JP2003170676A - 冊子取り扱い装置 - Google Patents

冊子取り扱い装置

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JP2003170676A
JP2003170676A JP2001370972A JP2001370972A JP2003170676A JP 2003170676 A JP2003170676 A JP 2003170676A JP 2001370972 A JP2001370972 A JP 2001370972A JP 2001370972 A JP2001370972 A JP 2001370972A JP 2003170676 A JP2003170676 A JP 2003170676A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】冊子のページめくりの工程において、ページを
たわました後、冊子を移動させるときに、ページが折り
たたまれるなどのページめくりの失敗があった。 【解決手段】めくるべきページをたわました後に冊子を
移動させるときに、冊子を構成するページの剛性の違い
によって、冊子のページめくりローラに対する相対移動
速度を変化させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は冊子を取り扱う装
置、特に冊子のページをめくる機構に関する。
【0002】
【従来の技術】冊子を取り扱い、冊子のページを必要に
応じて自動的にめくる機構を持つ装置がある。このよう
な冊子取り扱い装置においては、冊子の所望のページに
プリントする冊子プリンタを備えた装置や冊子を読み取
る読み取り機構を備えた装置が考えられる。
【0003】従来のページめくり機能(自動的にページ
をめくる機構)を有する冊子プリンタの例が特開2000-16
8270号公報に示されている。これは、ページめくりの一
つの工程であるページを1枚だけ所望な量だけたわませ
る工程に係わる。ここに示されたページめくり装置は通
帳の紙質に係わらず多重めくりを行なわないことを目的
としたものである。具体的には、通帳ページめくりロー
ラの直下に通帳を搬送し、かつページめくりローラの直
下に通帳を挟んで陥凹部をもうけ、ページめくりローラ
と陥凹部に設けられた弾力的に沈み込む通帳押し上げ部
材とで通帳に適切な圧力をかけ、この適切な圧力によっ
て表面のページを二枚目以降の紙葉から分離するように
ページめくりローラを回転させることによって二枚めく
りを防止する機構が示されている。
【0004】また、特開平11-301141号公報にもページ
めくりの一つの工程であるページを1枚だけ所望な量だ
けたわませる工程について記載がある。これは、ページ
めくりを行なう分離ローラが汚れたり経年変化で劣化し
たりすることにより、ページめくりの動作が不安定にな
ることに対して対策がなされたものである。具体的には
分離ローラが劣化すると摩擦係数が低下し、十分ページ
をたわませることが出来なくなることを考慮し、ページ
の状態を見ながら摩擦係数が低下していると判断すると
分離ローラの回転速度を遅くするよう分離ローラの駆動
モータの制御回路で調整している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ページめくりの工程に
は、ページを所定量たわます工程と、実際にページをめ
くる工程とがある。ページをたわます工程については上
述のような技術が開示されているがこの工程を改善した
としても正確なページめくりは出来ない。ページ自体の
剛性が低下する、またはもともと剛性の低い紙葉で冊子
が構成されている場合は実際にページをめくる工程にも
対策が考慮されなければならないのである。
【0006】
【課題を解決するための手段】ページ(情報の記録媒体)
を所定量たわます機構と、ページの剛性が小さいと判断
されるとき、剛性が大きいと判断されるときよりページ
がたわまされた状態で冊子を搬送する速度を小さくする
搬送制御機構を備える。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一つの実施例を図
面により、詳細に説明する。図1は本発明の一実施例に
おける冊子印刷装置100の概略構成図である。搬送路101
上に沿って冊子が冊子挿入口A部から挿入される。その
冊子は順に搬送ローラ対121、冊子検知装置109、前記冊
子に塗布してある磁気符号の検出に使用する冊子種別判
別装置102、搬送ローラ対103、印字装置104、搬送ロー
ラ対108、冊子検知装置106、ページめくり機構105を通
って搬送される。さらに、冊子印刷装置100は搬送ロー
ラ対121,103,108に接続されていて前記ローラを駆動す
るアクチュエータ110、全体の動作を制御する制御部111
を備えている。
【0008】図8に制御系の構成図を示す。冊子印刷装
置100に接続されている上位装置401から信号線405を介
してページめくり指示を制御部111が受け、かつ図1に示
すところのA部(冊子挿入口)に冊子が挿入され、挿入さ
れたことを制御部111が信号線425を介して冊子検知装置
109により検知すると、制御部111は信号線420を介して
アクチュエータ110を駆動させ、前記ローラ対103、前記
ローラ対108、前記ローラ対121を駆動して冊子をページ
めくり手段105の直下まで搬送する。
【0009】搬送後、図2に示すめくりローラ201を回
転させ、冊子表面に接するように回転させる。このめく
りローラの始動の状態を図2に示す。めくりローラ201
と冊子の表面が接した後も冊子表面の1枚の紙葉のみを
めくるために十分な押圧力を確保するためにさらに回転
させる。この状態を図3に示す。押圧力確保後も回転さ
せることにより、表面の1枚の紙葉をたわませ、この部
分で冊子と紙葉を分離する。この状態を図4に示す。た
わんだ状態を維持したまま図4のR方向に冊子を移動す
ると、紙葉が持つ剛性の反作用によって紙葉との接点を
中心に紙葉は接点を中心に回転し、ページがめくられる
動作が行なわれる。この過程を図5に、ページめくりが
正常に終了した状態を図6にそれぞれ示す。
【0010】ところが図7に示すようにページが跳ね上
がらず結果的にページが折れ曲がってしまうページめく
り失敗が生じることがある。このとき紙葉を冊子から分
離し、紙葉をたわませてから紙葉が折れ曲がることなく
ページめくりができる条件は(i)式で与えられる。L は
曲剛さ(EI)に比例する値であるが、これは紙葉の剛性が
低いと、ページめくり実行時の搬送速度を落とさねばな
らないことを意味するので式(i)'を満たすように搬送速
度を設定するならページめくり失敗を起こすことなくペ
ージめくりをすることができる。 (L-J)Δt > kv > 0 …………………… (i) v < Δt(L-J) …………………… (i)' k 定数 v 搬送速度 L 紙葉剪断加重 J 紙葉座屈加重 Δt ページ替時間 図12にページをたわませた状態での搬送速度とページ
めくりの成功率の特性を表すグラフを示す。冊子の搬送
によりページめくりローラとたわませたページとの間に
衝撃力が発生する。これは搬送速度が速いと衝撃力も強
くなる。搬送速度が適当であれば衝撃力によってページ
が坐屈することなく正常にページめくりが行なわれる。
搬送速度がページの剛性に対して大きすぎるとページの
折れ曲がりが生じる。また、搬送速度がページの剛性に
対して小さすぎるとページを持ち上げて回転させること
が出来ずページはめくれないままとなってしまう。した
がって、搬送速度はページが坐屈せずかつ、ページがめ
くれる速度の範囲にあることが望ましい。図12に示す
ように、剛性の高いページを持った冊子ではページめく
りの成功率の高い搬送速度は速いところにあり、より剛
性の低いページを持った冊子のページめくりの成功率の
高い搬送速度はより遅いところにある。
【0011】従って、剛性が使用回数や経年変化で劣化
した場合や、もともと剛性が低い材質のもので冊子が作
成されていた場合や、湿度または静電気の作用で見かけ
の剛性が変わっている場合において、ページをたわませ
た後の冊子の搬送速度を変化させることによってページ
めくりの成功率を高めることが出来る。
【0012】図11を用いて媒体(紙葉のような記録媒
体)が劣化している惧れのある場合についての処理の流
れを説明する。
【0013】冊子印字前に演算部402は信号線405を介し
て制御部111に対し、冊子種別判別の結果を要求する。
制御部111は冊子種別判別装置102に対し、冊子種別判別
を要求し、冊子種別判別装置102は図9の501に示すがご
とき冊子上に設けられた磁気保存媒体502上に書き込ま
れている二値化された磁気符号を冊子種別番号(取引番
号)として読み取り、制御部111に報告する。制御部111
は信号線405を介して冊子種別番号(取引番号)を演算部4
02に報告する(601)。演算部402は信号線404を介し
て、記憶部403内の取引番号のほか、最終取引日時等が
格納されている取引履歴を検索する(602)。
【0014】取引履歴は例えば図10に示すような様式
である。即ち、取引番号毎に最終更新日、冊子の発行
日、過去にすべて正常終了したかどうかの情報、冊子の
利用回数が記録されている。取引番号から最終取引履歴
を検出し、一定時間以上経過していた、もしくは一定回
数以上取り扱っている、ページ替失敗履歴がある等の剛
性劣化が類推しうる要因がある場合(603Y)、演算
部402は冊子プリンタの搬送速度を遅くするように信号
線405を介して、制御部111に指示をする。制御部111は
信号線420を介して、アクチュエータ113、信号線422を
介して、ページめくり機構105に対して、搬送速度を落
とすように指示する(605)。媒体劣化の惧れがない
場合は搬送速度を高速と指示する(604)。
【0015】次に、ページめくりの動作を行なわせる
(606)。ページめくりが正常に終了した場合は(6
07Y)、図10に示す取引履歴に更新日付と動作正常
を書き込む(609)。ページめくりが失敗した場合は
(607N)、前述の取引履歴に更新日付を書き込み、
動作失敗を書き込む(608)。最後に取引日付を更新
して(610)、処理を終了する。
【0016】以上により経年変化等により剛性の低くな
った冊子に対し、ページめくり動作を行った場合でも障
害発生を防止することができる。
【0017】たとえば取引番号を冊子種別判別装置102
が34435555と読み取った場合図10に示すように、最終
更新日は2000年8月3日であり発行日は2000年4月31日で
あり発行してからも4ヶ月程度であり、時間がたってい
ないすなわち媒体の劣化が少ないと判断し媒体搬送速度
は高速で良いため、高速指示を出し、正常終了ならば、
図10に示す更新履歴に更新日付を書き込み、正常終了
を書き込む。
【0018】失敗した場合は、更新日付を書き込み、動
作失敗を書き込む。冊子種別判別装置102が取引番号を3
4435556と読み取った場合最終更新日は2000年1月30日で
あり発行日は2000年1月29日であり発行してから劣化が
考えられるほど日数が過ぎてはいないが、前回障害が発
生した履歴があるため媒体搬送速度を遅くするように指
示する。正常終了ならば、更新日付を書き込み、正常終
了を書き込む。失敗した場合は、更新日付を書き込み、
動作失敗を書き込む。
【0019】以上のようにページの剛性に対応して冊子
のページめくりローラとの相対搬送速度を変えることに
よってページめくりの成功率を向上させることができ
る。具体的な例としては、ページの剛性が劣化している
と判断される場合に、ページをたわませた後その状態で
冊子を搬送する速度を、想定した初期のページの剛体に
適合した速度より低いものとすることによりページめく
りを正常終了させる可能性を高めることが出来る。ま
た、もともと剛性の低いページ媒体が使用される場合に
は冊子の搬送速度を剛性の高いページ媒体が使用される
冊子の搬送速度より低いものとしてページめくりの成功
率を高いものに設定することが出来る。
【0020】
【発明の効果】以上、本発明によれば、ページめくりの
成功率を高めることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の冊子印刷装置の概略構成
図。
【図2】本発明の一実施例におけるページめくりローラ
の始動状態を示す図。
【図3】本発明の一実施例におけるページめくりローラ
と冊子が接触した状態を示す図。
【図4】本発明の一実施例におけるページめくりローラ
のページめくり開始状態を示す図。
【図5】本発明の一実施例におけるページめくりの動作
中の状態を示す図。
【図6】本発明の一実施例におけるページめくりの正常
終了の状態を示す図。
【図7】本発明の一実施例におけるページめくりの失敗
の状態を示す図。
【図8】本発明の一実施例における冊子取り扱い装置を
含む制御構成図。
【図9】本発明の一実施例における磁気保存媒体を有す
る冊子を示す図。
【図10】本発明の一実施例における記憶装置の記憶状
態の例を示す図。
【図11】本発明の一実施例における制御動作を示すフ
ローチャート。
【図12】本発明の一実施例における冊子の搬送速度と
ページめくりの成功率を示す模式図。
【符号の説明】
100:冊子プリンタ、 121 103 108:搬送ローラ対、 1
06 109:冊子検知装置、110:アクチュエータ、 102:
冊子種別判別手段、 111:制御部、401:上位装置、 40
2:演算部、 403:記憶部、404,405,424,425,420,422,
423:信号線、201:めくりローラ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】冊子を構成するページを所定量たわます機
    構と、前記ページがたわんだ状態で前記冊子を前記機構
    と相対的に搬送する搬送手段とを有し、前記搬送手段は
    ページの剛性によって異なる搬送速度で前記冊子を搬送
    することを特徴とする冊子取り扱い装置。
  2. 【請求項2】冊子を構成するページを所定量たわます機
    構と、前記ページがたわんだ状態で前記冊子を前記機構
    と相対的に搬送する搬送手段とを有し、前記搬送手段は
    剛性の低い冊子はそれより剛性の高い冊子よりも低い搬
    送速度で搬送することを特徴とする冊子取り扱い装置。
  3. 【請求項3】冊子を構成するページを所定量たわます機
    構と、前記ページがたわんだ状態で前記冊子を前記機構
    と相対的に搬送する搬送手段と、前記冊子が一定時間以
    上経過していた場合、一定回数以上取り扱われていた場
    合等、冊子における剛性が劣化していると推定される場
    合に前記冊子を搬送する速度を遅くする指示を出す手段
    とを備えたことを特徴とする冊子取り扱い装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006341414A (ja) * 2005-06-08 2006-12-21 Hitachi Omron Terminal Solutions Corp 冊子プリンタ
JP2009070416A (ja) * 2009-01-05 2009-04-02 Sony Computer Entertainment Inc 制御システムおよび制御方法

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