JP2003173567A - 光記録媒体及び記録方法 - Google Patents

光記録媒体及び記録方法

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JP2003173567A
JP2003173567A JP2001372161A JP2001372161A JP2003173567A JP 2003173567 A JP2003173567 A JP 2003173567A JP 2001372161 A JP2001372161 A JP 2001372161A JP 2001372161 A JP2001372161 A JP 2001372161A JP 2003173567 A JP2003173567 A JP 2003173567A
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recording medium
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dye
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JP2001372161A
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English (en)
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Tatsuya Tomura
辰也 戸村
Tsutomu Sato
勉 佐藤
Yasunobu Ueno
泰伸 植野
So Noguchi
宗 野口
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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  • Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)
  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 短波長に発振波長を有する半導体レーザーを
用いる追記型DVDシステムの新フォーマット方式であ
り、LPP方式同様のデータの書き足し部における未記
録領域をなくす有効な方式を提供し、また、DVD−R
ランドプリピット方式に比較して、スタンパ作製時に於
ける微細なカット幅制御やLPP信号のデータ部への漏
れ出しによるデータエラーが生じない優れた方式を提供
し、また、色素を2種以上混合することにより、色素メ
ディアとしては広範囲な波長での記録を可能にするこ
と。 【解決手段】 基板上にトラックピッチが0.64μm
〜0.8μmである案内溝を有し、2種以上の有機色素
を混合して記録層を設けてなり、必要に応じて反射層を
設け、更に必要に応じて保護層を設け、基板溝に周波数
4T〜96Tのウォブルを有する光記録媒体において、
該2種以上の有機色素の分解開始温度差が0〜60℃で
あることを特徴とする光記録媒体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は情報記録媒体に関す
るものであって、特に光ビームを照射することにより、
記録材料の透過率、反射率等の光学的な変化を生じさ
せ、情報の記録、再生を行ない、かつ追記が可能な情報
記録媒体に関するものであり、データ用追記光ディス
ク、追記型コンパクトディスクに用いられ、CD−I、
CD−V、DVD−Rに応用される。
【0002】
【従来の技術】従来、データ用追記型ディスクとして
は、シアニン色素を記録材料として用いたもの(特開昭
57−82093号公報、特開昭58−56892号公
報、特開昭58−112790号公報、特開昭58−1
14989号公報、特開昭59−85791号公報、特
開昭60−83236号公報、特開昭60−89842
号公報、特開昭61−25886号公報等参照)、フタ
ロシアニン色素を記録材料として用いたもの(特開昭6
1−150243号公報、特開昭61−177287号
公報、特開昭61−154888号公報、特開昭61−
246091号公報、特開昭62−39286号公報、
特開昭63−37791号公報、特開昭63−3988
8号公報等参照)が提案されている。
【0003】また、追記型コンパクトディスクとして
は、シアニン色素/金属反射層を記録材料として用いた
もの(特開平1−159842号公報、特開平2−42
652号公報、特開平2−13656号公報、特開平2
−168446号公報等参照)、フタロシアニン(アザ
アヌレン)色素を記録材料として用いたもの(特開平1
−176585号公報、特開平3−215466号公
報、特開平4−113886号公報、特開平4−226
390号公報、特開平5−1272号公報、特開平5−
171052号公報、特開平5−116456号公報、
特開平7−268227号公報、特開平7−31489
7号公報等参照)、アゾ金属キレート色素を記録材料と
して用いたもの(特開平4−46186号公報、特開平
4−141489号公報、特開平4−361088号公
報、特開平5−279580号公報、特開平7−516
73号公報、特開平7−161069号公報、特開平7
−372272号公報、特開平7−71867号公報、
特開平8−231866号公報、特開平8−29581
1号公報等参照)が提案されている。
【0004】さらに、DVD−Rに係わるものとして
は、シアニン色素/金属反射層を記録材料として用いた
もの(Pioneer R&D Vol.6 No.
2:DVD−Recordableの開発、DVD−R
色素ディスクの基礎研究)、ISOM/ODS(‘9
6:High Density of recordi
ngon Dye material Disc ap
proach for 4.7GB)、ポリメチン色素
を記録材料として用いたもの(特開平10−83577
号公報、特開平10−119434号公報、特開平10
−149583号公報、特開平10−188339号公
報、特開平10−278426号公報等参照)、ポリメ
チン色素+光安定化材を記録材料として用いたもの(特
開平10−109475号公報、特開平10−1094
76号公報、特開平10−134413号公報、特開平
10−166739号公報等参照)、アゾ金属キレート
色素/金属反射層を記録材料として用いたもの(特公平
5−67438号公報、特開平7−161069号公
報、特開平8−156408号公報、特開平8−231
866号公報、特開平8−332772号公報、特開平
9−58123号公報、特開平9−175031号公
報、特開平9−193545号公報、特開平9−274
732号公報、特開平9−277703号公報、特開平
10−6644号公報、特開平10−6650号公報、
特開平10−6651号公報、特開平10−36693
号公報、特開平10−44606号公報、特開平10−
58828号公報、特開平10−86519号公報、特
開平10−149584号公報、特開平10−1572
93号公報、特開平10−157300号公報、特開平
10−157301号公報、特開平10−157302
号公報、特開平10−181199号公報、特開平10
−181201号公報、特開平10−181203号公
報、特開平10−181206号公報、特開平10−1
88340号公報、特開平10−188341号公報、
特開平10−188358号公報、特開平10−208
303号公報、特開平10−214423号公報、特開
平10−228671号公報、特開平10−36693
号公報、特開平11−12483号公報等参照)、テト
ラアザポルフィリン(ポルフィラジン)色素/金属反射
層を記録材料として用いたもの(特開平9−26756
2号公報、特開平9−309268号公報、特開平10
−856号公報等参照)、その他の色素/金属反射層を
記録材料として用いたもの(特開平10−86517号
公報、特開平10−93788号公報、特開平10−2
26172号公報、特開平10−244752号公報、
特開平10−287819号公報、特開平10−297
103号公報、特開平10−309871号公報、特開
平10−309872号公報等参照)、シアニン色素+
アゾ金属キレート色素/金属反射層を記録材料として用
いたもの(特公平7−51682号公報、特開平11−
34499号公報等参照)、ホルマザン(金属キレー
ト)色素+その他の色素を記録材料として用いたもの
(特許第2791944号公報、特開平8−29507
9号公報、特開平9−095520号公報、特開平9−
193546号公報、特開平10−337958号公報
等参照)、ジピロメテン(金属キレート)色素+その他
の色素を記録材料として用いたもの(特開平10−16
2430号公報、特開平10−166732号公報、特
開平10−226172号公報、特開平11−0428
58号公報、特開平11−042858号公報、特開平
11−092682号公報、特開平11−165465
号公報、特開平11−208111号公報、特開平11
−227332号公報、特開平11−227333号公
報、特開平11−255774号公報、特開平11−2
56057号公報等参照)が提案されている。
【0005】現在、次世代大容量光ディスクとしてDV
D−Rの開発が進められている。記録容量の向上の要素
技術は、記録ピット微少化のための記録材料開発、MP
EG2に代表される画像圧縮技術の採用、記録ピット読
みとりのため、半導体レーザの短波長化等の技術開発が
必要である。
【0006】これまで赤色波長域の半導体レーザとして
は、バーコードリーダ、計測器用に670nm体のAl
GaInPレーザダイオードが商品化されているのみで
あったが、光ディスクの高密度化に伴い、赤色レーザが
本格的に光ストレージ市場で使用されつつある。DVD
ドライブの場合、光源として635nm帯と650nm
帯レーザダイオードの2つの波長で規格化されている。
一方、再生専用のDVD−ROMドライブは波長650
nmで商品化されている。このような状況下で最も好ま
しいDVD−Rメディアは、波長600nm〜720n
mで記録、再生が可能なメディアである。DVD−Rメ
ディアのフォーマットはランドプリピットと呼ばれるラ
ンド部の一部をカットしたフォーマットで規格化されて
いる。この方式をとると、ランドプリピット信号(LP
Pb)が0.16以下ではプリピットアドレス等のプリ
ピット情報が良好に再生できず、0.32以上であると
今度はLPP信号自体がデータ領域においてノイズ的な
振る舞いをし、データエラーが多く発生してしまう。従
って、LPPはその記録材にあったカット幅をスタンパ
で微調整して(LPPb=)0.16〜0.32の範囲
になるようにランドカット幅を制御しなければならな
い。
【0007】一方、記録材料は記録波長帯が600nm
〜720nmで記録可能な材料が望まれるが有機色素メ
ディアでは色素自体の吸収を利用して記録を行なうた
め、波長依存性が大きく広範囲な記録波長で記録を可能
にすることは困難なことが一般的である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来シ
ステムに比べて、短波長に発振波長を有する半導体レー
ザーを用いる追記型DVDシステムの新フォーマット方
式であり、LPP方式同様のデータの書き足し部におけ
る未記録領域をなくす有効な方式を提供するものであ
る。また、DVD−Rランドプリピット方式に比較し
て、スタンパ作製時に於ける微細なカット幅制御やLP
P信号のデータ部への漏れ出しによるデータエラーが生
じない優れた方式を提供するものである。また、色素を
2種以上混合することにより、色素メディアとしては広
範囲な波長での記録を可能にできる。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等が検討した結
果、周波数4T〜96Tのウオブルを有し、記録層とし
て記録再生波長±5nmの波長域の光に対する記録層単
層の屈折率nが1.5≦n≦3.0であり、消衰係数k
が0.02≦k≦0.2である有機色素膜を有する光記
録媒体を作成することにより、書き足しデータ部先頭の
未記録領域を低減でき、広範囲な波長での記録が可能で
あり、高耐光、低エラー率なDVD追記型ディスクが得
られる。即ち、高周波なウオブルフォーマットと混合系
色素記録層を組み合わせることにより本発明に至った。
【0010】上記課題は、本発明の(1)「基板上にト
ラックピッチが0.64μm〜0.8μmである案内溝
を有し、2種以上の有機色素を混合して記録層を設けて
なり、必要に応じて反射層を設け、更に必要に応じて保
護層を設け、基板溝に周波数4T〜96Tのウォブルを
有する光記録媒体において、該2種以上の有機色素の分
解開始温度差が0〜60℃であることを特徴とする光記
録媒体」、(2)「基板の溝深さが1000Å〜250
0Åであり、溝幅が半値幅で0.18〜0.40μmで
あることを特徴とする前記第(1)項に記載の光記録媒
体」、(3)「混合有機色素記録層単層が記録再生波長
±5nmの波長域の光に対する記録層単層の屈折率nが
1.5≦n≦3.0であり、消衰係数kが0.02≦k
≦0.2である有機色素膜を有することを特徴とする前
記第(1)項または第(2)項に記載の光記録媒体」、
(4)「2種以上の有機色素のうち最も長波長に吸収を
有する色素の吸収極大波長が記録再生波長に対して、4
0〜80nm短波長側にあることを特徴とする前記第
(1)項乃至第(3)項の何れか1に記載の光記録媒
体」、(5)「2種以上の有機色素のうち最も長波長に
吸収を有する色素の記録再生波長における屈折率が他の
色素の屈折率よりも大きいことを特徴とする前記第
(1)項乃至第(4)項の何れか1に記載の光記録媒
体」、(6)「混合記録層の分解開始温度360℃以下
であることを特徴とする前記第(1)項乃至第(5)項
の何れか1に記載の光記録媒体」、(7)「ウオブル振
幅Woとプッシュプル振幅PPとの割合(Wo/PP)
が0.1≦Wo/PP≦0.4の範囲にあることを特徴
とする前記第(1)項乃至第(6)項の何れか1に記載
の光記録媒体」、(8)「記録層溝深さをd1(Å)、
ウォブル周波数m(T)すると1200≦d1×m≦1
60000の範囲にあることを特徴とする前記第(1)
項乃至第(7)項の何れか1に記載の光記録媒体」、
(9)「反射層が必要な場合の反射層が金、銀、アルミ
ニウムもしくはこれらを主成分とした他の金属との合金
であることを特徴とする前記第(1)項乃至第(8)項
の何れか1に記載の光記録媒体」、(10)「保護層が
必要な場合の保護層が紫外線硬化樹脂であることを特徴
とする前記第(1)項乃至第(9)項の何れか1に記載
の光記録媒体」、(11)「もう1枚の基板を貼り合わ
せる構造である場合の接着剤が紫外線硬化樹脂であるこ
とを特徴とする前記第(1)項乃至第(10)項の何れ
か1に記載の光記録媒体」、(12)「記録波長が60
0〜720nmであることを特徴とする前記第(1)項
乃至第(11)項の何れか1に記載の光記録媒体」によ
り達成される。
【0011】また、上記課題は、本発明の(13)「6
00〜720nmの記録波長を有する光ピックアップを
用い、前記第(1)項乃至第(11)項の何れか1に記
載の光記録媒体の記録及び/又は再生を行なうことを特
徴とする光記録方法」により達成される。
【0012】ここでの、各効果を述べると、前記第
(1)項は、本発明の基本構成及び材料構成であり、前
記第(2)項は、前記第(1)項の記録媒体における最
適溝形状を規定したものであり、前記第(3)項は、混
合系色素記録層の最適光学特性限定であり、前記第
(4)項は、混合系色素主記録成分の最大吸収波長の限
定であり、前記第(5)項は、混合系色素主記録成分の
光学特性限定であり、前記第(6)項は、記録材料の熱
物性限定であり、前記第(7)項は、ウォブルの振り量
を信号特性から最適化した範囲限定であり、前記第
(8)項は、色素記録層を設けたときの最適色素溝深さ
範囲限定であり、前記第(9)項は、反射層を用いる場
合の最適材料の限定であり、前記第(10)項は、反射
層を用いる場合の最適材料の限定であり、前記第(1
1)項は、貼り合わせ構造をとる場合、接着層の最適材
料の限定であり、前記第(12)項、第(13)項は、
本発明における記録波長の限定である。
【0013】本発明の光記録媒体は、基板上に有機色素
記録層を設けてなり、必要に応じて反射層を設け、周波
数4T〜96Tのウオブルを有する光記録媒体におい
て、該有機色素記録層が少なくとも2種以上の有機色素
からなり、2種以上の有機色素単独での熱分解開始温度
差が0〜60℃であることを特徴とする構成でなるもの
である。
【0014】有機色素を記録層として用いる場合、色素
の吸収を利用して記録を行なうため無機系の記録層に比
べて記録波長の依存性が大きい。言い換えると記録波長
が変動すると、記録パワーが変動したり、最適ストラテ
ジが変わってしまうことがある。本発明はこのような波
長変動に対し、大きくは記録パワー変動を要しないよう
に記録層を色素の2種以上の混合系とすることで補償で
きることを確認した。さらに、各色素単独の分解開始温
度差を60℃以内とすることで、良好な記録特性が得ら
れることを確認した。最も好ましくは、複数種、全ての
色素の熱分解開始温度が同一であることが望まれるが、
検討の結果、60℃以内であれば、良好な記録特性が得
られることを確認した。すなわち、各色素の分解開始温
度差が60℃を越えると、記録時に記録ピットが不均一
になりやすく、ジッタ増やエラー増という望ましくない
結果となることを確認した。また、混合する色素の各単
独膜の極大吸収波長が最も大きい色素の屈折率を他の色
素よりも大きくすることで、色素メディアの特徴である
高反射率が実現可能となる。さらに該高屈折率色素に適
した材料は(ポリ)メチン色素やスクアリリウム色素が
適しているが、該色素は耐光性が低いことが問題とな
る。そこで、高耐光性を有する金属キレート色素を混合
することで耐光性を向上できることを確認し本発明に至
った。
【0015】色素を混合する極大吸収を有する色素重量
比=P、その他の色素重量比=Qとした場合、比率は
P:Q=1:9〜9:1の範囲で用いることができる
が、高反射率で高耐光性を維持させるために、好ましく
は3:7〜8:2の混合比である。
【0016】なお、ここでウォブルにおける定義するT
とは基本クロック周波数で記録したときの記録ピット長
(単位はμm)であり、DVD(4.7GB)メフィア
であれば、約0.133μmであり、時間で定義すれば
約38nsec.である。
【0017】通常、ウオブルの周波数帯は150T〜4
00T相当が用いられている。この周波数帯であると、
周波数変調にしろ、位相変調にしろデータの書き足しを
する場合、ウオブルの周波数が低すぎて、前データと書
き足しデータとの間がかなり空いてしまい、高密度記録
には向かない。一方、DVD−Rではこれに対し、LP
Pを設けこのLPP信号で、データの書き込む位置を制
御している。しかしながら、LPP方式ではLPPの信
号振幅が小さすぎてはLPPが良好に読み出せず、逆に
LPPが大きすぎると今度はLPP信号自体が書き込み
データへ漏れ込んでデータエラーが多発するという不具
合が生じるため、LPPは0.16≦LPPb≦0.3
2の範囲、好ましくは0.18≦LPPb≦0.26と
いう制約が生じ、スタンパ作成の際、ランドのカット幅
を微細に制御しなくてはならない。
【0018】一方、高周波ウオブルにすれば、LPPは
必要なく、ウオブルを変調して同期をとるため、LPP
方式のようにデータエラーが多発するような事態には至
らない。
【0019】本発明に於けるウオブルの振幅であるが、
適当なフィルターを通した後のウオブル振幅(Wo)に
対する、これも適当なフィルターを通したプシュプル信
号(PP)割合Wo/PP=NWOが0.1≦NWO≦
0.4の範囲にあれば本発明の目的であるウオブルでの
同期合わせは可能であり、更に好ましいNWOの値は
0.15≦NWO≦0.30の範囲である。NWOの値
が0.1以下であると同期をとるには不充分な信号強度
であり、0.4を越えてしまうとデータ部エラーが増え
てくる傾向にある。但し、LPP方式に比べ、LPPが
大きなメディアのデータエラーに比較してデータエラー
の発生の影響度は小さくウオブル振幅の増加に伴うデー
タエラーは緩やかである。更にスタンパを作成する際、
LPP方式のLPPカット幅はLPPb=0.16〜
0.32内の範囲にするには高度なカット幅制御技術を
必要とするが、本発明の高周波ウオブル方式においては
高周波発生源とウオブルの振り量の大きさ(ウオブル振
り量を制御する回路で振り量は任意に再現性よく作成で
きる)だけを管理しさえすれば目的は達成されるため、
スタンパの歩留まりや、メディアの歩留まりが飛躍的に
向上できる。
【0020】また、上記のフォーマットを有した基板の
溝形状であるが、主に有機色素を溶剤塗工法にて記録層
を形成するわけであるが、その場合の最適溝深さは10
00Å〜2500Åであり、さらに好ましくは1500
Å〜2000Åである。溝深さが1000Å以下である
とプシュプル信号が充分にとれず、トラッキング制御が
できず、2500Å以上であると基板成形の際、転写性
が甘くなり、好ましくない。更に、色素記録層を設けた
場合の色素溝深さはウォブル周波数をm(T)とし、色
素溝深さをd1としたときに1200≦d1×m≦16
0000の範囲にあることが必要で、d1×mが120
0を下回ると充分な差信号が得られず、記録再生時に充
分なトッラキングが実施できず、d1×mが16000
0を上回ると逆に発振してやはりトラッキングには好ま
しくなく、さらに上述のように転写限界から基板溝深さ
の限界もあり、実質的には160000を上回ることは
できない。また、記録密度を4GB〜5GBの容量を確
保するためにのトラックピッチは0.64μm〜0.8
μm程度が必要である。溝幅に関しては、記録材料によ
って異なるが、ほぼ全ての有機材料において、半値幅
0.18〜0.40μmの幅で適用できる。
【0021】次に、記録媒体の構成について、記録層を
構成するのに必要な項目として、光学特性が上げられ
る。光学特性に必要な条件は、記録再生波長である60
0nm〜720nmに対して短波長側に大きな吸収帯を
有し、かつ記録再生波長が該吸収帯の長波長端近傍にあ
ることが必要である。吸収極大波長は記録再生波長に対
し、40〜80nm短波長であることが好ましく、40
nmより小さいと吸収により、充分な反射率がとれず、
80nmを越えると、記録感度が低下する。これは、記
録再生波長である600nm〜720nmで大きな屈折
率と消衰係数を有することを意味するものである。
【0022】具体的には、記録再生波長近傍の長波長近
傍の波長域光に対する記録層単層の屈折率nが1.5以
上3.0以下であり、消衰係数kが0.02以上0.2
以下の範囲にあることが好ましい。nが1.5未満の場
合には、充分な光学的変化得られにくいため、記録変調
度が低くなるため好ましくなく、nが3.0を越える場
合には、波長依存性が高くなり過ぎるため、記録再生波
長領域であってもエラーとなってしまうため好ましくな
い。また、kが0.02未満の場合には、記録感度が悪
くなるため好ましくなく、kが0.2を越える場合に
は、50%以上の反射率を得ることが困難となるので好
ましくない。
【0023】次に、本発明に使用可能な色素材料の具体
例であるが、アゾ(金属キレート)色素、ホルマザン
(金属キレート)色素、ジピロメテン(金属キレート)
色素、ポリメチン色素、スクアリリウム色素、アザアヌ
レン色素等が適用可能で、具体的には金属キレート色
素、トリメチンシアニン色素、スクアリリウム色素、テ
トラアザポルフィリン色素が特に好ましい。
【0024】ここで、アゾ(金属キレート)色素である
が、アゾ結合をはさみ両側のアゾ化合物形成ユニットが
置換、未置換の芳香環、ピリジン残基、ピリミジン残
基、ピラジン残基、ピリミジン残基、ピリダジン残基、
トリアジン残基、イミダゾール残基、チアゾール残基、
トリアゾール残基、ピラゾール残基、イソチアゾール残
基、ベンズチアゾール残基等の組み合わせでアゾ化合物
が形成され、それらのアゾ化合物の金属キレート化合物
が特に好ましい。
【0025】また、ホルマザン(金属キレート)色素で
あるが、ホルマザンの一般式は下記に示されるが、
【0026】
【化1】 式中Zは、それが結合している炭素原子および窒素原子
と一緒になって多複素環を形成する残基であり、具体的
にはピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環、トリア
ジン環である。また、この複素環にはアルキル基、アル
コキシ基、アルキルチオ基、置換アミノ基、アリル基、
アリルオキシ基、アニリノ基、ケト基等の置換基を有し
ていてもよい。Aは、アルキル基、アラルキル基、アリ
ル基、シクロヘキシル基を表し、アルキル基、アルコキ
シ基、ハロゲン、ケト基、カルボキシル基またはそのエ
ステル、ニトリル基、ニトロ基等の置換基を有していて
も良い。Bは、アリル基を表し、アルキル基、アルコキ
シ基、ハロゲン基、カルボキシル基、又はそのエステ
ル、ニトリル基、ニトロ基等の置換基を有していても良
い。金属キレート化物の場合、金属は2価の金属原子で
ある。
【0027】ジピロメテン(金属キレート)色素である
が、ジピロメテン化合物の一般式は下記に示されるが、
【0028】
【化2】 式中R〜Rは各々独立に水素原子、ハロゲン原子、
置換未置換のアルキル基、アルコキシ基、アルケニル
基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アラルキル
基、アリール基、ヘテロアリール基を表わし、金属キレ
ート化物の場合、金属は2価の金属原子である。アゾ化
合物、ホルマザン化合物、ジピロメテン化合物ともにキ
レート化合物の場合の金属は遷移金属が挙げられ、例え
ばNi,Co,Cu,Mn,VO,Zn,Fe,Cr,
Al等が挙げられ、製造上とディスク特性上、特にN
i,Co,Cu,Mn,VOが好ましい。
【0029】ポリメチン色素としては530nm〜60
0nmに吸収帯を有する色素なら本発明に適用可能であ
るが、とくにトリメチンシアニン色素が好ましく、トリ
メチン鎖の両端が置換未置換のインドレニン、ベンズイ
ンドレニンが特に好ましく、カウンターアニオンとして
はハロゲン、ClO、BF、PF、SbF等の
他にニッケルジチオレート錯体に代表される各種金属キ
レートアニオンでも良い。
【0030】スクアリリウムとしては、スクアレン環の
両端が置換未置換のインドレニン、ベンズインドレニ
ン、ピラゾール、カルバゾール、キノキサリン、イソイ
ンドール、芳香環、置換アミノ基残基のうちの組み合わ
せで形成されたスクアリリウムが好ましく、本発明に使
用できる。
【0031】アザアヌレン系色素としては、各々特定の
置換基を有したフタロシアニン、ナフタロシアニン、テ
トラピラジノポルフィラジン、テトラピリジノポルフィ
ラジン、テトラアザポルフィリン等が挙げられるが、こ
のうち特に好ましいのはテトラアザポルフィリンであ
り、ついでテトラピリジノポルフラジン、テトラピラジ
ノポルフィラジン、フタロシアニンの順で好ましい。
【0032】上記に挙げた色素の熱分解特性であるが、
その記録材料の分解開始温度が360℃以下であること
が好ましい。特に100〜350℃が好ましい。分解温
度が360℃以上であると記録時のピット形成がうまく
行なわれず、ジッタ特性が悪い。また100℃以下であ
ると今度はディスクの保存安定性が悪化する。
【0033】(記録体の構成)本発明の記録体は、通常
の追記型光ディスクである図2の構造(図2を2枚貼合
わせたいわゆるエアーサンドイッチ、又は密着貼合わせ
構造としてもよい)と図3からなるCD−R用メディア
の構造としてもよい。
【0034】(各層の必要特性及び構成材料例)本発明
の記録媒体の構成としては、第1基板と第2基板とを記
録層を介して接着剤で貼り合わせた構造を基本構造とす
る。記録層は有機色素層単層でもよく、反射率を高める
ため有機色素層と金属反射層との積層でも良い。記録層
と基板間は下引き層あるいは保護層を介して層成しても
よく、機能向上のためそれらを積層化した構成でも良
い。最も通常に用いられるのは、第1基板/有機色素層
/金属反射層/保護層/接着層/第2基板構造である。
【0035】《基板》用いる基板としては基板側より記
録再生を行なう場合のみ使用レーザーに対して透明でな
ければならず、記録層側から記録、再生を行なう場合基
板は透明である必要はない。基板材料としては例えば、
ポリエステル、アクリル樹脂、ポリアミド、ポリカーボ
ネート樹脂、ポリオレフィン樹脂、フェノール樹脂、エ
ポキシ樹脂、ポリイミドなどのプラスチック又は、ガラ
ス、セラミックあるいは、金属などを用いることができ
る。なお、基板の表面にトラッキング用の案内溝や、案
内ピット、さらにアドレス信号などのプリフォーマット
などが形成されていても良い。
【0036】《記録層》記録層はレーザー光の照射によ
り何らかの光学的変化を生じさせ、その変化により情報
を記録するものであって、この記録層中には本発明の色
素が含有されていることが必要で、記録層の形成に当た
って本発明によれば2種以上の組み合わせで用いる。さ
らに、本発明の上記色素は光学特性、記録感度、信号特
性などの向上の目的で他の有機色素及び金属、金属化合
物と混合又は積層化して用いても良い。有機色素の例と
しては、(ポリ)メチン色素、ナフタロシアニン系、フ
タロシアニン系、スクアリリウム系、クロコニウム系、
ピリリウム系、ナフトキノン系、アントラキノン系(イ
ンダンスレン系)、キサンテン系、トリフェニルメタン
系、アズレン系、テトラヒドロコリン系、フェナンスレ
ン系、トリフェノチアジン系染料及び、金属錯体化合物
などが挙げられる。
【0037】金属、金属化合物の例としてはIn、T
e、Bi、Se、Sb、Ge、Sn、Al、Be、Te
、SnO、As,Cd、などが挙げられ、それぞれ
を分散混合あるいは積層の形態で用いることができる。
さらに、上記染料中に高分子材料、例えばアイオノマー
樹脂、ポリアミド樹脂、ビニル系樹脂、天然高分子、シ
リコーン、液状ゴムなどの種々の材料もしくはシランカ
ップリング剤などを分散混合しても良いし、特性改良の
目的で安定剤(例えば遷移金属錯体)、分散剤、難燃
剤、滑剤、帯電防止剤、界面活性剤、可塑剤などを一緒
に用いることができる。
【0038】記録層の形成方法としては蒸着、スパッタ
リング、CVDまたは溶剤塗布などの通常の手段によっ
て行なうことができる。塗布法を用いる場合には上記染
料などを有機溶剤に溶解して、スプレー、ローラーコー
ティグ、ディピング及び、スピンコーティングなどの慣
用のコーティング法によって行なうことができる。用い
られる有機溶媒としては一般にメタノール、エタノー
ル、イソプロパノール、などのアルコール類、アセト
ン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、などのケ
トン類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメ
チルアセトアミドなどのアミド類、ジメチルスルホキシ
ドなどのスルホキシド類、テトラヒドロフラン、ジオキ
サン、ジエチルエーテル、エチレングリコールモノメチ
ルエーテルなどのエーテル類、酢酸メチル、酢酸エチル
などのエステル類、クロロホルム、塩化メチレン、ジク
ロロエタン、四塩化炭素、トリクロロエタンなどの脂肪
族ハロゲン化炭化水素類、ベンゼン、キシレン、モノク
ロロベンゼン、ジクロロベンゼン、などの芳香族類、メ
トキシエタノール、エトキシエタノールなどのセロソル
ブ類、ヘキサン、ペンタン、シクロヘキサン、メチルシ
クロヘキサンなどの炭化水素類などが挙げられる。記録
層の膜厚は100Å〜10μm、好ましくは200Å〜
2000Åが適当である。
【0039】《下引き層》下引き層は、接着性の向
上、水又はガスなどのバリアー、記録層の保存安定
性の向上、反射率の向上、溶剤からの基板の保護、
案内溝、案内ピット、プレフォーマットの形成などを
目的として使用される。の目的に対しては、高分子材
料例えば、アイオノマー樹脂、ポリアミド樹脂、ビニル
樹脂、天然樹脂、天然高分子、シリコーン、液状ゴムな
どの種々の高分子化合物及び、シランカップリング剤な
どをを用いることができ、及びの目的に対しては、
上記高分子材料以外に無機化合物、例えば、SiO、M
gF、SiO、TiO、ZnO、TiN、SiNなど
があり、さらに金属又は半金属例えば、Zn、Cu、N
i、Cr、Ge、Se、Au、Ag、Al、などを用い
ることができる。又、の目的に対しては、金属、例え
ば、Al、Au、Ag等や、金属光沢を有する有機薄
膜、例えば、メチン染料、キサンテン系染料などを挙げ
ることができ、、の目的に対しては、紫外線硬化樹
脂、熱硬化樹脂、熱可塑性樹脂等を用いることができ
る。下引き層の膜厚としては、0.01〜30μm、好
ましくは、0.05〜10μmが適当である。
【0040】《金属反射層》金属反射層は、単体で高反
射率の得られる腐食されにくい金属、半金属等が挙げら
れ、材料例としてはAu、Ag、Cr、Ni、Al、F
e、Snなどが挙げられるが、反射率、生産性の点から
Au、Ag、Alが最も好ましく、これらの金属、半金
属は単独で使用しても良く、2種の合金としても良い。
膜形成法としては蒸着、スッパタリングなどが挙げら
れ、膜厚としては、50〜5000Å、好ましくは10
0〜3000Åである。
【0041】《保護層、基板面ハードコート層》保護層
及び基板面ハードコート層は、記録層(反射吸収層)を
傷、ホコリ、汚れ等から保護する、記録層(反射吸収
層)の保存安定性の向上、反射率の向上等を目的とし
て使用される。これらの目的に対しては、前記下引き層
に示した材料を用いることができる。又、無機材料とし
て、SiO、SiOなども用いることができ、有機材
料としてポリメチルアクリレート、ポリカーボネート、
エポキシ樹脂、ポリスチレン、ポリエステル樹脂、ビニ
ル樹脂、セルロース、脂肪族炭化水素樹脂、天然ゴム、
スチレンブタジエン樹脂、クロロプレンゴム、ワック
ス、アルキッド樹脂、乾性油、ロジン等の熱軟化性、熱
溶融性樹脂も用いることができる。上記材料のうち最も
好ましい例としては生産性に優れた紫外線硬化樹脂であ
る。保護層又は基板面ハードコート層の膜厚は、0.0
1〜30μm、好ましくは0.05〜10μmが適当で
ある。本発明において、前記下引き層、保護層、及び、
基板面ハードコート層には記録層の場合と同様に、安定
剤、分散剤、難燃剤、滑剤、帯電防止剤、界面活性剤、
可塑剤等を含有させることができる。
【0042】《保護基板》保護基板は、この保護基板側
からレーザー光を照射する場合、使用レーザー光に対し
透明でなくてはならず、単なる保護板として用いる場
合、透明性は問わない。使用可能な基板材料としては基
板材料と全く同様であり、ポリエステル、アクリル樹
脂、ポリアミド、ポリカーボネート樹脂、ポリオレフィ
ン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミドな
どのプラスチック又は、ガラス、セラミックあるいは、
金属などを用いることができる。
【0043】《接着材、接着層》2枚の記録媒体を接着
できる接着できる材料なら何でもよく、生産性を考える
と、紫外線硬化型もしくはホットメルト型接着剤が好ま
しい。
【0044】《実施例1》溝深さ1850Å、半値幅
0.30μm、トラックピッチ0.74μm、ウォブル
周波数32T相当を有する厚さ0.6mm、外径120
mmの射出成形ポリカーボネート基板上に化合物例
(I)と(II)を重量比で5:5に秤量し、2,2,
3,3−テトラフルオロ−1−プロパノールで溶解し、
スピンナー塗布し、厚さ1100Åの有機色素層を形成
し、次いでスパッタ法により金1200Åの反射層を設
け、更にその上にアクリル系フォトポリマーにて7μm
の保護層を設けた後、厚さ0.6mm、外径120mm
の射出成形ポリカーボネート平板基板をアクリル系フォ
トポリマーにて接着し記録媒体とした。なお、(I)の
分解開始温度は260℃、λmax=612nm、65
5nmに於ける屈折率nは2.5であった。また、(I
I)の分解開始温度は298℃、λmax=588n
m、655nmに於ける屈折率nは2.3であった。
【0045】
【化3】
【0046】
【化4】
【0047】《実施例2》実施例1で基板溝深さ170
0Å、溝半値幅0.28μm、ウォブル周波数64Tを
有する基板を用い、記録層に化合物(III)と(IV)を
重量比で6:4にしたこと以外は実施例1と全く同様に
記録媒体を形成した。なお、(III)の分解開始温度は
274℃、λmax=606nm、655nmに於ける
屈折率nは2.4であった。また、(IV)の分解開始温
度は256℃、λmax=582nm、655nmに於
ける屈折率nは2.3であった。
【0048】
【化5】
【0049】
【化6】
【0050】《実施例3》実施例1で記録層に化合物
(V)と(VI)を6:4にしたこと以外は、実施例1と
全く同様に記録媒体を形成した。なお、(V)の分解開
始温度は273℃、λmax=612nm、655nm
に於ける屈折率nは2.5であった。また、(VI)の分
解開始温度は260℃、λmax=556nm、655
nmに於ける屈折率nは2.1であった。
【0051】
【化7】
【0052】
【化8】
【0053】《実施例4》実施例1で記録層に化合物
(II)と(VII)を6:4にしたこと以外は、実施例1
と全く同様に記録媒体を形成した。なお、(II)の分解
開始温度は298℃、λmax=588nm、655n
mに於ける屈折率nは2.3であった。また、(VI
I)の分解開始温度は260℃、λmax=572n
m、655nmに於ける屈折率nは2.0であった。
【0054】
【化9】
【0055】
【化10】
【0056】《実施例5》実施例1で記録層に化合物(I
I)と(VIII)を7:3にしたこと以外は、実施例1と全く
同様に記録媒体を形成した。なお、(VII)の分解開始
温度は256℃、λmax=582nm、655nmに
於ける屈折率nは2.3であった。また、(VIII)の分
解開始温度は221℃、λmax=557nm、655
nmに於ける屈折率nは2.1であった。
【0057】
【化11】
【0058】
【化12】
【0059】《比較例1》実施例1で記録層に化合物
(I)と(IX)を5:5にしたこと以外は、実施例1と全く
同様に記録媒体を形成した。なお、(I)の分解開始温度
は260℃、λmax=612nm、655nmに於け
る屈折率nは2.5であった。また、(IX)の分解開始温
度は197℃、λmax=608nm、655nmに於
ける屈折率nは2.2であった。
【0060】
【化13】
【0061】
【化14】
【0062】《比較例2》実施例2で記録層に化合物(I
I)と(X)を6:4にしたこと以外は、実施例1と全く同
様に記録媒体を形成した。なお、(II)の分解開始温度は
298℃、λmax=588nm、655nmに於ける
屈折率nは2.3であった。また、(x)の分解開始温度
は200℃、λmax=561nm、655nmに於け
る屈折率nは2.0であった。
【0063】
【化15】
【0064】
【化16】
【0065】<記録条件>実施例1〜5及び、比較例1
〜2で得た光記録体に発振波長657nm、ビーム径
0.9μmの半導体レーザー光を用い、トラッキングし
ながらEFM信号(線速3.5m/sec.)をBot
tom Jitterが極小となるようなストラテジー
と記録パワーで記録し、その個所を再生してJitte
r値を求めた。また、最適記録パワーの−20%〜+2
0%のパワーを0.2mW間隔で記録し、その個所のB
ottom Jitterを測定して、記録パワーに対
するJitterという関係を求め、Bottom J
itterが10%以下となる場合の記録パワーが中心
記録パワーから±何%の記録パワーまでを許容できるか
を求めた。
【0066】
【表1】 以上の評価結果から比較例1、2に比較して実施例1〜
5ではBottomJitterが良好で、かつ良好な
Jitterを得られる記録パワー許容範囲が広く、本
発明の効果が充分に示された。
【0067】
【発明の効果】以上、詳細かつ具体的な説明から明らか
なように、本発明によれば、DVD−Rで用いているラ
ンドプリピットフォーマットよりも簡単に製造可能な高
周波ウオブルフォーマットでデータ部の書き足しを効率
良く実施でき、しかも現在、大量に製造されているCD
−R、DC−RWとほぼ同一フォーマットでの記録媒体
の提供が可能となり、また、混合色素の単独での分解開
始温度差の範囲を限定することで、良好な記録特性を得
られるようになるという極めて優れた効果を奏するもの
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における通常の追記型光記録媒体を示し
た図である。
【図2】本発明におけるCD−R用の媒体構成を示した
図である。
【図3】本発明におけるDVD−R用の媒体構成を示し
た図である。
【符号の説明】
1 基板 2 記録層 3 下引き層 4 保護層 5 ハードコート層 6 金属反射層 7 保護基板 8 接着層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B41M 5/26 G11B 7/005 Z G11B 7/005 B41M 5/26 Y (72)発明者 植野 泰伸 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 野口 宗 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 2H111 EA03 EA12 EA22 EA25 EA37 EA43 FA01 FB42 5D029 JA04 JB47 JC05 JC13 WB11 WB14 WB17 WC01 WD10 5D090 AA01 BB03 CC01 CC14 DD02 GG03

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上にトラックピッチが0.64μm
    〜0.8μmである案内溝を有し、2種以上の有機色素
    を混合して記録層を設けてなり、必要に応じて反射層を
    設け、更に必要に応じて保護層を設け、基板溝に周波数
    4T〜96Tのウォブルを有する光記録媒体において、
    該2種以上の有機色素の分解開始温度差が0〜60℃で
    あることを特徴とする光記録媒体。
  2. 【請求項2】 基板の溝深さが1000Å〜2500Å
    であり、溝幅が半値幅で0.18〜0.40μmである
    ことを特徴とする請求項1に記載の光記録媒体。
  3. 【請求項3】 混合有機色素記録層単層が記録再生波長
    ±5nmの波長域の光に対する記録層単層の屈折率nが
    1.5≦n≦3.0であり、消衰係数kが0.02≦k
    ≦0.2である有機色素膜を有することを特徴とする請
    求項1または2に記載の光記録媒体。
  4. 【請求項4】 2種以上の有機色素のうち最も長波長に
    吸収を有する色素の吸収極大波長が記録再生波長に対し
    て、40〜80nm短波長側にあることを特徴とする請
    求項1乃至3の何れか1に記載の光記録媒体。
  5. 【請求項5】 2種以上の有機色素のうち最も長波長に
    吸収を有する色素の記録再生波長における屈折率が他の
    色素の屈折率よりも大きいことを特徴とする請求項1乃
    至4の何れか1に記載の光記録媒体。
  6. 【請求項6】 混合記録層の分解開始温度360℃以下
    であることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1に記
    載の光記録媒体。
  7. 【請求項7】 ウオブル振幅Woとプッシュプル振幅P
    Pとの割合(Wo/PP)が0.1≦Wo/PP≦0.
    4の範囲にあることを特徴とする請求項1乃至6の何れ
    か1に記載の光記録媒体。
  8. 【請求項8】 記録層溝深さをd1(Å)、ウォブル周
    波数m(T)すると1200≦d1×m≦160000
    の範囲にあることを特徴とする請求項1乃至7の何れか
    1に記載の光記録媒体。
  9. 【請求項9】 記録波長が600〜720nmであるこ
    とを特徴とする請求項1乃至8の何れか1に記載の光記
    録媒体。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2448042A (en) * 2007-03-30 2008-10-01 Fujifilm Imaging Colorants Ltd 2-(Aryl-azo)- & 2-(heterocyclyl-azo)- 1,3,5-triazine dyes, and metal chelates thereof, for use in ink-jet inks and printing
US20130344350A1 (en) * 2011-02-24 2013-12-26 Takuo Kodaira Recordable optical recording medium

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