、減圧と不活性ガス通気
の併用等の処理法により行うことができる。これらの処
理法の中でも、減圧と不活性ガス通気の併用操作が、溶
存酸素低減の効率が高く好ましい。又、不活性ガスの通
気は、乳化槽の気相部、液相部のいずれに通気しても良
いが、液との接触を高め、溶存酸素の除去効率を上げる
為には、攪拌下で液相部に通気することが好ましい。
に限定されないが、例えば、1)乳化操作を行う前、各
種原料を各々溶存酸素低減操作を行ってから乳化する
か、又は、水相と油相を調製する段階で溶存酸素低減操
作を行う、2)乳化操作を行う際に、同時に溶存酸素低
減操作を行う、3)乳化操作終了後に溶存酸素低減操作
を行う等、いずれか又はそれらの組合せでも良い。特
に、乳化操作前に溶存酸素低減操作を行うと、乳化初期
におけるラジカルの発生防止及び酸素除去効率の観点か
ら好ましい。尚、全ての時期に行うと更に好ましい。
下のO/W型乳化物を、乾燥することによって、酸化安
定性に優れる不飽和脂肪酸含有油脂粉末が得られる。
き、特に限定されないが、例えば、噴霧乾燥、凍結乾
燥、真空乾燥、ベルト乾燥、棚乾燥、ドラム乾燥等が挙
げられる。噴霧乾燥以外の方法で乾燥した場合には、所
望の粒径の粒子を得る為に粉砕を行う。これらの乾燥法
の中では、生産性、熱履歴、粒子形状等の観点から、噴
霧乾燥法を用いるのが特に好ましい。
末を形成させる場合、その粒径は、使用する噴霧ノズル
により任意に調整できるが、必要に応じ、更に得られた
粒子を凝集させ凝集粒子とすることもできる。
飽和脂肪酸含有油脂粉末は、(A)成分、(B)成分、
(C)成分、及び必要により(D)成分を含有し、前記
製造法により製造された酸化安定性に優れる油脂粉末で
ある。
び溶解性の観点から10〜1000μmが好ましく、5
0〜500μmがより好ましい。尚、この平均粒径は、
実施例の項に示す方法で測定することができる。又、本
発明の油脂粉末は、単一粒子であっても凝集粒子であっ
ても良い。
に関わる水分活性の観点から、10重量%以下が好まし
く、5重量%以下がより好ましい。
重を加えても成分が染み出し難いので、押出造粒、ブリ
ケット、打錠等により、顆粒や錠剤とすることも可能で
ある。
脂肪酸含有油脂粉末を製造すると、酸化安定性が高く、
且つ取扱い性及び形状加工性に優れる工業的に好ましい
油脂粉末が得られる。
ミン・ジャパン(株)製 ロプファ ボラージ油 タイプ
25)を用い、下記の工程に従い不飽和脂肪酸含有油脂
粉末を作製した。
ン(松谷化学工業(株)製 パインデックス#2)18
0gを投入して完全に溶解し、得られた水溶液を5分間
減圧状態(13kPa)にして合計900gの水相を調製
した。
gを仕込み、タービン翼による攪拌下(150r/min:
0.5m/s)、カゼインナトリウム(三栄源FFI
(株)製)60gを添加し10分間攪拌して溶解した。
この間、溶解時の空気混入防止と溶存酸素低減の為、油
相に窒素を通気した(40mL/min)。またフラスコ内部
を13kPaに減圧にしながら、更に窒素の通気を続け
た。
添加し、フラスコ内部を13kPaに減圧にしながら液部
に窒素を通気した(40mL/min)状態で、攪拌下(15
0r/min:1.0m/s)、30分間予備乳化操作を行い乳
化物を得た。得られた乳化物の酸素飽和率は12%であ
った。
(ナノマイザー製)を用い、一次圧力35MPaで処理
し、乾燥用のO/W型の均質乳化物を得た。この間、高
圧乳化処理にかけられる予備乳化物は、大気圧下、窒素
雰囲気状態とした。又、高圧乳化物も同様な状態とし、
大気からの空気混入を防止した。乾燥直前の乳化物の酸
素飽和率は、予備乳化物と同様であった。又、平均乳化
粒径は約0.45μmであった。
理化器機(株)製 SD−1000型)を用い、乳化物
供給量600g/hr、送風温度150℃、排風温度80℃
の条件で噴霧乾燥し、含油率50%、水分含量3.5
%、平均粒径12.5μmのボラージ油粉末を得た。
径、油脂粉末の平均粒径は以下の方法で測定した。
定には、ポーラログラフ型の溶存酸素計(メトラー・ト
レド(株)製 MO128型)を採用した。乳化物を攪
拌子の入った100mLの三角フラスコに空気が混入し
ないように注意深く分取し、大気下で校正した測定電極
を装着して測定を行った。この時、フラスコ内に空気相
が出来ない様に注意した。スターラーで乳化物を攪拌し
ながら、溶存酸素計のマニュアルに従い溶存酸素を測定
した。測定により得られた%表示の値をその乳化物中の
酸素飽和率とした。
粒径>レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置LA−9
20(堀場製作所(株)製)を用い、メジアン径を乳化
物の平均乳化粒径又は油脂粉末の平均粒径とした。分散
溶媒には、乳化物の平均乳化粒径を測定する場合には
水、油脂粉末の平均粒径を測定する場合にはエタノール
を使用した。測定においては、攪拌を中位(具体的に
は、測定装置LA−920の7段階の4)とし、サンプ
ルを添加して所定濃度に調整後、中位レベル(具体的に
は、測定装置LA−920の7段階の4)の超音波を1
分間照射し各々の粒径を測定した。
ン酸Naを対ボラージ油0.15%配合した以外は、実施
例1と同様の操作を行い、含油率50%、水分含量2.
5%のボラージ油粉末を得た。
油脂粉末の平均粒径を実施例1と同様に測定した。結果
を表1に示す。
減圧を行わず、大気下で実施した以外は実施例1と同様
の操作を行い、含油率50%、水分含量3.0%のボラ
ージ油粉末を得た。
油脂粉末の平均粒径を実施例1と同様に測定した。結果
を表1に示す。
定性を、以下の測定方法に従って測定した。結果を表1
に示す。
リュー管に約6割充填し、上部の気相部に窒素を封入し
て、50℃に設定した恒温槽で所定日数保存した。所定
日数保存した油脂粉末から、高速溶媒抽出装置(日本ダ
イオネクス(株)製 ASE−200型)を用いて含有
する油脂を抽出した。この時、抽出溶媒として、イソプ
ロパノール/ヘキサン混合溶媒(比率4:6)を用い、
抽出温度125℃、抽出圧力7MPaとし、抽出操作を3
回行った。得られた抽出液から、30℃、減圧下で溶媒
を除去し、酸化安定性評価用サンプル油脂を調製した。
化物価)を測定し、その値を酸化の指標とした。尚、P
OVの測定は、基準油脂分析測定法(社団法人日本油化
学会、1996年)に基づき実施した。
は高い酸化安定性を示し、実施例2で得られた粉末は更
に高い酸化安定性を示し、比較例1で得られた粉末は酸
化し易いものであることがわかった。
合しなくても酸化安定性の高い不飽和脂肪酸含有油脂粉
末が得られる。更に、水溶性抗酸化剤を配合すると、よ
り酸化安定性の高い不飽和脂肪酸含有油脂粉末が得られ
るが、この場合、配合量が少量で高い効果を発揮させる
ことができる。また、本発明の製造法は製造工程もシン
プルであり工業的に有利である。
酸含有油脂粉末は、水に対する溶解・分散性が高く、油
脂が染み出し難いので、顆粒化や錠剤化することも容易
であり、製品形態の多様化への対応性が高い。
Claims (5)
- 【請求項1】 不飽和脂肪酸含有油脂(A)、乳化剤
(B)、水溶性糖類(C)及び水を含有するO/W型乳
化物を調製し、該乳化物を乾燥させて粉末を得る際に、
乳化物中の酸素飽和率を30%以下にする、不飽和脂肪
酸含有油脂粉末の製造法。 - 【請求項2】 O/W型乳化物を調製する工程におい
て、減圧及び/又は不活性ガスの通気を行い、乳化物中
の酸素飽和率を低減叉は保持する請求項1記載の製造
法。 - 【請求項3】 O/W型乳化物を調製する際に、水溶性
抗酸化剤(D)を配合する、請求項1又は2記載の製造
法。 - 【請求項4】 (D)成分の配合量が、(A)成分10
0重量部に対して0.05〜2.0重量部である、請求
項3記載の製造法。 - 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の製造法
により製造された、不飽和脂肪酸含有油脂粉末。
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