JP2003178741A - 電池用セパレータの製造方法及び電池 - Google Patents

電池用セパレータの製造方法及び電池

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Takashi Ookijima
俊 大木島
Kenichiro Kami
謙一郎 加美
Tamaki Genda
環 玄田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】スキン層の少ない低抵抗な高分子多孔質膜から
なる電池用セパレータを製造する方法を提供すること。 【解決手段】高分子材料が溶解された高分子溶液を基材
表面に塗布する高分子塗布工程と、該高分子溶液が塗布
された該基材を高分子材料の難溶性液体に晒すことによ
り該高分子材料を該基材表面に析出させる高分子析出工
程と、からなる電池用セパレータの製造方法において、
スキン層の発生する理由として、高分子溶液中の良溶性
液体が難溶性液体に置換する速度が遅いことにあること
を発見した。そこで、高分子溶液が難溶性液体中で良溶
性液体を放出し析出する際に、音波を照射することで孔
の少ないスキン層が低減できることを見出し、高分子析
出工程においてその高分子溶液が塗布された基材に音波
を照射する音波照射工程をもつことを特徴とする電池用
セパレータの製造方法を発明した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高分子多孔質膜か
らなる電池用セパレータを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ノート型コンピューター、小型携
帯器、あるいは自動車のクリーンなエネルギー源として
種々の電池開発が盛んである。その中で、自動車用電池
には高エネルギー密度・高寿命性能であることはもちろ
ん、高出力密度であることが必要とされている。高出力
密度を実現するには、電池の内部抵抗を低減する必要が
ある。電池の内部抵抗低減を実現する方法としては種々
の方法が考えられるが、セパレータのイオン透過性を向
上することが一つの方法として例示できる。
【0003】電池の正負極を電気的に絶縁するために用
いられる高分子多孔質膜からなるセパレ−タは、その性
質を変化させることにより、内部抵抗等の電池性能に大
きな影響を与えることができる。
【0004】本発明者らは生産性に優れるセパレータの
製法として、高分子を常温あるいは高温化で溶剤に溶解
し、電極等の基材表面に塗布(溶剤キャスティング)し
た後、その高分子を難溶性液体等に浸漬させたり高分子
溶液を難溶性液体に接触、冷却する等して樹脂を析出、
乾燥後高分子多孔質膜を得る溶剤キャスト法を提案して
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記し
た溶剤キャスト法では、高分子溶液と難溶性液体との界
面に孔の少ない緻密なスキン層が生成し易かった。この
スキン層はセパレータのイオン透過性を減少させる結
果、電池の内部抵抗を増大させる原因となり、自動車用
電池等に要求される高出力性能が満足されるには至って
いない。
【0006】そこで、本発明ではスキン層の少ない低抵
抗な高分子多孔質膜からなる電池用セパレータを製造す
る方法を提供することを解決すべき課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する目的
で本発明者らは鋭意研究した結果、高分子材料が溶解さ
れた高分子溶液を基材表面に塗布する高分子塗布工程
と、該高分子溶液が塗布された該基材を高分子材料の難
溶性液体に晒すことにより該高分子材料を該基材表面に
析出させる高分子析出工程と、からなる電池用セパレー
タの製造方法において、スキン層の発生する理由とし
て、高分子溶液中の良溶性液体が難溶性液体に置換する
速度が遅いために多孔質構造が粗大化することを発見し
た。そこで、高分子溶液が難溶性液体中で良溶性液体を
放出し高分子材料が析出する際に、音波を照射すること
で孔の少ないスキン層が低減できることを見出し、以下
の発明を行った。すなわち、高分子析出工程において、
その高分子溶液が塗布された基材に音波を照射する音波
照射工程をもつことを特徴とする電池用セパレータの製
造方法を発明した。
【0008】つまり、音波によって高分子を溶解してい
る溶媒と難溶性液体の置換速度が速くなったこと及びキ
ャビテ−ション効果によってスキン層の生成を阻害でき
たものと考えられる。
【0009】本発明により製造された電池用セパレータ
は、難溶性液体との界面に孔の少ないスキン層の発生が
少なくなり、それゆえ、このセパレ−タを用いた電池は
内部抵抗が低下する。その結果、その電池は優れた出力
特性が得られる。
【0010】
【発明の実施の形態】〔電池用セパレータの製造方法〕
本発明の電池用セパレータの製造方法は、高分子塗布工
程と高分子析出工程とからなる。
【0011】(高分子塗布工程)高分子塗布工程は高分
子材料が溶解された高分子溶液を基材表面に塗布する工
程である。基材表面に形成される高分子溶液の量は最終
的に形成される電池用セパレータが必要な厚みを得られ
るように調整される。
【0012】高分子溶液を基材表面に塗布する方法は特
に限定されないが、たとえば、ブレードコーター、ロー
ルコーター、ナイフコーター及びダイコーター等の塗布
方法から基材の形状等に応じて選択することができる。
後述するように、基材として電極を用いる場合には、高
分子溶液が電極のポア内の空気と置換しないようにする
ため、高分子溶液は粘度の高い溶液であることが好まし
い。その他に高分子溶液を基材上に塗布する方法として
は、基材を高分子溶液に浸漬して塗布することもでき
る。この塗布方法では、基材が高分子溶液から引き上げ
られたときの液切れを良くするために、粘度の低い高分
子溶液を用いることが好ましい。
【0013】基材としては、本電池用セパレータが適用
される電極そのものを使用することもできるし、PET
やPPS等からなる平滑なフィルム等を用いることもで
きる。
【0014】高分子溶液は高分子材料とその他必要に応
じて添加される添加剤とを高分子材料の良溶性液体に溶
解させた溶液である。添加剤としては高分子材料を改質
する改質剤、高分子材料中の分子間を架橋する架橋剤、
電池用セパレータのイオン伝導性を向上するリチウムイ
ミド塩等のリチウム塩、メチルセルロース、カルボキシ
メチルセルロース、ポリエチレンオキシド、ポリビニル
アルコール等の増粘剤、界面活性剤、消泡剤あるいは表
面調整剤等である。
【0015】高分子材料としては、ポリエチレンテレフ
タレート、ポリブチレンテレフタレート等の飽和ポリエ
ステル、ポリエチレンナフタレート、ポリフェニレンエ
ーテル(ポリフェニレンオキサイド)、ポリアミド、ポ
リスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリイミド、ポリ
エーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリベンズイミダ
ゾール、ポリアリレート、ポリカーボネート、ポリビニ
リデンフロライドやこれらを変性させた高分子等があげ
られる。
【0016】これらの中で特に望ましいのは、後加工の
容易さの点で分子中のH基が引き抜かれてラジカルが生
成しやすいポリエチレンテレフタレート、ポリブチレン
テレフタレート等の飽和ポリエステル、ポリアミドイミ
ド、ポリエチレンナフタレート、ポリビニリデンフロラ
イドやこれらを変性させた高分子である。
【0017】良溶性液体は用いる高分子材料に応じて適
正に選択する。たとえば、N−メチル−2−ピロリド
ン、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ジ
メチルアセトアミド、メチルエチルケトン、アセトン、
キシレン、トルエン、デカリン、パラフィン等が挙げら
れる。さらに加温することで高分子材料の溶解性が向上
する。溶媒の添加量は、高分子材料1質量部に対して、
2〜20質量部程度が望ましい。
【0018】改質剤は、高分子材料の分子の側鎖あるい
は末端を置換し、改質前の高分子材料に比べ分子量を増
加させたり、溶解度パラメータを変えることで、耐電解
液性が向上すると考えられる。たとえば、モノアリルイ
ソシアヌレート、ジアリルイソシアヌレート、トリアリ
ルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレート、エチレ
ングリコールジメタクリレート、トリメチルプロパント
リメタクリレート、ジアリルフタレート、ジビニルベン
ゼン、ビニルトルエン、ビニルビリジン、トリアリルフ
タレート、ビニルトリクロルシラン、ビニルトリス(β
メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリエトキシシラ
ン、ビニルトリメトキシシラン、γ−(メタクリロキシ
プロピル)トリメトキシシラン、γ−(メタクリロキシ
プロピル)トリエトキシシラン、γ−(メタクリロキシ
プロピル)メチルジメトキシシラン、アクリルシリコー
ン等のように一つ以上の不飽和二重結合を有する官能性
モノマーが挙げられる。
【0019】架橋剤は、高分子材料の分子間を架橋する
ことで、耐電解液性が向上させる。たとえば、ジアリル
イソシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、トリ
アリルシアヌレート、エチレングリコールジメタクリレ
ート、トリメチルプロパントリメタクリレート、ジアリ
ルフタレート、ジビニルベンゼン、ビニルトルエン、ビ
ニルビリジン、トリアリルフタレート等の二つ以上の不
飽和二重結合あるいはビニルトリクロルシラン、ビニル
トリス(βメトキシエトキシ)シラン、ビニルトリエト
キシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−(メタク
リロキシプロピル)トリメトキシシラン、γ−(メタク
リロキシプロピル)トリエトキシシラン、γ−(メタク
リロキシプロピル)メチルジメトキシシラン等のように
1つ以上の不飽和二重結合と1つ以上の反応性官能基を
有する官能性モノマーが望ましい。改質剤及び架橋剤を
加える場合には、高分子材料の1質量部に対し、0.0
5〜1質量部である。
【0020】本工程により、基材の表面に高分子材料等
の電池用セパレータを構成する材料を含んだ高分子溶液
の薄膜が形成される。
【0021】(高分子析出工程)高分子析出工程は、高
分子溶液が塗布されたその基材を高分子材料の難溶性液
体に晒すことによりその高分子材料からなる高分子多孔
質膜をその基材表面に析出させる工程であり、本工程中
に音波照射工程をもつ。
【0022】高分子溶液が塗布された基材(以下「塗布
基材」と略称する)を難溶性液体に晒す方法としては、
塗布基材を難溶性液体中に浸漬したり、塗布基材に難溶
性液体を噴霧したりすることで達成できる。なお、塗布
基材表面の高分子溶液から良溶性液体が完全に蒸発する
前に塗布基材を難溶性液体に曝す必要がある。
【0023】本工程においては難溶性液体中で塗布基材
に音波を照射する音波照射工程を必須とする。音波は直
接的に塗布基材上の高分子溶液を機械的に振動させる。
この機械的な振動により、高分子溶液中の良溶性液体が
難溶性液体に速やかに置換される。照射する音波は超音
波とすることがキャビティーション効果が高く好まし
い。また、照射する音波のエネルギーとしては特に限定
しない。また、音波照射工程を行う時間は特に限定しな
いが、高分子溶液が塗布された基材を難溶性液体に晒す
間、継続的に音波照射工程を行うことが好ましい。
【0024】難溶性液体に塗布基材を曝すと、塗布基材
中の良溶性液体が難溶性液体中に混合されるので、連続
的に塗布基材を難溶性液体に曝す場合には何らかの方法
で難溶性液体中の良溶性液体を取り除いて難溶性液体を
再生したり、新たな難溶性液体と交換することが望まし
い。
【0025】難溶性液体とは前述の高分子塗布工程にて
基材表面に塗布した高分子溶液中に溶解された高分子材
料に対して難溶性の液体であり、好ましくは良溶性液体
と混合可能な液体である。したがって、用いる高分子材
料により好ましい難溶性液体は異なってくるが、水、ア
ルコール及びケトンの少なくとも一種であることが好ま
しい。特に基材との接触角を考慮すると、アルコール系
の液体が好ましい。
【0026】本工程により、基材表面に形成された高分
子溶液の薄膜中に存在する良溶性液体が難溶性液体と順
次置換されて、高分子溶液に溶解していた高分子材料が
析出してくる。このときに音波照射工程を採用すること
で、高分子溶液中の良溶性液体と難溶性液体との置換が
速やかに進行できるので、界面近くの高分子材料も速や
かに析出する。したがって、従来技術で問題となった難
溶性液体との界面近くの難溶性液体による良溶性液体の
低置換速度に起因する膜の緻密化(スキン層の形成)が
抑制できる。
【0027】(その他の工程)高分子析出工程により基
材表面に形成された高分子多孔質膜は、その後、難溶性
液体が乾燥等により除去される。そして、前述の高分子
溶液中に添加剤として架橋剤や改質剤等を添加している
場合にはその後の加熱による改質若しくは架橋等の後加
工を行うことが好ましい。また、形成された高分子多孔
質膜表面に再度改質剤や架橋剤等を再度塗布して改質や
架橋を進行させても良い。
【0028】改質や架橋を進行させるためには、加熱の
他にも電子線、ガンマ線、X線、紫外線等の高エネルギ
ー線を照射することでも行うことができる。
【0029】さらに、改質若しくは架橋等の後加工を円
滑に進行させるために前述の高分子溶液中に有機過酸化
物等のラジカル発生剤を含有させたり、高分子多孔質膜
を乾燥させた後に有機過酸化物等を含む溶液を表面に塗
布したりできる。
【0030】また、基材が最終的に適用される電池の電
極である場合には、そのまま基材表面で高分子多孔質膜
を乾燥させて電池用セパレータとすることができるが、
基材が電極ではない場合には基材表面に形成された高分
子多孔質膜を剥離する剥離工程を設ける必要がある。
【0031】〔電池〕本発明の電池は高分子多孔質膜か
らなる電池用セパレータを用いる電池であれば特に限定
されないが、リチウム二次電池に好適に適用できる。以
下の説明はリチウム二次電池について説明する。なお、
本発明の電池は、活性炭を活物質として含む電極合材を
集電体の表面に層状に形成させた電極を有する電気二重
層キャパシタ等に対しても適用可能であるため、本明細
書において「電池」とは「キャパシタ」の意味をも含む
ものとする。
【0032】本発明の電池は、正負電極と、その正負電
極に狭持された前述の製造方法で製造された電池用セパ
レータと、電解液とその他の必要な要素とを有する。
【0033】電池用セパレータは前述の製造方法で製造
されたものであるので、スキン層の発生が少なく、イオ
ン透過性に優れたものとなっている。詳しくは前述の電
池用セパレータの製造方法欄で説明したのでここでの更
なる説明は省略する。また、前述の基材として以下に説
明する正極もしくは負極を適用することもできる。
【0034】本発明の電池では、コイン型電池、ボタン
型電池、円筒型電池及び角型電池等の公知の電池構造を
とることができる。
【0035】正負極は集電体上に活物質、結着剤等を溶
媒と混合したペーストを塗布、乾燥して合材層としたも
のが例示できる。本リチウム二次電池は、これら正極と
負極とを電池用セパレータを重ね合わせてなる電極体を
有する。
【0036】正極の活物質にはLiMn24等の公知の
正極活物質を用いることができる。また、負極の活物質
には公知の炭素材を用いることができる。中でも結晶性
の高い天然黒鉛や人造黒鉛等からなるものを用いること
が好ましい。このような結晶性の高い炭素材を用いるこ
とにより、負極のリチウムイオンの受け渡し効率を向上
させることができる。また、炭素材以外に酸化物及び硫
黄化物等を活物質として用いてもよい。正極および負極
のいずれも、活物質を集電体上に設けた電極を用いるこ
とが好ましい。
【0037】電解液は電解質を有機溶媒に溶解させた非
水電解液を用いる。電解質、有機溶媒共ににも公知のも
のを用いることができる。特に、LiPF6等のリチウ
ム塩をエチレンカーボネート等の有機溶媒に溶解した非
水電解液を用いることが好ましい。
【0038】その他の要素については特に限定されず、
公知の構成を用いることができる。
【0039】
【実施例】〔電池の製造〕負極は人造黒鉛98質量部、
SBR1質量部及びカルボキシメチルセルロース1質量
部を水と混合しペーストとしたものを合材層としてCu
箔上に塗布した後に乾燥、圧延して形成される。
【0040】正極はニッケル酸リチウム87質量部、カ
ーボンブラック10質量部、ポリテトラフルオロエチレ
ン2質量部及びカルボキシメチルセルロース1質量部を
水と混合しペーストとしたものを合材層としてAl箔上
に塗布した後に乾燥、圧延して形成される。
【0041】電解液は、エチレンカーボネート3体積
部、ジエチルカーボネート7体積部からなる溶媒1L当
たり1molのLiPF6 を溶解して調製した。
【0042】電池用セパレータは以下に記載する方法で
製造し、これらの要素を組み立てて18650型の電池
を製造した。
【0043】〔電池用セパレータの製造〕 (実施例)高分子材料としての飽和ポリエステル(東洋
紡績製、パイロンKS021)30質量部及び改質剤若
しくは架橋剤としてのトリアリルイソシアネート(日本
化成製、TAIC)6質量部を良溶性液体としてのNメ
チルピロリドン70質量部に125℃で溶解し高分子溶
液を得た。
【0044】この高分子溶液を基材(きもと製、X1
B:カーボン+顔料)に、ブレードコーターにて塗布し
た(高分子塗布工程)後、難溶性液体としての水中に5
分間浸漬(高分子析出工程)、乾燥して基材表面から剥
離する(剥離工程)ことで高分子多孔質膜を得ることが
できた。
【0045】高分子析出工程において、超音波発生装置
(本多電子製、Wー357P−50)を用い、400k
Hz、100Wの条件にて、基材との距離20mmから
垂直に超音波を照射した。
【0046】この高分子多孔質膜を有機過酸化物として
のジクミルパーオキサイド(日本油脂、パークミルD)
1質量部をエタノール99質量部の溶液に10秒間浸漬
した後、乾燥しエタノールを除去した。密閉容器中にこ
の高分子多孔質膜を入れ、Arパージした後に密閉し1
50℃で2時間熱処理し反応させて電池用セパレータと
した。この電池用セパレータと正負極とを組み合わせた
電池を作製した。
【0047】(比較例)高分子析出工程において、超音
波振動を照射させていないこと以外は実施例と同様の工
程で電池用セパレータを製造し、電池を組み立てた。
【0048】〔電池の内部抵抗測定〕電池の内部抵抗
は、20℃にて1kHz時のインピーダンス抵抗をデジ
タルミリオームメータ(ナショナル製、VP−2811
A)にて測定した。
【0049】〔セパレータ表面の観察〕そこで実施例及
び比較例で用いたセパレータの高分子溶液と難溶性液体
との界面側の表面についてSEMで観察を行った。
【0050】〔結果〕内部抵抗を測定した結果、実施例
の電池を1とすると、比較例の電池は1.5となり、高
分子析出工程において、音波を照射して電池用セパレー
タを製造することで、最終的な電池の内部抵抗を低減で
きることが明らかとなった。これは、高分子析出工程に
おいて、音波を照射することにより、難溶性液体との界
面におけるスキン層の生成を抑制できたために電池用セ
パレータのイオン透過性が向上した結果、電池の内部抵
抗も低減できたものと考えられる。このことは、図1に
示した実施例のセパレータの表面が、図2に示した比較
例のセパレータの表面と比較して、孔の数、開口面積が
一見して多く、スキン層が認められないことからも支持
される。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の電池用セ
パレータの製造方法によると、高分子析出工程において
音波を照射することで、製造される電池用セパレータに
発生するスキン層を少なくすることが可能となり、電池
用セパレータのイオン透過性を向上することができた。
その結果、本製造方法で製造された電池用セパレータを
用いた電池は内部抵抗を低くすることが可能となり、出
力特性に優れる電池となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例で用いたセパレータ表面のSEM写真で
ある。
【図2】比較例で用いたセパレータ表面のSEM写真で
ある。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年12月17日(2001.12.
17)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 玄田 環 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 Fターム(参考) 5H021 AA06 BB12 BB13 BB15 EE08 5H029 AJ06 AK03 AL07 AM03 AM05 AM07 CJ12 CJ21 CJ22 DJ04

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高分子材料が溶解された高分子溶液を基
    材表面に塗布する高分子塗布工程と、該高分子溶液が塗
    布された該基材を高分子材料の難溶性液体に晒すことに
    より該高分子材料を該基材表面に析出させる高分子析出
    工程と、からなる電池用セパレータの製造方法におい
    て、 前記高分子析出工程において該高分子溶液が塗布された
    基材に音波を照射する音波照射工程をもつことを特徴と
    する電池用セパレータの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記音波照射工程において照射する音波
    は超音波である請求項1に記載の電池用セパレータの製
    造方法。
  3. 【請求項3】 正負電極と、該正負電極に狭持された請
    求項1又は2に記載の製造方法で製造された電池用セパ
    レータとを有することを特徴とする電池。
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JP (1) JP2003178741A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009518809A (ja) * 2005-12-06 2009-05-07 エルジー・ケム・リミテッド モルフォロジーグラジエントを有する有機/無機複合分離膜、その製造方法及びこれを備えた電気化学素子

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