JP3971672B2 - 光記録媒体及びその記録方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、データ用大容量追記光ディスクであるDVD+Rに関するものであり、大容量光カード等に応用できる。
【0002】
【従来の技術】
(情報記録用)追記型記録媒体(WORM)の従来技術としては、シアニン色素を記録材料として用いたものが、特開昭57−82093号公報、特開昭58−56892号公報、特開昭58−112790号公報、特開昭58−114989号公報、特開昭59−85791号公報、特開昭60−83236号公報、特開昭60−89842号公報、特開昭61−25886号公報等に記載されており、フタロシアニン色素を記録材料として用いたものが、特開昭62−150243号公報、特開昭61−150243号公報、特開昭61−177287号公報、特開昭61−154888号公報、特開昭61−24609号公報、特開昭62−39286号公報、特開昭63−37991号公報、特開昭63−39888号公報等に記載されている。
【0003】
追記型コンパクトディスク(CD−R)の従来技術としては、シアニン色素+金属反射層を記録材としたものが、特開平1−159842号公報、特開平2−42652号公報、特開平2−13656号公報、特開平2−68446号公報等に記載されており、フタロシアニン色素+金属反射層を記録材としたものが、特開平1−176585号公報、特開平3−215466号公報、特開平3−215466号公報、特開平4−113886号公報、特開平4−226390号公報、特開平5−12725号公報、特開平5−171052号公報、特開平5−116445号公報、特開平5−116456号公報、特開平5−96860号公報、特開平5−139044号公報、特開平5−139044号公報等に記載されており、アゾ金属キレート色素+金属反射層を記録材としたものが、特開平4−46186号公報、特開平4−141489号公報、特開平4−361088号公報、特開平5−279580号公報、特開平7−51673号公報、特開平7−161069号公報、特開平7−37272号公報、特開平7−71867号公報、特開平8−231866号公報、特開平8−295811号公報等に記載されている。
【0004】
大容量追記型コンパクトディスク(DVD−R)の従来技術としては、シアニン色素+金属反射層を記録材料として用いたものが、PIONEER R&D vol.6 No.2:DVD-Recordableの開発、DVD−R色素ディスクの基礎開発、ISOM/ODS'96:High density of recording on Dye Material Disc approach for 4.7G、特開平10−235999号公報等が挙げられ、アゾ金属キレート色素+金属反射層を記録材としたものが、特公平5−67438号公報、特開平7−161069号公報、特開平7−161069号公報、特開平8−156408号公報、特開平8−231866号公報、特開平8−332772号公報、特開平9−58123号公報、特開平9−175031号公報、特開平9−193545号公報、特開平9−274732号公報、特開平9−27703号公報、特開平10−6644号公報、特開平10−6650号公報、特開平10−6551号公報、特開平10−36693号公報、特開平10−44606号公報、特開平10−58828号公報、特開平10−86519号公報、特開平10−149584号公報、特開平10−157293号公報、特開平10−157300号公報、特開平10−157301号公報、特開平10−157302号公報、特開平10−181199号公報、特開平10−181201号公報、特開平10−181203号公報、特開平10−181206号公報、特開平10−188340号公報、特開平10−188341号公報、特開平10−188358号公報、特開平10−208303号公報、特開平10−214423号公報、特開平10−228671号公報、特開平10−36693号公報、特開平11−12483号公報等に記載されている。ホルマザン色素+金属反射層を記録材としたものが、特許登録第2791944号公報、特開平8−295079号公報、特開平9‐095520号公報、特開平9−193546号公報、特開平10−151862号公報、特開平10−151863号公報、特開平10−152623号公報、特開平10−154350号公報、特開平10−337958号公報等に記載されており、テトラアザポルフィリン(ポルフィラジン)色素+金属反射層を記録材としたものが、特開平9−267562号公報、特開平9−309268号公報、特開平10−856号公報等に記載されており、ジピロメテン金属キレート色素+金属反射層を記録材としたものが、特開平10−162430号公報、特開平11−092682号公報、特開平11−165465号公報、特開平11−227332号公報、特開平11−227333号公報、特開平11−256057号公報、特開平11−302253号公報、特開平11−302551号公報、特開平11−321098号公報等に記載されており、その他の色素+金属反射層を記録材としたものが、特開平10−86517号公報、特開平10−93788号公報、特開平10−226172号公報、特開平10−244752号公報、特開平10−287819号公報、特開平10−297103号公報、特開平10−309871号公報、特開平10−309872号公報等に記載されており、アドレス方式がウォブルによるものが、特開平11−096604号公報に記載されている。
【0005】
例えば、特開平11−134649号公報には、2つのビームのうちの他方の側のビームへの一方の側のビームによるオフセットの影響が少ない光情報記録媒体、光情報記録方法及び光情報記録装置として、変調信号に従って2つのレーザービームのうちの1方のレーザービームをオンまたはオフさせることにより順次片側だけを変調したグルーブが形成され、グルーブにより所望のデータが記録された光ディスクにおいて、一方のレーザービームを、他方のレーザービームに対して影響を与えないようにウォブルさせることによりグルーブが形成されるので、ウォブリングした分だけ他方のウォブリングしない側のビームに一方の側のビームの光強度が加算されることがなく、他方の側のグルーブにオフセットの影響を及ぼすことがないようにすることが記載されている。
【0006】
特開平11−96604号公報には、トラックのウォブルにより表現されるクロック同期マークの正確な検出を実現するため、波形の先頭部近辺及び後端部近辺での微分値が、矩形波のそれに比較して小さい値となる波形とされる同期マーク信号によってトラックがウォブリングされて同期マークに相当するウォブル部分が形成されるようにすること、例えば同期マーク信号は、波形両端部がレベル変位が緩やかな略直線状で、かつ波形中央部がレベル変位が急激となる波形の信号とすることが記載されている。
【0007】
特開平11−53772号公報には、再生信号へのオフセットの影響を抑えることができ、クロック情報も充分に得ることができるようにするため、グルーブの両側縁が互いに逆位相となるようにウォブルされ、グルーブの幅の変化によりクロック信号が記録された光記録媒体とすることにより、トラック中心から見たときにウォブルが左右対称となり、オフセットがキャンセルされ、幅変調グルーブを光学カッティングするには、高周波で露光ビームをウォブルさせながらレジストを露光し、前記高周波ウォブルをグルーブ形状に応じたエンベロープに変調することで所望のグルーブ形状にパターニングする、あるいは、互いに逆位相でウォブルされる2ビームによりレジストを露光し、これら2ビームを重ね合わせることで幅が変化するグルーブをパターニングすることが記載されている。
【0008】
特開平11−45441号公報には、ランドとグルーブに信号を記録するディスクにおいてグルーブに設けられたウォブルの波形として記録されたアドレス情報をグルーブのみならず、ランドの記録再生時にも1つのレーザビームのみにより読み取ることを可能とするため、ランドとグルーブとに信号を記録または/および再生する光ディスクにおいて、グルーブは、ウォブルとして形成された第1のアドレス情報を含み、ランドは、ランドの両側に位置するグルーブに設けられたウォブルが同一波形となる第2のアドレス情報を含むようにすることが記載されている。
【0009】
特開平6−251380号公報には、集束された光ビームで記録し、または再生する光記録媒体において、データの転送レートをほぼ一定とするZCLV方式の記録再生を容量を低下させることなく容易に実現できるようにするため、光記録媒体100は半径方向に2個のサーボゾーンを有し、外周のサーボゾーンには内周のそれに比べて2倍の数のサーボ領域を有し、それぞれ同角度間隔で配置され、スパイラル状または同心円状のトラック中心線104上にクロックマーク105a〜i、トラック中心線に対してそれぞれ内方、外方に変位された第1のウォブルマーク106a〜iと第2のウォブルマーク107a〜iはクロックマークの前後に配置され、それぞれ隣合うトラックのそれとを結ぶ線は中心Oに対して放射状で、これらを含むサーボ領域を見る中心角は内周のサーボゾーンは外周のそれに比して2倍になるように構成することが記載されている。
【0010】
特開平6−180946号公報には、光記録媒体のサーボエリア11内にクロックマーク1、ウォブルマーク2a,2bを有し、データエリア12にはデータ記録部分6を記録し得るグルーブ3aないし5bを有し、この各グルーブ3aないし5bの先端はサーボエリア11内へ進入し、その進入の量の組合せでアドレスを表記するように構成することにより、サーボエリアの前後の空間を利用しデータエリアのグルーブを延長することによってアドレスマークを代用し記録密度を高めることができるようにすることが記載されている。
【0011】
特開平6−215379号公報には、集束された光ビームで記録し、または再生する光記録媒体において、サーボ領域を小にして情報領域の情報量を拡大するため、光記録媒体101にスパイラル状または同心円状のトラック中心線104を有しクロックマーク105a〜iは円周上に複数同角度間隔設けられ、かつ隣合うトラックのそれとを結ぶ線は中心に対して放射状で、トラック中心線に対してそれぞれ内方、外方に変位された第1のウォブルマーク106a〜iと第2のウォブルマーク107a〜iの配置は、内周のサーボゾーンにおける第1と第2のウォブルマークとを見る中心角が外周の中心角の2倍となるように構成することが記載されている。
【0012】
特開平6−215381号公報には、集束された光ビームで記録し、または再生する光記録媒体において、サーボ領域を小にして情報領域の情報量を拡大するため、光記録媒体101にスパイラル状または同心円状のトラック中心線104を有しクロックマーク105a〜iは円周上に複数同角度間隔設けられ、かつ隣合うトラックのそれとを結ぶ線は中心に対して放射状で、トラック中心線に対してそれぞれ内方、外方に変位された第1のウォブルマーク106a〜iと第2のウォブルマーク107a〜iの配置は、クロックマークと第1のウォブルマークとを見る中心角、第1のウォブルマークと第2のウォブルマークを見る中心角が、それぞれサーボゾーンごとに異なり、外周のサーボゾーンほど中心角は小になるように構成することが記載されている。
【0013】
特開2000−137930号公報には、グルーブの両側に設けたウォブルに起因したグルーブの構造が、信号を再生するために照射されたレーザビームの偏光方向に影響を与えないようにするため、グルーブ3の幅がレーザビームの進行方向に対して所定の周期で変化するように、グルーブ3の両側の壁に波長が0.8〜20μmの範囲、振幅が±10〜200nmの範囲のウォブル5を設け、また、再生時には、ウォブル5を再生し、その再生信号から信号再生のための同期信号を生成することが記載されている。
【0014】
WO98/54703号公報には、レーザービームがランド(4、41、42)またはグルーブ(3、31〜33)のいずれかを走査する場合でも、当該ランドまたはグルーブに記録された、または記録されるべきデータのアドレス情報を得るためのものであって、アドレス領域(1)の第一のアドレス情報領域(11)にはグルーブ(31〜33)のアドレス情報がグルーブの側壁にウォヴル(51、53、55)として記憶され、アドレス領域(1)の第2のアドレス情報領域(12)にはランド(41、42)のアドレス情報がランドの側壁にウォヴル(52、54)として記録される光記録媒体が記されているが、これらは、グルーブが周期4T〜96Tのウォブルを有する場合に、トラックピッチを0.73〜0.75μm、溝深さを1600〜1800Å、溝幅を0.18〜0.27μmとすることに関するものではない。
【0015】
現在、次世代大容量光ディスクとして追記型DVDメディアの開発が進められている。記録容量向上の要素技術として、記録ピット微少化のための記録材料開発、MPEG2に代表される画像圧縮技術の採用、記録ピット読みとりのための半導体レーザの短波長化等の技術開発が必要である。
これまで赤色波長域の半導体レーザとしては、バーコードリーダ、計測器用に670nm帯のAlGaInPレーザダイオードが商品化されているのみであったが、光ディスクの高密度化に伴い、赤色レーザが本格的に光ストレージ市場で使用されつつある。DVDドライブの場合、光源として630nm〜670nm帯のレーザダイオードの波長で規格化されている。一方、再生専用のDVD−ROMドライブは波長約650nmで商品化されている。
【0016】
このような状況下で最も好ましい追記型DVDメディアは、波長630〜670nmで記録、再生が可能なメディアである。しかしながら、耐光性、保存安定性、面内均一性に優れ、670nm以下のレーザを用いた光ピックアップで記録、再生が可能な追記型DVDメディアは未だに開発されていない。
DVD−Rメディアのフォーマットはランドプリピットと呼ばれるランドの一部をカットしたフォーマットで規格化されている。この方式をとるとランドプリピット信号(Lppb)が0.16以下ではプリピットアドレス等のプリピット情報が良好に再生できず、0.32以上であると今度はLppb信号自体がデータ領域においてノイズ的な振る舞いをし、データエラーが多く発生してしまう。従って、Lppbはその記録材にあったカット幅をスタンパ等で微調整してLppb=0.16〜0.32の範囲になるようにランドカット幅を制御しなければならない。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はDVD−ROMと互換性の高い、有機色素を用いた新しいフォーマットの追記型DVDメディアを提供するものである。これは、従来のランドプリピット方式のフォーマットに比べ、スタンパ作製時における微細なカット幅制御やLpp信号のデータ部への漏れだし等を生じない優れたフォーマット方式のメディアのグルーブの形状を規定することにより、良好な記録・再生特性を示すメディアを提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明者等が鋭意検討した結果、有機色素を用いた光記録媒体において、周期4T〜96Tのウォブルを有する基板を用い、さらにその基板上のグルーブをトラックピッチ0.73〜0.75μm、溝深さ1500〜1700Å、溝幅0.18〜0.27μmと規定することにより、追記型DVDメディアとしての良好な記録・再生特性が得られることを見いだし、本発明に至った。
【0019】
すなわち上記課題は、本発明の(1)「案内溝を有する基板上に記録層を設けてなり、必要に応じて反射層を設けてなる追記型DVDの光記録媒体であって、前記記録層として記録再生波長±5nmの波長域の光に対する記録層単層の屈折率nが1.5≦n≦3.0であり、消衰係数kが0.02≦k≦0.2である有機色素膜を有し、前記案内溝が、基本クロック長Tを0.133μmとした4T〜96Tの周期を有すると共に変調によりアドレスを付与するウオブルを有し、該案内溝深さが1500Å〜1700Åであり、該案内溝幅の半値幅で0.18〜0.27μmであり、トラックピッチが0.73μm〜0.75μmであることを特徴とする光記録媒体」、(2)「ウォブル振幅Woとプッシュプル振幅PPとの割合(Wo/PP)が0.1≦Wo/PP≦0.4の範囲にあることを特徴とする前記第(1)項に記載の光記録媒体」、(3)「前記記録層の有機色素が金属キレート色素、ポリメチン色素、スクアリリウム色素、アザアヌレン系色素のいずれかを少なくとも一種含有していることを特徴とする前記第(1)項又は第(2)項に記載の光記録媒体」、(4)「前記記録層の金属キレート色素がアゾ金属キレート色素、ホルマザン金属キレート色素、ジピロメテンキレート色素のいずれかであることを特徴とする前記第(1)項乃至第(3)項の何れかに記載の光記録媒体」、(5)「前記記録層の金属キレート色素の金属がニッケル、銅、コバルト、マンガン、酸化バナジウムであることを特徴とする前記第(3)項又は第(4)項に記載の光記録媒体」、(6)「前記記録層のポリメチン色素がトリメチンシアニン色素であり、アザアヌレン色素がテトラアザポルフィリン色素であることを特徴とする前記第(3)項に記載の光記録媒体」、(7)「反射層がある場合の反射層が金、銀、銅、アルミニウム、又はこれらの金属の合金であることを特徴とする前記第(1)項乃至第(6)項の何れかに記載の光記録媒体」によって解決される。
【0020】
ここでの各項の効果を述べると、前記第(1)項は、主成分として、有機色素を記録材として用いた光記録媒体の基本構成及び高反射率かつ高変調度で記録再生できる該色素混合物の光学特性の限定を示したものであり、前記第(2)項は、前記第(1)項における規格化されたウォブル振幅の最適範囲の限定であり、前記第(3)項は、記録層に用いる最適有機色素の限定であり、前記第(4)項は、記録層に用いる最適金属キレート色素の限定であり、前記第(5)項は、キレート色素の最適金属種の限定であり、前記第(6)項は、記録層に用いる非キレート色素の限定であり、前記第(7)項は、適用する高密度メディア用最適反射層条件の限定である。
本発明の光記録媒体は、記録層には有機色素を用い、また周期4T〜96Tのウォブルを有する基板を用い、さらにその記録方法が矩形波によるものであることを特徴とするものである。なお、ここで定義するTとは基本クロック周期で記録したときの記録ピット長(単位はμm)であり、DVD(4.7GB)メディアであれば、約0.133μmである。
通常ウォブルの周期帯は150T〜400T相当が用いられている。この周期帯であると、周期変調にしろ位相変調にしろデータの書き足しをする場合にはウォブルの周期が長すぎるために前データと書き足すデータの間がかなりあいてしまい高密度記録には向いていない。一方、DVD−R規格ではLppを設け、Lpp信号を利用することによりデータを書き込む位置を制御している。しかしながらLpp方式では、Lppの振幅が小さすぎるとLpp信号を良好に読み出せず、逆にLppが大きすぎるとこのLpp信号自体が書き込みデータへ漏れ込んできてデータエラーが多発するという不具合が生じるため、Lppは0.16≦Lpp≦0.32の範囲、好ましくは0.18≦Lpp≦0.26の範囲に収めるために、スタンパ作製の際ランドのカット幅を微細に制御しなくてはならない。
【0022】
一方、高周波(短周期)ウォブルにすれば、ウォブルを変調して同期をとることができるためにLppは必要なくなり、データエラーが多発するようなことにはならない。さらにスタンパ作成時にもウォブルの振り量のみを管理すればよいので、スタンパの歩留まりやメディアの歩留まりを飛躍的に向上することができる。
本発明におけるウォブルの振幅であるが、適当なフィルターを通した後のウォブル振幅(Wo)に対する、これも適当なフィルターを通した後のプッシュプル振幅(PP)の割合(Wo/PP)が、0.1≦Wo/PP≦0.4の範囲にあれば本発明の目的であるウォブルの同期をあわせることができるが、さらに好ましくは0.15≦Wo/PP≦0.30の範囲である。Wo/PPの値が0.1以下であると同期をとるには不充分であり、0.4を越えてしまうとデータエラーが増えてしまう傾向にある。ただし、Lpp方式に比べると、データエラーの発生への影響は穏やかである。
【0023】
さらに、前記基板上のグルーブの条件をトラックピッチ0.73〜0.75μm、溝深さ1500〜1700Å、溝幅(本発明では溝の底幅とする)0.18〜0.27μmとすることにより、DVD−ROM互換性が高い追記型メディアとして、良好な記録・再生特性を示す光記録媒体を得ることができる。トラックピッチが0.75μmより大きくなるとDVD−ROMと同等の記録容量を実現できなくなり、0.73μmより小さくなると、間隔が狭くなりすぎて記録、再生時の隣接トラックへの影響が大きくなりすぎる。溝深さが1700Åを越えてしまうとDVD−ROMの規格である反射率45%を保つのが困難となる恐れがあり、1500Åより浅くなってしまうと、記録ピットが広がりやすく好ましくない。また、Wo/PPを充分に取るためには、溝深さが1500Åより深いことが好ましい。溝幅が0.18μmより狭くなると充分なトラッキング信号を得ることが困難となる恐れがあり、0.27μmより広くなると、記録ピットが広がりやすくなり、反射率45%を保つのが困難となる恐れがある、等の問題点があるので好ましくない。
【0024】
次に本発明に使用可能な色素材料の具体例であるが、アゾ(金属キレート)色素、ホルマザン(金属キレート)色素、ジピロメテン(金属キレート)色素、ポリメチン色素、スクアリリウム色素、アザアヌレン色素等が適用可能で、具体的には金属キレート色素、トリメチンシアニン色素、スクアリリウム色素、テトラアザポルフィリン色素が特に好ましい。
【0025】
ここで、アゾ(金属キレート)色素であるが、アゾ結合をはさみ両側のアゾ化合物形成ユニットが置換、未置換の芳香環、ピリジン残基、ピリミジン残基、ピラジン残基、ピリミジン残基、ピリダジン残基、トリアジン残基、イミダゾール残基、チアゾール残基、トリアゾール残基、ピラゾール残基、イソチアゾール残基、ベンズチアゾール残基等の組み合わせでアゾ化合物が形成され、それらのアゾ化合物の金属キレート化合物が特に好ましい。
【0026】
また、ホルマザン(金属キレート)色素であるが、ホルマザンの一般式は下記に示される。
【0027】
【化1】
式中、Zはそれが結合している炭素原子および窒素原子と一緒になって多複素環を形成する残基であり、具体的にはピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環、トリアジン環である。また、この複素環にはアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、置換アミノ基、アリル基、アリルオキシ基、アニリノ基、ケト基等の置換基を有していてもよい。
Aはアルキル基、アラルキル基、アリル基、シクロヘキシル基を表わし、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン、ケト基、カルボキシル基またはそのエステル、ニトリル基、ニトロ基等の置換基を有していても良い。
Bはアリル基を表し、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン基、カルボキシル基、又はそのエステル、ニトリル基、ニトロ基等の置換基を有していても良い。
金属キレート化物の場合、金属は2価の金属原子である。
【0028】
ジピロメテン(金属キレート)色素であるが、ジピロメテン化合物の一般式は下記に示される。
【0029】
【化2】
式中、R1〜R9は各々独立に水素原子、ハロゲン原子、置換未置換のアルキル基、アルコキシ基、アルケニル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アラルキル基、アリール基、ヘテロアリール基を表わし、金属キレート化物の場合、金属は2価の金属原子である。
【0030】
アゾ化合物、ホルマザン化合物、ジピロメテン化合物ともにキレート化合物の場合の金属は遷移金属が挙げられ、例えばNi,Co,Cu,Mn,VO,Zn,Fe,Cr,Al等が挙げられ、製造上とディスク特性上、特にNi,Co,Cu,Mn,VOが好ましい。
【0031】
ポリメチン色素としては530nm〜600nmに吸収帯を有する色素なら本発明に適用可能であるが、とくにトリメチンシアニン色素が好ましく、トリメチン鎖の両端が置換未置換のインドレニン、ベンズインドレニンが特に好ましく、カウンターアニオンとしてはハロゲン、ClO4,BF4,PF6,SbF6等の他にニッケルジチオレート錯体に代表される各種金属キレートアニオンでも良い。
【0032】
スクアリリウムとしてはスクアレン環の両端が置換未置換のインドレニン、ベンズインドレニン、ピラゾール、カルバゾール、キノキサリン、イソインドール、芳香環、置換アミノ基残基のうちの組み合わせで形成されたスクアリリウムが好ましく、本発明に使用できる。
【0033】
アザアヌレン系色素としては各々特定の置換基を有したフタロシアニン、ナフタロシアニン、テトラピラジノポルフィラジン、テトラピリジノポルフィラジン、テトラアザポルフィリン等が挙げられるが、このうち特に好ましいのはテトラアザポルフィリンであり、ついでテトラピリジノポルフラジン、テトラピラジノポルフィラジン、フタロシアニンの順で好ましい。
【0034】
光学特性に必要な条件は、記録再生波長である630nm〜690nmに対して短波長側に大きな吸収帯を有し、かつ記録再生波長が該吸収帯の長波長端近傍にあることが必要である。これは、記録再生波長である630nm〜690nmで大きな屈折率と消衰係数を有することを意味するものである。
【0035】
具体的には、記録再生波長近傍の長波長近傍の波長域光に対する記録層単層の屈折率nが1.5以上3.0以下であり、消衰係数kが0.02以上0.2以下の範囲にあることが好ましい。nが1.5未満の場合には、充分な光学的変化得られにくいため、記録変調度が低くなるため好ましくなく、nが3.0を越える場合には、波長依存性が高くなり過ぎるため、記録再生波長領域であってもエラーとなってしまうため好ましくない。また、kが0.02未満の場合には、記録感度が悪くなるため好ましくなく、kが0.2を越える場合には、50%以上の反射率を得ることが困難となるので好ましくない。
【0036】
本発明の記録体は、通常の追記型光ディスクである図5の構造(図5を2枚貼合わせたいわゆるエアーサンドイッチ、又は密着貼合わせ構造としてもよい)と図6からなるCD−R用メディアの構造としてもよい。
【0037】
本発明の記録媒体の構成としては、第1基板と第2基板とを記録層を介して接着剤で張り合わせた図7の構造を基本構造とする。記録層は有機色素層単層でもよく、反射率を高めるため有機色素層と金属反射層との積層でも良い。記録層と基板間は下引き層あるいは保護層を介して層成してもよく、機能向上のためそれらを積層化した構成でも良い。最も通常に用いられるのは、第1基板/有機色素層/金属反射層/保護層/接着層/第2基板構造である。
【0038】
<基板>
基板の必要特性としては基板側より記録再生を行なう場合のみ使用レーザー光に対して透明でなければならず、記録層側から記録、再生を行なう場合、基板は透明である必要はない。従って、本発明では、基板を2層用いる場合は、第2の基板のみが透明であれば、第1の透明、不透明は問わない。
基板材料としては例えば、ポリエステル、アクリル樹脂、ポリアミド、ポリカーボネート樹脂、ポリオレフィン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド等のプラスチック、ガラス、セラミックあるいは金属等を用いることができる。なお、基板を1層しか用いない場合、あるいは基板2枚をサンドイッチ状で用いる場合は第1の基板の表面にトラッキング用の案内溝や案内ピットが形成されていても良い。
【0039】
<記録層>
記録層はレーザー光の照射により何らかの光学的変化を生じさせ、その変化により情報を記録できるものであって、この記録層中には本発明の色素混合物が含有されていることが必要で、記録層の形成にあたって本発明の色素を1種ずつ、又は複数の組み合わせで用いてもよい。さらに、本発明の前記色素は光学特性、記録感度、信号特性等の向上の目的で他の有機色素及び金属、金属化合物と混合又は積層化しても良い。有機色素の例としては、ポリメチン色素、ナフタロシアニン系、フタロシアニン系、スクアリリウム系、クロコニウム系、ピリリウム系、ナフトキノン系、アントラキノン(インダンスレン)系、キサンテン系、トリフェニルメタン系、アズレン系、テトラヒドロコリン系、フェナンスレン系、トリフェノチアジン系染料、及び金属キレート化合物等が挙げられ、前記の色素を単独で用いてもよいし、2種以上の組み合わせにしてもよい。
【0040】
また、前記色素中に金属、金属化合物例えば、In,Te,Bi,Se,Sb,Ge,Sn,Al,Be,TeO2,SnO,As,Cd等を分散混合あるいは積層の形態で用いることもできる。さらに、前記色素中に高分子材料例えば、アイオノマー樹脂、ポリアミド系樹脂、ビニル系樹脂、天然高分子、シリコーン、液状ゴム等の種々の材料もしくはシランカップリング剤等を分散混合して用いてもよいし、あるいは特性改良の目的で安定剤(例えば遷移金属錯体)、分散剤、難燃剤、滑剤、帯電防止剤、界面活性剤、可塑剤等と一緒に用いることができる。
【0041】
記録層の形成は蒸着、スパッタリング、CVDまたは溶液塗布等の通常の手段によって行なうことができる。塗布法を用いる場合には前記染料等を有機溶媒等に溶解して、スプレー、ローラーコーティング、ディッピングおよび、スピンコーティング等の慣用のコーティング法によって行なわれる。
用いられる有機溶剤としては一般にメタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル等のエーテル類、酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル類、クロロホルム、塩化メチレン、ジクロロエタン、四塩化炭素、トリクロロエタン等の脂肪族ハロゲン化炭化水素類、あるいはベンゼン、キシレン、モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼン等の芳香族類、メトキシエタノール、エトキシエタノール等のセロソルブ類、ヘキサン、ペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の炭化水素類等を用いることができる。
記録層の膜厚は100Å〜10μm、好ましくは200Å〜2000Åが適当である。
【0042】
<下引き層>
下引き層は(a)接着性の向上、(b)水、又はガス等のバリアー、(c)記録層の保存安定性の向上、(d)反射率の向上、(e)溶剤からの基板や記録層の保護、(f)案内溝・案内ピット・プレフォーマット等の形成等を目的として使用される。(a)の目的に対しては高分子材料、例えばアイオノマー樹脂、ポリアミド樹脂、ビニル系樹脂、天然樹脂、天然高分子、シリコーン、液状ゴム等の種々の高分子物質、およびシランカップリング剤等を用いることができ、(b)及び(c)の目的に対しては、前記高分子材料以外に無機化合物、例えばSiO2,MgF2,SiO,TiO2,ZnO,TiN,SiN等金属、又は半金属、例えばZn,Cu,Ni,Cr,Ge,Se,Au,Ag,Al等を用いることができる。また(d)の目的に対しては金属、例えばAl、Ag等や、金属光沢を有する有機薄膜、例えばメチン染料、キサンテン系染料等を用いることができ、(e)及び(f)の目的に対しては紫外線硬化樹脂、熱硬化樹脂、熱可塑性樹脂等を用いることができる。下引き層の膜厚は0.01〜30μm、好ましくは0.05〜10μmが適当である。
【0043】
<金属反射層>
反射層は単体で高反射率の得られる腐食されにくい金属、半金属等が挙げられ、材料例としてはAu、Ag、Cr、Ni、Al、Fe、Sn、Cu等が挙げられるが、反射率、生産性の点からAu、Ag、Al、Cuが最も好ましく、これらの金属、半金属は単独で使用しても良く、2種以上の合金としても良い。
膜形成法としては蒸着、スパッタリング等が挙げられ、膜厚としては50〜5000Å、好ましくは100〜3000Åである。
【0044】
<保護層、基板表面ハードコート層>
保護層又は基板面ハードコート層は、(a)記録層(反射吸収層)を傷、ホコリ、汚れ等から保護する、(b)記録層(反射吸収層)の保存安定性の向上、(c)反射率の向上等を目的として使用される。これらの目的に対しては、前記中間層に示した材料を用いることができる。また、無機材料としてSiO,SiO2等も用いることができ、有機材料としてポリメチルアクリレート、ポリカーボネート、エポキシ樹脂、ポリスチレン、ポリエステル樹脂、ビニル樹脂、セルロース、脂肪族炭化水素樹脂、芳香属炭化水素樹脂、天然ゴム、スチレンブタジエン樹脂、クロロプレンゴム、ワックス、アルキッド樹脂、乾性油、ロジン等の熱軟化性、熱溶融性樹脂等も用いることができる。
前記材料のうち保護層又は基板表面ハードコート層に最も好ましい例としては生産性に優れた紫外線硬化樹脂である。保護層又は基板面ハードコート層の膜厚は0.01〜30μm、好ましくは0.05〜10μmが適当である。本発明において、前記下引き層、保護層、及び基板面ハードコート層には記録層の場合と同様に、安定剤、分散剤、難燃剤、滑剤、帯電防止剤、界面活性剤、可塑剤等を含有させることができる。
【0045】
<保護基板>
保護基板はこの保護基板側からレーザー光を照射する場合、使用レーザー光に対し透明でなくてはならず、単なる保護板として用いる場合、透明性は問わない。使用可能な基板材料としては前記の基板材料と全く同様であり、ポリエステル、アクリル樹脂、ポリアミド、ポリカーボネート樹脂、ポリオレフィン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミドなどのプラスチック又は、ガラス、セラミックあるいは、金属などを用いることができる。
【0046】
<接着材、接着層>
2枚の記録媒体を接着できる材料ならよく、生産性を考えると、紫外線硬化型もしくはホットメルト型接着剤が好ましい。
【0047】
【実施例】
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。
溝深さ1600Å、溝幅0.24μm、トラックピッチ0.74μmの案内溝を有する厚さ0.6mm、直径120mm、ウォブル周期32T相当、ウォブル振り量20nmの射出成形ポリカーボネート基板上に、下記化合物例(1)を2,2,3,3−テトラフルオロプロパノールに溶解させ、その溶液をスピンナー塗布して膜厚が1000Åとなるように有機色素層を形成し、次いでスパッタ法により金1200Åの反射層を設け、その上にアクリル系フォトポリマーにて5μmの保護層を設けた。さらに厚さ0.6mmの射出成形ポリカーボネート基板をアクリルフォトポリマーにて接着し記録媒体とした。
【0048】
【化3】
【0049】
実施例1
この記録媒体に発振波長658nm、ビーム径1.0μmの半導体レーザー光を用い、トラッキングしながら信号(線速3.5m/s)を記録し、発振波長658nmの半導体レーザーの連続光(再生パワー0.7mW)で再生し、再生波形を観察した。結果を表1に示す。
【0050】
実施例2
実施例1において、化合物(1)の代わりに化合物例(2)と(3)を50:50で混合した色素を用いたこと以外は、実施例1とまったく同様に記録媒体を形成し、記録再生した。結果を表1に示す。
【0051】
【化4】
【0052】
【化5】
【0053】
実施例3
実施例1において、化合物(1)の代わりに化合物例(4)を用い、塗布溶媒を2,2,3,3−テトラフルオロプロパノールの代わりにエチルシクロヘキサンと2−メトキシエタノールの混合溶媒を用い、さらにウォブル周期16T相当の射出成形ポリカーボネート基板を用いたこと以外は、実施例1とまったく同様に記録媒体を形成し、記録再生した。結果を表1に示す。
【0054】
【化6】
【0055】
実施例4
実施例1において、溝形状が、溝深さ1400、1500、1600、1700、1800Å、溝幅0.15、0.18、0.21、0.24、0.27、0.30μmの各条件の基板を用いたこと以外は、実施例1とまったく同様に記録媒体を形成し、記録再生した。結果を図1〜4に示す。
【0056】
比較例1
実施例1において、ウォブル周期190T相当でウォブル振り量は5nm、さらにランドプリピットが形成された射出成形ポリカーボネート基板を用いたこと以外は、実施例1とまったく同様に記録媒体を形成し、記録再生した。結果を表1に示す。
【0057】
【表1】
表1に示すように実施例1〜3については各項目ともDVD規格を充分に満足するものであるが、比較例では、PI−Errorが大幅に増加した。
(DVD+R規格 変調度:60%以上、反射率:45〜85%、Jitter:9%以下、PI−Error:280以下)
【0058】
Jitter、PI−Error、反射率、変調度の規格を全て満足するためには、溝深さが1500〜1700Å、かつ溝幅が0.18〜0.27μmの範囲を満たしている必要がある。
【0059】
【発明の効果】
以上、詳細且つ具体的な説明より明らかなように、本発明では、請求項1及び2に記載の光記録媒体により、DVD−Rで用いられているランドプリピットによるフォーマットよりも簡単に製造可能な高周波(短周期)ウォブルフォーマットに、溝形状を規定することにより追記型DVDメディアとしての良好な記録・再生特性を示す光記録媒体を提供することが可能となった。また、請求項3、4、5及び6に記載の記録媒体により、670nm以下の波長域のレーザー光で記録、再生が可能で、耐光性、保存安定性に優れた情報記録媒体が提供できた。請求項7及び8に記載の記録媒体により、安定した高反射率かつ高変調度で記録再生できる情報記録媒体が提供できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】溝幅、溝深さとJitterの関係を示す図である。
【図2】溝幅、溝深さとPI−Errorの関係を示す図である。
【図3】溝幅、溝深さと反射率の関係を示す図である。
【図4】溝幅、溝深さと変調度の関係を示す図である。
【図5】通常の追記型光記録媒体を表わす図である。
【図6】CD−R用光記録媒体の構成を表わす図である。
【図7】DVD−R用光記録媒体の構成を表わす図である。
【符号の説明】
1 基板
2 記録層
3 下引き層
4 保護層
5 ハードコート層
6 金属反射層
7 保護基板
8 接着層
Claims (7)
- 案内溝を有する基板上に記録層を設けてなり、必要に応じて反射層を設けてなる追記型DVDの光記録媒体であって、前記記録層として記録再生波長±5nmの波長域の光に対する記録層単層の屈折率nが1.5≦n≦3.0であり、消衰係数kが0.02≦k≦0.2である有機色素膜を有し、前記案内溝が、基本クロック長Tを0.133μmとした4T〜96Tの周期を有すると共に変調によりアドレスを付与するウオブルを有し、該案内溝深さが1500Å〜1700Åであり、該案内溝幅の半値幅で0.18〜0.27μmであり、トラックピッチが0.73μm〜0.75μmであることを特徴とする光記録媒体。
- ウオブル振幅Woとプッシュプル振幅PPとの割合(Wo/PP)が0.1≦Wo/PP≦0.4の範囲にあることを特徴とする請求項1に記載の光記録媒体。
- 前記記録層の有機色素が金属キレート色素、ポリメチン色素、スクアリリウム色素、アザアヌレン系色素の何れかを少なくとも一種含有していることを特徴とする請求項1又は2に記載の光記録媒体。
- 前記記録層の金属キレート色素がアゾ金属キレート色素、ホルマザン金属キレート色素、ジピロメテンキレート色素の何れかであることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の光記録媒体。
- 前記記録層の金属キレート色素の金属がニッケル、銅、コバルト、マンガン、酸化バナジウムであることを特徴とする請求項3又は4に記載の光記録媒体。
- 前記記録層のポリメチン色素がトリメチンシアニン色素であり、アザアヌレン色素がテトラアザポルフィリン色素であることを特徴とする請求項3に記載の光記録媒体。
- 反射層がある場合の反射層が金、銀、銅、アルミニウム、又はこれらの金属の合金であることを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の光記録媒体。
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