JP2003173517A - 磁気記録媒体、その製造方法および媒体基板 - Google Patents

磁気記録媒体、その製造方法および媒体基板

Info

Publication number
JP2003173517A
JP2003173517A JP2001367984A JP2001367984A JP2003173517A JP 2003173517 A JP2003173517 A JP 2003173517A JP 2001367984 A JP2001367984 A JP 2001367984A JP 2001367984 A JP2001367984 A JP 2001367984A JP 2003173517 A JP2003173517 A JP 2003173517A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tape
texture
recording medium
magnetic recording
substrate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001367984A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003173517A5 (ja
Inventor
Hiroyuki Machida
裕之 町田
Ryuji Sakaguchi
竜二 坂口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Showa Denko KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Showa Denko KK filed Critical Showa Denko KK
Priority to JP2001367984A priority Critical patent/JP2003173517A/ja
Publication of JP2003173517A publication Critical patent/JP2003173517A/ja
Publication of JP2003173517A5 publication Critical patent/JP2003173517A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】ロールオフを低減し、半径方向のキズを低減し
た表面を有し高記録密度に適した磁気記録媒体、および
それを安価に簡便に製造する方法を提供する。 【解決手段】表面にNiPまたはNiP合金を有した非
磁性基板の上にテクスチャー加工を施すテクスチャー工
程の後に、少なくとも、非磁性下地膜、磁性層、保護膜
を形成する磁気記録媒体の製造方法において、テクスチ
ャー工程が、コロイダルシリカ砥粒を含むスラリーとテ
クスチャーテープとを用いるテクスチャー初工程を含む
ことによって解決される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハードディスク装
置などに用いられる磁気記録媒体、その製造方法および
媒体基板に関し、特に、高記録密度ハードディスク装置
に用いられる磁気記録媒体のテクスチャー工程に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】ハードディスク装置は、現在その記録密
度が年率60%で増えており今後もその傾向は続くと言
われている。高記録密度に適した磁気記録用ヘッドの開
発、磁気記録媒体の開発が進められている。
【0003】ハードディスク装置などに用いられる磁気
記録媒体は、基本的に以下の構成になっている。Al合
金基板を基体としその表面にNiPまたはNiP合金を
無電解メッキした基板やガラスの基板の上にスパッター
法等で、CrもしくはCrW、CrMoなどのCr合金
をCo合金層の結晶配向用の非磁性下地層として成膜
し、その上に磁性層としてCo合金の薄膜を成膜する、
さらに保護膜としてカーボン等を成膜し、潤滑剤を必要
に応じて塗布する。
【0004】前述した基板の上にスパッター法等でこれ
らの膜を形成する前に、基板の表面上にテクスチャー加
工、すなわち表面を粗くするようにラッピングテープや
遊離砥粒により機械的な加工処理を実施している。この
理由は従来から次ぎのように考えられている。ひとつの
理由は以下である。これらの磁気記録媒体を使用したハ
ードディスク装置は、多くはコンタクトスタートストッ
プ(CSS)方式を採用している。CSS方式において
は鏡面仕上げした表面状態を有する磁気記録媒体ではハ
ードディスクドライブ装置の起動・停止時に磁気記録用
ヘッドと磁気記録媒体の間で接触摺動が起り、その間の
摩擦係数が大きくなると磁気記録用ヘッドあるいは磁気
記録媒体が破損するいわゆるヘッドクラッシュを起こす
ことがある。この摩擦係数を小さくさせ耐久性を向上さ
せるために潤滑剤を磁気記録媒体の表面に塗布するなど
の対策を採っている。しかし鏡面仕上げされた表面形状
では磁気記録用ヘッドと磁気記録媒体との間で吸着現象
を引き起こすことも知られており、その対策として磁気
記録媒体の鏡面状の表面にテクスチャー加工を施して表
面を粗い面とすることが行われている。
【0005】もうひとつの理由は、このテクスチャー加
工による表面の溝をおもに円周方向に形成させることに
より、基板上に各膜を成膜したときに、磁性層に円周方
向に磁気的異方性を持たせることができるという効果が
あるからである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】高記録密度に適した磁
気記録媒体として、ロールオフが小さく、半径方向のキ
ズが低減された表面形状を有したものが求められてい
る。ロールオフが大きい磁気記録媒体ではグライドアバ
ランチ特性が不充分となり、高記録密度で使用する際に
磁気記録ヘッドの浮上量を充分に低減させることが困難
になるからである。また表面に半径方向のキズがあると
エラーがそのキズに沿って発生して高記録密度での情報
の読み書きが不充分になる。半形方向のキズの要因とし
て研磨痕があり、その低減が求められている。
【0007】非磁性基板の表面は、従来は、バッチ式の
研磨処理を施して平滑性を得ている。研磨加工は、例え
ば次のように処理される。処理方式は、図6に示すよう
な研磨装置を用いた40枚/回のバッチ処理である。研
磨装置の下定盤61には研磨布62が取りつけられ、そ
の上にキャリア63を配置し、その中に非磁性基板65
を保持する。上定盤64にも研磨布62が取りつけられ
ている。研磨布と非磁性基板の間に研磨剤を添加しなが
ら研磨装置の上定盤64を下降させて研磨布の間に非磁
性基板を挟みこみさらに荷重を加えながら研磨処理を行
なう。研磨布は、発泡ポリウレタン製のものが多く用い
られ、研磨剤は、アルミナ系、コロイダルシリカ砥粒
系、酸化チタン系の研磨剤から必要に応じて選択して用
いる。研磨処理条件は所望の表面平滑性を得るように調
整している。例えば、研磨布の押しつけ荷重は0.01
×9.8×104〜0.1×9.8×104 [Pa]で加
工時間は300〜1000[秒]としている。
【0008】しかし、出来あがった表面の平滑性をより
高め、研磨痕の残りを低減させようとすると、ロールオ
フの発生などの特性とトレードオフの関係にあり、研磨
すればするほど、研磨痕は低減され表面の平滑性は向上
するが、特にロールオフは悪化するおそれがあった。
【0009】バッチ式研磨処理後に化学エッチングまた
は電解エッチングによって表面の平滑性を高める方法も
検討されているが、新たにエッチング処理工程の追加が
必要となり新たな設備、装置の導入が必要である。電解
研磨しながらテクスチャー加工する方法では、やはりテ
クスチャー装置に電解のための電気系統追加などの改造
を施す必要がある。これらの方法では、研磨処理により
残った深い研磨痕の箇所が選択的にエッチングされてよ
り深い研磨痕として残ってしまい、完全に除去すること
は困難である。また、運転条件に電流値など新たな制御
パラメータが増えるが、この値の管理だけでは不充分と
なり運転が煩雑になる。
【0010】本発明はこれらの状況に鑑み、ロールオフ
を低減し、半径方向のキズを低減した表面を有し高記録
密度に適した磁気記録媒体、およびそれを安価に簡便に
製造する方法を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
を行った結果、テクスチャー工程の条件と表面形状、お
よびそれらの高記録密度への可能性の関係を見出し、こ
の知見に基づいて本発明を完成するに至った。
【0012】1)上記課題を解決するための第1の発明
は、表面にNiPまたはNiP合金を有した非磁性基板
の上にテクスチャー加工を施すテクスチャー工程の後
に、少なくとも、非磁性下地膜、磁性層、保護膜を形成
する磁気記録媒体の製造方法において、テクスチャー工
程が、コロイダルシリカ砥粒を含むスラリーとテクスチ
ャーテープとを用いるテクスチャー初工程を含むことを
特徴とする磁気記録媒体の製造方法である。 2)上記課題を解決するための第2の発明は、コロイダ
ルシリカ砥粒を含むスラリーが、平均粒径が0.03〜
0.5[μm]であるコロイダルシリカ砥粒を3〜30
質量%の濃度で含むことを特徴とする1)に記載の磁気
記録媒体の製造方法である。 3)上記課題を解決するための第3の発明は、テクスチ
ャーテープが、織布状のテープ、植毛状のテープ、テー
プを構成する部材中にポリウレタンを含むテープから選
ばれるいずれかのテープであることを特徴とする1)ま
たは2)に記載の磁気記録媒体の製造方法である。 4)上記課題を解決するための第4の発明は、ポリウレ
タンを含むテープが、PETフィルム上に発泡ポリウレ
タン層を有している発泡ポリウレタン製テープ、ナイロ
ンまたはポリエステルの繊維に対して10質量%以上の
ポリウレタンを含有している不織布テープ、ナイロン、
ポリエステル、レーヨンのいずれかからなる織布テープ
や植毛テープであって繊維に対して10質量%以上のポ
リウレタンを含浸したテープから選ばれるいずれかのテ
ープであることを特徴とする3)に記載の磁気記録媒体
の製造方法である。 5)上記課題を解決するための第5の発明は、発泡ポリ
ウレタン製テープが、発泡ポリウレタン層が20〜70
μmの平均ポア径を有し300μm以上の厚さを有して
いることを特徴とする4)に記載の磁気記録媒体の製造
方法である。 6)上記課題を解決するための第6の発明は、テクスチ
ャーテープを1×9.8×104〜3×9.8×10
4[Pa]の圧力で押し付けることを特徴とする1)乃
至5)のいずれか1項に記載の磁気記録媒体の製造方法
である。 7)上記課題を解決するための第7の発明は、テクスチ
ャー初工程に不織布テープを用いたクリーニング工程を
含むことを特徴とする1)乃至6)のいずれか1項に記
載の磁気記録媒体の製造方法である。 8)上記課題を解決するための第8の発明は、テクスチ
ャー工程が、初工程の後にダイヤモンド砥粒を含むスラ
リー、および不織布製テープ、織布テープ、発泡ポリウ
レタン製テープの何れかのテープを用いるテクスチャー
後工程を含むことを特徴とする1)乃至7)のいずれか
1項に記載の磁気記録媒体の製造方法である。 9)上記課題を解決するための第9の発明は、テクスチ
ャー工程が、初工程の後に複数のテクスチャー後工程を
含み、各後工程で用いるスラリー中の砥粒の平均粒径を
段階的に小さくすることを特徴とする1)乃至8)のい
ずれか1項に記載の磁気記録媒体の製造方法である。 10)上記課題を解決するための第10の発明は、表面
にテクスチャー加工を施した非磁性基板の上に、少なく
とも、非磁性下地膜、磁性層、保護膜が形成された磁気
記録媒体において、半径方向のキズが実質的に無く基板
全体のロールオフが45nm以下であって、表面のテク
スチャーラインの線密度が20000[本/mm]以上
である磁気記録媒体である。 11)上記課題を解決するための第11の発明は、非磁
性基板が、表面にNiPまたはNiP合金を有し、その
表面がコロイダルシリカ砥粒を含むスラリーとテクスチ
ャーテープとを用いるテクスチャー初工程が施された表
面であることを特徴とする10)に記載の磁気記録媒体
である。 12)上記課題を解決するための第12の発明は、磁気
記録媒体に用いる媒体基板であって、NiPまたはNi
P合金を有した非磁性基板の表面が、コロイダルシリカ
砥粒を含むスラリーとテクスチャーテープとを用いるテ
クスチャー初工程が施された表面であることを特徴とす
る媒体基板である。 13)上記課題を解決するための第13の発明は、半径
方向のキズが実質的に無く基板全体のロールオフが45
nmであることを特徴とする12)に記載の媒体基板で
ある。
【0013】
【発明の実施の形態】図5は、本発明の製造方法で製造
される磁気記録媒体の一実施形態を示すもので、ここに
示す磁気記録媒体は、媒体基板51上に非磁性下地層5
2、磁性層53、保護膜54、潤滑膜55を順次形成し
たものである。
【0014】媒体基板は、非磁性基板の表面にコロイダ
ルシリカ砥粒を含むスラリーとテクスチャーテープとを
用いるテクスチャー初工程が施されたものである。
【0015】非磁性基板としては、磁気記録媒体用基板
として一般に用いられるNiPメッキ膜が形成されたア
ルミニウム合金基板(以下、「NiPメッキAl基板」
という。)、ガラス基板、セラミック基板、可撓性樹脂
基板、またはこれらの基板にNiPまたはNiP合金を
メッキあるいはスパッタ法により蒸着させた基板等を用
いることができる。
【0016】非磁性基板は、その表面は表面平均粗さR
aが0.05〜1.0nm程度に従来の研磨加工により
平滑化されている。この状態の非磁性基板の表面の状態
は、円周方向だけでなくランダムな方向に研磨痕が残っ
ている。すなわち、半径方向にキズとして研磨痕が残っ
ている。研磨痕は、例えば、照明下での肉眼での目視検
査で確認できる。
【0017】本発明の製造方法は、テクスチャー工程
が、この研磨加工後の非磁性基板の表面に対する、コロ
イダルシリカ砥粒を含むスラリーと、テクスチャーテー
プとを用いたテクスチャー初工程を含むテクスチャー工
程であることを特徴とする製造方法である。
【0018】たとえば次のような方法でテクスチャー加
工のテクスチャー初工程を実施する。図1に示すよう
に、スピンドル101に固定して回転させた非磁性基板
102の表面にテクスチャーテープ103をロール10
4により所定の押し付け圧力で押し付け該テープと該基
板の表面の間にコロイダルシリカ砥粒を含むスラリー1
05を供給させて基板の表面を研削することでテクスチ
ャー初工程が実施される。
【0019】ロールの材質は弾力性のあるのものが好ま
しい。材料としてはゴム、樹脂を挙げることができる。
その硬度は30〜80デュロメータであるのが好まし
い。デュロメータはデュロメータ測定装置を用いて測定
した硬さのことであり、圧子を用いてくぼみ深さに対応
して変化する試験荷重を試料に負荷し、生じたくぼみ深
さから求めることができる。
【0020】コロイダルシリカ砥粒を含むスラリーは、
コロイダルシリカ砥粒を添加剤等と共に分散媒体液に混
濁させたものである。コロイダルシリカ砥粒の平均粒径
は、0.03〜0.5[μm](より好ましくは0.0
4〜0.2μm)であるのが好ましい。この範囲である
と、研削レートが高く維持され、かつ表面平均粗さが小
さくなるからである。この範囲より小さくなりすぎると
研削レートが小さくなってしまい、またこの範囲より大
きくなりすぎると表面平均粗さが大きくなってしまう。
【0021】コロイダルシリカ砥粒の濃度は、3質量%
〜30質量%(より好ましくは5質量%〜20質量%)
であるのが好ましい。この範囲であると、研削レートが
高く維持され、かつ基板表面全体が均一に加工されるか
らである。この範囲より小さくなりすぎると研削レート
が小さくなってしまい、またこの範囲より大きくなりす
ぎるとコロイダルシリカ砥粒がゲル化しやすくなってし
まう。
【0022】添加剤としては、アルカリ金属イオン、カ
ルボン酸、酸化剤、ゲル化防止剤、などが含まれ、これ
ら添加剤の添加量は0.01〜20質量%の範囲内であ
ることが好ましい。
【0023】カルボン酸は、−COOH基又は−COO
−基の官能基を少なくとも1つ分子中に所有する公知の
有機カルボン酸であり、例えばグルコン酸、乳酸、酒石
酸、グリコール酸、グリセリン酸、リンゴ酸、クエン
酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、アクリル酸、蓚酸、マ
ロン酸、コハク酸、アジピン酸、マレイン酸、イタコン
酸、グリシン、リシン、アスパラギン酸、グルタミン酸
等の低分子やポリアクリル酸、ポリメタクリル酸等のポ
リカルボン酸から任意に選ばれた少なくとも1種のカル
ボン酸が含まれる。特に、蓚酸、クエン酸、マロン酸、
リンゴ酸、乳酸、などが好ましい。これらを用いると研
削レートが高く維持されるからである。
【0024】スラリーのpHはバッチ式ポリッシュとは
異なりより酸性であることが好ましい。例えば、pHの
範囲は約1〜約5であることが好ましく、更には約2〜
約4、また更には約2〜3であることがより好ましい。
この範囲であると研削レートが高く維持されるからであ
る。
【0025】分散媒体液は、例えば、水、アルコールを
挙げることができる。特に水は基板表面が均一に加工さ
れるので好ましい。
【0026】スラリーの供給方法は、バッチ式研磨とは
異なり、研磨テープ上にスラリーが供給されるのが好ま
しい。その流量は、10〜50ml/分であるのが好ま
しい。加工中に連続的に供給することが好ましい。基板
表面全体が均一に加工されるからである。
【0027】テクスチャーテープは、テクスチャーテー
プが、織布状のテープ、植毛状のテープ、テープを構成
する部材中にポリウレタンを含むテープから選ばれるい
ずれかのテープであるのが好ましい。テープ状であるの
で巻き取りながら常に新しい面に砥粒を保持して均一な
加工を行うことができるからである。
【0028】テープを構成する部材中にポリウレタンを
含むテープは、弾力性を有しスラリー中の砥粒を充分に
保持できる材質を含んで構成されているので好ましい。
スラリーがテープ表面上に円滑に保持されるので、スラ
リー中の研磨砥粒によるスクラッチの発生を抑えること
ができるからである。
【0029】テクスチャーテープが、ナイロンまたはポ
リエステルの繊維をバインダーで固定した不織布テープ
であって、バインダーがナイロンまたはポリエステルの
繊維に対して10質量%以上のポリウレタンを含有して
いることが好ましい。充分な弾力性を有しスラリー中の
砥粒を充分に保持できる材質を含んで構成されているの
で好ましい。スラリーがテープ表面上に円滑に保持され
るので、スラリー中の研磨砥粒によるスクラッチの発生
を抑えることができるからである。
【0030】テクスチャーテープが、発泡ポリウレタン
製テープであってベーステープ(例えばPET製テー
プ。)21の表面に発泡ポリウレタン層22を設けたも
のであるのが好ましい。発泡ポリウレタン層はベーステ
ープ側から表面に向かって空孔(ポア)23が設けられ
ている。図2に断面の模式図を示す。
【0031】発泡ポリウレタン製テープは、ポア径の平
均値が20〜70μm(より好ましくは30〜60μ
m。)であるのが好ましい。ポア径が均一であるのが好
ましい。この範囲であると、スラリーがテープ表面上に
円滑に保持されるので、スラリー中の研磨砥粒によるス
クラッチの発生を抑えることができるからである。ポア
径とは、発泡ポリウレタン表面に観察される空孔の開口
直径のことである。
【0032】発泡ポリウレタン製テープは、ナップ層の
高さ24が300μm以上(より好ましくは350〜4
50μm。)であるのが好ましい。この範囲であると、
スラリーがテープ表面上に円滑に保持されるので、スラ
リー中の研磨砥粒によるスクラッチの発生を抑えること
ができるからである。ナップ層の高さとは、発泡ポリウ
レタン層の厚さのことである。
【0033】発泡ポリウレタン製テープとしては、例え
ば、Mipox社製のSW−16、を挙げることができ
る。
【0034】テクスチャーテープをロールで押し付ける
圧力(ロール圧、加工圧)はバッチ式研磨の研磨布の押
し付け圧力とは異なり1×9.8×104〜3×9.8
×104[Pa](より好ましくは1.8×9.8×10
4〜2.2×9.8×104[Pa])と高くすることが
好ましい。この範囲であると、充分な研削量を得ること
ができ、スクラッチの発生を抑えることができるからで
ある。押し付け圧力の単位は、[kgf]=9.8×1
4[Pa]で換算できる。
【0035】テクスチャーテープは、巻き取り装置10
6によって加工時に巻き取られて、連続的に新しいテー
プの面で加工が行なわれるのが好ましい。その巻き取り
速度は、10〜100mm/分(より好ましくは30〜
50mm/分。)であるのが好ましい。この範囲である
と、砥粒によるスクラッチの発生や砥粒が基板表面に突
き刺さったり埋めこまれたりすることなどを抑えること
ができるからである。
【0036】テクスチャーテープは、加工時に、テンシ
ョンが、0.5×9.8〜1.5×9.8[N](より
好ましくは0.9×9.8〜1.0×9.8[N]。)
で保持されているのが好ましい。この範囲であると、テ
ープが蛇行することなく安定して巻き取られ、基板表面
全体が均一に加工されるからである。
【0037】テクスチャーテープは、加工時に、巻き取
ると同時に基板に対して半径方向に揺動させるのが好ま
しい。その揺動速度は、1〜10回/秒(より好ましく
は4〜6回/秒。)であるのが好ましい。この範囲であ
ると、充分な研削量が得られ、かつスクラッチの発生を
抑えた研削状態が均一な表面を得ることができるからで
ある。
【0038】基板を取りつけたスピンドルの加工時の回
転数は、200〜1000rpm(より好ましくは50
0〜700rpm。)であるのが好ましい。この範囲で
あると、充分な研削量が得られるからである。スピンド
ルの回転方向とテクスチャーテープが巻取り進む方向は
逆方向であるのが好ましい。テクスチャーテープと基板
表面との接触状態がより密着した状態になり、かつテク
スチャーテープをスムーズに送ることができるからであ
る。
【0039】テクスチャー工程の初工程がクリーニング
テープとして不織布テープを用いたクリーニング工程を
含むことが好ましい。図3に示すようにスピンドル30
1に固定して回転させた基板302の表面にクリーニン
グテープ303をロール304にて所定の押し付け圧力
で押し付け基板の表面のテクスチャー加工の残さを拭き
取りクリーニングすることができる。クリーニング工程
時に、例えば水をテープと基板の表面に滴下しながらク
リーニングを行なうのが好ましい。
【0040】不織布テープは、ナイロン、ポリエステル
から選ばれる材質の繊維がバインダーで固定されたもの
で、その繊維径が0.10デニール以下(より好ましく
は0.04デニール以下。)であるのが好ましい。この
範囲であると、基板表面を傷つけることなく残さを除去
することができるからである。
【0041】テクスチャー工程の初工程を終了した非磁
性基板は、磁気記録媒体に用いる本発明の媒体基板とな
る。本発明の媒体基板は半径方向のキズが実質的に無く
基板のロールオフが45nm(450Å)以下(好まし
くは40nm(400Å)以下。より好ましくは38n
m(380Å)以下。)である。その表面には、ランダ
ムな方向の研磨痕が消えている。ここで半径方向のキズ
が実質的に無い、すなわち研磨痕が消えた状態とは、照
明下の肉眼の目視検査で基板の表面全体を観察したとき
に半径方向の研磨痕が2本/面以下である状態である。
【0042】このような媒体基板は、平滑で半径方向の
キズが実質的に無い表面を有しているので、この媒体基
板を用いて非磁性下地膜、磁性層、保護膜を形成した磁
気記録媒体は、ミッシングエラーの発生を低減できるの
で、高記録密度に適した磁気記録媒体となる。特に半径
方向のキズに沿ったエラーの発生が低減できるので好ま
しい。
【0043】このような媒体基板は、ロールオフが45
nm以下である表面を有しているので、この媒体基板を
用いて非磁性下地膜、磁性層、保護膜を形成した磁気記
録媒体は、グライドアバランチの値(グライド検査にお
いて、検査条件のヘッドの浮上量を低下させていった時
に、急激にヒット数が上昇する浮上量の値。)がより小
さくなるので、高記録密度に適した磁気記録媒体とな
る。
【0044】テクスチャー工程が、初工程の後にダイヤ
モンドスラリーと、不織布テープ、織布テープ、または
発泡ポリウレタン製テープのいずれかのテープを用いた
テクスチャー後工程を含むことが好ましい。所望のテク
スチャーラインの線密度を有する表面を得ることができ
るからである。
【0045】たとえば次のような方法でテクスチャー後
工程による表面加工を実施する。図4に示すように、ス
ピンドル401に固定して回転させた基板402の表面
にテクスチャー後工程加工用テープ403をロール40
4にて所定の押し付け圧力で押し付け該テープと該基板
の表面の間にダイヤモンドスラリー405を供給させて
基板の表面を研削することでテクスチャー加工を実施す
る。
【0046】ダイヤモンドスラリーは、ダイヤモンド砥
粒を、有機溶剤、脂肪酸(またはそれらの金属塩)、界
面活性剤、添加剤等と共に、水やアルコールなどの分散
媒体液に分散させたものである。ダイヤモンド砥粒の平
均粒径は、0.01〜1.0[μm](より好ましくは
0.03〜0.50μm。)であるのが好ましい。この
範囲であると、表面平均粗さ(Ra)の小さい、線密度
が緻密で均一なテクスチャー痕を有した表面を得ること
ができるからである。ダイヤモンド砥粒の濃度は、0.
001〜5.0質量%(より好ましくは0.005〜
1.0質量%。)であるのが好ましい。表面平均粗さ
(Ra)の小さい、線密度が緻密で均一なテクスチャー
痕を有した表面を得ることができるからである。
【0047】有機溶剤は、一般式R1O(Cn2nO)m
H(式中、R1は炭素数1〜4の直鎖状または分岐鎖状
のアルキル基を示し、mは1〜3の整数、nは2または
3を示す。)で表されるアルキレングリコールモノアル
キルエーテル、炭素数2〜5の多価アルコールおよび該
多価アルコールの重合物が挙げられる。また、その含有
量は1〜50質量%、好ましくは3〜30質量%である
のが好ましい。
【0048】脂肪酸としては、炭素数10〜22の飽和
脂肪酸、またはモノ(mono−)、ジ(di−)およ
びトリ(tri−)のいずれかの不飽和脂肪酸のことで
ある。金属塩としては、Na、Al、Ba、Cd、C
a、Co、Fe、Li、Mg、Mn、Ni、Pd、Z
n、Srから選ばれる何れかとの上記の飽和脂肪酸また
は不飽和脂肪酸の金属塩をいう。また、その含有量は
0.01〜20質量%(より好ましくは0.05〜5質
量%。)であるのが好ましい。
【0049】界面活性剤としては、陰イオン性界面活性
剤(アニオン系界面活性剤)、陽イオン性界面活性剤
(カチオン系界面活性剤)、両性界面活性剤、非イオン
系界面活性剤などが挙げられる。界面活性剤の添加量
は、0.01〜10質量%(より好ましくは0.05〜
5質量%。)であるのが好ましい。
【0050】添加剤としては、分散剤、防食剤、防腐
剤、消泡剤等が用いられる。これらの添加剤の添加量
は、0.05〜20質量%の範囲内であることが一般的
に好ましく、特に好ましくは0.1〜10質量%の範囲
内である。
【0051】分散媒体液は、例えば、水、アルコールな
どを挙げることができる。特に水であるのは、表面平均
粗さ(Ra)の小さい、線密度が緻密で均一なテクスチ
ャー痕を有した表面を得ることができるので好ましい。
【0052】スラリーの供給流量は、10〜100ml
/分であるのが好ましい。
【0053】テクスチャー後工程加工用テープの押し付
け圧力は0.5×9.8×104〜1.5×9.8×1
4[Pa](より好ましくは0.8×9.8×104
1.2×9.8×104[Pa])とすることが好まし
い。この範囲であると、スクラッチの発生を抑えて、線
密度が緻密で均一なテクスチャー痕を有した表面を得る
ことができるからである。
【0054】テクスチャー後工程加工用テープとして
は、不織布テープ、織布テープ、発泡ポリウレタン製テ
ープを挙げることができる。
【0055】不織布テープはスクラッチの発生を抑えて
基板の表面平均粗さを極めて小さくすることができるの
でより好ましい。不織布テープの繊維径は0.04デニ
ール以下であるのが好ましい。この範囲であると、表面
平均粗さ(Ra)の小さい、線密度が緻密で均一なテク
スチャー痕を有した表面を得ることができるからであ
る。表面平均粗さ(Ra)は0.7nm以下(より好ま
しくは0.5nm以下。)であるのがグライドアバラン
チ特性や電磁変換特性の点から好ましい。不織布製テー
プとしては、例えばTX139T(Texwipe社
製)を挙げることができる。織布テープとしては、例え
ばトレーシー(東レ社製)、WO600(カネボウ社
製)を挙げることができる。
【0056】テクスチャー後工程加工用テープは巻き取
るのが好ましくその送り速度は、10〜150[mm/
分](より好ましくは30〜100[mm/分]。)で
あるのが好ましい。この範囲であると、砥粒によるスク
ラッチの発生や砥粒が基板表面に突き刺さったり埋めこ
まれたりすることなどを抑えることができる。
【0057】テクスチャー後工程加工用テープは、加工
時に、巻き取ると同時に基板に対して半径方向に揺動さ
せるのが好ましい。その揺動速度は、0.1〜20回/
秒(より好ましくは0.5〜10回/秒。)であるのが
好ましい。この範囲であると、充分な研削量が得られ、
かつスクラッチの発生を抑えた研削状態が均一な表面を
得ることができるからである。
【0058】基板を取りつけたスピンドルの加工時の回
転数は、50〜2000rpm(より好ましくは200
〜800rpm。)であるのが好ましい。この範囲であ
ると、線密度の高い表面を得ることができるからであ
る。
【0059】テクスチャー後工程がクリーニングテープ
として植毛テープまたは不織布テープまたは発泡ポリウ
レタン製テープを用いたクリーニング工程を含むことが
好ましい。図3に示したと同様に、スピンドルに固定し
て回転させた基板の表面にクリーニングテープを所定の
押し付け圧力で押し付け基板の表面のテクスチャー加工
の残さを拭き取りクリーニングすることができる。
【0060】植毛テープ、不織布テープは、その繊維の
材質がナイロンまたはレーヨンであるのが好ましい。表
面をキズ付けること無く基板表面のテクスチャー加工の
残さを拭き取りクリーニングすることができるからであ
る。
【0061】以上のように表面に後テクスチャー加工を
施した非磁性基板は表面のテクスチャーラインの線密度
が20000[本/mm]以上(好ましくは25000
[本/mm]以上。より好ましくは30000[本/m
m]以上。さらにより好ましくは35000[本/m
m]以上。)となる。
【0062】テクスチャー初工程の後に複数のテクスチ
ャー後工程を含んだものをテクスチャー工程とすること
ができる。この場合、複数のテクスチャー後工程で用い
るスラリー中の砥粒の平均粒径を段階的に小さくするこ
とが好ましい。テクスチャー初工程の後に、使用する砥
粒の平均粒径を段階的に小さくした複数のテクスチャー
後工程を施すことにより、表面平均粗さがより小さくな
り、また微少なバリ等が除去されるため、グライドアバ
ランチ特性や電磁変換特性がより向上するからである。
例えば、テクスチャー後工程を2段の複数工程にする場
合は、1段目に用いる砥粒の平均粒径は0.2〜0.5
μm、2段目に用いる砥粒の平均粒径は0.03〜0.
1μmとすることが好ましい。
【0063】また、テクスチャー後工程による加工後
に、化学エッチングまたは電解エッチング(電解研磨)
処理を行うことも可能である。これによりテクスチャー
加工後に微少なバリやカエリ等が残った場合にこれらを
除去し、平滑性がより良好な表面形状を得ることができ
るので好ましい。
【0064】また、テクスチャー工程の後であって、非
磁性下地膜を形成する直前に真空中でプラズマにさらす
ことも可能である。これにより上記加工後に基板表面に
自然酸化膜や汚染吸着物質が形成された場合これらを除
去することができ、本発明の表面形状によるCo結晶の
形成の制御をより効果的に実現できる。
【0065】媒体基板51上に非磁性下地層52、磁性
層53を形成するには、磁気記録媒体を製造する従来公
知の方法、たとえばスパッター法による金属膜の形成方
法を用いることができる。この時各層の成膜を効率良く
安定に行うために必要に応じて成膜時に基板にバイアス
電圧を−500〜+500[V]印加することができ
る。
【0066】非磁性下地層としては、従来公知である非
磁性下地層を用いることができる。たとえばCr、T
i、Ni、Si、Ta、Wなどの単一組成膜、またはこ
れらの主成分の結晶性を損なわない範囲で他の元素をこ
れらに含有させた合金からなる膜を使用できる。非磁性
下地層の働きは磁性層を構成するCo合金結晶の配向を
制御することにあり、なかでも特に、Cr単一組成、ま
たはCrにMo、W、V、Ti、Nbのうち1種または
2種以上を含有させた材料を用いるのが好ましい。上記
材料を用いる場合、その組成は、CrzYとするのが好
ましい。ここでY=Mo、W、V、Ti、Nbのうち1
種または2種以上とする。Y含有量(z)は、30at
%以下とするのが好ましい。この含有量を20at%以
下とすることにより、非磁性下地層の上に形成される磁
性層のCo合金結晶の配向性が良くなり、保磁力、ノイ
ズ特性が良くなり高記録密度に適している。
【0067】また非磁性下地層の結晶粒径がCo合金結
晶の粒径に影響する場合がある。下地層の結晶粒径を細
かくする場合は、BやZr, Taなどを下地層のCr、
Cr合金に添加することで可能である。
【0068】非磁性下地層の膜厚は、所定の保磁力が得
られる範囲であれば制限されるものではない。この厚さ
は、100〜1000Åが好ましい範囲であり、150
〜700Åとするとさらに好ましい。非磁性下地層の膜
厚が上記の範囲の場合には、保磁力の向上効果、SNR
の向上効果が確認され、高記録密度に適した磁気記録媒
体を得ることができる。
【0069】さらに非磁性下地層は、単層構造をなすも
のとしても良いし、多層構造をなすものとしても良い。
多層構造の場合、材料は上述したもののうち互いに同一
または異なる組成を積層したものとすることができる。
たとえば、Cr層の上にCrMo合金層(Mo含有量3
0at%以下)などを用いることが出来る。
【0070】磁性層のCo合金としてはCoCr系合
金、CoCrTa系合金、CoCrPt系合金、CoC
rPtTa系合金、CoCrPtB系合金等の従来公知
の合金を用いることができる。さらに磁性層は、単層構
造をなすものとしても良いし、多層構造をなすものとし
ても良い。多層構造の場合、材料は上述したもののうち
互いに同一または異なる組成を積層したものとすること
ができる。
【0071】非磁性下地層と磁性層の間に非磁性中間層
を設けることもできる。
【0072】本発明の表面形状の上に、上記のように成
膜するので、Co合金結晶の粒径がより均一になり結晶
軸の配向をより強めることができる。磁性合金粒子の成
長を抑制し、粒子径の分布をおさえる作用を有する。
【0073】磁性層の膜厚は、従来一般に用いられてい
るMrtのパラメータで0.2〜0.6[memu/c
2]の範囲で、所定の記録再生信号出力が得られるよ
うに調整することができる。
【0074】本発明の高記録密度に対応するための効果
を高めるためには、保磁力Hcが3500[Oe]以上で
あるのがより好ましい。そのために、各成膜の組成、膜
厚、膜構成を上記の範囲に調整することが好ましい。
【0075】ヘッドが媒体に接触した時に媒体表面の損
傷を防ぐために、あるいはヘッドと媒体の間の潤滑特性
を確保するために、保護膜を設ける。その材質は、従来
公知のものを使用でき、たとえば、C、SiO2、Zr
2の単一組成、またはこれらを主成分とし他元素を含
むものが使用可能である。保護膜はスパッタ法、イオン
ビーム法、プラズマCVD法等を用いて形成することが
できる。保護膜の膜厚は、20〜150Åとすることが
できる。特に20〜100Åとすると、よりスペーシン
グロスを小さくできるので高記録密度に適しており好ま
しい。
【0076】保護膜の表面に保護膜成膜時の微小粒子が
付着している場合は、バーニッシュ処理(たとえばラッ
ピングテープを保護膜表面に押し付けて表面を軽く研磨
する処理、またはグライドヘッドを用いて表面を軽く削
る処理など)を実施することにより磁気記録ヘッドの浮
上量をより小さくすることができ、本発明の効果をより
高めることができる。
【0077】保護膜の表面には必要に応じて潤滑膜を形
成することもできる。潤滑膜の材料としては、PFPE
(パーフルオロポリエーテル)等の弗化系液体潤滑剤、
脂肪酸等の固体潤滑剤が使用可能である。潤滑膜形成方
法としては、ディッピング法、スピンコート法などの従
来公知の方法を使用できる。
【0078】本発明の媒体基板を用いれば、媒体基板上
に形成される膜の構成は上記以外に公知の構成とするこ
とができる。
【0079】上記の製造方法で製造した磁気記録媒体
は、その表面にテクスチャー加工を施した非磁性基板の
上に非磁性下地膜、磁性層、保護膜が形成された磁気記
録媒体において、半径方向のキズが実質的に無く基板の
ロールオフが45nm(450Å)以下(好ましくは4
0nm以下。より好ましくは38nm以下。)である。
好ましくは表面のテクスチャーラインの線密度が200
00[本/mm]以上(好ましくは25000[本/m
m]以上。より好ましくは30000[本/mm]以
上。さらにより好ましくは35000[本/mm]以
上。)である磁気記録媒体である。
【0080】その結果、ミッシングエラーの発生を低減
できるので好ましい。特に半径方向のキズに沿ったエラ
ーの発生が低減できるので好ましい。グライドアバラン
チの値がより小さくなり、また電磁変換特性が向上する
ので、高記録密度に適した磁気記録媒体となる。
【0081】本発明の製造方法は、テクスチャー工程
が、コロイダルシリカ砥粒を含むスラリーとテクスチャ
ーテープとを用いた初工程を含むことを特徴とする磁気
記録媒体の製造方法であるので、非磁性基板の研磨痕が
除去された媒体基板となり、高記録密度でエラー検査を
実施したときのミッシングエラーカウントが減少する。
特に半径方向のキズに沿って並んだミッシングエラーの
発生を抑えることができる。
【0082】本発明の製造方法によれば、テクスチャー
加工前の非磁性基板にエッチング処理を施さないので、
研磨痕が選択的にエッチングされてより深い研磨痕とし
て残ることがなく半径方向のキズを低減することができ
る。
【0083】本発明の製造方法では、複数の磁気記録媒
体用非磁性基板をバッチ式ではなく枚葉式に処理するの
で、バッチ式では基板を保持したキャリアの位置により
研磨仕上がり状態が異なり基板間にバラツキが生じ易い
のに対して、磁気記録媒体用非磁性基板間の表面形状の
バラツキを抑えることができる。また、テープを加工す
る面にのみ押し付ける方式であるので基板の外周付近内
周付近の面ダレが発生しないためにロールオフが悪化す
ることがない。その結果、ヘッドの浮上状態が安定し
て、グライドアバランチ特性が改善する。さらにその結
果として低浮上量状態で記録再生することができるの
で、高記録密度に適した磁気記録媒体が得られる。
【0084】本発明の製造方法では、複数の磁気記録媒
体用非磁性基板をバッチ式ではなく枚葉式に処理してい
るので、極めて短時間で研磨痕を消すことができるの
で、ロールオフを悪化させることなく磁気記録媒体を製
造できる。好ましくはロールオフが45nm以下の磁気
記録媒体を得ることができる。その結果、ヘッドの浮上
状態が安定してグライドアバランチが改善する。さらに
その結果として低浮上量状態で記録再生することができ
るので、高記録密度に適した磁気記録媒体が得られる。
【0085】本発明の製造方法では、テクスチャー工程
中のテクスチャー初工程によって、研磨痕を充分な状態
まで除去するのに充分な研削量を得ているので、テクス
チャー後工程では多くの研削量を稼ぐ必要がない。よっ
てテクスチャー後工程の製造条件に設計上の自由度が多
くなり、例えば粒径の小さい砥粒を含んだスラリーを用
いてより表面平均粗さ(Ra)の小さい、テクスチャー
ラインの線密度が緻密で均一な表面に仕上げることが可
能になる。
【0086】本発明の製造方法では、現在のテクスチャ
ー加工装置を設備改造したり、新たな設備を導入するこ
となく高記録密度に適した磁気記録媒体を製造すること
ができる。また、新たな制御パラメータを増やす必要が
無いので容易に製造工程管理を行うことができ、表面形
状の加工状態の品質を安定して製造することができる。
【0087】本明細書中では、テクスチャーラインの線
密度は例えば次ぎのように測定したものである。線密度
の測定には、例えば、AFM(原子間力顕微鏡 、Na
noScope IIIa、Digital Inst
ruments社製)を用いる。線密度は次のように測
定する。Scan Size=1μm×1μm、Sca
n Rate=0.5〜0.8、Number of
Samples(測定画素数)=256×256 、測
定モード=Tapping modeに設定し、試料で
ある非磁性基板の半径方向にプローブを走査し、Sca
n画像を得る。得られた画像に対して、平滑化補正処理
を施す。例えば、Flatten Orderの次数を
2として平滑化処理の一つであるFlatten処理を
行う。さらに、同じくFlatten Orderの次
数を2として平滑化処理の一つであるPlane Fi
t Auto処理をScan画像に対してX軸とY軸と
に実施して、画像の平滑化補正を行う。平滑化補正処理
済みの画像に対して、X軸方向に約1μm、Y軸方向に
約0.01μmのボックスを設定し、その範囲の線密度
を算出する。線密度はX軸中心線とY軸中心線の両方に
沿ったゼロ交差点の総数を1mm当たりに換算して算出
される。すなわち、線密度は半径方向1mm当たりのテ
クスチャラインの山と谷の数となる。試料面内の各箇所
を測定し、その測定値の平均値、標準偏差を求め、その
平均値をもってテクスチャラインの線密度とする。測定
箇所の個数は、平均値、標準偏差を求められる個数とす
ることができる。例えば、測定数は10点とすることが
できる。また、そのうちの最大値、最小値を除いた8点
で平均値、標準偏差を求めると、測定異常値を除くこと
ができるので測定精度を向上させることができる。
【0088】なお、Scan Sizeは上述したよう
に1μm×1μmであるのがより好ましい。なぜなら、
20000[本/mm]の場合理論的にはテクスチャー
ラインの間隔が500Åとなるが、Number of
Samples(測定画素数)=256×256のと
きの分解能は、例えばScan Size=30μm×
30μmでは約1172Å×1172Å、Scan S
ize=1μm×1μmでは約39Å×39Åであるた
め、30μm×30μmの視野では有意差が判別でき
ず、1μm×1μmの方がより正確にテクスチャーライ
ンの間隔(線密度)を測定することが出来るからであ
る。
【0089】本明細書中では、表面平均粗さ(Ra)の
測定には、Raの値が従来に比べて小さいので、例え
ば、AFM(原子間力顕微鏡 、NanoScope
IIIa、Digital Instruments社
製)を用いるのが好ましい。表面平均粗さは例えば次の
ように測定することができる。測定条件は、ScanS
ize=30μm×30μm、Scan Rate=
0.5〜1.0Hz、Number of Sampl
es(測定画素数)=256×256 、測定モード=
Tapping modeに設定し、試料である非磁性
基板の半径方向にプローブを走査し、Scan画像を得
る。得られた画像に対して、平滑化補正処理を施す。例
えば、Flatten Orderの次数を2として平
滑化処理の一つであるFlatten処理を行う。さら
に、同じくFlatten Orderの次数を2とし
て平滑化処理の一つであるPlane Fit Aut
o処理をScan画像に対してX軸とY軸とに実施し
て、画像の平滑化補正を行う。平滑化補正処理済みの画
像に対して、X軸方向に約28μm、Y軸方向に約28
μmのボックスを設定し、その範囲の表面平均粗さを算
出する。
【0090】本明細書中では、ロールオフの測定には、
例えば、触針式粗さ計(例えば、KLA Tencor
社製、Tencor 型番P−12)を用いる。ロール
オフは次のように測定する。カットオフフィルター=1
00〜800μm、Stylus Force=2m
g、Scan Length=5000μm、Scan
Speed=400μm/sに設定し、試料である非磁
性基板の内周側から外周側へ半径方向にスタイラス
(針)をスキャンさせて2次元プロファイル像を得る。
得られた2次元プロファイル像において、X=1000
μmおよびX=5000μm座標位置のY軸の値がY=
0になるようにレベリング補正し、このときの2次元プ
ロファイルのX=1000〜5000μm間におけるM
axHt値(最大高さ)をロールオフの値とする。
【0091】
【実施例】以下、具体例を示して本発明の作用効果を明
確化する。 [実施例1]図5に示すものと同様の構造の磁気記録媒
体を次のようにして作製した。表1に示したように表面
を研磨処理したNiPメッキAl基板を非磁性基板とし
て用いた。表2に示した条件で初工程、後工程のテクス
チャー加工を施した。テクスチャー加工済みの非磁性基
板上に、DCマグネトロンスパッター装置(アネルバ社
製「3010」)を用いて、Cr下地層、CrW下地層
(W含有量20at%)、CoCrPtB合金層、保護
膜を順次成膜した。スパッターをするチャンバーはスパ
ッター前に3×10-7Torr(3×10-7×1.33
×102Pa)に排気し、スパッターガスとしてArガ
スを導入して3mTorrに維持し、成膜時にバイアス
を印加して放電させた。Cr下地層の膜厚は、7nmと
した。CrW下地層の膜厚は、3nmとした。放電パワ
ーと放電時間を調節してCo合金層の膜厚はMrtで
0.42[memu/cm2]とした。さらにその上に、
プラズマCVD法によりカーボン保護膜を形成した。そ
の膜厚は、50Åとした。保護膜上に、ディッピング法
によりパーフロロポリエーテル潤滑剤を塗布し、厚さ2
2Åの潤滑膜を形成したのち、表面をラッピングテープ
で研磨した。
【0092】作製した磁気記録媒体の表面突起検査(グ
ライド検査)を、実施した。検査条件として検査用ヘッ
ドの浮上量を0.4μinchとし、検出される突起数
がゼロ/面であるものをグライド検査合格とした。また
ヘッドの浮上量を低下させていって検出される突起の個
数が急激に増加する浮上量を求めて、その値をグライド
アバランチとして評価した。
【0093】作製した磁気記録媒体の電磁変換特性(S
NR(Signal to Noise Rati
o))をGuzik社製のリードライトアナライザー
(型番:RWA2550++Rev.A)およびスピン
スタンド(型番:S1701MP)を用いて評価した。
また、ミッシングエラー特性を、SONY Tektr
onix社製のエラーテスター装置(型番:DS410
0)を用いて評価した。磁気ヘッドとして磁気抵抗素子
(GMR素子)を有するヘッドを用いた。検査条件の線
記録密度は150kFCIおよび200kFCIとし
た。検査条件としてミッシングパルスの検査条件中のス
ライス条件を70%として検出されるエラー数をカウン
トした。測定試料数は100枚としその平均値を表6に
示した。
【0094】
【表1】
【0095】
【表2】
【0096】[実施例2]表1に示したように表面を研
磨処理したNiPメッキAl基板を非磁性基板としても
ちいて表3に示した条件(テクスチャー初工程に用いる
テープを変更した。)でテクスチャー加工を実施した以
外は実施例1と同様に磁気記録媒体を作製した。作製し
た磁気記録媒体を実施例1と同様に評価し結果を表6に
示した。
【0097】
【表3】
【0098】[実施例3]表1に示したように表面を研
磨処理したNiPメッキAl基板を非磁性基板としても
ちいて、テクスチャー後工程を表4に示した2段加工と
してテクスチャー加工を実施した以外は実施例1と同様
に磁気記録媒体を作製した。作製した磁気記録媒体を実
施例1と同様に評価し結果を表6に示した。
【0099】
【表4】
【0100】[比較例1]表1に示したように表面を研
磨処理したNiPメッキAl基板を非磁性基板として用
いて表5に示した条件(テクスチャー初工程なし。)で
テクスチャー加工を実施した以外は実施例1と同様に磁
気記録媒体を作製した。作製した磁気記録媒体を実施例
1と同様に評価し結果を表6に示した。
【0101】
【表5】
【0102】
【表6】
【0103】[実施例4〜7]実施例1においてテクス
チャーテープ押しつけ圧力(ロール圧)を表7に示すよ
うに変化させたものを実施例4〜7とし、各実施例のテ
クスチャー初工程の加工済み非磁性基板を媒体基板とし
て取り出して、テクスチャー初工程の加工での加工量、
基板の表面粗さ、ディスク回転不良による加工ムラ、研
磨痕、ロールオフを測定した。結果を表7に示した。実
施例1のテクスチャー初工程の加工済み非磁性基板を媒
体基板として取り出して同様に評価し、結果を表7に示
した。
【0104】
【表7】
【0105】[実施例8、9]表8に示したように表面
を研磨処理したNiPメッキAl基板(研磨痕状態が良
くない。)を非磁性基板としてもちいて表2に示した条
件でテクスチャー加工を実施した以外は実施例1と同様
に磁気記録媒体を作製した。作製した磁気記録媒体を実
施例1と同様に評価し結果を表9に示した。
【0106】
【表8】
【0107】
【表9】
【0108】[比較例2、3]表8に示したように表面
を研磨処理したNiPメッキAl基板(研磨痕状態が良
くない。)を非磁性基板としてもちいて表5に示した条
件(テクスチャー初工程なし。)でテクスチャー加工を
実施した以外は実施例1と同様に磁気記録媒体を作製し
た。作製した磁気記録媒体を実施例1と同様に評価し結
果を表9に示した。
【0109】本発明の磁気記録媒体は、ロールオフを悪
化させることが無いので、グライドアバランチが良好で
あり、研磨痕を良好な状態まで低減しているのでエラー
カウントが低減した高記録密度に適した磁気記録媒体と
なっているのがわかる。比較例2、3では、200kF
CIの測定条件において半径方向に連続したキズに沿っ
たミッシングエラーが発生しているのが確認されたが、
実施例1〜5ではそのような傾向は見られなかった。半
径方向に連続するエラーが低減しているので、高記録密
度の情報の読み書きが可能な磁気記録媒体となっている
のがわかる。研磨痕の状態の状態の悪い非磁性基板に本
発明のテクスチャー初工程を施すことにより、研磨痕の
低減した媒体基板を得ることができたことがわかる。
【0110】
【発明の効果】本発明の磁気記録媒体の製造方法は、テ
クスチャー工程が、コロイダルシリカ砥粒を含むスラリ
ーとテクスチャーテープとを用いるテクスチャー初工程
を含むことを特徴とする磁気記録媒体の製造方法である
ので、ロールオフを低減し、半径方向のキズを低減した
表面を有した磁気記録媒体を製造する方法である。特
に、研磨痕の残っている非磁性基板を用いて高記録密度
に適した磁気記録媒体を安価に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のテクスチャー初工程を説明する図であ
る。(a)は正面から見た図で、(b)は側面から見た
図である。
【図2】本発明に用いる発泡ポリウレタン製テープの断
面模式図である。
【図3】本発明のテクスチャー工程に含まれるクリーニ
ング工程を説明する図である。
【図4】本発明に含まれるテクスチャー後工程を説明す
る図である。(a)は正面から見た図で、(b)は側面
から見た図である。
【図5】本発明の製造方法で製造される磁気記録媒体の
一実施形態を示す一部断面図である。
【図6】バッチ式研磨装置の概略図である。
【符号の説明】
101:スピンドル、102:非磁性基板、103:テ
クスチャーテープ、104:ロール、105:コロイダ
ルシリカ砥粒を含むスラリー、106:巻き取り装置、
107:スラリー供給管 21:ベーステープ、22:発泡ポリウレタン層、2
3:空孔、24:ナップ層の高さ、301:スピンド
ル、302:基板、303:クリーニングテープ、30
4:ロール、401:スピンドル、402:基板、40
3:テクスチャー後工程加工用テープ、404:ロー
ル、405:ダイヤモンドスラリー、406:巻き取り
装置、407:スラリー供給管 51:媒体基板、52:非磁性下地層、53:磁性層、
54:保護膜、55:潤滑膜、61:下定盤、62:研
磨布、63:キャリア、64:上定盤、65:非磁性基

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面にNiPまたはNiP合金を有した非
    磁性基板の上にテクスチャー加工を施すテクスチャー工
    程の後に、少なくとも、非磁性下地膜、磁性層、保護膜
    を形成する磁気記録媒体の製造方法において、テクスチ
    ャー工程が、コロイダルシリカ砥粒を含むスラリーとテ
    クスチャーテープとを用いるテクスチャー初工程を含む
    ことを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
  2. 【請求項2】コロイダルシリカ砥粒を含むスラリーが、
    平均粒径が0.03〜0.5[μm]であるコロイダル
    シリカ砥粒を3〜30質量%の濃度で含むことを特徴と
    する請求項1に記載の磁気記録媒体の製造方法。
  3. 【請求項3】テクスチャーテープが、織布状のテープ、
    植毛状のテープ、テープを構成する部材中にポリウレタ
    ンを含むテープから選ばれるいずれかのテープであるこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載の磁気記録媒体
    の製造方法。
  4. 【請求項4】ポリウレタンを含むテープが、PETフィ
    ルム上に発泡ポリウレタン層を有している発泡ポリウレ
    タン製テープ、ナイロンまたはポリエステルの繊維に対
    して10質量%以上のポリウレタンを含有している不織
    布テープ、ナイロン、ポリエステル、レーヨンのいずれ
    かからなる織布テープや植毛テープであって繊維に対し
    て10質量%以上のポリウレタンを含浸したテープから
    選ばれるいずれかのテープであることを特徴とする請求
    項3に記載の磁気記録媒体の製造方法。
  5. 【請求項5】発泡ポリウレタン製テープが、発泡ポリウ
    レタン層が20〜70μmの平均ポア径を有し300μ
    m以上の厚さを有していることを特徴とする請求項4に
    記載の磁気記録媒体の製造方法。
  6. 【請求項6】テクスチャーテープを1×9.8×104
    〜3×9.8×104[Pa]の圧力で押し付けること
    を特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の磁
    気記録媒体の製造方法。
  7. 【請求項7】テクスチャー初工程に不織布テープを用い
    たクリーニング工程を含むことを特徴とする請求項1乃
    至6のいずれか1項に記載の磁気記録媒体の製造方法。
  8. 【請求項8】テクスチャー工程が、初工程の後にダイヤ
    モンド砥粒を含むスラリー、および不織布製テープ、織
    布テープ、発泡ポリウレタン製テープの何れかのテープ
    を用いるテクスチャー後工程を含むことを特徴とする請
    求項1乃至7のいずれか1項に記載の磁気記録媒体の製
    造方法。
  9. 【請求項9】テクスチャー工程が、初工程の後に複数の
    テクスチャー後工程を含み、各後工程で用いるスラリー
    中の砥粒の平均粒径を段階的に小さくすることを特徴と
    する請求項1乃至8のいずれか1項に記載の磁気記録媒
    体の製造方法。
  10. 【請求項10】表面にテクスチャー加工を施した非磁性
    基板の上に、少なくとも、非磁性下地膜、磁性層、保護
    膜が形成された磁気記録媒体において、半径方向のキズ
    が実質的に無く基板全体のロールオフが45nm以下で
    あって、表面のテクスチャーラインの線密度が2000
    0[本/mm]以上である磁気記録媒体。
  11. 【請求項11】非磁性基板が、表面にNiPまたはNi
    P合金を有し、その表面がコロイダルシリカ砥粒を含む
    スラリーとテクスチャーテープとを用いるテクスチャー
    初工程が施された表面であることを特徴とする請求項1
    0に記載の磁気記録媒体。
  12. 【請求項12】磁気記録媒体に用いる媒体基板であっ
    て、NiPまたはNiP合金を有した非磁性基板の表面
    が、コロイダルシリカ砥粒を含むスラリーとテクスチャ
    ーテープとを用いるテクスチャー初工程が施された表面
    であることを特徴とする媒体基板。
  13. 【請求項13】半径方向のキズが実質的に無く基板全体
    のロールオフが45nmであることを特徴とする請求項
    12に記載の媒体基板。
JP2001367984A 2001-11-30 2001-11-30 磁気記録媒体、その製造方法および媒体基板 Pending JP2003173517A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001367984A JP2003173517A (ja) 2001-11-30 2001-11-30 磁気記録媒体、その製造方法および媒体基板

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001367984A JP2003173517A (ja) 2001-11-30 2001-11-30 磁気記録媒体、その製造方法および媒体基板

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003173517A true JP2003173517A (ja) 2003-06-20
JP2003173517A5 JP2003173517A5 (ja) 2005-07-14

Family

ID=19177649

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001367984A Pending JP2003173517A (ja) 2001-11-30 2001-11-30 磁気記録媒体、その製造方法および媒体基板

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003173517A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006159322A (ja) * 2004-12-03 2006-06-22 Nihon Micro Coating Co Ltd 研磨スラリー及び方法
JP2008108396A (ja) * 2006-10-27 2008-05-08 Fuji Electric Device Technology Co Ltd 垂直磁気記録媒体、垂直磁気記録媒体用基板、および、それらの製造方法
JP2010012593A (ja) * 2008-06-05 2010-01-21 Jsr Corp 回路基板の製造に用いる化学機械研磨用水系分散体、回路基板の製造方法、回路基板および多層回路基板
JP2010097636A (ja) * 2008-10-14 2010-04-30 Showa Denko Kk ワイピングテープおよびワイピング方法
JP2014071918A (ja) * 2012-09-27 2014-04-21 Konica Minolta Inc 磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法
US9135939B2 (en) 2009-09-18 2015-09-15 Hoya Corporation Glass substrate for information recording medium, information recording medium and method of manufacturing glass substrate for information recording medium

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006159322A (ja) * 2004-12-03 2006-06-22 Nihon Micro Coating Co Ltd 研磨スラリー及び方法
JP4667025B2 (ja) * 2004-12-03 2011-04-06 日本ミクロコーティング株式会社 研磨スラリー及び方法
JP2008108396A (ja) * 2006-10-27 2008-05-08 Fuji Electric Device Technology Co Ltd 垂直磁気記録媒体、垂直磁気記録媒体用基板、および、それらの製造方法
JP4665886B2 (ja) * 2006-10-27 2011-04-06 富士電機デバイステクノロジー株式会社 垂直磁気記録媒体、垂直磁気記録媒体用基板、および、それらの製造方法
US8167685B2 (en) 2006-10-27 2012-05-01 Fuji Electric Co., Ltd. Method of manufacturing a perpendicular magnetic recording medium, a method of manufacturing a substrate for a perpendicular magnetic recording medium, and a medium and a substrate manufactured by the methods
JP2010012593A (ja) * 2008-06-05 2010-01-21 Jsr Corp 回路基板の製造に用いる化学機械研磨用水系分散体、回路基板の製造方法、回路基板および多層回路基板
JP2010097636A (ja) * 2008-10-14 2010-04-30 Showa Denko Kk ワイピングテープおよびワイピング方法
US9135939B2 (en) 2009-09-18 2015-09-15 Hoya Corporation Glass substrate for information recording medium, information recording medium and method of manufacturing glass substrate for information recording medium
JP2014071918A (ja) * 2012-09-27 2014-04-21 Konica Minolta Inc 磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20090142625A1 (en) Magnetic recording medium, production process thereof, and magnetic recording and reproducing apparatus
TWI405195B (zh) Vertical magnetic recording disc and manufacturing method thereof
US8167685B2 (en) Method of manufacturing a perpendicular magnetic recording medium, a method of manufacturing a substrate for a perpendicular magnetic recording medium, and a medium and a substrate manufactured by the methods
JP4545714B2 (ja) 磁気記録媒体並びに磁気記録再生装置
US20090148725A1 (en) Substrate for perpendicular magnetic recording media and perpendicular magnetic recording media using same
JP2003173517A (ja) 磁気記録媒体、その製造方法および媒体基板
US6727010B2 (en) Magnetic recording medium, production process thereof, magnetic recording and reproducing apparatus, and medium substrate
US7361419B2 (en) Substrate for a perpendicular magnetic recording medium, perpendicular magnetic recording medium, and manufacturing methods thereof
JP3473847B2 (ja) 磁気記録媒体およびその製造方法
US20090223923A1 (en) Method for Manufacturing a Surface-Treated Silicon Substrate for Magnetic Recording Medium
JP5032758B2 (ja) 磁気ディスク用ガラス基板の製造方法及び磁気ディスクの製造方法
JP3869380B2 (ja) 磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法および磁気記録媒体の製造方法
US8398870B2 (en) Method for manufacturing perpendicular magnetic recording medium
JP2007026536A (ja) 磁気記録媒体およびその製造方法並びに磁気記録再生装置
JP2004086936A (ja) 磁気記録媒体、その製造方法および磁気記録再生装置
JP2004152424A (ja) 磁気記録媒体、その製造方法、および磁気記録再生装置
JP4333663B2 (ja) 磁気記録媒体
JP2002032909A (ja) 磁気記録媒体用基板及び磁気記録媒体、並びに磁気記録媒体用基板の製造方法及び磁気記録媒体の製造方法
JP4333563B2 (ja) 磁気記録媒体とその製造方法
WO2017090260A1 (ja) 磁気ディスク用ガラス基板及び磁気ディスク
JP2006099948A (ja) 磁気記録媒体および磁気記録再生装置
JPH07244845A (ja) 磁気記録媒体の製造方法
JP2006302480A (ja) 磁気記録媒体、その製造方法および磁気記録再生装置
JP4333531B2 (ja) 磁気記録媒体
JP4333597B2 (ja) 磁気記録媒体

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Effective date: 20041119

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A621 Written request for application examination

Effective date: 20041119

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A977 Report on retrieval

Effective date: 20051214

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060110

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060516