JP2003183314A - 狭分散性オキシスチレン系重合体の製造方法 - Google Patents

狭分散性オキシスチレン系重合体の製造方法

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JP2003183314A
JP2003183314A JP2001368837A JP2001368837A JP2003183314A JP 2003183314 A JP2003183314 A JP 2003183314A JP 2001368837 A JP2001368837 A JP 2001368837A JP 2001368837 A JP2001368837 A JP 2001368837A JP 2003183314 A JP2003183314 A JP 2003183314A
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oxystyrene
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Takashi Yamamoto
隆 山本
Hisao Eguchi
久雄 江口
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Tosoh Corp
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Tosoh Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】従来の方法では満足できなかった狭分散性オキ
シスチレン系重合体の製造方法を提供する。 【解決手段】下記一般式(1) 【化11】 (式中Xはハロゲン原子を表す。)で表される化合物
と、ルイス酸性を有するハロゲン化金属とを開始剤と
し、下記一般式(2) 【化12】 (式中、R1は、アルキル基、アルキルカルボニル基、
アルコキシカルボニル基、アルキルシリル基、アリール
基、アリールアルキル基又はアルコキシアルキル基を表
す。)で表されるオキシスチレン系単量体を重合させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レジスト用樹脂成
分の原料として有用な狭分散性オキシスチレン系重合体
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】オキシスチレン系重合体は、各種の産業
分野で機能性高分子材料として使用されている。中でも
電子材料の分野、特に超高集積度半導体回路の製造に
は、レジスト用樹脂成分の原料として不可欠な材料であ
る。この分野においては、高解像度化が常に要求されて
おり、レジスト用樹脂の改良が積極的に検討されてい
る。解像度を高めるためには、使用する樹脂の分子量分
布を狭くする、すなわち重量平均分子量(Mw)と数平
均分子量(Mn)との比である分散度(Mw/Mn)を
小さくして狭分散性にするのが有効であるということが
知られている。
【0003】従来、オキシスチレン系重合体の製造方法
としては、ラジカル重合による方法或いはアニオン重合
による方法が知られている。
【0004】ラジカル重合による方法は、重合が簡便で
はあるが、分子量分布を制御することが出来ないため、
高解像度化への要求を満足させることは困難であるとい
う問題を有している。
【0005】一方、アニオン重合により、狭分散性の重
合体を得る方法として、例えば、特開昭59−1997
05号公報、特開平6−32835号公報に記載されて
いるようなリビングアニオン重合による方法が知られて
いる。しかしながら、この方法においては、重合系の僅
かな不純物も問題となり、水分の場合、完全にゼロの状
態でないと重合が進行せず、また、有機金属化合物の如
き取扱に危険な開始剤を必要とするなど、重合条件が厳
しいものである。さらに、重合温度を極めて低温にする
必要がある。そのため、工業的生産を行うためには、特
殊な設備が必要となり、結果的に製造コストが高くなる
という問題を有している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の課題
に鑑みてなされたものであり、その目的は、従来の方法
では満足できなかった狭分散性オキシスチレン系重合体
の製造方法を提供することにある。すなわち、従来の問
題点を解決し、簡便で効率的な狭分散性オキシスチレン
系重合体の製造法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するたむの手段】本発明者等は、従来の問
題点を解決すべく鋭意検討を行った結果、本発明を完成
するに至った。
【0008】すなわち、本願における第一の発明の要旨
は、下記一般式(1)
【0009】
【化6】 (式中Xはハロゲン原子を表す。)で表される化合物
と、ルイス酸性を有するハロゲン化金属とを開始剤と
し、下記一般式(2)
【0010】
【化7】 (式中、R1は、アルキル基、アルキルカルボニル基、
アルキルシリル基、アリール基、アリールアルキル基、
アルコキシカルボニル基又はアルコキシアルキル基を表
す。)で表されるオキシスチレン系単量体を重合させる
ことを特徴とする狭分散性オキシスチレン系重合体の製
造方法であり、又、第二の発明の要旨は、下記一般式
(1)
【0011】
【化8】 (式中Xはハロゲン原子を表す。)で表される化合物
と、ルイス酸性を有するハロゲン化金属とを開始剤と
し、下記一般式(2)
【0012】
【化9】 (式中、R1は、アルキル基、アルキルカルボニル基、
アルキルシリル基、アリール基、アリールアルキル基、
アルコキシカルボニル基又はアルコキシアルキル基を表
す。)で表されるオキシスチレン系単量体と、下記一般
式(3)
【0013】
【化10】 (式中、R2は、水素、アルキル基、アリール基又はア
リールアルキル基を表す。)で表されるスチレン系単量
体を共重合させる共重合体の製造方法である。
【0014】以下本発明を詳細に説明する。
【0015】本発明で使用される一般式(1)で表され
る化合物としては、(1−クロロエチル)ベンゼン、
(1−ブロモエチル)ベンゼン、(1−ヨードエチル)
ベンゼンである。これらは、スチレンと対応するハロゲ
ン化水素をトルエン、n−ヘキサン、四塩化炭素等の不
活性溶媒中で反応させることにより容易に合成すること
が出来る。さらに、反応後に単離して使用しても良い
が、溶液のまま重合に供することも出来る。一般式
(1)で表される化合物の添加量には特に制限はなく、
目的とする重合体の分子量により適宜決定される。
【0016】ルイス酸性を有するハロゲン化金属として
は、四塩化スズ、四臭化スズ、二塩化スズ、二臭化ス
ズ、二塩化亜鉛、二臭化亜鉛、二沃化亜鉛、三塩化アル
ミニウム、三臭化アルミニウム、三塩化鉄、四塩化チタ
ン、四臭化チタン等を挙げることができ、狭分散性の重
合体が得られることから好ましくは、四塩化スズ、四臭
化スズ、二塩化亜鉛、二臭化亜鉛、二沃化亜鉛である。
ルイス酸性を有するハロゲン化金属の添加量は、一般式
(1)で表される化合物の0.1〜10倍モルが好まし
い。
【0017】本発明で使用される一般式(2)中、R1
は、アルキル基、アルキルカルボニル基、アルキルシリ
ル基、アリール基、アリールアルキル基、アルコキシカ
ルボニル基又はアルコキシアルキル基を表す。更に詳し
くは、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状構造を
有していてもよいアルキル基、炭素数1〜20の直鎖
状、分岐状又は環状構造を有していてもよいアルキル基
を有するアルキルカルボニル基、アルキルシリル基、炭
素数6〜26のアリール基、炭素数7〜27のアリール
アルキル基、炭素数1〜30の直鎖状、分岐状又は環状
構造を有していてもよいアルコキシ基を有するアルコキ
シカルボニル基、アルコキシアルキル基である化合物を
用いることができる。アリール基は置換基を有していて
も良く、また、アルコキシアルキル基としては、テトラ
ヒドロピラニルの様な環中に酸素を有する化合物も含
む。一般式(2)で表される化合物としては、p−メト
キシスチレン、m−メトキシスチレン、p−エトキシス
チレン、m−エトキシスチレン、p−n−プロポキシス
チレン、m−n−プロポキシスチレン、p−n−ブトキ
シスチレン、m−n−ブトキシスチレン、p−i−ブト
キシスチレン、m−i−ブトキシスチレン、p−t−ブ
トキシスチレン、m−t−ブトキシスチレン、p−シク
ロヘキシロキシスチレン、m−シクロヘキシロキシスチ
レン、p−t−アミルオキシスチレン、m−t−アミル
オキシスチレン、p−フェニルオキシスチレン、m−フ
ェニルオキシスチレン、p−(4−メチルフェニル)オ
キシスチレン、m−(4−メチルフェニル)オキシスチ
レン、p−(2−メチルフェニル)オキシスチレン、m
−(2−メチルフェニル)オキシスチレン、p−(4−
メトキシフェニル)オキシスチレン、m−(4−メトキ
シフェニル)オキシスチレン、p−(2−メトキシフェ
ニル)オキシスチレン、m−(2−メトキシフェニル)
オキシスチレン、p−(4−t−ブトキシフェニル)オ
キシスチレン、m−(4−t−ブトキシフェニル)オキ
シスチレン、p−(2−t−ブトキシフェニル)オキシ
スチレン、m−(2−t−ブトキシフェニル)オキシス
チレン、p−ベンジルオキシスチレン、m−ベンジルオ
キシスチレン、p−メトキシメトキシスチレン、m−メ
トキシメトキシスチレン、p−(1−エトキシエトキ
シ)スチレン、m−(1−エトキシエトキシ)スチレ
ン、p−(2−テトラヒドロピラニル)オキシスチレ
ン、m−(2−テトラヒドロピラニル)オキシスチレ
ン、p−アセトキシスチレン、m−アセトキシスチレ
ン、p−t−ブチルカルボニルオキシスチレン、m−t
−ブチルカルボニルオキシスチレン、p−メトキシカル
ボニルオキシスチレン、m−メトキシカルボニルオキシ
スチレン、p−ベンジロキシカルボニルオキシスチレ
ン、m−ベンジロキシカルボニルオキシスチレン、p−
t−ブトキシカルボニルオキシスチレン、m−t−ブト
キシカルボニルオキシスチレン、p−トリメチルシリル
オキシスチレン、m−トリメチルシリルオキシスチレ
ン、p−t−ブチルジメチルシリルオキシスチレン、m
−t−ブチルジメチルシリルオキシスチレン等を挙げる
ことができ、好ましくは、p−(1−エトキシエトキ
シ)スチレン、m−(1−エトキシエトキシ)スチレ
ン、p−t−ブトキシスチレン、m−t−ブトキシスチ
レンであり、更に好ましくは、p−(1−エトキシエト
キシ)スチレン、m−(1−エトキシエトキシ)スチレ
ンである。これらは単独で用いられてもよいし、併用さ
れてもいい。
【0018】本発明で使用される一般式(3)中のR2
は、水素、アルキル基、アリール基又はアリールアルキ
ル基を表す。更に詳しくは、炭素数1〜20の直鎖状、
分岐状又は環状構造を有してもよいアルキル基、炭素数
6〜26のアリール基、炭素数7〜27のアリールアル
キル基である化合物を用いることができる。また、アリ
ール基は置換基を有していても良い。一般式(3)で表
される化合物としては、スチレン、o−メチルスチレ
ン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン等を挙げ
ることができ、好ましくはスチレンである。これらは単
独で用いられてもよいし、併用されてもいい。一般式
(3)で表される化合物の比率は、一般式(2)で表さ
れる化合物と一般式(3)で表される化合物との合計量
に対して、通常、50モル%以下である。
【0019】本発明における重合反応は、バルクで行っ
てもよいが、通常、溶液重合法が採用される。溶液重合
において使用される溶媒としては、ベンゼン、トルエ
ン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、四塩化炭素、塩化
メチレン等の不活性溶媒を挙げることができる。これら
は単独或いは併用して使用される。溶液重合を行うに当
たっては、反応容器に溶媒を投入した後、一般式(2)
あるいは一般式(3)で表される単量体、一般式(1)
で表される化合物を順次添加し、最後にルイス酸性を有
するハロゲン化金属を添加して行う。また、重合温度は
−80℃〜50℃の範囲で実施することが好ましい。重
合時間は1分〜24時間の範囲で実施するのが好まし
い。重合体の分子量(Mn)は1000〜10000
0、好ましくは3000〜50000であり、重合体の
分散度(Mw/Mn)は1.5以下が好ましい。
【0020】
【実施例】以下に、本発明の方法を実施例により具体的
に説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定される
ものではない。
【0021】尚、以下の実施例中、重合率は、重合溶液
中の残存モノマーをガスクロマトグラフィーにより測定
することにより求めた。又、重合体の重量平均分子量M
w及び数平均分子量Mnは、ゲルパーミエーションクロ
マトグラフィー(GPC)により測定した。
【0022】実施例1 乾燥したガラス製反応容器を乾燥窒素ガスで十分に置換
した。−40℃で、この反応容器に溶媒として10gの
トルエンを投入し、続いてp−(1−エトキシエトキ
シ)スチレン0.96g(5ミリモル)、(1−ヨード
エチル)ベンゼンの2.3重量%トルエン溶液1g
(0.1ミリモル)を順次添加した。この混合液を攪拌
しながら系内の温度を0℃にした後、二沃化亜鉛の1.
6重量%エーテル溶液1g(0.05ミリモル)を添加
して重合を開始させた。10時間重合を継続した時点
で、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルピリジンを含
むメタノールを反応系内に添加して重合を停止させた。
この時点での重合率は99.8%であった。得られた重
合溶液は10重量%チオ硫酸ナトリウム水溶液で洗浄
し、次いで、10重量%水酸化ナトリウム水溶液で洗浄
した。その後、大量のメタノールに投入し、重合物を析
出させ、重合体を得た。
【0023】GPC及びH−NMR測定の結果、得られ
た重合体は、Mn=9500、Mw/Mn=1.12の
ポリ(p−(1−エトキシエトキシ)スチレン)であっ
た。
【0024】実施例2 乾燥したガラス製反応容器を乾燥窒素ガスで十分に置換
した。−40℃で、この反応容器に溶媒として10gの
トルエンを投入し、続いてp−(1−エトキシエトキ
シ)スチレン0.96g(5ミリモル)、(1−ヨード
エチル)ベンゼンの2.3重量%トルエン溶液1g
(0.1ミリモル)を順次添加した。この混合液を攪拌
しながら系内の温度を−15℃にした後、二沃化亜鉛の
1.6重量%エーテル溶液1g(0.05ミリモル)を
添加して重合を開始させた。10時間重合を継続した時
点で、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルピリジンを
含むメタノールを反応系内に添加して重合を停止させ
た。この時点での重合率は82%であった。得られた重
合溶液は10重量%チオ硫酸ナトリウム水溶液で洗浄
し、次いで、10重量%水酸化ナトリウム水溶液で洗浄
した。その後、大量のメタノールに投入し、重合物を析
出させ、重合体を得た。
【0025】GPC及びH−NMR測定の結果、得られ
た重合体は、Mn=7800、Mw/Mn=1.11の
ポリ(p−(1−エトキシエトキシ)スチレン)であっ
た。
【0026】実施例3 乾燥したガラス製反応容器を乾燥窒素ガスで十分に置換
した。−40℃で、この反応容器に溶媒として10gの
トルエンを投入し、続いてp−t−ブトキシスチレン
0.88g(5ミリモル)、(1−ヨードエチル)ベン
ゼンの2.3重量%トルエン溶液1g(0.1ミリモ
ル)を順次添加した。この混合液を攪拌しながら系内の
温度を−15℃にした後、二沃化亜鉛の1.6重量%エ
ーテル溶液1g(0.05ミリモル)を添加して重合を
開始させた。10時間重合を継続した時点で、2,6−
ジ−t−ブチル−4−メチルピリジンを含むメタノール
を反応系内に添加して重合を停止させた。この時点での
重合率は79%であった。得られた重合溶液は10重量
%チオ硫酸ナトリウム水溶液で洗浄し、次いで、10重
量%水酸化ナトリウム水溶液で洗浄した。その後、大量
のメタノールに投入し、重合物を析出させ、重合体を得
た。
【0027】GPC及びH−NMR測定の結果、得られ
た重合体は、Mn=6800、Mw/Mn=1.25の
ポリ(p−t−ブトキシスチレン)であった。
【0028】実施例4 乾燥したガラス製反応容器を乾燥窒素ガスで十分に置換
した。−40℃で、この反応容器に溶媒として10gの
トルエンを投入し、続いてp−(1−エトキシエトキ
シ)スチレン0.48g(2.5ミリモル)、スチレン
0.26g(2.5ミリモル)、(1−ヨードエチル)
ベンゼンの2.3重量%トルエン溶液1g(0.1ミリ
モル)を順次添加した。この混合液を攪拌しながら系内
の温度を−15℃にした後、二沃化亜鉛の1.6重量%
エーテル溶液1g(0.05ミリモル)を添加して重合
を開始させた。10時間重合を継続した時点で、2,6
−ジ−t−ブチル−4−メチルピリジンを含むメタノー
ルを反応系内に添加して重合を停止させた。この時点で
の重合率は78.5%であった。得られた重合溶液は1
0重量%チオ硫酸ナトリウム水溶液で洗浄し、次いで、
10重量%水酸化ナトリウム水溶液で洗浄した。その
後、大量のメタノールに投入し、重合物を析出させ、重
合体を得た。
【0029】GPC及びH−NMR測定の結果、得られ
た重合体は、Mn=5700、Mw/Mn=1.14の
ポリ[p−(1−エトキシエトキシ)スチレン/スチレ
ン]共重合体でありp−(1−エトキシエトキシ)スチ
レン単位とスチレン単位の組成比(モル比)は54/4
6であった。
【0030】実施例5 乾燥したガラス製反応容器を乾燥窒素ガスで十分に置換
した。−40℃で、この反応容器に溶媒として10gの
トルエンを投入し、続いてp−(1−エトキシエトキ
シ)スチレン0.48g(2.5ミリモル)、p−t−
ブトキシスチレン0.44g(2.5ミリモル)、(1
−ヨードエチル)ベンゼンの2.3重量%トルエン溶液
1g(0.1ミリモル)を順次添加した。この混合液を
攪拌しながら系内の温度を−15℃にした後、二沃化亜
鉛の1.6重量%エーテル溶液1g(0.05ミリモ
ル)を添加して重合を開始させた。10時間重合を継続
した時点で、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルピリ
ジンを含むメタノールを反応系内に添加して重合を停止
させた。この時点での重合率は80.5%であった。得
られた重合溶液は10重量%チオ硫酸ナトリウム水溶液
で洗浄し、次いで、10重量%水酸化ナトリウム水溶液
で洗浄した。その後、大量のメタノールに投入し、重合
物を析出させ、重合体を得た。
【0031】GPC及びH−NMR測定の結果、得られ
た重合体は、Mn=7500、Mw/Mn=1.29の
ポリ[p−(1−エトキシエトキシ)スチレン/p−t
−ブトキシスチレン]共重合体でありp−(1−エトキ
シエトキシ)スチレン単位とp−t−ブトキシスチレン
単位の組成比(モル比)は51/49であった。 実施例6 乾燥したガラス製反応容器を乾燥窒素ガスで十分に置換
した。−40℃で、この反応容器に溶媒として10gの
トルエンを投入し、続いてp−(1−エトキシエトキ
シ)スチレン0.96g(5ミリモル)、(1−ブロモ
エチル)ベンゼンの2.3重量%トルエン溶液0.08
g(0.1ミリモル)を順次添加した。この混合液を攪
拌しながら系内の温度を10℃にした後、二沃化亜鉛の
1.6重量%エーテル溶液1g(0.05ミリモル)を
添加して重合を開始させた。10時間重合を継続した時
点で、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルピリジンを
含むメタノールを反応系内に添加して重合を停止させ
た。この時点での重合率は99.8%であった。得られ
た重合溶液は10重量%チオ硫酸ナトリウム水溶液で洗
浄し、次いで、10重量%水酸化ナトリウム水溶液で洗
浄した。その後、大量のメタノールに投入し、重合物を
析出させ、重合体を得た。
【0032】GPC及びH−NMR測定の結果、得られ
た重合体は、Mn=11300、Mw/Mn=1.25
のポリ(p−(1−エトキシエトキシ)スチレン)であ
った。 実施例7 乾燥したガラス製反応容器を乾燥窒素ガスで十分に置換
した。−40℃で、この反応容器に溶媒として10gの
トルエンを投入し、続いてp−t−ブトキシスチレン
0.88g(5ミリモル)、(1−ブロモエチル)ベン
ゼンの2.3重量%トルエン溶液0.08g(0.1ミ
リモル)を順次添加した。この混合液を攪拌しながら系
内の温度を10℃にした後、二沃化亜鉛の1.6重量%
エーテル溶液1g(0.05ミリモル)を添加して重合
を開始させた。10時間重合を継続した時点で、2,6
−ジ−t−ブチル−4−メチルピリジンを含むメタノー
ルを反応系内に添加して重合を停止させた。この時点で
の重合率は99.5%であった。得られた重合溶液は1
0重量%チオ硫酸ナトリウム水溶液で洗浄し、次いで、
10重量%水酸化ナトリウム水溶液で洗浄した。その
後、大量のメタノールに投入し、重合物を析出させ、重
合体を得た。
【0033】GPC及びH−NMR測定の結果、得られ
た重合体は、Mn=11100、Mw/Mn=1.27
のポリ(p−t−ブトキシスチレン)であった。 実施例8 乾燥したガラス製反応容器を乾燥窒素ガスで十分に置換
した。−40℃で、この反応容器に溶媒として10gの
トルエンを投入し、続いてp−(1−エトキシエトキ
シ)スチレン0.48g(2.5ミリモル)、p−t−
ブトキシスチレン0.44g(2.5ミリモル)、(1
−ブロモエチル)ベンゼンの2.3重量%トルエン溶液
0.08g(0.1ミリモル)を順次添加した。この混
合液を攪拌しながら系内の温度を10℃にした後、二沃
化亜鉛の1.6重量%エーテル溶液1g(0.05ミリ
モル)を添加して重合を開始させた。10時間重合を継
続した時点で、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルピ
リジンを含むメタノールを反応系内に添加して重合を停
止させた。この時点での重合率は99.5%であった。
得られた重合溶液は10重量%チオ硫酸ナトリウム水溶
液で洗浄し、次いで、10重量%水酸化ナトリウム水溶
液で洗浄した。その後、大量のメタノールに投入し、重
合物を析出させ、重合体を得た。
【0034】GPC及びH−NMR測定の結果、得られ
た重合体は、Mn=12200、Mw/Mn=1.31
のポリ[p−(1−エトキシエトキシ)スチレン/p−
t−ブトキシスチレン]共重合体でありp−(1−エト
キシエトキシ)スチレン単位とp−t−ブトキシスチレ
ン単位の組成比(モル比)は50/50であった。 比較例1 乾燥したガラス製反応容器を乾燥窒素ガスで十分に置換
した。この反応容器に溶媒として10gのトルエンを投
入し、続いてp−(1−エトキシエトキシ)スチレン
1.92g(10ミリモル)、アゾビスイソブチロニト
リル0.016g(0.1ミリモル)を添加した。この
混合液を攪拌しながら系内の温度を80℃にして重合
(ラジカル重合)を開始させた。18時間重合を継続し
た時点でハイドロキノンを少量添加して重合を停止させ
た。この時点の重合率は66%であった。重合溶液を大
量のメタノールに投入し、重合物を析出させ、重合体を
得た。
【0035】GPC及びH−NMR測定の結果、得られ
た重合体は、Mn=6300、Mw/Mn=1.93の
ポリ(p−(1−エトキシエトキシ)スチレン)であっ
た。
【0036】比較例2 乾燥したガラス製反応容器を乾燥窒素ガスで十分に置換
した。この反応容器に溶媒として10gのトルエンを投
入し、続いてp−t−ブトキシスチレン1.76g(1
0ミリモル)、アゾビスイソブチロニトリル0.016
g(0.1ミリモル)を添加した。この混合液を攪拌し
ながら系内の温度を80℃にして重合を開始させた。1
8時間重合を継続した時点でハイドロキノンを少量添加
して重合を停止させた。この時点の重合率は71%であ
った。重合溶液を大量のメタノールに投入し、重合物を
析出させ、重合体を得た。
【0037】GPC及びH−NMR測定の結果、得られ
た重合体は、Mn=6300、Mw/Mn=2.01の
ポリ(p−t−ブトキシスチレン)であった。
【0038】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の方法によれば、従来の問題点を解決し、簡便で効率的
な狭分散性オキシスチレン系重合体の製造法を提供する
ことが可能となる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(1) 【化1】 (式中Xはハロゲン原子を表す。)で表される化合物
    と、ルイス酸性を有するハロゲン化金属とを開始剤と
    し、下記一般式(2) 【化2】 (式中、R1は、アルキル基、アルキルカルボニル基、
    アルキルシリル基、アリール基、アリールアルキル基、
    アルコキシカルボニル基又はアルコキシアルキル基を表
    す。)で表されるオキシスチレン系単量体を重合させる
    ことを特徴とする狭分散性オキシスチレン系重合体の製
    造方法。
  2. 【請求項2】下記一般式(1) 【化3】 (式中Xはハロゲン原子を表す。)で表される化合物
    と、ルイス酸性を有するハロゲン化金属とを開始剤と
    し、下記一般式(2) 【化4】 (式中、R1は、アルキル基、アルキルカルボニル基、
    アルキルシリル基、アリール基、アリールアルキル基、
    アルコキシカルボニル基又はアルコキシアルキル基を表
    す。)で表されるオキシスチレン系単量体と、下記一般
    式(3) 【化5】 (式中、R2は、水素、アルキル基、アリール基又はア
    リールアルキル基を表す。)で表されるスチレン系単量
    体を共重合させることを特徴とする狭分散性オキシスチ
    レン系重合体の製造方法。
  3. 【請求項3】一般式(2)で表されるオキシスチレン系
    単量体が、p−(1−エトキシエトキシ)スチレン又は
    m−(1−エトキシエトキシ)スチレンである請求項1
    または請求項2記載の製造方法。
  4. 【請求項4】一般式(2)で表されるオキシスチレン系
    単量体が、p−t−ブトキシスチレン又はm−t−ブト
    キシスチレンである請求項1または請求項2記載の製造
    方法。
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