JP2003164827A - 布地処理方法及び布地処理装置 - Google Patents
布地処理方法及び布地処理装置Info
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- Processing Of Solid Wastes (AREA)
- Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 2種類以上の繊維を含む布地において、これ
ら繊維を容易に分離できる布地処理方法及び布地処理装
置を提供する。 【解決手段】 ウール繊維とポリエステル繊維とを含む
布地処理装置Sは、布地を水熱反応処理する水熱反応処
理装置2と、水熱反応処理装置2を、ウール繊維を分解
可能且つポリエステル繊維を分解不能である所定の温度
及び圧力条件に設定する制御装置CONTと、水熱反応
処理装置2で生成した処理液を固液分離する固液分離装
置3とを備えている。
ら繊維を容易に分離できる布地処理方法及び布地処理装
置を提供する。 【解決手段】 ウール繊維とポリエステル繊維とを含む
布地処理装置Sは、布地を水熱反応処理する水熱反応処
理装置2と、水熱反応処理装置2を、ウール繊維を分解
可能且つポリエステル繊維を分解不能である所定の温度
及び圧力条件に設定する制御装置CONTと、水熱反応
処理装置2で生成した処理液を固液分離する固液分離装
置3とを備えている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、少なくとも2種類
の繊維を含む布地処理方法及び布地処理装置に関するも
のである。
の繊維を含む布地処理方法及び布地処理装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】スーツ(背広)には、ポリエステル繊維
とウール繊維とが混在する布地を用いる場合が多いが、
背広を廃品として回収した後、ポリエステル繊維とウー
ル繊維とを分離し、これら分離した繊維を有効に再利用
することが環境やコストの観点から望ましい。
とウール繊維とが混在する布地を用いる場合が多いが、
背広を廃品として回収した後、ポリエステル繊維とウー
ル繊維とを分離し、これら分離した繊維を有効に再利用
することが環境やコストの観点から望ましい。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、背広を再利
用するためにポリエステル繊維とウール繊維とを分離す
る際、ポリエステル繊維とウール繊維とはきめ細かく織
り込まれているため、分離するのは容易ではない。した
がって、従来では、このような背広は焼却処分や廃棄処
分されていた。一方、ポリエステル繊維とウール繊維と
を人手によって分離することも考えられるが多大な労力
を要する。
用するためにポリエステル繊維とウール繊維とを分離す
る際、ポリエステル繊維とウール繊維とはきめ細かく織
り込まれているため、分離するのは容易ではない。した
がって、従来では、このような背広は焼却処分や廃棄処
分されていた。一方、ポリエステル繊維とウール繊維と
を人手によって分離することも考えられるが多大な労力
を要する。
【0004】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであって、少なくとも2種類以上の繊維を含む布地
において、これら繊維を容易に分離できる布地処理方法
及び布地処理装置を提供することを目的とする。
ものであって、少なくとも2種類以上の繊維を含む布地
において、これら繊維を容易に分離できる布地処理方法
及び布地処理装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明の布地処理方法は、第1の繊維と第2の繊維
とを含む布地処理方法において、前記第1の繊維を分解
可能且つ前記第2の繊維を分解不能である所定の温度及
び圧力条件下において前記布地を水熱反応させ、前記第
1の繊維を溶液に溶解させた後、固液分離することによ
り、前記第1の繊維と前記第2の繊維とを分離すること
を特徴とする。
め、本発明の布地処理方法は、第1の繊維と第2の繊維
とを含む布地処理方法において、前記第1の繊維を分解
可能且つ前記第2の繊維を分解不能である所定の温度及
び圧力条件下において前記布地を水熱反応させ、前記第
1の繊維を溶液に溶解させた後、固液分離することによ
り、前記第1の繊維と前記第2の繊維とを分離すること
を特徴とする。
【0006】本発明によれば、第1の繊維を分解可能且
つ第2の繊維を分解不能である所定の温度及び圧力条件
下において布地を水熱反応させることにより、第1の繊
維は溶液に溶解され、第2の繊維は溶解しないので、こ
れらを固液分離することにより、第1の繊維と第2の繊
維とを容易に分離できる。
つ第2の繊維を分解不能である所定の温度及び圧力条件
下において布地を水熱反応させることにより、第1の繊
維は溶液に溶解され、第2の繊維は溶解しないので、こ
れらを固液分離することにより、第1の繊維と第2の繊
維とを容易に分離できる。
【0007】この場合において、前記第1の繊維は動物
繊維であり、前記第2の繊維は化学繊維であるので、動
物繊維が分解する温度及び圧力と、化学繊維が分解する
温度及び圧力とは大きく異なり、したがって、前記所定
の温度及び圧力条件下で水熱反応した際、第1の繊維で
ある動物繊維が分解(溶解)しても、第2の繊維である
化学繊維は分解(溶解)せず、分離処理を安定して行う
ことができる。
繊維であり、前記第2の繊維は化学繊維であるので、動
物繊維が分解する温度及び圧力と、化学繊維が分解する
温度及び圧力とは大きく異なり、したがって、前記所定
の温度及び圧力条件下で水熱反応した際、第1の繊維で
ある動物繊維が分解(溶解)しても、第2の繊維である
化学繊維は分解(溶解)せず、分離処理を安定して行う
ことができる。
【0008】ここで、動物繊維はタンパク質(ケラチ
ン)を主成分とする繊維であって、羊毛(ウール)、モ
ヘヤ、カシミヤ、山羊毛、アルパカ、ラクダ、ウマ、ウ
サギの毛などが挙げられる。一方、化学繊維は、ポリエ
ステルなど合成高分子からなる合成繊維、天然繊維を溶
解して紡糸し再凝固させてつくった再生繊維、天然繊維
の高分子に化学反応を施し誘導体として紡糸した半合成
繊維などである。
ン)を主成分とする繊維であって、羊毛(ウール)、モ
ヘヤ、カシミヤ、山羊毛、アルパカ、ラクダ、ウマ、ウ
サギの毛などが挙げられる。一方、化学繊維は、ポリエ
ステルなど合成高分子からなる合成繊維、天然繊維を溶
解して紡糸し再凝固させてつくった再生繊維、天然繊維
の高分子に化学反応を施し誘導体として紡糸した半合成
繊維などである。
【0009】本発明の布地処理装置は、第1の繊維と第
2の繊維とを含む布地処理装置において、前記布地を水
熱反応処理する水熱反応処理装置と、前記水熱反応処理
装置で生成した処理液を固液分離する固液分離装置とを
備えることを特徴とする。
2の繊維とを含む布地処理装置において、前記布地を水
熱反応処理する水熱反応処理装置と、前記水熱反応処理
装置で生成した処理液を固液分離する固液分離装置とを
備えることを特徴とする。
【0010】本発明によれば、水熱反応処理する水熱反
応処理装置によって第1の繊維及び第2の繊維のうちい
ずれか一方を分解し、固液分離装置によって水熱反応処
理装置で生成した処理液を固液分離することにより、第
1の繊維と第2の繊維とを容易に分離できる。
応処理装置によって第1の繊維及び第2の繊維のうちい
ずれか一方を分解し、固液分離装置によって水熱反応処
理装置で生成した処理液を固液分離することにより、第
1の繊維と第2の繊維とを容易に分離できる。
【0011】この場合において、前記水熱反応処理装置
を、前記第1の繊維を分解可能且つ前記第2の繊維を分
解不能である所定の温度及び圧力条件に設定する制御装
置を備えるので、水熱反応処理装置は、制御装置によっ
て第1の繊維を分解可能且つ第2の繊維を分解不能であ
る所定の温度及び圧力条件に設定され、第1の繊維のみ
を溶液に溶解させつつ水熱反応処理を行うことができ
る。
を、前記第1の繊維を分解可能且つ前記第2の繊維を分
解不能である所定の温度及び圧力条件に設定する制御装
置を備えるので、水熱反応処理装置は、制御装置によっ
て第1の繊維を分解可能且つ第2の繊維を分解不能であ
る所定の温度及び圧力条件に設定され、第1の繊維のみ
を溶液に溶解させつつ水熱反応処理を行うことができ
る。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の布地処理方法及び
布地処理装置について図面を参照しながら説明する。図
1は本発明の布地処理装置の一実施形態を示す概略構成
図である。図1において、布地処理装置Sは、布地を破
砕する破砕装置1と、破砕装置1で破砕された布地を水
熱反応処理する水熱反応処理装置2と、水熱反応処理装
置2で生成した処理液を固液分離する固液分離装置3と
を備えている。また、水熱反応処理装置2は制御装置C
ONTによって制御される。
布地処理装置について図面を参照しながら説明する。図
1は本発明の布地処理装置の一実施形態を示す概略構成
図である。図1において、布地処理装置Sは、布地を破
砕する破砕装置1と、破砕装置1で破砕された布地を水
熱反応処理する水熱反応処理装置2と、水熱反応処理装
置2で生成した処理液を固液分離する固液分離装置3と
を備えている。また、水熱反応処理装置2は制御装置C
ONTによって制御される。
【0013】処理される布地は、廃背広(衣類)など、
少なくともウール繊維(第1の繊維、動物繊維)とポリ
エステル繊維(第2の繊維、化学繊維)とを混在した布
地である。
少なくともウール繊維(第1の繊維、動物繊維)とポリ
エステル繊維(第2の繊維、化学繊維)とを混在した布
地である。
【0014】ミルからなる破砕装置1は、廃背広として
の布地を破砕し、長さが5mm程度の糸くず状にする。
そして、破砕装置1で破砕された布地は水と混合され、
ポンプPによって水熱反応処理装置2に送られる。
の布地を破砕し、長さが5mm程度の糸くず状にする。
そして、破砕装置1で破砕された布地は水と混合され、
ポンプPによって水熱反応処理装置2に送られる。
【0015】水熱反応処理装置2は、水と混合された布
地を所定の温度及び圧力条件下において水熱反応処理す
るものであって、加圧器(ポンプ)と加熱器とを有して
いる。ここで、水熱反応処理装置2は、制御装置CON
Tの制御に基づき、布地のうちウール繊維を分解可能
(水熱反応処理可能)、且つポリエステル繊維を分解不
能である温度及び圧力に設定される。水熱反応処理装置
2において、分解されたウール繊維は水(溶液)に溶解
して液状化し、分解されないポリエステル繊維は水(溶
液)に溶解せず、分散した状態で溶液中に留まる。すな
わち、所定の温度及び圧力に設定されている水熱反応処
理装置2では、ウール繊維は低分子化され溶液に溶解し
て液状化し、一方、ポリエステル繊維は低分子化されず
に固相の状態を維持する。
地を所定の温度及び圧力条件下において水熱反応処理す
るものであって、加圧器(ポンプ)と加熱器とを有して
いる。ここで、水熱反応処理装置2は、制御装置CON
Tの制御に基づき、布地のうちウール繊維を分解可能
(水熱反応処理可能)、且つポリエステル繊維を分解不
能である温度及び圧力に設定される。水熱反応処理装置
2において、分解されたウール繊維は水(溶液)に溶解
して液状化し、分解されないポリエステル繊維は水(溶
液)に溶解せず、分散した状態で溶液中に留まる。すな
わち、所定の温度及び圧力に設定されている水熱反応処
理装置2では、ウール繊維は低分子化され溶液に溶解し
て液状化し、一方、ポリエステル繊維は低分子化されず
に固相の状態を維持する。
【0016】固液分離装置3は、水熱反応処理装置2で
生成された溶液(処理液)を固液分離するものであっ
て、溶液中に分散しているポリエステル繊維と溶解して
いるウール繊維とを分離する。分離されたポリエステル
繊維は固相として外部に排出された後、回収される。一
方、溶液中に溶解して液状化しているウール繊維は、フ
ィルタ装置4に送られる。
生成された溶液(処理液)を固液分離するものであっ
て、溶液中に分散しているポリエステル繊維と溶解して
いるウール繊維とを分離する。分離されたポリエステル
繊維は固相として外部に排出された後、回収される。一
方、溶液中に溶解して液状化しているウール繊維は、フ
ィルタ装置4に送られる。
【0017】フィルタ装置4は、溶液中に溶解して液状
化しているウール繊維を濾過し、回収するものであっ
て、RO膜(限外濾過膜)やナノフィルタを備えてい
る。フィルタ装置4でウール繊維を回収された溶液(す
なわち水)は、破砕装置1とポンプPとの間に供給さ
れ、破砕された布地と混合される。
化しているウール繊維を濾過し、回収するものであっ
て、RO膜(限外濾過膜)やナノフィルタを備えてい
る。フィルタ装置4でウール繊維を回収された溶液(す
なわち水)は、破砕装置1とポンプPとの間に供給さ
れ、破砕された布地と混合される。
【0018】次に、上述した構成を有する布地処理装置
Sを用いて、ウール繊維とポリエステル繊維とを含む布
地において、これらウール繊維とポリエステル繊維とを
分離・回収する手順について説明する。廃背広としての
布地は、破砕装置1で5mm程度の長さの糸くず状に破
砕された後、水とともに水熱反応処理装置2に送られ
る。水熱反応処理装置2は、制御装置CONTによっ
て、所定の温度及び圧力条件(例えば、温度230〜3
70℃、圧力3〜22MPa)に設定されており、布地
は水熱反応処理装置2によって水熱反応される。ここ
で、水熱反応処理装置2は亜臨界反応(臨界点よりも温
度及び圧力の低い熱水による反応)状態に設定されてお
り、ウール繊維は低分子化されて溶液によって液状化
し、ポリエステル繊維は低分子化されずに固相を維持さ
れる。
Sを用いて、ウール繊維とポリエステル繊維とを含む布
地において、これらウール繊維とポリエステル繊維とを
分離・回収する手順について説明する。廃背広としての
布地は、破砕装置1で5mm程度の長さの糸くず状に破
砕された後、水とともに水熱反応処理装置2に送られ
る。水熱反応処理装置2は、制御装置CONTによっ
て、所定の温度及び圧力条件(例えば、温度230〜3
70℃、圧力3〜22MPa)に設定されており、布地
は水熱反応処理装置2によって水熱反応される。ここ
で、水熱反応処理装置2は亜臨界反応(臨界点よりも温
度及び圧力の低い熱水による反応)状態に設定されてお
り、ウール繊維は低分子化されて溶液によって液状化
し、ポリエステル繊維は低分子化されずに固相を維持さ
れる。
【0019】液状化したウール繊維及び固相状態のポリ
エステル繊維は固液分離装置3に送られて固液分離さ
れ、ポリエステル繊維は固相として回収され、一方、ウ
ール繊維はフィルタ装置4で回収される。
エステル繊維は固液分離装置3に送られて固液分離さ
れ、ポリエステル繊維は固相として回収され、一方、ウ
ール繊維はフィルタ装置4で回収される。
【0020】以上説明したように、ウール繊維を分解可
能且つポリエステル繊維を分解不能である所定の温度及
び圧力条件下において布地を水熱反応させることによ
り、ウール繊維は溶液に溶解され液状化し、ポリエステ
ル繊維は溶解せずに固相状態を維持されるので、これら
を固液分離することにより、ウール繊維とポリエステル
繊維とを容易に分離できる。
能且つポリエステル繊維を分解不能である所定の温度及
び圧力条件下において布地を水熱反応させることによ
り、ウール繊維は溶液に溶解され液状化し、ポリエステ
ル繊維は溶解せずに固相状態を維持されるので、これら
を固液分離することにより、ウール繊維とポリエステル
繊維とを容易に分離できる。
【0021】図2は水熱反応処理装置2において布地を
処理した際の処理温度と布地の液状化率との関係を示し
た実験結果図である。このうち、図2(a)はウール1
00%布地を水熱反応処理した場合のグラフ、図2
(b)は図2(a)とは異なる種類のウール100%布
地を水熱反応処理した場合のグラフ、図2(c)はウー
ルとポリエステルとが混在した布地を水熱反応処理した
場合のグラフである。そして、処理温度を所定温度間隔
ずつ変化させ、それぞれの処理温度において処理時間を
30分として各布地に対して水熱反応処理を行い、布地
の液状化率を測定した。
処理した際の処理温度と布地の液状化率との関係を示し
た実験結果図である。このうち、図2(a)はウール1
00%布地を水熱反応処理した場合のグラフ、図2
(b)は図2(a)とは異なる種類のウール100%布
地を水熱反応処理した場合のグラフ、図2(c)はウー
ルとポリエステルとが混在した布地を水熱反応処理した
場合のグラフである。そして、処理温度を所定温度間隔
ずつ変化させ、それぞれの処理温度において処理時間を
30分として各布地に対して水熱反応処理を行い、布地
の液状化率を測定した。
【0022】図2(a)、(b)に示すように、ウール
100%の布地においては、処理温度を約200℃以上
に設定することにより、液状化率はほぼ100%とな
る。一方、図2(c)に示すように、ウールとポリエス
テルとが混在した布地においては、ウールは液状化する
一方、ポリエステルは固相として残存するため、液状化
率は60〜70%程度である。
100%の布地においては、処理温度を約200℃以上
に設定することにより、液状化率はほぼ100%とな
る。一方、図2(c)に示すように、ウールとポリエス
テルとが混在した布地においては、ウールは液状化する
一方、ポリエステルは固相として残存するため、液状化
率は60〜70%程度である。
【0023】このように、水熱反応における温度及び圧
力を所定値に設定することにより、ウール繊維を液相化
するとともにポリエステル繊維の固相化を維持すること
ができる。
力を所定値に設定することにより、ウール繊維を液相化
するとともにポリエステル繊維の固相化を維持すること
ができる。
【0024】なお、上記実施形態において、布地はウー
ル繊維とポリエステル繊維とを含むように説明したが、
少なくとも2種類の繊維を含んでいれば、繊維の種類に
こだわらず、本発明の処理方法を適用できる。
ル繊維とポリエステル繊維とを含むように説明したが、
少なくとも2種類の繊維を含んでいれば、繊維の種類に
こだわらず、本発明の処理方法を適用できる。
【0025】なお、水熱反応処理装置2で設定される所
定の温度及び圧力は繊維の種類に応じて設定される。こ
の場合、廃背広としての布地の成分(含まれる繊維の種
類)を予め求めておき、この求めた結果に応じて、制御
装置CONTは水熱反応における温度及び圧力の設定を
行う。
定の温度及び圧力は繊維の種類に応じて設定される。こ
の場合、廃背広としての布地の成分(含まれる繊維の種
類)を予め求めておき、この求めた結果に応じて、制御
装置CONTは水熱反応における温度及び圧力の設定を
行う。
【0026】なお、布地を超臨界反応させることも考え
られるが、ポリエステル繊維も低分子化(液状化)する
ので、亜臨界反応(超臨界以下)において処理するのが
好ましい。
られるが、ポリエステル繊維も低分子化(液状化)する
ので、亜臨界反応(超臨界以下)において処理するのが
好ましい。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、第1の繊維を分解
可能且つ第2の繊維を分解不能である所定の温度及び圧
力条件下において布地を水熱反応させることにより、第
1の繊維は溶液に溶解され、第2の繊維は溶解しないの
で、これらを固液分離することにより、第1の繊維と第
2の繊維とを容易に分離できる。そして、分離した第1
の繊維及び第2の繊維を回収することによりこれらを再
利用することができ、環境維持や低コスト化を実現でき
る。
可能且つ第2の繊維を分解不能である所定の温度及び圧
力条件下において布地を水熱反応させることにより、第
1の繊維は溶液に溶解され、第2の繊維は溶解しないの
で、これらを固液分離することにより、第1の繊維と第
2の繊維とを容易に分離できる。そして、分離した第1
の繊維及び第2の繊維を回収することによりこれらを再
利用することができ、環境維持や低コスト化を実現でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の布地処理装置の一実施形態を示す概略
構成図である。
構成図である。
【図2】水熱反応における処理温度と布地の液状化率と
の関係を示す図である。
の関係を示す図である。
1 破砕装置
2 水熱反応処理装置
3 固液分離装置
4 フィルタ装置
CONT 制御装置
S 布地処理装置
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 山下 正忠
神奈川県横浜市磯子区新中原町1番地 石
川島播磨重工業株式会社機械・プラント開
発センター内
Fターム(参考) 3B154 AA03 AA06 AA18 AB20 BA16
BA60 BB02 BB12 BC50 DA28
4D004 AA06 AA12 BA10 CA04 CA13
CA22 CA39 CB12 CB31 CC03
DA02 DA06 DA07
4F301 AA25 BE01 BE32 BF06 BF12
BG57
Claims (4)
- 【請求項1】 第1の繊維と第2の繊維とを含む布地処
理方法において、 前記第1の繊維を分解可能且つ前記第2の繊維を分解不
能である所定の温度及び圧力条件下において前記布地を
水熱反応させ、前記第1の繊維を溶液に溶解させた後、
固液分離することにより、前記第1の繊維と前記第2の
繊維とを分離することを特徴とする布地処理方法。 - 【請求項2】 前記第1の繊維は動物繊維であり、前記
第2の繊維は化学繊維であることを特徴とする請求項1
記載の布地処理方法。 - 【請求項3】 第1の繊維と第2の繊維とを含む布地処
理装置において、 前記布地を水熱反応処理する水熱反応処理装置と、 前記水熱反応処理装置で生成した処理液を固液分離する
固液分離装置とを備えることを特徴とする布地処理装
置。 - 【請求項4】 前記水熱反応処理装置を、前記第1の繊
維を分解可能且つ前記第2の繊維を分解不能である所定
の温度及び圧力条件に設定する制御装置を備えることを
特徴とする請求項3記載の布地処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001365177A JP2003164827A (ja) | 2001-11-29 | 2001-11-29 | 布地処理方法及び布地処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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