JPH07291827A - O/w型皮膚クリームの製造方法 - Google Patents

O/w型皮膚クリームの製造方法

Info

Publication number
JPH07291827A
JPH07291827A JP27589794A JP27589794A JPH07291827A JP H07291827 A JPH07291827 A JP H07291827A JP 27589794 A JP27589794 A JP 27589794A JP 27589794 A JP27589794 A JP 27589794A JP H07291827 A JPH07291827 A JP H07291827A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
skin cream
type skin
phase component
producing
oil phase
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP27589794A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3454385B2 (ja
Inventor
Keijiro Sato
啓次郎 佐藤
Masaru Mizutani
勝 水谷
Tetsuo Yamane
哲雄 山根
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP27589794A priority Critical patent/JP3454385B2/ja
Publication of JPH07291827A publication Critical patent/JPH07291827A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3454385B2 publication Critical patent/JP3454385B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Medicinal Preparation (AREA)
  • Cosmetics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 皮膚用クリームの製造方法において、従来技
術の油相成分を少なくとも70℃あるいはそれ以上の高
温度で加熱溶解し、続いて70℃あるいはそれ以上の温
度で乳化処理するという工程を回避し、より低温下に油
相成分を溶解処理し、より低温下に油相成分と水相成分
とを混合して乳化処理できるようにし、熱に対して不安
定な有用成分などを任意に配合できるようにする。 【構成】 油相成分と水相成分とから、O/W型皮膚用
クリームを製造するにあたり、油相成分を減圧下低温で
混合溶解処理し、次にこうして溶解処理して得られた油
相成分と水相成分とを混合して低温下で乳化処理する。
油相成分の混合溶解処理工程を、約0から約300mm
Hg、約40℃から約65℃で行うことが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、O/W型皮膚用クリー
ムの製造方法に関する。本発明は、特に油相成分と水相
成分とから、O/W型皮膚用クリームを製造するにあた
り、油相成分の高温溶解処理工程で生じる酸化・分解を
回避し、またビタミン剤等の熱に不安定な添加成分の変
質を回避して、原料成分が酸化、分解・変質等を受ける
ことなく製品中に含有されている優良な品質のO/W型
皮膚用クリームを提供するための製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】皮膚用
クリームは、基礎化粧品などにおいて特に一般的な剤型
であり、古くから汎用されてきたものである。こういっ
たクリーム剤は水と油のように互いに溶解しない2つの
液体の一方を分散相として、他方の分散媒中に安定な状
態で分散させたエマルジョンの一種であり、半固形状に
固まっているため、安定性の幅を広くとることが可能で
あるので、各種の成分を配合することができるという利
点を有している。また、油分、保湿剤及び水分を幅広い
比率で配合できるため皮膚のモイスチャーバランスを保
つべく、主に水分、保湿剤、そして油分を補給すること
ができるのに適した化粧品として、さらに皮膚の保湿、
柔軟化をはたす機能を持たせるのに適した化粧品とし
て、色々な種類のものが製造されている。クリームは、
使いやすくかつ均一に塗布し易いために、そして上記し
たように処方の幅も広くとれることが可能であるため、
例えば使用感の上でもさっぱりしたものあるいは油っぽ
いもの、しっとりしたもの、硬い形態のもの、軟らかい
形態のもの、よくのびるもの、すぐ肌になじむもの、手
で拭って落ちやすくしたもの、一旦化粧すると落ちがた
いもの、水洗いのできるものなど色々な性状を有するも
のとすることがそれぞれ可能で、その時々にあった、季
節、使用者の年齢、生活環境によって異なる肌の質や状
態、化粧習慣の違いや嗜好性の違いに応じた使用目的に
合わせて使いやすいものを製造することができる有用性
の高い剤型である。このように各種の用途に対応できる
皮膚用クリームは、化粧品本来の目的であるありのまま
の美しさを引き立て、さらにその美しさを長持ちさせる
という役割を果たす上で重要なものとなっている。
【0003】現在生体についての理解が進むとともに皮
膚などの役割の理解についてもその生理的な機能の重要
性が認識されてきている。皮膚は外界からの機械的な作
用が直接体の内部に及ばないように緩衝化する働きと共
に化学的な刺激や作用などからも人体を守る働きをして
いる。また、皮膚はこのような保護作用だけでなく、体
温調節やその他様々な作用をも受け持っている。そして
美しい皮膚というものは、以上の様な機能及び作用のバ
ランスがとれ、水分と油分とが丁度ほどよいバランス状
態にあり、みずみずしさがあり、つやつやしたものであ
ることがわかってきた。こうして、皮膚をより美しく保
つための化粧品の一つであるクリームの持つべき性質と
して、この皮膚の角質層の外にあり、極く薄い膜であり
ながら、この角質層の水分の調節、外からの刺激あるい
は攻撃の防御、汚れを包んでしまうという働きなど、い
ろいろな役割を見事に果たしている皮脂膜の働きを見習
ったり、その働きを助けるようなものにすることが大事
であるとの認識がなされるようになってきた。ところ
で、この皮脂膜のうちの皮脂としては、スクワレン、コ
レステロールエステル、コレステロール、ワックス、ト
リグリセリド、ジグリセリド、モノグリセリド、脂肪酸
などが含まれていることがわかってきてるが、このほか
にも角質層の脱落物であるリポタンパク、ポリペプチ
ド、リポポリサッカライド、スフィンゴリピッド、グリ
セリド、リン脂質などがあることがみいだされてきてい
る。
【0004】また、クリームの性質として、皮膚の過角
化予防をするとともに、皮膚のみずみずしさを保つため
に角質層を覆っている皮脂膜の働きを助けるようなもの
であることが求められている。このような機能を持った
クリームとしては、皮膚のなかにある天然保湿因子(N
MF=ナチュラル・モイスチュア・ファクター)に良く
似た物質を補給するとか、NMFが流出して無くなって
しまうのを防ぐような物質を補給するとか、あるいはそ
れらの働きを助ける物質を与えるものであることも求め
られている。ところでこれまでNMFとしては、糖脂
質、リン脂質、アミノ酸などが知られているが、このう
ち特に重要な成分は、アミノ酸、ピロリドンカルボン酸
(PCA)、乳酸塩、尿素、グルコサミン、クレアチ
ン、クエン酸、有機酸、ペプチド、ナトリウム、カリウ
ム、カルシウム、マグネシウムなどといわれており、そ
れと皮膚の角質層にあるケラチンとがあいまって保水に
貢献しているといわれている。このような機能及び作用
を求められている皮膚用クリームは、その使用成分とし
てスクワレン、コレステロールエステル、コレステロー
ル、ワックス、トリグリセリド、ジグリセリド、モノグ
リセリド、脂肪酸などの皮脂の成分を加えたようなもの
としたり、あるいはそれと極めて似た性質のものを使用
するようになっており、その製造に当たってはその水相
成分と油相成分とを乳化処理して製造されている。例え
ば、代表的なクリームの製造工程は図1のようなもので
ある。
【0005】ところで、この乳化処理にあたっては各水
相成分も油相成分もともに均一に溶解したものとなって
いなければならないことから、各水相成分も油相成分も
ともに乳化処理に先立ってその中の成分それぞれが均一
に混合あるいは溶解するよう加熱溶解処理されなければ
ならない。そして上記したように所要の機能及び作用を
付与するためには、その水相も油相もある特定の成分を
最低限配合せねばならない一方で、そのような成分は加
熱処理しなければ互いに乳化処理に用いうるように均一
に溶解混合できない。特に油相成分として使用されるも
のは、常温で固体の成分が使用され、それらを均一に混
合あるいは溶解するためには高い温度にまで加熱する
か、あるいは長時間加熱しなければならない。このよう
に加熱溶解処理工程は省くことができないものだが、成
分のうちには高い温度にまで加熱したり、長時間加熱し
たりすると、酸化されたり、分解されたりして、本来の
性質に変質をきたしたり、所望の働きがなくなったり、
さらには有害な物質に変わったりするという問題があ
る。このように、皮膚用クリームの成分として好ましい
性質を持つ成分、特には油相成分として使用されるもの
の中には熱に対して敏感なものも多く、そのため加熱に
よって刺激物を生じたり、加熱に対して不安定な成分を
配合できなかったり、あるいは加熱処理後に不安定にな
っているものの変質を防ぐために酸化防止剤などを添加
しなければならないという問題もある。
【0006】前記したような肌・皮膚を美しく保つため
に用いられるクリームに、その目的のため加えられるべ
き成分に制限があったり、あるいは酸化防止剤などとい
う好ましくない成分を加えなければならないとか、その
加熱処理などのために一部の成分に変質を来してアレル
ギーなどの問題をおこすなどということは避けねばなら
ない。従来は70℃以上に加熱し、特に一般的には80
℃以上に加熱し、そして70℃以上の温度に保ったまま
乳化処理まで行うため、その処理の間に刺激物が生成し
たり、あるいはその刺激物の生成を少しでも抑えるため
に酸化防止剤などを加えなければならなかった。またこ
うして加えられた酸化防止剤などの添加物も70℃以上
の加熱処理の間に更に別の刺激物を生じたり、あるいは
一旦得られた製品に問題を引き起こす心配もある。とこ
ろで、一般に液体の沸点などは、その液体を取り囲む環
境を減圧状態にすることにより、簡単にその沸点の温度
を低下させることができることが知られているが、固体
や半固体、固体混合物などでは減圧などにしても、その
溶解温度の降下は期待できないことが理論的に指摘され
ている。皮膚用クリームの成分としての原料油分は固体
であるものを使用するので、その溶解温度を下げること
は理論的には不可能であるとされる。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記した
問題点を簡単な方法で解決し、その使用成分においての
制限の少ないかつ皮膚に好ましくない成分の使用を避
け、長期間使用しても害がなく、さらに皮膚が過敏症で
あり通常のクリームを使用すると皮膚が刺激を受けてか
ゆみや赤くなるなどの障害を生ずる使用者に対しても安
心して使用できる製品を開発すべく鋭意研究開発を行っ
た結果、本発明をなすに至ったものである。すなわち、
本発明は、油相成分と水相成分とから、O/W型皮膚用
クリームを製造するにあたり、油相成分を減圧下低温で
混合溶解処理し、次にこうして処理して得られた油相成
分と水相成分とを混合して低温下で乳化処理することを
特徴とするO/W型皮膚用クリームの製造方法を提供す
るものである。また、本発明は、油相成分と水相成分と
から、O/W型皮膚用クリームを製造するにあたり、油
相成分を減圧下低温で混合溶解処理し、次にこうして処
理して得られた油相成分と水相成分とを混合して乳化処
理するまでを、低温減圧下という従来よりも有意に低い
温度のもとで行うことを特徴とするO/W型皮膚用クリ
ームの製造方法を提供するものである。本発明は、また
油相成分と水相成分とから、O/W型皮膚用クリームを
製造するにあたり、油相成分を減圧下低温で混合溶解処
理し、次にこうして処理して得られた油相成分に必要に
応じ香料、その他の成分を添加混合し、こうして得られ
た油相混合成分と水相成分とを混合して減圧低温下で乳
化処理し、次にこうして処理して得られた生成物に必要
に応じ熱に不安定な成分を混合することを特徴とするO
/W型皮膚用クリームの製造方法をも提供するものであ
る。本発明においては、油相成分の混合溶解処理工程は
通常のO/W型皮膚用クリーム製造における油相成分の
混合溶解処理工程におけるよりも実質的に低い温度下で
なされる。この実質的に低い温度下とは、例えば、減圧
下で行われる。この低温減圧下での混合溶解処理工程と
は、通常のO/W型皮膚用クリーム製造におけるよりも
実質的に低い温度下且つ実質的に低い温度を達成できる
に足る圧力下でなされることを意味する。なお、この処
理工程は、不活性雰囲気下に行われることができ、例え
ば、窒素気流中で行うことができる。この油相成分の混
合溶解処理工程は、窒素雰囲気下実質的に減圧下で行う
ことができ、実質的により低温下で行われる。
【0008】本発明においては、油相成分の混合溶解処
理工程は、約40℃から約65℃で行われ、好ましくは
約45℃から約60℃で行われ、さらに好ましくは約5
0℃から約59℃で行われる。もちろん、通常のO/W
型皮膚用クリーム製造における油相成分の混合溶解処理
工程が約80℃あるいはそれ以上の温度で行わなければ
ならないような原料物質を用いる場合には、油相成分の
混合溶解処理工程は、それより実質的に十分低い温度下
でなされるものであればよく、必ずしも約65℃以下で
なければならないことはない。本発明における油相成分
の混合溶解処理工程は、例えば、減圧下約50℃から約
64℃で行われ、好ましくは約50℃から約60℃で行
われ、さらに好ましくは約50℃から約59℃で行わ
れ、さらにより好ましくは約58℃以下で行われること
ができる。また、通常のO/W型皮膚用クリーム製造に
おける油相成分の混合溶解処理工程が約70℃あるいは
それ以上の温度で行わなければならないような原料物質
を用いる場合には、油相成分の混合溶解処理工程は、減
圧下約40℃から約60℃で行われ、好ましくは約45
℃から約59℃で行われ、さらに好ましくは約50℃か
ら約58℃で行われることができる。この減圧下とは、
広い意味では通常の圧力よりも低いことを指すが、例え
ば、約0から約300mmHgの圧力下であってよく、
また狭い範囲としては約0から約200mmHgの圧力
下であってよく、好ましくは約0から約100mmHg
の圧力下であってよく、さらに好ましくは約0から約5
0mmHgの圧力下であってよく、さらにより好ましく
は約0から約10mmHgの圧力下であることができ
る。本発明においては、油相成分の混合溶解処理工程
は、約0から約200mmHgの圧力下で約50℃から
約60℃で行われることができる。
【0009】本発明においては、乳化処理工程は、低温
下で行なわれる。この場合、低温下で乳化処理工程と
は、通常のO/W型皮膚用クリーム製造におけるよりも
実質的に低い温度下でなされることを意味することがで
きる。本発明においては、乳化処理工程は、低温減圧下
で行なわれてよい。また、この場合、低温減圧下で乳化
処理工程とは、通常のO/W型皮膚用クリーム製造にお
けるよりも実質的に低い温度下且つ実質的に低い温度を
達成できるに足る圧力下でなされることを意味してもよ
い。 この処理工程は、不活性雰囲気下に行われること
ができ、例えば、窒素気流中で行うことができる。この
乳化処理工程は、窒素雰囲気下実質的に減圧下で行うこ
とができ、実質的により低温下に行うことも好ましい。
乳化処理工程においては、油相成分は徐々に攪拌されて
いる水相成分に添加されることができるし、また油相成
分は攪拌されて、そこに徐々に水相成分を添加すること
もできる。この処理工程は、不活性雰囲気下に行われる
ことができ、例えば、窒素気流中で行うことができる。
この低温減圧下で乳化処理工程の減圧下とは、広い意味
では通常の圧力よりも低いことを指すが、例えば、約0
から約300mmHgの圧力下であってよく、また狭い
範囲としては約0から約200mmHgの圧力下であっ
てよく、好ましくは約0から約100mmHgの圧力下
であってよく、さらに好ましくは約0から約50mmH
gの圧力下であってよく、さらにより好ましくは約0か
ら約10mmHgの圧力下であることができる。本発明
においては、乳化処理工程は、約0から約200mmH
gの圧力下で約50℃から約60℃で行われることがで
きる。本発明においては、低温下で乳化処理工程の低温
下とは、約40℃から約65℃であってよく、好ましく
は約45℃から約60℃であってよく、さらに好ましく
は約50℃から約59℃であってよい。もちろん、通常
のO/W型皮膚用クリーム製造における乳化処理工程が
約80℃あるいはそれ以上の温度で行わなければならな
いような原料物質を用いる場合には、それより実質的に
十分低い温度下でなされるものであればよく、必ずしも
約65℃以下でなければならないことはなく、例えば、
減圧下約50℃から約69℃で行うこともできるが、よ
り低温で行うのが好ましい。また、低温下で乳化処理工
程は、約50℃から約59℃で行うこともできるが、よ
り低温で行うのが好ましい。好ましくは約50℃から約
58℃で行われ、さらに好ましくは約57℃以下で行わ
れる。また、通常のO/W型皮膚用クリーム製造におけ
る乳化処理工程が約70℃あるいはそれ以上の温度で行
わなければならないような原料物質を用いる場合には、
低温下で乳化処理工程は、約40℃から約60℃で行わ
れ、好ましくは約45℃から約59℃で行われ、さらに
好ましくは約50℃から約58℃で行わることができ
る。さらに、本発明においては、油相成分の混合溶解処
理工程から乳化処理工程の終わるまで一貫してそれが低
温下で行なわれるものであることが好ましい。この場
合、低温下処理工程とは、通常のO/W型皮膚用クリー
ム製造におけるよりも実質的に低い温度下でなされるこ
とを意味することができる。本発明においては、これら
処理工程は、低温減圧下で行なわれてよく、好適には、
低温減圧下で行なわれる。この場合、低温減圧下処理工
程とは、通常のO/W型皮膚用クリーム製造におけるよ
りも実質的に低い温度下且つ実質的に低い温度を達成で
きるに足る圧力下でなされることを意味してもよい。本
発明においては、これら処理工程は、一貫して約0から
約200mmHgの圧力下で約50℃から約60℃で行
われることができる。
【0010】本発明においては、乳化処理工程は、減圧
下約40℃から約65℃で行われ、好ましくは約0から
約300mmHgのもと約50℃から約60℃で行わ
れ、さらに好ましくは約0から約200mmHgの圧力
下で約50℃から約60℃で行われ、より好ましくは約
0から約100mmHgの圧力下でさらに低い温度で行
われることができる。特には約0から約10mmHgの
圧力下も挙げられる。本発明においては、乳化処理工程
は、例えば、ホモミキサーによりなされる。本発明にお
いては、乳化工程の前に予備乳化処理工程を設けてもよ
く、予備乳化処理工程は、通常のO/W型皮膚用クリー
ム製造におけると同様にして行うこともできるが、低温
下で行うこともできる。この場合、低温下予備乳化処理
工程とは、通常のO/W型皮膚用クリーム製造における
よりも実質的に低い温度下でなされることを意味し、こ
の実質的に低い温度下とは、例えば、減圧下で行われる
ものを意味してもよい。予備乳化処理工程においては、
油相成分は徐々に攪拌されている水相成分に添加される
ことができるし、また反対に水相成分を徐々に攪拌され
ている油相成分に添加されることができる。この処理工
程は、不活性雰囲気下に行われることができ、例えば、
窒素気流中で行うことができる。この予備乳化処理工程
は、約0から約500mmHgの圧力下で行われ、好ま
しくは約0から約200mmHgの圧力下で行われ、さ
らに好ましくは約0から約100mmHgの圧力下で行
われ、さらにより好ましくは約0から約10mmHgの
圧力下で行われることができる。
【0011】本発明においては、予備乳化処理工程は、
約40℃から約65℃で行われ、好ましくは約45℃か
ら約60℃で行われ、さらに好ましくは約50℃から約
59℃で行われることができる。もちろん、通常のO/
W型皮膚用クリーム製造における予備乳化処理工程が約
80℃あるいはそれ以上の温度で行わなければならない
ような原料物質を用いる場合には、それより実質的に十
分低い温度下でなされるものであればよく、必ずしも約
65℃以下でなければならないことはなく、例えば、減
圧下約50℃から約69℃で行うこともできるが、より
低温で行うのが好ましい。低温下予備乳化処理工程は、
約50℃から約64℃で行われ、好ましくは約50℃か
ら約60℃で行われ、さらに好ましくは約59℃以下で
行われる。また、通常のO/W型皮膚用クリーム製造に
おける予備乳化処理工程が約70℃あるいはそれ以上の
温度で行わなければならないような原料物質を用いる場
合には、低温下予備乳化処理工程は、約40℃から約5
9℃で行われ、好ましくは約45℃から約58℃で行わ
れ、さらに好ましくは約50℃から約57℃で行われ
る。本発明においては、予備乳化処理工程は、減圧下約
40℃から約65℃で行われ、好ましくは約0から約5
00mmHgのもと約50℃から約60℃で行われ、さ
らに好ましくは約0から約200mmHgの圧力下で約
50℃から約59℃で行われ、さらにより好ましくは約
0から約10mmHgの圧力下でさらに低い温度で行わ
れることができる。本発明においては、乳化処理工程に
引き続き熱に不安定な成分を添加混合処理でき、これは
低温下で行うことが好ましい。この場合、添加混合処理
は、通常のO/W型皮膚用クリーム製造におけるよりも
実質的に低い温度下でなされてよく、この実質的に低い
温度下は、例えば、減圧下で行われるものであってよ
く、下記薬剤、保湿因子など熱に不安定な配合成分に悪
影響を与えない温度で処理することを意味してもよい。
この処理工程は、不活性雰囲気下に行われることがで
き、例えば、窒素気流中で行うことができる。
【0012】本発明においては、この配合処理工程は、
約10℃から60℃で行われ、好ましくは約20℃から
55℃で行われ、より好ましくは約30℃から約50℃
で行われ、さらに好ましくは約35℃から約45℃で行
われる。また、本発明においては、この配合処理工程
は、常圧下で行われことができるが、場合によっては減
圧下で行われることができる。配合処理工程は、約0か
ら約760mmHgの圧力下で行われ、約0から約50
0mmHgの圧力下で行われることもでき、さらには約
0から約300mmHgの圧力下で行われることもで
き、さらには約0から約200mmHgの圧力下で行わ
れることができる。本発明においては、この配合処理工
程は、常圧下約10℃から60℃で行われ、好ましくは
常圧下約20℃から55℃で行われ、より好ましくは常
圧下約30℃から約50℃で行われ、さらに好ましくは
常圧下約35℃から約45℃で行われる。この配合処理
工程は、熱に不安定な物質を特に扱うときには減圧下約
20℃から60℃で行うことができ、さらに約0から約
500mmHgのもと約20℃から60℃で行われ、好
ましくは約0から約300mmHgのもと約20℃から
55℃で行われ、より好ましくは約0から約200mm
Hgの圧力下で約20℃から約50℃で行われ、さらに
好ましくは約0から約100mmHgの圧力下で約20
℃から約45℃で行われることもできる。
【0013】本発明においては、油相成分の混合溶解処
理に引続き必要に応じ香料、その他の成分を添加混合す
ることができ、界面活性剤、香料、防腐剤、色剤、保湿
剤、及び薬剤からなる群から選ばれたものを油相成分に
適宜目的に合わせ添加混合することができる。また、本
発明においては、乳化処理中あるいは乳化処理に引続い
て必要に応じ香料、その他の成分を添加混合することが
でき、界面活性剤、香料、防腐剤、色剤、保湿剤、及び
薬剤からなる群から選ばれたものを適宜目的に合わせ添
加混合することができる。このように本発明において
は、ビタミン類あるいは生理活性物質を添加して乳化処
理においてあるいは乳化処理に引続いて配合処理するこ
とができる。このビタミン類あるいは生理活性物質とし
ては、下記に添加できる薬剤のうち熱に比較的不安定な
ものあるいは非常に不安定なものが挙げられる他、天然
保湿因子のうちの一つあるいはそれと類似の働きをする
もの等も挙げられる。例えば、グリセロール、ソルビト
ール、乳酸塩、ピロリドンカルボン酸塩のようなヒュー
メクタントとして角質層が水分を保つのを助ける作用を
する物質、乳酸菌発酵生産物、ビフィズス菌発酵生産
物、ソホロリピッド、ミトコンドリア成分、酵母培養生
産物、ソホロリビッド修飾誘導体、ストレプトコカス・
ズーエビデミクスなどから得られるヒアルロン酸、細胞
培養などで得られるシコニンなど、カーサミン、カニ、
エビなどの甲殻類から得られるキチン、キトサン、きの
こ由来チロシナーゼ抑制剤、糸状菌モルティエレラ イ
サベリナなどを用い製造されるバイオ γ−リノレン
酸、可溶性コラーゲン加水分解物、β−サイクロデキス
トリンなどが挙げられる。
【0014】これらビタミン類あるいは生理活性物質
は、上記したようにあるものは乳化処理工程で添加する
前に、混合処理しておくことができる。この混合処理
は、通常のO/W型皮膚用クリーム製造におけると同様
にして行うこともできるが、低温下で行うこともでき
る。この場合、低温下で混合処理工程とは、通常のO/
W型皮膚用クリーム製造におけるよりも実質的に低い温
度下でなされることを意味し、この実質的に低い温度下
とは、例えば、減圧下で行われるものを意味してもよ
い。この処理工程は、不活性雰囲気下に行われることが
でき、例えば、窒素気流中で行うことができる。本発明
においては、この混合処理工程は、約10℃から65℃
で行われ、好ましくは約20℃から60℃で行われ、よ
り好ましくは約30℃から約50℃で行われ、さらに好
ましくは約35℃から約45℃で行われてもよい。ま
た、本発明においては、好ましくはこの混合処理工程
は、常圧下で行われるが、場合によっては減圧下で行わ
れる。この減圧の場合、この混合処理工程は、約0から
約500mmHgのもとで、あるいは約0から約300
mmHgのもとで、さらには約0から約200mmHg
のもとで、また特には約0から約100mmHgのもと
で行われる。この混合処理工程は、特に熱に不安定な物
質を扱うときには減圧下約10℃から60℃で行われ、
好ましくは約0から約500mmHgのもと約10℃か
ら約55℃で行われ、より好ましくは約0から約300
mmHgの圧力下で約10℃から約54℃で行われるこ
ともできる。さらに好ましくは約0から約100mmH
gの圧力下で約10℃から約53℃で行われることもで
きる。
【0015】本発明においては、油相成分と香料、その
他の成分との混合処理工程は、通常のO/W型皮膚用ク
リーム製造におけると同様にして行うこともできるが、
低温下で行うこともできる。この場合、低温下油相成分
と香料、その他の成分との混合処理工程とは、通常のO
/W型皮膚用クリーム製造におけるよりも実質的に低い
温度下でなされることを意味し、この実質的に低い温度
下とは、例えば、減圧下で行われるものを意味してもよ
い。この処理工程は、不活性雰囲気下に行われることが
でき、例えば、窒素気流中で行うことができる。本発明
においては、油相成分と香料、その他の成分との混合処
理工程は、約40℃から約65℃で行うことができ、好
ましくは約45℃から約60℃で行われ、さらに好まし
くは約50℃から約58℃で行われることができる。も
ちろん、通常のO/W型皮膚用クリーム製造における油
相成分と香料、その他の成分との混合処理工程が約80
℃あるいはそれ以上の温度で行わなければならないよう
な原料物質を用いる場合には、低温下油相成分と香料、
その他の成分との混合処理工程は、それより実質的に十
分低い温度下でなされるものであればよく、必ずしも約
65℃以下でなければならないことはなく、例えば、減
圧下約50℃から約69℃で行うこともできるが、より
低温で行うのが好ましい。例えば、約50℃から約64
℃で行われることもできるが、約50℃から約60℃で
行うことができ、好ましくは約50℃から約59℃で行
われることができ、さらにより好ましくは約58℃以下
で行われる。また、通常のO/W型皮膚用クリーム製造
における油相成分と香料、その他の成分との混合処理工
程が約70℃あるいはそれ以上の温度で行わなければな
らないような原料物質を用いる場合には、低温下油相成
分と香料との混合処理工程は、約40℃から約60℃で
行われ、好ましくは約45℃から約59℃で行われ、さ
らに好ましくは約50℃から約58℃で行わる。
【0016】本発明においては、油相成分と香料との混
合処理工程での減圧下とは、実質的により低い温度を達
成できるものであればよく、例えば、約0から約500
mmHgであってよく、あるいは約0から約300mm
Hgであってよく、好ましくは約0から約200mmH
gであってよく、さらに好ましくは約0から約100m
mHgの圧力下であってよく、さらにより好ましくは約
0から約50mmHgの圧力下であってよい。予備乳化
処理にあたっては、一般的にパドルタイプの攪拌機で予
備乳化を行うこともできるが、本予備乳化処理にあたっ
ては、高速のホモミキサーを用いたほうが良好な結果が
得られる。また本乳化処理にあたっては、高速のホモミ
キサーを用いたほうが良好な結果が得られる。乳化装置
としては、開放式のものもあるが、空気の混入とか、無
菌状態で製品を作る上で密閉式のものが好ましく使用さ
れる。開放式乳化装置としては、パドルタイプの攪拌機
をもつものや、プロペラ式攪拌機をもつものが挙げられ
る。密閉式乳化装置としては、ホモミキサー(高速攪拌
機)を備えたものが挙げられる。また乳化装置として
は、パドルタイプの攪拌機とホモミキサー(高速攪拌
機)とを組み合わせた型のものもある。乳化処理は、こ
れら乳化器を用いミキサー処理、コロイドミル処理、ホ
モジナイザー処理、超音波処理して行いうる。ホモミキ
サーなどでは、1000〜20000rpmの回転、好
ましくは2000〜4000rpmの回転、更に好まし
くは2500〜3500rpmの回転を与えて行われ
る。例えば、予備乳化処理は、ホモミキサーを用いて、
1000〜20000rpmの回転、好ましくは200
0〜4000rpmの回転、更に好ましくは2500〜
3500rpmの回転を与えて行われる。例えば、乳化
処理は、ホモミキサーを用いて、1000〜20000
rpmの回転、好ましくは2000〜4000rpmの
回転、更に好ましくは2500〜3500rpmの回転
を与えて行われる。
【0017】上記のようにして得られたクリームは、通
常の処理がなされ製品とされる。例えば、乳化処理され
得られた生成物は、脱気処理、濾過処理、冷却処理など
を施され、貯蔵され、さらには容器に充填される。本発
明において用いられる油相成分としては、固形油分、半
固形油分、流動油分及び界面活性剤などが挙げられる。
また本発明の油相成分としては、界面活性剤、香料、防
腐剤、色剤、保湿剤、及び薬剤からなる群から選ばれた
ものをさらに含有していてもよい。代表的な本発明の油
相成分としては、例えば、脂肪酸類、高級アルコール、
脂肪酸エステル、油脂類、ロウ類、及び界面活性剤など
が挙げられる。
【0018】油相成分の油分の具体的なものとしては、
スクワラン、流動パラフィン、パラフィン、ワセリン、
固形パラフィン、マイクロクリスタリン ワックス、セ
レシンなどの炭化水素類、オリーブ油、ツバキ油、アー
モンド油、カカオ脂、ホホバ油、マカデミアナッツ油、
アボガド油、硬化パーム油、ココヤシ油、ヒマシ油、ゴ
マ油、ヒマワリ油、ピーナツ油、月見草油、合成トリグ
リセライドなどの油脂類、ミツロウ、ラノリン、水添ラ
ノリン、カルナバロウ、キャンデリラロウなどのロウ
類、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、イソステ
アリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、パルミトレイ
ン酸、リシノール酸、ラウリン酸、ベヘニン酸などの脂
肪酸類、セタノール、イソセチルアルコール、ステアリ
ルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルア
ルコール、ヘキサデシルアルコール、オクチルドデシル
アルコール、オレイルアルコール、コレステロールなど
の高級アルコール類、イソオクタン酸セチル、ステアリ
ン酸ブチル、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン
酸イソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチ
ン酸2−オクチルドデシル、パルミチン酸イソブチル、
ヘキサデシルアジピン酸エステル、2−エチルヘキサン
酸セチル、リンゴ酸ジイソステアリル、16−ヒドロキ
シパルミチン酸セリル、パルミチン酸セリル、パルミチ
ン酸ミリシル、パルミチン酸セチル、ラウリン酸イソプ
ロピル、ラウリン酸ヘキシル、モノリシノール酸グリセ
リル、オレイン酸デシル、セバシン酸ジ−n−ブチル、
グリセロールトリ2−エチルヘキサン酸エステル、グリ
セリントリエステル、ペンタエリスリトールテトラエス
テル、コレステリルエステルなどの合成エステル類、メ
チルポリシロキサン、ジメチルポリシロキサン、メチル
フェニルポリシロキサン、シクロメチコンなどのシリコ
ーン油類、ポリオキシプロピレン付加物などが挙げられ
る。これらは本発明の目的及び意図に従うかぎり任意に
制限無く使用できる。特に、シリコーン油類、例えばメ
チルポリシロキサンなどを配合すると、僅かな減圧条件
ではより低温下で溶解処理をすることが難しいので、意
識的にそれらを省いて使用し、より低温化で油相成分を
混合溶解処理を図るのが好ましい。
【0019】界面活性剤の具体的なものとしては、モノ
オレイン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリンな
どのグリセリンのエステル、ジグリセロールジオレイン
酸エステルなどのジグリセロールのエステル、トリオク
タン酸グリセリルなどのトリグリセリルエステル、トリ
メチロールロパンのエステル、ペンタエリスリトールの
エステル、ソルビトールのエステル、ショ糖脂肪酸エス
テルなどのショ糖のエステル、ポリオキシエチレン(P
OE)(20)ソルビタンモノラウリン酸エステル、P
OE(20)ソルビタンモノステアリン酸エステル、P
OE(20)ソルビタンモノオレイン酸エステルなどの
POEソルビタン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エ
ステルなどのソルビタンのエステル、POE(20)セ
チルアルコールエーテル、POEグリセロールトリイソ
ステアリン酸エステルなどのPOEグリセロール脂肪酸
エステル、POE(25)セチルアルコールエーテルな
どのPOEアルキルエーテル、プロピレングリコールモ
ノステアリン酸エステル、POE・POPブロックポリ
マー、POE硬化ヒマシ油エステルなどの非イオン性の
もの、脂肪酸石鹸、アルキル硫酸ナトリウムなどの陰イ
オン性のもの、アルギン酸ナトリウム、デンプン誘導
体、トラガントゴム、レシチン、ホスファチジルセリ
ン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジル
コリンなどが挙げられる。これらは本発明の目的及び意
図に従うかぎり任意に制限無く使用できる。
【0020】本発明において用いられる油相成分の代表
的組み合わせの具体的例としては、ステアリン酸、ステ
アリルアルコール、及びステアリン酸ブチルを含むも
の、ステアリン酸、ステアリルアルコール、水添ラノリ
ン、スクワラン、及びオクチルドデシルアルコールを含
むもの、セタノール、ステアリン酸、ワセリン、スクワ
ラン、及びグリセロールトリ2−エチルヘキサン酸エス
テルを含むもの、固形パラフィン、ミツロウ、ワセリ
ン、及び流動パラフィンを含むもの、ステアリン酸、セ
タノール、ワセリン、流動パラフィン、及びミリスチン
酸イソプロピルを含むもの、マイクロクリスタリン ワ
ックス、固形パラフィン、ミツロウ、ワセリン、水添ラ
ノリン、スクワラン、及びヘキサデシルアジピン酸エス
テルを含むもの、スクワラン、ステアリン酸、ベヘニル
アルコール、オクチルドデシルアルコール、トリオクタ
ン酸グリセリル、POE(20)ソルビタンモノステア
リン酸エステル、ソルビタンモノステアリン酸エステ
ル、親油型モノステアリン酸グリセリン、アボガド油、
メチルポリシロキサン、濃グリセリン、及び1,3−ブ
チレングリコールを含むもの、スクワラン、ベヘニルア
ルコール、自己乳化型モノステアリン酸グリセリン、オ
クチルドデシルアルコール、レシチン、アボガド油、ゴ
マ油、オリーブ油、及び濃グリセリンを含むものが挙げ
られる。メチルポリシロキサンなどを欠いた配合では、
より低温で製造処理でき好ましいことも認められる。さ
らに油相成分の中には、特に適宜油溶性の香料、保湿
剤、油溶性の粘液物質、油溶性の色剤、油溶性の薬剤な
どが添加されていてもよい。特に保湿剤は、油相成分の
中に好ましく配合されていることができる。これらは本
発明の目的及び意図に従うかぎり任意に制限無く使用で
きる。
【0021】香料としては、植物より得られる植物性香
料や動物の腺嚢などから得られる動物性香料などの天然
香料、天然香料から単離されたものやそれをもとに化学
合成されたものなどの合成香料、各種の天然香料と合成
香料とをブレンドした調合香料などがあげられる。天然
香料の具体的なものとしては、ムスク、シベット、カス
トリウム、アンバーグリスなどの動物性香料、バラ油、
ジャスミン油、ネロリ油、ラベンダー油、イランイラン
油、チュベローズ油、クラリセージ油、クローブ油、ペ
パーミント油、ゼラニウム油、パッチュリー油、サンダ
ルウッド油、シナモン油、コリアンダー油、ナツメグ
油、ペパー油、レモン油、オレンジ油、ベルガモット
油、オポポナックス油、ベチバー油、オリス油、オーク
モス油などの植物性香料があげられる。合成香料の具体
的なものとしては、モノテルペン、セスキテルペンなど
の炭化水素類、脂肪族アルコール、モノテルペンアルコ
ール、セスキテルペンアルコール、芳香族アルコールな
どのアルコール類、脂肪族アルデヒド、テルペンアルデ
ヒド、芳香族アルデヒドなどのアルデヒド類、脂環式ケ
トン、テルペンケトン、大環状ケトンなどのケトン類、
テルペンエステル、芳香族エステルなどのエステル類、
ウンデカラクトンなどのラクトン類、オーランチオール
などのシッフ塩基を持つものなどが挙げられ、
【0022】例えばl−シトロネロール、ゲラニオー
ル、l−リナロール、d−リナロール、リナリルアセテ
ート、リモネン、ダマスコン、ダマセノン、β−フェニ
ルエチルアルコール、ファルネソール、ノニルアルデヒ
ド、ローズオキサイド、ベンジルアルコール、ベンジル
アセテート、ベンジルベンゾエート、ジャスモン、シス
ジャスモン、ジャスミンラクトン、インドール、フィト
ール、d−ネロリドール、テルピネオール、ピネン、ネ
ロール、カンフェン、シネオール、ゲラニオールエステ
ル、d−ボルネオール、ラバンジュロール、リナロール
エステル、セスキテルペン類、メチルベンゾエート、メ
チルサリシレート、メチルアンスラニレート、ネロリド
ール、スクラレオール、オイゲノール、アセチルオイゲ
ノール、β−カリオフィレン、メチル−n−アミルケト
ン、メチルヘプチルケトン、l−メントール、メント
ン、イソメントン、1,8−シネオール、メンチルアセ
テート、メントフラン、ゲラニルフォーメート、ゲラニ
ルチグレート、シトロネリルフォーメート、パッチュリ
ーアルコール、パッチュリオン、パッチュレノン、α−
グアイエン、β−プルネッセン、α−またはβ−サンタ
ロール、サンテン、サンテノン、サンテノール、テレサ
ンタロール、サンタロン、α−またはβ−サンタレン、
シンナミックアルデヒド、l−フェランドレン、ピネ
ン、α,β−ピネン、
【0023】n−デシルアルデヒド、サビネン、β−ビ
ネン、エレモール、メチルヘプテノン、α−ベルガモテ
ン、β−ビサボレン、n−ノニルアルコール、ヌートカ
トン、p−サイメン、デカナール、α,δ−カジネン、
クシモール、ベチセリネオール、α,β−ベチボン、ベ
チベロール、ベチベン、α,β,γ−イロン、エベルニ
ックアシッド、α,β−ツヨン、アトラノリン、クロロ
アトラノリン、カンファー、ナフタレン、3−メチルシ
クロペンタデカノン、ムスコピリジン、シベトン、スカ
トール、カストリン、カストラミン、イソカストラミ
ン、バクダノール、ブラマノール、アンブレイン、ター
ピネオール、リラール、リリアール、メチルイオノン、
イソイースーパー、アセチルセドレン、メチルジヒドロ
ジャスモネート、メチルジャスモネート、シクロペンタ
デカノリッド、エチレンブラッシレート、ガラクソリッ
ド、アンブロキサンなどが挙げられる。またこれら香料
は、エチレンブラシレート、3−メチルシクロペンタデ
カノン、シクロペンタデカノン、シクロペンタデカノリ
ド、シベトンなどバイオ技術で製造されるものが挙げら
れる。これらは本発明の目的及び意図に従うかぎり任意
に制限無く使用できる。香料としては、上記のようなも
のを単独で用いることができるし、あるいはそれらの任
意のものを選んで組み合わせて用いることもできる。香
料は、本発明のクリームを使用者に受容可能にしたり、
その使い心地を良好にするに充分な量で用いることがで
きる。通常組成物の約0.0001〜約10重量%加え
られることができる。
【0024】本発明において用いられる水相成分として
は、蒸留水あるいはイオン交換水といった精製水、ある
いは精製水に保湿剤またはアルカリを配合したものが挙
げられる。水相成分のうちには、さらに界面活性剤、香
料、防腐剤、色剤、保湿剤、及び薬剤からなる群から選
ばれたものを含有することもできる。さらに水相成分の
うちには、特に粘液物質、水混和性有機溶媒、水溶性の
成分、例えば、水溶性香料、水溶性色剤、緩衝化剤、薬
剤などが配合されることもできる。これらは本発明の目
的及び意図に従うかぎり任意に制限無く使用できる。
【0025】保湿剤としては、天然保湿因子(NMF=
ナチュラル・モイスチュア・ファクター)として知られ
た親水性吸湿物質あるいはそれらの誘導体が挙げられ、
例えば、糖脂質、リン脂質、アミノ酸などが知られてい
ますが、このうち特に重要な成分としては、アミノ酸
類、ピロリドンカルボン酸(PCA)、乳酸塩、尿
素、、アンモニア、グルコサミン、クレアチン、クエン
酸塩、有機酸、ペプチド、ナトリウム、カリウム、カル
シウム、マグネシウムなどが挙げられます。また保湿剤
としては、グリセリン、プロピレングリコール、ソルビ
ット、ポリエチレングリコール(PEG)200、PE
G600、PEG1000、PEG1500などのポリ
エチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3
−ブチレングリコール、ジグリセリン、マンニトール、
マルチトール、POEメチルグリコシド、ヒアルロン
酸、ヒアルロン酸ナトリウムなどのヒアルロン酸類、コ
ンドロイチン硫酸、コラーゲン、エラスチン、ピロリド
ンカルボン酸ナトリウム、アミノ酸類、糖類、プラセン
タエキス、アロエエキス、ニンジンエキス、海藻エキ
ス、ミルクエキス、パール可溶化物などが特に挙げられ
る。
【0026】保湿剤としては、上記のようなものを単独
で用いることができるし、あるいはそれらの任意のもの
を選んで組み合わせて用いることもできる。保湿剤は、
本発明のクリームに皮膚の保湿、柔軟化をはたす機能を
持たせるのに充分な量配合することができ、それにより
使用者に優れた使用感を付与する量で用いることができ
る。通常組成物の約0.0001〜約30重量%加えら
れることができる。粘液物質としては、植物あるいは微
生物から得られる多糖類、動物から得られるタンパク質
類、さらに半合成セルロース高分子、半合成デンプン高
分子、半合成アルギン酸高分子、ポリビニル系高分子、
アルキレンオキサイド系高分子などが挙げられる。
【0027】粘液物質の代表的なものとしては、グアー
ガム、ローカストビンガム、カラギーナン、ガラクタ
ン、アラビアガム、トラガントガム、ペクチン、マンナ
ン、デンプン、メチルセルロース、カルボキシメチルセ
ルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、ヒド
ロキシエチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキ
シプロピルセルロースなどのセルロース誘導体、カルボ
キシメチルデンプン、メチルデンプンなどのデンプン誘
導体、アルギン酸プロピレングリコールエステルなどの
アルギン酸誘導体、キサンタンガム、デキストラン、サ
クシノグルカン、カードラン、ゼラチン、クインスシー
ド、アルギン酸ナトリウム、ソアギーナ、カゼイン、ア
ルブミン、コラーゲン、カルボキシビニルポリマー、ポ
リアクリル酸ソーダ、ポリビニルアルコール、ポリビニ
ルピロリドン、ポリビニルメチルエーテル、ポリエチレ
ンオキシドなどが挙げられる。水混和性有機溶媒として
は、エタノール、イソプロピルアルコール、エチレング
リコール、テトラヒドロフラン、エチレングリコールモ
ノエチルエーテルなどが挙げられる。
【0028】色剤としては、有機合成色素、天然色素、
無機顔料などが挙げられる。有機合成色素としては、黄
色5号(サンセットエローFCF)、赤色505号など
のアゾ系染料、赤色230号(エオシンYS)、赤色1
04号(フロキシンB)、赤色218号(テトラクロル
テトラブロモフルオレッセイン)、赤色223号、橙色
201号、赤色213号(ローダミンB)などのキサン
テン系染料、黄色204号(キリンエローSS)、黄色
203号(キリンエローWS)などのキノリン系染料、
青色1号などのトリフェニルメタン系染料、緑色201
号(アリザニンシアニングリーン)、緑色202号(キ
ニザリングリーンSS)、紫201号などのアンスラキ
ノン系染料、青色2号などのインジゴ系染料、黄色40
3号などのニトロ系染料、緑色204号などのピレン系
染料、緑色401号などのニトロソ系染料が挙げられ
る。
【0029】天然色素としては、ニンジン、オレンジ、
パプリカ、トマト、ベニの木、クチナシ、シソ、カブ、
ブドウ、ベニバナ、ソバ、黒カシの皮、カカオ豆、西洋
アカネ、紫根、ビートなどの植物から得られる色素、き
のこ、酵母、ラックカイガラ虫、サボテンのエンジ虫、
ナラの木のエンジ虫、ケルメスのエンジ虫、ウニなどか
ら得られる色素、β−カロチン、β−アポ−8−カロチ
ナール、カプサンチン、リロピン、ビキシン、クロシ
ン、カンタキサンチンなどのカロチノイド系色素、シソ
ニン、ラファニン、ニノシアニン、カルサミン、サフロ
ールイエロー、ルチン、クエルセチンなどのフラボノイ
ド系色素、リポフラビンなどのフラビン系色素、ラッカ
イン酸、カルミン酸、ケルメス酸、アリザリン、シコニ
ン、アルカニン、ニキノクロームなどのキノン系色素、
クロロフィルなどのポルフィリン系色素、クルクミンな
どのジケトン系色素、ベタニンなどのベタシアニジン系
色素が挙げられる。
【0030】無機顔料及びその他の機能性顔料として
は、マイカ、タルク、カオリン、炭酸カルシウム、炭酸
マグネシウム、無水ケイ酸、酸化アルミニウム、硫酸バ
リウムなどの体質顔料、ベンガラ、酸化クロム、黄酸化
鉄、群青、紺青、カーボンブラックなどの着色顔料、超
微粒子二酸化チタン、酸化亜鉛などの白色顔料、二酸化
チタン被覆雲母、魚鱗箔、オキシ塩化ビスマスなどの真
珠光沢顔料、窒化ホウ素、高分子樹脂微粒子、合成マイ
カ、ホトクロミック顔料などが挙げられる。アルカリと
しては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアル
カリ金属の水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムな
どのアルカリ金属の炭酸塩、水酸化マグネシウム、水酸
化カルシウムなどのアルカリ土類金属の水酸化物、炭酸
マグネシウム、炭酸カルシウムなどのアルカリ土類金属
の炭酸塩、トリエタノールアミンなどの脂肪族アミン
類、L−アルギニン等の塩基性アミノ酸類、ホウ砂など
が挙げられる。これらは本発明の目的及び意図に従うか
ぎり任意に制限無く使用できる。薬剤としては、血管拡
張剤、抗ヒスタミン剤、消炎剤、ビタミン剤、栄養剤、
ホルモン剤、制汗剤、抗炎症剤、皮脂抑制剤、皮脂分泌
促進剤、代謝改善剤、毛根機能賦活剤、過酸化脂質抑制
剤、細胞賦活剤、殺菌剤などが挙げられる。これらは本
発明の目的及び意図に従うかぎり任意に制限無く使用で
きる。
【0031】例えば、代表的な薬剤としては、アルブチ
ン、コウジ酸などのメラニン生成抑制剤、γ−オリザノ
ール、バイオ γ−リノレン酸油、グアイアズレン、β
−カロチンなどのプロビタミンA、ビタミンAアセテー
ト、ビタミンAパルミテートなどのビタミンA類、ビタ
ミンC、ビタミンC−2−ホスフェート、アスコルビン
酸モノステアリル、ビタミンC−2,6−ジパルミテー
トなどのビタミンC類、硝酸チアミンなどのビタミンB
1 類、リボフラビンなどのビタミンB2 類、ビタミンB
6 、ビタミンB6 の脂肪酸エステル、ニコチン酸、ニコ
チン酸アミド、ニコチン酸ベンジルエステル、ピリドキ
シン、ピリドキサール、ピリドキサミンなどのビタミン
6 類、シアノコバラミンなどのビタミンB12類、トコ
フェロールアセテート、トコフェロールカルシウムスク
シネートなどのビタミンE及びその誘導体、コレカルシ
フェロール、エルゴカルシフェロールなどのビタミンD
類、パントテン酸、パントテン酸エチルエーテルなどの
パントテン酸類、パントテニルアルコール、ビオチン、
センブリエキス、セファランチン、トウガラシチンキ、
ショウキョウチンキ、カンタリスチンキ、アロエエキ
ス、カモミラエキス、
【0032】クロレラエキス、大麦若葉エキス、イチョ
ウ葉エキス、アンズエキス、イブキトラノオ、ウコギ抽
出液、黄柏、黄連、甘草エキス、カンフル、高麗ニンジ
ン、シコニン、センブリエキス、桑白皮、たいそうエキ
ス、当帰、トマトオイル、トラウマチン酸、にんにくエ
キス、ハッカ油、ヒノキチオール、へちまエキス、ムク
ロジエキス、れいしエキス、マルメロ粘質物、紅花、ワ
レモコウ、ローズマリン酸エキス、ミニササニシキエキ
ス、エラブウミヘビ抽出物、カンタリスチンキ、プロテ
アーゼ、リゾチーム、リパーゼ、ムラミダーゼなどの酵
素類、組織呼吸促進因子、アセチルコリン、グルタチオ
ン、エスラジオール、エチニルエスラジオールなどの女
性ホルモン、男性ホルモン、脳下垂体ホルモン、プロス
タグランジン、ジエチルスチルベストロールなどの卵胞
ホルモン、β−グリチルレチン酸、グリチルリチン酸ジ
カリウムなどのグリチルリチン酸誘導体、アラントイン
などのアラントイン類、アズレン、ε−アミノカプロン
酸、ヒドロコルチゾン、プレドニゾン、プレドニゾロン
などの副腎皮質ホルモン、マレイン酸クロルフェニラミ
ン、塩酸ジフェンヒドラミン、アセチルサリチル酸、イ
ブプロフェン、オキシフェンブタゾン、フルフェナム
酸、インドメタシン、スリンダク、ナプロキセン、ケト
プロフェン、プラノプロフェン、ピロキシカム、ε−ア
ミノカプロン酸、イオウ、ウロカニン酸などのウロカニ
ン酸類、3−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−L−
アラニン、コハク酸、ジイソプロピルアミノジクロロア
セテート、
【0033】チオキソロン、尿素、臭素酸カリ、ミノキ
シジル、ジンクピリチオン、ピクトンオラミン、クロル
ヘキシジン類、ハロカルバンなどが挙げられる。また、
過酸化脂質抑制剤として知られた、L−シスチン、L−
システイン、あるいはそれらの誘導体、スーパーオキサ
イドディスムターゼ(SOD),タンニン、エンジュ、
ルチン、プラルミン、プラトニン、カプサイシン類、黄
ゴンエキスなど、細胞賦活剤として知られた、エピコレ
スタノールあるいはそのリン酸エステル、EGF、リボ
核酸、デオキシリボ核酸、牛胎盤由来皮膚線維芽細胞賦
活物質含有液、子牛血清エキス、牛脾臓抽出エキス、L
−アルギニン、ローヤルゼリーなどが挙げられる。ま
た、保湿剤として挙げたもの、ビタミン類あるいは生理
活性物質として挙げたもの、その他の添加物もそれの有
する特定の活性、例えば、生物活性を利用する場合には
薬剤として考えられる。
【0034】本発明において用いられる水相成分の代表
的具体的例としては、精製水単独、あるいは精製水、
1,3−ブチレングリコール、及びPEG1500を含
むもの、精製水、グリセリン、トリエタノールアミン、
及びジプロピレングリコールを含むもの、精製水、及び
プロピレングリコールを含むものが挙げられる。本発明
において用いられる油相成分の使用割合は、広い範囲で
目的及び得られる最終製品の性状により選択され、例え
ば、10重量%から90重量%、より好適にはバニシン
グクリームなどでは10重量%から30重量%、中性ク
リームの場合30重量%から50重量%、コールドクリ
ームの場合50重量%から85重量%であることができ
る。より好適には、本発明において用いられる油相成分
の使用割合は、例えば、油相成分としてスクワラン、ス
テアリン酸、ベヘニルアルコール、オクチルドデシルア
ルコール、トリオクタン酸グリセリル、POE(20)
ソルビタンモノステアリン酸エステル、ソルビタンモノ
ステアリン酸エステル、親油型モノステアリン酸グリセ
リン、アボガド油、メチルポリシロキサン、
【0035】濃グリセリン、及び1,3−ブチレングリ
コールを含むものを用いている場合25重量%から45
重量%、より好しくは30重量%から40重量%、さら
に好しくは33重量%から36重量%で、例えば、油相
成分としてスクワラン、ベヘニルアルコール、自己乳化
型モノステアリン酸グリセリン、オクチルドデシルアル
コール、レシチン、アボガド油、ゴマ油、オリーブ油、
及び濃グリセリンを含むものを用いている場合25重量
%から50重量%、より好しくは30重量%から45重
量%、さらに好しくは34重量%から38重量%で、例
えば、油相成分としてステアリン酸、ステアリルアルコ
ール、水添ラノリン、スクワラン、及びオクチルドデシ
ルアルコールを含むものあるいはセタノール、ステアリ
ン酸、ワセリン、スクワラン、及びグリセロールトリ2
−エチルヘキサン酸エステルを含むものを用いている場
合20重量%から45重量%、より好しくは25重量%
から40重量%、さらに好しくは28重量%から33.
3量%であってよい。本発明においては、O/W型エマ
ルジョンを安定化できるように選択して、使用成分、例
えば、脂肪酸類、高級アルコール、脂肪酸エステル、油
脂類、ロウ類、及び界面活性剤などに応じて、所要のH
LB値を与えるようにする。本発明においては、油相成
分と水相成分との使用割合は、O/W型エマルジョンを
安定化できる範囲で任意に選択でき、その割合は、使用
成分、例えば、脂肪酸類、高級アルコール、脂肪酸エス
テル、油脂類、ロウ類、及び界面活性剤などに応じて異
なるが、おおよそ油相成分が約30〜40重量%の範囲
で、水相成分が約60〜70重量%の範囲であることが
好ましい。
【0036】本発明において用いられる代表的な薬剤の
配合割合は、広い範囲で目的及び得られる最終製品の性
状により選択され、例えば、天然ビタミンE等の場合
0.001重量%から1.00重量%、好しくは0.0
10重量%から0.50重量%、より好しくは0.15
重量%から0.30重量%であるが、これ以上添加する
こともできる。また、バイオ γ−リノレン酸油等の場
合0.05重量%から3.00重量%、好しくは0.1
0重量%から1.50重量%、より好しくは0.50重
量%から1.00重量%であるが、これ以上添加するこ
ともできる。さらにまた、グアイアズレンあるいはβ−
カロチン等の場合0.00001重量%から1.00重
量%、好しくは0.0001重量%から0.2重量%、
より好しくは0.0004重量%から0.05重量%で
あるが、これ以上添加することもできる。本発明におい
ては、その生成物クリーム中にはさらに紫外線防除剤、
紫外線吸収剤などを添加してあってよく、例えば、ケイ
皮酸系紫外線吸収剤、安息香酸系紫外線吸収剤、ジベン
ゾイルメタン系紫外線吸収剤が挙げられる。本発明にお
いては、その生成物クリーム中にはさらにEDTAなど
のキレート化剤、クエン酸ナトリウム、乳酸、乳酸ナト
リウムなどの緩衝剤を添加してあってよい。またパラベ
ンなどの防腐剤などを加えることもできるが、生成物ク
リームを冷蔵あるいは冷凍保存する場合など、その添加
を省くこともできる。冷蔵あるいは冷凍保存された本発
明のクリーム製品は、優れた使用感を示す場合もある。
【0037】
【実施例】次に本発明を実施例により具体的に説明する
が、これは単に本発明をより良く理解するためのもので
あって本発明を限定することを意図するものでなく、本
発明はその思想に従い、種々の態様が当業者にとって容
易に導き出すことが可能である。 実施例1: 成分 配合量 (a) 油相成分 (wt/wt) (1)ベヘニルアルコール 2.00 (2)親油型モノステアリン酸グリセリン 2.00 (3)ステアリン酸 2.00 (4)スクワラン 6.00 (5)トリオクタン酸グリセリル 8.00 (6)吸着精製ラノリン 2.00 (7)シアバター 1.00 (8)アボガド油 2.00 (9)メチルポリシロキサン 0.40 (10)1,3−ブチレングリコール 4.00 (11)濃グリセリン 8.00 (b) 水相成分 (12)精製水 61.39 (13)水酸化カリウム 0.20 (c) その他の成分 (14)天然ビタミンE 0.20 (15)バイオ γ−リノレン酸油 0.80 (16)β−カロチン 0.01 合計 100.00
【0038】油相成分(1)〜(11)を一緒にし、
「みずほ式真空乳化装置PVQ−5」を使用し、バトル
ミキサーは約50rpm、そしてホモミキサーは約10
00rpmで攪拌しながら約20〜30mmHgの圧力
下、徐々に加温し、混合物の溶解性を観察した。約30
℃から約50℃まで約30分間かけて温度上昇し、それ
から約52℃までは約3分間で温度上昇し、さらにそれ
から約54℃までは約3分間で温度上昇した。約50℃
では混合物の一部に不溶解物が観察され、約52℃では
ほんの僅かな不溶解物が観察され、約54℃では、ほぼ
透明に溶解しているのが観察された。約54℃で得られ
た前記油相成分溶解物に、溶解処理されてかつ予め約5
4℃にされた水相成分(12),(13)を徐々に添加
しながら約20〜30mmHgの圧力下、バトルミキサ
ーは約30rpm、そしてホモミキサーは約2500r
pmで約54℃で攪拌して乳化混合した。転相は、水相
部約60%のところで起きた。
【0039】以下約30℃までこの減圧下に撹拌し、冷
却した。こうして得られた乳化物に、成分(14)天然
ビタミンE、(15)バイオγ−リノレン酸油及び(1
6)β−カロチンを予め常温で添加混合しておいた液を
約40℃にし、約40℃で混合し、ゆるやかに攪拌しな
がら冷却処理し、約30℃まで冷却し、目的とするクリ
ームを得た。製品の乳化状態は優れていた。また冷蔵下
1週間の保存後もその安定性は良好であった。きめ細や
かな均一性のあるクリームが得られた。こうして得られ
たクリームについてパネラー5人による官能試験を行っ
た。年齢20歳から30歳までの女性5人の皮膚に朝及
び夕方の1日2回上記クリームを1週間塗布した。その
結果、使用感はいずれも良好とされ、いずれのパネラー
においても、そのクリームに刺激はないとされ、さらに
皮膚が赤くなるとか、かゆみを生ずることは全くなかっ
た。
【0040】実施例2:実施例1の最初の油相成分
(1)〜(11)の混合物の溶解処理及び水相成分を添
加しての乳化処理を、約100mmHgの圧力下で行
い、水相成分を約55℃で混合した以外、実施例1と同
様の成分を用いかつ同様に処理した。油相成分(1)〜
(11)の混合物は約50℃では混合物の一部に不溶解
物が観察され、約52℃で僅かな不溶解物が観察され、
約53℃ではほんの僅かな不溶解物が観察され、約55
℃では、ほぼ透明に溶解しているのが観察された。転相
は、水相部約60%のところで起きた。製品の乳化状態
は優れていた。また冷蔵下1週間の保存後もその安定性
は良好であった。きめ細やかな均一性のあるクリームが
得られた。
【0041】実施例3:最初の油相成分(1)〜(1
1)の混合物の溶解処理及び水相成分を添加しての乳化
処理を、約200mmHgの圧力下で行い、水相成分を
約56℃で混合した以外、実施例1と同様の成分を用い
かつ同様に処理した。油相成分(1)〜(11)の混合
物は約50℃では混合物の一部に不溶解物が観察され、
約52℃で僅かな不溶解物が観察され、約54℃ではほ
んの僅かな不溶解物が観察され、約56℃では、ほぼ透
明に溶解しているのが観察された。転相は、水相部約6
0%のところで起きた。製品の乳化状態は優れていた。
また冷蔵下1週間の保存後もその安定性は良好であっ
た。きめ細やかな均一性のあるクリームが得られた。
【0042】比較例1:実施例1の最初の油相成分
(1)〜(11)の混合物の溶解処理を常圧下で行い、
水相成分を添加しての乳化処理を、約460mmHgの
圧力下で行い、水相成分を約57℃で混合した以外、実
施例1と同様の成分を用いかつ同様に処理した。油相成
分(1)〜(11)の混合物は約50℃では混合物の一
部が不溶であり、約52℃では一部不溶解物が観察さ
れ、約55℃では僅かな不溶解物が観察され、約57℃
でようやく、ほぼ透明に溶解しているのが観察された。
転相は、水相部約60%のところで起きた。
【0043】実施例4: 成分 配合量 (a) 油相成分 (wt/wt) (1)ベヘニルアルコール 4.00 (2)ステアリン酸 2.00 (3)オクチルドデシルアルコール 2.00 (4)トリオクタン酸グリセリル 4.00 (5)POE(20)ソルビタンモノ 1.00 ステアリン酸エステル (6)ソルビタンモノステアリン酸エステル 1.00 (7)親油型モノステアリン酸グリセリン 2.00 (8)スクワラン 8.00 (9)アボガド油 2.00 (10)メチルポリシロキサン 0.40 (11)濃グリセリン 4.00 (12)1,3−ブチレングリコール 4.00 (b) 水相成分 (13)精製水 64.59 (c) その他の成分 (14)天然ビタミンE 0.20 (15)バイオ γ−リノレン酸油 0.80 (16)グアイアズレン 0.01 合計 100.00
【0044】油相成分(1)〜(12)を一緒にし、
「みずほ式真空乳化装置PVQ−5」を使用し、バトル
ミキサーは約50rpm、そしてホモミキサーは約10
00rpmで攪拌しながら約20〜30mmHgの圧力
下、徐々に加温し、混合物の溶解性を観察した。約51
℃では混合物の一部に不溶解物が観察され、約55℃で
はほんの僅かな不溶解物が観察され、約56℃では、ほ
ぼ透明に溶解しているのが観察された。約56℃で得ら
れた溶解物に、溶解処理されてかつ予め約56℃にされ
た水相成分(13)を徐々に添加しながら約20〜30
mmHgの圧力下、バトルミキサーは約30rpm、そ
してホモミキサーは約2500rpmで約56℃で攪拌
して乳化混合した。転相は、水相部約35%のところで
起きた。
【0045】以下約30℃までこの減圧下に撹拌し、冷
却した。成分(14)天然ビタミンE、(15)バイオ
γ−リノレン酸油及び(16)グアイアズレンを予め
常温で混合しておいた液を約40℃にし、それをこうし
て得られた乳化物に、約40℃で混合し、ゆるやかに攪
拌しながら冷却処理し、約30℃まで冷却し、目的とす
るクリームを得た。製品の乳化状態は優れていた。また
冷蔵下1週間の保存後もその安定性は良好であった。き
め細やかな均一性のあるクリームが得られた。こうして
得られたクリームについてパネラー5人による官能試験
を行った。年齢20歳から30歳までの女性5人の皮膚
に朝及び夕方の1日2回上記クリームを1週間塗布し
た。その結果、使用感はいずれも良好とされ、いずれの
パネラーにおいても、そのクリームに刺激はないとさ
れ、さらに皮膚が赤くなるとか、かゆみを生ずることは
全くなかった。
【0046】実施例5:実施例4の最初の油相成分
(1)〜(12)の混合物の溶解処理及び水相成分を添
加しての乳化処理を、約100mmHgの圧力下で行
い、水相成分を約58℃で混合した以外、実施例4と同
様の成分を用いかつ同様に処理した。油相成分(1)〜
(12)の混合物は約54℃では混合物の一部に不溶解
物が観察され、約57℃ではほんの僅かな不溶解物が観
察され、約58℃では、ほぼ透明に溶解しているのが観
察された。転相は、水相部約35%のところで起きた。
製品の乳化状態は優れていた。また冷蔵下1週間の保存
後もその安定性は良好であった。きめ細やかな均一性の
あるクリームが得られた。
【0047】比較例2:最初の油相成分(1)〜(1
2)の混合物の溶解処理を常圧下で行い、水相成分を添
加しての乳化処理を、約460mmHgの圧力下で行
い、水相成分を約59℃で混合した以外、実施例4と同
様の成分を用いかつ同様に処理した。油相成分(1)〜
(12)の混合物は約55℃では混合物の一部が不溶で
あり、約58℃では一部不溶解物が観察され、約59℃
でようやく、ほぼ透明に溶解しているのが観察された。
転相は、水相部約35%のところで起きた。
【0048】実施例6: 成分 配合量 (a) 油相成分 (wt/wt) (1)ベヘニルアルコール 2.0000 (2)親油型モノステアリン酸グリセリン 2.0000 (3)ステアリン酸 2.0000 (4)スクワラン 6.0000 (5)トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 8.0000 (6)吸着精製ラノリン 2.0000 (7)オリーブ油 2.0000 (8)シアバター 1.0000 (9)γ−リノレン酸油(バイオ) 0.8000 (10)天然ビタミンE 0.2000 (11)濃グリセリン 8.0000 (12)1,3−ブチレングリコール 4.0000 (b) 水相成分 (13)水酸化カリウム 0.2000 (14)精製水 60.2996 (c) その他の成分 (15)β−カロチン(30%) 0.0004 (16)ヒノキチオール 0.0250 (17)ブルシン変性95度エチルアルコール 1.4750 合計 100.0000
【0049】油相成分(1)〜(12)を一緒にし、
「みずほ式真空乳化装置PVQ−5」(容量5リット
ル)を使用し、バトルミキサーは約50rpm、そして
ホモミキサーは約1000rpmで攪拌しながら約0〜
10mmHgの圧力下、徐々に加温し、混合物の溶解性
を観察した。約50℃から約55℃まで約10分間かけ
て温度上昇させ、それから約55℃で約15分間保持し
た。約50℃では混合物の一部に不溶解物が観察された
が、約55℃では、透明に溶解しているのが観察され
た。約55℃で得られた溶解物に、溶解処理されてかつ
予め約55℃にされた水相成分(13)及び(14)を
徐々に添加しながら減圧下、バトルミキサーは約30r
pm、そしてホモミキサーは約2500rpmで約55
℃で攪拌して乳化混合した。以下約30℃までこの減圧
下に撹拌し、冷却した。成分(15)β−カロチン(3
0%)、(16)ヒノキチオール及び(17)ブルシン
変性95度エチルアルコールを予め常温で混合しておい
た液を約40℃にし、それをこうして得られた乳化物
に、約40℃で混合し、ゆるやかに攪拌しながら冷却処
理し、約30℃まで冷却し、目的とするクリームを得
た。製品の乳化状態は優れていた。また冷蔵下1週間の
保存後もその安定性は良好であった。きめ細やかな均一
性のあるクリームが得られた。
【0050】実施例7:実施例6の最初の油相成分
(1)〜(12)の混合物の溶解処理及び水相成分を添
加しての乳化処理を、約50mmHgの圧力下で行い、
水相成分を約57℃で混合した以外、実施例6と同様の
成分を用いかつ同様に処理した。油相成分(1)〜(1
2)の混合物は約50℃では混合物の一部に不溶解物が
観察され、約55℃ではほんの僅かな不溶解物が観察さ
れ、約57℃では、ほぼ透明に溶解しているのが観察さ
れた。転相は、水相部約40%のところで起きた。製品
の乳化状態は優れていた。また冷蔵下1週間の保存後も
その安定性は良好であった。きめ細やかな均一性のある
クリームが得られた。粘度を測定したところ、1850
0cps(東京計器B型粘度計:30℃,12rpm.
2min.ローターNo.4)で、pH(20℃)7.
73で、POV過酸物価:0.37であった。
【0051】実施例8:最初の油相成分(1)〜(1
2)の混合物の溶解処理及び水相成分を添加しての乳化
処理を、約100mmHgの圧力下で行い、水相成分を
約59℃で混合した以外、実施例6と同様の成分を用い
かつ同様に処理した。油相成分(1)〜(12)の混合
物は約50℃では混合物の一部に不溶解物が観察され、
約55℃では僅かな不溶解物が観察され、約57℃では
ほんの僅かな不溶解物が観察され、約59℃では、ほぼ
透明に溶解しているのが観察された。転相は、水相部約
40%のところで起きた。製品の乳化状態は優れてい
た。また冷蔵下1週間の保存後もその安定性は良好であ
った。きめ細やかな均一性のあるクリームが得られた。
粘度を測定したところ、17,200cps(東京計器
B型粘度計:30℃,12rpm.2min.ローター
No.4)で、pH(20℃)7.82であった。
【0052】実施例9:最初の油相成分(1)〜(1
2)の混合物の溶解処理及び水相成分を添加しての乳化
処理を、約200mmHgの圧力下で行い、水相成分を
約65℃で混合した以外、実施例6と同様の成分を用い
かつ同様に処理した。油相成分(1)〜(12)の混合
物は約50℃では混合物の一部に不溶解物が観察され、
約65℃では、ほぼ透明に溶解しているのが観察され
た。製品の乳化状態は優れていた。また冷蔵下1週間の
保存後もその安定性は良好であった。きめ細やかな均一
性のあるクリームが得られた。
【0053】実施例10:最初の油相成分(1)〜(1
2)の混合物の溶解処理及び水相成分を添加しての乳化
処理を、約300mmHgの圧力下で行い、水相成分を
約66℃で混合した以外、実施例6と同様の成分を用い
かつ同様に処理した。油相成分(1)〜(12)の混合
物は約50℃では混合物の一部に不溶解物が観察され、
約55℃では僅かな不溶解物が観察され、約62℃では
ほんの僅かな不溶解物が観察され、約66℃では、ほぼ
透明に溶解しているのが観察された。転相は、水相部約
40%のところで起きた。製品の乳化状態は優れてい
た。また冷蔵下1週間の保存後もその安定性は良好であ
った。きめ細やかな均一性のあるクリームが得られた。
粘度を測定したところ、15,050cps(東京計器
B型粘度計:30℃,12rpm.2min.ローター
No.4)で、pH(20℃)7.84であった。
【0054】比較例3:最初の油相成分(1)〜(1
2)の混合物の溶解処理を常圧下で行った。撹拌は約4
00rpmで行った。油相成分(1)〜(12)の混合
物は約55℃では混合物の一部に不溶解物が観察され、
粘性のある液体で、約65℃では幾分透明に溶解して、
約72℃で透明性のある液体となっているのが観察され
た。、水相成分を添加しての乳化処理を、約460mm
Hgの圧力下で行い、水相成分を約59℃で混合する以
外、実施例1と同様の成分を用いかつ同様に処理した。
油相成分(1)〜(12)の混合物は約55℃では混合
物の一部が不溶であり、約58℃では一部不溶解物が観
察され、約59℃でようやく、ほぼ透明に溶解している
のが観察された。転相は、水相部約35%のところで起
きた。
【0055】以上実施例及び比較例から明らかなよう
に、予想外にも減圧下に油相成分を溶解処理することに
よりより低い温度で溶解処理ができることが明らかとな
った。一般に油相成分はその入手先、天然か合成かによ
り、さらに混合成分の組成によってもその溶解温度は異
なるが、通常完全に溶解するため少なくとも70℃以
上、極く一般的には80℃あるいはそれ以上まで加熱さ
れて溶解されるが、減圧下に加熱することで実質的によ
り低い温度で化粧品クリームの製造に使用可能に溶解で
きることが判明した。これは昇華するような特別なもの
を除き沸点と異なり、減圧としても融点の降下は期待で
きないとの物理化学的な理論上の予測からは全く予想外
のことである。融点は混合物では、純粋物よりより低い
温度でかつより広い範囲で溶けはじめから完全に溶融す
るという挙動を示すが、融点と圧力との関係からみて、
例え0mmHgに減圧しても1℃より大きく融点が降下
することはないはずである。減圧にすることにより、化
粧品クリームの原料である油相成分混合物がこのように
より低い温度で溶解できることは知られていない。これ
は理論的あるいは細部の現象観察に基づいたものではな
いが、化粧品クリームの原料である油相成分混合物の固
体中には空気などが多量に含まれ、加熱に伴いそれら気
体成分が膨張などにより出て来て、固体の表面などで断
熱層としての働きをして熱の伝達を阻害し、結果として
通常の溶解処理では高い温度にしなければ溶解を達成で
きなかったものであると考えられる。ところが、減圧状
態では断熱層を形成するような空気などを効率よく固体
の表面などから除くことができ、伝熱性が阻害されるこ
とがないためではないかと考えられる。したがって、本
発明はこの様な思想に基づく如何なる手法によっても、
実質的により温和な化粧品クリームの原料である油相成
分混合物の溶解処理を達成する方法も含んだ態様のもの
である。化粧品の油相成分混合物には長時間加熱した
り、高い温度に加熱すると、複雑な組成の一部の成分が
酸化されたり、分解したりするものがあるが、本発明の
方法によればこれらを有効に防ぐことが可能となる。
【0056】実施例11: 成分 配合量 (a) 油相成分 (wt/wt) (1)ベヘニルアルコール 4.00 (2)自己乳化型モノステアリン酸グリセリン 4.00 (3)オクチルドデシルアルコール 2.00 (4)スクワラン 4.00 (5)レシチン 2.00 (6)アボガド油 2.00 (7)ゴマ油 0.80 (8)オリーブ油 2.00 (9)濃グリセリン 16.00 (b) 水相成分 (10)精製水 62.19 (c) その他の成分 (11)天然ビタミンE 0.20 (12)バイオ γ−リノレン酸油 0.80 (13)β−カロチン 0.01 合計 100.00
【0057】油相成分(1)〜(9)を一緒にし、実施
例1及び実施例6〜10と同様の条件でホモミキサーを
用い攪拌しながら混合溶解処理し、得られた溶解物に、
予め加温された水相成分である(10)精製水を徐々に
添加しながら乳化混合する。成分(11)天然ビタミン
E、(12)バイオ γ−リノレン酸油及び(13)β
−カロチンを予め常温で混合しておいた液を約40℃に
し、それをこうして得られた乳化物に混合し、ゆるやか
に攪拌しながら冷却処理し、更に約30℃まで冷却し、
目的とするクリームを得た。製品の乳化状態は優れてい
た。また冷蔵下1週間の保存後もその安定性は良好であ
った。こうして得られたクリームについてパネラー5人
による官能試験を行った。年齢20歳から30歳までの
女性5人の皮膚に朝及び夕方の1日2回上記クリームを
1週間塗布する。その結果、使用感はいずれも良好とさ
れ、いずれのパネラーにおいてもそのクリームに刺激は
ないとされ、さらに皮膚が赤くなるとかかゆみを生ずる
ことはなかった。
【0058】実施例12: 成分 配合量 (a) 油相成分 (wt/wt) (1)ステアリルアルコール 4.00 (2)ステアリン酸 2.00 (3)水添ラノリン 4.00 (4)スクワラン 9.00 (5)オクチルドデシルアルコール 10.00 (6)POE(20)セチルアルコールエーテル 3.00 (7)モノステアリン酸グリセリン 2.00 (b) 水相成分 (9)精製水 56.00 (10)1,3−ブチレングリコール 4.00 (11)PEG 1500 4.00 (12)天然保湿剤 0.99 (c) その他の成分 (13)天然ビタミンE 0.20 (14)バイオ γ−リノレン酸油 0.80 (15)β−カロチン 0.01 合計 100.00
【0059】油相成分(1)〜(7)を一緒にし、実施
例1及び実施例6〜10と同様の条件でホモミキサーを
用い攪拌しながら混合溶解処理し、得られた溶解物中
に、予め加温された水相成分である(9)〜(12)の
混合物を徐々に添加しながら攪拌して乳化混合した。成
分(13)天然ビタミンE、(14)バイオ γ−リノ
レン酸油及び(15)β−カロチンを予め常温で混合し
ておいた液を約40℃にし、それをこうして得られた乳
化物に、約40℃で混合し、ゆるやかに攪拌しながら冷
却処理し、更に約30℃まで冷却し、目的とするクリー
ムを得た。製品の乳化状態は優れていた。また冷蔵下1
週間の保存後もその安定性は良好であった。こうして得
られたクリームについてパネラー5人による官能試験を
行う。年齢20歳から30歳までの女性5人の皮膚に朝
及び夕方の1日2回上記クリームを1週間塗布する。そ
の結果、使用感はいずれも良好とされ、いずれのパネラ
ーにおいてもそのクリームに刺激はないとされ、さらに
皮膚が赤くなるとかかゆみを生ずることはない。なお、
上記の組成成分に加え、さらに防腐剤、香料を添加した
ものも製品の乳化状態は優れていた。
【0060】実施例13: 成分 配合量 (a) 油相成分 (wt/wt) (1)ステアリルアルコール 4.00 (2)ステアリン酸 8.00 (3)ステアリン酸ブチル 6.00 (4)モノステアリン酸グリセリン 2.00 (b) 水相成分 (5)精製水 72.09 (6)プロピレングリコール 5.00 (7)水酸化カリウム 0.40 (8)天然保湿剤 1.00 (c) 香料 0.50 (d) その他の成分 (9)天然ビタミンE 0.20 (10)バイオ γ−リノレン酸油 0.80 (11)β−カロチン 0.01 合計 100.00
【0061】油相成分(1)〜(4)を一緒にし、実施
例1及び実施例6〜10と同様の条件で撹拌しながら混
合溶解処理し、得られた溶解物に同条件下で香料を加
え、こうして得られた混合物中に、予め加熱調製された
水相混合物を徐々に添加しながら攪拌して乳化混合す
る。成分(9)天然ビタミンE、(10)バイオ γ−
リノレン酸油及び(11)β−カロチンを予め常温で混
合しておいた液を、約40℃にし、それをこうして得ら
れた乳化物に、約40℃で混合し、冷却処理し、更に約
30℃まで冷却し、目的とするクリームを得た。製品の
乳化状態は優れていた。また冷蔵下1週間の保存後もそ
の安定性は良好であった。
【0062】実施例14: 成分 配合量 (a) 油相成分 (wt/wt) (1)セチルアルコール 5.00 (2)ステアリン酸 3.00 (3)ワセリン 5.00 (4)スクワラン 10.00 (5)グリセロールトリ2−エチルヘキサン酸エステル 7.00 (6)プロピレングリコールモノステアリン酸エステル 3.00 (7)POE(20)セチルアルコールエーテル 3.00 (b) 水相成分 (8)精製水 49.49 (9)ジプロピレングリコール 5.00 (10)トリエタノールアミン 1.00 (11)グリセリン 2.00 (12)ビフィズス菌乳醗酵物 5.00 (c) 香料 0.50 (d) その他の成分 (13)天然ビタミンE 0.20 (14)バイオ γ−リノレン酸油 0.80 (15)β−カロチン 0.01 合計 100.00
【0063】油相成分(1)〜(7)を一緒にし、実施
例1及び実施例6〜10と同様の条件で撹拌しながら混
合溶解処理し、得られた溶解物に同条件下で香料を加
え、こうして得られた混合物中に、予め加温調製された
水相混合物を徐々に添加しながら攪拌して乳化混合し
た。成分(13)天然ビタミンE、(14)バイオ γ
−リノレン酸油及び(15)β−カロチンを予め常温で
混合しておいた液を、約40℃にし、それをこうして得
られた乳化物に、約40℃で混合し、冷却処理し、更に
約30℃まで冷却し、目的とするクリームを得た。製品
の乳化状態は優れており、さっぱりした感触のクリーム
であった。また冷蔵下1週間の保存後もその安定性は良
好であった。
【0064】実施例15: 成分 配合量 (a) 油相成分 (wt/wt) (1)固形パラフィン 5.00 (2)ミツロウ 10.00 (3)ワセリン 15.00 (4)流動パラフィン 31.00 (5)モノステアリン酸グリセリン 2.00 (6)POE(20)ソルビタン モノラウリン酸エステル 2.00 (b) 水相成分 (7)精製水 28.29 (8)1,3−ブチレングリコール 2.00 (9)ホウ砂 0.20 (10)ビフィズス菌乳醗酵物 3.00 (c) 香料 0.50 (d) その他の成分 (11)天然ビタミンE 0.20 (12)バイオ γ−リノレン酸油 0.80 (13)β−カロチン 0.01 合計 100.00
【0065】油相成分(1)〜(6)を一緒にし実施例
1及び実施例6〜10と同様の条件で撹拌しながら混合
溶解処理し、得られた溶解物に同条件下で香料を加え、
こうして得られた混合物中に、予め加温調製された水相
混合物を徐々に添加しながら攪拌して乳化混合した。成
分(11)天然ビタミンE、(12)バイオ γ−リノ
レン酸油及び(13)β−カロチンを予め常温で混合し
ておいた液を、約40℃にし、それをこうして得られた
乳化物に、約40℃で混合し、冷却処理し、更に約30
℃まで冷却し、目的とするクリームを得た。製品の乳化
状態は優れており、さっぱりした感触のクリームであっ
た。また冷蔵下1週間の保存後もその安定性は良好であ
った。
【0066】実施例16: 成分 配合量 (a) 油相成分 (wt/wt) (1)マイクロクリスタリン ワックス 9.00 (2)固形パラフィン 2.00 (3)ミツロウ 3.00 (4)ワセリン 5.00 (5)還元ラノリン 5.00 (6)スクワラン 29.00 (7)ヘキサデシルアジピン酸エステル 10.00 (8)モノオレイン酸グリセリン 3.50 (9)POE(20)ソルビタン モノオレイン酸エステル 1.00 (b) 水相成分 (10)精製水 25.99 (12)プロピレングリコール 3.00 (13)ビフィズス菌乳醗酵物 2.00 (c) 香料 0.50 (d) その他の成分 (14)天然ビタミンE 0.20 (15)バイオ γ−リノレン酸油 0.80 (16)β−カロチン 0.01 合計 100.00
【0067】油相成分(1)〜(9)を一緒にし、実施
例1及び実施例6〜10と同様の条件で撹拌しながら混
合溶解処理し、得られた溶解物に同条件下で香料を加
え、こうして得られた混合物中に、予め加温調製された
水相混合物を徐々に添加しながら攪拌して乳化混合し
た。成分(14)天然ビタミンE、(15)バイオ γ
−リノレン酸油及び(16)β−カロチンを予め常温で
混合しておいた液を、約40℃にし、それをこうして得
られた乳化物に、約40℃で混合し、冷却処理し、更に
約30℃まで冷却し、目的とするクリームを得た。製品
の乳化状態は優れており、さっぱりした感触のクリーム
であった。また冷蔵下1週間の保存後もその安定性は良
好であった。
【0068】実施例17: 成分 配合量 (a) 油相成分 (wt/wt) (1)ステアリン酸 2.00 (2)セチルアルコール 3.00 (3)ワセリン 10.00 (4)流動パラフィン 33.00 (5)イソプロピルミリステート 10.00 (6)モノステアリン酸グリセリン 2.50 (7)POE(20)ソルビタン モノステアリン酸エステル 2.50 (b) 水相成分 (8)精製水 30.89 (9)水酸化カリウム 0.10 (10)プロピレングリコール 3.00 (11)ビフィズス菌乳醗酵物 2.00 (c) 香料 0.50 (d) その他の成分 (12)天然ビタミンE 0.20 (13)バイオ γ−リノレン酸油 0.80 (14)β−カロチン 0.01 合計 100.00
【0069】油相成分(1)〜(7)を一緒にし、実施
例1及び実施例6〜10と同様の条件で撹拌しながら混
合溶解処理し、得られた溶解物に同条件下で香料を加
え、こうして得られた混合物中に、予め約60℃で加熱
調製された水相混合物を徐々に添加しながら攪拌して乳
化混合した。成分(12)天然ビタミンE、(13)バ
イオ γ−リノレン酸油及び(14)β−カロチンを予
め常温で混合しておいた液を、約40℃にし、それをこ
うして得られた乳化物に、約40℃で混合し、冷却処理
し、更に約30℃まで冷却し、目的とするクリームを得
た。製品の乳化状態は優れており、さっぱりした感触の
クリームであった。また冷蔵下1週間の保存後もその安
定性は良好であった。
【0070】
【発明の効果】本発明では、従来技術の油相成分を少な
くとも70℃あるいはそれ以上の温度で加熱溶解し、続
いて70℃あるいはそれ以上の温度で乳化処理するとい
うことを避け、より低温下に油相成分を溶解処理し、よ
り低温下に油相成分と水相成分とを混合して乳化処理で
きる。その結果、熱に対して不安定な有用成分などを任
意に配合できると共にその分解を防ぐことができ、刺激
物の生成を抑えることができ、そのクリームの長期間な
どの使用により、アレルギーを起こして皮膚が赤くなる
とか、あるいはかゆくなるという問題が生じない。そし
て、本発明の方法では、低温下に製造するにもかかわら
ず、製品の品質も良好で、その使用感も満足できるもの
である。本発明では、低温下にすべての製造を行うこと
ができるので、抗酸化剤などを加えることを省くことが
でき、成分の分解などに伴う問題を防ぐことができる。
本発明の方法で製造された製品は、抗酸化剤などを加え
ることを省くことができ、かつそれを低温下に保存して
も品質は良好である。ある場合には、そのクリームは、
冷凍などして保存してもその使用感や品に問題なく、か
つ使用時の使い心地も優れている。また、バニシングク
リームでは乳化処理にアルカリを用いることから、どう
しても75℃から85℃という高い温度でその乳化処理
までをしなければならず、熱に対して不安定な成分を用
いることができなかったが、本発明では、それより低い
温度で処理でき、使用感においても問題のない製品が得
られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来法によるO/W型クリームの製造工程図を
示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 7/48 9/107 B

Claims (37)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油相成分と水相成分とから、O/W型皮
    膚用クリームを製造するにあたり、油相成分を減圧下低
    温で混合溶解処理し、次にこうして溶解処理して得られ
    た油相成分と水相成分とを混合して低温下で乳化処理す
    ることを特徴とするO/W型皮膚用クリームの製造方
    法。
  2. 【請求項2】 油相成分の混合溶解処理工程が、約0か
    ら約300mmHgのもとで行われるものであることを
    特徴とする請求項1記載のO/W型皮膚用クリームの製
    造方法。
  3. 【請求項3】 油相成分の混合溶解処理工程が、約0か
    ら約200mmHgのもとで行われるものであることを
    特徴とする請求項1記載のO/W型皮膚用クリームの製
    造方法。
  4. 【請求項4】 油相成分の混合溶解処理工程が、約0か
    ら約100mmHgのもとで行われるものであることを
    特徴とする請求項1記載のO/W型皮膚用クリームの製
    造方法。
  5. 【請求項5】 油相成分の混合溶解処理工程が、約0か
    ら約50mmHgのもとで行われるものであることを特
    徴とする請求項1記載のO/W型皮膚用クリームの製造
    方法。
  6. 【請求項6】 油相成分の混合溶解処理工程が、約0か
    ら約30mmHgのもとで行われるものであることを特
    徴とする請求項1記載のO/W型皮膚用クリームの製造
    方法。
  7. 【請求項7】 油相成分の混合溶解処理工程が、約0か
    ら約10mmHgのもとで行われるものであることを特
    徴とする請求項1記載のO/W型皮膚用クリームの製造
    方法。
  8. 【請求項8】 油相成分の混合溶解処理工程が、不活性
    雰囲気中で行われるものであることを特徴とする請求項
    1〜7のいずれかに記載のO/W型皮膚用クリームの製
    造方法。
  9. 【請求項9】 油相成分の混合溶解処理工程が、約40
    ℃から約65℃で行われるものであることを特徴とする
    請求項1〜8のいずれかに記載のO/W型皮膚用クリー
    ムの製造方法。
  10. 【請求項10】 油相成分の混合溶解処理工程が、約4
    5℃から約60℃で行われるものであることを特徴とす
    る請求項1〜8のいずれかに記載のO/W型皮膚用クリ
    ームの製造方法。
  11. 【請求項11】 油相成分の混合溶解処理工程が、約5
    0℃から約59℃で行われるものであることを特徴とす
    る請求項1〜8のいずれかに記載のO/W型皮膚用クリ
    ームの製造方法。
  12. 【請求項12】 油相成分の混合溶解処理工程が、約0
    から約200mmHgのもと約50℃から約60℃で行
    われるものであることを特徴とする請求項1記載のO/
    W型皮膚用クリームの製造方法。
  13. 【請求項13】 乳化処理工程が、減圧下で行われるも
    のであることを特徴とする請求項1〜12のいずれかに
    記載のO/W型皮膚用クリームの製造方法。
  14. 【請求項14】 乳化処理工程が、約0から約300m
    mHgのもとで行われるものであることを特徴とする請
    求項1〜12のいずれかに記載のO/W型皮膚用クリー
    ムの製造方法。
  15. 【請求項15】 乳化処理工程が、約0から約200m
    mHgのもとで行われるものであることを特徴とする請
    求項1〜12のいずれかに記載のO/W型皮膚用クリー
    ムの製造方法。
  16. 【請求項16】 乳化処理工程が、約0から約100m
    mHgのもとで行われるものであることを特徴とする請
    求項1〜12のいずれかに記載のO/W型皮膚用クリー
    ムの製造方法。
  17. 【請求項17】 乳化処理工程が、約0から約50mm
    Hgのもとで行われるものであることを特徴とする請求
    項1〜12のいずれかに記載のO/W型皮膚用クリーム
    の製造方法。
  18. 【請求項18】 乳化処理工程が、約0から約10mm
    Hgのもとで行われるものであることを特徴とする請求
    項1〜12のいずれかに記載のO/W型皮膚用クリーム
    の製造方法。
  19. 【請求項19】 乳化処理工程が、不活性雰囲気中で行
    われるものであることを特徴とする請求項1〜18のい
    ずれかに記載のO/W型皮膚用クリームの製造方法。
  20. 【請求項20】 乳化処理工程が、約40℃から約65
    ℃で行われるものであることを特徴とする請求項1〜1
    9のいずれかに記載のO/W型皮膚用クリームの製造方
    法。
  21. 【請求項21】 乳化処理工程が、約50℃から約56
    ℃で行われるものであることを特徴とする請求項1〜1
    9のいずれかに記載のO/W型皮膚用クリームの製造方
    法。
  22. 【請求項22】 乳化処理工程が、約0から約200m
    mHgのもとで行われるものであることを特徴とする請
    求項1〜21のいずれかに記載のO/W型皮膚用クリー
    ムの製造方法。
  23. 【請求項23】 乳化処理が、ホモミキサーによりなさ
    れるものであることを特徴とする請求項1〜22のいず
    れかに記載のO/W型皮膚用クリームの製造方法。
  24. 【請求項24】 油相成分が、少なくとも固形油分、半
    固形油分又は流動油分を含有するものであることを特徴
    とする請求項1〜23のいずれかに記載のO/W型皮膚
    用クリームの製造方法。
  25. 【請求項25】 油相成分が、少なくとも固形油分、半
    固形油分、及び流動油分を含有するものであることを特
    徴とする請求項1〜23のいずれかに記載のO/W型皮
    膚用クリームの製造方法。
  26. 【請求項26】 油相成分のうちに、さらに界面活性
    剤、香料、防腐剤、色剤、保湿剤、及び薬剤からなる群
    から選ばれたものを含有することを特徴とする請求項1
    〜25のいずれかに記載のO/W型皮膚用クリームの製
    造方法。
  27. 【請求項27】 水相成分が、少なくとも精製水を含有
    するものであることを特徴とする請求項1〜26のいず
    れかに記載のO/W型皮膚用クリームの製造方法。
  28. 【請求項28】 水相成分が、少なくとも精製水及び保
    湿剤を含有するものであることを特徴とする請求項1〜
    27のいずれかに記載のO/W型皮膚用クリームの製造
    方法。
  29. 【請求項29】 水相成分が、少なくとも精製水及びア
    ルカリを含有するものであることを特徴とする請求項1
    〜28のいずれかに記載のO/W型皮膚用クリームの製
    造方法。
  30. 【請求項30】 水相成分のうちに、さらに界面活性
    剤、香料、防腐剤、色剤、保湿剤、及び薬剤からなる群
    から選ばれたものを含有することを特徴とする請求項1
    〜29のいずれかに記載のO/W型皮膚用クリームの製
    造方法。
  31. 【請求項31】 乳化処理に引き続き、さらに冷却工程
    において熱に不安定な成分を加えることを特徴とする請
    求項1〜30のいずれかに記載のO/W型皮膚用クリー
    ムの製造方法。
  32. 【請求項32】 熱に不安定な成分が、香料、防腐剤、
    色剤、保湿剤、及び薬剤からなる群から選ばれたもので
    あることを特徴とする請求項31記載のO/W型皮膚用
    クリームの製造方法。
  33. 【請求項33】 油相成分と水相成分とから、O/W型
    皮膚用クリームを製造するにあたり、約0から約200
    mmHgで油相成分を減圧下混合溶解処理し、次にこう
    して処理して得られた油相成分と水相成分とを混合し約
    0から約200mmHgで乳化処理し、次にこうして処
    理して得られた生成物に約35℃から約58℃で熱に不
    安定な成分を添加混合処理することを特徴とする請求項
    1〜32のいずれかに記載のO/W型皮膚用クリームの
    製造方法。
  34. 【請求項34】 油相成分が、少なくともベヘニルアル
    コール、親油型モノステアリン酸グリセリン、ステアリ
    ン酸、スクワラン、トリオクタン酸グリセリル、吸着精
    製ラノリン、シアバター、アボガド油、1,3−ブチレ
    ングリコール及び濃グリセリンを含むものからなるも
    の、あるいはベヘニルアルコール、ステアリン酸、オク
    チルドデシルアルコール、トリオクタン酸グリセリル、
    POE(20)ソルビタンモノステアリン酸エステル、
    ソルビタンモノステアリン酸エステル、親油型モノステ
    アリン酸グリセリン、スクワラン、アボガド油、メチル
    ポリシロキサン、濃グリセリン、及び1,3−ブチレン
    グリコールを含むものからなるものであることを特徴と
    する請求項1〜33のいずれかに記載のO/W型皮膚用
    クリームの製造方法。
  35. 【請求項35】 熱に不安定な成分が、天然ビタミン
    E、バイオ γ−リノレン酸油、β−カロチン、及びグ
    アイアズレンからなる群から選ばれたものである請求項
    1〜34のいずれかに記載のO/W型皮膚用クリームの
    製造方法。
  36. 【請求項36】 油相成分を約0から約200mmHg
    のもと約50℃から約60℃で混合溶解処理し、引続き
    こうして溶解処理して得られた油相成分と水相成分とを
    約0から約200mmHgのもと約50℃から約60℃
    で混合乳化処理し、引き続きこうして得られた乳化物の
    冷却過程において、約35℃から約58℃で熱に不安定
    な成分を配合するものである請求項1〜35のいずれか
    に記載のO/W型皮膚用クリームの製造方法。
  37. 【請求項37】 油相成分が約30から約40重量%で
    あり、水相成分が約60から約70重量%である請求項
    1〜36のいずれかに記載のO/W型皮膚用クリームの
    製造方法。
JP27589794A 1993-10-15 1994-10-14 O/w型皮膚用クリームの製造方法 Expired - Fee Related JP3454385B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27589794A JP3454385B2 (ja) 1993-10-15 1994-10-14 O/w型皮膚用クリームの製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28066793 1993-10-15
JP5-280667 1993-10-15
JP27589794A JP3454385B2 (ja) 1993-10-15 1994-10-14 O/w型皮膚用クリームの製造方法

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003157374A Division JP3758646B2 (ja) 1993-10-15 2003-06-02 O/w型皮膚用クリームの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07291827A true JPH07291827A (ja) 1995-11-07
JP3454385B2 JP3454385B2 (ja) 2003-10-06

Family

ID=26551662

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27589794A Expired - Fee Related JP3454385B2 (ja) 1993-10-15 1994-10-14 O/w型皮膚用クリームの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3454385B2 (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001354552A (ja) * 2000-06-13 2001-12-25 Kanebo Ltd 抗かゆみ皮膚外用剤
JP2002544155A (ja) * 1999-05-07 2002-12-24 ファルマソル ゲーエムベーハー 流体および固体脂質の混合物を基礎とする脂質粒子、およびそれらを製造するための方法
JP2003183691A (ja) * 2001-12-21 2003-07-03 Kao Corp 不飽和脂肪酸含有油脂粉末の製造法
JP2003183692A (ja) * 2001-12-21 2003-07-03 Kao Corp 不飽和脂肪酸含有油脂粉末
JP2007246442A (ja) * 2006-03-16 2007-09-27 Shiseido Co Ltd 化粧料
JP2009504619A (ja) * 2005-08-11 2009-02-05 ガルデルマ・ソシエテ・アノニム 皮膚科学における局所適用用水中油型エマルション
JP2009197236A (ja) * 2002-04-19 2009-09-03 Cognis Ip Management Gmbh ラノリンの植物性代替品
WO2014077174A1 (ja) * 2012-11-14 2014-05-22 花王株式会社 水中油型乳化組成物
WO2014077173A1 (ja) * 2012-11-14 2014-05-22 花王株式会社 水中油型乳化組成物
WO2019082873A1 (ja) * 2017-10-23 2019-05-02 マルホ株式会社 被膜形成外用剤

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002544155A (ja) * 1999-05-07 2002-12-24 ファルマソル ゲーエムベーハー 流体および固体脂質の混合物を基礎とする脂質粒子、およびそれらを製造するための方法
JP2001354552A (ja) * 2000-06-13 2001-12-25 Kanebo Ltd 抗かゆみ皮膚外用剤
JP4619489B2 (ja) * 2000-06-13 2011-01-26 花王株式会社 抗かゆみ皮膚外用剤
JP2003183691A (ja) * 2001-12-21 2003-07-03 Kao Corp 不飽和脂肪酸含有油脂粉末の製造法
JP2003183692A (ja) * 2001-12-21 2003-07-03 Kao Corp 不飽和脂肪酸含有油脂粉末
JP2009197236A (ja) * 2002-04-19 2009-09-03 Cognis Ip Management Gmbh ラノリンの植物性代替品
JP2009504619A (ja) * 2005-08-11 2009-02-05 ガルデルマ・ソシエテ・アノニム 皮膚科学における局所適用用水中油型エマルション
JP2007246442A (ja) * 2006-03-16 2007-09-27 Shiseido Co Ltd 化粧料
WO2014077174A1 (ja) * 2012-11-14 2014-05-22 花王株式会社 水中油型乳化組成物
WO2014077173A1 (ja) * 2012-11-14 2014-05-22 花王株式会社 水中油型乳化組成物
JP2014114273A (ja) * 2012-11-14 2014-06-26 Kao Corp 水中油型乳化組成物
JP2014114274A (ja) * 2012-11-14 2014-06-26 Kao Corp 水中油型乳化組成物
CN104780899A (zh) * 2012-11-14 2015-07-15 花王株式会社 水包油型乳化组合物
CN104780900A (zh) * 2012-11-14 2015-07-15 花王株式会社 水包油型乳化组合物
WO2019082873A1 (ja) * 2017-10-23 2019-05-02 マルホ株式会社 被膜形成外用剤
JPWO2019082873A1 (ja) * 2017-10-23 2020-09-17 マルホ株式会社 被膜形成外用剤

Also Published As

Publication number Publication date
JP3454385B2 (ja) 2003-10-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0664112B1 (fr) Poudre cosmétique ou dermatologique, son procédé de préparation et utilisations
TWI395596B (zh) 乳膠組成物
CH653569A5 (fr) Systeme emulsionnant a base d'un acide gras ou d'un condensat de proteines, de sterol polyoxyethylene et de phosphatide et compositions cosmetiques ou pharmaceutiques le contenant.
EP0646368B1 (fr) Composition d'organopolysiloxane d'aspect gélifié, sans gélifiant, utilisable en cosmétique et dermatologie
KR100530880B1 (ko) 나노사이즈의 인지질 리포좀 화장료 및 그 제조방법
JP3454385B2 (ja) O/w型皮膚用クリームの製造方法
JP2897973B2 (ja) 化粧料用又は皮膚科用組成物
JP2010047493A (ja) 微少カプセル及びそれを含有する皮膚外用剤
JPH0230733B2 (ja)
KR102359729B1 (ko) 유화 제형의 끈적임 저감 및 투명도 향상용 화장료 조성물
JP3454387B2 (ja) 乳液の製造方法
JP2005179313A (ja) 皮膚化粧料用基剤の製造方法および皮膚化粧料
JP2002265313A (ja) 皮膚外用剤
JP2002212087A (ja) 皮膚外用剤
JP3758646B2 (ja) O/w型皮膚用クリームの製造方法
JPH0739336B2 (ja) 安定化された包接化合物及びそれを含有してなる化粧料
JP2000212026A (ja) 皮膚外用剤
JP5088766B2 (ja) 油の微細分散組成物
JP2002193734A (ja) 外用組成物
JP2002275018A (ja) 皮膚外用剤
JP3454386B2 (ja) 洗顔料の製造方法
JP4594661B2 (ja) 油溶性アスコルビン酸誘導体を含有した乳化組成物
WO2019027006A1 (ja) 化粧品
JP3758648B2 (ja) 乳液の製造方法
JP3758647B2 (ja) 洗顔料の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 9

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120725

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees