JP2003177573A - 静電像現像用トナーの製造方法 - Google Patents

静電像現像用トナーの製造方法

Info

Publication number
JP2003177573A
JP2003177573A JP2001376067A JP2001376067A JP2003177573A JP 2003177573 A JP2003177573 A JP 2003177573A JP 2001376067 A JP2001376067 A JP 2001376067A JP 2001376067 A JP2001376067 A JP 2001376067A JP 2003177573 A JP2003177573 A JP 2003177573A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
toner
toner base
heat treatment
base particles
hot air
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001376067A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3878009B2 (ja
Inventor
Masanori Kondo
真典 近藤
Masazumi Oda
正純 小田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Chemical Corp
Original Assignee
Kyocera Chemical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Chemical Corp filed Critical Kyocera Chemical Corp
Priority to JP2001376067A priority Critical patent/JP3878009B2/ja
Publication of JP2003177573A publication Critical patent/JP2003177573A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3878009B2 publication Critical patent/JP3878009B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Developing Agents For Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 トナー画像の画質をよりいっそう確実に向上
させることができる静電像現像用トナーの製造方法を提
供する。 【解決手段】 トナー母体粒子105が熱処理される熱
処理空間と、熱風を熱処理空間に流す熱風供給口103
と、トナー母体粒子105を熱風中に分散するように熱
処理空間に供給するトナー母体粒子供給口108とを備
える熱処理装置を用いて、バインダ樹脂および着色剤を
含有するトナー母体粒子を、このトナー母体粒子のガラ
ス転移点より80〜350℃高い温度の熱風で熱処理した
後、直ちに急速冷却処理を施す静電像現像用トナーの製
造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリン
タ、ファクシミリ等の画像形成装置において静電潜像を
現像するために用いられる静電像現像用トナーに関す
る。
【0002】
【従来の技術】電子写真、静電印刷等の画像形成方式に
用いられる静電像現像用トナーは、一般に、バインダ樹
脂中に、着色剤、電荷制御剤等を分散させた後、所望の
粒度に粉砕することにより製造されている。
【0003】ところで、トナー粒子の表面構造は、トナ
ーの流動性や帯電特性などに影響し、ひいては、トナー
画像の画質に大きく影響することが知られている。この
ため、従来より、トナー粒子の表面構造を制御すべく様
々な試みがなされている。
【0004】よく知られているものでは、調製後のトナ
ー粒子の表面にコロイダルシリカのような酸化物微粒子
や樹脂微粒子などを付着させる方法がある。また、近年
では、トナー粒子調製後に、さらに機械的な衝撃力ある
いは熱を加えて、粒子表面の形状や性状を改質する方法
が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の従来の方法は、いずれも画質の向上に一定の効果は認
められるものの、最近の厳しい高画質化要求に十分応え
得るまでには至っていない。
【0006】すなわち、最近は、画像形成装置の高性能
化、高速化が進み、それに伴い、従来にも増して高画質
化が図れる高性能、高品質のトナーが要求されてきてい
るが、未だこのような要求に応え得る特性を備えたトナ
ーは得られていない。
【0007】本発明はこのような従来の事情に対処して
なされたもので、トナー画像の画質をよりいっそう確実
に向上させることができる静電像現像用トナーの製造方
法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の静電像現像用トナーの製造方法は、トナー
母体粒子が熱処理される熱処理空間と、熱風を前記熱処
理空間に流す熱風供給口と、トナー母体粒子を前記熱風
中に分散するように前記熱処理空間に供給するトナー母
体粒子供給口とを備える熱処理装置を用いて、バインダ
樹脂および着色剤を含有するトナー母体粒子を、このト
ナー母体粒子のガラス転移点より80〜350℃高い温度の
熱風で熱処理した後、直ちに急速冷却処理を施すことを
特徴とする。
【0009】上記構成の静電像現像用トナーの製造方法
においては、トナー母体粒子をガラス転移点より80〜35
0℃高い温度の熱風で熱処理した後、直ちに急速冷却処
理を施したことにより、従来に比べ、帯電量の立ち上が
り特性に優れ、かつ、帯電量の粒子間のバラツキの少な
いトナーを得ることができ、これを用いてスジやムラ等
のない高品位な画像形成が可能となる。また、上記のよ
うに帯電量のバラツキが少ないため、非磁性一成分トナ
ーに適用した場合に、特定の粒径、帯電量のトナー粒子
から消費されていく選択的現像等の現象が発生すること
のないトナーとすることができる。さらに、本発明によ
り得られるトナーを用いることにより、現像性、転写性
等の効率が上がるため、機器の設定条件の幅を広げるこ
とが可能となる。
【0010】本発明の静電像現像用トナーの製造方法に
おいては、冷却後のトナー母体粒子が球形度が0.65〜0.
98であり、かつ、熱処理前のトナー母体粒子との体積平
均粒径差が0.7μm以下であることが好ましい。ここ
で、球形度は、トナー母体粒子の最短径を最長径で除し
た値である。
【0011】上記構成によれば、得られるトナーの帯電
量の立ち上がり特性をより向上させることができるとと
もに、帯電量の粒子間のバラツキをより少なくすること
ができる。したがって、より高品位な画像形成が可能と
なる。
【0012】なお、冷却後のトナー母体粒子の球形度
は、0.70〜0.92の範囲であるとさらに好ましい。
【0013】本発明においては、冷却後のトナー母体粒
子に、少なくともシリカ微粒子を含有する外添剤を外添
混合することができる。この構成によれば、画質の向上
効果等において、特に顕著な効果を得ることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。本発明において使用されるトナー母体粒子
は、少なくともバインダ樹脂および着色剤を含有してい
る。
【0015】バインダ樹脂としては、スチレン系樹脂、
アクリル系樹脂、オレフィン系樹脂、ジエン系樹脂、ポ
リエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、エポキシ系樹
脂、シリコーン系樹脂、フェノール系樹脂、石油樹脂、
ウレタン系樹脂等、トナー用バインダ樹脂として従来よ
り使用されている各種の熱可塑性の合成樹脂および天然
樹脂を用いることができる。これらの樹脂は1種を単独
で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよ
い。
【0016】本発明においては、なかでも、ガラス転移
点(Tg)が50〜75℃、軟化点が80〜160℃、数平均分子
量(Mn)が1000〜30000で、かつ、重量平均分子量
(Tw)/数平均分子量(Mn)が2〜100である樹脂を
使用することが好ましい。特に、フルカラートナー(黒
トナーを含む)を目的とするときは、ガラス転移点が50
〜75℃、軟化点が80〜120℃、数平均分子量が2000〜300
00で、かつ、重量平均分子量/数平均分子量が10〜40で
ある樹脂を使用することが好ましい。ここで、数平均分
子量および重量平均分子量は、GPC(ゲルパーミエー
ションクロマトグラフィ)法を用いてスチレン換算によ
り算出した値を示している。
【0017】ポリエステル系樹脂としては、多価アルコ
ール成分と多価カルボン酸成分を重縮合させることによ
り得られるポリエステル樹脂が使用可能である。
【0018】多価アルコール成分のうち、2価アルコー
ル成分としては、例えばポリオキシプロピレン(2,2)-2,
2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプ
ロピレン(3,3)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、ポリオキシプロピレン(6)-2,2-ビス(4-ヒドロキシ
フェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(2,0)-2,2-ビ
ス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン等のビスフェノール
Aアルキレンオキサイド付加物、エチレングリコール、
ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2-
プロピレングリコール、1,3-プロピレングリコール、1,
4-ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4-ブテ
ンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサジオー
ル、1,4-シクロヘキサンジメタノール、ジプロピレング
リコール、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレ
ングリコール、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノ
ールA等が挙げられる。
【0019】3価以上のアルコール成分としては、例え
ばソルビトール、1,2,3,6-ヘキサンテトール、1,4-ソル
ビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトー
ル、トリペンタエリスリトール、1,2,4-ブタントリオー
ル、1,2,5-ペンタントリオール、グリセロース、2-メチ
ルプロパントリオール、2-メチル-1,2,4-ブタントリオ
ール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパ
ン、1,3,5-トリヒドロキシメチルベンゼン等が挙げられ
る。
【0020】また、多価カルボン酸成分のうち、2価カ
ルボン酸成分としては、例えばマレイン酸、フマル酸、
シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、フタル酸、
イソフタル酸、テレフタル酸、シクロヘキサンジカルボ
ン酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、アゼライン
酸、マロン酸、n-ドデセニルコハク酸、イソドデセニル
コハク酸、n-オクテニルコハク酸、イソオクテニルコハ
ク酸、n-オクチルコハク酸、イソオクチルコハク酸、こ
れらの酸無水物または低級アルキルエステル等が挙げら
れる。
【0021】3価以上のカルボン酸成分としては、例え
ば1,2,4-ベンゼントリカルボン酸(トリメリット酸)、
1,2,5-ベンゼントリカルボン酸、2,5,7-ナフタレントリ
カルボン酸、1,2,4-ナフタレントリカルボン酸、1,2,4-
ブタントリカルボン酸、1,2,5-ヘキサントリカルボン
酸、1,3-ジカルボキシル-2-メチル-2-メチレンカルボキ
シプロパン、1,2,4-シクロヘキサントリカルボン酸、テ
トラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8-オクタ
ンテトラカルボン酸、ピロメリット酸、エンボール二量
体酸、これらの酸無水物または低級アルキルエステル等
が挙げられる。
【0022】また、本発明においては、ポリエステル系
樹脂として、ポリエステル樹脂の原料モノマとビニル系
樹脂の原料モノマと、これら両方の樹脂の原料モノマと
反応するモノマとの混合物を用い、同一容器中でポリエ
ステル樹脂を得る縮重合反応およびスチレン樹脂を得る
ラジカル重合反応を並行して行わせて得られた樹脂も好
適である。なお、両方の樹脂の原料モノマと反応するモ
ノマとは、縮重合反応およびラジカル重合反応の両反応
に使用し得るモノマである。つまり縮重合反応し得るカ
ルボキシル基とラジカル重合反応し得るビニル基を有す
るモノマであり、例えばフマル酸、マレイン酸、アクリ
ル酸、メタクリル酸等が挙げられる。
【0023】また、着色剤としては、例えばカーボンブ
ラック、アニリンブルー、カルコイルブルー、クロムイ
エロー、ウルトラマリンブルー、デュポンオイルレッ
ド、キノリンイエロー、メチレンブルークロリド、銅フ
タロシアニン、マラカイトグリーンオキサレート、ラン
プブラック、ローズベンガル、カーミン6B、C.I.ピグメ
ントレッド48:1、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグ
メントレッド57:1、C.I.ピグメントレッド184、C.I.ピ
グメントイエロー97、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.
ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー74、C.
I.ソルベントイエロー162、C.I.ピグメントイエロー18
0、C.I.ピグメントイエロー185、C.I.ピグメントブルー
15:1、C.I.ピグメントブルー15:3等が挙げられる。この
着色剤の含有量は、通常、バインダ樹脂100重量部に対
し、1〜10重量部、好ましくは2〜6重量部である。トナ
ー母体粒子には、上記成分の他に電荷制御剤、離型剤等
を含有していてもよい。
【0024】電荷制御剤としては、トナーを負帯電性に
制御するものとして、例えばモノアゾ金属化合物、アセ
チルアセトン金属化合物、芳香族ハイドロキシカルボン
酸、芳香族モノおよびポリカルボン酸、それらの金属
塩、無水物、エステル類、ビスフェノール等のフェノー
ル誘導体、尿素誘導体、含金属サリチル酸系化合物、含
金属ナフトエ酸系化合物、ホウ素化合物、4級アンモニ
ウム塩、カリックスアレーン、ケイ素化合物、スチレン
-アクリル酸共重合体、スチレン-メタクリル酸共重合
体、スチレン-アクリル-スルホン酸共重合体、ノンメタ
ルコルボン酸系化合物等が挙げられる。なかでも、帯電
性、色味の面から、サリチル酸の金属化合物、ホウ素錯
体化合物、カリックスアレーンが好ましい。
【0025】また、トナーを正帯電性に制御するものと
して、例えばトリブチルベンジルアンモニウム-1-ヒド
ロキシ-4-ナフトスルホン酸塩、テトラブチルアンモニ
ウムテトラフルオロボレート等の4級アンモニウム塩、
ニグロシン、脂肪酸金属塩等による変性物、グアニジン
化合物、イミダゾール化合物、ホスホニウム塩等のオニ
ウム塩およびこれらのレーキ顔料、トリフェニルメタン
染料およびこれらのレーキ顔料(レーキ化剤としては、
燐タングステン酸、燐モリブデン酸、燐タングステンモ
リブデン酸、タンニン酸、ラウリン酸、没食子酸、フェ
リシアン化合物、フェロシアン化合物など)、高級脂肪
酸の金属塩、ジブチルスズオキサイド、ジオクチルスズ
オキサイド、ジシクロヘキシルスズオキサイド等のジオ
ルガノスズボレート類等が挙げられる。なかでも、ニグ
ロシン系、4級アンモニウムが好ましい。
【0026】この帯電制御剤の含有量は、通常、バイン
ダ樹脂100重量部に対し、0.01〜20重量部、好ましくは
0.5〜5重量部である。
【0027】離型剤としては、ポリエチレンワックス、
ポリプロピレンワックス、カルナバワックス、ライスワ
ックス、サゾールワックス、モンタン系エステルワック
ス、モンタワックス、フィッシャトロプシュワックス等
が挙げられる。特に、バインダ樹脂としてポリエステル
樹脂を使用する場合には、酸化型ワックスの使用が好ま
しい。酸化型ワックスとしては、ポリオレフィン系の酸
化型ワックス、カルナバワックス、ライスワックス、モ
ンタワックス、フィッシャトロプシュワックス等が挙げ
られる。
【0028】この離型剤の含有量は、通常、バインダ樹
脂100重量部に対し、0.5〜5重量部、好ましくは0.7〜2.
5重量部である。
【0029】その他の添加剤としては、シリコーンオイ
ル、アルコール類、脂肪酸、酸アミド、エステル類、ケ
トン類、硬化ヒマシ油、ペトロラクタム等が挙げられ
る。
【0030】トナー母体粒子の調製は、混練-粉砕法を
用いる。すなわち、本発明においては、上記したバイン
ダ樹脂、着色剤、その他必要に応じて配合される帯電制
御剤等の添加剤を、ヘンシェルミキサ、ボールミル等の
混合機により混合し、次いで、得られた混合物を加熱ロ
ール、ニーダ、エクストルーダ等の混練機によって溶融
混練し、冷却固化させた後、所望の粒径にまで粉砕し、
分級したものをトナー母体粒子として用いる。
【0031】本発明においては、このようにして調製さ
れたトナー母体粒子に対し、トナー粒子のガラス転移点
より80〜350℃高い温度の熱風で瞬間的熱処理を行う。
熱処理前のトナー母体粒子の体積平均粒径は、4.0〜10.
0μmであることが好ましく、6.0〜9.0μmであるとよ
り好ましい。
【0032】この熱処理には、例えば図1に示すような
装置を用いることができる。すなわち、図1は、本発明
に使用される熱処理装置の一例を示す概略構成図であ
る。図1に示すように、熱風発生装置101で発生させ
た熱風は導入管102aを経て熱風噴射ノズル103よ
り噴射される。熱風噴射ノズル103の先端部の周囲に
は試料噴射室104が設けられており、トナー母体粒子
105は定量供給器106から加圧エアーにより導入管
102bを経て試料噴射室104に送り込まれる。
【0033】試料噴射室104は、図2に示すように、
中空のドーナツ状をしており、その内側の壁には複数の
試料噴射ノズル108が等間隔に配置されている。試料
噴射室104内に送り込まれたトナー母体粒子105
は、試料噴射室104内で拡散して均等に分散した状態
となり、引き続いて送り込まれてくるエアーの圧力で複
数の試料噴射ノズル108から熱風気流中へ噴射され
る。
【0034】試料噴射ノズル108は、好ましくは3本
以上、より好ましくは4本以上であり、これらは周方向
に等間隔で配置することが好ましい。複数本の試料噴射
ノズル108を使用することによって熱風気流中へのト
ナー母体粒子105の均一な分散が可能となり、トナー
母体粒子1051つ1つの加熱処理を確実に行うことがで
きる。また、トナー母体粒子105は、試料噴射室10
4の内側の壁に360度全周に亘って設けたスリット部か
ら噴射するようにしてもよい。試料噴射ノズル108あ
るいはスリット部から噴射された状態としては、噴射時
点で広く拡散し、他のトナー母体粒子と衝突することな
く熱風気流全体へ分散されることが望ましい。
【0035】このようにして噴射されたトナー母体粒子
105は高温の熱風と瞬間的に接触して均質に加熱処理
される。ここで瞬間的とは、処理温度およびトナー母体
粒子105の熱風気流中での濃度により異なるが、必要
な改質(加熱処理)が達成され、かつトナー母体粒子同
士の凝集が起こらない時間であり、通常2秒以下、好ま
しくは1秒以下である。この瞬間的時間は、トナー母体
粒子105が試料噴射ノズル108から噴射され、導入
管102cに導入されるまでのトナー母体粒子105の
滞留時間として表わされ、この滞留時間が2秒を越える
とカップリング粒子が発生しやすくなる。
【0036】次いで、瞬間加熱されたトナー母体粒子1
05は、サイクロン109の冷風導入口110から導入
される冷風によって直ちに冷却され、装置内壁へ付着し
たり粒子同士が凝集したりすることなく導入管102c
を経てサイクロン111に捕集され、製品タンク112
に貯留される。なお、図示は省略したが、サイクロン1
11には、粒子同士の凝集を防止するため、冷却水が流
れている冷却ジャケットを設けることが好ましい。
【0037】その他、瞬間加熱処理を行うに重要な条件
としては、熱風温度の他、熱風風量、分散風量、分散温
度、冷風温度である。
【0038】熱風風量とは、熱風発生装置101により
供給される熱風の風量である。この熱風風量は、多くす
る方が熱処理の均一性、処理能力を向上させる意味で好
ましく、通常10〜1500 l/minである。また、熱風は、す
べての粒子に均一な熱エネルギーがかかるように、トナ
ー母体粒子105が処理される領域での熱風の温度分布
が生じないように制御され、かつ、熱風が層流状態に制
御されていることが好ましい。
【0039】分散風量とは、加圧エアーによって、導入
管102bに送り込まれる風量のことである。この分散
風量は、トナー母体粒子105の分散状態の向上、安定
化の点から、通常0.5〜100 l/minである。
【0040】分散濃度とは、熱処理領域、具体的には試
料噴射ノズル108の吐出領域でのトナー母体粒子10
5の分散濃度をいう。好適な分散濃度はトナー母体粒子
105の比重によって異なり、分散濃度を各トナー母体
粒子105の比重で割った値が50〜300g/m3、好ましく
は50〜200g/m3で処理することが好ましい。
【0041】冷風温度とは、冷風導入口110から導入
される冷風の温度である。トナー母体粒子105は瞬間
的加熱処理後、粒子同士の凝集あるいはカップリングが
発生しない温度領域まで瞬時に冷却すべく、冷風により
ガラス転移点以下の雰囲気下に戻すことが好ましい。こ
のため、冷風の温度は25℃以下、好ましくは15℃以下、
さらに好ましくは15℃以下とする。しかしながら、必要
以上に温度を下げると、条件によっては結露が発生し
て、逆に副作用が生じるおそれがあるので注意する必要
がある。この瞬間的加熱処理では、バインダ樹脂が溶融
状態にある時間が非常に短いため、粒子相互および熱処
理装置の器壁への粒子の付着が防止される。この結果、
連続性生産時の安定性に優れ、製造装置の清掃頻度も極
端に少なくすることができ、また、収率を高く安定的に
制御することができる。
【0042】本発明においては、このような熱処理によ
り、冷却後のトナー母体粒子の球形度が0.65〜0.98で、
かつ、熱処理前のトナー母体粒子との体積平均粒径差が
0.7μm以下となるようにすることが好ましい。球形度
が0.70〜0.92で、かつ、熱処理前のトナー母体粒子との
体積平均粒径差が0.5μm以下となるようにするとさら
に好ましい。このような処理条件は、例えば上記装置に
おいては、熱風の温度の他、熱風発生装置101から供
給される熱風の風量、導入管107に送り込まれる加圧
エアーの風量(分散風量)、熱処理領域でのトナー母体
粒子の分散濃度、冷風導入口110から導入する冷風の
温度等を適宜制御することによって達成することができ
る。
【0043】ここで、本発明におけるトナー母体粒子
(あるいはトナー粒子)の体積平均粒径および球形度の
測定方法について説明する。
【0044】体積平均粒径は、コールターカウンター測
定法により次のように行う。例えばコールターカウンタ
ー社製マルチサイザーIIを用いて、電解液は、1級塩化
ナトリウムを用いて1%NaCl水溶液を調製する。電
解液には、コールターサイエンティフィックジャパン社
製のISOTON R-IIを使用することができる。こ
の電解液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤、好ま
しくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩を0.1〜5ml添加
し、さらに測定試料粒子を2〜20mgを添加し懸濁液とす
る。この懸濁液を超音波分散器で約1分間分散処理した
後、測定装置により100μmアパーチャーを用い、256チ
ャンネルモードにて2.42μm以上の粒子の体積、個数を
測定し、体積分布と個数分布を算出して求める。
【0045】また、球形度は、上記測定装置に画像解析
装置、例えばベックマンコールター社製のマルチイメー
ジアナライザーを接続し、粒子の形状を測定して求め
る。なお、マルチイメージアナライザーは、電気抵抗法
に基づき粒子数・粒度分布を測定すると同時に、粒子が
細孔を通過する瞬間に生じる信号をタイミングとして利
用して粒子像を撮影するものである。
【0046】本発明においては、トナー母体粒子調製
後、上記熱処理に先だって、公知の表面改質装置による
処理を行うようにしてもよい。このような表面改質処理
装置としては、奈良機械製作所社製のハイブリダイゼー
ションシステムのような高速気流中衝撃法を応用した表
面改質装置、ホソカワミクロン社製のメカノフュージョ
ンシステムのような湿式コーティング法を応用した表面
改質装置等が挙げられる。
【0047】本発明においては、次いで、このように熱
処理されたトナー母体粒子に慣用の手段で外添剤による
外添処理を施すようにしてもよい。外添剤としては、炭
化ケイ素、炭化ホウ素、炭化チタン、炭化ジルコニウ
ム、炭化ハフニウム、炭化バナジウム、炭化タンタル、
炭化ニオブ、炭化タングステン、炭化クロム、炭化モリ
ブデン、炭化カルシウム、ダイヤモンドカーボンラクタ
ム等の炭化物、窒化ホウ素、窒化チタン、窒化モリブデ
ン等の窒化物、ホウ化ジルコニウム等のホウ化物、酸化
チタン、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化亜
鉛、酸化銅、酸化アルミニウム、シリカ、コロイダルシ
リカ等の酸化物、チタン酸カルシウム、チタン酸マグネ
シウム、チタン酸ストロンチウム等のチタン酸化合物、
二硫化モリブデン等の硫化物、フッ化マグネシウム、フ
ッ化炭素等のフッ化物、ステアリン酸アルミニウム、ス
テアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン
酸マグネシウム等の金属石鹸、滑石、ベントナイト等の
無機微粒子が使用される。本発明においては、特に、シ
リカ微粒子の単独またはシリカ微粒子と他の無機微粒子
の併用が好ましい。これらの無機微粒子はシランカップ
リング剤、シリコーンオイル等の公知の疎水化剤で処理
されていることが好ましい。
【0048】この外添剤は、通常、トナー母体粒子100
重量部に対し0.1〜5重量部、好ましくは0.2〜3重量部使
用される。0.1重量部未満ではトナー粒子に十分な流動
性を付与することができず、画像濃度が低下するおそれ
がある。また、5重量部を超えると、感光体との融着や
低温低湿下での帯電量の増大を招き、やはり画像濃度が
低下するおそれがある。
【0049】このようにして得られるトナーは、像担持
体上に形成されたトナー像の中間転写体への押圧転写を
各色毎に重ねて行った後、中間転写体上に転写されたト
ナー像を記録部材上に押圧転写することを含む画像形成
方法に有効に使用される。
【0050】また、本発明によるトナーは、現像装置が
トナー規制ブレードと現像スリーブとの圧接部を通過さ
せることによりトナーの帯電が行われる一成分現像方式
に有効に使用される。現像の方法は接触現像、非接触現
像のいずれの場合にも好適である。
【0051】
【実施例】次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定さ
れるものではない。なお、以下の記載において「部」は
「重量部」を示すものとする。また、体積平均粒径およ
び個数分布において粒径が5.0μm以下の粒子含有量
は、コールターカウンター社製マルチサイザーIIを用
い、また、球形度は、マルチサイザーIIにベックマンコ
ールター社製のマルチイメージアナライザーを接続して
求めた。
【0052】実施例1 ポリエステル樹脂(Mw160,000、Mw/Mn35、Tg 62
℃)100部、顔料としてC.I.ピグメントレッド122 4.0
部、帯電制御剤としてジ-t-ブチルサリチル酸亜鉛 2.0
部、離型剤としてフィッシャトロプシュワックス(DS
Cによる融解点88.5℃、針入度 3(25℃)、粘度 7mPa/
s(120℃)) 1.5部をヘンシェルミキサで十分混合した
後、2軸押出混練機で溶融混練した。得られた混練物を
迅速に冷却した後、スピードミルで粗粉砕し、さらに、
その粉砕物をジェット粉砕機で粉砕した後、ロータ型分
級機により分級して、体積平均粒径が8.85μm、個数分
布において粒径が5.0μm以下の粒子含有量が7.0個数
%、平均球形度が0.62のトナー母体粒子を調製した。
【0053】上記トナー母体粒子を図1に示した熱処理
装置により、以下に示す条件で熱処理した。
【0054】[熱処理条件]トナー供給部;テーブルフ
ィーダ+振動フィーダ、試料噴射ノズル4本(周方向に9
0度の間隔で配置)、噴射角度30度、熱風風量900 l/mi
n、分散風量60 l/min、トナー母体粒子の分散濃度100g/
3、熱風温度250℃、滞留時間0.5秒、冷風温度15℃
【0055】熱処理後のトナー母体粒子は、体積平均粒
径が9.18μm、個数分布において粒径が5.0μm以下の
粒子含有量が6.5個数%、平均球形度が0.78であった。
【0056】この熱処理したトナー母体粒子100部に、
ヘキサメチルジシラザンで処理した疎水性シリカ微粒子
(BET比表面積140m2/g)1.0部を加え、ヘンシェル
ミキサで混合した後、超音波振動篩にかけてトナーを得
た。
【0057】実施例2 熱処理における熱風温度を200℃とした以外は実施例1
と同様にしてトナー母体粒子を調製し、熱処理した。熱
処理後のトナー母体粒子は、体積平均粒径が9.03μm、
個数分布において粒径が5.0μm以下の粒子含有量が6.9
個数%、平均球形度が0.75であった。
【0058】この熱処理したトナー母体粒子100部に、
ヘキサメチルジシラザンで処理した疎水性シリカ微粒子
(BET比表面積140m2/g)1.0部を加え、ヘンシェル
ミキサで混合した後、超音波振動篩にかけてトナーを得
た。
【0059】実施例3 熱処理における熱風温度を300℃とした以外は実施例1
と同様にしてトナー母体粒子を調製し、熱処理した。熱
処理後のトナー母体粒子は、体積平均粒径が9.25μm、
個数分布において粒径が5.0μm以下の粒子含有量が6.3
個数%、平均球形度が0.80であった。
【0060】この熱処理したトナー母体粒子100部に、
ヘキサメチルジシラザンで処理した疎水性シリカ微粒子
(BET比表面積140m2/g)1.0部を加え、ヘンシェル
ミキサで混合した後、超音波振動篩にかけてトナーを得
た。
【0061】実施例4 熱処理における熱風温度を350℃とした以外は実施例1
と同様にしてトナー母体粒子を調製し、熱処理した。上
記トナー母体粒子を、熱風温度を350℃した以外は実施
例1と同様にして熱処理した。熱処理後のトナー母体粒
子は、体積平均粒径が9.30μm、個数分布において粒径
が5.0μm以下の粒子含有量が6.0個数%、平均球形度が
0.83であった。
【0062】この熱処理したトナー母体粒子100部に、
ヘキサメチルジシラザンで処理した疎水性シリカ微粒子
(BET比表面積140m2/g)1.0部を加え、ヘンシェル
ミキサで混合した後、超音波振動篩にかけてトナーを得
た。
【0063】実施例5 顔料としてC.I.ピグメントレッド122 に代えて、C.I.ピ
グメントブルー15:3を3.0部混合するようにした以外は
実施例1と同様にして、体積平均粒径が8.82μm、個数
分布において粒径が5.0μm以下の粒子含有量が7.3個数
%、平均球形度が0.62のトナー母体粒子を調製した。
【0064】上記トナー母体粒子を実施例1と同様にし
て熱処理した。熱処理後のトナー母体粒子は、体積平均
粒径が9.11μm、個数分布において粒径が5.0μm以下
の粒子含有量が7.1個数%、平均球形度が0.79であっ
た。
【0065】この熱処理したトナー母体粒子100部に、
ヘキサメチルジシラザンで処理した疎水性シリカ微粒子
(BET比表面積140m2/g)1.0部を加え、ヘンシェル
ミキサで混合した後、超音波振動篩にかけてトナーを得
た。
【0066】実施例6 顔料としてC.I.ピグメントレッド122 に代えて、C.I.ピ
グメントイエロー17を3.0部混合するようにした以外は
実施例1と同様にして、体積平均粒径が8.93μm、個数
分布において粒径が5.0μm以下の粒子含有量が6.5個数
%、平均球形度が0.63のトナー母体粒子を調製した。
【0067】上記トナー母体粒子を実施例1と同様にし
て熱処理した。熱処理後のトナー母体粒子は、体積平均
粒径が9.20μm、個数分布において粒径が5.0μm以下
の粒子含有量が6.3個数%、平均球形度が0.80であっ
た。
【0068】この熱処理したトナー母体粒子100部に、
ヘキサメチルジシラザンで処理した疎水性シリカ微粒子
(BET比表面積140m2/g)1.0部を加え、ヘンシェル
ミキサで混合した後、超音波振動篩にかけてトナーを得
た。
【0069】比較例1 熱処理を行わない以外は実施例1と同様にしてトナーを
得た。
【0070】比較例2 実施例5と同様にして得た体積平均粒径が8.82μm、個
数分布において粒径が5.0μm以下の粒子含有量が7.3個
数%、平均球形度が0.62のトナー母体粒子を、熱風温度
を100℃した以外は実施例1と同様にして熱処理した。
熱処理後のトナー母体粒子は、体積平均粒径が8.87μ
m、個数分布において粒径が5.0μm以下の粒子含有量
が7.3個数%、平均球形度が0.71であった。
【0071】この熱処理したトナー母体粒子100部に、
ヘキサメチルジシラザンで処理した疎水性シリカ微粒子
(BET比表面積140m2/g)1.0部を加え、ヘンシェル
ミキサで混合した後、超音波振動篩にかけてトナーを得
た。
【0072】比較例3 熱処理における熱風温度を450℃とした以外は実施例1
と同様にしてトナー母体粒子を調製し、熱処理した。熱
処理後のトナー母体粒子は、体積平均粒径が9.62μm、
個数分布において粒径が5.0μm以下の粒子含有量が6.0
個数%、平均球形度が0.90であった。
【0073】この熱処理したトナー母体粒子100部に、
ヘキサメチルジシラザンで処理した疎水性シリカ微粒子
(BET比表面積140m2/g)1.0部を加え、ヘンシェル
ミキサで混合した後、超音波振動篩にかけてトナーを得
た。
【0074】上記各実施例および各比較例で得られたト
ナーを、東芝テック社製の普通紙ファクシミリTF65
00と実質的に同一構成のプリンタ(現像ローラ;カー
ボン微粒子と導電性グラファイトを含有するフェノール
樹脂をコーティングしたアルミローラ、ブレード;現像
ローラとの当接部にウレタン樹脂を貼付した金属ブレー
ド、感光体ドラムと現像ローラとの離間距離200μm)
に適用して負帯電の静電画像を現像し、普通紙に定着さ
せ、下記に示す各種の評価を行った。これらの結果を表
1に示す。
【0075】なお、評価は、トナー充填後、常温常湿環
境(23℃、60%RH)下および高温高湿環境(30℃、80%
RH)下で2日間放置した後、それぞれの環境下でB/W
比5%の所定のプリントパターンで画像形成して行っ
た。
【0076】[フィルミング]常温常湿環境下および高
温高湿環境下でそれぞれ10枚プリント後(初期)および
3000枚連続プリント後(耐久後)に、感光体および中間
転写体の各表面並びに画像を目視にて観察し、フィルミ
ングの有無を調べた。評価基準は以下の通りである。 ○:感光体および中間転写体の各表面にフィルミングが
全く認めらない △:感光体および中間転写体のいずれか一方にフィルミ
ングが認められるものの画像上には認められない(実用
上問題なし) ×:感光体および中間転写体の少なくとも一方にフィル
ミングが認められ、かつ、画像上でも認められる
【0077】[スジ、ムラ]常温常湿環境下で10枚プリ
ント後(初期)および3000枚連続プリント後(耐久後)
に、現像機のスリーブの状態および画像を目視にて観察
し、スジ、ムラの有無を調べた。評価基準は以下の通り
である。 ○:スリーブ上にスジ、ムラが全く認めらない △:スリーブ上に若干のスジまたはムラの発生が認めら
れるものの画像上には認められない(実用上問題なし) ×:スリーブ上でも画像上でも多数のスジ、ムラが認め
られる
【0078】[スリーブ上のトナーの粒径]常温常湿環
境下で10枚プリント後(初期)および3000枚連続プリン
ト後(耐久後)に、現像機内に残されているトナーの体
積平均粒径および個数分布における粒径が5.0μm以下
の粒子含有量を測定し、プリント前のトナーと比較し
た。評価基準は以下の通りである。 ○:体積平均粒径および個数分布における粒径が5.0μ
m以下の粒子含有量の差がいずれも10%以内 △:体積平均粒径および個数分布における粒径が5.0μ
m以下の粒子含有量の差がいずれも10〜20%
【0079】[画像濃度]常温常湿環境下で10枚プリン
ト後(初期)および3000枚連続プリント後(耐久後)の
印刷画像の画像濃度を反射計(マクベス社製)で測定し
た。
【0080】[トナー消費量]常温常湿環境下および高
温高湿環境下で100枚プリントしたときに消費した1枚あ
たりのトナー量(平均値)および3000枚連続プリントし
たときの2900〜3000枚に消費した1枚あたりのトナー量
(平均値)を求めた。
【0081】これらの結果を熱処理条件等とともに表1
に示す。
【表1】
【0082】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
従来に比べ、帯電量の立ち上がり特性に優れ、かつ、帯
電量の粒子間のバラツキの少ない静電像現像用トナーを
得ることができ、これを用いてスジやムラ等のない高品
位な画像形成が可能となる。また、このため、非磁性一
成分トナーに適用した場合に、特定の粒径、帯電量のト
ナー粒子から消費されていく選択的現像等の現象が発生
することがなく、常温常湿環境下はもとより高温高湿環
境下でもライフエンドまで安定した品質が保証される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に使用される熱処理装置の一例を示す概
略構成図。
【図2】図1に示す試料噴射室の水平断面構造を示す概
略断面図。
【符号の説明】 101……熱風発生装置、103……熱風噴射ノズル 104……試料噴射室、105……トナー母体粒子 108……試料噴射ノズル、110……冷風導入口

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トナー母体粒子が熱処理される熱処理空
    間と、熱風を前記熱処理空間に流す熱風供給口と、トナ
    ー母体粒子を前記熱風中に分散するように前記熱処理空
    間に供給するトナー母体粒子供給口とを備える熱処理装
    置を用いて、バインダ樹脂および着色剤を含有するトナ
    ー母体粒子を、このトナー母体粒子のガラス転移点より
    80〜350℃高い温度の熱風で熱処理した後、直ちに急速
    冷却処理を施すことを特徴とする静電像現像用トナーの
    製造方法。
  2. 【請求項2】 冷却後のトナー母体粒子が、球形度が0.
    65〜0.98であり、かつ、熱処理前のトナー母体粒子との
    体積平均粒径差が0.7μm以下であることを特徴とする
    請求項1記載の静電像現像用トナーの製造方法。
  3. 【請求項3】 冷却後のトナー母体粒子に、少なくとも
    シリカ微粒子を含有する外添剤を外添混合することを特
    徴とする請求項1または2記載の静電像現像用トナーの
    製造方法。
  4. 【請求項4】 静電像現像用トナーは、中間転写体を用
    いる画像形成方式に用いられるものであることを特徴と
    する請求項1乃至3のいずれか1項記載の静電像現像用
    トナーの製造方法。
  5. 【請求項5】 静電像現像用トナーは、非磁性一成分現
    像方式に用いられるものであることを特徴とする請求項
    1乃至4のいずれか1項記載の静電像現像用トナーの製
    造方法。
  6. 【請求項6】 トナー母体粒子供給口が、3本以上のノ
    ズルからなることを特徴とする請求項1乃至5のいずれ
    か1項記載の静電像現像用トナーの製造方法。
  7. 【請求項7】 熱処理空間に流す熱風風量が10〜1500 l
    /minで、分散風量が0.5〜100 l/minであることを特徴と
    する請求項1乃至6のいずれか1項記載の静電像現像用
    トナーの製造方法。
  8. 【請求項8】 熱処理空間でのトナー母体粒子の分散濃
    度が50〜300 g/m3であることを特徴とする請求項1乃至
    7のいずれか1項記載の静電像現像用トナーの製造方
    法。
JP2001376067A 2001-12-10 2001-12-10 静電像現像用トナーの製造方法 Expired - Fee Related JP3878009B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001376067A JP3878009B2 (ja) 2001-12-10 2001-12-10 静電像現像用トナーの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001376067A JP3878009B2 (ja) 2001-12-10 2001-12-10 静電像現像用トナーの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003177573A true JP2003177573A (ja) 2003-06-27
JP3878009B2 JP3878009B2 (ja) 2007-02-07

Family

ID=19184340

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001376067A Expired - Fee Related JP3878009B2 (ja) 2001-12-10 2001-12-10 静電像現像用トナーの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3878009B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008119645A (ja) * 2006-11-14 2008-05-29 Sakata Corp 電子写真用トナーの製造方法および電子写真用トナー
WO2013073856A1 (ko) * 2011-11-16 2013-05-23 삼성정밀화학(주) 토너의 제조방법 및 토너
JP6468671B1 (ja) * 2018-03-20 2019-02-13 株式会社アイメックス 昇華転写用トナー、その製造方法及び昇華転写染色方法

Citations (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03261960A (ja) * 1990-03-13 1991-11-21 Canon Inc 加熱定着用トナー及び加熱定着方法
JPH11295920A (ja) * 1998-04-15 1999-10-29 Minolta Co Ltd 現像剤
JPH11295931A (ja) * 1998-04-15 1999-10-29 Minolta Co Ltd フルカラートナーおよびフルカラー画像形成方法
JPH11295989A (ja) * 1998-04-15 1999-10-29 Minolta Co Ltd 非接触式二成分現像方法
JPH11295922A (ja) * 1998-04-15 1999-10-29 Minolta Co Ltd 静電潜像現像用非磁性トナー
JP2000003068A (ja) * 1998-04-14 2000-01-07 Minolta Co Ltd 静電潜像現像用トナ―
JP2000003069A (ja) * 1998-04-15 2000-01-07 Minolta Co Ltd 静電潜像現像用トナ―
JP2000066439A (ja) * 1998-08-20 2000-03-03 Matsushita Electric Ind Co Ltd トナー及び電子写真装置
WO2000013063A1 (fr) * 1998-08-27 2000-03-09 Nippon Zeon Co., Ltd. Revelateur monocomposant non magnetique et procede de developpement
JP2000235279A (ja) * 1998-12-17 2000-08-29 Canon Inc 正帯電性トナー、画像形成方法及び画像形成装置
JP2001022124A (ja) * 1999-07-06 2001-01-26 Minolta Co Ltd 静電荷像現像用カラートナー
JP2001201881A (ja) * 1999-11-11 2001-07-27 Konica Corp 電子写真画像形成方法、及び電子写真画像形成装置
JP2003107805A (ja) * 2001-09-27 2003-04-09 Kao Corp 二成分現像剤

Patent Citations (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03261960A (ja) * 1990-03-13 1991-11-21 Canon Inc 加熱定着用トナー及び加熱定着方法
JP2000003068A (ja) * 1998-04-14 2000-01-07 Minolta Co Ltd 静電潜像現像用トナ―
JP2000003069A (ja) * 1998-04-15 2000-01-07 Minolta Co Ltd 静電潜像現像用トナ―
JPH11295989A (ja) * 1998-04-15 1999-10-29 Minolta Co Ltd 非接触式二成分現像方法
JPH11295922A (ja) * 1998-04-15 1999-10-29 Minolta Co Ltd 静電潜像現像用非磁性トナー
JPH11295931A (ja) * 1998-04-15 1999-10-29 Minolta Co Ltd フルカラートナーおよびフルカラー画像形成方法
JPH11295920A (ja) * 1998-04-15 1999-10-29 Minolta Co Ltd 現像剤
JP2000066439A (ja) * 1998-08-20 2000-03-03 Matsushita Electric Ind Co Ltd トナー及び電子写真装置
WO2000013063A1 (fr) * 1998-08-27 2000-03-09 Nippon Zeon Co., Ltd. Revelateur monocomposant non magnetique et procede de developpement
JP2000235279A (ja) * 1998-12-17 2000-08-29 Canon Inc 正帯電性トナー、画像形成方法及び画像形成装置
JP2001022124A (ja) * 1999-07-06 2001-01-26 Minolta Co Ltd 静電荷像現像用カラートナー
JP2001201881A (ja) * 1999-11-11 2001-07-27 Konica Corp 電子写真画像形成方法、及び電子写真画像形成装置
JP2003107805A (ja) * 2001-09-27 2003-04-09 Kao Corp 二成分現像剤

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008119645A (ja) * 2006-11-14 2008-05-29 Sakata Corp 電子写真用トナーの製造方法および電子写真用トナー
WO2013073856A1 (ko) * 2011-11-16 2013-05-23 삼성정밀화학(주) 토너의 제조방법 및 토너
JP6468671B1 (ja) * 2018-03-20 2019-02-13 株式会社アイメックス 昇華転写用トナー、その製造方法及び昇華転写染色方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3878009B2 (ja) 2007-02-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4197516B2 (ja) トナーと二成分現像剤及び画像形成方法
JP2000003068A (ja) 静電潜像現像用トナ―
JP4918583B2 (ja) トナーの製造方法およびトナー
JP4149998B2 (ja) 二成分現像剤及びこれを用いた画像形成方法
JP2001356516A (ja) 一成分現像用トナー
JP2013101189A (ja) 朱色トナー、およびそれを用いた画像形成方法、画像形成装置
JP4093023B2 (ja) 非磁性一成分現像用トナーおよび画像形成方法
JP3878009B2 (ja) 静電像現像用トナーの製造方法
US8216760B2 (en) Method for producing resinous particles
JP3941213B2 (ja) 静電荷像現像用トナー
JP2019061179A (ja) 静電荷像現像用トナー、トナーセット、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法
US20040081907A1 (en) Image forming method using electrophotography, electrophotographic toner, and manufacturing method thereof
JP4450287B2 (ja) フルカラー画像形成用トナー
JP4047823B2 (ja) トナー
JP4035040B2 (ja) トナー及び二成分現像剤
JP4967033B2 (ja) カプセルトナーの製造方法およびカプセルトナー
JP2003270850A (ja) トナー及び画像形成装置
JP4472903B2 (ja) 電子写真用トナー、現像剤及び画像形成方法
JP2002278164A (ja) 電子写真用トナー、現像剤及び画像形成方法
JP2003270859A (ja) フルカラー画像形成用トナー
JP2004085829A (ja) 静電像現像用トナーおよび画像形成方法
JP6272026B2 (ja) トナー
JP2019061178A (ja) 静電荷像現像用トナー、トナーセット、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法
JP2003066652A (ja) 静電荷像現像用トナー
JPH07287420A (ja) トナーの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041001

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060501

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060516

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20060801

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060824

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20060824

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20061031

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20061101

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091110

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101110

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101110

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111110

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees