JP2005079333A - 分散液用弁作用金属粉末およびそれを使用した固体電解コンデンサ - Google Patents

分散液用弁作用金属粉末およびそれを使用した固体電解コンデンサ Download PDF

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Abstract

【課題】 粒度分布が適正化された弁作用金属粉末およびそれを使用した固体電解コンデンサを提供する。
【解決手段】 弁作用金属ベース材の上に、弁作用金属粉末が層状に成形される構造の陽極体を作製する際に使用される凝集粉であり、粒径1〜50μmの範囲に少なくとも全粉末の90%が含まれる固体電解コンデンサ用弁作用金属粉を使用する。さらに、粒径1〜30μmの範囲に少なくとも全粉末の90%が含まれることが望ましい。また、BET比表面積と比重(d25)との積が、17m2/g以上であることが好ましい。
【選択図】 図1

Description

本発明は、弁作用金属ベース材の上に、弁作用金属粉末を層状に堆積させた構造の陽極体(金属粉末とリード部を焼結により一体化させたもの)を用いた固体電解コンデンサおよびそれに使用する分散液用弁作用金属粉末に関する。
弁作用金属ベース材の上に層状に弁作用金属粉末を成形する場合、例えば、特開2003−209028号公報に記載されたように、弁作用金属粉末を使用した分散液(ペースト)を作製して、メタルマスク印刷等の工法により成形し、真空中で焼結させることにより、弁作用金属ベース材と層状の粉末成形部分とを一体化し、固体電解コンデンサの陽極体として供することが可能である。
しかし、従来、タンタルコンデンサ等のように、弁作用金属粉末を陽極体に使用するタイプのコンデンサでは、弁作用金属粉末を乾式プレス工法により仮成形し、焼結させることにより、陽極体を作製していた。その際に弁作用金属粉末の凝集粉を使用するが、凝集粉の粒度分布は、中心粒径100μm程度、分布範囲が10〜200μm程度であった。
このような乾式プレス工法に用いる凝集粉を、前記ペーストに分散して粉末層を成形すると、焼結時に、弁作用金属ベース材と凝集粉との溶着が十分に起こらず、剥離が発生しやすくなる。また、層状の粉末成形部分にボイド(穴状の空孔)が発生しやすく、ボイドの発生は、製品歩留まりを低下させるだけでなく、固体電解コンデンサの特性を劣化させる原因となっていた。
ボイドの発生について、図面を参照して説明する。図2は、乾式プレス用粉末を用いて作製した固体電解コンデンサ用陽極体を示す説明図である。
弁作用金属粉末を凝集させる際には、加熱により粉末(一次粒子)同士を弱く結合させ、凝集粉(二次粒子)を得る手法が用いられるが、乾式プレス工法用の凝集粉のように、中心粒径が100μm程度に調整される大凝集粉の場合、すでに凝集工程での加熱により粉末の焼結性が低下しているため、前述のように、焼結時に弁作用金属ベース材と凝集粉との溶着が十分に起こらないという問題があった。
また、ボイドは凝集粉同士の隙間に起因するため、大凝集粉を用いる場合には、この隙間が大きくなり、ボイドは発生しやすくなる。
焼結収縮による割れおよび反りについて、図面を参照して説明する。図3は、非凝集粉末を用いて作製した固体電解コンデンサ用陽極体を示す説明図である。
中心粒径0.3μm前後、分布範囲0.2〜1μm程度の非凝集粉を使用した場合は、加熱凝集工程を経ないために、焼結性が非常に高く、弁作用金属ベース材との溶着は十分に可能となるが、焼結時の収縮による変形が大きく、粉末層の割れが起きたり、粉末層を溶着させた弁作用金属ペース材の反り等を起こすため、やはりコンデンサの特性および歩留まりが低下していた。
特開2003−209028号公報
前述のように、弁作用金属ベース材の上に弁作用金属粉末を層状に堆積させた構造の固体電解コンデンサ用陽極体の作製においては、弁作用金属粉末の粒度分布が、コンデンサの特性および歩留まりに大きな影響を及ぼす。従って、本発明は、粒度分布が適正化された弁作用金属粉末およびそれを使用した固体電解コンデンサを提供することを目的とする。
本発明の固体電解コンデンサ用弁作用金属粉は、弁作用金属ベース材の上に、弁作用金属粉末が層状に成形される構造の陽極体を作製する際に使用される凝集粉であり、粒径1〜50μmの範囲に少なくとも全粉末の90%が含まれる。
さらに、粒径1〜30μmの範囲に少なくとも全粉末の90%が含まれることが望ましい。
また、BET比表面積と比重(d25)との積が、17m2/g以上であることが好ましい。
また、前記弁作用金属が、タンタル、タンタル合金、ニオブ、またはニオブ合金であることが望ましい。
本発明の固体電解コンデンサは、本発明の固体電解コンデンサ用弁作用金属粉を用いて作製する。
図1は、本発明による固体電解コンデンサに用いる陽極体を示す説明図である。
弁作用金属ベース材の上に、弁作用金属粉末を層状に堆積させた構造の固体電解コンデンサ用陽極体の作製において、メタルマスク印刷などの工法により弁作用金属粉末分散液を用いて粉末層を形成する前に、該弁作用金属粉末分散液中の粉末を適正な方法および条件により造粒および仮焼を行い、粒度分布が一定の範囲に制御された凝集粉とすることにより、陽極体焼結成形時に発生する粉末層部分の割れ、反り、ボイド、剥離などを抑制することが可能となり、固体電解コンデンサの特性および歩留まりを向上させることが可能となった。
本発明の固体電解コンデンサ用弁作用金属粉は、弁作用金属ベース材の上に、弁作用金属粉末が層状に成形される構造の陽極体を作製する際に使用される凝集粉であり、粒径1〜50μmの範囲に少なくとも全粉末の90%が含まれる。
また、前記弁作用金属が、タンタル、タンタル合金、ニオブ、またはニオブ合金であることが望ましい。使用する弁作用金属は、要求される容量特性、コストなどに合わせて選択する。
弁作用金属の凝集粉を得る方法としては、第一に、例えば、ふっ化タンタル酸カリを金属ナトリウムで還元して、金属タンタルの一次粒子を作り、その後、得られた金属タンタルの一次粒子を、真空または不活性ガス雰囲気中で仮焼し、金属タンタルの団塊を得て、これを解砕し、凝集粉を得るように、予め、還元を行った弁作用金属の一次粉末から凝集粉を製造する方法がある。第二に、例えば、五酸化タンタルの一次粒子を造粒し、これを大気雰囲気中で焼成することにより、五酸化タンタルの凝集粉とした後に、金属マグネシウムで還元を行い、弁作用金属の凝集粉を得るように、はじめに酸化物の状態で凝集粉とし、これを還元することにより、弁作用金属の凝集粉を製造する方法がある。
第一の方法のように、弁作用金属の一次粒子を造粒するか、第二の方法のように、弁作用金属の酸化物の一次粒子を造粒するかは、原料粉末の粒径および粒度分布によって、適正な方法を選択して用いる。
造粒方法として、乾式造粒方法と湿式造粒方法とがある。
乾式造粒方法では、粉末を凝集後に解砕を行い、篩い分けるメッシュ造粒や、粉末を撹拌羽で撹拌混合しながらバインダを添加して造粒する撹拌混合造粒や、粉末を圧縮空気で撹拌混合しながらバインダを添加して造粒する転動流動乾燥造粒などがある。湿式造粒方法では、五酸化ニオブ微粉末と純水の懸濁液からの噴霧、乾燥およびコーティングを繰り返して造粒する流動層造粒や、同様に懸濁液を噴霧および乾燥して造粒するスプレードライ造粒などがある。
以上のようにして得られ、粒径1〜50μmの範囲に全粉末の少なくとも90%以上が含まれ、好ましくは、BET比表面積と比重(d25)との積が、17m2/g以上である弁作用金属の凝集粉に、少なくとも溶剤と、溶剤可溶性バインダとを含有させて、分散液を製造する。
粒径1〜50μmの範囲に含まれる粉末が90%以上であるとするのは、以降に述べる弁作用金属ベース材と、層状の粉末形成部分を一体化し、固体電解コンデンサ用陽極体を得る際の焼結時の変形、割れ、反りなどを防ぐためである。
得られた分散液を使用し、メタルマスク印刷等の工法により弁作用金属ベース材の上に、粉末層を形成する。さらに、これを乾燥して溶剤を除去した後、真空中焼結し、バインダを分解除去するとともに、弁作用金属ベース材と、層状の粉末形成部分を一体化し、固体電解コンデンサ用陽極体を得る。
以上のように得られた固体電解コンデンサ用陽極体に対して、陽極酸化と呼ばれ、電解液中で電圧を印加する手法を用いて、その表面に誘電体としての化成皮膜を形成し、次いで化成皮膜の上に、固体電解質層と呼ばれる二酸化マンガン、ポリビニロール等の半導体層を形成し、さらに陰極層と呼ばれるグラファイト、銀等の導電性層を形成して固体電解コンデンサの素子部を得る。この素子部に、実装のための外部電極端子、素子保護のための樹脂外装を施し、さらに初期不良除去を兼ねた高温電圧印加エージングを行い、本発明の固体電解コンデンサを得る。
また、使用する弁作用金属凝集粉は、BET比表面積と比重(d25)との積が、17m2/g以上であることが好ましい。
BET比表面積と比重(d25)との積が、17m2/g以上であると、得られる固体電解コンデンサの静電容量が、その使用に際し、十分に発現されるので好ましい。
本発明の固体電解コンデンサ用陽極体は、本発明の固体電解コンデンサ用弁作用金属粉を用いて作製する。
本発明の固体電解コンデンサは、本発明の固体電解コンデンサ用陽極体を用いて作製する。
(実施例1)
比表面積が3.2m2/g、粒度分布0.3〜5.0μm、D50=0.9μmからなる五酸化ニオブ粉末300gと、純水400gとを、2Lのジルコニア製ボールミルに装入した後、15時間、混合分散し、混合分散した五酸化ニオブ微粉末の懸濁液を得た。
得られた懸濁液に、PVAを固形分で0.5質量%になるように添加し、温度80℃の流動層造粒装置内で、懸濁液を噴霧、乾燥およびコーティングを繰り返し、得られた粉末を80℃で乾燥後、温度1250℃で焼成し、酸化ニオブ粉末の凝集粉を作製した。得られた凝集粉を、温度1000℃でMg蒸気還元後、塩酸で酸洗浄し、さらに、Mg混合還元、酸洗浄、水洗後、真空乾燥を行い、ニオブ金属の凝集粉100gを得た。
得られたニオブ金属の凝集粉の粒度分布などの諸特性を表1および表2に示す。
以上により得られたニオブ金属の凝集粉100gと、バインダとしてポリビニールアルコール(クラレ製、PVA205−C)5%水溶液およびメチルアルコールの混合溶媒55gとを混合し、振とう機を用いて2時間、混錬して、分散液を得た。
次に、厚さ200μmのプラスチックシートに、3.0×4.0mmの長方形状の開口部を設けて作製した印刷マスクを用いて、ベース材である3.1mm×11mm×厚さ50μmのニオブ箔上にニオブ分散液層を形成し、105℃で10分間、乾燥して、溶剤および水分を除去した後、1×10-5Torrの真空中で、温度100℃、20分間の焼成を行い、ニオブ箔とニオブ粉末の焼結に加えて、ニオブ粉末間の焼結を生じさせることにより、粉末層の平均厚みが150μm(この内、50μmはベース材の厚み)となる固体電解コンデンサ用陽極体を得た。
得られた固体電解コンデンサ用陽極体の表面の外観写真を図4に示すが、割れおよびボイド等の無い陽極体であった。
前記電解コンデンサ用陽極体に対して、0.1%リン酸水溶液を用いて、20Vの電圧を印加することにより、陽極酸化を実施し、表面に誘電体となる化成皮膜を形成した。この状態の陽極体を10質量%のドデシルベンゼンスルホン酸鉄メタノール溶液に、5分間、浸漬し、引き上げた後、溶剤を自然乾燥させ、ピロールモノマー液中に、5分間、浸漬し、引き上げた後、1時間、放置してからメタノールにて洗浄することにより、化成皮膜上に固体電解質としての導電性ポリピロール層を形成した。この上に、グラファイト層および銀層を、ペースト浸漬塗布法により、この順で形成し、さらに、外部電極端子を取り付けた後に、樹脂外装を施し、その後、85℃の雰囲気中で、6Vの電圧を、10時間、印加してエージングを行い、ニオブ固体電解コンデンサを得た。
得られたニオブ固体電解コンデンサの諸特性および歩留まりを表3に示した。
(比較例1)
懸濁液に添加するPVAを3.0質量%とした以外は、実施例1と同様にして、ニオブ金属の凝集粉100gを得た。
得られたニオブ金属の凝集粉の粒度分布を表1および表2に示す。実施例1で得られたニオブ金属の凝集粉に比べて、中心粒径(D50)および分布範囲がともに大きかった。
さらに、実施例1と同様にして、固体電解コンデンサ用陽極体を得た。
得られた固体電解コンデンサ用陽極体の表面の外観写真を図5に示すが、実施例1と異なり、ボイドと呼ばれる穴状の空孔の多いことが分かる。また、外観写真では分からないが、研磨すると、明らかにベース材と粉末層とが部分的に剥離しているものが全体の3割程度あることが判明した。
得られた固体電解コンデンサ用陽極体を使用して、実施例1と同様にしてニオブ固体電解コンデンサを得た。
得られたニオブ固体電解コンデンサの諸特性および歩留まりを表3に示した。
実施例1に比べて、ESRおよび漏れ電流特性が劣っており、歩留まりにも大きな差が見られた。これは、固体電解コンデンサ用陽極体のボイドおよび剥離により、先ず、漏れ電流が増大し、それにより製品のエージング時に固体電解質が劣化してしまうことが原因である。
Figure 2005079333
Figure 2005079333
Figure 2005079333
(実施例2)
ふっ化タンタル酸カリ400gに、850℃で金属ナトリウムを用いて還元を行い、酸洗浄、水洗後、1×10-5Torrの真空中で温度1200℃、0.5時間の真空熱処理を経て、焼結塊を得た。この焼結塊を、打撃式粉砕機を用いて、回転数8000rpmで解砕を行い、さらに、Mg混合還元、酸洗浄、水洗後、真空乾燥を行って、タンタル金属の凝集粉100gを得た。
得られたタンタル金属の凝集粉の粒度分布などの諸特性を表4および表5に示す。
ニオブからタンタルに変えたため、固体電解コンデンサ用陽極体を焼結する際の温度を1300℃とした以外は、実施例1と同様にして、固体電解コンデンサ用陽極体を得た。
得られた固体電解コンデンサ用陽極体の外観は、実施例1とほぼ同じであった。
得られた固体電解コンデンサ用陽極体を使用して、実施例1と同様にしてタンタル固体電解コンデンサを得た。
得られたタンタル固体電解コンデンサの諸特性および歩留まりを表6に示した。
(比較例2)
打撃式粉砕機の回転数を3000rpmとした以外は、実施例2と同様にして、タンタル金属の凝集粉100gを得た。
得られたタンタル金属の凝集粉の粒度分布などの諸特性を表4および表5に示す。実施例2で得られたタンタル金属の凝集粉に比べて、中心粒径(D50)および分布範囲がともに大きかった。
さらに、実施例2と同様にして、固体電解コンデンサ用陽極体を得た。外観および剥離の程度は、比較例1とほぼ同様であった。
得られた固体電解コンデンサ用陽極体を使用して、実施例1と同様にしてタンタル固体電解コンデンサを得た。
得られたタンタル固体電解コンデンサの諸特性および歩留まりを表6に示した。
実施例2と比較例2のコンデンサ特性および歩留まりを比較すると、前述の実施例1と比較例1と同様に、粒径の大きな粉末を使用した比較例の方が、コンデンサ特性および歩留まりが劣っていた。
Figure 2005079333
Figure 2005079333
Figure 2005079333
(実施例3)
比表面積が5.1m2/g、粒度分布0.2〜3.0μm、D50=0.6μmからなる五酸化ニオブ粉末300gと、純水400gとを、2Lのジルコニア製ボールミルに装入した後、15時間、混合分散し、懸濁液を得た。
得られた懸濁液を、温度200℃のスプレードライヤー中にディスク回転数14000rpmで噴霧して乾燥し、得られた粉末を温度1200℃で焼成し、酸化ニオブ粉末の凝集粉を作製した。得られた凝集粉を、温度1000℃でMg蒸気還元後、塩酸で酸洗浄し、さらに、Mg混合還元、酸洗浄、水洗後、真空乾燥を行い、ニオブ金属の凝集粉100gを得た。
得られたニオブ金属の凝集粉の粒度分布などの諸特性を表7および表8に示す。
さらに、実施例1と同様にして、固体電解コンデンサ用陽極体を得た。得られた固体電解コンデンサ用陽極体の表面の外観は、実施例1とほぼ同様であった。
得られた固体電解コンデンサ用陽極体を使用して、実施例1と同様にしてニオブ固体電解コンデンサを得た。
得られたニオブ固体電解コンデンサの諸特性および歩留まりを表9に示した。得られたニオブ固体電解コンデンサの諸特性および歩留まりは、実施例1とほぼ同様であった。
(比較例3)
実施例3で使用した五酸化ニオブ粉末300gを、未凝集の状態で、温度1000℃でMg蒸気還元後、塩酸で酸洗浄し、さらに、Mg混合還元、酸洗浄、水洗後、真空乾燥を行い、ニオブ金属の凝集粉100gを得た。
得られたニオブ金属の凝集粉の粒度分布を表7および表8に示す。非常に凝集程度が弱く、中心粒径(D50)および分布範囲は、一次粒子に近い粒度分布であった。
さらに、実施例1と同様にして、固体電解コンデンサ用陽極体を得た。
得られた固体電解コンデンサ用陽極体の表面の外観写真を図5に示すが、得られた固体電解コンデンサ用陽極体のほぼ全てで、大きな割れが発生していた。これは、本比較例で使用した粉末が、熱凝集工程を経ていないため、非常に焼結性が高くなっており、陽極体焼結時に粉末層が大きく収縮したことが原因である。
得られた固体電解コンデンサ用陽極体を使用して、実施例1と同様にしてニオブ固体電解コンデンサを得た。
得られたニオブ固体電解コンデンサの諸特性および歩留まりを表9に示した。
実施例1に比べて、諸特性および歩留まりがともに、実施例3よりも劣っていた。
Figure 2005079333
Figure 2005079333
Figure 2005079333
実施例1と比較例1により、弁作用金属ベース材の上に弁作用金属粉末を層状に堆積させた構造の固体電解コンデンサ用陽極体の作製に用いる弁作用金属粉末の粒度分布について適正化を行った場合(実施例1)と、従来の固体電解コンデンサ用陽極体の製造工法である乾式プレス工法向けの粒度分布を持つ弁作用金属粉末を使用した場合(比較例1)との比較を行った。乾式プレス工法向けの粉末は、高い流動性が求められるため、分散液向けの粉末よりも粒度は大きくなる(以降、乾式プレス工法向けの粒度の粉末をプレス用粉末、分散液向けの粒度の粉末を分散液用粉末と呼称する)。
プレス用粉末を用いて分散液(ペースト)を作製し、メタルマスク印刷等の工法により弁作用金属ベース材の上に、粉末層を形成する比較例1では、焼結時に弁作用金属ベース材と粉末との溶着が十分に起こらず、剥離が発生しやすくなり、さらに、焼結後の粉末層にボイド(穴状の空孔)が発生しやすくなっていた。これらにより、表3に示すように、比較例1のコンデンサ特性および製品歩留まりが低下した。
比較例1に対して、適正な粒度分布を持つ粉末を使用した分散液を作製して、弁作用金属ベース材の上に粉末層を形成した実施例1では、比較例1で生じた焼結時の問題の発生が無く、実施例1のコンデンサ特性および製品歩留まりについても表3に示すように良好な結果を示す。
これらの結果は、実施例2および比較例2のように、弁作用金属としてタンタルを用いた場合でも、実施例1および比較例1のように、弁作用金属としてニオブを用いた場合と同様の結果を示した。
比較例3は、弁作用金属粉末に、表7および表8に示した粒度分布のように、凝集していない一次粒子粉末を用いた場合である。一次粒子を使用した比較例3では、弁作用金属ベース材と粉末層の溶着は十分可能となるが、焼結時の収縮による変形が大きく、粉末層の割れ、および粉末層を溶着させたベース材に反りが生じる。これらにより、表9に示すように、比較例3のコンデンサ特性および製品歩留まりが低下した。
比較例3に対して、表7および表8に示すような適正な粒度分布で凝集焼結させた分散液用粉末を用いた実施例3では、比較例3で生じた焼結時の問題の発生が無く、実施例3のコンデンサ特性および製品歩留まりについても、表9に示すように良好な結果を示した。
本発明による固体電解コンデンサ用陽極体を示す説明図である。 乾式プレス用粉末を用いて作製した固体電解コンデンサ用陽極体を示す説明図である。 非凝集粉末を用いて作製した固体電解コンデンサ用陽極体を示す説明図である。 実施例1で作製した固体電解コンデンサ用陽極体の外観写真である。 比較例1で作製した固体電解コンデンサ用陽極体の外観写真である。 比較例3で作製した固体電解コンデンサ用陽極体の外観写真である。

Claims (4)

  1. 弁作用金属ベース材の上に、弁作用金属粉末が層状に成形される構造の陽極体を作製する際に使用される凝集粉であり、粒径1〜50μmの範囲に少なくとも全粉末の90%が含まれることを特徴とする固体電解コンデンサ用弁作用金属粉。
  2. BET比表面積と比重(d25)との積が、17m2/g以上であることを特徴とする請求項1に記載の固体電解コンデンサ用弁作用金属粉。
  3. 前記弁作用金属が、タンタル、タンタル合金、ニオブ、またはニオブ合金であることを特徴とする請求項1または2に記載の固体電解コンデンサ用弁作用金属粉。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の固体電解コンデンサ用弁作用金属粉を用いて作製した固体電解コンデンサ。
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