JP2687231B2 - ゲル化食品の製造法 - Google Patents

ゲル化食品の製造法

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茂 東海林
浩一 小島
正人 塚本
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月島食品工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、大気中では不安定な構成脂肪酸として多価
不飽和脂肪酸(本発明では以下これをPUFAと略称するこ
ととする)を含む油脂を含有したゲル化食品の製造法に
関するものである。
(従来の技術) エイコサペンタエン酸(EPA)は、成人病の予防効果
があり、プロスタグランジンの前駆体となるといわれ注
目されている。EPA、ドコサヘキサエン酸(DHA)等のPU
FA及びこれらを含有する油脂は、大気中で不安定である
ので長期にわたり安定に保つことが種々試みられてい
る。例えばシクロデキストリンで包接する方法(特開昭
58−13541号)、ゼラチンにより軟カプセル製剤とする
方法(特開昭58−18317号)、可食性被膜で被覆する方
法(特開昭59−17949号)等が知られている。
油脂を含有するゲル化食品としては特開昭56−113263
号がある。ジェランガムを使用するものとしては「乳化
油脂食品の製法」(特開昭63−169932号)があるが、油
脂を主原料とするゲル化食品に関するものではない。
(発明が解決しようとする課題) しかし、これらのPUFAに関する方法には、十分な効果
が得られない、方法が煩雑である、医薬品的で食品とし
て摂取する感じがしないなどの問題点があった。本発明
は、食品として摂取し、十分な効果が期待でき、しかも
方法が簡単であることを目標に研究したものである。
(課題を解決するための手段) 本発明は、構成脂肪酸としてPUFAを含有するヨウ素価
130以上の油脂、乳化剤、ジェランガムを主原料とし、
必要に応じて呈味成分原料、着色料、抗酸化剤等を添加
し、以下の工程により製造する。
(a) 全原料を100重量部とし、上記原料の重量の残
量の水を用いて、加熱して0.3〜3.0重量部のジェランガ
ムを溶解し、 (b)別に5〜40重量部の油脂を加熱して0.3〜3.0重量
部の乳化剤を溶解し、 (c)減圧下又は窒素気流下で、(a)の中に撹はんし
ながら(b)を混合し、 (d)均質化し、 (e)殺菌して後、冷却する。
以上のようにして上記の目標を達成したものである。
本発明で使用するPUFA(多価不飽和脂肪酸)とは、複
数の二重結合を有するポリエン酸を指し、具体的にはリ
ノール酸(炭素数18個、二重結合2個)、リノレン酸
(炭素数18個、二重結合3個)、EPA(炭素数20個、二
重結合5個)、DHA(炭素数22個、二重結合6個)等を
挙げることができる。
これらの脂肪酸を構成成分とするヨウ素価130以上の
油脂としては、サフラワー油、ひまわり油、大豆油(以
上リノール酸)、しそ油、えごま油、あまに油(以上α
−リノレン酸)、月見草油(γ−リノレン酸)、いわし
油、すけとうだら肝油、いか油、さば油(以上EPA及びD
HA)等を例示することができる。本発明では、これらの
油脂を5〜40重量部使用する(以下重量部を略して部と
記載する)。
本発明で使用する乳化剤としては、グリセリン脂肪酸
エステル類(この中にはモノグリセリド有機酸エステ
ル、ポリグリセリン脂肪酸エステルを含む)、ソルビタ
ン脂肪酸エステルの中から選択する。ショ糖脂肪酸エス
テル、プロピレングリコール脂肪酸エステルを用いるこ
とも可能である。これらの乳化剤を0.3〜3.0部使用す
る。乳化剤をこれよりも増量すると、乳化剤の種類によ
っては味が悪くなる。乳化剤は、1種でも十分であるが
2種以上併用することも可能である。乳化剤を構成する
脂肪酸は、不飽和型のものよりも飽和型のものの方がよ
くなる傾向が見られる。乳化剤は乳化安定性を良くし、
また風味を高める効果がある。
ジェランガム(ケルコゲル、三栄化学)は、本発明で
は0.3〜3.0部使用する。3.0部以上になると効果はあっ
ても作業性が悪くなるので、2.0部以下にすることが好
ましい。ジェランガムは、ゲル化性を与えるだけでなく
乳化安定性にも効果がある。
以上のほかに必要に応じて呈味成分原料として、糖
類、乳製品、アミノ酸や核酸等の調味料、香料、香辛
料、食塩、リン酸塩、乳酸カルシウム等の塩類、着色
料、抗酸化剤等を加えることができる。
全原料を100部とした場合、油脂、乳化剤、ジェラン
ガム、その他の使用する副原料を加算して、その残部の
水を用いて加熱しながらジェランガムを溶解させる。こ
のジェランガム水溶液に水溶性原料(必要に応じて添加
する副原料)を加え、混合、溶解させる。
別に油脂を加熱して乳化剤を加え(乳化剤が溶解する
程度に加熱する)、混合、溶解させ、油溶性原料(必要
に応じて添加する副原料)も加え、混合、溶解させる。
減圧下(例えば真空度10〜100mmHgに減圧)又は窒素
気流下で、上記のジェランガム水溶液中に撹はんしなが
ら上記の乳化剤等を加えた油脂を加え、よく混合する。
これを高圧ホモゲナイザー等により均質化し、UHT等に
より殺菌し、冷却し、無菌的に容器に充填し、冷蔵す
る。
(実施例) 実施例1 ジェランガム0.5部を52.7部の水に加え、加熱しなが
ら溶解させる。液温は90℃以上になる。これに砂糖混合
異性化液糖(昭和産業、ニューフラクトF30)15部、発
酵乳ペースト、発酵乳フレーバーを加えて混合する。別
にしそ油31部にモノグリセリド(理研ビタミン、エマル
ジー−MS)0.8部を加えて加熱、溶解させ、これをジェ
ランガム溶液中に、窒素気流下でホモミキサーで撹はん
しながら加えて、o/w型乳化液とした。これを急冷しな
がら40℃まで冷却し、カップに注入し冷蔵庫で固化させ
た。この間、無菌的に処理しないとカビ等の微生物が生
える。2時間後、取り出して室温で一夜放置後、乳化
性、ゲル化能を観察した。
比較例1 実施例1における窒素気流下の撹はんを大気中での撹
はんとしたことを除いて、すべて同じ条件でサンプルを
作製し、実施例1のサンプルと一緒に品温5℃で4か月
保存し、風味の低下を比較した。これを第1表に示す。
実施例2 実施例1の乳化剤の使用量を0.4部、水の量を53.1部
としたことを除いて、すべて同じ条件により作製し、実
施例1と同様に乳化性、ゲル化能を観察した。
比較例2、比較例3、比較例4 実施例1の乳化剤の使用量を3.5部(比較例2)、0.1
部(比較例3)、無添加(比較例4)とし、水の量をそ
れぞれ50.0部、53.4部、53.5部としたことを除いて、す
べて同じ条件により作製し、実施例1と同様に乳化性、
ゲル化能を観察した。乳化性の悪かった比較例4を除い
て、比較例2,3と実施例1,2とを品温5℃で2か月保存
し、酸化安定性を調べた。これらの比較を第2表に示
す。比較例2の酸化安定性が劣るのは、乳化剤の使用量
が多く油脂中に加熱溶解させるのに時間を多く要するか
らである。
実施例3 実施例1の乳化剤をコハク酸モノグリセリド(太陽化
学)0.8部としたことを除いて、すべて同じ条件により
作製し、実施例1と同じように乳化性、ゲル化能を観察
したが、乳化性、ゲル化能とも良好であった。
実施例4 実施例1の油脂を精製魚油31部、乳化剤をポリグリセ
リンエステル(光洋商会、3−1−S)0.8部としたこ
とを除いて、すべて同じ条件により作製し、実施例1と
同じように乳化性、ゲル化能を観察したが、乳化性、ゲ
ル化能とも良好であった。
実施例5 実施例1のジェランガムを0.6部、油脂を精製魚油23
部、乳化剤をソルビタンエステル(花王フード、スパン
60)0.8部、水60.6部としたことを除いて、すべて同じ
条件により作製し、実施例1と同じように乳化性、ゲル
化能を観察したが、乳化性、ゲル化能とも良好であっ
た。
(発明の効果) 本発明は、構成脂肪酸として酸化安定性の悪いPUFAを
含有するヨウ素価130以上の油脂、例えば魚油や、しそ
油、サフラワー油等の植物油を、乳化剤、ジェランガム
を使用し、減圧下又は窒素気流下で乳化後、冷却すると
いう簡単な方法により、ゲル化した食品として油脂の安
定性を高めることができたものである。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】構成脂肪酸として多価不飽和脂肪酸を含有
    するヨウ素価130以上の油脂、乳化剤、ジェランガムを
    主原料とし、必要に応じて呈味成分原料、着色料、抗酸
    化剤等を添加し、以下の工程により製造するゲル化食品
    の製造法。 (a)全原料を100重量部とし、上記原料の重量の残量
    の水を用いて、加熱して0.3〜3.0重量部のジェランガム
    を溶解し、 (b)別に5〜40重量部の油脂を加熱して0.3〜3.0重量
    部の乳化剤を溶解し、 (c)減圧下又は窒素気流下で、(a)の中に撹はんし
    ながら(b)を混合し、 (d)均質化し、 (e)殺菌して後、冷却する。
  2. 【請求項2】請求項1記載の乳化剤が、グリセリン脂肪
    酸エステル類、ソルビタン脂肪酸エステルの中から1種
    又は2種以上使用するものであるゲル化食品の製造法。
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