JP2003164010A - 電動車両駆動制御装置、電動車両駆動制御方法及びそのプログラム - Google Patents

電動車両駆動制御装置、電動車両駆動制御方法及びそのプログラム

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JP2003164010A
JP2003164010A JP2001358868A JP2001358868A JP2003164010A JP 2003164010 A JP2003164010 A JP 2003164010A JP 2001358868 A JP2001358868 A JP 2001358868A JP 2001358868 A JP2001358868 A JP 2001358868A JP 2003164010 A JP2003164010 A JP 2003164010A
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control device
drive motor
generator
torque
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JP2001358868A
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Masayoshi Yanagida
将義 柳田
Toshio Ogoshi
利夫 大越
Hiroyuki Kojima
博幸 小島
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Aisin AW Co Ltd
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Aisin AW Co Ltd
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    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
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    • Y02T10/72Electric energy management in electromobility

Abstract

(57)【要約】 【課題】ゼロ回転制御及び弱め界磁制御が行われている
ときでも、エネルギー収支を正確に判定することができ
るようにする。 【解決手段】電動機械と、インバータ29と、電動機械
の制御を行う第1の制御装置と、第1の制御装置の上位
に位置する第2の制御装置とを有する。そして、第2の
制御装置は、電動機械を駆動したときに発生する動力損
失を算出する動力損失算出処理手段91、並びに動力損
失、電動機械を駆動するためにインバータ29に入力さ
れる電力、及び電動機械を駆動したときに電動機械から
出力される動力に基づいて電動機械におけるエネルギー
収支を判定し、判定結果に基づいて第1の制御装置以下
のシステムが異常であるかどうかを判断するエネルギー
収支判定処理手段93を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電動車両駆動制御
装置、電動車両駆動制御方法及びそのプログラムに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電動車両としての電気自動車に搭
載され、電動機械としての駆動モータのトルク、すなわ
ち、駆動モータトルクを発生させ、該駆動モータトルク
を駆動輪に伝達するようにした車両駆動装置において、
駆動モータは、力行(駆動)時に、バッテリから直流の
電流を受けて駆動され、前記駆動モータトルクを発生さ
せ、回生(発電)時に、電気自動車のイナーシャによっ
てトルクを受け、直流の電流を発生させ、該電流をバッ
テリに供給するようになっている。
【0003】また、電動車両としてのハイブリッド型車
両に搭載され、エンジンのトルク、すなわち、エンジン
トルクの一部を発電機(発電機モータ)に、残りを駆動
輪に伝達するようにした車両駆動装置においては、サン
ギヤ、リングギヤ及びキャリヤを備えたプラネタリギヤ
ユニットを有し、前記キャリヤとエンジンとを連結し、
リングギヤと駆動輪とを連結し、サンギヤと発電機とを
連結し、前記リングギヤ及び駆動モータから出力された
回転を駆動輪に伝達して駆動力を発生させるようにして
いる。
【0004】ところで、前記車両駆動装置においては、
いずれも駆動モータと駆動モータ制御装置との間にイン
バータが配設され、該インバータは、駆動モータ制御装
置から送られる駆動信号に従って駆動され、バッテリか
ら直流の電流を受けて、U相、V相及びW相の電流を発
生させ、各相の電流を駆動モータに供給するようになっ
ている。そして、駆動モータ回転速度センサによって駆
動モータの回転速度、すなわち、駆動モータ回転速度を
検出し、該駆動モータ回転速度に基づいて、例えば、駆
動モータにおけるトルク制御等の制御を行うようにして
いる。
【0005】ところで、前記インバータに供給される直
流の電流、すなわち、駆動モータインバータ電流をIM
とし、前記インバータに印加される直流の電圧、すなわ
ち、駆動モータインバータ電圧をVMとしたとき、前記
駆動モータを駆動するために前記インバータに入力され
る電力Pviは、次の式で算出することができる。
【0006】Pvi=IM・VM また、駆動モータトルクの目標値を表す駆動モータ目標
トルクをTM* とし、前記駆動モータ回転速度をNMと
したときの、前記駆動モータを駆動したときの駆動モー
タから出力される動力Pntは、次の式で算出すること
ができる。
【0007】Pnt=TM* ・NM そして、動力Pnt及び電力Pviが比例関係にあるの
で、駆動モータにおける損失を考慮すると、理論上、次
のエネルギー収支関係式が成立する。
【0008】Pnt=K・Pvi K(0<K<1):比例定数 そこで、前記エネルギー収支関係式が成立するかどうか
によって、駆動モータにおけるエネルギー収支を判定
し、エネルギー収支を判定するための変量、すなわち、
判定変量が異常であるかどうか、例えば、前記駆動モー
タ回転速度センサによる駆動モータ回転速度NMの検出
に異常が発生したかどうかを判断することができる。そ
して、前記エネルギー収支関係式が成立しない場合、例
えば、前記駆動モータ回転速度NMの検出に異常が発生
したと判断するようにしている(特開2000−141
99号公報参照)。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の車両駆動装置においては、駆動モータ回転速度NM
の目標値を表す駆動モータ目標回転速度NM* を零
(0)にして駆動モータを駆動するゼロ回転制御が行わ
れているとき、高速領域において界磁の磁束量を少なく
する弱め界磁制御が行われているとき等においては、駆
動モータにおけるエネルギー収支を正確に判定すること
ができない。
【0010】すなわち、ゼロ回転制御においては、駆動
モータ回転速度NMが零になるので、計算上、前記動力
Pntも零になるが、実際は駆動モータ目標回転速度N
*を零にして駆動モータが駆動されるので、電力Pv
iは消費され、零にはならない。したがって、動力Pn
t及び電力Pviは、前述されたような比例関係にはな
らないので、駆動モータにおけるエネルギー収支を正確
に判定することができない。
【0011】また、弱め界磁制御においては、界磁の磁
束量を少なくするためにd軸電流を供給する必要がある
ので、前記動力Pntに対して電力Pviがその分多く
消費される。したがって、この場合も、動力Pnt及び
電力Pviは、前述されたような比例関係にはならない
ので、駆動モータにおけるエネルギー収支を正確に判定
することができない。
【0012】その結果、前記駆動モータ回転速度NMの
検出に異常が発生したかどうかを正確に判断することが
できないので、駆動モータ回転速度NMに基づいて駆動
モータのトルク制御を行った場合、トルク制御を円滑に
行うことができない。
【0013】しかも、駆動モータ回転速度NMを、例え
ば、車速を算出するために使用することがあるので、車
両として様々な不具合が生じることがある。
【0014】本発明は、前記従来の車両駆動装置の問題
点を解決して、ゼロ回転制御が行われているとき、弱め
界磁制御が行われているとき等でも、エネルギー収支を
正確に判定することができ、電動機械の制御を円滑に行
うことができる電動車両駆動制御装置、電動車両駆動制
御方法及びそのプログラムを提供することを目的とす
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】そのために、本発明の電
動車両駆動制御装置においては、電動機械と、駆動信号
に従って駆動され、バッテリから直流の電流を受けて交
流の電流を発生させ、該交流の電流を前記電動機械に供
給するインバータと、前記電動機械の制御を行う第1の
制御装置と、該第1の制御装置の上位に位置する第2の
制御装置とを有する。
【0016】そして、該第2の制御装置は、前記電動機
械を駆動したときに発生する動力損失を算出する動力損
失算出処理手段、並びに前記動力損失、前記電動機械を
駆動するために前記インバータに入力される電力、及び
前記電動機械を駆動したときに電動機械から出力される
動力に基づいて電動機械におけるエネルギー収支を判定
し、判定結果に基づいて前記第1の制御装置以下のシス
テムが異常であるかどうかを判断するエネルギー収支判
定処理手段を備える。
【0017】本発明の他の電動車両駆動制御装置におい
ては、さらに、前記第2の制御装置は、制御指令値を出
力する。そして、前記第1の制御装置は、第2の制御装
置から出力された制御指令値を受けて、該制御指令値及
び実測値の関係に基づいて前記インバータに駆動信号を
送る。
【0018】本発明の更に他の電動車両駆動制御装置に
おいては、さらに、前記エネルギー収支判定処理手段
は、所定の判定変量に基づいて、前記電動機械を駆動す
るために前記インバータに入力される電力を算出する電
力算出処理手段、及び所定の判定変量に基づいて、前記
電動機械を駆動したときに電動機械から出力される動力
を算出する動力算出処理手段を備える。
【0019】本発明の更に他の電動車両駆動制御装置に
おいては、さらに、前記動力損失算出処理手段は、電動
機械の回転速度及び電動機械のトルクに基づいて動力損
失を算出する。
【0020】本発明の更に他の電動車両駆動制御装置に
おいては、さらに、前記動力損失算出処理手段は、電動
機械の回転速度、電動機械のトルク及びバッテリ電圧に
基づいて動力損失を算出する。
【0021】本発明の更に他の電動車両駆動制御装置に
おいては、さらに、前記電力算出処理手段は、インバー
タの入口側の電流及び電圧に基づいて電力を算出する。
【0022】本発明の更に他の電動車両駆動制御装置に
おいては、さらに、前記動力算出処理手段は、前記電動
機械の回転速度及び目標トルクに基づいて動力を算出す
る。
【0023】本発明の更に他の電動車両駆動制御装置に
おいては、さらに、前記電動機械はエンジンと機械的に
連結される。
【0024】本発明の更に他の電動車両駆動制御装置に
おいては、さらに、エンジンと機械的に連結された第1
の電動機械と、駆動輪と機械的に連結された第2の電動
機械とを有する。そして、前記インバータは前記第2の
電動機械に交流の電流を供給する。また、前記動力損失
算出処理手段は、前記第2の電動機械を駆動したときに
発生する動力を算出し、前記エネルギー収支判定処理手
段は、前記第2の電動機械におけるエネルギー収支を判
定し、判定結果に基づいて前記第1の制御装置以下のシ
ステムが異常であるかどうかを判断する。
【0025】本発明の更に他の電動車両駆動制御装置に
おいては、さらに、少なくとも第1〜第3の歯車要素を
備え、第1の歯車要素が前記第1の電動機械に、第2の
歯車要素が前記第2の電動機械に、第3の歯車要素が前
記エンジンに連結されるプラネタリギヤユニットを有す
る。
【0026】本発明の電動車両駆動制御方法において
は、駆動信号に従ってインバータを駆動し、該インバー
タにおいて、バッテリからの直流の電流に基づいて交流
の電流を発生させ、該交流の電流を電動機械に供給し、
第1の制御装置によって前記電動機械の制御を行い、第
2の制御装置によって、電動機械を駆動したときに発生
する動力損失を算出し、該動力損失、前記電動機械を駆
動するために前記インバータに入力される電力、及び前
記電動機械を駆動したときに電動機械から出力される動
力に基づいて電動機械におけるエネルギー収支を判定
し、判定結果に基づいて前記第1の制御装置以下のシス
テムが異常であるかどうかを判断する。
【0027】本発明の電動車両駆動制御方法のプログラ
ムにおいては、コンピュータを、電動機械を駆動したと
きに発生する動力損失を算出する動力損失算出処理手
段、並びに前記動力損失、前記電動機械を駆動するため
にインバータに入力される電力、及び前記電動機械を駆
動したときに電動機械から出力される動力に基づいて電
動機械におけるエネルギー収支を判定し、判定結果に基
づいて下位に位置する制御装置以下のシステムが異常で
あるかどうかを判断するエネルギー収支判定処理手段と
して機能させる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら詳細に説明する。
【0029】図1は本発明の実施の形態における電動車
両駆動制御装置の機能ブロック図である。
【0030】図において、25は電動機械としての駆動
モータ、29は、駆動信号に従って駆動され、図示され
ないバッテリから直流の電流を受けて交流の電流を発生
させ、該交流の電流を前記駆動モータ25に供給するイ
ンバータ、49は前記駆動モータ25の制御を行う第1
の制御装置としての駆動モータ制御装置、51は該駆動
モータ制御装置49の上位に位置する第2の制御装置と
しての車両制御装置である。
【0031】そして、該車両制御装置51は、前記駆動
モータ25を駆動したときに発生する駆動モータ25に
おける損失、すなわち、動力損失を算出する動力損失算
出処理手段91、並びに前記動力損失、前記駆動モータ
25を駆動するために前記インバータ29に入力される
電力、及び前記駆動モータ25を駆動したときに駆動モ
ータ25から出力される動力に基づいて駆動モータ25
におけるエネルギー収支を判定し、判定結果に基づいて
前記駆動モータ制御装置49以下のシステムが異常であ
るかどうかを判断するエネルギー収支判定処理手段93
を備える。
【0032】次に、電動車両としてのハイブリッド型車
両について説明する。なお、電動車両として、エンジ
ン、発電機及び駆動モータを備えたハイブリッド型車両
に代えて、エンジン及び発電機を備えず、駆動モータだ
けを備えた電気自動車、発電機を備えず、エンジン及び
駆動モータを備えたパラレル式のハイブリッド型車両に
本発明を適用することもできる。
【0033】図2は本発明の実施の形態におけるハイブ
リッド型車両の概念図である。
【0034】図において、11は第1の軸線上に配設さ
れたエンジン(E/G)、12は前記第1の軸線上に配
設され、前記エンジン11を駆動することによって発生
させられた回転を出力する出力軸、13は前記第1の軸
線上に配設され、前記出力軸12を介して入力された回
転に対して変速を行う差動歯車装置としてのプラネタリ
ギヤユニット、14は前記第1の軸線上に配設され、前
記プラネタリギヤユニット13における変速後の回転が
出力される出力軸、15は該出力軸14に固定された出
力ギヤとしての第1のカウンタドライブギヤ、16は前
記第1の軸線上に配設され、伝達軸17を介して前記プ
ラネタリギヤユニット13と連結され、更にエンジン1
1と差動回転自在に、かつ、機械的に連結された第1の
電動機械としての発電機(G)である。
【0035】前記出力軸14は、スリーブ状の形状を有
し、前記出力軸12を包囲して配設される。また、前記
第1のカウンタドライブギヤ15はプラネタリギヤユニ
ット13よりエンジン11側に配設される。
【0036】そして、前記プラネタリギヤユニット13
は、少なくとも、第1の歯車要素としてのサンギヤS、
該サンギヤSと噛(し)合するピニオンP、該ピニオン
Pと噛合する第2の歯車要素としてのリングギヤR、及
び前記ピニオンPを回転自在に支持する第3の歯車要素
としてのキャリヤCRを備え、前記サンギヤSは前記伝
達軸17を介して発電機16と、リングギヤRは出力軸
14及び所定のギヤ列を介して、前記第1の軸線と平行
な第2の軸線上に配設され、前記エンジン11及び発電
機16と差動回転自在に、かつ、機械的に連結され、か
つ、駆動輪37と機械的に連結された第2の電動機械と
しての駆動モータ(M)25及び駆動輪37と、キャリ
ヤCRは出力軸12を介してエンジン11と連結され
る。また、前記キャリヤCRと車両駆動装置としてのハ
イブリッド型車両駆動装置のケース10との間にワンウ
ェイクラッチFが配設され、該ワンウェイクラッチF
は、エンジン11から正方向の回転がキャリヤCRに伝
達されたときにフリーになり、発電機16又は駆動モー
タ25から逆方向の回転がキャリヤCRに伝達されたと
きにロックされ、逆方向の回転がエンジン11に伝達さ
れないようにする。
【0037】そして、前記発電機16は、前記伝達軸1
7に固定され、回転自在に配設されたロータ21、該ロ
ータ21の周囲に配設されたステータ22、及び該ステ
ータ22に巻装されたコイル23から成る。前記発電機
16は、伝達軸17を介して伝達される回転によって電
力を発生させる。前記コイル23は、図示されないバッ
テリに接続され、該バッテリに直流の電流を供給する。
前記ロータ21と前記ケース10との間に発電機ブレー
キBが配設され、該発電機ブレーキBを係合させること
によってロータ21を固定し、発電機16の回転を機械
的に停止させることができる。
【0038】また、26は、前記第2の軸線上に配設さ
れ、前記駆動モータ25の回転が出力される出力軸、2
7は該出力軸26に固定された出力ギヤとしての第2の
カウンタドライブギヤである。前記駆動モータ25は、
前記出力軸26に固定され、回転自在に配設されたロー
タ40、該ロータ40の周囲に配設されたステータ4
1、及び該ステータ41に巻装されたコイル42から成
る。
【0039】前記駆動モータ25は、コイル42に供給
される交流の電流であるU相、V相及びW相の電流によ
って駆動モータトルクTMを発生させる。そのために、
前記コイル42は前記バッテリに接続され、該バッテリ
からの直流の電流が各相の電流に変換されて前記コイル
42に供給されるようになっている。
【0040】そして、前記駆動輪37をエンジン11の
回転と同じ方向に回転させるために、前記第1、第2の
軸線と平行な第3の軸線上にカウンタシャフト30が配
設され、該カウンタシャフト30に、第1のカウンタド
リブンギヤ31、及び該第1のカウンタドリブンギヤ3
1より歯数が多い第2のカウンタドリブンギヤ32が固
定される。前記第1のカウンタドリブンギヤ31と前記
第1のカウンタドライブギヤ15とが、また、前記第2
のカウンタドリブンギヤ32と前記第2のカウンタドラ
イブギヤ27とが噛合させられ、前記第1のカウンタド
ライブギヤ15の回転が反転されて第1のカウンタドリ
ブンギヤ31に、前記第2のカウンタドライブギヤ27
の回転が反転されて第2のカウンタドリブンギヤ32に
伝達されるようになっている。
【0041】さらに、前記カウンタシャフト30には前
記第1のカウンタドリブンギヤ31より歯数が少ないデ
フピニオンギヤ33が固定される。
【0042】そして、前記第1〜第3の軸線と平行な第
4の軸線上にディファレンシャル装置36が配設され、
該ディファレンシャル装置36のデフリングギヤ35と
前記デフピニオンギヤ33とが噛合させられる。したが
って、デフリングギヤ35に伝達された回転が前記ディ
ファレンシャル装置36によって分配され、駆動輪37
に伝達される。このように、エンジン11によって発生
させられた回転を第1のカウンタドリブンギヤ31に伝
達することができるだけでなく、駆動モータ25によっ
て発生させられた回転を第2のカウンタドリブンギヤ3
2に伝達することができるので、エンジン11及び駆動
モータ25を駆動することによってハイブリッド型車両
を走行させることができる。
【0043】なお、38はロータ21の位置、すなわ
ち、発電機ロータ位置θGを検出するレゾルバ等の発電
機ロータ位置センサ、39はロータ40の位置、すなわ
ち、駆動モータロータ位置θMを検出するレゾルバ等の
駆動モータロータ位置センサである。そして、検出され
た発電機ロータ位置θGは、車両制御装置51(図1)
及び図示されない発電機制御装置に、駆動モータロータ
位置θMは車両制御装置51及び駆動モータ制御装置4
9に送られる。
【0044】次に、前記プラネタリギヤユニット13の
動作について説明する。
【0045】図3は本発明の実施の形態におけるプラネ
タリギヤユニットの動作説明図、図4は本発明の実施の
形態における通常走行時の車速線図、図5は本発明の実
施の形態における通常走行時のトルク線図である。
【0046】前記プラネタリギヤユニット13(図2)
においては、キャリヤCRがエンジン11と、サンギヤ
Sが発電機16と、リングギヤRが出力軸14を介して
前記駆動モータ25及び駆動輪37とそれぞれ連結され
るので、リングギヤRの回転速度、すなわち、リングギ
ヤ回転速度NRと、出力軸14に出力される回転速度、
すなわち、出力軸回転速度とが等しく、キャリヤCRの
回転速度と、エンジン11の回転速度、すなわち、エン
ジン回転速度NEとが等しく、サンギヤSの回転速度と
発電機16の回転速度、すなわち、発電機回転速度NG
とが等しくなる。そして、リングギヤRの歯数がサンギ
ヤSの歯数のρ倍(本実施の形態においては2倍)にさ
れると、 (ρ+1)・NE=1・NG+ρ・NR の関係が成立する。したがって、リングギヤ回転速度N
R及び発電機回転速度NGに基づいてエンジン回転速度
NE NE=(1・NG+ρ・NR)/(ρ+1) ……(1) を算出することができる。なお、前記式(1)によっ
て、プラネタリギヤユニット13の回転速度関係式が構
成される。
【0047】また、エンジントルクTE、リングギヤR
に発生させられるトルク、すなわち、リングギヤトルク
TR、及び発電機16のトルク、すなわち、電動機械ト
ルクとしての発電機トルクTGは、 TE:TR:TG=(ρ+1):ρ:1 ……(2) の関係になり、互いに反力を受け合う。なお、前記式
(2)によって、プラネタリギヤユニット13のトルク
関係式が構成される。
【0048】そして、ハイブリッド型車両の通常走行時
において、リングギヤR、キャリヤCR及びサンギヤS
はいずれも正方向に回転させられ、図4に示されるよう
に、リングギヤ回転速度NR、エンジン回転速度NE及
び発電機回転速度NGは、いずれも正の値を採る。ま
た、前記リングギヤトルクTR及び発電機トルクTG
は、プラネタリギヤユニット13の歯数によって決定さ
れるトルク比でエンジントルクTEを按(あん)分する
ことによって得られるので、図5に示されるトルク線図
上において、リングギヤトルクTRと発電機トルクTG
とを加えたものがエンジントルクTEになる。
【0049】次に、前記ハイブリッド型車両駆動装置の
制御を行う電動車両駆動制御装置としてのハイブリッド
型車両駆動制御装置について説明する。
【0050】図6は本発明の実施の形態におけるハイブ
リッド型車両駆動制御装置の概念図である。
【0051】図において、10はケース、11はエンジ
ン(E/G)、13はプラネタリギヤユニット、16は
発電機(G)、Bは該発電機16のロータ21を固定す
るための発電機ブレーキ、25は駆動モータ(M)、2
8は前記発電機16を駆動するための発電機インバータ
としてのインバータ、29は前記駆動モータ25を駆動
するための駆動モータインバータとしてのインバータ、
37は駆動輪、38は発電機ロータ位置センサ、39は
駆動モータロータ位置センサ、43はバッテリである。
前記インバータ28、29は電源スイッチSWを介して
バッテリ43に接続され、該バッテリ43は前記電源ス
イッチSWがオンのときに直流の電流を前記インバータ
28、29に供給する。
【0052】そして、該インバータ28の入口側に、イ
ンバータ28に印加される直流の電圧、すなわち、発電
機インバータ電圧VGを検出するために第1の直流電圧
検出部としての発電機インバータ電圧センサ75が配設
され、インバータ28に供給される直流の電流、すなわ
ち、発電機インバータ電流IGを検出するために第1の
直流電流検出部としての発電機インバータ電流センサ7
7が配設される。また、前記インバータ29の入口側
に、インバータ29に印加される直流の電圧、すなわ
ち、駆動モータインバータ電圧VMを検出するために第
2の直流電圧検出部としての駆動モータインバータ電圧
センサ76が配設され、インバータ29に供給される直
流の電流、すなわち、駆動モータインバータ電流IMを
検出するために第2の直流電流検出部としての駆動モー
タインバータ電流センサ78が配設される。そして、前
記発電機インバータ電圧VG、発電機インバータ電流I
G、駆動モータインバータ電圧VM及び駆動モータイン
バータ電流IMは、車両制御装置51に送られる。な
お、前記バッテリ43とインバータ28、29との間に
平滑用のコンデンサCが接続される。
【0053】また、前記車両制御装置51は、図示され
ないCPU、記録装置等から成り、車両駆動装置の全体
の制御を行い、コンピュータとして機能する。前記車両
制御装置51は、エンジン制御装置46、発電機制御装
置47及び駆動モータ制御装置49を備える。そして、
前記エンジン制御装置46は、図示されないCPU、記
録装置等から成り、エンジン11の制御を行うために、
スロットル開度θ、バルブタイミング等の指示信号をエ
ンジン11に送る。また、前記発電機制御装置47は、
図示されないCPU、記録装置等から成り、前記発電機
16の制御を行うために、駆動信号SG1をインバータ
28に送る。そして、駆動モータ制御装置49は、図示
されないCPU、記録装置等から成り、前記駆動モータ
25の制御を行うために、駆動信号SG2をインバータ
29に送る。なお、前記エンジン制御装置46、発電機
制御装置47及び駆動モータ制御装置49によって車両
制御装置51より下位に位置する第1の制御装置が、前
記車両制御装置51によって、エンジン制御装置46、
発電機制御装置47及び駆動モータ制御装置49より上
位に位置する第2の制御装置が構成される。
【0054】前記インバータ28は、駆動信号SG1に
従って駆動され、力行時にバッテリ43から直流の電流
を受けて、各相の電流IGU、IGV、IGWを発生さ
せ、各相の電流IGU、IGV、IGWを発電機16に
供給し、回生時に発電機16から各相の電流IGU、I
GV、IGWを受けて、直流の電流を発生させ、バッテ
リ43に供給する。
【0055】そして、44は前記バッテリ43の状態、
すなわち、バッテリ状態としてのバッテリ残量SOCを
検出するバッテリ残量検出装置、52はエンジン回転速
度NEを検出するエンジン回転速度検出部としてのエン
ジン回転速度センサ、53は選速操作手段としての図示
されないシフトレバーの位置、すなわち、シフトポジシ
ョンSPを検出するシフトポジションセンサ、54はア
クセルペダル、55は該アクセルペダル54の位置(踏
込量)、すなわち、アクセルペダル位置APを検出する
アクセル操作検出部としてのアクセルスイッチ、61は
ブレーキペダル、62は該ブレーキペダル61の位置
(踏込量)、すなわち、ブレーキペダル位置BPを検出
するブレーキ操作検出部としてのブレーキスイッチ、6
3はエンジン11の温度tmEを検出するエンジン温度
センサ、64は発電機16の温度、例えば、コイル23
(図2)の温度tmGを検出する発電機温度センサ、6
5は駆動モータ25の温度、例えば、コイル42の温度
tmMを検出する温度検出部としての駆動モータ温度セ
ンサである。
【0056】そして、66〜69はそれぞれ各相の電流
IGU、IGV、IMU、IMVを検出する交流電流検
出部としての電流センサ、72は前記バッテリ状態とし
てのバッテリ電圧VBを検出するバッテリ43用の電圧
検出部としてのバッテリ電圧センサである。前記バッテ
リ電圧VBは、発電機制御装置47、駆動モータ制御装
置49及び車両制御装置51に送られる。また、バッテ
リ状態として、バッテリ電流、バッテリ温度等を検出す
ることもできる。なお、バッテリ残量検出装置44、バ
ッテリ電圧センサ72、図示されないバッテリ電流セン
サ、図示されないバッテリ温度センサ等によってバッテ
リ状態検出部が構成される。また、電流IGU、IGV
は発電機制御装置47及び車両制御装置51に、電流I
MU、IMVは駆動モータ制御装置49及び車両制御装
置51に供給される。
【0057】前記車両制御装置51は、前記エンジン制
御装置46にエンジン制御信号を送り、エンジン制御装
置46によってエンジン11の駆動・停止を設定させ
る。また、前記車両制御装置51の図示されない車速算
出処理手段は、車速算出処理を行い、駆動モータロータ
位置θMの変化率ΔθMを算出し、該変化率ΔθM、及
び前記出力軸26から駆動輪37までのトルク伝達系に
おけるギヤ比γVに基づいて車速Vを算出する。
【0058】そして、車両制御装置51は、エンジン回
転速度NEの目標値を表すエンジン目標回転速度N
* 、発電機トルクTGの目標値を表す発電機目標トル
クTG*、及び駆動モータトルクTMの目標値を表す駆
動モータ目標トルクTM* を設定し、前記発電機制御装
置47は発電機回転速度NGの目標値を表す発電機目標
回転速度NG* 、前記駆動モータ制御装置49は駆動モ
ータトルクTMの補正値を表す駆動モータトルク補正値
δTMを設定する。なお、前記エンジン目標回転速度N
* 、発電機目標トルクTG* 、駆動モータ目標トルク
TM* 等によって制御指令値が構成される。
【0059】また、前記発電機制御装置47の図示され
ない発電機回転速度算出処理手段は、発電機回転速度算
出処理を行い、前記発電機ロータ位置θGを読み込み、
該発電機ロータ位置θGの変化率ΔθGを算出すること
によって発電機16の回転速度、すなわち、発電機回転
速度NGを算出する。
【0060】そして、前記駆動モータ制御装置49の図
示されない駆動モータ回転速度算出処理手段は、駆動モ
ータ回転速度算出処理を行い、前記駆動モータロータ位
置θMを読み込み、該駆動モータロータ位置θMの変化
率ΔθMを算出することによって駆動モータ25の回転
速度、すなわち、駆動モータ回転速度NMを算出する。
【0061】なお、前記発電機ロータ位置θGと発電機
回転速度NGとは互いに比例し、駆動モータロータ位置
θMと駆動モータ回転速度NMと車速Vとは互いに比例
するので、発電機ロータ位置センサ38及び前記発電機
回転速度算出処理手段を、発電機回転速度NGを検出す
る発電機回転速度検出部として機能させたり、駆動モー
タロータ位置センサ39及び前記駆動モータ回転速度算
出処理手段を、駆動モータ回転速度NMを検出する駆動
モータ回転速度検出部として、又は車速Vを検出する車
速検出部として機能させたりすることもできる。
【0062】本実施の形態においては、前記エンジン回
転速度センサ52によってエンジン回転速度NEを検出
するようになっているが、エンジン回転速度NEをエン
ジン制御装置46において算出することができる。ま
た、本実施の形態において、車速Vは前記車速算出処理
手段によって駆動モータロータ位置θMに基づいて算出
されるようになっているが、リングギヤ回転速度NRを
検出し、該リングギヤ回転速度NRに基づいて車速Vを
算出したり、駆動輪37の回転速度、すなわち、駆動輪
回転速度に基づいて車速Vを算出したりすることもでき
る。その場合、車速検出部として、リングギヤ回転速度
センサ、駆動輪回転速度センサ等が配設される。
【0063】次に、前記構成のハイブリッド型車両駆動
制御装置の動作について説明する。
【0064】図7は本発明の実施の形態におけるハイブ
リッド型車両駆動制御装置の動作を示す第1のメインフ
ローチャート、図8は本発明の実施の形態におけるハイ
ブリッド型車両駆動制御装置の動作を示す第2のメイン
フローチャート、図9は本発明の実施の形態におけるハ
イブリッド型車両駆動制御装置の動作を示す第3のメイ
ンフローチャート、図10は本発明の実施の形態におけ
る第1の車両要求トルクマップを示す図、図11は本発
明の実施の形態における第2の車両要求トルクマップを
示す図、図12は本発明の実施の形態におけるエンジン
目標運転状態マップを示す図、図13は本発明の実施の
形態におけるエンジン駆動領域マップを示す図である。
なお、図10、11及び13において、横軸に車速V
を、縦軸に車両要求トルクTO* を、図12において、
横軸にエンジン回転速度NEを、縦軸にエンジントルク
TEを採ってある。
【0065】まず、車両制御装置51(図6)の図示さ
れない初期化処理手段は、初期化処理を行って各種の変
量を初期値にする。次に、前記車両制御装置51の図示
されない車両要求トルク決定処理手段は、車両要求トル
ク決定処理を行い、アクセルスイッチ55からアクセル
ペダル位置APを、ブレーキスイッチ62からブレーキ
ペダル位置BPを読み込む。そして、前記車速算出処理
手段は、駆動モータロータ位置θMを読み込み、該駆動
モータロータ位置θMの変化率ΔθMを算出し、該変化
率ΔθM及び前記ギヤ比γVに基づいて車速Vを算出す
る。
【0066】続いて、前記車両要求トルク決定処理手段
は、アクセルペダル54が踏み込まれた場合、前記車両
制御装置51の記録装置に記録された図10の第1の車
両要求トルクマップを参照し、ブレーキペダル61が踏
み込まれた場合、前記記録装置に記録された図11の第
2の車両要求トルクマップを参照して、アクセルペダル
位置AP、ブレーキペダル位置BP及び車速Vに対応さ
せてあらかじめ設定された、ハイブリッド型車両を走行
させるのに必要な車両要求トルクTO* を決定する。
【0067】続いて、前記車両制御装置51は、車両要
求トルクTO* があらかじめ駆動モータ25の定格とし
て設定されている駆動モータ最大トルクTMmaxより
大きいかどうかを判断する。車両要求トルクTO* が駆
動モータ最大トルクTMmaxより大きい場合、前記車
両制御装置51はエンジン11が停止中であるかどうか
を判断し、エンジン11が停止中である場合、車両制御
装置51の図示されない急加速制御処理手段は、急加速
制御処理を行い、駆動モータ25及び発電機16を駆動
してハイブリッド型車両を走行させる。
【0068】また、車両要求トルクTO* が駆動モータ
最大トルクTMmax以下である場合、及び車両要求ト
ルクTO* が駆動モータ最大トルクTMmaxより大き
く、かつ、エンジン11が駆動中である場合、前記車両
制御装置51の図示されない運転者要求出力算出処理手
段は、運転者要求出力算出処理を行い、前記車両要求ト
ルクTO* と車速Vとを乗算することによって、運転者
要求出力PD PD=TO* ・V を算出する。
【0069】次に、前記車両制御装置51の図示されな
いバッテリ充放電要求出力算出処理手段は、バッテリ充
放電要求出力算出処理を行い、前記バッテリ残量検出装
置44からバッテリ残量SOCを読み込み、該バッテリ
残量SOCに基づいてバッテリ充放電要求出力PBを算
出する。
【0070】続いて、前記車両制御装置51の図示され
ない車両要求出力算出処理手段は、車両要求出力算出処
理を行い、前記運転者要求出力PDとバッテリ充放電要
求出力PBとを加算することによって、車両要求出力P
O PO=PD+PB を算出する。
【0071】次に、前記車両制御装置51の図示されな
いエンジン目標運転状態設定処理手段は、エンジン目標
運転状態設定処理を行い、前記車両制御装置51の記録
装置に記録された図12のエンジン目標運転状態マップ
を参照し、前記車両要求出力POを表す線PO1、PO
2、…と、各アクセルペダル位置AP1〜AP6におけ
るエンジン11の効率が最も高くなる最適燃費曲線Lと
が交差するポイントA1〜A3、Amを、エンジン目標
運転状態であるエンジン11の運転ポイントとして決定
し、該運転ポイントにおけるエンジントルクTE1〜T
E3、TEmをエンジントルクTEの目標値を表すエン
ジン目標トルクTE* として決定し、前記運転ポイント
におけるエンジン回転速度NE1〜NE3、NEmをエ
ンジン目標回転速度NE* として決定し、該エンジン目
標回転速度NE* をエンジン制御装置46に送る。
【0072】そして、該エンジン制御装置46は、エン
ジン制御装置46の記録装置に記録された図13のエン
ジン駆動領域マップを参照して、エンジン11が駆動領
域AR1に置かれているかどうかを判断する。図13に
おいて、AR1はエンジン11が駆動される駆動領域、
AR2はエンジン11の駆動が停止させられる停止領
域、AR3はヒステリシス領域である。また、LE1は
停止させられているエンジン11が駆動されるライン、
LE2は駆動されているエンジン11の駆動が停止させ
られるラインである。なお、前記ラインLE1は、バッ
テリ残量SOCが大きいほど図13の右方に移動させら
れ、駆動領域AR1が狭くされ、バッテリ残量SOCが
小さいほど図13の左方に移動させられ、駆動領域AR
1が広くされる。
【0073】そして、エンジン11が駆動領域AR1に
置かれているにもかかわらず、エンジン11が駆動され
ていない場合、エンジン制御装置46の図示されないエ
ンジン始動制御処理手段は、エンジン始動制御処理を行
い、エンジン11を始動する。また、エンジン11が駆
動領域AR1に置かれていないにもかかわらず、エンジ
ン11が駆動されている場合、エンジン制御装置46の
図示されないエンジン停止制御処理手段は、エンジン停
止制御処理を行い、エンジン11の駆動を停止させる。
そして、エンジン11が駆動領域AR1に置かれておら
ず、エンジン11が停止させられている場合、前記車両
制御装置51の図示されない駆動モータ目標トルク算出
処理手段は、駆動モータ目標トルク算出処理を行い、前
記車両要求トルクTO* を駆動モータ目標トルクTM*
として算出するとともに決定し、該駆動モータ目標トル
クTM* を駆動モータ制御装置49に送る。駆動モータ
制御装置49の図示されない駆動モータ制御処理手段
は、駆動モータ制御処理を行い、駆動モータ25のトル
ク制御を行う。
【0074】また、エンジン11が駆動領域AR1に置
かれていて、かつ、エンジン11が駆動されている場
合、エンジン制御装置46の図示されないエンジン制御
処理手段は、エンジン制御処理を行い、所定の方法でエ
ンジン11の制御を行う。
【0075】次に、発電機制御装置47の前記発電機目
標回転速度算出処理手段は、発電機目標回転速度算出処
理を行い、具体的には、駆動モータロータ位置センサ3
9から駆動モータロータ位置θMを読み込み、該駆動モ
ータロータ位置θM、及び出力軸26(図2)からリン
グギヤRまでのギヤ比γRに基づいてリングギヤ回転速
度NRを算出するとともに、エンジン目標運転状態設定
処理において決定されたエンジン目標回転速度NE*
読み込み、リングギヤ回転速度NR及びエンジン目標回
転速度NE* に基づいて、前記回転速度関係式によっ
て、発電機目標回転速度NG* を算出し、決定する。
【0076】ところで、前記構成のハイブリッド型車両
をモータ・エンジン駆動モードで走行させているとき
に、発電機回転速度NGが低い場合、消費電力が大きく
なり、発電機16の発電効率が低くなるとともに、ハイ
ブリッド型車両の燃費がその分悪くなってしまう。そこ
で、発電機目標回転速度NG* の絶対値が所定の回転速
度より小さい場合、発電機ブレーキBを係合させ、発電
機16を機械的に停止させ、前記燃費を良くするように
している。
【0077】そのために、前記発電機制御装置47は、
前記発電機目標回転速度NG* の絶対値が所定の第1の
回転速度Nth1(例えば、500〔rpm〕)以上で
あるかどうかを判断する。発電機目標回転速度NG*
絶対値が第1の回転速度Nth1以上である場合、発電
機制御装置47は、発電機ブレーキBが解放されている
かどうかを判断する。そして、該発電機ブレーキBが解
放されている場合、前記発電機制御装置47の図示され
ない発電機回転速度制御処理手段は、発電機回転速度制
御処理を行い、発電機16のトルク制御を行う。また、
前記発電機ブレーキBが解放されていない場合、前記発
電機制御装置47の図示されない発電機ブレーキ解放制
御処理手段は、発電機ブレーキ解放制御処理を行い、発
電機ブレーキBを解放する。
【0078】ところで、前記発電機回転速度制御処理に
おいて、発電機目標トルクTG* が決定され、該発電機
目標トルクTG* に基づいて発電機16のトルク制御が
行われ、所定の発電機トルクTGが発生させられると、
前述されたように、エンジントルクTE、リングギヤト
ルクTR及び発電機トルクTGは互いに反力を受け合う
ので、発電機トルクTGがリングギヤトルクTRに変換
されてリングギヤRから出力される。
【0079】そして、リングギヤトルクTRがリングギ
ヤRから出力されるのに伴って、発電機回転速度NGが
変動し、前記リングギヤトルクTRが変動すると、変動
したリングギヤトルクTRが駆動輪37に伝達され、ハ
イブリッド型車両の走行フィーリングが低下してしま
う。そこで、発電機回転速度NGの変動に伴う発電機1
6のイナーシャ(ロータ21及びロータ軸のイナーシ
ャ)分のトルクを見込んでリングギヤトルクTRを算出
するようにしている。
【0080】そのために、前記車両制御装置51の図示
されないリングギヤトルク算出処理手段は、リングギヤ
トルク算出処理を行い、前記発電機目標トルクTG*
読み込み、該発電機目標トルクTG* 、及びサンギヤS
の歯数に対するリングギヤRの歯数の比に基づいてリン
グギヤトルクTRを算出する。
【0081】すなわち、発電機16のイナーシャをIn
Gとし、発電機16の角加速度(回転変化率)をαGと
したとき、サンギヤSに加わるトルク、すなわち、サン
ギヤトルクTSは、発電機目標トルクTG* にイナーシ
ャInG分のトルク等価成分 (イナーシャトルク)TGI TGI=InG・αG を加算することによって得られ、 TS=TG* +TGI =TG* +InG・αG ……(3) になる。なお、前記トルク等価成分TGIは、通常、ハ
イブリッド型車両の加速中は加速方向に対して負の値
を、ハイブリッド型車両の減速中は加速方向に対して正
の値を採る。また、角加速度αGは、発電機回転速度N
Gを微分することによって算出される。
【0082】そして、リングギヤRの歯数がサンギヤS
の歯数のρ倍であるとすると、リングギヤトルクTR
は、サンギヤトルクTSのρ倍であるので、 TR=ρ・TS =ρ・(TG* +TGI) =ρ・(TG* +InG・αG) ……(4) になる。このように、発電機目標トルクTG* 及びトル
ク等価成分TGIからリングギヤトルクTRを算出する
ことができる。
【0083】そこで、前記駆動モータ制御装置49の図
示されない駆動軸トルク推定処理手段は、駆動軸トルク
推定処理を行い、前記発電機目標トルクTG* 及びトル
ク等価成分TGIに基づいて出力軸26におけるトル
ク、すなわち、駆動軸トルクTR/OUTを推定する。
すなわち、前記駆動軸トルク推定処理手段は、前記リン
グギヤトルクTR、及びリングギヤRの歯数に対する第
2のカウンタドライブギヤ27の歯数の比に基づいて駆
動軸トルクTR/OUTを推定し、算出する。
【0084】なお、発電機ブレーキBが係合させられる
際に、発電機目標トルクTG* は零(0)にされるの
で、リングギヤトルクTRはエンジントルクTEと比例
関係になる。そこで、発電機ブレーキBが係合させられ
る際に、前記駆動軸トルク推定処理手段は、エンジン制
御装置46からエンジントルクTEを読み込み、前記ト
ルク関係式によって、エンジントルクTEに基づいてリ
ングギヤトルクTRを算出し、該リングギヤトルクT
R、及びリングギヤRの歯数に対する第2のカウンタド
ライブギヤ27の歯数の比に基づいて前記駆動軸トルク
TR/OUTを推定する。
【0085】続いて、前記駆動モータ目標トルク算出処
理手段は、駆動モータ目標トルク算出処理を行い、前記
車両要求トルクTO* から、前記駆動軸トルクTR/O
UTを減算することによって、駆動軸トルクTR/OU
Tでは過不足する分を駆動モータ目標トルクTM* とし
て算出し、決定する。
【0086】そして、前記駆動モータ制御処理手段は、
駆動モータ制御処理を行い、決定された駆動モータ目標
トルクTM* に基づいて駆動モータ25のトルク制御を
行い、駆動モータトルクTMを制御する。
【0087】また、発電機目標回転速度NG* の絶対値
が第1の回転速度Nth1より小さい場合、発電機制御
装置47は、発電機ブレーキBが係合させられているか
どうかを判断する。そして、発電機ブレーキBが係合さ
せられていない場合、発電機制御装置47の図示されな
い発電機ブレーキ係合制御処理手段は、発電機ブレーキ
係合制御処理を行い、発電機ブレーキBを係合させる。
【0088】続いて、車両制御装置51のエネルギー収
支判定処理手段93(図1)は、エネルギー収支判定処
理を行い、駆動モータ25におけるエネルギー収支を判
定し、判定結果に基づいてフェールセーフを行う。
【0089】次に、図7〜9のフローチャートについて
説明する。 ステップS1 初期化処理を行う。 ステップS2 アクセルペダル位置AP及びブレーキペ
ダル位置BPを読み込む。 ステップS3 車速Vを算出する。 ステップS4 車両要求トルクTO* を決定する。 ステップS5 車両要求トルクTO* が駆動モータ最大
トルクTMmaxより大きいかどうかを判断する。車両
要求トルクTO* が駆動モータ最大トルクTMmaxよ
り大きい場合はステップS6に、車両要求トルクTO*
が駆動モータ最大トルクTMmax以下である場合はス
テップS8に進む。 ステップS6 エンジン11が停止中であるかどうかを
判断する。エンジン11が停止中である場合はステップ
S7に、停止中でない(駆動中である)場合はステップ
S8に進む。 ステップS7 急加速制御処理を行う。 ステップS8 運転者要求出力PDを算出する。 ステップS9 バッテリ充放電要求出力PBを算出す
る。 ステップS10 車両要求出力POを算出する。 ステップS11 エンジン11の運転ポイントを決定す
る。 ステップS12 エンジン11が駆動領域AR1に置か
れているかどうかを判断する。エンジン11が駆動領域
AR1に置かれている場合はステップS13に、駆動領
域AR1に置かれていない場合はステップS14に進
む。 ステップS13 エンジン11が駆動されているかどう
かを判断する。エンジン11が駆動されている場合はス
テップS17に、駆動されていない場合はステップS1
5に進む。 ステップS14 エンジン11が駆動されているかどう
かを判断する。エンジン11が駆動されている場合はス
テップS16に、駆動されていない場合はステップS2
6に進む。 ステップS15 エンジン始動制御処理を行う。 ステップS16 エンジン停止制御処理を行う。 ステップS17 エンジン制御処理を行う。 ステップS18 発電機目標回転速度NG* を決定す
る。 ステップS19 発電機目標回転速度NG* の絶対値が
第1の回転速度Nth1以上であるかどうかを判断す
る。発電機目標回転速度NG* の絶対値が第1の回転速
度Nth1以上である場合はステップS20に、発電機
目標回転速度NG*の絶対値が第1の回転速度Nth1
より小さい場合はステップS21に進む。 ステップS20 発電機ブレーキBが解放されているか
どうかを判断する。発電機ブレーキBが解放されている
場合はステップS23に、解放されていない場合はステ
ップS24に進む。 ステップS21 発電機ブレーキBが係合させられてい
るかどうかを判断する。発電機ブレーキBが係合させら
れている場合はステップS28に、係合させられていな
い場合はステップS22に進む。 ステップS22 発電機ブレーキ係合制御処理を行う。 ステップS23 発電機回転速度制御処理を行う。 ステップS24 発電機ブレーキ解放制御処理を行う。 ステップS25 駆動軸トルクTR/OUTを推定す
る。 ステップS26 駆動モータ目標トルクTM* を決定す
る。 ステップS27 駆動モータ制御処理を行う。 ステップS28 エネルギー収支判定処理を行い、処理
を終了する。
【0090】次に、図7のステップS7における急加速
制御処理のサブルーチンについて説明する。
【0091】図14は本発明の実施の形態における急加
速制御処理のサブルーチンを示す図である。
【0092】まず、前記急加速制御処理手段は、車両要
求トルクTO* を読み込むとともに、駆動モータ目標ト
ルクTM* に駆動モータ最大トルクTMmaxをセット
する。続いて、前記車両制御装置51(図1)の図示さ
れない発電機目標トルク算出処理手段は、発電機目標ト
ルク算出処理を行い、前記車両要求トルクTO* と駆動
モータ目標トルクTM* との差トルクΔTを算出し、駆
動モータ目標トルクTM* である駆動モータ最大トルク
TMmaxでは不足する分を発電機目標トルクTG*
して算出し、決定し、該発電機目標トルクTG* を発電
機制御装置47(図6)に送る。
【0093】そして、前記駆動モータ制御処理手段は、
駆動モータ制御処理を行い、駆動モータ目標トルクTM
* で駆動モータ25のトルク制御を行う。また、前記発
電機制御装置47の図示されない発電機トルク制御処理
手段は、発電機トルク制御処理を行い、前記発電機目標
トルクTG* に基づいて発電機16のトルク制御を行
う。
【0094】次に、フローチャートについて説明する。 ステップS7−1 車両要求トルクTO* を読み込む。 ステップS7−2 駆動モータ目標トルクTM* に駆動
モータ最大トルクTMmaxをセットする。 ステップS7−3 発電機目標トルクTG* を算出す
る。 ステップS7−4 駆動モータ制御処理を行う。 ステップS7−5 発電機トルク制御処理を行い、リタ
ーンする。
【0095】次に、図9のステップS27、及び図14
のステップS7−4における駆動モータ制御処理のサブ
ルーチンについて説明する。
【0096】図15は本発明の実施の形態における駆動
モータ制御処理のサブルーチンを示す図である。
【0097】まず、駆動モータ制御処理手段は、駆動モ
ータ目標トルクTM* を読み込む。続いて、前記駆動モ
ータ回転速度算出処理手段は、駆動モータロータ位置θ
Mを読み込み、該駆動モータロータ位置θMの変化率Δ
θMを算出することによって駆動モータ回転速度NMを
算出する。そして、前記駆動モータ制御処理手段は、バ
ッテリ電圧VBを読み込む。なお、駆動モータ回転速度
NM及びバッテリ電圧VBによって実測値が構成され
る。
【0098】次に、前記駆動モータ制御処理手段は、前
記駆動モータ目標トルクTM* 、駆動モータ回転速度N
M及びバッテリ電圧VBに基づいて、前記駆動モータ制
御装置49(図6)の記録装置に記録された駆動モータ
制御用の電流指令値マップを参照し、d軸電流指令値I
Md* 及びq軸電流指令値IMq* を算出し、決定す
る。なお、d軸電流指令値IMd* 及びq軸電流指令値
IMq* によって、駆動モータ25用の交流電流指令値
が構成される。
【0099】また、前記駆動モータ制御処理手段は、電
流センサ68、69から電流IMU、IMVを読み込む
とともに、該電流IMU、IMVに基づいて電流IMW IMW=IMU−IMV を算出する。なお、電流IMWを電流IMU、IMVと
同様に電流センサによって検出することもできる。
【0100】続いて、前記駆動モータ制御処理手段の図
示されない交流電流算出処理手段は、交流電流算出処理
を行い、3相/2相変換を行い、電流IMU、IMV、
IMWを、交流の電流であるd軸電流IMd及びq軸電
流IMqに変換することによってd軸電流IMd及びq
軸電流IMqを算出する。そして、前記駆動モータ制御
処理手段の図示されない交流電圧指令値算出処理手段
は、交流電圧指令値算出処理を行い、前記d軸電流IM
d及びq軸電流IMq、並びに前記d軸電流指令値IM
* 及びq軸電流指令値IMq* に基づいて、電圧指令
値VMd* 、VMq* を算出する。また、前記駆動モー
タ制御処理手段は、2相/3相変換を行い、電圧指令値
VMd* 、VMq* を電圧指令値VMU* 、VMV*
VMW* に変換し、該電圧指令値VMU* 、VMV*
VMW* に基づいてパルス幅変調信号SU、SV、SW
を算出し、該パルス幅変調信号SU、SV、SWを前記
駆動モータ制御装置49の図示されないドライブ処理手
段に対して出力する。該ドライブ処理手段は、ドライブ
処理を行い、パルス幅変調信号SU、SV、SWに基づ
いて駆動信号SG2を前記インバータ29に送る。な
お、電圧指令値VMd*、VMq* によって、駆動モー
タ25用の交流電圧指令値が構成される。
【0101】次に、フローチャートについて説明する。
なお、この場合、ステップS27及びステップS7−4
において同じ処理が行われるので、ステップS7−4に
ついて説明する。 ステップS7−4−1 駆動モータ目標トルクTM*
読み込む。 ステップS7−4−2 駆動モータロータ位置θMを読
み込む。 ステップS7−4−3 駆動モータ回転速度NMを算出
する。 ステップS7−4−4 バッテリ電圧VBを読み込む。 ステップS7−4−5 d軸電流指令値IMd* 及びq
軸電流指令値IMq* を決定する。 ステップS7−4−6 電流IMU、IMVを読み込
む。 ステップS7−4−7 3相/2相変換を行う。 ステップS7−4−8 電圧指令値VMd* 、VMq*
を算出する。 ステップS7−4−9 2相/3相変換を行う。 ステップS7−4−10 パルス幅変調信号SU、S
V、SWを出力し、リターンする。
【0102】次に、図14のステップS7−5における
発電機トルク制御処理のサブルーチンについて説明す
る。
【0103】図16は本発明の実施の形態における発電
機トルク制御処理のサブルーチンを示す図である。
【0104】まず、前記発電機トルク制御処理手段は、
発電機目標トルクTG* を読み込み、発電機ロータ位置
θGを読み込むとともに、該発電機ロータ位置θGに基
づいて発電機回転速度NGを算出し、続いて、バッテリ
電圧VBを読み込む。次に、前記発電機トルク制御処理
手段は、前記発電機目標トルクTG* 、発電機回転速度
NG及びバッテリ電圧VBに基づいて、前記発電機制御
装置47(図6)の記録装置に記録された発電機制御用
の電流指令値マップを参照し、d軸電流指令値IGd*
及びq軸電流指令値IGq* を算出し、決定する。な
お、d軸電流指令値IGd* 及びq軸電流指令値IGq
* によって、発電機16用の交流電流指令値が構成され
る。
【0105】また、前記発電機トルク制御処理手段は、
電流センサ66、67から電流IGU、IGVを読み込
むとともに、電流IGU、IGVに基づいて電流IGW IGW=IGU−IGV を算出する。なお、電流IGWを電流IGU、IGVと
同様に電流センサによって検出することもできる。
【0106】続いて、前記発電機トルク制御処理手段の
図示されない交流電流算出処理手段は、交流電流算出処
理を行い、3相/2相変換を行い、電流IGU、IG
V、IGWをd軸電流IGd及びq軸電流IGqに変換
することによって、d軸電流IGd及びq軸電流IGq
を算出する。そして、前記発電機トルク制御処理手段の
図示されない交流電圧指令値算出処理手段は、交流電圧
指令値算出処理を行い、前記d軸電流IGd及びq軸電
流IGq、並びに前記d軸電流指令値IGd* 及びq軸
電流指令値IGq* に基づいて、電圧指令値VGd*
VGq* を算出する。また、前記発電機トルク制御処理
手段は、2相/3相変換を行い、電圧指令値VGd*
VGq* を電圧指令値VGU* 、VGV* 、VGW*
変換し、該電圧指令値VGU* 、VGV* 、VGW*
基づいてパルス幅変調信号SU、SV、SWを算出し、
該パルス幅変調信号SU、SV、SWを発電機制御装置
47の図示されないドライブ処理手段に出力する。該ド
ライブ処理手段は、ドライブ処理を行い、パルス幅変調
信号SU、SV、SWに基づいて駆動信号SG1を前記
インバータ28に送る。なお、電圧指令値VGd* 、V
Gq* によって、発電機16用の交流電圧指令値が構成
される。
【0107】次に、フローチャートについて説明する。 ステップS7−5−1 発電機目標トルクTG* を読み
込む。 ステップS7−5−2 発電機ロータ位置θGを読み込
む。 ステップS7−5−3 発電機回転速度NGを算出す
る。 ステップS7−5−4 バッテリ電圧VBを読み込む。 ステップS7−5−5 d軸電流指令値IGd* 及びq
軸電流指令値IGq* を決定する。 ステップS7−5−6 電流IGU、IGVを読み込
む。 ステップS7−5−7 3相/2相変換を行う。 ステップS7−5−8 電圧指令値VGd* 、VGq*
を算出する。 ステップS7−5−9 2相/3相変換を行う。 ステップS7−5−10 パルス幅変調信号SU、S
V、SWを出力し、リターンする。
【0108】次に、図8のステップS15におけるエン
ジン始動制御処理のサブルーチンについて説明する。
【0109】図17は本発明の実施の形態におけるエン
ジン始動制御処理のサブルーチンを示す図である。
【0110】まず、エンジン始動制御処理手段は、スロ
ットル開度θを読み込み、スロットル開度θが0〔%〕
である場合に、前記車速算出処理手段によって算出され
た車速Vを読み込み、かつ、エンジン目標運転状態設定
処理において決定されたエンジン11(図6)の運転ポ
イントを読み込む。
【0111】続いて、前記発電機目標回転速度算出処理
手段は、前述されたように、発電機目標回転速度算出処
理を行い、駆動モータロータ位置θMを読み込み、該駆
動モータロータ位置θM、及び前記ギヤ比γRに基づい
てリングギヤ回転速度NRを算出するとともに、前記運
転ポイントにおけるエンジン目標回転速度NE* を読み
込み、リングギヤ回転速度NR及びエンジン目標回転速
度NE* に基づいて、前記回転速度関係式によって、発
電機目標回転速度NG* を算出し、決定する。
【0112】そして、前記エンジン制御装置46は、エ
ンジン回転速度NEとあらかじめ設定された始動回転速
度NEth1とを比較し、エンジン回転速度NEが始動
回転速度NEth1より高いかどうかを判断する。エン
ジン回転速度NEが始動回転速度NEth1より高い場
合、エンジン始動制御処理手段は、エンジン11におい
て燃料噴射及び点火を行う。
【0113】続いて、前記発電機回転速度制御処理手段
は、発電機目標回転速度NG* に基づいて発電機回転速
度制御処理を行い、発電機回転速度NGを高くし、それ
に伴ってエンジン回転速度NEを高くする。
【0114】そして、前記駆動モータ制御装置49は、
ステップS25〜S27において行われたように、駆動
軸トルクTR/OUTを推定し、駆動モータ目標トルク
TM * を決定し、駆動モータ制御処理を行う。
【0115】また、前記エンジン始動制御処理手段は、
エンジン回転速度NEがエンジン目標回転速度NE*
なるようにスロットル開度θを調整する。次に、前記エ
ンジン始動制御処理手段は、エンジン11が正常に駆動
されているかどうかを判断するために、発電機トルクT
Gが、エンジン11の始動に伴うモータリングトルクT
Ethより小さいかどうかを判断し、発電機トルクTG
がモータリングトルクTEthより小さい状態で所定時
間が経過するのを待機する。
【0116】また、エンジン回転速度NEが始動回転速
度NEth1以下である場合、前記発電機回転速度制御
処理手段は、発電機目標回転速度NG* に基づいて発電
機回転速度制御処理を行い、続いて、前記駆動モータ制
御装置49は、ステップS25〜S27において行われ
たように、駆動軸トルクTR/OUTを推定し、駆動モ
ータ目標トルクTM* を決定し、駆動モータ制御処理を
行う。
【0117】次に、フローチャートについて説明する。 ステップS15−1 スロットル開度θが0〔%〕であ
るかどうかを判断する。スロットル開度θが0〔%〕で
ある場合はステップS15−3に、0〔%〕でない場合
はステップS15−2に進む。 ステップS15−2 スロットル開度θを0〔%〕に
し、ステップS15−1に戻る。 ステップS15−3 車速Vを読み込む。 ステップS15−4 エンジン11の運転ポイントを読
み込む。 ステップS15−5 発電機目標回転速度NG* を決定
する。 ステップS15−6 エンジン回転速度NEが始動回転
速度NEth1より高いかどうかを判断する。エンジン
回転速度NEが始動回転速度NEth1より高い 場合はステップS15−11に、エンジン回転速度NE
が始動回転速度NEth1以下である場合はステップS
15−7に進む。 ステップS15−7 発電機回転速度制御処理を行う。 ステップS15−8 駆動軸トルクTR/OUTを推定
する。 ステップS15−9 駆動モータ目標トルクTM* を決
定する。 ステップS15−10 駆動モータ制御処理を行い、ス
テップ15−1に戻る。 ステップS15−11 燃料噴射及び点火を行う。 ステップS15−12 発電機回転速度制御処理を行
う。 ステップS15−13 駆動軸トルクTR/OUTを推
定する。 ステップS15−14 駆動モータ目標トルクTM*
決定する。 ステップS15−15 駆動モータ制御処理を行う。 ステップS15−16 スロットル開度θを調整する。 ステップS15−17 発電機トルクTGがモータリン
グトルクTEthより小さいかどうかを判断する。発電
機トルクTGがモータリングトルクTEthより小さい
場合はステップS15−18に進み、発電機トルクTG
がモータリングトルクTEth以上である場合はステッ
プS15−11に戻る。 ステップS15−18 所定時間が経過するのを待機
し、経過するとリターンする。
【0118】次に、図9のステップS23、及び図17
のステップS15−7、S15−12における発電機回
転速度制御処理のサブルーチンについて説明する。
【0119】図18は本発明の実施の形態における発電
機回転速度制御処理のサブルーチンを示す図である。
【0120】まず、前記発電機回転速度制御処理手段
は、発電機目標回転速度NG* を読み込み、発電機回転
速度NGを読み込むとともに、発電機目標回転速度NG
* と発電機回転速度NGとの差回転速度ΔNGに基づい
てPI制御を行い、発電機目標トルクTG* を算出す
る。この場合、差回転速度ΔNGが大きいほど、発電機
目標トルクTG* は大きくされ、正負も考慮される。
【0121】続いて、前記発電機トルク制御処理手段
は、図16の発電機トルク制御処理を行い、発電機16
(図6)のトルク制御を行う。
【0122】次に、フローチャートについて説明する。
なお、この場合、ステップS23、及びステップS15
−7、S15−12において同じ処理が行われるので、
ステップS15−7について説明する。 ステップS15−7−1 発電機目標回転速度NG*
読み込む。 ステップS15−7−2 発電機回転速度NGを読み込
む。 ステップS15−7−3 発電機目標トルクTG* を算
出する。 ステップS15−7−4 発電機トルク制御処理を行
い、リターンする。
【0123】次に、図8のステップS16におけるエン
ジン停止制御処理のサブルーチンについて説明する。
【0124】図19は本発明の実施の形態におけるエン
ジン停止制御処理のサブルーチンを示す図である。
【0125】まず、前記発電機制御装置47(図6)
は、発電機ブレーキBが解放されているかどうかを判断
する。発電機ブレーキBが解放されておらず、係合させ
られている場合、前記発電機ブレーキ解放制御処理手段
は、発電機ブレーキ解放制御処理を行い、発電機ブレー
キBを解放する。
【0126】また、前記発電機ブレーキBが解放されて
いる場合、前記エンジン停止制御処理手段は、エンジン
11における燃料噴射及び点火を停止させ、スロットル
開度θを0〔%〕にする。
【0127】続いて、前記エンジン停止制御処理手段
は、前記リングギヤ回転速度NRを読み込み、該リング
ギヤ回転速度NR及びエンジン目標回転速度NE* (0
〔rpm〕)に基づいて、前記回転速度関係式によっ
て、発電機目標回転速度NG* を決定する。そして、前
記発電機制御装置47が図18の発電機回転速度制御処
理を行った後、駆動モータ制御装置49は、ステップS
25〜S27において行われたように、駆動軸トルクT
R/OUTを推定し、駆動モータ目標トルクTM*を決
定し、駆動モータ制御処理を行う。
【0128】次に、前記発電機制御装置47は、エンジ
ン回転速度NEが停止回転速度NEth2以下であるか
どうかを判断し、エンジン回転速度NEが停止回転速度
NEth2以下である場合、発電機16に対するスイッ
チングを停止させ、発電機16のシャットダウンを行
う。
【0129】次に、フローチャートについて説明する。 ステップS16−1 発電機ブレーキBが解放されてい
るかどうかを判断する。発電機ブレーキBが解放されて
いる場合はステップS16−3に、解放されていない場
合はステップS16−2に進む。 ステップS16−2 発電機ブレーキ解放制御処理を行
う。 ステップS16−3 燃料噴射及び点火を停止させる。 ステップS16−4 スロットル開度θを0〔%〕にす
る。 ステップS16−5 発電機目標回転速度NG* を決定
する。 ステップS16−6 発電機回転速度制御処理を行う。 ステップS16−7 駆動軸トルクTR/OUTを推定
する。 ステップS16−8 駆動モータ目標トルクTM* を決
定する。 ステップS16−9 駆動モータ制御処理を行う。 ステップS16−10 エンジン回転速度NEが停止回
転速度NEth2以下であるかどうかを判断する。エン
ジン回転速度NEが停止回転速度NEth2以下である
場合はステップS16−11に進み、エンジン回転速度
NEが停止回転速度NEth2より大きい場合はステッ
プS16−5に戻る。 ステップS16−11 発電機16に対するスイッチン
グを停止させ、リターンする。
【0130】次に、図9のステップS22における発電
機ブレーキ係合制御処理のサブルーチンについて説明す
る。
【0131】図20は本発明の実施の形態における発電
機ブレーキ係合制御処理のサブルーチンを示す図であ
る。
【0132】まず、前記発電機ブレーキ係合制御処理手
段は、発電機ブレーキB(図6)の係合を要求するため
の発電機ブレーキ要求をオフからオンにして、発電機目
標回転速度NG* に0〔rpm〕をセットし、発電機制
御装置47が図18の発電機回転速度制御処理を行った
後、駆動モータ制御装置49は、ステップS25〜S2
7において行われたように、駆動軸トルクTR/OUT
を推定し、駆動モータ目標トルクTM* を決定し、駆動
モータ制御処理を行う。
【0133】次に、前記発電機ブレーキ係合制御処理手
段は、発電機回転速度NGの絶対値が所定の第2の回転
速度Nth2(例えば、100〔rpm〕)より小さい
かどうかを判断し、発電機回転速度NGの絶対値が第2
の回転速度Nth2より小さい場合、発電機ブレーキB
を係合させる。続いて、前記駆動モータ制御装置49
は、ステップS25〜S27において行われたように、
駆動軸トルクTR/OUTを推定し、駆動モータ目標ト
ルクTM* を決定し、駆動モータ制御処理を行う。
【0134】そして、発電機ブレーキBが係合させられ
た状態で所定時間が経過すると、前記発電機ブレーキ係
合制御処理手段は、発電機16に対するスイッチングを
停止させ、発電機16のシャットダウンを行う。
【0135】次に、フローチャートについて説明する。 ステップS22−1 発電機目標回転速度NG* に0
〔rpm〕をセットする。 ステップS22−2 発電機回転速度制御処理を行う。 ステップS22−3 駆動軸トルクTR/OUTを推定
する。 ステップS22−4 駆動モータ目標トルクTM* を決
定する。 ステップS22−5 駆動モータ制御処理を行う。 ステップS22−6 発電機回転速度NGの絶対値が第
2の回転速度Nth2より小さいかどうかを判断する。
発電機回転速度NGの絶対値が第2の回転速度Nth2
より小さい場合はステップS22−7に進み、発電機回
転速度NGの絶対値が第2の回転速度Nth2以上であ
る場合はステップS22−2に戻る。 ステップS22−7 発電機ブレーキBを係合させる。 ステップS22−8 駆動軸トルクTR/OUTを推定
する。 ステップS22−9 駆動モータ目標トルクTM* を決
定する。 ステップS22−10 駆動モータ制御処理を行う。 ステップS22−11 所定時間が経過したかどうかを
判断し、所定時間が経過した場合はステップS22−1
2に進み、経過していない場合はステップS22−7に
戻る。 ステップS22−12 発電機16に対するスイッチン
グを停止させ、リターンする。
【0136】次に、図9のステップS24における発電
機ブレーキ解放制御処理のサブルーチンについて説明す
る。
【0137】図21は本発明の実施の形態における発電
機ブレーキ解放制御処理のサブルーチンを示す図であ
る。
【0138】前記発電機ブレーキ係合制御処理におい
て、発電機ブレーキB(図6)を係合している間、所定
のエンジントルクTEが反力として発電機16のロータ
21に加わるので、発電機ブレーキBを単に解放する
と、エンジントルクTEがロータ21に伝達されるのに
伴って、発電機トルクTG及びエンジントルクTEが大
きく変化し、ショックが発生してしまう。
【0139】そこで、前記エンジン制御装置46におい
て、前記ロータ21に伝達されるエンジントルクTEが
推定又は算出され、前記発電機ブレーキ解放制御処理手
段は、推定又は算出されたエンジントルクTEに相当す
るトルク、すなわち、エンジントルク相当分を読み込
み、該エンジントルク相当分を発電機目標トルクTG*
としてセットする。続いて、前記発電機トルク制御処理
手段が図16の発電機トルク制御処理を行った後、駆動
モータ制御装置49は、ステップS25〜S27におい
て行われたように、駆動軸トルクTR/OUTを推定
し、駆動モータ目標トルクTM* を決定し、駆動モータ
制御処理を行う。
【0140】そして、発電機トルク制御処理が開始され
た後、所定時間が経過すると、前記発電機ブレーキ解放
制御処理手段が、発電機ブレーキBを解放し、発電機目
標回転速度NG* に0〔rpm〕をセットした後、発電
機回転速度制御手段は図18の発電機回転速度制御処理
を行う。続いて、前記駆動モータ制御装置49は、ステ
ップS25〜S27において行われたように、駆動軸ト
ルクTR/OUTを推定し、駆動モータ目標トルクTM
* を決定し、駆動モータ制御処理を行う。なお、前記エ
ンジントルク相当分は、エンジントルクTEに対する発
電機トルクTGのトルク比を学習することによって推定
又は算出される。
【0141】次に、フローチャートについて説明する。 ステップS24−1 エンジントルク相当分を発電機目
標トルクTG* にセットする。ステップS24−2 発
電機トルク制御処理を行う。 ステップS24−3 駆動軸トルクTR/OUTを推定
する。 ステップS24−4 駆動モータ目標トルクTM* を決
定する。 ステップS24−5 駆動モータ制御処理を行う。 ステップS24−6 所定時間が経過したかどうかを判
断する。所定時間が経過した場合はステップS24−7
に進み、経過していない場合はステップS24−2に戻
る。 ステップS24−7 発電機ブレーキBを解放する。 ステップS24−8 発電機目標回転速度NG* に0
〔rpm〕をセットする。 ステップS24−9 発電機回転速度制御処理を行う。 ステップS24−10 駆動軸トルクTR/OUTを推
定する。 ステップS24−11 駆動モータ目標トルクTM*
決定する。 ステップS24−12 駆動モータ制御処理を行い、リ
ターンする。
【0142】次に、図9のステップS28におけるエネ
ルギー収支判定処理のサブルーチンについて説明する。
【0143】図22は本発明の実施の形態におけるエネ
ルギー収支判定処理のサブルーチンを示す図、図23は
本発明の実施の形態における動力損失マップを示す図で
ある。なお、図23において、横軸に駆動モータ回転速
度NMを、縦軸に駆動モータトルクTMを採ってある。
【0144】前述されたように、前記車両駆動装置にお
いては、駆動モータ25(図6)と駆動モータ制御装置
49(図1)との間にインバータ29が配設され、該イ
ンバータ29は、駆動モータ制御装置49から送られる
駆動信号SG2に従って駆動され、バッテリ43から直
流の電流を受けて、U相、V相及びW相の電流IMU、
IMV、IMWを発生させ、各相の電流IMU、IM
V、IMWを駆動モータ25に供給するようになってい
る。
【0145】ところで、駆動モータインバータ電圧セン
サ76によって検出された駆動モータインバータ電圧V
M、及び駆動モータインバータ電流センサ78によって
検出された駆動モータインバータ電流IMに基づいて、
前記駆動モータ25を駆動するために前記インバータ2
9に入力される電力Pviを次の式で算出することがで
きる。
【0146】Pvi=IM・VM また、該電力Pviを駆動モータ25に供給して駆動モ
ータ25を駆動したときに、前記駆動モータ25を駆動
したときの駆動モータ25から出力される動力Pnt
を、前記駆動モータ目標トルク算出処理手段によって算
出された駆動モータ目標トルクTM* 、及び前記駆動モ
ータ回転速度算出処理手段によって算出された駆動モー
タ回転速度NMに基づいて、次の式で算出することがで
きる。
【0147】Pnt=TM* ・NM したがって、動力損失をPLSとすると、理論上、次の
エネルギー収支関係式が成立する。
【0148】Pvi−PLS=Pnt ところが、前記駆動モータインバータ電圧VMの検出、
駆動モータインバータ電流IMの検出、駆動モータ目標
トルクTM* の算出、及び駆動モータ回転速度NMの算
出のうちの少なくとも一つに異常が発生すると、前記エ
ネルギー収支関係式は成立しない。
【0149】そこで、駆動モータ25におけるエネルギ
ー収支を判定するために、前記駆動モータインバータ電
圧VMを第1の判定変量とし、駆動モータインバータ電
流IMを第2の判定変量とし、駆動モータ目標トルクT
* を第3の判定変量とし、駆動モータ回転速度NMを
第4の判定変量としたとき、前記エネルギー収支関係式
に基づいて、第1〜第4の判定変量が異常であるかどう
かを判断するようにしている。
【0150】そのために、前記車両制御装置51の動力
損失算出処理手段91は、動力損失算出処理を行い、車
両制御装置51の記録装置に記録された図23に示され
る動力損失マップを参照し、駆動モータ目標回転速度N
* 及び駆動モータトルクTMに対応する動力損失PL
Sの値ρi(i=1、2、…)を読み出して算出する。
なお、前記動力損失PLSは、 ρi<ρi+1 の関係にあり、駆動モータトルクTMが大きいほど、駆
動モータ回転速度NMが低いほど大きくなる。
【0151】また、前記エネルギー収支判定処理手段9
3の図示されない電力算出処理手段は、電力算出処理を
行い、駆動モータインバータ電流IM及び駆動モータイ
ンバータ電圧VMを読み込んで前記電力Pviを算出す
るとともに、前記エネルギー収支判定処理手段93の図
示されない動力算出処理手段は、動力算出処理を行い、
駆動モータ目標トルクTM* 及び駆動モータ回転速度N
Mを読み込んで前記動力Pntを算出する。
【0152】前記エネルギー収支判定処理手段93は、
前記動力損失PLS、電力Pvi及び動力Pntを読み
込み、前記電力Pviから動力損失PLS及び動力Pn
tを減算することによって得られる値の絶対値をエネル
ギー収支誤差ΔPm ΔPm=|Pvi−PLS−Pnt| として算出し、該エネルギー収支誤差ΔPmが閾(しき
い)値Pmthより大きいかどうか、すなわち、次の式
が成立するかどうかを判断することによって駆動モータ
25におけるエネルギー収支を判定する。
【0153】ΔPm>Pmth そして、エネルギー収支誤差ΔPmが閾値Pmthより
大きい場合、前記エネルギー収支判定処理手段93は、
第1〜第4の判定変量のうちの少なくとも一つが異常で
あり、前記駆動モータインバータ電圧VMの検出、駆動
モータインバータ電流IMの検出、駆動モータ目標トル
クTM* の算出、及び駆動モータ回転速度NMの算出の
うちの少なくとも一つに異常が発生したと判断し、フェ
ールセーフを行う。
【0154】また、エネルギー収支誤差ΔPmが閾値P
mth以下である場合、前記エネルギー収支判定処理手
段93は、第1〜第4の判定変量がいずれも正常であ
り、前記駆動モータインバータ電圧VMの検出、駆動モ
ータインバータ電流IMの検出、駆動モータ目標トルク
TM* の算出、及び駆動モータ回転速度NMの算出のい
ずれもにも異常が発生していないと判断する。
【0155】前記フェールセーフにおいて、前記エネル
ギー収支判定処理手段93は、他の手法によって、前記
駆動モータインバータ電圧VMの検出、駆動モータイン
バータ電流IMの検出、駆動モータ目標トルクTM*
算出、及び駆動モータ回転速度NMの算出を行い、検出
値及び算出値に基づいて、エネルギー収支を判定する。
【0156】なお、前記第1、第2の判定変量によっ
て、前記インバータ29の入口側の判定変量、及び前記
電力Pviを算出するための判定変量が構成され、前記
第3、第4の判定変量によって、前記インバータ29の
出口側の判定変量、及び動力Pntを算出するための判
定変量が構成される。
【0157】また、エネルギー収支関係式において、駆
動モータ目標トルクTM* を使用することなく、実際に
発生させられ、トルクセンサ等によって検出された駆動
モータトルクTM、前記駆動モータ制御装置49によっ
て推定された駆動モータトルクTM等を第3の判定変量
として使用することもできる。その場合、駆動モータト
ルクTMの検出値の検出に異常が発生したかどうかを判
断したり、駆動モータトルクTMの推定値の推定に異常
が発生したかどうかを判断したりする。
【0158】なお、本実施の形態において、前記動力損
失マップには、駆動モータ回転速度NM及び駆動モータ
トルクTMに対応する動力損失PLSが記録されている
が、駆動モータ回転速度NM、駆動モータトルクTM及
びバッテリ電圧VBに対応する動力損失PLSを記録す
ることもできる。その場合、前記エネルギー収支判定処
理手段93は、駆動モータ回転速度NM、駆動モータト
ルクTM及びバッテリ電圧VBに対する 動力損失PL
Sを読み出してエネルギー収支を判定する。
【0159】また、動力損失PLSを、動力損失マップ
を参照することなく、前記動力損失算出処理手段91
が、駆動モータトルクTM及び駆動モータ回転速度NM
をパラメータとする動力損失関数fによって、次の式で
算出することもできる。
【0160】PLS=f(TM、NM) さらに、動力損失PLSを、前記動力損失算出処理手段
91が、駆動モータトルクTM、駆動モータ回転速度N
M及びバッテリ電圧VBをパラメータとする動力損失関
数fによって、次の式で算出することもできる。
【0161】PLS=f(TM、NM、VB) なお、コイル42の温度tmMを駆動モータ温度センサ
65によって検出し、検出された温度tmMに基づいて
駆動モータ25のロータ40(図2)の永久磁石の温度
を推定し、動力損失PLSの温度補正を行うこともでき
る。そのために、前記動力損失算出処理手段91の図示
されない温度補正処理手段は、温度補正処理を行い、温
度tmMを読み込み、該温度tmMに基づいて動力損失
PLSの温度補正を行う。
【0162】ところで、駆動モータ目標回転速度NM*
を零にして駆動モータ25を駆動するゼロ回転制御が行
われているときに、駆動モータ回転速度NMが零になる
ので、計算上、前記動力Pntも零になるが、実際は駆
動モータ目標回転速度NM*を零にして駆動モータ25
が駆動されるので、電力Pviは消費され、零にはなら
ない。
【0163】ところが、本実施の形態においては、消費
される電力Pviが動力損失PLSとして算出されるの
で、駆動モータ25におけるエネルギー収支を正確に判
定することができる。
【0164】また、高速領域において界磁の磁束量を少
なくする弱め界磁制御が行われているときに、界磁の磁
束量を少なくするためにd軸電流IMdを供給する必要
があるので、動力Pntに対して電力Pviはその分多
く消費される。
【0165】ところが、本実施の形態においては、d軸
電流IMdが流れることによって消費される電力Pvi
が動力損失PLSとして算出されるので、駆動モータ2
5におけるエネルギー収支を正確に判定することができ
る。
【0166】このように、動力損失PLS及び所定の判
定変量に基づいて、エネルギー収支を正確に判定するこ
とができるので、第1〜第4の判定変量のうちの少なく
とも一つが異常であり、前記駆動モータインバータ電圧
VMの検出、駆動モータインバータ電流IMの検出、駆
動モータ目標トルクTM* の算出、及び駆動モータ回転
速度NMの算出のうちの少なくとも一つに異常が発生し
たかどうかを正確に判断することができる。したがっ
て、例えば、駆動モータ25のトルク制御を行った場
合、トルク制御を円滑に行うことができる。
【0167】また、車両制御装置51のエネルギー収支
判定処理手段93によって、駆動モータ制御装置49以
下のシステムが異常であるかどうかを判断されるので、
駆動モータ制御装置49による制御システム機能と、車
両制御装置51による異常の判断機能とを分散させるこ
とができる。したがって、駆動モータ制御装置49自体
が異常である場合でも、駆動モータ制御装置49以下の
システム、例えば、各種のセンサ類、インバータ29、
駆動モータ25等が異常であるかどうかを確実に判断す
ることができる。
【0168】次に、フローチャートについて説明する。 ステップS28−1 電力Pviを算出する。 ステップS28−2 動力Pntを算出する。 ステップS28−3 動力損失PLSを算出する。 ステップS28−4 エネルギー収支誤差ΔPmが閾値
Pmthより大きいかどうかを判断する。エネルギー収
支誤差ΔPmが閾値Pmthより大きい場合はス テップS28−5に進み、エネルギー収支誤差ΔPmが
閾値Pmth以下である場合はリターンする。 ステップS28−5 フェールセーフを行い、リターン
する。
【0169】本実施の形態においては、駆動モータ25
におけるエネルギー収支を判定し、判定結果に基づいて
所定の判定変量が異常であるかどうかを判断するように
なっているが、発電機16におけるエネルギー収支を判
定し、判定結果に基づいて所定の判定変量が異常である
かどうかを判断することもできる。
【0170】また、本実施の形態においては、エンジン
目標回転速度NE* 、発電機目標トルクTG* 及び駆動
モータ目標トルクTM* が制御指令値としてそれぞれエ
ンジン制御装置46、発電機制御装置47及び駆動モー
タ制御装置49に送られるようになっているが、エンジ
ン目標トルクTE* 、発電機目標回転速度NG* 及び駆
動モータ目標回転速度NM* をそれぞれエンジン制御装
置46、発電機制御装置47及び駆動モータ制御装置4
9に送ったり、電流指令値を発電機制御装置47及び駆
動モータ制御装置49に送ったりすることもできる。
【0171】なお、本発明は前記実施の形態に限定され
るものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させ
ることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除す
るものではない。
【0172】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、電動車両駆動制御装置においては、電動機械と、
駆動信号に従って駆動され、バッテリから直流の電流を
受けて交流の電流を発生させ、該交流の電流を前記電動
機械に供給するインバータと、前記電動機械の制御を行
う第1の制御装置と、該第1の制御装置の上位に位置す
る第2の制御装置とを有する。
【0173】そして、該第2の制御装置は、前記電動機
械を駆動したときに発生する動力損失を算出する動力損
失算出処理手段、並びに前記動力損失、前記電動機械を
駆動するために前記インバータに入力される電力、及び
前記電動機械を駆動したときに電動機械から出力される
動力に基づいて電動機械におけるエネルギー収支を判定
し、判定結果に基づいて前記第1の制御装置以下のシス
テムが異常であるかどうかを判断するエネルギー収支判
定処理手段を備える。
【0174】この場合、エネルギー収支判定処理手段
は、動力損失、前記電動機械を駆動するために前記イン
バータに入力される電力、及び前記電動機械を駆動した
ときに電動機械から出力される動力に基づいて電動機械
におけるエネルギー収支を判定し、判定結果に基づいて
前記第1の制御装置以下のシステムが異常であるかどう
かを判断する。
【0175】例えば、電動機械の目標となる回転速度を
零にして電動機械を駆動するゼロ回転制御が行われてい
るときに、電動機械の回転速度が零になるので、計算
上、前記動力も零になるが、実際は電動機械の目標とな
る回転速度を零にして電動機械が駆動されるので、電力
は消費され、零にはならない。
【0176】ところが、消費される電力が動力損失とし
て算出されるので、電動機械におけるエネルギー収支を
正確に判定することができる。
【0177】また、高速領域において界磁の磁束量を少
なくする弱め界磁制御が行われているときに、界磁の磁
束量を少なくするためにd軸電流を供給する必要がある
ので、動力に対して電力はその分多く消費される。
【0178】ところが、d軸電流が流れることによって
消費される電力が動力損失として算出されるので、電動
機械におけるエネルギー収支を正確に判定することがで
きる。
【0179】このように、動力損失及び所定の判定変量
に基づいて、エネルギー収支を正確に判定することがで
きるので、判定変量のうちの少なくとも一つが異常であ
るかどうかを正確に判断し、前記第1の制御装置以下の
システムが異常であるかどうかを判断することができ
る。したがって、電動機械の制御を円滑に行うことがで
きる。
【0180】また、第2の制御装置のエネルギー収支判
定処理手段によって、第1の制御装置以下のシステムが
異常であるかどうかを判断されるので、第1の制御装置
による制御システム機能と、第2の制御装置による異常
の判断機能とを分散させることができる。したがって、
第1の制御装置自体が異常である場合でも、第1の制御
装置以下のシステムが異常であるかどうかを確実に判断
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における電動車両駆動制御
装置の機能ブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態におけるハイブリッド型車
両の概念図である。
【図3】本発明の実施の形態におけるプラネタリギヤユ
ニットの動作説明図である。
【図4】本発明の実施の形態における通常走行時の車速
線図である。
【図5】本発明の実施の形態における通常走行時のトル
ク線図である。
【図6】本発明の実施の形態におけるハイブリッド型車
両駆動制御装置の概念図である。
【図7】本発明の実施の形態におけるハイブリッド型車
両駆動制御装置の動作を示す第1のメインフローチャー
トである。
【図8】本発明の実施の形態におけるハイブリッド型車
両駆動制御装置の動作を示す第2のメインフローチャー
トである。
【図9】本発明の実施の形態におけるハイブリッド型車
両駆動制御装置の動作を示す第3のメインフローチャー
トである。
【図10】本発明の実施の形態における第1の車両要求
トルクマップを示す図である。
【図11】本発明の実施の形態における第2の車両要求
トルクマップを示す図である。
【図12】本発明の実施の形態におけるエンジン目標運
転状態マップを示す図である。
【図13】本発明の実施の形態におけるエンジン駆動領
域マップを示す図である。
【図14】本発明の実施の形態における急加速制御処理
のサブルーチンを示す図である。
【図15】本発明の実施の形態における駆動モータ制御
処理のサブルーチンを示す図である。
【図16】本発明の実施の形態における発電機トルク制
御処理のサブルーチンを示す図である。
【図17】本発明の実施の形態におけるエンジン始動制
御処理のサブルーチンを示す図である。
【図18】本発明の実施の形態における発電機回転速度
制御処理のサブルーチンを示す図である。
【図19】本発明の実施の形態におけるエンジン停止制
御処理のサブルーチンを示す図である。
【図20】本発明の実施の形態における発電機ブレーキ
係合制御処理のサブルーチンを示す図である。
【図21】本発明の実施の形態における発電機ブレーキ
解放制御処理のサブルーチンを示す図である。
【図22】本発明の実施の形態におけるエネルギー収支
判定処理のサブルーチンを示す図である。
【図23】本発明の実施の形態における動力損失マップ
を示す図である。
【符号の説明】
11 エンジン 13 プラネタリギヤユニット 16 発電機 25 駆動モータ 29 インバータ 43 バッテリ 49 駆動モータ制御装置 51 車両制御装置 91 動力損失算出処理手段 93 エネルギー収支判定処理手段 CR キャリヤ R リングギヤ S サンギヤ
フロントページの続き (72)発明者 小島 博幸 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 Fターム(参考) 5H115 PA08 PA12 PC06 PG04 PI16 PI22 PI29 PO02 PO06 PO17 PU08 PU22 PU25 PV09 PV23 QE08 QE10 QI04 QN03 RB08 RB26 RE01 RE03 RE06 RE12 SE04 SE05 SE06 SE08 TB07 TE02 TE05 TE08 TI02 TI05 TO05 TO12 TO13 TO21 TO23 TO30

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電動機械と、駆動信号に従って駆動さ
    れ、バッテリから直流の電流を受けて交流の電流を発生
    させ、該交流の電流を前記電動機械に供給するインバー
    タと、前記電動機械の制御を行う第1の制御装置と、該
    第1の制御装置の上位に位置する第2の制御装置とを有
    するとともに、該第2の制御装置は、前記電動機械を駆
    動したときに発生する動力損失を算出する動力損失算出
    処理手段、並びに前記動力損失、前記電動機械を駆動す
    るために前記インバータに入力される電力、及び前記電
    動機械を駆動したときに電動機械から出力される動力に
    基づいて電動機械におけるエネルギー収支を判定し、判
    定結果に基づいて前記第1の制御装置以下のシステムが
    異常であるかどうかを判断するエネルギー収支判定処理
    手段を備えることを特徴とする電動車両駆動制御装置。
  2. 【請求項2】 前記第2の制御装置は、制御指令値を出
    力し、前記第1の制御装置は、第2の制御装置から出力
    された制御指令値を受けて、該制御指令値及び実測値の
    関係に基づいて前記インバータに駆動信号を送る請求項
    1に記載の電動車両駆動制御装置。
  3. 【請求項3】 前記エネルギー収支判定処理手段は、所
    定の判定変量に基づいて、前記電動機械を駆動するため
    に前記インバータに入力される電力を算出する電力算出
    処理手段、及び所定の判定変量に基づいて、前記電動機
    械を駆動したときに電動機械から出力される動力を算出
    する動力算出処理手段を備える請求項1又は2に記載の
    電動車両駆動制御装置。
  4. 【請求項4】 前記動力損失算出処理手段は、電動機械
    の回転速度及び電動機械のトルクに基づいて動力損失を
    算出する請求項1又は2に記載の電動車両駆動制御装
    置。
  5. 【請求項5】 前記動力損失算出処理手段は、電動機械
    の回転速度、電動機械のトルク及びバッテリ電圧に基づ
    いて動力損失を算出する請求項1又は2に記載の電動車
    両駆動制御装置。
  6. 【請求項6】 前記電力算出処理手段は、インバータの
    入口側の電流及び電圧に基づいて電力を算出する請求項
    3に記載の電動車両駆動制御装置。
  7. 【請求項7】 前記動力算出処理手段は、前記電動機械
    の回転速度及び目標トルクに基づいて動力を算出する請
    求項3に記載の電動車両駆動制御装置。
  8. 【請求項8】 前記電動機械はエンジンと機械的に連結
    される請求項1又は2に記載の電動車両駆動制御装置。
  9. 【請求項9】 エンジンと機械的に連結された第1の電
    動機械と、駆動輪と機械的に連結された第2の電動機械
    とを有するとともに、前記インバータは前記第2の電動
    機械に交流の電流を供給し、前記動力損失算出処理手段
    は、前記第2の電動機械を駆動したときに発生する動力
    を算出し、前記エネルギー収支判定処理手段は、前記第
    2の電動機械におけるエネルギー収支を判定し、判定結
    果に基づいて前記第1の制御装置以下のシステムが異常
    であるかどうかを判断する請求項1又は2に記載の電動
    車両駆動制御装置。
  10. 【請求項10】 少なくとも第1〜第3の歯車要素を備
    え、第1の歯車要素が前記第1の電動機械に、第2の歯
    車要素が前記第2の電動機械に、第3の歯車要素が前記
    エンジンに連結されるプラネタリギヤユニットを有する
    請求項9に記載の電動車両駆動制御装置。
  11. 【請求項11】 駆動信号に従ってインバータを駆動
    し、該インバータにおいて、バッテリからの直流の電流
    に基づいて交流の電流を発生させ、該交流の電流を電動
    機械に供給し、第1の制御装置によって前記電動機械の
    制御を行い、第2の制御装置によって、電動機械を駆動
    したときに発生する動力損失を算出し、該動力損失、前
    記電動機械を駆動するために前記インバータに入力され
    る電力、及び前記電動機械を駆動したときに電動機械か
    ら出力される動力に基づいて電動機械におけるエネルギ
    ー収支を判定し、判定結果に基づいて前記第1の制御装
    置以下のシステムが異常であるかどうかを判断すること
    を特徴とする電動車両駆動制御方法。
  12. 【請求項12】 コンピュータを、電動機械を駆動した
    ときに発生する動力損失を算出する動力損失算出処理手
    段、並びに前記動力損失、前記電動機械を駆動するため
    にインバータに入力される電力、及び前記電動機械を駆
    動したときに電動機械から出力される動力に基づいて電
    動機械におけるエネルギー収支を判定し、判定結果に基
    づいて下位に位置する制御装置以下のシステムが異常で
    あるかどうかを判断するエネルギー収支判定処理手段と
    して機能させることを特徴とする電動車両駆動制御方法
    のプログラム。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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