JP6252653B1 - 塩素含有灰の処理方法および処理システム - Google Patents

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Abstract

【課題】多段洗浄の各段階において合理的な固液分離手段を採用し、かつ難溶性の塩素の除去手段も組み合わせることにより、塩素を高濃度で含有する塩素含有灰から効率的に塩素を除去することが可能になる塩素含有灰の処理方法および処理システムを提供する。【解決手段】塩素含有灰に水を加えて撹拌洗浄する洗浄工程と、この洗浄工程を経た灰スラリーに高分子凝集剤を加えて沈降分離する灰スラリーの濃縮工程と、この濃縮工程から排出された灰の濃縮スラリーを真空ベルトフィルターによって脱水する第1の脱水工程と、この脱水工程から排出された灰の脱水ケーキを水で分散して二酸化炭素含有ガスを加えるとともに加温する高度脱塩工程と、この高度脱塩工程を経たスラリーをフィルタープレスで脱水して洗浄灰ケーキとする第2の脱水工程とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、塩素を高濃度で含有する塩素含有灰から湿式で塩素成分を除去するための塩素含有灰の処理方法および処理システムに関するものである。
近年、資源や環境保護の観点から、一般廃棄物や産業廃棄物の焼却によって発生した焼却灰(主灰、飛灰、燃え殻、煤塵)や最終処分場に埋め立て処分された焼却灰、あるいはセメント工場から発生するクリンカダスト等の塩素含有灰を、セメント原料等として再利用する技術が開発されつつある。
ところが、上記塩素含有灰には、灰の種類にもよるものの、概ね10%〜25%といった高い濃度で塩素を含有している。塩素の存在形態については、大部分はNaCl、KCl、CaCl(OH)、CaCl等の水に可溶性の塩素化合物として含まれており、さらに一部はフリーデル氏塩(3CaO・Al2O3・CaCl2・10H2O)等の難溶性の塩素化合物として含まれている。
このため、上記塩素含有灰を、上記セメント原料等として再利用するためには、予め上記塩素含有灰に含まれる塩素分を用途において要求される濃度以下まで除去しておく必要がある。
そこで、例えば下記特許文献1においては、焼却灰に水を添加してpHを調整しつつ洗浄と固液分離とを繰り返す多段洗浄によって、主として水溶性の塩素化合物を除去する焼却灰の処理方法が提案されている。
ところで、このような多段洗浄の過程において固液分離を行うに際して、従来より沈降分離機、遠心分離機、真空ベルトフィルター、フィルタープレス等の技術が広く知られている。しかしながら、上記焼却灰のような塩素含有灰の多段洗浄における固液分離に、例えば全て沈降分離機のみを用いると、灰スラリーが過度に微細で沈降速度や圧密濃度が低い場合に洗浄液の分離および脱塩率が低下するとともに、灰の物理性状によって脱水性能が大きく左右されるために、安定した脱塩処理を行うことが難しいという問題点がある。
また、遠心分離機による固液分離においては、処理する灰の粒径が微細化した場合の固液分離が難しいうえに、異物等により破損や摩耗が生じ易いという問題点がある。これに対して、真空ベルトフィルターにあっては、減圧による吸引濾過を行うために、灰の物理性状によって脱水性能が左右されにくいという利点はあるものの、固液分離に真空ベルトフィルターのみを用いると、膨大な量のスラリー処理を行うことにより装置が巨大化し、初期設備コストやランニングコストが増大してしまうとともに、到達含水率が50%程度であるために、最終段階の脱水には不十分であるという問題点がある。
さらに、フィルタープレスによる固液分離においては、灰の物理性状によって脱水性能が左右され難く、さらに含水率が最も低いケーキが得られるが、バッチ処理になるために、多段で使用すると操作が複雑化し、結果として各々の装置への負担が非常に高くなってしまう問題点がある。
また、上記多段洗浄のみによっては、上述した塩素含有灰に含まれるフリーデル氏塩等の難溶性の塩素を除去することはできない。そこで、このようなフリーデル氏塩等の水に難溶性の塩素の除去方法として、下記特許文献2においては、第1洗浄工程において洗浄された焼却灰のpHを酸で制御することにより、当該酸で難溶性物質を溶解させる焼却灰の処理方法が提案されている。
しかしながら、上記焼却灰の処理方法にあっては、酸による難溶性物質の溶解作用では、分解効率が低く、よって脱塩効率に劣るとともに、試薬コストが嵩んで経済性にも劣るという問題点がある。
特開2016−019968号公報 特開2008−055395号公報
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、多段洗浄の各段階において合理的な固液分離手段を採用するとともに、さらに難溶性の塩素の除去手段も組み合わせることにより、塩素を高濃度で含有する塩素含有灰から効率的に水に可溶性および難溶性の塩素を除去することが可能になる塩素含有灰の処理方法および処理システムを提供することを課題とするものである。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の本発明に係る塩素含有灰の処理方法は、塩素含有灰に水を加えて撹拌洗浄する洗浄工程と、この洗浄工程を経た灰スラリーに高分子凝集剤を加えて沈降分離する灰スラリーの濃縮工程と、この濃縮工程から排出された灰の濃縮スラリーを真空ベルトフィルターによって脱水する第1の脱水工程と、この脱水工程から排出された灰の脱水ケーキを水で分散して二酸化炭素含有ガスを加えるとともに加温する高度脱塩工程と、この高度脱塩工程を経たスラリーをフィルタープレスで脱水して洗浄灰ケーキとする第2の脱水工程とを備えることを特徴とするものである。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、上記塩素含有灰に水を加えて振動ミルによって混合して湿式粉砕する粉砕工程を実施した後に、上記洗浄工程を行うことを特徴とするものである。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、上記第2の脱水工程によって得られた洗浄ケーキを400℃以上に加熱する乾燥工程を有することを特徴とするものである。
請求項4に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、上記フィルタープレスから排出された濾過水を上記粉砕工程または上記洗浄工程において加える上記水の少なくとも一部として用いることを特徴とするものである。
また、請求項5に記載の本発明に係る塩素含有灰の処理システムは、塩素含有灰に水を加えて撹拌洗浄する撹拌洗浄槽と、この撹拌洗浄槽で洗浄された灰スラリーに高分子凝集剤を加えて沈降分離する沈降分離槽と、この沈降分離槽から排出された灰の濃縮スラリーを脱水する真空ベルトフィルターと、この真空ベルトフィルターで脱水された脱水ケーキに水を加えた洗浄灰スラリーに二酸化炭素含有ガスを加えるとともに加温する高度脱塩槽と、この高度脱塩槽で脱塩処理されたスラリーを脱水するフィルタープレスとを備えることを特徴とするものである。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の発明において、上記撹拌洗浄槽の前段に、上記塩素含有灰に水を加えて湿式粉砕する振動ミルが配置されていることを特徴とするものである。
請求項7に記載の発明は、請求項5または6に記載の発明において、上記フィルタープレスの後段に、上記フィルタープレスによって脱水された洗浄ケーキを400℃以上に加熱する乾燥装置が配置されていることを特徴とするものである。
請求項8に記載の発明は、請求項6に記載の発明において、上記フィルタープレスからの濾過水の排出ラインは、上記振動ミルまたは上記撹拌洗浄槽への加水ラインに接続されていることを特徴とするものである。
なお、請求項1〜8のいずれかに記載の発明において、塩素含有灰とは、一般廃棄物や産業廃棄物の焼却によって発生した焼却灰(主灰、飛灰、燃え殻、煤塵)や最終処分場に埋め立て処分された焼却灰、あるいはセメント工場から発生するクリンカダスト等を総称するものである。
請求項1〜8のいずれかに記載の発明によれば、塩素含有灰に水を加えて撹拌洗浄した後に高分子凝集剤を加えて、簡易な構造で大量処理が可能な沈降分離により濃縮した灰スラリーとしているために、初期段階において好適な量の水を加えて、例えば固体:液体の比率を1:5〜1:15といった値にして効果的な可溶性塩素の除去を行うことができる。
次いで、上記沈降分離による濃縮工程から排出された濃縮スラリーを、真空ベルトフィルターによって脱水しているために、吸引濾過により灰の性状に拘わらず安定した脱水を行うことができるとともに、比較的低い初期設備コストやランニングコストによって高い処理能力で連続処理を行うことができる。
このようにして可溶性の塩素を除去された脱水ケーキに対して、さらに水で分散して二酸化炭素含有ガスを加えるとともに加温する高度脱塩工程を行っているために、フリーデル氏塩のような難溶性の塩素化合物を分解して塩素を浸出させて水側に移行させることができる。この際に、上記洗浄工程によって可溶性の塩素を除去して濃度が十分に低下した脱水ケーキに対して、高度脱塩工程を行っているために、少ない二酸化炭素ガスによって効率的に難溶性の塩素を除去することができる。
そして、可溶性および難溶性の塩素を除去して得られたスラリーを、最も低含有率まで脱水可能なフィルタープレスで脱水しているために、25%〜40%の含水率の洗浄灰ケーキとすることができる。加えて、上記洗浄灰ケーキに洗浄水による貫通洗浄を施せば、一層脱塩性も高めることが可能になる。
この結果、多段洗浄の各段階において順次沈降分離、真空ベルトフィルターおよびフィルタープレスといった合理的な固液分離手段を採用するとともに、上記多段洗浄によって可溶性の塩素が除去されたスラリーに対して、さらに難溶性の塩素を除去する高度脱塩工程も組み合わせることにより、塩素を高濃度で含有する塩素含有灰から効率的に水に可溶性および難溶性の塩素を除去することが可能になる。
ところで、一般に処理対象となる塩素含有灰のうちには、含有している酸化カルシウムや水酸化カルシウムが、保存中に空気中の水分や二酸化炭素と反応して炭酸カルシウムを生成し、塊状粒子をなしているものが多くある。このように塊状粒子となった塩素含有灰は、内部の塩素の除去効果が低下するのみならず、表面に撥水性が生じて円滑な洗浄自体が難しくなる場合も生じる。
このような塩素含有灰を処理対象とする場合には、請求項2または6に記載の発明のように、予め、上記塩素含有灰に水を加えて振動ミルによって混合して湿式粉砕すれば、上記塩素含有灰を微細化させてハンドリング性を高めるとともに、親水性を向上させて後段における洗浄効率を向上させるできるために好適である。
さらに、フィルタープレスによる第2の脱水工程によって得られた洗浄ケーキは、最終的にセメント原料等になり得るが、請求項3または7に記載の発明のように、フィルタープレスによる第2の脱水工程によって得られた洗浄ケーキを、400℃以上に加熱して乾燥することにより、予め付着している水分を除去しておけば、洗浄灰を再資源化利用する場合の作業性(ハンドリング性)や輸送効率が向上させることができる。
また、水分を乾燥させて除外することにより単純に重量が軽減でき、輸送コストも軽減することができる。また特に、400℃以上に乾燥することにより、上記洗浄灰ケーキに残留していたダイオキシン類などを無害化することもできる。
さらに、上記フィルタープレスから発生する濾過液は、適切に排水処理して放流してもよいが、請求項4または8に記載の発明のように、最初段の振動ミルの洗浄水もしくは微細化スラリーの洗浄水に再利用することにより、水の節約(コストの削減)を図ることができる。
すなわち、フィルタープレスの濾過液は、洗浄の最終段で Cl濃度は洗浄が進行しているために比較的Cl濃度は低減されている。一方で、石膏成分の溶解が進行することによりSO4 2−イオンを比較的多く含んでいる。このような洗浄水を湿式ミルや微細化スラリーの洗浄水として用いると、SO4 2−イオンがフリーデル氏塩構造中の塩素とイオン交換反応してClを放出するため、より脱塩を促進させることができる。
本発明に係る塩素含有灰の処理システムの一実施形態を示す概略構成図である。 本発明に係る塩素含有灰の処理方法の一実施形態を説明するためのフロー図である。 本発明に係る塩素含有灰の処理方法の他の実施形態を説明するためのフロー図である。 振動ミルの好適な条件を確認するために実施した試験の結果を示す図表である。 高度脱塩処理の条件を確認するために実施した試験の結果を示すグラフである。 高度脱塩処理の条件を確認するために実施した試験の結果を示すグラフである。 本発明の実施例と対比した比較例1のフロー図である。 本発明の実施例と対比した比較例2のフロー図である。 本発明の実施例と対比した比較例3のフロー図である。
図1は、本発明に係る塩素含有灰の処理システムの一実施形態を示すもので、この処理システムは、
焼却灰(塩素含有灰)に洗浄水を加えて湿式粉砕する振動ミル1と、この振動ミル1で粉砕された焼却灰に洗浄水を加えて撹拌洗浄する撹拌洗浄槽2と、この撹拌洗浄槽2で洗浄された灰スラリーに高分子凝集剤を加えて沈降分離する沈降分離槽3と、この沈降分離槽3から排出された灰の濃縮スラリーを脱水する真空ベルトフィルター4と、この真空ベルトフィルター4で脱水された脱水ケーキに洗浄水を加えた洗浄灰スラリーに二酸化炭素ガスを加えるとともに蒸気で加温する高度脱塩槽5と、この高度脱塩槽5で脱塩処理されたスラリーを脱水するフィルタープレス6と、このフィルタープレス6によって脱水された洗浄ケーキを400℃以上に加熱する乾燥装置(図示を略す。)とから概略構成されたものである。
ここで、上記洗浄灰ケーキの乾燥装置としては、ロータリーキルンなどの回転炉、流動床炉、静置炉、等を使うことができる。
また、この処理システムにおいては、沈降分離槽3からの上澄水、真空ベルトフィルター4からの濾過水およびフィルタープレス6からの濾過水を排水処理設備7に送る排水ライン8が設けられている。
次に、上記構成からなる処理システムを用いた本発明に係る塩素含有灰の処理方法の一実施形態について説明する。
先ず、焼却灰と洗浄水を振動ミル1に投入し、粉砕、懸濁および洗浄を行う。これは、焼却灰には、粉体状および塊状のものがあり、塊状の焼却灰は粒子内部に塩素が残留しやすく、脱塩性能の低下を引き起こすとともに、配管やポンプでトラブルを引き起こすためである。また、表面に撥水性が生じてしまった焼却灰については、振動ミル1によって、十分に親水および懸濁させ、円滑な洗浄をすることができる。この際に、特に塊状の焼却灰における振動ミル1による微細化スラリーへの処理条件は、液固比は1.5(液体:固体=3:2)、滞留時間は3〜5分が最適である。
振動ミル1におけるこれらの最適な処理条件は、以下の試験によって得られたものである。この試験においては、液固比と粉砕時間を適宜変更し、粉砕後の微細化スラリーを1mmスクリーンに供し、1mmを超える未粉砕物の存在の有無を確認した。また、未粉砕物が存在する場合は105℃、24時間で乾燥処理後に秤量し、振動ミル1で供した焼却灰サンプル重量に対する重量割合を「1mmを超える未粉砕物割合」として算出した。その結果、図4に示すように、液固比が1.5以上であって、かつ粉砕時間3分以上の粉砕条件であれば、1mm以上の未粉砕物は確認できず、よって十分な粉砕処理が達成されることが確認された。
次いで、振動ミル1から排出された微細化スラリーを、さらに洗浄水を加水して撹拌洗浄槽2において撹拌洗浄することにより、可溶成分を十分に溶解する。このときの加水後の加水スラリーの液固比は5:1〜15:1が好ましく、10:1が最適である。
このようにして撹拌洗浄槽2において可溶成分を溶解した後に、さらに沈降分離槽3に送り、焼却灰粒子をフロック化して沈降分離しやすくするための高分子凝集剤を加えて加水スラリーを沈降分離し、上澄水と濃縮スラリーに分離する。この際に、上記高分子凝集剤としては、アニオン系高分子凝集剤がよく、その添加量は1〜5ppmが最適である。なお、フロック生成時の撹拌は緩速撹拌を行い、フロック破壊を防ぐ。
この沈降分離槽3において分離された濃縮スラリーの濃度は、焼却灰の粒子の沈降特性などによって変動するが、概ね100〜200g/L程度である。また、上澄水には、鉛などの重金属類を含むため、排水ライン8から排水処理設備7に送って、適切に排水処理した後に放流する。
次いで、上記濃縮スラリーを、真空ベルトフィルター4に送ってさらに脱水処理する(第1の脱水工程)。この真空ベルトフィルター4は、連続式で大量処理が可能であり、かつ焼却灰粒子の沈降特性に関係なく、安定した含水率の脱水ケーキが得られる。この真空ベルトフィルター4において脱水されて得られた脱水ケーキの含水率は、焼却灰粒子の密度や粒径や濾過時間により多少変動するが50〜80%である。また、この時点で洗浄された焼却灰中のCl濃度は1wt%程度まで減少する。
なお、これと平行して真空ベルトフィルター4上の脱水ケーキに清澄水によるシャワー洗浄を行うとさらに脱塩が促進される。他方、真空ベルトフィルター4から発生する濾過液は、沈降分離槽の上澄水と同様に、排水ライン8から排水処理設備7に送って適切に排水処理した後に放流する。
次いで、脱水ケーキは、高度脱塩槽5において洗浄水に分散し、スラリーとする。このときの洗浄灰スラリー濃度は、100〜200g/Lである。そして、この高度脱塩槽5において、難溶解性の塩素化合物を分解するため、上記洗浄灰スラリーを蒸気等によって加温しながら二酸化炭素含有ガスの吹込みを行い、高度脱塩処理を施す。
すると、下式に示すように、COガスにより難溶性塩素化合物が炭酸化し、分解して溶液に塩素が浸出する。また、このときの液温を40〜80℃に加温することにより、反応を促進させることができる。なお、二酸化炭素含有ガスについては、純COガス、洗浄灰ケーキの乾燥装置の排ガス、セメント製造キルンの排ガス、化石燃料や可燃物を燃焼あるいは焼却した際に発生した排ガスなどを用いることができる。
3CaO・Al2O3・CaCl2・10H2O(s) + 3CO2(g) → 3CaCO3(s) + 2Al(OH)3(s) + Ca2+(aq) + 2Cl(aq) + 7H2O
そして次に、難溶性の塩素化合物が除去された高度脱塩処理スラリーをフィルタープレス6で固液分離して、洗浄灰ケーキを得る(第2の脱水工程)。このとき洗浄灰ケーキを洗浄水で貫通洗浄することにより、脱塩率をより向上させることができる。このフィルタープレス6により得られた洗浄灰ケーキの含水率は25〜40%と低く、余剰な水分が付着していない結果、重量も軽減されてハンドリング性も向上する。
他方、フィルタープレス5から発生する濾過液は、同様の排水ライン8から排水処理設備7に送って、適切に排水処理して放流してもよいが、後述する実施例2(図3参照)のように最初段の振動ミル1の洗浄水、もしくは撹拌洗浄槽2における微細化スラリーの洗浄水に再利用すれば、上述したように、含有するSO4 2−イオンがフリーデル氏塩構造中の塩素とイオン交換反応してClを放出するため、より一層脱塩が促進される。
次いで、上記洗浄灰ケーキを乾燥装置に送って、乾燥することにより乾燥洗浄灰を得る。この際の加熱温度としては、洗浄灰ケーキに残留していたダイオキシン類などを無害化する観点から、400℃以上であることが好ましい。このようにして得られた乾燥洗浄灰は、セメント原料等として再利用することができる。
以上説明したように、上記構成からなる塩素含有灰の処理システムおよびこれを用いた処理方法によれば、予め、塩素含有灰に水を加えて振動ミル1によって混合して湿式粉砕しているために、塩素含有灰を微細化させてハンドリング性を高めるとともに、親水性を向上させて後段における洗浄効率を向上させることができる。
加えて、後段の洗浄の各段階において順次沈降分離槽2、真空ベルトフィルター3およびフィルタープレス6といった合理的な順序で固液分離手段を採用するとともに、上記多段洗浄によって可溶性の塩素が除去されたスラリーに対して、さらに難溶性の塩素を除去する高度脱塩工程も組み合わせることにより、塩素を高濃度で含有する塩素含有灰から効率的に水に可溶性および難溶性の塩素を除去することが可能になる。
すなわち、図5および図6は、焼却飛灰Aに対して、スラリー液相中の種々の塩素濃度およびカルシウム濃度において、60℃加温、純CO2ガスを原灰1kgあたり1NL/minの流量で添加して高度脱塩処理を試験した結果を示すものである。これらの図から、液相中の塩素濃度およびカルシウム濃度が2.0g/L以下である場合に、下記の反応式の平衡が右辺に移動して反応が促進されて塩素が浸出し、この結果十分に洗浄灰中の塩素濃度が低減していることが判る。
3CaO・Al2O3・CaCl2・10H2O(s) + 3CO2(g) → 3CaCO3(s) + 2Al(OH)3(s) + Ca2+(aq) + 2Cl(aq) + 7H2O
この結果、多段洗浄の各段階において合理的な固液分離手段を採用するとともに、さらに真空ベルトフィルター3による固液分離後に難溶性の塩素の除去手段も組み合わせることにより、塩素を高濃度で含有する塩素含有灰から効率的に水に可溶性および難溶性の塩素を除去することができる。
なお、上記実施形態においては、沈降分離槽3からの上澄水、ベルトフィルター4からの濾過水およびフィルタープレスからの濾過水を、いずれも排水処理設備7に送って処理する場合についてのみ説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、特にフィルタープレス6からの濾過水の排出ライン8については、図3に示すように、振動ミル1または撹拌洗浄槽2への加水ラインに接続してもよい。
この場合には、フィルタープレス6からの濾過液は、洗浄の最終段で Cl濃度は洗浄が進行しているために比較的Cl濃度は低減されている一方で、石膏成分の溶解によりSO4 2−イオンを比較的多く含んでいるために、SO4 2−イオンがフリーデル氏塩構造中の塩素とイオン交換反応してClを放出するため、より脱塩を促進させることができる。
(実施例1)
図2に示す本発明の処理方法の一実施形態に基づいて、実施例1を行った。
先ず、焼却飛灰原灰Aの焼却飛灰原灰10kgとその1.5倍量の洗浄水を準備した。そして、両者を振動ミル1に滞留時間が3分となるように連続投入し、連続的に粉砕洗浄処理を行い、微細化スラリーを作製した。粉砕洗浄処理後の微細化スラリーは、目開き1mmのスクリーンに供し、全く未粉砕物が存在しないことを確認した。
次いで、微細化スラリーに焼却飛灰原灰の8.5倍量の洗浄水を添加し、粉砕洗浄処理の際の加水量と合わせて、原灰の10倍量の水量となるような加水スラリーを作製した。加水スラリーは、撹拌洗浄槽2において15分間の撹拌洗浄を施した。
続いて、加水スラリーを沈降分離槽3に供し、沈降分離槽3内の濃度が3ppmになるようにアニオン系高分子凝集剤(商品名ダイヤフロックAP-825B)を添加して緩慢撹拌して混合した後に、沈降分離処理を実施した。沈降分離処理によって、加水スラリーの全容積の半分量の上澄水を分離し、上澄水分離後の残存分を濃縮スラリーとした。
次に、上記濃縮スラリーを真空ベルトフィルター4に供給し、濾過による脱水処理を行った。また、これと併行してシャワー洗浄水を導入し、ベルトフィルター上で灰粒子のシャワー洗浄も実施した。そして、濃縮スラリー中に元来含まれていた液およびシャワー洗浄水を十分に脱水して濾過液として分離した後、脱水ケーキを得た。脱水ケーキの含水率は48%であった。
続いて、脱水ケーキに洗浄水を添加し、スラリーを作製した。この時の液相中の塩素濃度は2.0g/L、カルシウム濃度は1.7g/Lであった。この洗浄灰スラリーを、高度脱塩槽5において撹拌しながら蒸気を吹込み、60℃にスラリー温度が達した後、純COガスを焼却飛灰原灰1kgあたり1NL/minの流量で吹込み、30分間高度脱塩処理を実施し、高度脱塩洗浄灰スラリーを得た。
次いで、高度脱塩洗浄灰スラリーをフィルタープレス6に供し、固液分離操作を行った。フィルタープレス6による固液分離操作においては、スラリー導入、予備圧搾、貫通洗浄水による貫通洗浄、圧搾、脱滓により、洗浄灰ケーキとフィルタープレス濾過水を得た。貫通洗浄水の水量は焼却飛灰原灰の4倍量の水量とした。得られた洗浄灰ケーキの含水率は34%であった。
続いて、洗浄灰ケーキを乾燥装置に供し、乾燥処理を行った。乾燥装置は外熱式ロータリーキルンを用いた。処理温度は400℃、保持時間10分間とし、乾燥処理後、乾燥洗浄灰を得た。乾燥洗浄灰中に含まれるCl濃度は3400ppm、ダイオキシン類含有濃度は0.001 ng-TEQ/g未満であり、十分な脱塩処理と無害化処理ができた。
(実施例2)
図3に示す本発明の処理方法の他の実施形態に基づいて、実施例2を行った。
この実施例2においては、実施例1において得られたフィルタープレス濾過水を、振動ミルに供する洗浄水、微細化スラリーに添加する洗浄水に利用し、焼却飛灰原灰Aを実施例1と同様の操作で処理を実施し、乾燥洗浄灰を得た。乾燥洗浄灰中に含まれるCl濃度は3000ppm、ダイオキシン類含有濃度は0.001 ng-TEQ/g未満であり、十分な脱塩処理と無害化処理ができた。
(比較例1)
図7は、比較例1の処理方法のフロー図であり、本発明と異なる点は、高度脱塩槽5による高度脱塩処理を行わない点に有る。
その他の条件については、同様であり、先ず焼却飛灰原灰Aの焼却飛灰原灰10kgとその1.5倍量の洗浄水を準備した。両者を振動ミルに滞留時間が3分となるように連続投入し、連続的に粉砕洗浄処理を行い、微細化スラリーを作製した。粉砕洗浄処理後の微細化スラリーは目開き1mmのスクリーンに供し、全く未粉砕物が存在しないことを確認した。
次いで、微細化スラリーに焼却飛灰原灰の8.5倍量の洗浄水を添加し、粉砕洗浄処理の際の加水量と合わせて、原灰の10倍量の水量となるような加水スラリーを作製した。加水スラリーは15分間の撹拌洗浄を施した。
続いて、加水スラリーを沈降分離槽に供し、沈降分離槽内の濃度が3ppmになるようにアニオン系高分子凝集剤(商品名ダイヤフロックAP-825B)を添加して緩慢撹拌して混合した後に、沈降分離処理を実施した。沈降分離処理によって、加水スラリーの全容積の半分量の上澄水を分離し、上澄水分離後の残存分を濃縮スラリーとした。
次に、濃縮スラリーを真空ベルトフィルターに供し、濾過による脱水処理を行った。また濾過の過程において、シャワー洗浄水を導入し、ベルトフィルター上で灰粒子のシャワー洗浄も実施した。濃縮スラリー中に元来含まれていた液およびシャワー洗浄水を十分に脱水して濾過液として分離した後、脱水ケーキを得た。脱水ケーキの含水率は48%であった。
続いて、脱水ケーキに洗浄水を添加し、洗浄灰スラリーを作製した。この時の液相中の塩素濃度は2.0g/L、カルシウム濃度は1.7g/Lであった。
次いで、洗浄灰スラリーを蒸気吹込みもCO2ガス吹込みも実施せずに30分間撹拌後、フィルタープレスに供し、固液分離操作を行った。フィルタープレスによる固液分離操作は、スラリー導入、予備圧搾、貫通洗浄水による貫通洗浄、圧搾、脱滓により、洗浄灰ケーキとフィルタープレス濾過水を得た。貫通洗浄水の水量は焼却飛灰原灰の4倍量の水量とした。得られた洗浄灰ケーキの含水率は34%であった。
この洗浄灰ケーキを乾燥装置に供し、乾燥処理を行った。乾燥装置は外熱式ロータリーキルンを用いた。処理温度は400℃、保持時間10分間とし、乾燥処理後、乾燥洗浄灰を得た。乾燥洗浄灰中に含まれるCl濃度は8000ppm、ダイオキシン類含有濃度は0.001 ng-TEQ/g未満であり、塩素濃度は十分に下がりきらなかった。
(比較例2)
図8は、比較例2の処理方法のフロー図であり、本発明と異なる点は、ベルトフィルターによる脱水の有無である。
その他の条件については、同様に、焼却飛灰原灰Aの焼却飛灰原灰10kgとその1.5倍量の洗浄水を準備した。両者を振動ミルに滞留時間が3分となるように連続投入し、連続的に粉砕洗浄処理を行い、微細化スラリーを作製した。粉砕洗浄処理後の微細化スラリーは目開き1mmのスクリーンに供し、全く未粉砕物が存在しないことを確認した。
次いで、微細化スラリーに焼却飛灰原灰の8.5倍量の洗浄水を添加し、粉砕洗浄処理の際の加水量と合わせて、原灰の10倍量の水量となるような加水スラリーを作製した。加水スラリーは15分間の撹拌洗浄を施した。
続いて、加水スラリーを沈降分離槽に供し、沈降分離槽内の濃度が3ppmになるようにアニオン系高分子凝集剤(商品名ダイヤフロックAP-825B)を添加して緩慢撹拌して混合した後に、沈降分離処理を実施した。沈降分離処理によって、加水スラリーの全容積の半分量の上澄水を分離し、上澄水分離後の残存分を濃縮スラリーとした。
次に、濃縮スラリーに洗浄水を添加し、スラリーを作製した。この時の液相中の塩素濃度は4.3g/L、カルシウム濃度は4.2g/Lであった。この洗浄灰スラリーを撹拌しながら、蒸気を吹込み、60℃にスラリー温度が達した後、CO2ガスを焼却飛灰原灰1kgあたり1NL/minの流量で吹込み30分間高度脱塩処理を実施し、高度脱塩洗浄灰スラリーを得た。
続いて、高度脱塩洗浄灰スラリーをフィルタープレスに供し、固液分離操作を行った。フィルタープレスによる固液分離操作は、スラリー導入、予備圧搾、貫通洗浄水による貫通洗浄、圧搾、脱滓により、洗浄灰ケーキとフィルタープレス濾過水を得た。貫通洗浄水の水量は焼却飛灰原灰の4倍量の水量とした。得られた洗浄灰ケーキの含水率は34%であった。
次いで、洗浄灰ケーキを乾燥装置に供し、乾燥処理を行った。乾燥装置は外熱式ロータリーキルンを用いた。処理温度は400℃、保持時間10分間とし、乾燥処理後、乾燥洗浄灰を得た。乾燥洗浄灰中に含まれるCl濃度は5700ppm、ダイオキシン類含有濃度は0.001 ng-TEQ/g未満であり、塩素濃度は十分に下がりきらなかった。
(比較例3)
図9は、比較例3の処理方法のフロー図であり、本発明と異なる点は、高度脱塩処理を沈降分離処理の前に実施したことである。
但し、初期条件は、同様に、焼却飛灰原灰Aの焼却飛灰原灰10kgとその1.5倍量の洗浄水を準備した。両者を振動ミルに滞留時間が3分となるように連続投入し、連続的に粉砕洗浄処理を行い、微細化スラリーを作製した。粉砕洗浄処理後の微細化スラリーは目開き1mmのスクリーンに供し、全く未粉砕物が存在しないことを確認した。
次いで、微細化スラリーに焼却飛灰原灰の8.5倍量の洗浄水を添加し、粉砕洗浄処理の際の加水量と合わせて、原灰の10倍量の水量となるような加水スラリーを作製した。加水スラリーは15分間の撹拌洗浄を施した。この時の液相中の塩素濃度は22.0g/L、カルシウム濃度は10.0g/Lであった。
そして、次工程において、加水スラリーを撹拌しながら、蒸気を吹込み、60℃にスラリー温度が達した後、CO2ガスを焼却飛灰原灰1kgあたり1NL/minの流量で吹込み30分間高度脱塩処理を実施し、高度脱塩洗浄灰スラリーを得た。
続いて、高度脱塩洗浄灰スラリーを真空ベルトフィルターに供し、濾過による脱水処理を行った。また濾過の過程において、シャワー洗浄水を導入し、ベルトフィルター上で灰粒子のシャワー洗浄も実施した。濃縮スラリー中に元来含まれていた液およびシャワー洗浄水を十分に脱水して濾過液として分離した後、脱水ケーキを得た。脱水ケーキの含水率は45%であった。
次に、脱水ケーキに洗浄水を添加し、スラリーを作製し、フィルタープレスに供し、固液分離操作を行った。フィルタープレスによる固液分離操作は、スラリー導入、予備圧搾、貫通洗浄水による貫通洗浄、圧搾、脱滓により、洗浄灰ケーキとフィルタープレス濾過水を得た。貫通洗浄水の水量は焼却飛灰原灰の4倍量の水量とした。得られた洗浄灰ケーキの含水率は34%であった。
続いて、洗浄灰ケーキを乾燥装置に供し、乾燥処理を行った。乾燥装置は外熱式ロータリーキルンを用いた。処理温度は400℃、保持時間10分間とし、乾燥処理後、乾燥洗浄灰を得た。乾燥洗浄灰中に含まれるCl濃度は7100ppm、ダイオキシン類含有濃度は0.001 ng-TEQ/g未満であり、塩素濃度は十分に下がりきらなかった。
なお、本実施形態および実施例において、各固形物中のCl濃度は固体を酸溶解後に溶解液中の塩素濃度を電量滴定装置で測定して分析した。液相中のカルシウムと塩素濃度についてはイオン電極によって測定を行った。また含水率に関しては105℃、24時間乾燥処理で測定を行った。ダイオキシン類分析については環境省告示第92号 第3「ガスクロマトグラフ質量分析計により測定する方法」によって分析を行った。
1 振動ミル
2 撹拌洗浄槽
3 沈降分離槽
4 ベルトフィルター
5 高度脱塩槽
6 フィルタープレス

Claims (8)

  1. 塩素含有灰に水を加えて撹拌洗浄する洗浄工程と、この洗浄工程を経た灰スラリーに高分子凝集剤を加えて沈降分離する灰スラリーの濃縮工程と、この濃縮工程から排出された灰の濃縮スラリーを真空ベルトフィルターによって脱水する第1の脱水工程と、この脱水工程から排出された灰の脱水ケーキを水で分散して二酸化炭素含有ガスを加えるとともに加温する高度脱塩工程と、この高度脱塩工程を経たスラリーをフィルタープレスで脱水して洗浄灰ケーキとする第2の脱水工程とを備えることを特徴とする塩素含有灰の処理方法。
  2. 上記塩素含有灰に水を加えて振動ミルによって混合して湿式粉砕する粉砕工程を実施した後に、上記洗浄工程を行うことを特徴とする請求項1に記載の塩素含有灰の処理方法。
  3. 上記第2の脱水工程によって得られた洗浄ケーキを400℃以上に加熱する乾燥工程を有することを特徴とする請求項1または2に記載の塩素含有灰の処理方法。
  4. 上記フィルタープレスから排出された濾過水を上記粉砕工程または上記洗浄工程において加える上記水の少なくとも一部として用いることを特徴とする請求項2に記載の塩素含有灰の処理方法。
  5. 塩素含有灰に水を加えて撹拌洗浄する撹拌洗浄槽と、この撹拌洗浄槽で洗浄された灰スラリーに高分子凝集剤を加えて沈降分離する沈降分離槽と、この沈降分離槽から排出された灰の濃縮スラリーを脱水する真空ベルトフィルターと、この真空ベルトフィルターで脱水された脱水ケーキに水を加えたスラリーに二酸化炭素含有ガスを加えるとともに加温する高度脱塩槽と、この高度脱塩槽で脱塩処理されたスラリーを脱水するフィルタープレスとを備えることを特徴とする塩素含有灰の処理システム。
  6. 上記撹拌洗浄槽の前段に、上記塩素含有灰に水を加えて湿式粉砕する振動ミルが配置されていることを特徴とする請求項5に記載の塩素含有灰の処理システム。
  7. 上記フィルタープレスの後段に、上記フィルタープレスによって脱水された洗浄ケーキを400℃以上に加熱する乾燥装置が配置されていることを特徴とする請求項5または6に記載の塩素含有灰の処理システム。
  8. 上記フィルタープレスからの濾過水の排出ラインは、上記振動ミルまたは上記撹拌洗浄槽への加水ラインに接続されていることを特徴とする請求項6に記載の塩素含有灰の処理システム
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