JP2003147162A - ポリオキシメチレン樹脂組成物 - Google Patents

ポリオキシメチレン樹脂組成物

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JP2003147162A
JP2003147162A JP2001348776A JP2001348776A JP2003147162A JP 2003147162 A JP2003147162 A JP 2003147162A JP 2001348776 A JP2001348776 A JP 2001348776A JP 2001348776 A JP2001348776 A JP 2001348776A JP 2003147162 A JP2003147162 A JP 2003147162A
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polyoxymethylene resin
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Mitsunari Togawa
三成 外川
Toru Nishimura
西村  透
Hiroo Karasawa
啓夫 唐澤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】熱安定性がきわめて高く成形作業性が良好で、
且つ異物が少なく外観の優れたポリオキシメチレン樹脂
組成物を提供する。 【解決手段】ポリオキシメチレン樹脂100重量部に対
して、下記一般式(I)で表わされるアルコキシメチル
グアナミン類0.01〜10重量部を含むポリオキシメ
チレン樹脂組成物。 【化1】 [式中、Rは水素原子、C1〜C22の炭化水素基、ハ
ロ−もしくはニトロ−置換炭化水素基、アリール基、ア
ラルキル基、C3〜C10のシクロアルキル基のいずれ
かを意味し、R1〜R4は水素原子もしくはアルコキシ
メチル基−CH2OR’(R’はC1〜C8のアルキル
基)を表わし、R1〜R4の少なくとも2つがアルコキ
シメチル基を意味する。]

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱安定性がきわめ
て高く成形作業性が良好で、且つ異物が少なく外観の優
れたポリオキシメチレン樹脂組成物に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】ポリオキシメチレン樹脂は機械的強度と
耐衝撃性のバランスのとれたエンジニアリングプラスチ
ックとして知られ、電子機器用品、自動車部品として広
範な分野において使用されている。近年、屋外や高温下
などの過酷な条件で使用する部品にポリオキシメチレン
樹脂を使用することも多くなってきている。しかしなが
らポリオキシメチレン樹脂は構造上熱安定性に乏しいの
で、熱安定性を付与するためにヒンダードフェノールを
代表とする酸化防止剤や、分解により発生するホルムア
ルデヒドを捕捉するホルムアルデヒド捕捉剤など、従来
より様々な耐熱安定剤の配合処方が検討されてきた。
【0003】例えばポリオキシメチレン樹脂の熱安定性
を向上させる方法として、特公昭34−5440号公報
にはポリアミド樹脂を配合したポリオキシメチレン樹脂
組成物が開示されているが、該組成物は高温、長時間で
の熱安定性は優れるものの、発生するホルムアルデヒド
との作用、および酸素の作用を受けての黄褐色への変色
や、成形時に赤褐色の異物が生成し成形不良品が多量に
発生するという問題点がある。
【0004】特公昭40−21148号公報にはシアノ
グアニジン、ベンゾグアナミン、メラミン化合物等のア
ミジン化合物を配合したポリオキシメチレン樹脂組成物
が開示されているが、熱安定性の改良効果が小さく、ま
たアミジン化合物はポリオキシメチレン樹脂との相溶性
が乏しいため、高温下で長時間放置するとアミジン化合
物がブリードアウトするといった問題点がある。
【0005】特公平7−116346号公報には機械的
性質と熱安定性を改良することを目的にホルムアルデヒ
ドとグアニジン、尿素、置換もしくは非置換のグアナミ
ン、およびメラミンの少なくとも1種との縮合生成物か
ら選ばれたアミノプレポリマー10〜40重量%を配合
したポリオキシメチレン樹脂組成物が開示されている
が、該組成物は熱安定性が充分でなく、また成形品外観
の悪化や溶融時流動性の低下などの問題点がある。
【0006】一方、異物生成による外観不良の改良方法
として、特開平10−7881号公報には、ポリオキシ
メチレン共重合体に熱水または溶剤に溶解させたアミノ
置換トリアジン化合物またはその誘導体を添加し、押出
機で溶融混練を行うポリオキシメチレン共重合体の安定
化方法が開示してあるが、該アミノ置換トリアジン化合
物またはその誘導体を熱水または溶剤に溶かす工程が必
要で経済性、操作性に問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題点に
鑑み、熱安定性がきわめて高く成形作業性が良好で、且
つ異物が少なく外観の優れたポリオキシメチレン樹脂を
提供をすることをその目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記問題点
を解決すべく鋭意検討した結果、ポリオキシメチレン樹
脂に対してアルコキシメチルグアナミン類を含有せしめ
ることにより、上記目的が達成されることを見いだし、
本発明に到達した。
【0009】すなわち、本発明は、ポリオキシメチレン
樹脂100重量部に対して、下記一般式(I)で表わさ
れるアルコキシメチルグアナミン類0.01〜10重量
部を含むポリオキシメチレン樹脂組成物である。
【0010】
【化2】 [式中、Rは水素原子、C1〜C22の炭化水素基、ハ
ロ−もしくはニトロ−置換炭化水素基、アリール基、ア
ラルキル基、C3〜C10のシクロアルキル基のいずれ
かを意味し、R1〜R4は水素原子もしくはアルコキシ
メチル基−CH2OR’(R’はC1〜C8のアルキル
基)を表わし、R1〜Rの少なくとも2つがアルコキシ
メチル基を意味する。]
【0011】
【発明の実施の形態】本発明において、ポリオキシメチ
レン樹脂としてはポリオキシメチレン樹脂が好ましく、
具体的には、オキシメチレン単独重合体、及び、主とし
てオキシメチレン単位からなり、ポリマ主鎖中に少なく
とも1種の炭素数2〜8のオキシアルキレン単位を含有
するオキシメチレン共重合体が挙げられる。
【0012】オキシメチレン単独重合体としては、末端
の不安定なヒドロキシル基をエステル基またはエーテル
基等に置換し、安定化されたオキシメチレン・ホモポリ
マが好ましく用いられる。例えば、無水のホルムアルデ
ヒドを、有機アミン、有機あるいは無機の錫化合物、金
属水酸化物のような塩基性重合触媒を含有する有機溶媒
中に導入して重合し、重合体を濾別したのち、無水酢酸
中、酢酸ナトリウムの存在下で加熱して末端をアセチル
化して得られるオキシメチレン単独重合体などが挙げら
れる。
【0013】オキシメチレン共重合体としては、例え
ば、無水のトリオキサン、あるいは、テトラオキサンの
ようなホルムアルデヒドの環状オリゴマと、共重合成分
としての少なくとも1種の環状エーテルまたは環状ホル
マールとを、シクロヘキサンやベンゼンのような有機溶
媒中に溶解、あるいは、懸濁したのち、三フッ化ホウ素
・ジエチルエーテラートのようなルイス酸触媒を添加し
て重合し、不安定末端を分解除去して製造したものなど
が使用できる。また、溶媒を全く使用せずにセルフクリ
ーニング型撹拌機の中へ、トリオキサンと共重合成分/
触媒の予備混合物を導入して塊状重合したものも使用で
きる。さらに所望により、この重合体から洗浄によって
触媒を除去、あるいは、失活剤によって触媒を失活させ
たのち、不安定末端を分解除去したものでもよい。特に
好ましいのは、トリオキサンと環状エーテルまたは環状
ホルマールとを、三フッ化ホウ素・ジエチルエーテラー
トのようなルイス酸触媒の存在下、塊状重合させたの
ち、ヒンダードアミン化合物を添加して重合反応を停止
させ、更に不安定末端を分解除去して得られたオキシメ
チレン共重合体である。
【0014】本発明において用いられるアルコキシメチ
ルグアナミン類とは、一般式(I)で表わされるものであ
る。
【0015】
【化3】 [式中、Rは水素原子、C1〜C22の炭化水素基、ハ
ロ−もしくはニトロ−置換炭化水素基、アリール基、ア
ラルキル基、C3〜C10のシクロアルキル基のいずれ
かを意味し、R1〜R4は水素原子もしくはアルコキシ
メチル基−CH2OR’(R’はC1〜C8のアルキル
基)を表わし、R1〜R4の少なくとも2つがアルコキ
シメチル基を意味する。]アルコキシメチルグアナミン
類の具体例としては、ジメトキシメチルグアナミン類、
トリメトキシメチルグアナミン類、テトラメトキシメチ
ルグアナミン類や以上のメトキシのかわりにエトキシ、
プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキ
シ、第2ブトキシ、第3ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘ
キシルオキシ、ヘプチルオキシ、オクチルオキシ等が結
合したものが挙げられる。これらのアルコキシメチルグ
アナミン類の混合物や2種以上のアルコキシ基からなる
アルコキシメチルグアナミン類であっても良い。
【0016】これらのアルコキシメチルグアナミン類の
中でも、上記一般式(I)におけるR1〜R4がすべて
アルコキシメチル基であるものが好ましく、下記一般式
(II)で表わされるテトラアルコキシメチルベンゾグ
アナミン類、下記一般式(III)で表わされるテトラ
アルコキシメチルアセトグアナミン類が好ましい。具体
的には、テトラメトキシメチルベンゾグアナミン、テト
ラ(n−ブトキシメチル)ベンゾグアナミン、テトラメ
トキシメチルアセトグアナミン、テトラ(n−ブトキシ
メチル)アセトグアナミンが好ましい。中でもテトラメ
トキシメチルグアナミン類が好ましく、さらにはテトラ
メトキシメチルベンゾグアナミン、テトラメトキシメチ
ルアセトグアナミンが好ましい。
【0017】
【化4】
【0018】
【化5】 式中、R’はC1〜C8のアルキル基を表わす。
【0019】アルコシキメチルグアナミン類は従来公知
の方法で製造される。例えば、ホルムアルデヒドとグア
ナミン類を反応させN−メチロールグアナミン類を生成
させ、ついで好適な条件下でアルキルアルコール類で処
理してメチロール部分をアルキル化することにより製造
できる。
【0020】グアナミン類としては下記一般式(IV)
で表わされるものが好ましい。
【0021】
【化6】 式中、Rは水素原子、C1〜C22の炭化水素基あるい
はハロ−もしくはニトロ−置換炭化水素基、アリール
基、アラルキル基、C3〜C10のシクロアルキル基の
いずれかを意味する。
【0022】アルコキシメチルグアナミン類は単量体だ
けでなく、単量体の縮合物であっても、また単量体と縮
合物との混合物であっても良い。通常、ホルムアルデヒ
ドとグアナミン類の反応により生成するN−メチロール
グアナミン類は、水の放出を伴ってお互いに縮合し縮合
物を生成する。
【0023】本発明においてアルコキシメチルグアナミ
ン類は、ポリオキシメチレン樹脂100重量部に対し
0.01〜10重量部含有しており、好ましくは0.1
〜5重量部である。0.01重量部より少ないと、ポリ
オキシメチレン樹脂組成物に充分な熱安定性を付与する
ことが困難になる。また、10重量部より多い場合、さ
らなる熱安定性の向上は見られず経済的に不利になるば
かりでなく、樹脂組成物中の異物数が増加し外観が悪化
する。
【0024】本発明のポリオキシメチレン樹脂組成物の
製造方法としては、通常公知の方法が採用できる。例え
ば、ポリオキシメチレン樹脂の重合ないしは安定化工程
で上記アルコキシメチルグアナミン類を添加する方法、
ポリオキシメチレン樹脂と上記アルコキシメチルグアナ
ミン類をペレット状、粉状、または粒状で混合し、この
まま溶融加工してもよいが、バンバリーミキサー、ロー
ル、押出機等により溶融混合する方法も採用できる。ま
た、一般に市販されているポリオキシメチレン樹脂に上
記アルコキシメチルグアナミン類を上記と同様の方法で
溶融混練する方法も採用できる。特に1軸ないしは2軸
の押出機を使用して、150〜250℃の温度で溶融混
合する方法が好ましい。
【0025】また、本発明のポリオキシメチレン樹脂組
成物には、本発明の効果を損なわない範囲で炭酸カルシ
ウム、ステアリン酸カルシウム、硫酸バリウム、クレ
ー、酸化チタン、酸化珪素、マイカ粉末、ガラスビーズ
のような充填剤、炭素繊維、ガラス繊維、セラミック繊
維、アラミド繊維、チタン酸カリウム繊維のような補強
剤、着色剤(顔料、染料)、核剤、可塑剤、エチレンビ
スステアロアミド、ポリエチレンワックスのような離型
剤、カーボンブラックのような導電剤、チオエーテル系
化合物、ホスファイト系化合物のような酸化防止剤、ベ
ンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物の
ような光安定剤、粘着剤、金属石鹸のような滑剤、耐加
水分解改良剤、接着助剤などの添加剤を任意に含有させ
ることができる。
【0026】本発明により得られるポリオキシメチレン
樹脂組成物は、センサー、LEDランプ、コネクター、
ソケット、抵抗器、リレーケース、スイッチ、コイルホ
ビン、コンデンサー、バリコンケース、光ピックアッ
プ、発信子、各種端子板、変成器、プラグ、プリント基
盤、チューナー、スピーカー、マイクロフォン、ヘッド
フォン、小型モーター、磁気ヘッドベース、パワーモジ
ュール、半導体、液晶、FDDキャリッジ、FDDシャ
ーシ、磁気テープカセットリール、モーターブラッシュ
ホルダー、パラボラアンテナ、コンピューター関連部品
等に代表される電気・電子部品用途に好適に用いられる
が、その他の用途即ちVTR部品、VTRカメラ部品、
テレビ部品、アイロン、ヘアードライヤー、シェーバ
ー、扇風機、ジューサー、炊飯器部品、電子レンジ部
品、ヘッドフォンステレオ、ラジカセ、オーディオ・レ
ーザーディスク(登録商標)、コンパクトディスク等の
音響機器部品、照明部品、冷蔵庫部品、エアコン部品、
タイプライター部品、電卓、ワードプロセッサー部品等
に代表される家庭、事務電気製品部品、オフィスコンピ
ューター関連部品、電話機関連部品、ファクシミリ関連
部品、複写機関連部品、洗浄用冶具、モーター部品、ラ
イター、タイプライターなどに代表される機械関連部
品、顕微鏡、双眼鏡、カメラ、時計等に代表される光学
機器、精密機械関連部品、オルタネーターターミナル、
オルタネーターコネクター、ICレギュレーター、ライ
トディヤー用ポテンシオメーターベース、排気ガスバル
ブ等の各種バルブ、燃料関係・排気系・吸気系各種パイ
プ、エアーインテークノズルスノーケル、インテークマ
ニホールド、燃料ポンプ、エンジン冷却水ジョイント、
キャブレターメインボディー、キャブレタースペーサ
ー、排気ガスセンサー、冷却水センサー、湯温センサ
ー、ブレーキパッドウェアセンサー、スロットルポジシ
ョンセンサー、クランクシャフトポジションセンサー、
エアーフローメーター、ブレーキパッド摩耗センサー、
エアコン用サーモスタットベース、暖房温風フローコン
トロールバルブ、ラジエーターモーター用ブラッシュホ
ルダー、ウオーターポンプインペラー、タービンベイ
ン、ワイパーモーター関係部品、デュストリビュータ
ー、スタータースイッチ、スターターリレー、トランス
ミッション用ワイヤーハーネス、エアコンパネルスイッ
チ基盤、燃料関係電磁気弁用コイル、ヒューズ用コネク
ター、ホーンターミナル、電装部品絶縁板、ステップモ
ーターローター、ランプソケット、ランプリフレクタ
ー、ランプハウジング、ブレーキピストン、ソレノイド
ホビン、エンジンオイルフィルター、ラジエータードレ
ーンコック、インタンクフュエルポンプ、ダイヤフラム
弁、オートアンテナギアケース、ドアロック、ウィンカ
ースイッチ、ワイパーギア、ワイパーピポットベアリン
グ、スピードメーターギア、パーツ、ハウジング、ウイ
ンドウガラスボトムチャネル、シートベルトハウジン
グ、シートベルトリトラクターパーツ、ヒーターコント
ロールレバー、インサイドドアハンドル、レギュレータ
ーハンドル、アウタードアハンドル、サンバイザーブラ
ケット、コラプシルルーミミラーステー、シートフッ
ク、フェンダーミラーケース、フューエルキャップ、ウ
インドウウォッシャーノズル、点火装置等の自動車・車
両関連部品、自転車、芝刈機、間仕切りコーナーピー
ス、カーテンライナー、ブラインドギア、戸車、オフィ
ス家具パーツ、各種ファスナー、配管システム、ホース
ジョイント、バルブ、ビンディング、アジャスト、各種
止め具、メーター、シューズ部品、玩具、オルゴール、
くし等の美容部品、キャスターブラケット、ローラー、
キャップ、メジャー部品、エアゾールボトル、スポーツ
用具等、その他各種一般機器部品などに用いることも可
能である。
【0027】
【実施例】以下実施例によって本発明を具体的に説明す
るが、本発明は、これらに限定されるものではない。な
お、実施例中の%及び部はすべて重量基準である。ま
た、各測定値および樹脂組成物の特性は次に示す方法に
従って求めた。
【0028】(1)アルキル化率:反応前のメチロール
基に対してアルキル化されたメチロール基の比率を意味
し、重水素化クロロホルムを溶媒に用い400メガヘル
ツのプロトン核磁気共鳴スペクトル法で求めた。
【0029】(2)アルコキシメチルグアナミン類、N
−メチロールグアナミン類の平均重合度:テトラヒドロ
フランを溶媒、排除限界分子量1000以下の分離カラ
ムを用いゲル浸透クロマトグラフィー法で決定した。
【0030】(3)オキシメチレンコポリマの加熱分解
率Kx:Kxは、x℃で一定時間放置した時の分解率を
意味し、サンプルペレットを空気雰囲気下、x℃で6時
間放置したときの減少重量から下記式で求めた。 Kx=(W0−W1)/W0 × 100% W0:加熱前サンプル重量 W1:加熱後サンプル重量。
【0031】(4)モールドデポジットの発生:射出成
形機を用いて、シリンダー温度220℃、金型温度30
℃でJIS4号ダンベルの成形品を連続的に射出成形す
る操作において、ピンゲート金型を使用し、モールドデ
ポジット発生により、金型表面汚れが目視で確認できる
まで成形数(MD発生ショット数)を求め、評価した。
【0032】(5)樹脂組成物中異物数:樹脂組成物ペ
レットを2000g取り、15分間、異物混入ペレット
の目視選別を行い、異物混入ペレット数を評価した。
【0033】実施例および比較例では、ポリオキシメチ
レン樹脂として、下記の方法で製造したオキシメチレン
共重合体(P−1)を使用した。
【0034】・オキシメチレン共重合体(P−1)の製
造方法 2軸押出機型重合機(100mmφ、シリンダー長
(L)/シリンダー径(D)=10.2)にトリオキサ
ン(25kg/h)、1,3−ジオキソラン(810g
/h)、また、トリオキサンに対して触媒として110
ppmの三フッ化ホウ素・ジエチルエーテラート(2.
5%ベンゼン溶液)、分子量調節剤として700ppm
のメチラールをそれぞれ供給し、連続重合を行った。重
合は外部ジャケットを60℃にコントロールし、回転数
は50rpmで行った。メチラールはトリオキサン中に
溶解した。また、1,3−ジオキソランと触媒溶液は重
合機へ供給する直前に予備混合されるように予備混合ゾ
ーンを設けた。重合体は白色微粉末として23.0kg
/hで得られた。このようにして得られた微粉末5kg
に対し9.0gの“サノール”LS765[三共製薬
(株)製、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−
4−ピペリジル)セバケート]を50mlのベンゼンに
溶解した溶液を添加し、ヘンシェルミキサー中で3分間
撹拌して触媒失活を行ったものを使用した。
【0035】実施例、比較例で使用したアルコキシメチ
ルグアナミン類、N−メチロールグアナミン類は下記の
構造、特性を有するものを使用した。
【0036】・テトラメトキシメチルベンゾグアナミン
(B−1):下記(V)式の基本構造を有し、メチル化
率は90モル%、平均重合度は1.5であった。
【0037】
【化7】 ・ジメトキシメチルベンゾグアナミン(B−2):下記
(VI)式の基本構造を有し、そのn−ブチル化率は8
5モル%、平均重合度は1.3であった。
【0038】
【化8】 ・テトラメトキシメチルアセトグアナミン(B−3):
下記(VII)式の基本構造を有し、そのメチル化率は
90モル%、平均重合度は1.7であった。
【0039】
【化9】 ・N−メチロールベンゾグアナミン(B−4):下記
(VIII)式の基本構造を有し、その平均重合度は
1.5であった。
【0040】
【化10】 ・N−メチロールアセトグアナミン(B−5):下記
(IX)式の基本構造を有し、その平均重合度は1.7
であった。
【0041】
【化11】 実施例1〜5、比較例1〜4 ポリオキシメチレン樹脂(P−1)100重量部と、
“イルガノックス”245[チバガイギー(株)製、ト
リエチレングリコール−ビス{3−(3−t−ブチル−
5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト}]0.5重量部との混合物中に、(B−1)のテト
ラメトキシメチルベンゾグアナミンを種々の割合で配合
し、2軸押出機を用いて溶融押出混練し、ポリオキシメ
チレン樹脂組成物を調整した。
【0042】実施例6、7、比較例5〜8 実施例3の(B−1)の代わりに、(B−2)、(B−
3)、(B−4)、(B−5)、ベンゾグアナミン、ア
セトグアナミンを用いる以外は実施例3と同様にポリオ
キシメチレン樹脂組成物を調整した。
【0043】これらの結果を表1にまとめた。これらの
結果から本発明のポリオキシメチレン樹脂組成物が、熱
安定性に優れ成形作業が良好で、また異物の生成が少な
く外観的にも優れていることが明らかである。
【0044】
【表1】
【0045】
【発明の効果】本発明のポリオキシメチレン樹脂組成物
は、熱安定性に優れ、また異物の生成が少ないことから
成形が非常にしやすくさらに外観も良好で、電気・電子
分野、自動車分野などの機械機構部品として広範囲に使
用することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J002 CB001 EU186 FD010 FD040 FD066 FD070 FD110 FD160 FD170

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリオキシメチレン樹脂100重量部に対
    して、下記一般式(I)で表わされるアルコキシメチル
    グアナミン類0.01〜10重量部を含むことを特徴と
    するポリオキシメチレン樹脂組成物。 【化1】 [式中、Rは水素原子、C1〜C22の炭化水素基、ハ
    ロ−もしくはニトロ−置換炭化水素基、アリール基、ア
    ラルキル基、C3〜C10のシクロアルキル基のいずれ
    かを意味し、R1〜R4は水素原子もしくはアルコキシ
    メチル基−CH2OR’(R’はC1〜C8のアルキル
    基)を表わし、R1〜R4の少なくとも2つがアルコキ
    シメチル基を意味する。]
  2. 【請求項2】一般式(I)で表されるアルコキシメチル
    グアナミン類のR1〜R4がすべてアルコキシメチル基
    である請求項1記載のポリオキシメチレン樹脂組成物。
  3. 【請求項3】アルコキシメチル基が、メトキシメチル基
    である請求項2記載のポリオキシメチレン樹脂組成物。
  4. 【請求項4】アルコキシメチルグアナミン類がテトラメ
    トキシメチルベンゾグアナミンである請求項1記載のポ
    リオキシメチレン樹脂組成物。
  5. 【請求項5】アルコキシメチルグアナミン類がテトラメ
    トキシメチルアセトグアナミンである請求項1記載のポ
    リオキシメチレン樹脂組成物。
  6. 【請求項6】アルコキシメチルグアナミン類をポリオキ
    シメチレン樹脂100重量部に対し0.1〜5重量部含
    有する請求項1〜5のいずれか1項に記載のポリオキシ
    メチレン樹脂組成物。
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