JP4266547B2 - 光記録媒体及びこれを用いる光記録方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、データ用大容量追記光ディスク(大容量追記型コンパクトディスク、DVD−R)に関し、大容量光カード等に応用される。
【0002】
【従来の技術】
(情報記録用)追記型記録媒体(WORM)に関する従来技術としては、シアニン色素を記録材料として用いたものが、特開昭57−82093号公報、特開昭58−56892号公報、特開昭58−112790号公報、特開昭58−114989号公報、特開昭59−85791号公報、特開昭60−83236号公報、特開昭60−89842号公報、特開昭61−25886号公報等に開示されており、フタロシアニン色素を記録材料として用いたものが、特開昭61−150243号公報、特開昭61−177287号公報、特開昭61−154888号公報、特開昭61−24609号公報、特開昭62−39286号公報、特開昭63−37991号公報、特開昭63−39888号公報等に開示されている。
【0003】
また、追記型コンパクトディスク(CD−R)の従来技術としては、シアニン色素含有記録層と金属反射層を設けた記録材料を用いたものが、特開平1−159842号公報、特開平2−42652号公報、特開平2−13656号公報、特開平2−168446号公報等に開示されており、フタロシアニン色素含有記録層と金属反射層を設けた記録材料を用いたものが、特開平1−176585号公報、特開平3−215466号公報、特開平4−113886号公報、特開平4−226390号公報、特開平5−1272号公報、特開平5−171052号公報、特開平5−116456号公報、特開平5−96860号公報、特開平5−139044号公報、特開平5−139044号公報等に開示されており、アゾ金属キレート色素と金属反射層を設けた記録材料を用いたものが、特開平4−46186号公報、特開平4−141489号公報、特開平4−361088号公報、特開平5−279580号公報、特開平7−51673号公報、特開平7−161069号公報、特開平7−37272号公報、特開平7−71867号公報、特開平8−231866号公報、特開平8−295811号公報等に開示されている。
【0004】
また、大容量追記型コンパクトディスク(DVD−R)の従来技術としては、シアニン色素含有記録層と金属反射層を設けた記録材料が、PIONEER R&D vol.6 No.2:DVD-Recordableの開発、DVD−R色素ディスクの基礎開発、ISOM/ODS’96:High density of recording on Dye material Disc approach for 4.7Gおよび特開平10−235999号公報に開示されており、アゾメチン色素含有記録層と金属反射層を設けた記録材料を用いたものが、特開平8−198872号公報、特開平8−209012号公報、特開平8−283263号公報、特開平10−273484号公報等に開示されており、アゾ金属キレート色素含有記録層と金属反射層を記録材として用いたものが、特公平5−67438号公報、特開平7−161069号公報、特開平8−156408号公報、特開平8−231866号公報、特開平8−332772号公報、特開平9−58123号公報、特開平9−175031号公報、特開平9−193545号公報、特開平9−274732号公報、特開平9−277703号公報、特開平10−6644号公報、特開平10−6650号公報、特開平10−6651号公報、特開平10−36693号公報、特開平10−44606号公報、特開平10−58828号公報、特開平10−86519号公報、特開平10−149584号公報、特開平10−157293号公報、特開平10−157300号公報、特開平10−157301号公報、特開平10−157302号公報、特開平10−181199号公報、特開平10−181201号公報、特開平10−181203号公報、特開平10−181206号公報、特開平10−188340号公報、特開平10−188341号公報、特開平10−188358号公報、特開平10−208303号公報、特開平10−214423号公報、特開平10−228671号公報、特開平10−36693号公報、特開平11−12483号公報等に開示されており、スチリル色素含有記録層と金属反射層を設けた記録材料を用いたものが、特開平10−151854号公報、特開平10−188338号公報、特開平11−34489号公報、特開平11−99746号公報、特開平11−99747号公報、特開平11−144313号公報、特開平11−16546号公報等に開示されており、また、その他の色素を使用して記録層としさらに金属反射層を設けて記録材料としたものが、特開平10−86517号公報、特開平10−93788号公報、特開平10−226172号公報、特開平10−244752号公報、特開平10−287819号公報、特開平10−297103号公報、特開平10−309871号公報、特開平10−309872号公報等に開示されており、さらに、アゾ金属キレート色素とその他の色素を併用して記録層としさらに金属反射層を設けて記録材料としたものが、特公平7−51682号広報、特開平11−34499号公報等に開示されている。
【0005】
現在、次世代大容量光ディスクとしてDVD−Rの開発が進められている。記録容量向上の要素技術として、記録ピット微少化のための記録材料開発、MPEG2に代表される画像圧縮技術の採用、記録ピット読み取りのための半導体レーザの短波長化等の技術開発が必要である。
【0006】
これまで赤色波長域の半導体レーザとしては、バーコードリーダ、計測器用に670nm帯のAlGaInPレーザダイオードが商品化されているのみであったが、光ディスクの高密度化に伴い、赤色レーザが本格的に光ストレージ市場で使用されつつある。DVDドライブの場合、光源として630〜670nm帯のレーザダイオードの波長で規格化されている。一方、再生専用のDVD−ROMドライブは波長〜650nmで商品化されている。
【0007】
このような状況下で最も好ましいDVD−Rメディアは、波長630〜670nmで記録、再生が可能なメディアである。しかしながら、上記従来技術においては、耐光性、保存安定性に優れ、かつ670nm以下のレーザを用いた光ピックアップで記録、再生が可能な記録材料は未だに開発されていない。
【0008】
すなわち、上記従来技術において波長630〜670nmのレーザーを用いた光ピックアップで記録再生する光記録媒体の記録層としては、スチリル色素を使用するものが挙げられるが、この色素は光劣化が著しく安定性に乏しい。また、高耐光性を示す色素としてホルマザン金属キレート色素が挙げられるが、この色素を記録層に用いたメディアは反射率が低いなどの問題があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、従来システムに比べて、短波長に発振波長を有する半導体レーザーを用いるDVD−Rディスクシステムに適用可能な光記録媒体中の記録材料、特に、従来のスチリル色素を用いた光記録媒体における耐光性、保存安定性に優れた記録材料を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、鋭意検討の結果、意外にも、特定の構造を有する色素を混合したものを主成分として記録層とすることにより、発振波長670nm以下の半導体レーザーを用いる次世代大容量光ディスクシステムに適用可能であり、かつ、耐光性、保存安定性に優れた光記録媒体として利用可能なことを見い出し本発明に至った。
【0011】
すなわち、上記課題は、本発明の(1)「基板上に記録層を設けてなる光記録媒体において、前記記録媒体中に一般式( II )で示されるスチリル色素と、一般式(I)で示されるホルマザン化合物と金属からなるホルマザン金属キレート化合物とを、少なくとも一種類ずつ含有していることを特徴とする光記録媒体。
【0012】
【化4】
Figure 0004266547
(一般式(I)において、Rはフッ素置換したアルキル基を表わし、Zは窒素原子を含む置換または無置換の5員環、または6員環であり、チアゾール環、イミダゾール環、チアジアゾール環、オキサゾール環、トリアゾール環、ピラゾール環、オキサジアゾール環、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環、トリアジン環、キノリン環等を形成する残基を表わす。これらの含窒素複素環は、置換基を有していても良いし、他の芳香環が縮合していても良い。Aは、アリール基を表わし、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン基、カルボキシル基又はそのエステル、ニトリル基、ニトロ基等の置換基を有していても良い。)
【化5】
Figure 0004266547
(一般式( II )において、Xは窒素原子を含む置換または無置換の5員環、または6員環を表わし、また、これら5員環又は6員環は他の環と縮合して置換又は無置換の縮合環を形成してもよい。ただし、窒素原子が+1価の電荷を持つ場合には、−1価の対イオン、もしくはY部に−1価の基を含む。Yはベンゼン環に直接結合した置換基を表わす。nは1〜5の整数を表す。)
」、(2)「前記記録層が、スチリル色素とホルマザン金属キレート化合物が重量比で90:10〜50:50となるように含有していることを特徴とする前記第(1)項に記載の光記録媒体」、(3)「前記ホルマザン金属キレート化合物の金属原子が、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛より選ばれることを特徴とする前記第(1)項又は第(2)項に記載の光記録媒体」、(4)「前記ホルマザン金属キレート化合物の置換基Rが、直鎖または枝分かれした炭素数1〜5のフッ化アルキル基であることを特徴とする前記第(1)項乃至第(3)項のいずれかに記載の光記録媒体」、(5)「前記ホルマザン金属キレート化合物の置換基Rが、トリフルオロメチル基であることを特徴とする前記第(1)項乃至第(4)項のいずれかに記載の光記録媒体」、(6)「前記ホルマザン金属キレート化合物の複素環Zが、置換または無置換のトリアジン環であることを特徴とする前記第(1)項乃至第(5)項のいずれかに記載の光記録媒体」
【0013】
(7)「記録再生波長±5nmの波長領域の光に対する記録層単層の屈折率nが、1.5≦n≦3.0であり、消衰係数kが、0.02≦k≦0.2であることを特徴とする前記第(1)項乃至第()項のいずれかに記載の光記録媒体」、()「反射層がある場合の反射層が、金、銀、銅、アルミニウム、またはこれらの金属の合金であることを特徴とする前記第(1)項乃至第()項のいずれかに記載の光記録媒体」、()「基板上のトラックピッチが0.7〜0.8μmであり、溝幅が半値幅で、0.18〜0.40μmであることを特徴とする前記第(1)項乃至第()項のいずれかに記載の光記録媒体」、(10)「記録再生波長が600〜720nmであることを特徴とする前記第(1)項乃至第()項のいずれかに記載の光記録媒体」によって解決される。
【0014】
また、上記課題は、本発明の(11)「前記第(1)項乃至第(10)項のいずれかに記載の光記録媒体に、600〜720nmの記録波長で記録することを特徴とする光記録方法」によって解決される。
【0015】
ここで、各請求項の技術的意味について述べると、前記第(1)項は、スチリル色素とホルマザン金属キレート化合物との混合物を用いた光記録媒体の基本構成を示したものであり、前記第(2)項は、前記第(1)項におけるスチリル化合物とホルマザン金属キレート色素の最適混合比を示したものであり、前記第(3)項は、前記第(1)項、第(2)項におけるホルマザン金属キレート色素の最適金属種を示したものであり、前記第(4)項乃至第(6)項は、ホルマザン金属キレート色素の最適構造を示したものであり、前記第()項は、高反射率かつ高変調度で記録再生できる該色素混合物の光学特性の限定をしたものであり、前記第()項は、適用する高密度メディア用最適反射層条件を示したものであり、前記第()項は、適用する高密度メディア用最適基板案内溝条件を示したものであり、前記第(10)項は、適用する高密度メディア用記録波長の限定をしたものであり、前記第(11)項は、限定した記録波長における光記録方法を示したものである。
【0016】
本発明の光記録媒体は、記録層中にスチリル色素と一般式(I)で示されるホルマザン化合物と金属からなるホルマザン金属キレート化合物とを、重量比でスチリル色素:ホルマザン金属キレート化合物を90:10〜50:50の割合で含有していることを特徴とする。
【0017】
スチリル色素にこのような割合でホルマザン金属キレート化合物を添加することにより、スチリル色素の光劣化が防止され、耐光性に優れた光記録媒体が得られる。一方、スチリル色素が上記範囲を超えて多くなるとホルマザン金属キレート化合物の影響が薄れ、充分な耐光性が得られなくなり、また、スチリル色素が上記範囲より少なくなると、反射率が低くなるので、上記混合割合で使用することが好ましい。
【0018】
一般式(I)において、Rは直鎖又は枝分かれしたフッ素置換されたアルキル基を表わし、Zは
【0019】
【化6】
Figure 0004266547
とともに置換又は無置換の5員環又は6員環を形成する残基を表し、また、これら5員環又は6員環は他の芳香環と縮合して置換又は無置換の縮合環を形成してもよい。Aは、置換又は無置換のアリール基を表わす。
上記のように形成される5員環又は6員環の例を具体的に示すと、チアゾール環、イミダゾール環、チアジアゾール環、オキサゾール環、トリアゾール環、ピラゾール環、オキサジアゾール環、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環、トリアジン環、キノリン環等が挙げられる。これらの含窒素複素環は、他の芳香環が縮合して置換又は無置換の縮合環を形成しても良い。
【0020】
金属原子の具体例としては、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、テクネニウム、ルテニウム、ロジウム、パラジウム等が挙げられるが、光学特性、保存安定性及び光安定性の面から、特に鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、パラジウムが好ましく、コバルト、ニッケル、銅がより好ましい。
【0021】
ルキル基の具体例は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基等の一級アルキル基、イソブチル基、イソアミル基、2−メチルブチル基、2−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、4−メチルペンチル基、2−エチルブチル基、2−メチルヘキシル基、3−メチルヘキシル基、4−メチルヘキシル基、5−メチルヘキシル基、2−エチルペンチル基、3−エチルペンチル基、2−メチルヘプチル基、3−メチルヘプチル基、4−メチルヘプチル基、5−メチルヘプチル基、2−エチルヘキシル基、3−エチルヘキシル基、イソプロピル基、sec−ブチル基、1−エチルプロピル基、1−メチルブチル基、1,2−ジメチルプロピル基、1−メチルヘプチル基、1−エチルブチル基、1,3−ジメチルブチル基、1,2−ジメチルブチル基、1−エチル−2−メチルプロピル基、1−メチルヘキシル基、1−エチルヘプチル基、1−プロピルブチル基、1−イソプロピル−2−メチルプロピル基、1−エチル−2−メチルブチル基、1−エチル−2−メチルブチル基、1−プロピル−2−メチルプロピル基、1−メチルヘプチル基、1−エチルヘキシル基、1−プロピルペンチル基、1−イソプロピルペンチル基、1−イソプロピル−2−メチルブチル基、1−イソプロピル−3−メチルブチル基、1−メチルオクチル基、1−エチルヘプチル基、1−プロピルヘキシル基、1−イソブチル−3−メチルブチル基等の二級アルキル基、ネオペンチル基、tert−ブチル基、tert−ヘキシル基、tert−アミル基、tert−オクチル基等の三級アルキル基、シクロヘキシル基、4−メチルシクロヘキシル基、4−エチルシクロヘキシル基、4−tert−ブチルシクロヘキシル基、4−(2−エチルヘキシル)シクロヘキシル基、ボルニル基、イソボルニル基(アダマンチル基)等のシクロアルキル基等である。
【0022】
更に、これら一級及び二級アルキル基としては、水酸基、ハロゲン原子、ニトロ基、カルボキシル基、シアノ基、置換もしくは未置換のアリール基、置換もしくは未置換の複素環残基等を以て置換されていても良い。また酸素、硫黄、窒素等の原子を介して前記のアルキル基で置換されていてもよい。
置換基Rの具体例としては、[0021]及び[0022]に示されるアルキル基の水素原子のうち、一つ以上がフッ素原子で置換されているものが挙げられる。
【0024】
置換基Aに係るアリール基の具体例としては、フェニル基、ナフチル基、アントラニル基、フルオレニル基、フェナレニル基、フェナントラニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基等が挙げられる。
【0025】
更にこれらのアリール基は、水酸基、ハロゲン原子、ニトロ基、カルボキシル基、シアノ基、置換もしくは未置換のアリール基、置換もしくは未置換の複素環残基等を以て置換されていてもよく、また酸素、硫黄、窒素等の原子を介して前記のアルキル基で置換されていてもよい。
【0026】
ハロゲン原子の具体例としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等が挙げられる。
【0027】
アルキルオキシ基としては、酸素原子に直接置換もしくは未置換のアルキル基が結合されているものであればよく、アルキル基の具体例としては[0021]及び[0022]に記載したものを挙げることができる。
【0028】
本発明における光記録媒体では、記録層形成の際に有機溶剤に溶解させることが考えられるが、有機溶剤に対する溶解性から、一般式(I)のRは直鎖または枝分かれした炭素数1〜5のフッ化アルキル基であることが好ましく、トリフルオロメチル基であることがより好ましい。また、上記
【0029】
【化7】
Figure 0004266547
とともに形成される5員環又は6員環としては、記録再生波長である600〜720nmでの光学特性から、置換または無置換のトリアジン環であることが好ましい。
【0030】
本発明では、記録再生波長に600〜720nmのレーザー光を用いることを特徴としているが、この波長での光学特性から、スチリル色素の中でも一般式(II)で示されるものが好ましい。
【0031】
一般式(II)において、Xは窒素原子を含む置換または無置換の5員環、または6員環を表わし、また、これら5員環又は6員環は他の環と縮合して置換又は無置換の縮合環を形成してもよい。ただし、窒素原子が+1価の電荷を持つ場合には、−1価の対イオン、もしくはY部に−1価の基を含む。Yはベンゼン環に直接結合した置換基を表わし、nは1〜5の整数を表す。
【0032】
Xを具体的に示すと、例えば、置換もしくは未置換のピロール環、オキサゾール環、チアゾール環、セレナゾール環、ピリジン環、イミダゾール環等であり、あるいは、さらに、これらに、置換又は無置換のベンゼン環、ナフタレン環等の芳香環が縮合して縮合環を形成したものである。
【0033】
−1価の対イオンの具体例としては、I、ClO 、BF 、PF 、SbF 、p−トルエンスルホン酸イオン等が挙げられる。
【0034】
−1価の基の具体例としては、O基、COO基、SO 基等が挙げられる。
置換基Yの具体例は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、カルバモイル基、置換もしくは未置換のアルキル基、置換もしくは未置換のアリール基、置換もしくは未置換の複素環基、置換もしくは未置換のアルキルオキシ基、置換もしくは未置換のアリールオキシ基、置換もしくは未置換のアルキルチオ基、置換もしくは未置換のアリールチオ基、置換もしくは未置換のアルキルアミノ基、置換もしくは未置換のアリールアミノ基、置換もしくは未置換のアルキルオキシカルボニル基、置換もしくは未置換のアリールオキシカルボニル基、置換もしくは未置換のアルキルカルボキサミド基、置換もしくは未置換のアリールカルボキサミド基、置換もしくは未置換のアルキルカルバモイル基、置換もしくは未置換のアリールカルバモイル基、置換もしくは未置換のアルケニル基を表わす。
【0035】
置換基Yの上記具体例中、複素環基としては、フリル基、チエニル基、ピロリル基、ベンゾフリル基、イソベンゾフラニル基、ベンゾチエニル基、インドリニル基、イソインドリニル基、カルバゾリル基、ピリジル基、ピペリジル基、キノリル基、イソキノリル基、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、ベンゾイミダゾリル基、ピラジル基、ピリミジル基、ピリダジニル基、キノキサリニル基等が挙げられる。
【0036】
置換基Yがアリール基を示す場合、該アリール基は、水酸基、ハロゲン原子、ニトロ基、カルボキシル基、シアノ基、置換もしくは未置換のアリール基、置換もしくは未置換の複素環残基等を以て置換されていてもよく、また酸素、硫黄、窒素等の原子を介して前記[0021]及び[0022]に示されるアルキル基で置換されていてもよい。
【0037】
ハロゲン原子の具体例としては、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素を挙げることができる。
【0038】
置換基Yがアルキルオキシ基を示す場合、アルキルオキシ基としては、酸素原子に直接、置換又は未置換のアルキル基が結合されているものであればよく、アルキル基の具体例としては前述の[0021]及び[0022]に記載したものを挙げることができる。
【0039】
置換基Yがアリールオキシ基を示す場合、アリールオキシ基としては、酸素原子に直接置換又は未置換のアリール基が結合されているものであればよく、アリール基の具体例としては前述の[0024]に記載したものを挙げることができる。
【0040】
置換基Yがアルキルチオ基を示す場合、アルキルチオ基としては、硫黄原子に直接置換もしくは未置換のアルキル基が結合されているものであればよく、アルキル基の具体例としては前述の[0021]及び[0022]に記載したものを挙げることができる。
【0041】
置換基Yがアリールチオ基を示す場合、アリールチオ基としては、硫黄原子に直接置換又は未置換のアリール基が結合されているものであればよく、アリール基の具体例としては前述の[0024]に記載したものを挙げることができる。
【0042】
置換基Yがアルキルアミノ基を示す場合、アルキルアミノ基としては、窒素原子に直接置換もしくは未置換のアルキル基が結合されているものであればよく、アルキル基の具体例としては前述の[0021]及び[0022]に記載したものを挙げることができる。
また、ジアルキルアミノ基の置換もしくは非置換のアルキル基同士が結合してピペリジノ基、モルホリノ基、ピロリジニル基、ピペラジニル基、インドリニル基、イソインドリニル基等の様に環を形成していても良い。
【0043】
置換基Yがアリールアミノ基を示す場合、アリールアミノ基としては、窒素原子に直接置換又は未置換のアリール基が結合されているものであればよく、アリール基の具体例としては前述の[0024]に記載したものを挙げることができる。
【0044】
置換基Yがアルキルオキシカルボニル基を示す場合、アルキルオキシカルボニル基としては、カルボキシル基の酸素原子に直接置換もしくは未置換のアルキル基が結合されているものであればよく、アルキル基の具体例としては前述の[0021]及び[0022]に記載したものを挙げることができる。
【0045】
置換基Yがアリールオキシカルボニル基を示す場合、アリールオキシカルボニル基としては、カルボキシル基の酸素原子に直接置換又は未置換のアリール基が結合されているものであればよく、アリール基の具体例としては前述の[0024]に記載したものを挙げることができる。
【0046】
置換基Yがアルキルオキシカルボキサミド基を示す場合、アルキルカルボキサミド基としては、カルボキサミド基の炭素原子に直接置換もしくは未置換のアルキル基が結合されているものであればよく、アルキル基の具体例としては前述の[0021]及び[0022]に記載したものを挙げることができる。
【0047】
置換基Yがアリールオキシカルボキサミド基を示す場合、アリールカルボキサミド基としては、カルボキサミド基の炭素原子に直接置換又は未置換のアリール基が結合されているものであればよく、アリール基の具体例としては前述の[0024]に記載したものを挙げることができる。
【0048】
置換基Yがアルキルカルバモイル基を示す場合、アルキルカルバモイル基としては、カルバモイル基の窒素原子に直接置換もしくは未置換のアルキル基が結合されているものであればよく、アルキル基の具体例としては前述の[0021]及び[0022]に記載したものを挙げることができる。また、ジアルキルカルバモイル基の置換又は非置換のアルキル基同士が結合しピペリジノ基、モルホリノ基、ピロリジニル基、ピペラジニル基、インドリニル基、イソインドリニル基等の様に環を形成していても良い。
【0049】
置換基Yがアリールカルバモイル基を示す場合、アリールカルバモイル基としては、カルバモイル基の窒素原子に直接置換又は未置換のアリール基が結合されているものであればよく、アリール基の具体例としては前述の[0024]に記載したものを挙げることができる。
【0050】
次に、記録媒体の構成について説明する。記録層を構成するのに必要な項目として、光学特性が挙げられる。
光学特性に必要な条件は、記録再生波長である600nm〜720nmに対して短波長側に大きな吸収帯を有し、かつ記録再生波長が該吸収帯の長波長端近傍にあることが必要である。これは、記録再生波長である600nm〜720nmで大きな屈折率と消衰係数を有することを意味するものである。
【0051】
具体的には、記録再生波長近傍の長波長近傍の波長域光に対する記録層単層の屈折率nが1.5以上3.0以下であり、消衰係数kが0.02以上0.2以下の範囲にあることが好ましい。nが1.5未満の場合には、充分な光学的変化得られにくいため、記録変調度が低くなるため好ましくなく、nが3.0を越える場合には、波長依存性が高くなり過ぎるため、記録再生波長領域であってもエラーとなってしまうため好ましくない。また、kが0.02未満の場合には、記録感度が悪くなるため好ましくなく、kが0.2を越える場合には、50%以上の反射率を得ることが困難となるので好ましくない。
【0052】
基板形状に必要な条件は、基板上のトラックピッチが0.7〜0.8μmであり、溝幅が半値幅で、0.18〜0.40μmである。
基板は通常、深さ1000〜2500Åの案内溝を有している。トラックピッチは、通常、0.7〜1.0μmであるが、高容量化の用途には0.7〜0.8μmが好ましい。溝幅は、半値幅で0.18〜0.40μmが好ましい。0.18μm未満には充分なトラッキングエラー信号強度を得ることが困難となる恐れがある。また、0.40μmを越える場合には、記録したときに記録部が横に広がりやすくなるので好ましくない。
【0053】
以下、図面を用いて本発明の記録媒体を説明する。
〔記録体の構成〕
図1は本発明の通常の追記型光ディスクの構成を示し、基板(1)上に記録層(2)を設けたものを基本とする(図1a)。基板(1)と記録層の間には下引き層(3)を設けてもよく(図1b)、また、これに保護層を(4)をさらに積層してもよい(図1c)。さらに、基板(1)の下部にはハードコート層(5)を設けてもよい。また、これら図1の構造のものを2枚貼合わせたいわゆるエアーサンドイッチ、又は密着貼合わせ構造としてもよい。図2は、本発明のCD−R用メディアの構成を示すもので、基板(1)/記録層/金属反射層/保護層からなる積層構造を基本構造とし(図2a)、これに、さらに基板(1)と記録層(2)の間にした引き層(3)を設けたもの(図2b基板下側にハードコート層(5)を設けたものであてもよい。
【0054】
〔各層の必要特性及び構成材料例〕
図3は本発明のDVD−R用光記録媒体の構成を示す図である。DVD−R用光記録媒体の構成としては、第1基板(1)と第2基板(4)(保護基板)とを記録層(2)を介して接着剤で張り合わせた図3aの構造を基本構造とする。記録層は有機色素層単層でもよく、反射率を高めるため有機色素層(2)と金属反射層(6)との積層でも良い。記録層と基板間は下引き層(3)あるいは保護層を介して層成してもよく、機能向上のためそれらを積層化した構成でも良い。最も通常に用いられるのは、第1基板(1)/記録層(2)(有機色素層)/金属反射層(6)/保護層(4)/接着層(8)/第2基板(保護基板)(7)の構造である(図3b)。また、第1基板(1)の下層にハードコート層を設けてもよい。(図3c)
【0055】
<基板>
基板の必要特性としては、基板側より記録再生を行なう場合のみ使用レーザー光に対して透明でなければならず、記録層側から記録、再生を行なう場合、基板は透明である必要はない。したがって、本発明では、基板を2層用いる場合は、請求項に記載の第2の基板のみが透明であれば、第1基板の透明、不透明は問わない。
基板材料としては例えば、ポリエステル、アクリル樹脂、ポリアミド、ポリカーボネート樹脂、ポリオレフィン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド等のプラスチック、ガラス、セラミックあるいは金属等を用いることができる。なお、基板を1層しか用いない場合、あるいは基板2枚をサンドイッチ状で用いる場合は、請求項に記載の第1の基板の表面にトラッキング用の案内溝や案内ピット、さらにアドレス信号等のプレフォーマットが形成されていても良い。
【0056】
<記録層>
記録層は、レーザー光の照射により何らかの光学的変化を生じさせ、その変化により情報を記録できるものであって、この記録層中には本発明の色素混合物が含有されていることが必要で、記録層の形成にあたって本発明の色素を1種ずつ、又は複数の組み合わせで用いてもよい。さらに、本発明の前記色素は光学特性、記録感度、信号特性等の向上の目的で、他の有機色素及び金属、金属化合物と混合又は積層化しても良い。有機色素の例としては、ポリメチン色素、ナフタロシアニン系、フタロシアニン系、スクアリリウム系、クロコニウム系、ピリリウム系、ナフトキノン系、アントラキノン(インダンスレン)系、キサンテン系、トリフェニルメタン系、アズレン系、テトラヒドロコリン系、フェナンスレン系、トリフェノチアジン系染料、及び金属キレート化合物等が挙げられ、前記の色素を単独で用いてもよいし、2種以上の組み合わせにしてもよい。
【0057】
また、前記色素中に金属、金属化合物例えば、In、Te、Bi、Se、Sb、Ge、Sn、Al、Be、TeO2、SnO、As、Cd等を分散混合あるは積層の形態で用いることもできる。さらに、前記色素中に高分子材料例えば、アイオノマー樹脂、ポリアミド系樹脂、ビニル系樹脂、天然高分子、シリコーン、液状ゴム等の種々の材料もしくはシランカップリング剤等を分散混合して用いてもよいし、あるいは特性改良の目的で安定剤(例えば遷移金属錯体)、分散剤、難燃剤、滑剤、帯電防止剤、界面活性剤、可塑剤等と一緒に用いることができる。
【0058】
記録層の形成は、蒸着、スパッタリング、CVDまたは溶液塗布等の通常の手段によって行うことができる。塗布法を用いる場合には前記染料等を有機溶媒等に溶解してスプレー、ローラーコーティング、ディッピングおよび、スピンコーティング等の慣用のコーティング法によって行なわれる。
【0059】
用いられる有機溶剤としては、一般にメタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル等のエーテル類、酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル類、クロロホルム、塩化メチレン、ジクロロエタン、四塩化炭素、トリクロロエタン等の脂肪族ハロゲン化炭化水素類、あるいはベンゼン、キシレン、モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼン等の芳香族類、メトキシエタノール、エトキシエタノール等のセロソルブ類、ヘキサン、ペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の炭化水素類等を用いることができる。
記録層の膜厚は100Å〜10μm、好ましくは200Å〜2000Åが適当である。
【0060】
<下引き層>
下引き層は(a)接着性の向上、(b)水、又はガス等のバリアー、(c)記録層の保存安定性の向上、(d)反射率の向上、(e)溶剤からの基板や記録層の保護、(f)案内溝・案内ピット・プレフォーマット等の形成、等を目的として使用される。
【0061】
(a)の目的に対しては、高分子材料、例えばアイオノマー樹脂、ポリアミド樹脂、ビニル系樹脂、天然樹脂、天然高分子、シリコーン、液状ゴム等の種々の高分子物質、およびシランカップリング剤等を用いることができ、(b)及び(c)の目的に対しては、前記高分子材料以外に無機化合物、例えばSiO2、MgF2、SiO、TiO2、ZnO、TiN、SiN等金属、又は半金属、例えばZn、Cu、Ni、Cr、Ge、Se、Au、Ag、Al等を用いることができる。また(d)の目的に対しては金属、例えばAl、Ag等や、金属光沢を有する有機薄膜、例えばメチン染料、キサンテン系染料等を用いることができ、(e)及び(f)の目的に対しては紫外線硬化樹脂、熱硬化樹脂、熱可塑性樹脂等を用いることができる。下引き層の膜厚は0.01〜30μm、好ましくは0.05〜10μmが適当である。
【0062】
<金属反射層>
反射層は、単体で高反射率の得られる腐食されにくい金属、半金属等が挙げられ、材料例としてはAu、Ag、Cr、Ni、Al、Fe、Sn、Cu等が挙げられるが、反射率、生産性の点からAu、Ag、Al、Cuが最も好ましく、これらの金属、半金属は単独で使用しても良く、2種以上の合金としても良い。
膜形成法としては蒸着、スッパタリング等が挙げられ、膜圧としては50〜5000Å、好ましくは100〜3000Åである。
【0063】
<保護層、基板表面ハードコート層>
保護層、又は基板面ハードコート層は(a)記録層(反射吸収層)を傷、ホコリ、汚れ等から保護する、(b)記録層(反射吸収層)の保存安定性の向上、(c)反射率の向上等を目的として使用される。これらの目的に対しては、前記中間層に示した材料を用いることができる。また、無機材料としてSiO、SiO2等も用いることができ、有機材料としてポリメチルアクリレート、ポリカーボネート、エポキシ樹脂、ポリスチレン、ポリエステル樹脂、ビニル樹脂、セルロース、脂肪族炭化水素樹脂、芳香属炭化水素樹脂、天然ゴム、スチレンブタジエン樹脂、クロロプレンゴム、ワックス、アルキッド樹脂、乾性油、ロジン等の熱軟化性、熱溶融性樹脂も用いることができる。
【0064】
前記材料のうち、保護層又は基板表面ハードコート層に最も好ましい例としては生産性に優れた紫外線硬化樹脂である。保護層又は基板面ハードコート層の膜圧は0.01〜30μm、好ましくは0.05〜10μmが適当である。本発明において、前記下引き層、保護層、及び基板面ハードコート層には記録層の場合と同様に、安定剤、分散剤、難燃剤、滑剤、帯電防止剤、界面活性剤、可塑剤等を含有させることができる。
【0065】
<保護基板>
保護基板はこの保護基板側からレーザー光を照射する場合、使用レーザー光に対し透明でなくてはならず、単なる保護板として用いる場合、透明性は問わない。使用可能な基板材料としては前記の基板材料と全く同様であり、ポリエステル、アクリル樹脂、ポリアミド、ポリカーボネート樹脂、ポリオレフィン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミドなどのプラスチック又は、ガラス、セラミックあるいは、金属などを用いることができる。
【0066】
<接着材、接着層>
2枚の記録媒体を接着できる材料なら何でもよく、生産性を考えると、紫外線硬化型もしくはホットメルト型接着剤が好ましい。
【0067】
【実施例】
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明する。
実施例1
溝深さ1750Å、半値幅0.25μm、トラックピッチ0.74μmの案内溝を有する厚さ0.6mm射出成形ポリカーボネート基板上に、表1に記載の化合物例A−1とB−1の混合物(混合比は表2参照)を、2,2,3,3−テトラフルオロプロパノールに溶解させ、その溶液をスピンナー塗布して厚さ1000Åの有機色素層を形成し、次いで、スパッタ法により金1300Åの反射層を設け、その上にアクリル系フォトポリマーにて5μmの保護層を設けた。さらに厚さ0.6mmの射出成形ポリカーボネート基板をアクリルフォトポリマーにて接着し記録媒体とした。
【0068】
実施例2〜10
表2に示すような組み合わせの色素を用いて、実施例1と全く同様に記録媒体を形成した。
【0069】
比較例1
スチリル色素である表1に記載の化合物例B−3のみを用い、実施例1と全く同様に記録媒体を形成した。
【0070】
【表1−1】
Figure 0004266547
【0071】
【表1−2】
Figure 0004266547
【0072】
【表1−3】
Figure 0004266547
【0073】
【表1−4】
Figure 0004266547
【0074】
【表1−5】
Figure 0004266547
【0075】
<記録条件>
上記のようにして作製した記録体に、発振波長658nm、ビーム径1.0μmの半導体レーザー光を用い、トラッキングしながら信号(線速3.5m/sec.)を記録し、発振波長658nmの半導体レーザーの連続光(再生パワー0.7mW)で再生し、再生波形を観察した。
<耐光テスト条件>
4万Lux、Xe光を20時間連続照射した。
<保存テスト条件>
50℃、80%で800時間放置した。
結果を表2に示す。
【0076】
【表2】
Figure 0004266547
【0077】
【発明の効果】
以上、詳細且つ具体的な説明より明らかなように、本発明によれば、前記第(1)項乃至第()項記載の記録媒体により、670nm以下の波長域のレーザー光で、記録、再生が可能で、耐光性、保存安定性に優れた情報記録媒体が提供でき、特に、スチリル色素を単独で用いたものに比べ、耐光性の優れた光記録媒体の提供が可能となった。前記第()項および第()項記載の記録媒体により、安定した高反射率かつ高変調度で記録再生できる情報記録媒体が提供できた。また、前記第()項記載の記録媒体により、安定した記録及び再生のできる情報記録媒体が提供できた。また、前記第(10)項および第(11)項により、記録波長の限定をすることで新規な記録法、記録媒体の提供が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の通常の追記型光記録媒体を表わす図である。
【図2】本発明のCD−R用光記録媒体の構成を表わす図である。
【図3】本発明のDVD−R用光記録媒体の構成を表わす図である。
【符号の説明】
1 基板
2 記録層
3 下引き層
4 保護層
5 ハードコート層
6 金属反射層
7 保護基板
8 接着層

Claims (5)

  1. 基板上に記録層を設けてなる光記録媒体において、前記記録媒体中に一般式( II )で示されるスチリル色素と、一般式(I)で示されるホルマザン化合物と金属からなるホルマザン金属キレート化合物とを、少なくとも一種類ずつ含有していることを特徴とする光記録媒体。
    Figure 0004266547
    (一般式(I)において、Rはフッ素置換したアルキル基を表わし、Zは
    Figure 0004266547
    とともに、置換または無置換の5員環又は6員環を形成する残基を表わし、また、これら5員環又は6員環は他の芳香環と縮合して置換又は無置換の縮合環を形成してもよい。Aは、置換又は無置換のアリール基を表わす。)
    Figure 0004266547
    (一般式( II )において、Xは窒素原子を含む置換または無置換の5員環、または6員環を表わし、また、これら5員環又は6員環は他の環と縮合して置換又は無置換の縮合環を形成してもよい。ただし、窒素原子が+1価の電荷を持つ場合には、−1価の対イオン、もしくはY部に−1価の基を含む。Yはベンゼン環に直接結合した置換基を表わす。nは1〜5の整数を表す。)
  2. 前記ホルマザン金属キレート化合物の金属原子が、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛より選ばれることを特徴とする請求項1に記載の光記録媒体。
  3. 記録再生波長±5nmの波長領域の光に対する記録層単層の屈折率nが、1.5≦n≦3.0であり、消衰係数kが、0.02≦k≦0.2であることを特徴とする請求項1又は2に記載の光記録媒体。
  4. 基板上のトラックピッチが0.7〜0.8μmであり、溝幅が半値幅で、0.18〜0.40μmであることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の光記録媒体。
  5. 記録再生波長が600〜720nmであることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の光記録媒体。
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