JP5844953B2 - タングステンコンデンサ用陽極体 - Google Patents

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Description

本発明は、タングステン焼結体からなるコンデンサの陽極体に関する。さらに詳しく言えば、直流(DC)電圧に対する容量変化(バイアス依存性)の低減したタングステンコンデンサの陽極体、及びその陽極体を用いた固体電解コンデンサに関する。
携帯電話やパーソナルコンピュータ等の電子機器の形状の小型化、高速化、軽量化に伴い、これらの電子機器に使用されるコンデンサは、より小型で軽く、より大きな容量、より低いESRが求められている。
固体電解コンデンサは、例えば、アルミニウム箔や、タンタル、ニオブ、タングステンなどの弁作用金属粉の焼結体からなる導電体(陽極体)を一方の電極とし、その電極の表層をリン酸などの電解質水溶液中で電解酸化して表面に形成した金属酸化物の誘電体層と、その上に電解重合等により形成した半導体層からなる他方の電極(半導体層)とで構成される。
上記弁作用金属の中で、タングステン粉の焼結体を陽極体とする電解コンデンサは、アルミニウム箔を陽極体とする電解コンデンサ、及びタンタル粉やニオブ粉の焼結体を陽極体とする電解コンデンサに比べて、DC電圧に対する容量変化(バイアス依存性)が極めて大きく、コンデンサ容量の変動が小さいことが要求される精密機器用の回路には使用しにくいという問題があった。
本発明の課題は、上記タングステン粉の焼結体を陽極体とする電解コンデンサにおけるDC電圧に対する容量変化(バイアス依存性)の低減されたタングステンコンデンサの陽極体を提供すること、及びその陽極体を用いた電解コンデンサを提供することにある。
本発明者らは、上記課題に鑑み鋭意検討の結果、タングステン粉の焼結体を酸化剤水溶液を用いて化成処理することにより形成される三酸化タングステン(WO3)からなる誘電体被膜に含まれる水和化合物がタングステンコンデンサのバイアス依存性に大きく関与していることを見出し、この水和化合物に水和物として含まれている水を比較的緩和な温度条件で加熱して除去することにより、タングステンコンデンサのバイアス依存性が大幅に改善されることを確認して本発明を完成した。
すなわち、本発明は以下のタングステンコンデンサの陽極体、及び固体電解コンデンサに関する。
[1]表面に三酸化タングステン化合物からなる誘電体層が形成されたコンデンサの陽極体であって、前記三酸化タングステン化合物中の水和水の割合が三酸化タングステン化合物10分子に対し1分子以下であることを特徴とするコンデンサ陽極体。
[2]表面に三酸化タングステン化合物からなる誘電体層が形成されたコンデンサの陽極体であって、前記陽極体の示差熱質量分析で、100℃より高く600℃以下の温度範囲での質量減少の総量を水分子の脱離に相当するものとしたとき、前記水分子の割合が前記誘電体層中の三酸化タングステン化合物10分子に対し1分子以下であることを特徴とするコンデンサ陽極体。
[3]前項1または2に記載のコンデンサ陽極体を有する電解コンデンサ。
[4]タングステン粉を焼結して焼結体とし、得られた焼結体を電解質水溶液中で電解酸化して、表面に三酸化タングステン化合物からなる誘電体層を形成するコンデンサ陽極体の製造方法であって、前記誘電体層形成後に前記三酸化タングステン化合物中の水和水の割合が三酸化タングステン化合物10分子に対し1分子以下となるまで加熱処理することを特徴とするコンデンサ陽極体の製造方法。
[5]前記加熱処理を大気雰囲気下、190〜300℃の温度で行う前項4に記載の製造方法。
本発明は、タングステン焼結体を化成することにより三酸化タングステン化合物からなる誘電体層を形成したコンデンサの陽極体において、三酸化タングステン化合物中の水和水の割合が三酸化タングステン化合物10分子に対し1分子以下であるコンデンサの陽極体を提供したものである。
本発明の陽極体を用いたコンデンサは、DCに対するコンデンサ容量の変動(バイアス依存性)が低く精密機器用の回路に好ましく使用できる。
示差熱質量分析(TG−DTA)による、タングステン粉の焼結体を化成処理した誘電体被膜を有する比較例4の陽極体(熱処理無し)の600℃までの質量減少率、及び実施例5の陽極体(300℃,4時間熱処理)の300℃までの質量減少率を示すグラフである。
本発明において、タングステン焼結体の原料としてのタングステン粉(未加工のタングステン粉。以下、「一次粉」ということがある。)は、平均粒径の下限が約0.5μmまでのものが市販されている。タングステン粉は、粒径が小さいほど細孔の小さな焼結体(陽極体)を作製できる。市販品よりもさらに粒径の小さいタングステン粉は、例えば、三酸化タングステン粉を水素雰囲気下で粉砕して、あるいはタングステン酸やハロゲン化タングステンを水素やナトリウム等の還元剤を使用し、条件を適宜選択し還元することにより得ることができる。
また、タングステン含有鉱物から、直接または複数の工程を経る還元条件を選択することによっても得ることができる。
本発明では、原料となるタングステン粉は、造粒されたものであってもよい(以下、造粒されたタングステン粉を単に「造粒粉」ということがある。)。造粒粉は、流動性が良好で成形等の操作がしやすいので好ましい。
前述の造粒粉は、例えばニオブ粉について特開2003−213302号公報に開示されている方法と同様の方法により細孔分布を調整したものでもよい。
造粒粉は、例えば一次粉に水等の液体や液状樹脂等の少なくとも1種を加えて適当な大きさの顆粒状とした後に、減圧下に加熱し、焼結して得ることもできる。取り扱い易い顆粒状の造粒粉は、減圧条件(例えば、水素等の非酸化性ガス雰囲気中、10kPa以下)や高温放置条件(例えば、1100〜2600℃,0.1〜100時間)を、予備実験により定めることで得ることができる。造粒後に顆粒同士の凝集がなければ、解砕の必要はない。
このような造粒粉は、ふるいで分級して粒径を揃えることができる。平均粒径は、好ましくは50〜200μm、より好ましくは100〜200μmの範囲であれば、成形機のホッパーから金型にスムーズに流れるために好都合である。
一次粉の平均粒子径を0.1〜1μm、好ましくは0.1〜0.3μmの範囲にしておくと、特にその造粒粉から作製した電解コンデンサの容量を大きくすることができ好ましい。
このような造粒粉を得る場合、例えば、前記一次粒子径を調整して、造粒粉の比表面積(BET法による)が、好ましくは0.2〜20m2/g、より好ましくは1.5〜20m2/gになるようにすると、電解コンデンサの容量をより大きくすることができ好ましい。
本発明では、得られるコンデンサの漏れ電流特性等の改善のために、タングステン材料(一次粉、造粒粉及び焼結体を含む)に、後述するいくつかの不純物を含有させておいてもよい。
例えば、ケイ素含有量が特定の範囲となるよう表面領域の一部をケイ化タングステンとしたタングステン粉が好ましく用いられる。表面領域の一部をケイ化タングステンとしたタングステン粉は、タングステン粉に0.05〜7質量%のケイ素粉を混合し、減圧下で加熱して1100〜2600℃で反応させることにより、あるいは水素気流中でタングステンを粉砕後、さらに、ケイ素粉を混合した後、減圧下で1100〜2600℃の温度にて加熱して反応させることにより調製することができる。
タングステン粉としては、表面の一部に、窒化タングステン、炭化タングステン、及びホウ化タングステンから選択される少なくとも1つを有するものも好ましく用いられる。
本発明においては、上記のタングステン粉を、好ましくは8g/cm3以上の密度の成形体に成形し、その成形体を好ましくは1480〜2600℃の温度で、好ましくは10分〜100時間加熱して焼結体とする。
次いで、焼結体の表層を電解質水溶液中にて電解酸化する。この化成により、酸化タングステン(VI)、つまり三酸化タングステン(WO3)が形成され、これが誘電体被膜となる。
誘電体被膜を形成した焼結体(タングステン陽極体)を、例えば、大気中、190℃で20時間置いたところ、この陽極体から得られるコンデンサは、バイアス3Vにおける容量がバイアス0Vにおける容量とほぼ同じとなり、通常見られるバイアス依存性が見られなくなった。
三酸化タングステン化合物には、WO3の他に、WO3に水和水が付いた水和化合物であるタングステン酸(例えば、H2WO4、H4WO5など)が存在する。三酸化タングステン(WO3)は、工業的には、タングステン酸を大気中900〜1000Kで加熱分解することにより製造されている(粉体粉末冶金用語辞典、312頁、日刊工業新聞社、2001年)。また、タングステン酸は、粉体が試薬として市販されている。
上記の酸化剤水溶液を用いる化成処理によって、水和化合物であるタングステン酸が生じていると考えられる。そして、化成後の前記加熱処理によって、誘電体層中に存在するタングステン酸が水和水の除去された無水の三酸化タングステン(WO3)となることによりコンデンサとしての特性が良くなったと考えられる。
なお、一度加熱処理を行ったコンデンサ素子は、大気下、室温で放置した後再測定してもバイアス依存性は見られなかった。このことからタングステン酸水和物の水分子を加熱により脱離すると、その後吸着水が付着しても、その水は水和水となることがないためコンデンサ特性に影響を及ぼさないものと考えられる。
誘電体被膜を形成している三酸化タングステン化合物中の水和水の割合は、後述の実施例の項に記載した通り、化成処理した焼結体(誘電体被膜を形成した陽極体)を温度及び時間を変えて処理した加熱処理陽極体について、示差熱質量分析(TG−DTA)と酸素含有量の測定を行い、その結果から水和水量と三酸化タングステン化合物量とを求めて算出した。
三酸化タングステン化合物10分子に対する水和水分子の割合が1以下であれば、異なるバイアス電圧印加で容量を測定したときバイアス依存性が認められなかった。
従って、本発明は、例えば、タングステン粉を焼結して焼結体とし、その焼結体を化成すること等により表面に三酸化タングステン化合物からなる誘電体層を形成したコンデンサの陽極体であって、前記三酸化タングステン化合物中の水和水の割合が三酸化タングステン化合物10分子に対し1分子以下であるコンデンサ陽極体を提供するものである。
本発明のコンデンサ陽極体を製造する際、化成処理して誘電体層を形成した後の加熱処理条件は、処理後の三酸化タングステン化合物中の水和水の割合が三酸化タングステン化合物10分子に対し1分子以下となる条件であれば特に限定されない。コンデンサ陽極体を、その劣化が少ない条件下で、三酸化タングステン化合物中の水和水の割合が三酸化タングステン化合物10分子に対し1分子以下となるまで加熱すればよい。
加熱処理温度を600℃まで上げると、水和水は殆ど全てが脱離するが(図1)、大気下(酸素雰囲気下)の加熱ではコンデンサ陽極体のさらなる酸化と誘電体被膜の結晶化によりコンデンサ素子が劣化することがあるので、アルゴンなどの不活性ガス雰囲気で陽極体の加熱処理を行うことが好ましい。
ただし、量産化を考慮するならば、本発明の加熱処理としては、コストのかからない大気雰囲気において190〜300℃の温度で行うことが好ましい。この温度範囲であっても、時間をかければ、水和水を三酸化タングステン化合物10分子に対し1分子以下とすることができる。
なお、上記の説明においては、三酸化タングステンからなる誘電体層の水和水を除去する方法として加熱による方法を挙げたが、三酸化タングステン中の水和水の割合が低減する方法であれば、これに限定されない。
なお、水和水が存在してバイアス依存性を引き起こしている理由としては、例えば誘電体層中のタングステン酸が水和水の存在により対称性に歪みを持っていて自発分極を示すのに対して、水和水を持たない三酸化タングステンは対称性に歪みがないためにバイアス依存性を示さないことが考えられる。
以下に実施例及び比較例を挙げて説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
三酸化タングステン化合物中の水和化合物の割合の算出:
まず、誘電体膜を形成した陽極体5点、及びこれを表1及び表2に示した条件で熱処理した実施例及び比較例の陽極体の各例5点について示差熱質量分析(TG−DTA)を行った。
示差熱質量分析では、アルゴン雰囲気中で毎分10℃の速度で600℃まで昇温し質量減少を測定した。600℃の時点での質量減少の総量を全ての吸着水及び水和水の脱離に相当するものとし、100℃以下における質量減少は吸着水の脱離によるものとした。すなわち、100℃より高く600℃以下の温度範囲での質量減少の総量を水和水の脱離に相当するものとした。これら誘電体膜を形成した陽極体についての測定結果から、熱処理していない陽極体中の水和水量及び各例の熱処理した陽極体中の水和水量を求めた。
次いで、誘電体層を形成前及び形成後の各例の陽極体試料をアルゴン雰囲気中で600℃で熱処理したものについて酸素含有量を測定した。
誘電体層形成前後の陽極体の酸素含有量の差を、誘電体層中の吸着水及び水和水を除く酸素含有量(すなわち、WO3としての酸素含有量)とし、この1/3倍モル量を誘電体層中の三酸化タングステン化合物量とした。なお、酸素含有量測定は、酸素分析装置(LECO社製,TC−600)により2500℃まで昇温して赤外線吸収法により行った。
水和水量と三酸化タングステン化合物量との測定結果から、三酸化タングステン化合物10分子に対する水和水分子数の割合を算出した。
水和水分子数の割合を、三酸化タングステン化合物10分子に対する水和水分子数(各例5点について行った値の平均値)として表1及び表2に示した。
実施例1〜5、比較例1〜4
体積平均粒子径0.65μmの市販タングステン粉を1400℃で30分、真空炉中に放置した後に室温に取り出して得た塊状物を解砕して、体積平均粒子径75μmの造粒粉を作製した。この粉を成形機を使用して直径0.29mmのタンタル線を植立させて成形し、さらに1470℃で20分真空炉中で焼結して、大きさ1.0×3.0×4.4mm(質量120mg、タンタル線が、1.0×3.0mm面中央で内部に3.4mm侵入し、外部に6mm突出している。)の焼結体を1000個作製した。3質量%の過硫酸アンモニウム水溶液を化成液として、焼結体1個あたり初期電流密度2mA、電圧10V、温度50℃で5時間化成し、焼結体の外表面と空孔部の内表面に誘電体層を形成した。水洗、次いでエタノール洗浄し、表1に記載した熱処理条件で大気雰囲気で熱処理を施した。比較例4を除く各例で作製した化成済み加熱処理焼結体(陽極体)について、また熱処理を行わなかった比較例4の化成済み焼結体(陽極体)について、50質量%の硫酸水溶液を電解液として0V、2V、3Vの各バイアス電圧印加でコンデンサ容量を測定し、各例30個の平均値を表1に併記した。
Figure 0005844953
実施例6〜10、比較例5〜7
実施例1で、市販のタングステン粉に平均粒径1μmの市販ケイ素粉を0.4質量%混合して1450℃で造粒粉を作製し、さらに、焼結温度を1540℃にし、化成を4質量%の過硫酸カリウム水溶液を使用して40℃で焼結体1個あたり初期電流密度5mA,15Vで行った以外は実施例1と同様にして焼結と化成を行った。化成した加熱処理焼結体(陽極体)について0V、2V、3Vの各バイアス電圧の印加でコンデンサ容量を測定し、各例30個の平均値を表2に示した。
Figure 0005844953
表1及び表2の結果から実施例1〜10に示した三酸化タングステン化合物(WO3及びH2WO4)10分子に対するH2WO4分子の割合が1以下となる熱処理を行った陽極体では、熱処理を行わなかった陽極体(比較例4)、比較例1〜3、5〜7の三酸化タングステン化合物(WO3及びH2WO4)10分子に対するH2WO4分子の割合が1を超える条件で熱処理を行った陽極体に比べてDCバイアス電圧を印加した場合の容量変化が小さく良好な結果を示した。
実施例(実施例1〜10)及び比較例(比較例1〜7)で作製した加熱処理陽極体において、三酸化タングステン化合物10分子に対する水和水分子の割合が1以下であれば、0V、2V、3Vの各バイアスの電圧印加で容量を測定したときバイアス依存性が認められなかった。

Claims (5)

  1. 表面に三酸化タングステン化合物からなる誘電体層が形成されたコンデンサの陽極体であって、前記三酸化タングステン化合物中の水和水の割合が三酸化タングステン化合物10分子に対し1分子以下であることを特徴とするコンデンサ陽極体。
  2. 表面に三酸化タングステン化合物からなる誘電体層が形成されたコンデンサの陽極体であって、前記陽極体の示差熱質量分析で、100℃より高く600℃以下の温度範囲での質量減少の総量を水分子の脱離に相当するものとしたとき、前記水分子の割合が前記誘電体層中の三酸化タングステン化合物10分子に対し1分子以下であることを特徴とするコンデンサ陽極体。
  3. 請求項1または2に記載のコンデンサ陽極体を有する電解コンデンサ。
  4. タングステン粉を焼結して焼結体とし、得られた焼結体を電解質水溶液中で電解酸化して、表面に三酸化タングステン化合物からなる誘電体層を形成するコンデンサ陽極体の製造方法であって、前記誘電体層形成後に前記三酸化タングステン化合物中の水和水の割合が三酸化タングステン化合物10分子に対し1分子以下となるまで加熱処理することを特徴とするコンデンサ陽極体の製造方法。
  5. 前記加熱処理を大気雰囲気下、190〜300℃の温度で行う請求項4に記載の製造方法。
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