JP2003163299A - 電子素子パッケージ用封止キャップとその製造方法及びそのキャップを用いた封止方法 - Google Patents

電子素子パッケージ用封止キャップとその製造方法及びそのキャップを用いた封止方法

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JP2003163299A
JP2003163299A JP2001364244A JP2001364244A JP2003163299A JP 2003163299 A JP2003163299 A JP 2003163299A JP 2001364244 A JP2001364244 A JP 2001364244A JP 2001364244 A JP2001364244 A JP 2001364244A JP 2003163299 A JP2003163299 A JP 2003163299A
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sealing
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Tadayoshi Saito
忠良 斉藤
Hitoshi Saito
斉藤  均
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 封止信頼性が高く、搬送効率に優れた電子素
子パッケージ用封止キャップとその製造方法及び封止方
法を提供する。 【解決手段】 金属製平版で形成したキャップの片面外
周部にろう材層を配設した電子素子パッケージ用封止キ
ャップにおいて、ろう材層がAuとSnとを含むろう材
を印刷法により形成した層であることを特徴とする電子
素子パッケージ用封止キャップとその製造方法及びこれ
を用いた封止方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種電子素子パッ
ケージ、特には圧電素子、表面弾性波等のセラミックパ
ッケージに使用する封止用キャップとその製造方法及び
そのキャップを使用した封止方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器の小型軽量化にともな
い、携帯電話等に使用されるフィルターも小型軽量化し
た表面弾性波フィルターや圧電素子等が多数使用されて
いる。この携帯電話等に使用されるフィルターは、一般
的に表面弾性波素子や圧電素子等をセラミックパッケー
ジ内に形成されたキャビティに搭載し、セラミックパッ
ケージを金属製キャップで蓋をして封止し製造される。
従来、この金属製キャップは金属板に封止用のAuSn
合金やPbSn半田等のろう材を付与したものが用いら
れている。ろう材の形状としては全面に付与したものや
最近ではキャップの外周部のみ付与したものがある。全
面に付与したものは、例えば、ろう材を超音波溶接やめ
っき、圧着によって全面に接着した金属板を、金型を用
いて外形を打ち抜き所要のキャップ形状としている。ま
たろう材をキャップの外周部に付与する方法としては、
予め金型を用いて所要のキャップ形状に打ち抜いた金属
板に圧延により薄膜とし、金型にて外周形状に打ち抜い
たろう材を溶着や接着する方法等がとられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の金属製キャップ
で、全面にろう材を付与したものは、ろう材が不要部に
も付与されていることからコストが高くなる欠点があ
る。特に高価なAuSn合金を使用する場合は産業的に
は致命的である。また比較的安価なPbSn半田や超音
波溶接法を使用すると、封止信頼性が低いという難点が
ある。この他、不要部のろう材が封止時に漏れだし配線
を短絡させる等の問題を生じ、素子の信頼性を低下させ
る欠点があった。この問題を解決するために、最近にな
ってろう材を必要部であるキャップ外周部のみに付与す
る方法が試みられているが、ろう材の加工が極薄の微細
加工となるために高度な技術が必要となり、加工後の打
ち抜き作業も薄片であるため自動化が困難で、変形や整
列ミス等の不良が発生する問題があった。さらに、ろう
材をキャップに溶着するためには、例えばキャップの外
形に合わせて多数の穴を形成した治具の各穴にキャップ
とろう材をそれぞれ1枚ずつセットし熱溶着する必要が
あり、整列治具や設備を必要とし、工程が煩雑で加工コ
ストが嵩む問題がある。また、パッケージの小型化にと
もない、より微細なキャップの要求に応ずることが技術
的にも困難になってきている。また、このキャップは、
集積、整列した後搬送用の特殊なケースに梱包される
が、微細な薄片であるために、その品質を維持するため
の衝撃緩衝材を多く使用する必要があり、体積当たりの
運搬効率が悪く、使用後のケースや緩衝材の再使用の限
界もあって、廃棄物が多く発生する。例えば樹脂製のス
ティック状ケースを用いた場合、一つのケースにキャッ
プ300〜400個を一列に充填するが、このケース
は、使用時にキャップが一個ずつ取り出せるような形状
にしなくてはならないために、特別の送り出し機構や、
そのための溝きり等が施されているので空間率が高く、
体積はキャップの体積の数倍にもなる問題がある。ま
た、その空隙により搬送時にキャップが移動したり、最
悪の場合反転する等のトラブルの原因となっている。本
発明は、上記従来技術の問題点に鑑み、低コストで製造
でき封止信頼性が高く、なおかつ搬送効率や封止時のコ
ストをも低減させることができる封止用キャップとその
製造方法及びそのキャップを使用した電子素子パッケー
ジの封止方法を提供する。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、 「1. 金属製平版で形成したキャップの片面外周部に
ろう材層を配設した電子素子パッケージ用封止キャップ
において、ろう材層がAuとSnとを含むろう材を印刷
法により形成した層であることを特徴とする電子素子パ
ッケージ用封止キャップ。 2. 印刷法により形成したAuとSnとを含むろう材
層を加熱処理した、1項に記載された電子素子パッケー
ジ用封止キャップ。 3. AuとSnとを含むろう材層がAuSn合金粉末
を展色料に加えてペースト状にした組成物を印刷して形
成した層である、1項または2項のいずれか1項に記載
された電子素子パッケージ用封止キャップ。 4. キャップ片面外周部のろう材層を形成する部分を
キャップ面より下方に凹状とした、1項ないし3項のい
ずれか1項に記載された電子素子パッケージ用封止キャ
ップ。 5. ろう材層とキャップの間に下地めっき層を設け
た、1項ないし4項のいずれか1項に合う電子素子パッ
ケージ用封止キャップ。 6. キャップを連結部を介してマトリックス状に多数
個整列連結した、1項ないし5項のいずれか1項に記載
された電子素子パッケージ用封止キャップ。 7. 電子素子パッケージ用封止キャップの製造方法に
おいて、金属製平版の片面に写真製版法により連結部を
介してマトリックス状に多数個整列配置されたキャップ
形状のパターンを形成し、該パターン形成したキャップ
及び連結部以外の部分をエッチングにより除去して連結
部を介してマトリックス状に多数個整列連結されたキャ
ップを形成し、該形成されたキャップの外周部に、予め
作製した写真製版法によりキャップ外周部のパターンを
形成したマスクを用いて、AuとSnとを含むペースト
状ろう材組成物を印刷し、Snの融点以上Auの融点以
下の温度で加熱処理してキャップ外周部にAuSnろう
材を融着させることを特徴とする電子素子パッケージ用
封止キャップの製造方法。 8. 電子素子パッケージ用封止キャップを用いた封止
方法において、6項に記載されたマトリックス状に多数
個整列連結された電子素子パッケージ用封止キャップを
用い、封止工程または封止工程直前までマトリックス状
に多数個整列連結された状態を維持して封止を行うこと
を特徴とする電子素子パッケージ用封止キャップを用い
た封止方法。」 に関する。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の特徴は、キャップの片面
外周部に印刷法によりAuとSnとを含むろう材層を形
成し、それを熱処理することによってキャップの片面外
周部にAuSnろう材を融着させたことである。キャッ
プ片面外周部の本来必要である部分にのみろう材層を形
成し、不要部にろう材層を形成しないため、ろう材コス
トが低減でき、また、不要部のろう材が封止時に漏れだ
し配線を短絡させる等の素子の信頼性を低下させる問題
がない。また、ろう材を印刷法により形成したため、ろ
う材を極薄に微細加工する必要がなく、それを打ち抜い
てキャップ上にそれぞれ1枚ずつセットする必要もない
ため、さらに精度を向上し、コストを低減させることが
できる。
【0006】外周部のパターン形成は、写真製版法を用
いるのが効率的で好適である。AuSnの割合として
は、限定されるわけではないが、Auが60〜85重量
%含まれているのが封止性からみて好適である。60%
以下では封止信頼性が低くなってしまい、85%以上で
はコスト的な問題や融点が高くなる問題がある。Auと
Snとを含むろう材層の形成は、AuSn合金の粉末ま
たはAu粉末とSn粉末を合わせたものに溶剤や天然ロ
ジン、チキソ剤等の展色料を加えて練り上げたものを印
刷して形成すればよい。すなわち、AuSnを含んだペ
ースト状の組成物を印刷して形成すればよい。
【0007】また、キャップ片面外周部のろう材形成面
をキャップ面より下方に凹状に形成すると、封止時にキ
ャップがパッケージ内にはめ込まれて配置されるため、
ろう材とパッケージの接触が良好になるので封止信頼性
を飛躍的に向上させることができる。キャップのろう材
層形成面をキャップ表面より下方に凹状に形成するに
は、AuとSnとを含む層を印刷する前にエッチング加
工やコイニニグ加工により形成すればよく、外周部を単
に一段深く形成してもよいし、溝状に形成してもよい。
深さはキャップの大きさ等により一概にはいえないが1
0〜100μm程度でよい。
【0008】また、キャップを連結部を介してマトリッ
クス状に多数個整列連結した状態にすると、キャップ製
造時に同一平面で一括処理でき、個々のキャップとろう
材を単体で扱う必要がないため、製造効率がよく、製造
コストが大きく低減する。連結部と封止後キャップとの
境界部にハーフエッチングやスタンピングによるV字状
等の溝加工を施すと、キャップを容易に切り離して分離
できる。さらに、封止する際にもパッケージをキャップ
と同一ピッチに配置し、マトリックス状に多数個整列連
結されたキャップをろう材面を介して接触させることに
より一度に同時処理でき、自動供給装置を用いて投入す
る等自動化も容易となり、封止工程が合理化されて封止
生産性が格段に向上し、封止コストが低減できるととも
に、整列ミス等による不良の発生も防止できる。また、
梱包時や搬送時の変形や裏返り、位置ずれ等の心配がな
く、特殊な梱包ケースを用いることなくまとめて包装す
るだけで出荷できる。よって、梱包材の使用量を激減さ
せ、さらに一度に運搬できる部品点数が増大するため、
環境負荷も低減できる。
【0009】キャップの製造方法としては、キャップ外
周部やキャップ外形、連結部の形状は写真製版法により
形成し、金属板をキャップ連結部の形状に加工するの
は、エッチング加工を用いて製造するのが効率的で好適
である。例えば、金属製平版の片面に写真製版法により
マトリックス状に多数個整列配置されたキャップ外形及
びキャップ間を連結する連結部のパターンを形成し、パ
ターン形成したキャップ及び連結部以外の部分をエッチ
ングにより除去する。そして、このキャップに予め作製
した、写真製版法によりキャップ外周部のパターンを形
成したマスクを用いて、AuとSnとを含むペースト状
ろう材組成物を印刷し、ついでSnの融点以上Auの融
点以下の温度で加熱処理してAuSnろう材を融着させ
て、外周部にAuSnろう材が融着されたキャップが連
結部を介してマトリックス状に多数個整列連結された状
態に形成するのである。印刷方法は特に限定されるもの
ではないが、予めパターンを形成したマスクを用いるの
が効率的で好適である。例えば、SUS製で板厚は熱処
理時の減少分を考慮して必要なろう材の2倍程度の厚み
に印刷する。印刷しない部分であるキャップ中心部をマ
スキングするためのアイランドは、リブにてマスクに接
続するが封止不良を防止するために巾を0.1〜2.0
mm程度と細くするのがよい。また、印刷部分をスクリー
ンメッシュに形成する場合は、AuSn合金の粉末の粒
径に留意し、開口部がその3〜4倍以上となるスクリー
ンを使用するとよい。パターン形成や外形加工、加熱処
理等の順序も特に限定されず任意であるが、上記の順番
が取り扱いが容易なためで効率的で好適である。また、
加熱処理を実施する条件としては、窒素ガス還元雰囲気
を用いるのがよく、また、印刷する前に下地めっきを実
施すると酸化防止となり、ろう材の密着性が向上して良
好である。厚さ0.2〜5.0μm程度のNiめっきの
上に0.003〜0.015μm程度のAuめっきを施
すとよい効果が得られる。キャップの材質は特に限定さ
れるものでないが、42%Ni−Fe合金またはコバー
ルが熱膨張係数がSiやセラミックと適合しており好適
である。
【0010】
【実施例】次に実施例に基づき図面を参照して本発明を
具体的に説明する。図1は、マトリックス状を多数個整
列連結した電子素子パッケージ用封止キャップの一部を
示す平面図である。図1において、封止キャップ3の外
周部6にろう材4が形成されており、個々の封止キャッ
プ3は連結部2を介してマトリックス状に多数個整列連
結されている。なお、本実施例では、マトリックス状に
多数個整列連結したキャップをマザーシート1で保持し
た状態とし、マザーシート1にパイロットホール10を
形成した。マザーシートに保持したことでキャップの形
状安定性等がさらに向上し、パイロットホールを形成し
たことで、封止加工時等にこのパイロットホールを基準
として同時処理することができ、また、自動供給装置を
用いて投入する等自動化も容易となるのである。なお、
本実施例においては、キャップ外形を正方形としたが、
勿論これに限定されるわけではなく、長方形、円形等様
々な形状が採用できる。また、キャップを縦横均等に基
盤の目状に整列連結したが、これに限定されるわけでは
なく、規則性をもって整列連結されていればよく、例え
ばダイヤゴナルに整列連結してもよい。
【0011】図2は、図1のA−A′線で切断した封止
キャップ3及び連結部2の拡大断面図である。封止キャ
ップ3の素材である金属製平版7の片面外周部6にろう
材4が形成されており、外周部6のろう材面がキャップ
の普通面よりパッケージに凸状に形成されていることが
わかる。またこの例では、金属製平版7の表面に下地め
っきであるNiめっき8と極薄のAuめっき9が形成さ
れており、ろう材4の密着性が良好となっている。ま
た、封止キャップ3と連結部2の境界部5は、V字状の
溝加工が施されており、キャップ3の分離が容易であ
る。特にV字状である必要はなく、厚みが薄くなってい
て普通部より強度が低下していればよい。
【0012】次に製造方法も含めさらに具体的に説明す
る。マザーシートとなる板厚0.2mm、巾150mm、長
さ250mmの42%Ni−Feの合金製平版にフォトレ
ジストを塗布し、写真製版法により外形2.85mm角の
封止キャップが巾0.3mm、長さ1.35mmの連結部で
4.2mmピッチで巾で巾方向に25個、長さ方向に40
個整列配置され、さらにキャップと連結部の境界部のV
字溝とパイロットホールを含んだパターンを露光後現像
し、塩化鉄液にてエッチングして不要部を除去し、その
後不要なフォトレジストを除去してキャップと連結部の
形状を得た。また、同時にキャップと連結部の境界部の
V字溝加工及びパイロットホールの加工を実施し、図1
のキャップを得た。この例では、ろう材との密着性を確
保するために全面に0.005mm厚のNiめっきを施
し、ついでAuフラッシュめっきを行い、酸化防止して
いる。このようにして製造したキャップの外周に、ろう
材を印刷法により形成する。予め写真製版法により外形
2.75mm角、コーナーR0.2mm、巾0.25mmのキ
ャップ外周部の形状を4.2ピッチで巾方向に25個、
長さ方向に40個整列配置されたパターンを露光後現像
し、塩化鉄液にてエッチングして不要部をエッチング除
去し、その後不要なフォトレジストを除去して作製し
た、SUS304製板厚0.05mmのメタルマスクを用
いて、キャップ外周部に市販の20%Sn−Au合金の
粉末に溶剤、天然ロジン、チキソ剤を加えて練り上げて
ペースト状にしたろう材組成物を印刷する。
【0013】本実施例では、マスクのパターンは、図3
に示すように印刷しない部分であるキャップ中心部をマ
スキングするためのアイランド11をマスクにリブ13
にて接続し、印刷部を台形状のろう材供給口12を4個
組み合わせて形成するパターンとした。リブ13の巾
は、巾を0.15mmとした。リブを細くすることにより
ろう材の印刷されない部分を小さくし、封止不良を防止
した。その後、窒素雰囲気ピーク温度摂氏320℃で熱
処理し、AuSnろう材層を合金製平版に均一に溶着さ
せ、ついで不要な部分を洗浄し、マトリックス状に多数
個整列連結された状態の外周部に融点摂氏300〜32
0℃、厚みが0.035〜0.040mmのAuSnろう
材が形成された封止キャップを得た。本実施例では、キ
ャップ外形寸法より印刷する外周部の外形寸法を若干小
さくした。勿論これに限定されるわけではないが、この
ように形成することによって、パターン形成のズレを許
容できる効果、及びキャップからろう材が突出するのを
防止して封止時にろう材が漏れ出すのを防止できる効果
がある。その後、上記実施例と同一ピッチでカーボン治
具に配置された表面弾性波フィルターパッケージの上に
AuSnろう材面が接するようにマザーシートを重ねて
配置したものを上下反転させ、ピーク温度摂氏320℃
になるように温度設定された窒素雰囲気熱処理炉を通炉
させてAuSnろう材を表面弾性波フィルターパッケー
ジに均一に融着させた。上記実施例を本発明の代表例と
し、キャップの片面全面に厚さ0.030mmのAuSn
層を圧着させたものを比較例1、キャップ片面の外周部
のみに別個に用意した厚さ0.035mmのAuSn箔を
セット後融着させたものを比較例2として、キャップ製
造コスト、封止不良率及び封止コストを比較した結果を
表1に示す。コストについては、実施例の原価を100
とした場合の相対評価で示した。
【0014】
【表1】
【0015】表1から明らかなように本実施例は、比較
例1/3〜1/13の低い封止不良率の優れた封止効果
を有しながら、キャップ製造コストと封止コストの両コ
ストを著しく削減できたのである。また、本発明の封止
キャップは、マトリックス状に多数個整列連結された状
態であるため、積層しての梱包が可能となった。マザー
シート100枚を積層し、上下に補強用のボール紙を充
て、中性紙で包装した。この包装一包には、キャップ1
0万個が梱包されている。梱包の大きさは、200×3
00×40mm程度と従来のものと比較し約1/8に小型
化できた。
【0016】
【発明の効果】本発明は、本来必要である部分のみに、
印刷法によりろう材を形成したため、ろう材コスト削減
ができ、不要部のろう材が封止時に漏れ出す問題がな
い。また、ろう材形成面をキャップ面より凸状に形成す
ると、封止時にキャップがパッケージ内にはめ込まれる
ように配置されるため、封止信頼性を飛躍的に向上させ
ることができる。さらに、キャップを連結部を介してマ
トリックス状に多数個整列連結した状態にすると、同一
平面で一括処理でき、個々のキャップとろう材を単体で
扱う必要がなく、封止する際の自動化も容易となり、不
良の発生防止、製造コストの低減ができる。また、梱包
時や搬送時にも変形や裏返り、位置ずれの心配、特殊な
梱包ケースを用いる必要がなく、まとめて包装するだけ
で出荷でき、梱包材の使用量を激減させ、さらに一度に
運搬できる部品点数が増大するため、環境負荷も低減で
きるという非常に優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】マトリックス状に多数個整列連結した電子素子
パッケージ用封止キャップを示す平面図である。
【図2】封止キャップ及び連結部の断面図である。
【図3】封止キャップの中心部をマスクするアイランド
とリブの説明図である。
【符号の説明】
1 マザーシート 2 連結部 3 封止キャップ 4 ろう材 5 境界部 6 外周部 7 金属製平版 8 Niめっき 9 Auめっき 10 パイロットホール 11 アイランド 12 開口部 13 リブ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属製平版で形成したキャップの片面外
    周部にろう材層を配設した電子素子パッケージ用封止キ
    ャップにおいて、ろう材層がAuとSnとを含むろう材
    を印刷法により形成した層であることを特徴とする電子
    素子パッケージ用封止キャップ。
  2. 【請求項2】 印刷法により形成したAuとSnとを含
    むろう材層を加熱処理した、請求項1に記載された電子
    素子パッケージ用封止キャップ。
  3. 【請求項3】 AuとSnとを含むろう材層がAuSn
    合金粉末を展色料に加えてペースト状にした組成物を印
    刷して形成した層である、請求項1または2のいずれか
    1項に記載された電子素子パッケージ用封止キャップ。
  4. 【請求項4】 キャップ片面外周部のろう材層を形成す
    る部分をキャップ面より下方に凹状とした、請求項1な
    いし3のいずれか1項に記載された電子素子パッケージ
    用封止キャップ。
  5. 【請求項5】 ろう材層とキャップの間に下地めっき層
    を設けた、請求項1ないし4のいずれか1項に合う電子
    素子パッケージ用封止キャップ。
  6. 【請求項6】 キャップを連結部を介してマトリックス
    状に多数個整列連結した、請求項1ないし5のいずれか
    1項に記載された電子素子パッケージ用封止キャップ。
  7. 【請求項7】 電子素子パッケージ用封止キャップの製
    造方法において、金属製平版の片面に写真製版法により
    連結部を介してマトリックス状に多数個整列配置された
    キャップ形状のパターンを形成し、該パターン形成した
    キャップ及び連結部以外の部分をエッチングにより除去
    して連結部を介してマトリックス状に多数個整列連結さ
    れたキャップを形成し、該形成されたキャップの外周部
    に、予め作製した写真製版法によりキャップ外周部のパ
    ターンを形成したマスクを用いて、AuとSnとを含む
    ペースト状ろう材組成物を印刷し、Snの融点以上Au
    の融点以下の温度で加熱処理してキャップ外周部にAu
    Snろう材を融着させることを特徴とする電子素子パッ
    ケージ用封止キャップの製造方法。
  8. 【請求項8】 電子素子パッケージ用封止キャップを用
    いた封止方法において、請求項6に記載されたマトリッ
    クス状に多数個整列連結された電子素子パッケージ用封
    止キャップを用い、封止工程または封止工程直前までマ
    トリックス状に多数個整列連結された状態を維持して封
    止を行うことを特徴とする電子素子パッケージ用封止キ
    ャップを用いた封止方法。
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