JP2003147402A - ニオブ粉末 - Google Patents

ニオブ粉末

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JP2003147402A
JP2003147402A JP2001343341A JP2001343341A JP2003147402A JP 2003147402 A JP2003147402 A JP 2003147402A JP 2001343341 A JP2001343341 A JP 2001343341A JP 2001343341 A JP2001343341 A JP 2001343341A JP 2003147402 A JP2003147402 A JP 2003147402A
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powder
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niobium powder
capacitor
niobium
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Toshiyuki Osako
敏行 大迫
Tetsushi Komukai
哲史 小向
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Sumitomo Metal Mining Co Ltd
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Sumitomo Metal Mining Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特性が優れ信頼性が高いコンデンサの製造に
用いて好適なニオブ粉末を提供する。 【解決手段】 粉末粒子が多数の細孔を有し、該細孔の
最大径が8μm以下であり、タップ密度が1.0〜1.
3g/cm3であり、粒度分布についてD16が5〜1
00μm、D84が20〜300μmであることを特徴
とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、均一でかつ適度に
優れた焼結性を有するニオブ粉末に関し、特に特性が優
れ信頼性が高いコンデンサの製造に用いて好適なニオブ
粉末に関する。
【0002】
【従来の技術】コンデンサ製造に用いる粉末は、ニオブ
粉末やタンタル粉末が知られており、粉末表面に酸化被
膜の誘電体層を形成するので、通常は比表面積が大きい
ことが望ましい。しかし、あまりに微細な粉末は、成形
時の流動性が低く、連続的な給粉が困難である。そこ
で、一般には、造粒した粉末が用いられるが、粉末の製
造・造粒方法によっては安定したコンデンサ特性が得ら
れない。特にニオブ粉末は、酸化被膜すなわち誘電体層
の安定性がタンタル粉末に比べて劣るので、粉末の表面
構造などの影響を受けやすい。そして、ニオブ粉末の凝
集構造と焼結体(コンデンサ)特性との関連は、必ずし
も明らかでない。そのため、同一の製造条件でもコンデ
ンサ特性にバラツキを生じやすい。従って、特性が優れ
信頼性が高いコンデンサをニオブ粉末から製造すること
は、困難であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、特に
コンデンサ製造用として好適な、特性が優れ信頼性が高
いニオブ粉末を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明のニオブ粉末は、
粉末粒子中に多数の細孔を有し、該細孔の最大径が8μ
m以下であり、タップ密度が1.0〜1.3g/cm3
であり、かつ粒度分布についてD16が5〜100μ
m、D84が20〜300μmであることが望ましい。
さらに、D16が10〜60μmで、D84が、70〜
230μmであることが一層好ましい。
【0005】本発明のニオブ粉末は、特にコンデンサ製
造用に好適である。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明者らは、上記課題を解決す
るために、ニオブ粉末の特性と焼結性との関係につい
て、従来のニオブ粉末と比べながら、検討を進めた。そ
して、同一の一次粒子および(BET)比表面積を持つ
粉末であっても、造粒粉の性状により、コンデンサ特性
が大きく異なることを見出した。その結果、多孔質粒子
の最大細孔径、タップ密度および粒度分布を制御するこ
とにより、焼結性が均一でかつ適度に優れたニオブ粉末
が得られ、ひいては上記課題を解決し得ることを見出
し、本発明に至った。即ち、本発明のニオブ粉末は、多
数の細孔を有する多孔質粒子である。該多孔質粒子の細
孔の最大径が8μm以下であり、タップ密度が1.0〜
1.3g/cm3であり、かつ粒度分布についてD16
が5〜100μm、D84が20〜300μmであるこ
とが望ましい。
【0007】以下に、本発明のニオブ粉末である多孔質
粒子の物理的性質について説明する。
【0008】多孔質粒子の比表面積 コンデンサ製造に用いる粉末は、コンデンサとしての容
量を得るために、粉末表面に酸化被膜の誘電体層を形成
するので、比表面積が大きいことが望ましい。比表面積
はBET比表面積計で測定する。
【0009】BET比表面積は1〜15m2/gが好ま
しい。
【0010】多孔質粒子の最大細孔径 ニオブ粉末は、圧粉成形によってコンデンサ形状に成形
された後に、焼結されて焼結体となる。
【0011】ニオブ粉末の細孔分布が不均一であると、
焼結体の空孔分布にも不均一が生じる。特に粗大な細孔
は、圧粉成形体や焼結体に粗大な空孔をもたらし、体積
当たりの有効な誘導体層を減少させてしまう。また、圧
粉成形時、不均一な変形をもたらし、コンデンサとして
有効な誘電体層の形成を阻害する。一方、微細な細孔の
みでは、多孔質体中への電解質の浸透が困難である。粉
末中の細孔の最大径(最大細孔径)を8μm以下、0.
1μm以上とすることで、空孔分布の均一な焼結体が得
られる。
【0012】多孔質粒子のタップ密度 ニオブ粉末のタップ密度も焼結性に影響を与える。タッ
プ密度が1.0g/cm3未満と低い場合には、圧粉成
形時の粉末の変形が大きく、微細孔がつぶれたり、ネッ
ク部で破断し、導電パスに必要な金属部の連続性が低下
してしまう。また、このような圧粉体を焼結しても、粉
末の表面酸化などの影響により、充分な粉末の連続性が
得られない。そのため、コンデンサ製造の際の陽極酸化
時に、均質で安定な酸化物被膜が得にくくなる。一方、
タップ密度が1.3g/cm3を超えた場合には、焼結
体の比表面積が小さくなり、コンデンサとしての容量が
不十分となる。
【0013】多孔質粒子の粒度分布 粒度分布もニオブ粉末の焼結性に影響を与える。
【0014】即ち、微細な粉末が多いと、その部分だけ
焼結が促進されるので、コンデンサとしての有効な表面
積がそれだけ減少する。また焼結体の焼結度が場所によ
り不均一になる。そのため、D16は、5〜100μ
m、好ましくは10〜60μmとする。ここで、D16
は、累積粒度分布と粒径との関係において累積粒度が1
5.87質量%となる粒径を意味する。
【0015】一方、粗大な粉末が多いと、圧粉体の圧粉
度や焼結体の焼結度が場所により不均一になる。そのた
め、D84は、20〜300μm、好ましくは70〜2
30μmとする。ここで、D84は、累積粒度分布と粒
径との関係において累積粒度が84.13質量%となる
粒径を意味する。
【0016】CV値 コンデンサの容量Cと化成電圧Vの積で、電解コンデン
サの特性を表す一般的指標である。CV値は、7000
0μF/g以上が望ましい。
【0017】以上はコンデンサ製造用として本発明のニ
オブ粉末を説明したが、焼結性が均一でかつ適度に優れ
た本発明はコンデンサ製造用に限らない。
【0018】
【実施例】[実施例1〜5]1〜20μmの種々の平均
粒径をもつ酸化ニオブ粉末100gと、還元剤である金
属マグネシウム片48gとをステンレス容器に入れ、内
部を真空状態とした後、アルゴン雰囲気とした。そのス
テンレス容器ごと電気炉にて800〜1000℃の一定
温度で1時間加熱して、還元を行った。その後、ステン
レス容器を電気炉から取り出して放冷した。
【0019】次に、反応生成物をステンレス容器から取
り出し、11.5Nの塩酸溶液中に投入し、酸洗処理し
て、生成した酸化マグネシウムを除去した。さらに、水
洗、エタノール洗浄の後に真空乾燥して、ニオブ粉末を
得た。
【0020】これらの粉末の粒度分布(D16、D84
の他に、累積粒度分布と粒径との関係において累積粒度
が50質量%となる粒径を意味するD50)、および最
大細孔径を測定した。ここで、粒度分布は、レーザ回折
式粒度分布測定装置で測定した。また、最大細孔径は、
水銀ポロシメータ(島津製作所製)を用いて0.5gの
粉末粒子から得られた細孔分布のチャート上でピークか
ら求めた。
【0021】実施例3について、細孔径に関する累積分
布を図1に示す。また、実施例1〜5について、粒径に
関する累積分布を図3〜7に示す。
【0022】さらに、BET比表面計(ユアサアニオニ
クス製)で粉末の比表面積を測定した。
【0023】これらの粉末を0.5g計量し、圧粉成形
し、1300℃で真空焼結を1時間行って多孔質焼結体
とした。
【0024】これらの焼結体について、リン酸水溶液中
10Vの電圧で10時間の化成処理を行った。その後、
35質量%硫酸中でLCRメータ(Agilent社製
4263B型)を用いて、CV値を測定した。
【0025】得られた結果を表1に示した。
【0026】
【表1】
【0027】実施例1〜5のニオブ粉末はいずれも、最
大細孔径、タップ密度および粒度分布が本発明の条件を
満足している。そして、71000μF/g以上のCV
値、つまり優れたコンデンサ特性を示している。
【0028】[比較例1〜5]用いた酸化ニオブ粉末の
平均粒径を0.5〜5μmおよび100μmとした以外
は、実施例1と同様に試験した。得られた結果を表2に
併せて示した。
【0029】また、比較例1について、細孔径に関する
累積分布を図2に示す。
【0030】
【表2】
【0031】比較例1〜5のニオブ粉末はいずれも、最
大細孔径、タップ密度および粒度分布の少なくとも1つ
が本発明の条件を満足していない。そして、実施例1〜
5に比べてコンデンサ容量が低くなっている。比較例1
〜5の各々について述べれば、次のようである。
【0032】比較例1は、最大細孔径を除けば実施例1
とほぼ同一の粉末特性をもつが、CV値は68600μ
F/gと実施例1に比べて低い。これは、最大細孔径が
12μmと大きすぎて、圧粉・焼結によってもコンデン
サとして充分に有効な誘電体層を形成し得なかったため
である。
【0033】比較例2は、大きく容量が低下している。
これは、タップ密度が0.96g/cm3と低すぎて、
粉末同士の接触点が少なく焼結が不十分となったためで
あると考えられる。
【0034】比較例3は、タップ密度が1.4g/cm
3と高すぎる。この場合は、粉末の比表面積は2.2m2
/gと大きくても、粉末粒子間の空隙が狭かったために
圧粉・焼結でこの空隙が潰れたものと考えられる。
【0035】比較例4は、タップ密度が0.93g/c
3と低すぎて、粉末同士の接触点が少なく焼結が不十
分となったと考えられる。また、D16が4.2μmと
小さいために、微粉末が表面で局所的に焼結を促進し、
コンデンサとして有効な表面を減少させてしまったと考
えられる。
【0036】比較例5は、D84が430μmと大き
い。この場合は、粗大粉末の周囲が圧粉成形によっても
うまく充填されず、均一な圧粉度をもつ圧粉体が得られ
なかったと考えられる。
【0037】なお、D50については、実施例と比較例
で差が認められなかった。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、焼結性が均一でかつ適
度に優れたニオブ粉末、特に特性が高く信頼性が高いコ
ンデンサの製造に用いて好適なニオブ粉末を提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例3の細孔径に関する累積度数を示すグ
ラフである。
【図2】 比較例1の細孔径に関する累積度数を示すグ
ラフである。
【図3】 実施例1の粒径に関する累積度数を示すグラ
フである。
【図4】 実施例2の粒径に関する累積度数を示すグラ
フである。
【図5】 実施例3の粒径に関する累積度数を示すグラ
フである。
【図6】 実施例4の粒径に関する累積度数を示すグラ
フである。
【図7】 実施例5の粒径に関する累積度数を示すグラ
フである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粉末粒子中に多数の細孔を有し、該細孔
    の最大径が8μm以下であり、タップ密度が1.0〜
    1.3g/cm3であり、かつ粒度分布についてD16
    が5〜100μm、D84が20〜300μmであるニ
    オブ粉末。
  2. 【請求項2】 D16が10〜60μmで、D84が、
    70〜230μmである請求項1に記載のニオブ粉末。
  3. 【請求項3】 コンデンサ製造に用いられる請求項1又
    は2に記載のニオブ粉末。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006129850A1 (en) * 2005-05-31 2006-12-07 Cabot Supermetals K. K. Metal powder and manufacturing methods thereof
JP2006336042A (ja) * 2005-05-31 2006-12-14 Cabot Supermetal Kk 金属粉末およびその製造方法
JP2007077460A (ja) * 2005-09-15 2007-03-29 Cabot Supermetal Kk 金属粉末およびその製造方法
AU2002307722B2 (en) * 2001-05-15 2007-10-18 Showa Denko K.K. Niobium powder, niobium sintered body and capacitor using the sintered body

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