JP2004186428A - 電子デバイス用パッケージの蓋体の製造方法 - Google Patents

電子デバイス用パッケージの蓋体の製造方法 Download PDF

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Takao Kasai
隆夫 河西
Makoto Wakasugi
信 若杉
Yoshio Kaneshiro
芳雄 金城
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Abstract

【課題】ろう材の使用量を低減できるとともに、蓋体に所望する形状のろう材層を形成する。
【解決手段】帯状の蓋部材30を準備し、ガイド穴30aを連続プレス加工にて穿設する。次に、蓋部材30にNiメッキ31を施し、続いて、ろう材層34を形成する下地としてAuメッキ32を施す。次に、ろう材をAuメッキ32上にスクリーン印刷し((h)ろう材ペースト印刷工程)、続いて、これをリフローしてAuメッキ32上にろう材を被着させ((i)ろう材リフロー工程)、ろう材層34を形成する。次に、プレス加工により蓋体3の外形を打ち抜き、最後に、アニール/梱包を行う。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種の電子部品を収納する電子デバイス用パッケージの蓋体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子デバイス用パッケージは、電子装置の回路基板への高密度実装に適するように、小型チップ化され回路基板の片面だけで半田付けできる表面実装型(SMD)のものが多数開発されている。
また、電子デバイス用パッケージを取り巻く環境としては、携帯用通信機器等の普及に伴い、電子デバイスの小型化、軽量化、及びコストダウンの要求がますます強くなっている。
【0003】
次に、上記電子デバイス用パッケージの蓋体の一般的な製造方法について、図面を参照して説明する。なお、理解しやすいように、まず電子デバイス用パッケージの構造について説明する。
図5は、従来の電子デバイス用パッケージの製造方法で製造された電子デバイスの概略拡大断面図を示している。
同図において、70は表面実装型の水晶振動子であり、62は水晶振動子70のパッケージを構成するセラミック基板である。63は平板状の蓋体であり、水晶振動子70のパッケージを構成するセラミック基板62を覆ったコバール(鉄(Fe)/ニッケル(Ni)/コバルト(Co)合金)製となっている。
また、61は水晶振動体であり、セラミック基板62と蓋体63により規定されるキャビティ(内部空間)72に実装されている。
【0004】
81は配線層であり、セラミック基板62の上面に、蓋体63と導通しないように形成されている。82はセラミック基板62の下面に形成された端子電極としての配線層である。また、83は両配線層81、82を接続する電気的導通部としての内部配線である。
84は導電ペーストであり、水晶振動体61の一端は導電ペースト84を介して配線層81の上に接合されている。86はメタライズ層(配線層)であり、蓋体63の接合のために、セラミック基板62の最上面に形成されている。85は接合層であり、メタライズ層86上に形成された低温金属ろう材からなっている。
セラミック基板62と蓋体63は、接合層85を介して溶着される。
【0005】
次に、従来例にかかる電子デバイス用パッケージの蓋体の製造方法について、図面を参照して説明する。
図6a〜図6hは、従来例にかかる電子デバイス用パッケージの蓋体の製造方法を説明するための概略工程図を示している。理解しやすいように、メッキ等に対してハッチングを付して図示してある。
同図において、蓋体63を製造するには、まず、コバール等の帯状の蓋部材30が準備され((図6a)コバール材準備工程)、続いて、蓋部材30に搬送位置決め用のガイド穴30aを連続プレス加工にて穿設する((図6b)ガイド穴あけ工程)。
なお、蓋部材30は、帯状に限定されるものではなく、たとえば、シート状であってもよい。
【0006】
次に、蓋部材30両面に防錆用メッキとしてNiメッキ31を行う((図6c)Niメッキ工程)。
続いて、溶着面側のガイド穴30aの配設された領域を除いたニッケル(Ni)下地の上に、接合の際、接合層85との濡れ性を向上させるためにAuメッキ32を行う((図6d)Auメッキ工程)。
【0007】
次に、枠状のメタライズ層86に対応する矩形環状のレジスト33を、ガイド穴30aを基準にしてAuメッキ32上に印刷塗布し((図6e)レジスト塗布工程)、レジスト33を塗布した部分を除いてAuメッキ32だけを剥離する((図6f)Auメッキ剥離工程)。
続いて、レジスト33を剥離し((図6g)レジスト剥離工程)、下のAuメッキ32を露出させる。
その後、プレス加工により蓋体63の外形を打ち抜き((h)プレス抜き工程)、最後に、蓋体63をアニールしてから、部品の配送に備えて梱包する(アニール/梱包工程:図示せず)。
【0008】
次に、蓋体63の接合方法について、図面を参照して説明する。
図7は、従来例にかかる電子デバイス用パッケージの蓋体の接合方法を説明するための概略工程図を示している。
まず、図7(a)に示すように、周波数調整後のセラミック基板62は、封止工程のためにカーボン治具113に移し替えられる((a)カーボン治具への装填工程)。
【0009】
続いて、図7(b)に示すように、セラミック基板62のメタライズ層86上に、箔状態の矩形環状ろう材(ここでは、Au/Sn合金からなる低温金属ろう材を使用する。)を載せて溶融被着させ、メタライズ層86上にろう材層85を形成する((b)ろう材層形成工程)。
次に、図7(c)に示すように、セラミック基板62と蓋体63とを重ね合わせ、専用のカーボン治具113に収納した状態で、封止炉に入れ真空雰囲気内で加熱すると、セラミック基板62と蓋体63は、接合層85を介してろう付けされ気密封止される((c)封止工程)。
【0010】
このように、上記電子デバイス用パッケージの蓋体の製造方法によれば、蓋体の製造工程としては、簡素化され生産性等に優れているものの、箔状のろう材を小さな矩形環状の形状にプレス抜きするには限界があり、さらなる小型化への要求に対応することができなかった。
【0011】
なお、上記問題点を解決する技術として、電子部品を収納するセラミックケースに金属製の蓋体を被せ、セラミックケースの上面外周にメタライズ層を介して前記蓋体を封着する電子部品用パッケージの製造方法において、金属板と金属ろう材とを同時に圧延することによってクラッド化された蓋体を構成し、該蓋体の金属ろう材面を封着側にして上記メタライズ層の上に直接蓋体を載せ、前記セラミックケースの外周に沿って蓋体の上から電子ビームを照射し、該照射部分の金属ろう材を溶融させてメタライズ層に封着した電子部品用パッケージの製造方法の技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0012】
【特許文献1】
特許第3248842号公報 (第1項、特許請求の範囲)
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した特許文献1に記載された電子部品用パッケージの製造方法では、蓋体の封着側の全面に金属ろう材を設けているために、金属ろう材の使用量を低減できないといった問題があった。
また、蓋体の封着側の全面に金属ろう材を設けているために、蓋体を封着する際、封着面上の金属ろう材以外の金属ろう材をも溶融させてしまい、その分多くの照射熱を必要としセラミック基板に悪影響を及ぼすといった問題があった。
さらに、箔状の金属ろう材を使用しているため、ろう材層の厚さを薄くするのには限界があるといった問題もあった。
【0014】
本発明は、以上のような従来の問題を解決するためになされたものであり、ろう材の使用量を低減できるとともに、蓋体に所望する形状のろう材層を形成することのできる電子デバイス用パッケージの蓋体の製造方法を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するための本発明の電子デバイス用パッケージの蓋体の製造方法は、メタライズ層を有する基板からなる電子デバイス用パッケージの蓋体の製造方法であって、蓋部材に、前記メタライズ層に対応する形状のろう材層を形成するろう材層形成工程を有する方法としてある。
このようにすると、メタライズ層に対応する形状のろう材層を形成することができ、ろう材の使用量を低減することができる。
【0016】
また、本発明の電子デバイス用パッケージの蓋体の製造方法は、前記蓋部材にろう材層を形成する前に、前記蓋部材の溶着面側に、前記メタライズ層に対応する形状の成形用メッキを形成する成形用メッキ工程を有する方法としてある。
このようにすると、ろう材層が成形用メッキの上面にほぼ均一に形成されるので、ろう材層の小型化を可能とし、また、ろう材層の形状の精度を向上させることができる。
【0017】
また、本発明の電子デバイス用パッケージの蓋体の製造方法は、前記蓋部材に、ろう材ペーストを付着させてリフローすることにより、又は、ろう材をめっき・リフローすることにより、前記ろう材層を形成する方法としてある。
このようにすると、所望する厚さのろう材層を形成することができ、ろう材の使用量を低減することができる。
【0018】
また、本発明の電子デバイス用パッケージの蓋体の製造方法は、前記ろう材層形成工程の後に、前記ろう材層の形成された前記蓋部材からろう材層付き蓋体を分割する分割工程を有する方法としてある。
このようにすると、ろう材層形成工程まで蓋部材の状態で取り扱うことができるので、生産性を向上させることができる。
【0019】
また、本発明の電子デバイス用パッケージの蓋体の製造方法は、前記蓋部材に絞り加工を施す絞り加工工程を有する方法としてある。
このようにすると、絞り加工した空間に電子部品を収納することができ、セラミック基板の形状を単純化することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の各実施形態にかかる電子デバイス用パッケージの蓋体の製造方法について、図面を参照して説明する。
まず、理解しやすいように、第一実施形態にかかる電子デバイス用パッケージの蓋体の製造方法について説明する前に、本実施形態の蓋体の構造について説明する。
【0021】
図1は、本発明の第一実施形態にかかる電子デバイス用パッケージの蓋体の製造方法で製造される蓋体の概略拡大図であり、(a)は平面図を、(b)はA−A線における断面図を示している。なお、理解しやすいように、A−A線における断面図は、上下を反転させて図示してある。
同図において、電子デバイスの蓋体3は、電子デバイス用パッケージを構成する、角部が面取りされたほぼ矩形平板状の形状としてあり、基本的な構造は、従来技術で説明したものとほぼ同様としてある。したがって、従来と同じ構成要素には同じ名称を用いて、詳細な説明は省略する。
【0022】
蓋体3は、ほぼ矩形平板状に打ち抜き加工された蓋部材30からなり、蓋部材30の材料としては、線膨張係数がセラミック基板の線膨張係数とほぼ等しく、かつ、ろう付け温度に耐えられるコバール、42合金等の鉄(Fe)系合金が使用される。
なお、蓋部材30の材料は、上記Fe系合金に限定されるものではなく、たとえば、セラミックなどを使用してもよく、線膨張係数がセラミック基板の線膨張係数とほぼ等しく、かつ、ろう付け温度に耐えられる材料であればよい。
【0023】
また、34はろう材層であり、後述する製造方法により、蓋体3に予め形成されているAu/Sn合金(溶融点が約280℃)等の低い溶融温度を有する金属からなっている。
なお、ろう材層34の材料は、上記Au/Sn合金に限定されるものではなく、たとえば、高温半田や、銀(Ag)系ろう材、アルミニウム(Al)系ろう材などを使用してもよい。
【0024】
ろう材層34は、セラミック基板に形成されたメタライズ層26と同一の平面形状としてあるが、この平面形状に限定されるものではなく、蓋体3とセラミック基板を封着できるようにメタライズ層に対応した形状であればよい。たとえば、ろう材層34の矩形環状の外形を、メタライズ層の外形より内側に形成してもよく、このようにすると、ろう付け状態をフィレットで確認することができる。
【0025】
次に、本実施形態である電子デバイス用パッケージの蓋体の製造方法について、図面を参照して説明する。
図2a〜図2jは、従来例にかかる電子デバイス用パッケージの蓋体の製造方法を説明するための概略工程図を示している。理解しやすいように、メッキ等に対してハッチングを付して図示してある。
同図において、蓋体3を製造するには、まず、コバール等の帯状の蓋部材30が準備され((図2a)コバール材準備工程)、続いて、蓋部材30に搬送位置決め用のガイド穴30aを連続プレス加工にて穿設する((図2b)ガイド穴あけ工程)。
【0026】
次に、蓋部材30両面にNiメッキ31を施し((図2c)Niメッキ工程)、続いて、片面のガイド穴30aの配設された領域を除いたNi下地の上にAuメッキ32を施す((図2d)Auメッキ工程)。
続いて、枠状の配線層26に対応する枠形状のレジスト33を、ガイド穴30aを基準にしてAuメッキ32上に印刷塗布し((図2e)レジスト塗布工程)、続いて、レジスト33を塗布した部分を除いてAuメッキ32だけを剥離する((図2f)Auメッキ剥離工程)。
次に、レジスト33を剥離し((図2g)レジスト剥離工程)、下のAuメッキ32を露出させる。このようにすると、成形用メッキであるAuメッキ32がろう材に対して濡れ性が優れていることから、ろう材層34がAuメッキ32の上面にほぼ均一に形成され、ろう材層34の成形精度を向上させることができ、蓋体3のさらなる小型化にも対応することができる。
【0027】
次に、バインダを含むろう材ペースト34a(一般的に、低温金属ろう材からなるペースト状のろう材が使用される。)をAuメッキ32上にスクリーン印刷し((図2h)ろう材ペースト印刷工程)、続いて、これをリフローしてAuメッキ32上にろう材を被着させ((図2i)ろう材リフロー工程)、ろう材層34を形成する。
なお、スクリーン印刷において、マスク(図示せず)の開口寸法や厚さを調整することにより、ろう材の塗布量を調整することができ、ろう材層の厚さを所望する厚さとすることができる。
また、ろう材ペースト34aの塗布は、スクリーン印刷に限定されるものではなく、たとえば、ディスペンサなどを利用してもよい。
【0028】
次に、プレス加工により蓋体3の外形を打ち抜き((図2j)プレス抜き工程)、最後に、蓋体3をアニールしてから、部品の配送に備えて梱包する(アニール/梱包工程:図示せず)。このようにすると、ろう材層形成工程までを蓋部材を一単位として取り扱うことができるので、生産性を向上させることができる。なお、Auメッキ32の代わりに、金(Au)/すず(Sn)のろう材と濡れやすい金属であるSn又は銀(Ag)等のメッキを行ってもよい。
また、ろう材は、Au/Sn合金(溶融点が約280℃)に限定されるものではなく、半田等の溶融温度のより低い金属を使用することもできる。
なお、その他の製造方法は、従来例とほぼ同様としてある。
【0029】
このように、本実施形態によれば、メタライズ層に対応する形状で、かつ、所望する厚さのろう材層34を形成することができ、ろう材の使用量を低減することができる。
また、本実施形態によれば、従来使用してきた蓋部材を使用することができるので、その分工程変更を容易に行うことができる。
また、成形用メッキとしてAuメッキ32を使用することにより、ろう材との濡れ性を向上させることができるので、ろう材の濡れ不良を防止するとともに、ろう材層34の厚さがほぼ均一となり、ろう材層34の厚さ精度を向上させることができる。
【0030】
なお、プレス抜きしたろう材箔を蓋体に貼り付ける等の方法も想定されるが、この方法では、ろう材層の厚さを約20μm以下にすることは困難である。
これに対し、本実施形態の製造方法によれば、ろう材の塗布量を調整することにより、ろう材層34の厚さを約20μmより薄くすることができ、蓋体3に電子ビームを照射した際、電子ビームの熱がろう材層34に伝わりやすく、迅速にして確実な気密封止を行うことができる。
【0031】
次に、本発明の第二実施形態にかかる電子デバイス用パッケージの蓋体の製造方法について、図面を参照して説明する。
まず、理解しやすいように、第二実施形態にかかる電子デバイス用パッケージの蓋体の製造方法について説明する前に、本実施形態の蓋体の構造について説明する。
図3は、本発明の第二実施形態にかかる電子デバイス用パッケージの蓋体の製造方法で製造される蓋体の概略拡大図であり、(a)は平面図を、(b)は溶着後の断面図を示している。
同図において、蓋体13は、電子デバイス用パッケージを構成する蓋体であり、Niメッキ31の施された蓋部材30を箱型に絞り加工し、環状の鍔部13aを残すように打ち抜き加工された形状としてある。また、この鍔部13aの溶着面には、Auメッキ32とろう材層34を被着させてある。
なお、その他の構造は、第一実施形態により製造した蓋体3とほぼ同様としてある。
【0032】
次に、本実施形態である電子デバイス用パッケージの蓋体の製造方法について、図面を参照して説明する。
図4a〜図4iは、従来例にかかる電子デバイス用パッケージの蓋体の製造方法を説明するための概略工程図を示している。理解しやすいように、メッキ等に対してハッチングを付して図示してある。
同図において、まず、コバール等の帯状の蓋部材30が準備され((図4a)コバール材準備工程)、続いて、蓋部材30に搬送位置決め用のガイド穴30aを連続プレス加工にて穿設する((図4b)ガイド穴あけ加工工程)。
なお、本実施形態では、箱型に絞り加工してあるが、箱型に限定するものではなく、搭載される電子部品の形状等に応じた型とすることができる。
【0033】
次に、蓋部材30両面にNiメッキ31を施し((図4c)Niメッキ工程)、続いて、溶着面側のガイド穴30aの配設された領域を除いたNi下地の上にAuメッキ32を施す((図4d)Auメッキ工程)。
続いて、枠状のメタライズ層26に対応する矩形環状のレジスト33を、ガイド穴30aを基準にしてAuメッキ32上に印刷塗布し((図4e)レジスト塗布工程)、続いて、レジスト33を塗布した部分を除いてAuメッキ32だけを剥離する((図4f)Auメッキ剥離工程)。
次に、レジスト33を剥離し((図4g)レジスト剥離工程)、下のAuメッキ32を露出させる。
【0034】
次に、ろう材をAuメッキ32上にめっき・リフローし、続いて、箱型に絞り加工し((図4h)ろう材メッキ及び絞り加工工程)、ろう材層34を形成する。
なお、「ろう材をめっきする」とは、金属の表面にろう材の薄い層を付着させることをいう。
また、リフローすることにより、表面に付着した溶媒等を気化させたり、ボイドを除去することができる。
【0035】
次に、プレス加工により蓋体13の外形を打ち抜き((図4i)プレス抜き工程)、最後に、蓋体13をアニールしてから、部品の配送に備えて梱包する(アニール/梱包工程:図示せず)。
このように、プレス抜き工程において蓋体13の外形を打ち抜くことにより、蓋体13の周縁部に平坦度に優れた鍔部13aが形成される。これにより、蓋体13とセラミック基板12を接合する際、ろう材層34の厚さを薄くしても、鍔部13aに形成されたロー材層34がメタライズ層26と隙間なく当接する。したがって、蓋体13の接合時における熱による悪影響を低減した状態で、迅速にして確実な気密封止を行うことができる。
なお、その他の製造方法は、第一実施形態とほぼ同様としてある。
【0036】
このように、本実施形態によれば、蓋体13に絞り加工を施し、さらにろう材層34をめっき処理により形成しても、平坦な鍔部13aに形成されたろう材層34によって、蓋体13とセラミック基板12を良好に接合することができる。
なお、本実施形態では、蓋部材30としてFe系合金を使用し、防錆処理としてNiメッキ31を行っているため、Niメッキ31を行う前に絞り加工を行っているが、蓋部材30として防錆処理を行う必要のない金属を使用する場合には、プレス抜き加工とともに絞り加工を行ってもよい。
また、鍔部13aの形状は、上記形状に限定されるものではなく、必要な機械的強度を確保し密封性を維持できる形状であればよい。
【0037】
以上、本発明の好適な実施形態について説明してきたが、本発明は上記の実施形態によりなんら限定されるものではなく、本発明の適用範囲内で種々に変更することが可能である。
たとえば、実施形態として水晶振動子用パッケージの蓋体の製造方法を説明しているが、本発明の技術思想は、他の電子デバイス一般に広く適用できるものである。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の製造方法によれば、メタライズ層に対応する形状で、かつ、所望する厚さのろう材層を形成することができ、ろう材の使用量を低減することができる。
また、本発明の電子デバイス用パッケージの蓋体の製造方法によれば、ろう材層が成形用メッキの上面に形成されるので、ろう材層の形状の精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の第一実施形態にかかる電子デバイス用パッケージの蓋体の製造方法で製造される蓋体の概略拡大図であり、(a)は平面図を、(b)はA−A線における断面図を示している。
【図2a】図2aは、本発明の第一実施形態にかかる電子デバイス用パッケージの蓋体の製造方法を説明するための、コバール材準備工程における概略平面図を示している。
【図2b】図2bは、本発明の第一実施形態にかかる電子デバイス用パッケージの蓋体の製造方法を説明するための、ガイド穴あけ工程における概略平面図を示している。
【図2c】図2cは、本発明の第一実施形態にかかる電子デバイス用パッケージの蓋体の製造方法を説明するための、Niメッキ工程における概略平面図を示している。
【図2d】図2dは、本発明の第一実施形態にかかる電子デバイス用パッケージの蓋体の製造方法を説明するための、Auメッキ工程における概略平面図を示している。
【図2e】図2eは、本発明の第一実施形態にかかる電子デバイス用パッケージの蓋体の製造方法を説明するための、レジスト塗布工程における概略平面図を示している。
【図2f】図2fは、本発明の第一実施形態にかかる電子デバイス用パッケージの蓋体の製造方法を説明するための、Auメッキ剥離工程における概略平面図を示している。
【図2g】図2gは、本発明の第一実施形態にかかる電子デバイス用パッケージの蓋体の製造方法を説明するための、レジスト剥離工程における概略平面図を示している。
【図2h】図2hは、本発明の第一実施形態にかかる電子デバイス用パッケージの蓋体の製造方法を説明するための、ろう材ペースト印刷工程における概略平面図を示している。
【図2i】図2iは、本発明の第一実施形態にかかる電子デバイス用パッケージの蓋体の製造方法を説明するための、ろう材リフロー工程における概略平面図を示している。
【図2j】図2jは、本発明の第一実施形態にかかる電子デバイス用パッケージの蓋体の製造方法を説明するための、プレス抜き工程における概略平面図を示している。
【図3】図3は、本発明の第二実施形態にかかる電子デバイス用パッケージの蓋体の製造方法で製造される蓋体の概略拡大図であり、(a)は平面図を、(b)は溶着後の断面図を示している。
【図4a】図4aは、本発明の第二実施形態にかかる電子デバイス用パッケージの蓋体の製造方法を説明するための、コバール材準備工程における概略平面図を示している。
【図4b】図4bは、本発明の第二実施形態にかかる電子デバイス用パッケージの蓋体の製造方法を説明するための、ガイド穴あけ及び絞り加工工程における概略平面図を示している。
【図4c】図4cは、本発明の第二実施形態にかかる電子デバイス用パッケージの蓋体の製造方法を説明するための、Niメッキ工程における概略平面図を示している。
【図4d】図4dは、本発明の第二実施形態にかかる電子デバイス用パッケージの蓋体の製造方法を説明するための、Auメッキ工程における概略平面図を示している。
【図4e】図4eは、本発明の第二実施形態にかかる電子デバイス用パッケージの蓋体の製造方法を説明するための、レジスト塗布工程における概略平面図を示している。
【図4f】図4fは、本発明の第二実施形態にかかる電子デバイス用パッケージの蓋体の製造方法を説明するための、Auメッキ剥離工程における概略平面図を示している。
【図4g】図4gは、本発明の第二実施形態にかかる電子デバイス用パッケージの蓋体の製造方法を説明するための、レジスト剥離工程における概略平面図を示している。
【図4h】図4hは、本発明の第二実施形態にかかる電子デバイス用パッケージの蓋体の製造方法を説明するための、ろう材めっき工程における概略平面図を示している。
【図4i】図4iは、本発明の第二実施形態にかかる電子デバイス用パッケージの蓋体の製造方法を説明するための、プレス抜き工程における概略平面図を示している。
【図5】図5は、従来の電子デバイス用パッケージの製造方法で製造された電子デバイスの概略拡大断面図を示している。
【図6a】図6aは、従来例にかかる電子デバイス用パッケージの蓋体の製造方法を説明するための、コバール材準備工程における概略平面図を示している。
【図6b】図6bは、従来例にかかる電子デバイス用パッケージの蓋体の製造方法を説明するための、ガイド穴あけ工程における概略平面図を示している。
【図6c】図6cは、従来例にかかる電子デバイス用パッケージの蓋体の製造方法を説明するための、Niメッキ工程における概略平面図を示している。
【図6d】図6dは、従来例にかかる電子デバイス用パッケージの蓋体の製造方法を説明するための、Auメッキ工程における概略平面図を示している。
【図6e】図6eは、従来例にかかる電子デバイス用パッケージの蓋体の製造方法を説明するための、レジスト塗布工程における概略平面図を示している。
【図6f】図6fは、従来例にかかる電子デバイス用パッケージの蓋体の製造方法を説明するための、Auメッキ剥離工程における概略平面図を示している。
【図6g】図6gは、従来例にかかる電子デバイス用パッケージの蓋体の製造方法を説明するための、レジスト剥離工程における概略平面図を示している。
【図6h】図6hは、従来例にかかる電子デバイス用パッケージの蓋体の製造方法を説明するための、プレス抜き工程における概略平面図を示している。
【図7】図7は、従来例にかかる電子デバイス用パッケージの蓋体の接合方法を説明するための概略工程図を示している。
【符号の説明】
1 水晶振動体
12 セラミック基板
12a キャビティ
3、13 蓋体
20 水晶振動子
13a 鍔部
21、22 配線層
23 内部配線
24 導電ペースト
26 メタライズ層
30 蓋部材
30a ガイド穴
31 Niメッキ
32 Auメッキ
33 レジスト
34 ろう材層
34a ろう材ペースト
61 水晶振動体
62 セラミック基板
63 蓋体
70 水晶振動子
72 キャビティ
81 配線層
82 配線層
83 内部配線
84 導電ペースト
85 接合層
86 メタライズ層
113 カーボン治具

Claims (5)

  1. メタライズ層を有する基板からなる電子デバイス用パッケージの蓋体の製造方法であって、
    蓋部材に、前記メタライズ層に対応する形状のろう材層を形成するろう材層形成工程を有することを特徴とする電子デバイス用パッケージの蓋体の製造方法。
  2. 前記蓋部材にろう材層を形成する前に、前記蓋部材の溶着面側に、前記メタライズ層に対応する形状の成形用メッキを形成する成形用メッキ工程を有することを特徴とする請求項1記載の電子デバイス用パッケージの蓋体の製造方法。
  3. 前記蓋部材に、ろう材ペーストを付着させてリフローすることにより、又は、ろう材をめっき・リフローすることにより、前記ろう材層を形成することを特徴とする請求項1又は2記載の電子デバイス用パッケージの蓋体の製造方法。
  4. 前記ろう材層形成工程の後に、前記ろう材層の形成された前記蓋部材からろう材層付き蓋体を分割する分割工程を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電子デバイス用パッケージの蓋体の製造方法。
  5. 前記蓋部材に絞り加工を施す絞り加工工程を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の電子デバイス用パッケージの蓋体の製造方法。
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