JP2003171827A - 複合繊維 - Google Patents
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Abstract
し、染色加工性が良好で、かつ実着用上での複合成分間
の界面剥離による白化等のトラブルがない繊維を提供す
る。 【解決手段】 エチレン単位の含有量が25〜70モル
%であるエチレン−ビニルアルコール系共重合体(A)
とポリアミド系樹脂(B)とを溶融混練して得られる混
合物であって、かつ60℃のDMSOに対し不溶解性の
成分を5〜75質量%含有する混合物成分を鞘成分と
し、融点が160℃以上の熱可塑性樹脂(C)を芯成分
とする複合繊維であって、芯成分は鞘成分との界面にお
いて4個以上配列する突起部を形成しており、かつ芯成
分の外周長(L2)と繊維の外周長(L1)との比が下
記(1)式を満足する複合繊維。 1.6≦X/Y (1) ここで、X;芯成分の外周長と複合繊維の外周長との比
(L2/L1) Y;複合繊維全体を1としたときの芯成分の質量複合比
率
Description
好な風合と良好な光沢感、吸湿性を有し、かつ染色加工
工程性及び耐剥離性に優れたエチレン−ビニルアルコー
ル系共重合体を一成分とする複合繊維に関する。特に、
スポーツ衣料、リビング資材用途に好適な繊維素材に関
する。
ポリアミド等のフィラメントからなる織物、編物、不織
布等の繊維構造物は、その構成フィラメントの単繊維繊
度や断面形状が単調であるため、綿、麻等の天然繊維に
比較して風合や光沢が単調で冷たく、繊維構造物として
も品位は低いものであった。また、ポリエステル系繊維
は疎水性であるため、繊維自体が吸水性、吸湿性に劣る
という欠点がある。これらの欠点を改良するために、従
来から種々の検討がなされているが、その中で例えば、
ポリエステル等の疎水性ポリマーと水酸基を有するポリ
マーとを複合紡糸することにより、疎水性繊維に親水性
等の性能を付与させる試みがなされている。具体的に
は、エチレン−ビルアルコール系共重合体鹸化物とポリ
エステル、ポリプロピレン、ポリアミドなどの疎水性熱
可塑性樹脂との複合繊維が特公昭56−5846号や特
公昭55−1372号公報等で開示されている。
ある。一つは高温高圧染色や縫製、あるいはスチームア
イロンの使用により、表面に露出したエチレン−ビニル
アルコール系共重合体が部分的に軟化や微膠着を生じ、
織編物としての風合が硬化することである。このことを
防止するために、ジアルデヒド化合物によりアセタール
化処理する方法が知られている。しかしながら、該アセ
タール化処理は現行の染色工程以外の別工程を必要とす
るため加工コストが高くなるという問題、アセタール化
処理する際に強酸を高濃度に使用するため、処理装置に
耐酸性が要求されるという問題、アセタール化処理時の
未反応のジアルデヒド化合物により染料が退色し、染色
物の耐光性が悪化するという問題、天然繊維に比べ膨ら
み感が不足するという問題、スチームアイロンや転写プ
リント等の過度の熱処理等によりエチレン−ビニルアル
コール系共重合体が軟化や微膠着するという問題などを
有していた。このような問題を解決するために本願出願
人は、すでに特開平10−158926号公報にて特定
のジアルデヒド化合物を用いた架橋処理法を提案してい
る。しかしながら、この技術では精練と同時に架橋する
ことが困難であり、その結果、染色と同時に架橋させる
ことにより、染料選択が制限されていた。
ルアルコール系共重合体と特にポリエステルとの複合繊
維は、2成分ポリマー間の界面での接着性が小さいため
剥離しやすく、使用する目的によっては、トラブルの原
因となることが知られている。特に強撚加工や仮撚加工
などの繊維の長さ方向に対して直角に応力が加わる加工
をする場合に、所々に2成分間の剥離現象が発生し、該
強撚加工糸や仮撚加工糸を用いて布帛を作成し染色加工
したものは、剥離した部分が白化して見え欠点となり好
ましくない。
塑性樹脂とエチレン−ビニルアルコール系共重合体とを
複合することにより得られる繊維であって、従来の合成
繊維からなる素材よりもより鮮やかな発色性、光沢感、
吸湿性を有し、さらに、繊維化工程性及び染色加工工程
性が良好で、かつ実着用上での複合成分間の界面剥離に
よる白化等のトラブルがない複合繊維を提供することで
ある。
チレン単位の含有量が25〜70モル%であるエチレン
−ビニルアルコール系共重合体(A)とポリアミド系樹
脂(B)とを溶融混練して得られる混合物であって、か
つ60℃のDMSOに対し不溶解性の成分を5〜75質
量%含有する混合物成分を鞘成分とし、融点が160℃
以上の熱可塑性樹脂(C)を芯成分とする複合繊維であ
って、芯成分は鞘成分との界面において4個以上配列す
る突起部を形成しており、かつ芯成分の外周長(L2)
と繊維の外周長(L1)との比が下記(1)式を満足す
ることを特徴とする複合繊維である。 1.6≦X/Y (1) ここで、X;芯成分の外周長と複合繊維の外周長との比
(L2/L1) Y;複合繊維全体を1としたときの芯成分の質量複合比
率
レン−ビニルアルコール系共重合体(A)(以下、単に
A成分ポリマーと略称することもある)は、エチレン−
酢酸ビニル共重合体をケン化することにより得られる
が、ケン化度は95%以上の高ケン化度のものが好まし
く、エチレン単位の含有量が25〜70モル%のもの、
すなわち、ビニルアルコール成分(未ケン化酢酸ビニル
成分やアセタール化されたビニルアルコール成分等を含
む)が約30〜75モル%のものが用いられる。A成分
ポリマー中のエチレン単位の含有量が70モル%を越え
て高くなる場合、すなわち、ビニルアルコール成分の割
合が低くなれば、水酸基の減少のために親水性などの特
性が低下し、目的とする良好な親水性を有する天然繊維
ライクの風合が得られない。逆にエチレン単位の含有量
が25モル%未満の場合、すなわち、ビニルアルコール
成分の割合が多くなりすぎると、溶融成形性が低下する
と共に複合紡糸する際に、曳糸性が不良となり、紡糸時
又は延伸時の単糸切れ、断糸が多くなる。したがって、
高ケン化度でエチレン共重合割合が25〜70モル%の
ものが本発明の目的の繊維を得るためには適している。
鞘成分と複合されるC成分ポリマーとしてポリエステル
などの高融点ポリマーを用いる場合に、長時間安定に連
続して複合紡糸するためには、A成分ポリマーの溶融成
形時の耐熱性を向上させることが好ましいが、そのため
の手段として、エチレンの共重合割合を適切な範囲に設
定することと、さらにA成分ポリマー中の金属イオン含
有量を所定量以下とすることも効果的である。
けてポリマー主鎖間での橋かけ反応が起こりゲル化物が
発生していく場合と、主鎖切断、側鎖脱離などの分解が
進んでいく機構が混在化して発生すると考えられるが、
A成分ポリマー中の金属イオンを除去することにより、
溶融紡糸時の熱安定性が飛躍的に向上する。特にN
a +,K+イオンなどの第I族のアルカリ金属イオン
と、Ca2+、Mg2+イオンなどの第II族のアルカ
リ土類金属イオンをそれぞれ100ppm以下とするこ
とにより顕著な効果がある。特に、長時間連続して高温
条件で溶融紡糸をする際、A成分ポリマー中にゲル化物
が発生してくると紡糸フィルター上にゲル化物が徐々に
詰まって堆積し、その結果紡糸パック圧力が急上昇して
ノズル寿命が短くなるとともに紡糸時の単糸切れ、断糸
が頻発する。ゲル化物の堆積がさらに進行するとポリマ
ー配管が詰まりトラブル発生の原因となり好ましくな
い。A成分ポリマー中の第I族アルカリ金属イオン、第
II族アルカリ土類金属イオンを除去することにより高
温での溶融紡糸、特に、250℃以上での溶融紡糸時に
長時間連続運転してもゲル化物発生によるトラブルが起
こりにくい。したがって、これら金属イオンの含有量
は、それぞれ50ppm以下であることが好ましく、特
に好ましくは10ppm以下である。
説明すると、メタノールなどの重合溶媒中でエチレンと
酢酸ビニルとをラジカル重合触媒下でラジカル重合さ
せ、次いで未反応モノマーを追い出し、苛性ソーダによ
りケン化反応を起こさせ、エチレン−ビニルアルコール
系共重合体とした後、水中でペレット化した後、水洗し
て乾燥する。従って工程上どうしてもアルカリ金属やア
ルカリ土類金属がポリマー中に含有されやすく、通常は
数百ppm以上のアルカリ金属、アルカリ土類金属が混
入している。
イオン含有量をできるだけ低下させる方法としては、ポ
リマー製造工程中、ケン化処理後ペレット化した後、湿
潤状態のペレットを酢酸を含む純水溶液で大量にペレッ
トを洗浄した後、さらに大過剰の純水のみで大量にペレ
ットを洗浄することによって得られる。またA成分ポリ
マーは、エチレンと酢酸ビニルの共重合体を苛性ソーダ
によりケン化して製造されるが、前述したようにこの時
のケン化度を95%以上にすることが好ましい。鹸化度
が低くなると、ポリマーの結晶性が低下し、強度等の繊
維物性が低下してくるのみならず、A成分ポリマーが軟
化しやすくなり加工工程でトラブルが発生してくるとと
もに得られた繊維構造物の風合も悪くなり好ましくな
い。
コール系共重合体(A)にポリアミド系樹脂(B)を3
〜45質量%の割合、好ましくは5〜40質量%の割合
で溶融混練することによって該共重合体(A)とポリア
ミド系樹脂(B)との少なくとも一部を架橋結合させる
ことが重要である。この架橋反応は、溶融混練時のみに
止まらず繊維化した後の熱処理などによっても進行する
ものであるが、架橋反応は、主にポリアミドの末端カル
ボキシル基とエチレン−ビニルアルコール系共重合体の
−OHとの反応や、ポリアミドの末端アミノ基とエチレ
ン−ビニルアルコール系共重合体のカルボキシル基との
反応等によるものと推定される。架橋は、95℃の熱水
中でも膠着しない程度に形成されている必要があり、溶
融混練時のポリアミド系樹脂(B)の分散状態によっ
て、島表面と海成分の架橋反応の反応効率が影響され、
ある範囲に分散していることが重要である。そして、本
発明においては、溶融混練して得られる混合物(複合繊
維の鞘成分)には、60℃のDMSO中で2時間加熱攪
拌した場合に、不溶解性の成分が5〜75質量%含まれ
ていることが重要である。60℃のDMSO処理によっ
て、混合物中のエチレン−ビニルアルコール系共重合体
(A)は溶解し、ポリアミド系樹脂(B)と共重合体
(A)とが架橋反応して形成される樹脂成分および未反
応のポリアミド系樹脂(B)の両者が不溶解性の成分と
して確認される。本発明において、混合物成分中の不溶
解性の成分の含有量が5質量%未満であると、スチーム
アイロン、あるいは洗濯、乾燥時に繊維間の膠着や過大
収縮等を生じやすい。一方、75質量%を越えると繊維
化工程性が低下し、風合いもぬめり感が強くなり好まし
くない。したがって、7〜50質量%の不溶解性の成分
の含有量であることが好ましい。
(B)の種類は特に限定されるものでないが、例えば、
ポリカプロラミド(ナイロン6)、ポリ−ω−アミノヘ
プタン酸(ナイロン7)、ポリウンデカンアミド(ナイ
ロン11)、ポリラウリンラクタム(ナイロン12)、
ポリエチレンジアミンアジパミド(ナイロン2,6)ポ
リテトラメチレンアジパミド(ナイロン4,6)、ポリ
ヘキサメチレンアジパミド(ナイロン6,6)、ポリヘ
キサメチレンセバカミド(ナイロン2,10)、ポリヘ
キサメチレンドデカミド(ナイロン6,12)、ポリオ
クタメチレンアジパミド(ナイロン8,6)、ポリデカ
ノメチレンアジパミド(ナイロン10,6)、ポリドデ
カメチレンセバカミド(ナイロン10,8)、あるい
は、カプロラクタム/ラウリンラクタム共重合体(ナイ
ロン6/12)、カプロラクタム/ω−アミノノナン酸
共重合体(ナイロン6/9)、カプロラクタム/ヘキサ
メチレンアジペート共重合体(ナイロン6/6,6)、
ラウリンラクタム/ヘキサメチレンジアミンアジペート
共重合体(ナイロン12/6,6)、ヘキサメチレンジ
アミンアジペート/ヘキサメチレンジアミンセバケート
共重合体(ナイロン6,6/6,10)、エチレンジア
ミンアジペート/ヘキサメチレンジアミンアジペート共
重合体(ナイロン2,6/6,6)、カプロラクタム/
ヘキサメチレンジアミンアジペート/ヘキサメチレンジ
アミンセバケート共重合体(ナイロン6,6/6,1
0)などが挙げられる。なお、上記のナイロン表示中で
「,」の前後の数値はポリアミドを構成するジカルボン酸
成分とジアミン成分のそれぞれの炭素数を表すものであ
り、「/」は前後の数値で示されるポリアミド同士の共重
合体を表すものである。
ば、ナイロン6/12の縮重合時にポリエーテルジアミ
ン類とジカルボン酸(ダイマー酸など)を添加して、高
分子鎖中にポリエーテル結合を有するポリアミドとして
もよい。また、縮合時にヘキサメチレンジアミンやラウ
リルアミンのような脂肪族アミンやメタキシリレンジア
ミンやメチルベンジルアミンのような芳香族アミンを添
加して、ポリアミド中のカルボキシル末端基を減少させ
たものも好ましい。また、例えば、メタキシリレンジア
ミンと全量の80%以下のパラキシリレンジアミンを含
む混合キシリレンジアミンと、炭素数が6〜10個の
α,ω−脂肪族ジカルボン酸とから生成された構成単位
を分子鎖中に少なくとも70モル%含有するメタキシリ
レン基含有ポリアミド樹脂も有効である。これらの重合
体の例としては、ポリメタキシリレンアジパミド、ポリ
メタキシリレンセバカミド、ポリメタキシリレンスペラ
ミドなどのような単独重合体、およびメタキシリレン/
パラキシリレンアジパミド共重合体、メタキシリレン/
パラキシリレンアゼラミド共重合体、などのような共重
合体、ならびにこれらの単独重合体または共重合体の成
分とヘキサメチレンジアミンのような脂肪族ジアミン、
ピペラジンのような脂環式ジアミン、パラービス−(2
−アミノエチル)ベンゼンのような脂肪族ジアミン、テ
レフタル酸のような脂肪族ジカルボン酸、ε−カプロラ
クタムのようなラクタム、γ−アミノヘプタン酸のよう
なω−アミノカルボン酸、パラーアミノメチル安息香酸
のような芳香族アミノカルボン酸等とを共重合した共重
合体等が挙げられる。上記の共重合体において、パラキ
シリレンジアミンは全キシリレンジアミンに対して80
%以下であり、好適には、75%以下である。またキシ
リレンジアミンと脂肪族ジカルボン酸とから生成された
構成単位を分子鎖中において少なくとも70モル%以
上、さらには75モル%以上有していることが好まし
い。また、これらのポリマーには、たとえばナイロン
6、ナイロン6,6、ナイロン6,10、ナイロン11、
ナイロン12、ナイロン6,12等の重合体、帯電防止
剤、滑剤、耐ブロッキング剤、安定剤、染料、顔料等を
含有してもよい。
SC測定において、実質上吸熱結晶融解ピークを有さな
いもので、主として、脂肪族ジアミンおよび芳香族ジカ
ルボン酸の重縮合体も用いられる。脂肪族ジアミンとし
ては、たとえばヘキサメチレンジアミン、2,2,4−
トリメチルヘキサメチレンジアミン、2,4,4−トリ
メチルヘキサメチレンジアミン、2−メチルペンタメチ
レンジアミン、ビス−(4−アミノヘキシル)−メタ
ン、2,2−ビス−(4−アミノヘキシル)−イソプロ
ピリジン、1,4−(1,3)−ジアミノシクロヘキサ
ン、1,5−ジアミノペンタン、1,4−ジアミノブタ
ン、1,3−ジアミノプロパン、および2−エチルジア
ミノブタンなどが挙げられる。これらのジアミンは、一
種またはそれ以上を同時に用いることができる。なかで
も、ヘキサメチレンジアミン、2−メチルペンタンメチ
レンジアミン、1,5−ジアミノペンタン、1,4−ジ
アミノブタン、および1,3−ジアミノプロパンが好適
に用いられる。芳香族ジカルボン酸としては、たとえば
イソフタール酸、テレフタール酸、アルキル置換イソフ
タール酸、アルキル置換テレフタール酸、ナフタレンジ
カルボン酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸などが挙
げられる。これらのジカルボン酸は、一種またはそれ以
上を同時に用いることができる。なかでも、イソフター
ル酸、テレフタール酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフ
ェニルエーテルジカルボン酸などが熱成形性の面で好適
である。そして、非晶質ポリアミドとしての例として
は、ヘキサメチレンジアミン−イソフタール酸の重縮合
体、ヘキサメチレンジアミン−イソフタール酸/テレフ
タール酸の重縮合体、2,2,4−トリメチルヘキサメ
チレンジアミンおよび2,4,4−トリメチルヘキサメ
チレンジアミン−テレフタール酸の重縮合体などが挙げ
られる。なかでもイソフタール酸/テレフタール酸のモ
ル比が60/40〜95/5、さらには、65/35〜
90/10の範囲にあるヘキサメチレンジアミン−イソ
フタール酸/テレフタール酸の重縮合体が好適である。
は2種以上用いられるが、上記樹脂(B)のうち好適な
ポリアミド系樹脂としては、ナイロン6、ナイロン6/
6,6、ナイロン6/12、メタキシリレンジアミン含
有ポリアミド、非晶質ポリアミドなどである。ナイロン
6/12における6成分と12成分の組成割合は特に制
限はないが12成分が60モル%以下、より好ましくは
50モル%以下が好ましい。
ビルアルコール系共重合体(A)成分中に不溶解性の成分
が島状に分散していることが好ましく、その島の大きさ
は1nm〜300nmが好ましく、より好ましくは10
nm〜200nmであり、島の数は10ケ/μm2以上
であることが好ましい。島の大きさが300nmを超え
ると繊維化工程性が不安定となる場合があり、目的であ
る耐熱性が得られにくいため好ましくなく、また、1n
m未満になると耐熱性が得られにくい。また、島数が1
0ケ/μm2未満になった場合、耐熱性が得られにく
い。島数の上限値は特に限定されないが、多すぎる場合
はゲル化に至り紡糸不可となりやすいので、好ましくは
1000ケ/μm2以下、特に500ケ/μm2以下で
あることが望まれる。
る熱可塑性樹脂(C)(以下、単にC成分と略称するこ
ともある)は、耐熱性、寸法安定性の点から、融点が16
0℃以上、好ましくは180℃以上の熱可塑性樹脂であ
ることが重要であり、そのような樹脂としては、例えば、
ナイロン12、ナイロン6、ナイロン66を代表とする
ポリアミド、ポリプロピレンを代表とするポリオレフィ
ン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフ
タレート、ポリトリメチレンテレフタレートを代表とす
るポリエステル等が好適である。また、ポリヘキサメチ
レンテレフタレート、ポリ乳酸などのポリエステルも使
用できる。
リエステルにおいては、テレフタル酸成分の一部は他の
ジカルボン酸成分で置き換えられていてもよく、ジオー
ル成分も主たるジオール成分の以外に他のジオール成分
で少量置き換えられていてもよい。テレフタル酸以外の
ジカルボン酸成分としては、例えば、イソフタル酸、ナ
フタリンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフ
ェノキシエタンジカルボン酸、β−ヒドロキシエトキシ
安息香酸、p−オキシ安息香酸、アジピン酸、セバシン
酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等を挙げるこ
とができる。また、ジオール成分としては、例えば、エ
チレングリコール、トリメチレングリコール、テトラメ
チレングリコール、ヘキサメチレングリコール、ジエチ
レングリコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキ
サンー1,4−ジメタノール、ポリエチレングリコー
ル、ポリテトラメチレングリコール、ビスフェノール
A、ビスフェノールS等を挙げることができる。
を共重合していることが、芯成分と鞘成分との耐剥離性
向上効果の点で望ましい。
及びX2はエステル形成性官能基または水素原子であっ
て同一でも異なっていてもよく、Mはアルカリ金属、ア
ルカリ土類金属、アルキルホスホニウム基のいずれかを
示す。)
合物(i)として、重合時の耐熱性の点からDが3価の
芳香族基であることが望ましい。例えば、1,3,5−
ベンゼントリイル基、1,2,3−ベンゼントリイル
基、1,3,4−ベンゼントリイル基等のベンゼントリ
イル基、1,3,6−ナフタレントリイル基、1,3,
7−ナフタレントリイル基、1,4,5−ナフタレント
リイル基、1,4,6−ナフタレントリイル基等のナフ
タレントリイル基などを挙げることができる。Mはナト
リウム、カリウム、リチウム等のアルカリ金属原子、カ
ルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属原子もし
くはテトラ−n−ブチルホスホニウム基、ブチルトリフ
ェニルホスホニウム基、エチルブチルホスホニウム基等
のアルキルホスホニウム基である。X1及びX2はエス
テル形成性官能基又は水素原子を示し、それらは同一で
あっても異なっていてもよい。ポリマーの主鎖中に共重
合される点でエステル形成性官能基であることが好まし
い。エステル形成性官能基の具体例として下記の官能基
を挙げることができる。
よびdは1以上の整数、bは2以上の整数を示す。)
リウムスルホイソフタル酸、5−カリウムスルホイソフ
タル酸、5−テトラブチルホスホニウムスルホイソフタ
ル酸、2,6−ジカルボキシナフタレン−4−スルホン
酸テトラブチルホスホニウム塩、α−テトラブチルホス
ホニウムスルホコハク酸などが挙げられ、中でもコスト
パフォーマンスの点において5−ナトリウムスルホイソ
フタル酸が好ましい。
構成する全酸成分に対して0.5〜5モル%の範囲内で
あることが好ましい。0.5モル%未満の場合、発色性
が不十分となる場合がある。一方、5モル%を越えると
鮮明な発色性は有するが、繊維化工程性、特に、紡糸
性、延伸性が不良になると共に繊維強度が低くなる場合
がある。好ましい共重合量は1〜3モル%の範囲であ
る。また、繊維化工程性を悪化させない範囲でC成分ポ
リマー中に、酸化防止剤、紫外線吸収剤、顔料等の添加
剤を含有させてもさしつかえない。
断面形状について詳述する。本発明の複合繊維の断面形
状は、例えば、図1の繊維断面写真に見られるような形
態をしており、芯成分は鞘成分との界面において、4個
以上配列した状態で突起部が形成されていることが必要
であり、突起部の数は、好ましくは7個以上、より好ま
しくは10個以上である。突起部の数が少なくなると複
合成分間の界面剥離に対する抵抗が十分に得られにくく
なる。さらに重要なことは、C成分の外周長(L2)と
複合繊維の外周長(L1)との比が(1)式を満足する
ことである。 1.6≦X/Y (1) X;芯成分の外周長と複合繊維の外周長との比(L2/
L1) Y;複合繊維全体を1としたときの芯成分の質量複合比
率 芯成分の外周長(L2)と複合繊維の外周長(L1)と
の比Xは芯成分の複合比率により変化するが、(1)式
が1.6倍以上、好ましくは2.0倍以上、より好まし
くは2.5倍以上であることが重要である。即ち、芯成
分と鞘成分の質量複合比率が50:50である場合を例
に挙げると、芯成分の外周長(L2)と複合繊維の外周
長(L1)との比は、0.8以上、好ましくは1.0以
上、より好ましくは1.25以上である。X(L2/L
1)が1.0以上のとき、驚くべきことに芯成分と鞘成
分の界面剥離を防止する効果が増大する。本発明におけ
る界面剥離防止効果の作用機序は、現時点では推論の域
をでないが、恐らく複合成分の接着面積の増大と芯成分
により形成される突起部のアンカー効果との相乗効果に
よるものと推察される。
10:90(質量比率)であることが好ましく、特に7
0:30〜30:70がより好ましく、各々の複合形態
や繊維断面形状により適宜設定可能である。鞘成分の複
合比率が10質量%未満の場合は水酸基の減少ため繊維
のひとつの特徴である親水性等の特性が失われる。一
方、芯成分の複合比率が90質量%を越える複合繊維
は、エチレン−ビニルアルコール系共重合体の特徴が発
揮され、親水性、光沢感は十分に満足されるが、繊維物
性や染色物の発色性が劣り好ましくない。
面全体を覆う必要はなく、鮮やかな発色性を有するに
は、繊維表面の80%以上が屈折率の低いエチレン−ビ
ニルアルコール系共重合体であることが好ましく、90
%以上であることがより好ましい。特に芯鞘型複合繊維
が鮮やかな発色性、繊維強度等の点で好ましい。
うな共重合ポリエステルを使用することによって鮮やか
な発色性が得られるが、スポーツ衣料用途にかかる繊維
を用いる場合、発色性のみならず光沢をも併せ持つこと
が要求されている。通常、光沢を有する繊維は発色性が
低下し、逆に発色性を優先させると光沢を付与すること
が難しい。本発明では繊維断面形状を特定することで鮮
やかな発色性及び光沢をも有する繊維を得ることができ
る。光沢を付与するためには、光が反射する平坦な面が
多いほどよく、またマイルドな異形度を有する平坦な面
を保持した断面形状が有効である。このような断面とし
て三角あるいは偏平異形断面が最適である。
は特に限定されず、任意の太さにすることができるが、
発色性、光沢感、風合に優れた繊維を得るためには複合
繊維の単繊維繊度を0.3〜11dtex程度にしてお
くのが好ましい。また、長繊維のみならず短繊維でも本
発明の効果が期待される。
−ビニルアルコール系共重合体(A)とポリアミド系樹
脂(B)をチップブレンド、あるいはチップフィーダー
を用いて混合し、溶融混練効果の高いスクリュー構成に
した二軸押出機で溶融押出し紡糸ヘッドに導入する。こ
の時の押出し条件としては、温度はエチレン−ビニルア
ルコール系共重合体(A)とポリアミド系樹脂(B)の
融点の高い側を基準にし融点からプラス10℃の範囲、
滞留時間は2分から30分の範囲で設定する。一方の熱
可塑性重合体(C)は、別の押出機で溶融押出し紡糸ヘ
ッドに導入する。エチレン−ビニルアルコール系共重合
体は、高温で長く滞留すると分解をはじめるため、ポリ
エステルなどの高融点ポリマーと複合紡糸する場合に
は、紡糸ヘッド温度を260〜300℃に押さえる必要
があり、かかる高温紡糸が必要な場合は、押出機からヘ
ッドまでのゾーン温度をそれぞれのポリマーの適正温度
となるように設定することが好ましい。このことは、高
重合度ポリプロピレンなどのように高粘度ポリマーと複
合する場合にもこの点に留意することが必要である。こ
の点においてナイロンは(C)成分のポリマーとして適
している。さらに複合紡糸装置を用いノズル導入口へ
(A)と(B)のブレンドポリマーと(C)成分ポリマ
ーの複合流を導入するに際し、(C)成分からなる突起
部の数に相当する数の細孔が設けられた分流板から
(C)成分ポリマーを流し、それぞれの細孔から流れる
(C)成分の流れ全体を(A)と(B)のブレンドポリ
マーで覆いながら、複合流を導入口の中心に向けて導入
しノズルより吐出させることにより製造することができ
る。この場合の溶融紡出条件は、溶融紡出速度(溶融紡
出量)を約20〜50g/紡糸孔1mm2・分程度とす
ると、品質の良好な複合繊維を良好な紡糸工程性で得る
ことができるので好ましい。
数、紡糸孔の形状などは、目的とする芯鞘複合繊維の単
繊維繊度、トータルデニール、断面形状などに応じて調
節することができるが、紡糸孔(単孔)の大きさを約
0.018〜0.07mm2程度にしておくのが望まし
い。紡糸ヘッド温度条件によっては、紡糸口金の孔周囲
にノズル汚れが堆積して糸切れが発生するので、ノズル
孔出口がテーパー状に広がった形状にしたり、口金下の
雰囲気をスチームシールして酸素を遮断する手法が好ま
しい。
維を、一旦複合2成分ポリマーのうちガラス転移温度の
低い方のポリマーのガラス転移温度以下の温度、好まし
くはガラス転移温度よりも10℃以上低い温度に冷却す
る。この場合の冷却方法や冷却装置としては、紡出した
複合繊維をそのガラス転移温度以下に冷却できる方法や
装置であればいずれでもよく特に制限されないが、紡糸
口金の下に冷却風吹き付け筒などの冷却風吹き付け装置
を設けておいて、紡出されてきた複合繊維に冷却風を吹
き付けてガラス転移温度以下に冷却するようにすること
が好ましい。
き付け速度、紡出繊維に対する冷却風の吹き付け角度な
どの冷却条件は、口金から紡出されてきた複合繊維を繊
維の揺れなどを生じないようにしながら速やかに且つ均
一にガラス転移温度以下にまでに冷却できる条件であれ
ばよい。そのうちでも、冷却風の温度を約20〜30
℃、冷却風の湿度を20〜60%、冷却風の吹き付け速
度を0.4〜1.0m/秒程度として、紡出繊維に対す
る冷却風の吹き付け方向を紡出方向に対して垂直にして
紡出した複合繊維の冷却を行うのが、高品質の複合繊維
を円滑に得ることができるので好ましい。また、冷却風
吹き付け筒を用いて前記の条件下で冷却を行う場合は、
紡糸口金の直下にやや間隔をあけてまたは間隔をあけな
いで、長さが約80〜160cm程度の冷却風吹き付け
筒を配置するのが好ましい。また、引取り速度は、一旦
巻き取ってから延伸処理を行う場合、紡糸直結の一工程
で紡糸延伸して巻き取る場合、延伸を行わずに高速でそ
のまま巻き取る場合で異なるが、おおよそ500m/min
から6000m/minの範囲で引き取られる。500m/min
未満で紡糸できないことはないが、生産性の点からは意
味が少ない。一方、6000m/minを越えるような高速
では、繊維の断糸が起こりやすい。生産性及び生産コス
トの面、さらには、本発明のような架橋反応を生じるよ
うな繊維においては高速紡糸方式(延伸省略)、紡糸直結
延伸方式で繊維化することが好ましい。
は、各種繊維集合体(繊維構造物)として用いることが
できる。ここで繊維集合体とは、本発明の繊維単独より
なる織編物、不織布はもちろんのこと、本発明の繊維を
一部に使用してなる織編物や不織布、例えば、天然繊
維、化学繊維、合成繊維など他の繊維との交編織布、あ
るいは混紡糸、混繊糸として用いた織編物、混綿不織布
などであってもよいが、織編物や不織布に占める本発明
繊維の割合は10質量%以上、好ましくは30質量%以
上であることが好ましい。
独で又は一部に使用して織編物等を作成し、良好な風合
を発現させた衣料用素材とすることができる。一方、短
繊維では衣料用ステープル、乾式不織布および湿式不織
布等があり、衣料用のみならず各種リビング資材、産業
資材等の非衣料用途にも好適に使用することができる。
るが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるもので
ない。
染色した布帛を10人のパネラーにより官能評価した。
その結果として、非常に優れるを2点、優れるを1点、
劣るを0点とした。 ◎:合計点が15点以上 ○:合計点が11〜14点 △:合計点が7点〜10点 ×:合計点が6点以下
0人のパネラーにより官能評価した。その結果を、ソフ
トで嵩高感のある非常に優れるを2点、優れるを1点、
膠着が生じ硬化していて劣るを0点とした。 ◎:合計点が15点以上 ○:合計点が11〜14点 △:合計点が7点〜10点 ×:合計点が6点以下
羽・断糸の発生状況で評価した。 ◎:毛羽、断糸の発生なく良好 ○:断糸はなく、毛羽の発生が僅かに認められる △:断糸1〜2回発生 ×:断糸が3回以上発生
0〜1000T/mの撚りをかけ、そのままの状態で糸
条を切断し、切断面のフィラメントの剥離状態を電子顕
微鏡で500倍に拡大して観察した。切断箇所を10ヶ所
について、下記の基準により評価した。 ◎:剥離程度が1割未満の場合 ○:剥離程度が1割〜2割程度の場合 △:剥離程度が2割〜5割程度の場合 ×:剥離程度が5割を超える場合
鏡(日立製作所製 H−800NA型)を用い、複合繊
維の断面を100000倍に拡大して観察した。
ら、複合繊維を構成する鞘成分(混合物成分)の面積比
率(R;但し、複合繊維断面積を1としたときの値)を
求める。次いで、繊維試料0.3gをDMSO溶媒50
mlに入れ、60℃×2時間加熱溶解処理し、処理前後
の試料質量から下記式により求めた。 (鞘成分中の)不溶解性成分の含有量(%)=〔{処理
後質量−処理前質量×(1−R)}/(処理前質量×
R)〕×100
と酢酸ビニルをラジカル重合させ、エチレンの共重合割
合が44モル%のランダム共重合体を作製し、次いで苛
性ソーダによりケン化処理を行い、ケン化度99%以上
のエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物とした後、湿
潤状態のポリマーを酢酸が少量添加されている大過剰の
純水で洗浄を繰返した後、さらに大過剰の純水による洗
浄を繰返し、ポリマー中のK,Naイオン及びMg,C
aイオンの含有量をそれぞれ約10ppm以下にし、そ
の後、脱水機によりポリマーから水を分離した後、更に
100℃以下で真空乾燥を十分に実施して固有粘度
〔η〕=1.05dl/gのポリマーを得、このポリマ
ーをA成分ポリマーとした。A成分にB成分としてナイ
ロン6/12(6/12=80/20% 宇部興産 7
024B )を10質量%チップブレンドし、30φ二
軸押出機、220℃にて溶融混練させ、鞘成分用のポリ
マーとした。
を全酸成分に対して1.7モル%共重合したポリブチレ
ンテレフタレートを、重合触媒としてテトライソプロピ
ルチタネートを用い、チタン金属原子換算でポリマー中
に35ppm添加し、常法により重合を行い、固有粘度
〔η〕=0.85のポリマーを得、C成分ポリマーとし
た。
分ポリマーの複合比率(質量比率)50:50の条件
で、紡糸温度260℃、巻取り速度4500m/分で溶
融複合紡糸し、図2に示すような断面形状の複合フィラ
メント糸(83dtex/24フィラメント)を得た。
この複合繊維の芯成分(C成分)の突起部の個数は50
個であり、芯成分(C成分)の外周長(L2)と複合繊
維の外周長(L1)との比L2/L1=5.0(X/Y
=10.0)であり、強度は3.1N/dtexであっ
た。ついで800T/Mの実撚を施し、編物を作製し、
得られた編物を通常の液流染色機を使用して上記に示す
染色条件で染色し、その後常法により乾燥仕上げセット
を実施した。染色された編物は良好な発色、鮮明性と優
れた光沢感を有しており、芯鞘界面剥離は全く認められ
なかった。更にしっとりした良好な風合を有するもので
あった。結果を表1、表2に示す。
うに変更すること以外は、実施例1と同様に実施した。
耐剥離性評価結果及び風合評価結果を表2に示す。いず
れも繊維化工程性は良好であり、優れた耐剥離性と良好
な風合を有していた。
状、突起部個数を表1に示すように変更すること以外
は、実施例1と同様に実施した。耐剥離性評価結果及び
風合評価結果を表2に示す。いずれも繊維化工程性は良
好であり、優れた耐剥離性と良好な風合を有していた。
施例1と同様に複合繊維を作製した。これを5mmにカ
ットし、常法に従い抄紙し、110℃のロールカレンダ
ーを通して、湿式不織布を作製した。加工工程性も良好
であり、地合品位の良好な不織布が得られた。
エチレン単位の含有量を表1に示すように変更すること
以外は、実施例1と同様に実施した。耐剥離性評価結果
及び風合評価結果を表2に示す。いずれも繊維化工程性
は良好であり、優れた耐剥離性と良好な風合を有してい
た。
更すること以外は、実施例1と同様に実施した。比較例
1は、風合が硬く、比較例2は、風合はぬめり感が強く
不良であり、繊維化工程性が不良であった。
ること以外は実施例1と同様に実施した。いずれも良好
な風合であったが、芯鞘界面の剥離によりアタリが激し
く、品位として劣るものであり、実用に耐えるレベルで
はなかった。
は実施例15と同様に繊維を5mmカットし、湿式不織
布を作製したが、加工工程上での芯鞘界面剥離が多発
し、著しく劣るものであった。
のエチレン−ビニルアルコール系共重合体にポリアミド
樹脂を溶融混練し、さらに特定の熱可塑性ポリマーとが
所定の条件を満足するように複合された断面形状とする
ことにより、従来の合成繊維には見られなかった良好な
親水性を有し、従来の染色加工方法によりソフトで天然
繊維に似た風合と芯鞘界面の耐剥離性に優れた複合繊維
を得ることができる。
面写真
略図
概略図
概略図
略図
Claims (4)
- 【請求項1】 エチレン単位の含有量が25〜70モル
%であるエチレン−ビニルアルコール系共重合体(A)
とポリアミド系樹脂(B)とを溶融混練して得られる混
合物であって、かつ60℃のDMSOに対し不溶解性の
成分を5〜75質量%含有する混合物成分を鞘成分と
し、融点が160℃以上の熱可塑性樹脂(C)を芯成分
とする複合繊維であって、芯成分は鞘成分との界面にお
いて4個以上配列する突起部を形成しており、かつ芯成
分の外周長(L2)と繊維の外周長(L1)との比が下
記(1)式を満足することを特徴とする複合繊維。 1.6≦X/Y (1) ここで、X;芯成分の外周長と複合繊維の外周長との比
(L2/L1) Y;複合繊維全体を1としたときの芯成分の質量複合比
率 - 【請求項2】 不溶解性の成分は共重合体(A)成分中
に島状に分散し、該島の大きさが1nm〜300nm、島の
数は繊維断面でみて10ケ/μm2以上存在している請
求項1に記載の複合繊維。 - 【請求項3】 芯成分と鞘成分との質量複合比率が1
0:90〜90:10である請求項1または2に記載の
複合繊維。 - 【請求項4】 ポリアミド系樹脂(B)がナイロン6/
12、ナイロン6及びナイロン6,6からなる群より選
ばれる少なくとも1種のポリアミド系樹脂である請求項
1〜3のいずれか1項に記載の複合繊維。
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---|---|---|---|---|
JPWO2015152083A1 (ja) * | 2014-03-31 | 2017-04-13 | 株式会社クラレ | 複合繊維およびその製造方法 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0280615A (ja) * | 1988-09-13 | 1990-03-20 | Kuraray Co Ltd | 複合繊維及びその製造方法 |
JPH04100920A (ja) * | 1990-08-15 | 1992-04-02 | Chisso Corp | 複合型熱接着性繊維およびこれを用いた不織布 |
-
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- 2001-12-10 JP JP2001375789A patent/JP3728498B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPWO2015152083A1 (ja) * | 2014-03-31 | 2017-04-13 | 株式会社クラレ | 複合繊維およびその製造方法 |
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