JP2003146165A - 安全フレーム - Google Patents

安全フレーム

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JP2003146165A
JP2003146165A JP2001347420A JP2001347420A JP2003146165A JP 2003146165 A JP2003146165 A JP 2003146165A JP 2001347420 A JP2001347420 A JP 2001347420A JP 2001347420 A JP2001347420 A JP 2001347420A JP 2003146165 A JP2003146165 A JP 2003146165A
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JP
Japan
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upper frame
frame
locking pin
fixed
pin
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JP2001347420A
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English (en)
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Shinya Kawajiri
伸也 川尻
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Yanmar Co Ltd
Original Assignee
Yanmar Agricultural Equipment Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安全フレームの回動作業は固定ピンを片方の
手で引き抜いた状態に保持しつつ、もう一方の手で回動
させるため作業者への負担が大きかった。また、走行時
の振動で上部フレームがガタついて起こる騒音防止のた
め該フレームに板バネを当接させていたが、上部フレー
ムを屈曲姿勢に固定しているときはガタつきが解消され
なかった。 【解決手段】 ホルダーには貫装孔、ブラケットには位
置決め孔が穿設され、位置決め孔は、上部フレームが立
設姿勢および屈曲姿勢においてホルダーの貫装孔と略一
致し、係止ピンには貫装孔に貫装後圧縮バネおよび偏心
ボスが外嵌され、該バネにより係止ピンは位置決め孔に
嵌設される方向に付勢され、偏心ボスは位置決め孔に嵌
って上部フレームを係止し、かつ係止状態において係止
ピンを軸中心に回動させ、位置決め孔と偏心ボスが強く
当接してガタつきを防止するように構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トラクター等の走
行車両の後部より立設される安全フレームの技術に関す
る。詳細には、可倒式とした安全フレーム(ロプス)の
回動基部の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、乗用型のトラクター等の走行
車両においては、該走行車両の転倒時における作業者
(運転者)の安全確保を目的として安全フレームを装備
している。しかし、安全フレームを装備した走行車両は
全高が高くなるため、たとえば納屋に格納する際に天井
と安全フレームとが接触したり、果樹園での作業時に樹
木の枝と安全フレームとが接触するといった問題があっ
た。そこで、納屋への格納時や果樹園での作業時に安全
フレームを低くする技術が提案されている。例えば特開
平9−277890の技術の如くである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特開平9−2
77890の技術においては以下に示す二つの問題点が
あった。すなわち、上部フレームと下部横設フレームの
連結部には回動支点軸と固定ピンが設けられ、上部フレ
ームを回動させる作業は、上部フレームと下部横設フレ
ームを貫通して回動を固定する固定ピンを所定量もしく
は完全に引き抜いた状態で行うが、この状態では上部フ
レームが自重で走行車両の後方に回動し得るため、作業
者が一方の手でこれを支えつつ固定ピンを着脱する作業
を行わねばならない。上部フレームは走行車両の転倒時
における作業者の安全確保を目的としたものであるか
ら、該目的を達成し得る強度を持たせているため、かな
りの重量を有し作業者への負担が大きいのである。ま
た、固定ピンの着脱を容易にするためには、ブラケット
に穿設された固定ピンが貫装される孔の内径を固定ピン
の外径よりも所定量大きくして挿入し易くしておくこと
が望ましいが、このような構成とすると走行時の振動で
上部フレームがガタつき、騒音を発生させるので特開平
9−277890の技術では上部フレームが地面に対し
て略垂直に立った状態で係止されているときに、該フレ
ームに板バネを当接させてガタつきを防止していた。し
かしこの方法では、果樹園での作業時において上部フレ
ームを後方に回動させた位置に固定しているときはガタ
つきが解消されない。またガタつき防止の専用の部品点
数が増加する。本発明はこのような状況を鑑み、上部フ
レームの回動作業、上部フレームの下部横設フレームへ
の係止およびガタつき防止が容易で、かつ部品点数の削
減を可能とする安全フレームを提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の解決しようとす
る課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するた
めの手段を説明する。
【0005】即ち、請求項1においては、安全フレーム
を機体側に固設される固設部に回動部を介して上部フレ
ームを傾倒可能に連結し、該回動部に上部フレームの姿
勢をロックするロック機構を設ける構成において、固設
部に係止ピンを挿抜可能に支持するホルダーを設け、上
部フレーム下部に係止ピンを挿入してロックするブラケ
ットを設けるとともに、該係止ピンに偏心体を設け、前
記ブラケットに該偏心体を挿入可能、かつ、係止ピン回
転時に偏心体が内壁に当接する位置決め孔を設けたもの
である。
【0006】請求項2においては、前記係止ピンにバネ
を外嵌し、位置決め孔方向に付勢するように構成したも
のである。
【0007】請求項3においては、前記ブラケットを平
面視コの字状とし、上部フレーム下部に外嵌固定したも
のである。
【0008】請求項4においては、前記上部フレームと
固設部との間にバネを介装し、該上部フレームを立設姿
勢になる方向に付勢したものである。
【0009】請求項5においては、安全フレームを機体
側に固設される固設部に回動部を介して上部フレームを
傾倒可能に連結し、該回動部に上部フレームの姿勢をロ
ックするロック機構を設ける構成において、前記固設部
に平面視コの字状ホルダーを固設し、該ホルダーに上部
フレームの下部を連結ピンで枢支し、該連結ピンの頭部
を多角形に形成するとともに、該頭部が当接するホルダ
ーの部位を上部フレーム側に型押して凹部を形成したも
のである。
【0010】
【発明の実施の形態】次に、発明の実施の形態を説明す
る。図1は安全フレームを斜後方から見た図、図2は固
設部と上部フレームの係止機構を示す斜視図、図3は係
止機構を示す後面一部断面図、図4はガイドの斜視図、
図5は偏心ボスの断面図、図6はアンロック時の偏心ボ
スと位置決め孔との位置関係を示す図、図7はロック時
の偏心ボスと位置決め孔との位置関係を示す図、図8は
別実施例のブラケットを示す斜視図、図9は従来のブラ
ケットを示す斜視図、図10は回動部の別実施例を示す
図、図11はホルダーの別実施例を示す斜視図、図12
は同じくホルダーを示す後面一部断面図である。
【0011】まず本発明の安全フレーム1の構成につい
て図1を用いて説明する。なお、本発明は作業者が搭乗
して使用する走行車両全般において利用が可能であり、
以下の説明に用いる実施例に限定されるものではない。
【0012】安全フレーム1はトラクター等の走行車両
の座席後部に配設され、大きく分けて走行車両に固定さ
れる固設部2と上部フレーム7からなる。固設部2は走
行車両の後部に横架・固定される下部横設フレーム4
と、該下部横設フレーム4から下方に延設され、走行車
両のシャーシ(アクスルケース)に固設される補強フレ
ーム5R・5Lと、該下部横設フレーム4の左右両側上
に溶接等の方法で立設される、断面形状平面視コの字型
であり、上部フレーム7を回動および係止自在に枢着す
る機構を有するホルダー6R・6L等より構成されてい
る。一方、上部フレーム7は正面視門型に構成され、上
部フレーム7の左右下端に溶接等の方法でブラケット8
R・8Lが固設されている。
【0013】次に、本発明の要部である上部フレーム7
の係止機構について、図2から図4を用いて説明する。
以下の説明では走行車両進行方向右側の係止機構につい
て説明する。
【0014】係止機構は主としてブラケット8R、ホル
ダー6R、連結ピン9、係止ピン10、バネ14、偏心
体となる偏心ボス15等の部品群からなり、前記部品群
とブラケット8Rおよびホルダー6Rに穿設された孔群
の大きさおよび配置により固設部2と上部フレーム7を
回動および係止自在に枢着し、なおかつ係止時の上部フ
レーム7のガタつきを防止する機能を有する。
【0015】上部フレーム7の右下端には平面断面視コ
の字型のブラケット8Rが嵌設され、両者は溶接等の方
法で固定される。またブラケット8Rには連結ピン貫装
孔19・19および二つの位置決め孔17・18が穿設
されている。なお、本実施例では位置決め孔が二つの場
合について述べるが、それ以上の個数の位置決め孔を設
けて、安全フレーム1の傾倒姿勢を種々選択可能な構造
にすることもできる。
【0016】一方、ホルダー6Rは下部横設フレーム4
の右端に溶接等の方法で固設して立設される。該ホルダ
ー6Rの断面形状は平面視コの字型であり、走行車両の
後方および上方に開口した形状となりブラケット8を嵌
合できるようにしている。ホルダー6Rの左右の面には
連結ピン貫設孔27a・27bが穿設され、また係止ピ
ン貫装孔11a・11bが設けられている。連結ピン9
はホルダー6Rおよびブラケット8Rに貫設され、上部
フレーム7が回動自在に枢着される。
【0017】ホルダー6Rの係止ピン貫装孔11aから
はガイド12が外方向(本実施例では座席側)に突設さ
れ、係止ピン10が該ガイド12の内周面を摺動しつつ
貫装孔11aに挿入される。係止ピン10の中間部には
ガイドピン13が嵌設される。図4に示すように、ガイ
ド12は筒形状をしており、周面に軸方向の溝12bお
よび側面に周方向の切欠き12cが設けられている。該
溝12bと切欠き12cは前記ガイドピン13が通過で
きる大きさとし、該切欠き12cはガイド12の側面の
一部を接合部12a(図中の斜線部分)として残すよう
に断面視蹄鉄状に穿設され、貫装孔11a・11bの壁
面とガイド12の内周面とがガイド12の軸方向から見
て一致するようにホルダー6Rに接合部12aで溶接等
の方法により固定される。係止ピン10が貫装孔11a
に挿入される際にはガイドピン13が溝12bに沿って
移動し、ガイドピン13がホルダー6Rに当接する所ま
で係止ピン10を挿入した状態で係止ピン10を軸中心
に回動可能に周方向の切欠き12cが設けられているの
である。
【0018】前記係止ピン10は貫装孔11aに挿入さ
れた後、ブラケット8R内においてその先端部にバネ1
4が外嵌され、続いて偏心ボス15が外嵌される。最後
に固定ピン16が係止ピン10および偏心ボス15に設
けた固定孔10a・15aに貫設される。すなわち、係
止ピン10に対して偏心ボス15が軸方向に回転した
り、抜けたりしないようにするとともに、バネ14が常
に弾性圧縮変形された状態にして、係止ピン10を貫装
孔11bの方向(ロック方向)に付勢するように構成し
ている。
【0019】このような構成において、上部フレーム7
を回動させる際には、上部フレーム7を片手で支持し、
もう片方の手で左右いずれか一方に貫装されている係止
ピン10を手前方向に引き、係止ピン10先端を位置決
め孔17または18から抜くと、ガイドピン13は溝1
2bから抜けて、該係止ピン10を軸中心に少し回動さ
せれば、係止ピン10はバネ14に付勢されているため
ガイドピン13が縁部12dに係止されその状態を維持
する。そのあともう一方の係止ピン10を前記同様の操
作で抜いてガイドピン13を縁部12dに係止すること
で手を離しても係止ピン10は位置決め孔17・18に
は嵌らない。よって作業者は今度は両手を使って上部フ
レーム7を別の係止位置まで回動させることが可能であ
る。さらに、少し上部フレーム7を回動した状態でガイ
ドピン13・13の係止を解除することで、別の係止位
置まで上部フレーム7を回動させると、バネ14で付勢
された前記係止ピン13・13が位置決め孔17・17
または18・18に自動的に嵌るので、簡単かつ安全に
上部フレーム7を係止させることが可能である。
【0020】ブラケット8の位置決め孔17・18およ
びホルダー6の貫装孔11a・11bの位置関係は、上
部フレーム7が連結ピン9を支点に回動して、地面に対
して略垂直となる立設姿勢において位置決め孔17と貫
装孔11a・11bが略一致し、上部フレーム7が側面
視で連結ピン9の位置から屈曲した屈曲姿勢(上部フレ
ーム7を傾倒した位置)において位置決め孔18と貫装
孔11a・11bが略一致する。ここで「略一致」とし
たのは、貫装孔11a・11bと位置決め孔17・18
の孔径とが異なっており、また両者の孔の中心軸も少し
ずれた位置にあることを示している。このような構成と
した理由については、以下に示すガタつき防止機構の説
明で詳述する。
【0021】前記係止機構のもう一つの重要な機能であ
るガタつき防止機能について図5から図7を用いて説明
する。なお、図6および図7においては上部フレーム7
が立設姿勢にあるときを例として示す。
【0022】図5に示すように、偏心ボス15は断面リ
ング状の筒形状をしているが、係止ピン10が嵌合され
たときの該係止ピン10の中心軸10bは偏心ボス15
の中心軸15bと一致しないように構成されている。こ
のとき、偏心ボス15の外周面で係止ピン10の中心軸
10bから最も距離の長い部位を当接部15cとする。
該偏心ボス15は強度および耐磨耗性に優れた材料で構
成されることが好ましく、鋼材の他、走行車両の振動に
よる緩みが考えられる場合は高硬度のゴム等の弾性材料
で構成しても良い。また本実施例では偏心ボス15は断
面外形が真円であるが、必ずしもこの形状である必要は
なく、例えば偏心ボスの断面外形を楕円形としたり、正
多角形としたりして、該偏心ボスの中心軸が係止ピンの
中心軸とずれた状態で嵌設できるように構成すれば同様
の効果を奏する。
【0023】図6に示すように、アンロック時において
は、偏心ボス15は位置決め孔17に嵌合しているが、
係止ピン10をまだ中心軸10bを中心として回動させ
ておらず、当接部15cは係止ピン10の中心軸10b
の上方に位置している。また偏心ボス15は、該偏心ボ
ス15の外径より略大きい孔径をもつ位置決め孔17に
嵌って入るものの、該位置決め孔17の壁面には強く当
接していない(隙間がある状態)ので連結ピン10を中
心として上部フレーム7が回動方向にガタつく状態であ
る。またこのアンロック状態においてのみ係止ピン10
を手前に引くことができるように、図6の状態において
ガイドピン13とガイド12の軸方向の溝12bが係止
ピン10の軸方向から見て一致するように構成されてい
る。
【0024】一方、図7に示すように、中心軸10bを
中心として係止ピン10を時計回りに回動させたロック
時においては、偏心ボスの当接部15cはちょうど連結
ピン9の中心軸9aと、係止ピン10の中心軸10bと
を結んだ直線上にあり、かつ当接部15cが連結ピン9
の中心軸9aから最も遠い位置になる。このときブラケ
ット8Rは当接部15cが位置決め孔17の壁面に強く
当接され、図中の矢印Aの方向に引っ張られた状態にな
る。結果として、上部フレーム7は固設部2に対してガ
タがない状態で固定されるのである。なお、本実施例で
は係止ピン10の根元側を中間部から90度曲げたL字
状のレバー形状とし、このレバー部10cを作業者が握
って軸中心に回動可能な構造としているが、該レバー部
10cの長さを作業者の腕力に応じて調節することによ
り、必要な回動力を得ることができる。また該レバー部
の代わりに直径を適宜選択可能なハンドルを配設しても
同様の効果が得られることから、係止ピン10の回動手
段は限定されない。また、レバー部10cの回動位置に
ロックとアンロックが判る表示部を設けることにより、
操作状態がさらに明確に認識することができる。
【0025】以上のような構成にすることにより、係止
ピン10は上部フレーム7の係止とガタつき防止の両方
の機能を併せ持つこととなり、部品点数の削減が可能で
ある。また、係止およびガタつき防止の動作を片手でワ
ンタッチで行うことが可能であり、上部フレーム7の回
動を両手で行うことが可能である。また立設姿勢、屈曲
姿勢のいずれの状態においてもガタつきが防止できる。
またブラケット8R・8Lの位置決め孔の寸法精度をシ
ビアに設定しなくてもガタつき防止が可能であることか
ら、製造工程を簡略化することができる。なお、本実施
例では係止ピン10のレバー部10cが走行車両の内側
に位置する構成としたが、外側に位置するように構成し
ても同様の効果を奏する。またブラケット8R・8Lを
下部横設フレーム4に固定し、ホルダー6R・6Lを上
部フレーム7に固定する構成としても同様の効果を奏す
る。
【0026】図8に示すブラケット8Lは平面視コの字
型の形状をしており、連結ピン貫装孔19・19、およ
び位置決め孔17・18が穿設される。該ブラケット8
Lを上部フレーム7の左下端部に嵌設し、溶接等の方法
で固定する。このとき当接面20(図中の斜線部分)を
上部フレーム7の一面に密着させて固定するため、左右
のブラケット8R・8L間における連結ピン貫装孔19
・19および位置決め孔17・18の位置精度が出しや
すい。またブラケット8Lが上部フレーム7の四面ある
下端側面の三面までを覆っていることから、安全フレー
ム1に果樹や納屋の天井等が接触した場合に最も大きな
力が加わる上部フレーム7下端部の強度が向上する。
【0027】一方、従来のブラケット21Lは図9に示
すように、プレート状であり、これにパイプ22を嵌設
し、ブラケット21Lとパイプ22の両方を溶接等の方
法で上部フレーム7に固定していた。この方法では溶接
時にパイプ22の軸中心にブラケット21Lが容易に動
くため、溶接作業時に左右のブラケット21R・21L
の位置決め孔17・17および18・18の中心軸が一
直線になるよう固定するのは面倒であった。また、溶接
箇所がパイプ22とブラケット21Lの接触部位であ
り、溶接時の熱影響でパイプ22が変形する場合があ
り、寸法精度を維持するのが困難であった。また上部フ
レーム7を回動させる際の安全上の目的で、連結ピン9
を螺設する際に強く締め付けてパイプ22の縁部22a
とホルダー6Lを当接させていた。これは該当接箇所に
生じる摩擦力により係止ピン10が位置決め孔に係止し
ていない状態で手を放しても上部フレーム7の自重だけ
では容易に回転しないように構成するためであるが、従
来のブラケット21Lの場合、図中のtで表される出代
の精度を確保しつつ溶接するのが面倒であった。
【0028】この点について、前記ブラケット8Lは平
面視コの字型で強度が高く、連結ピン9を螺設する際に
強く締め付けても変形しない上、左右に連結ピン貫装孔
19・19をもち、該連結ピン貫装孔19・19の壁面
で連結ピン9を支持できるので、パイプ22を省略する
ことが可能である。また該パイプ22外径よりも小さい
連結ピン外径の孔を上部フレーム7に開ければよいので
作業性が良い。さらにブラケット8Lにより上部フレー
ム7で最も大きい力がかかる上部フレーム7下端が補強
されるため、上部フレーム7を構成する角パイプ材の板
厚を、転倒時の強度を確保した範囲内においてより薄い
ものとし、軽量化および部品コスト削減を図ることが可
能である。
【0029】また、前述したように、従来から連結ピン
9を螺設する際に強く締め付けて上部フレーム7と固設
部2を当接させ、両者の間に摩擦力が起こるようにして
手を放しても上部フレーム7の自重だけでは容易に回転
しないように構成していたが、この方法は上部フレーム
7を繰り返し回動させているうちに連結ピン9が伴回り
を起こし、締め付け力が変化して、結果として上部フレ
ーム7を支える摩擦力も変化する場合がある。このよう
な問題を解決する方法として、図10に示すように上部
フレーム7およびホルダー6Lにフック23・24を設
け、該フック23・24にバネ25を介装する。
【0030】このような構成にすることにより、上部フ
レーム7には常に立設姿勢(図10中の点線)に戻ろう
とする力が働く。結果として、連結ピン9の締め付けに
よる摩擦力が働かない状態で、あるいは該摩擦力を従来
よりも小さくして、係止ピン10を引き抜いても上部フ
レーム7が自重で回動しないように構成することが可能
である。また該バネにより、特に上部フレーム7を屈曲
姿勢から立設姿勢にする際に小さい力で回動させること
ができ、作業者の労力が緩和されるのである。さらに、
回動方向にバネで付勢されていることから、ガタつき防
止の効果も有するのである。なお、本実施例では上部フ
レーム7を支持するバネ25をホルダー6Lおよび上部
フレーム7の前面側に介装する構成としたが、例えばホ
ルダー8Lおよび上部フレーム7の後面側に摺動・伸縮
自在な二本の異径筒の両端を回動自在に枢着し、該筒に
バネを介装する構成としても同様の効果が得られること
から、バネの介装方法については限定されない。
【0031】次に、ホルダーの他の実施例を図11、図
12より説明する。ホルダー26Rは基本的な構成は前
記ホルダー6Rと略同様であり、連結ピン9の頭部(六
角形)が当接する連結ピン貫設孔27bの周囲をブラケ
ット8Rと当接する側に凹ませて、型押部(凹部)28
が形成されている点が前記ホルダー6Rと異なる。該型
押部28の凸側はブラケット8R側面と当接して上部フ
レーム7との間に摩擦力を生じ、凹側は本実施例では矩
形状の凹部として連結ピン9の頭部が嵌合して該連結ピ
ン9締結後の伴回りを防止する。なお、凹部と頭部は6
角形など多角形に形成しておき、同じ形状とすることが
望ましい。そして、ホルダー26Rの走行車両内側のプ
レートの下部には、下部横設フレーム4の外形と同じ形
状の切欠き部29が形成され、該切欠き部29と当接部
30(図中の斜線部で示すホルダー26Rの走行車両外
側の内面)において該ホルダーを溶接等の方法で下部横
設フレーム4に固定する。
【0032】このような構成とすることにより、以下に
示す効果を奏する。すなわち、下部横設フレーム4の左
右両端はパイプの切り口となっているが、当接部30に
て溶接・閉塞することにより専用の部品を使わずに下部
横設フレーム4両端の開口部を閉塞でき、見栄えも良い
上に、左右のホルダー26R・26L(6R・6L)間
の距離が下部横設フレーム4の長さで規制されるため組
み立て時の寸法精度が得られやすい。
【0033】また従来の方法では下部横設フレーム4の
上面のみがホルダーの接合(溶接)箇所となっていたた
め、安全フレーム1に外力が加わると該接合箇所の多く
が引張応力を受けていた。しかし、本発明では下部横設
フレーム4の側面にも接合箇所があるため、剪断応力を
受ける箇所が増え、強度が増す。さらに型押部28に連
結ピン9の頭部が嵌設されるため、特殊な形状(例え
ば、連結ピン貫設孔27の形状を正方形として、該孔の
壁面と当接する連結ピンの当該部位も断面正方形に加工
する)でない市販のボルトとナットを連結ピンとして用
いても該連結ピンが伴回りすることなく、ブラケット8
Rとホルダー26Rの間の摩擦力が一定に保たれるので
ある。ブラケット8Rとホルダー26Rが当接する面積
が型押部30の面積だけであるので、該当接箇所での塗
装の剥離が外からは見えない最小限の面積で抑えられる
効果もある。
【0034】
【発明の効果】本発明は、以上のように構成したので、
以下に示すような効果を奏する。
【0035】即ち、請求項1に示す如く、安全フレーム
を機体側に固設される固設部に回動部を介して上部フレ
ームを傾倒可能に連結し、該回動部に上部フレームの姿
勢をロックするロック機構を設ける構成において、固設
部に係止ピンを挿抜可能に支持するホルダーを設け、上
部フレーム下部に係止ピンを挿入してロックするブラケ
ットを設けるとともに、該係止ピンに偏心体を設け、前
記ブラケットに該偏心体を挿入可能、かつ、係止ピン回
転時に偏心体が内壁に当接する位置決め孔を設けたの
で、簡単な操作で安全フレームを回動・係止でき、簡単
な構造で上部フレームのガタつきを防止することが可能
である。また安全フレームの部品点数を削減し、組立工
程を簡略化することが可能である。
【0036】請求項2に示す如く、前記係止ピンにバネ
を外嵌し、位置決め孔方向に付勢するように構成したの
で、係止ピンはロック方向に付勢されてロックを常時維
持するとともに、ロック解除後に上部フレームを回動す
ると自動的に係止ピンが位置決め孔に入るようになり、
操作が楽に行なえる。
【0037】請求項3に示す如く、前記ブラケットを平
面視コの字状とし、上部フレーム下部に外嵌固定したの
で、安全フレームの回動部の強度が向上し、また製作時
の寸法精度が良くなって組立時の作業性が向上する。ま
た強度が向上する分軽量化をすることも可能である。
【0038】請求項4に示す如く、前記上部フレームと
固設部との間にバネを介装し、該上部フレームを立設姿
勢になる方向に付勢したので、回動部を立設姿勢に回動
する際に小さい力で行うことができ、作業性が向上す
る。また係止ピンを引き抜いても自重で勢いよく屈曲姿
勢側に回動しないので、作業時の安全性がより向上す
る。またガタつき防止効果もある。
【0039】請求項5に示す如く、安全フレームを機体
側に固設される固設部に回動部を介して上部フレームを
傾倒可能に連結し、該回動部に上部フレームの姿勢をロ
ックするロック機構を設ける構成において、前記固設部
に平面視コの字状ホルダーを固設し、該ホルダーに上部
フレームの下部を連結ピンで枢支し、該連結ピンの頭部
を多角形に形成するとともに、該頭部が当接するホルダ
ーの部位を上部フレーム側に型押して凹部を形成したの
で、連結ピンを固定する際の回り止めを容易に形成する
ことができ、部品点数を削減することができるととも
に、安全フレームの強度が向上する。また組立時の作業
性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】安全フレームを斜後方から見た図。
【図2】固設部と上部フレームの係止機構を示す斜視
図。
【図3】係止機構を示す後面一部断面図。
【図4】ガイドの斜視図。
【図5】偏心ボスの断面図。
【図6】アンロック時の偏心ボスと位置決め孔との位置
関係を示す図。
【図7】ロック時の偏心ボスと位置決め孔との位置関係
を示す図。
【図8】別実施例のブラケットを示す斜視図。
【図9】従来のブラケットを示す斜視図。
【図10】回動部の別実施例を示す図。
【図11】ホルダーの別実施例を示す斜視図。
【図12】同じくホルダーを示す後面一部断面図であ
る。
【符号の説明】
1 安全フレーム 2 固設部 3 回動部 4 下部横設フレーム 6R・6L ホルダー 7 上部フレーム 8R・8L ブラケット 9 連結ピン 10 係止ピン 11a・11b 係止ピン貫装孔 14 圧縮バネ 15 偏心ボス 17・18 位置決め孔

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 安全フレームを機体側に固設される固設
    部に回動部を介して上部フレームを傾倒可能に連結し、
    該回動部に上部フレームの姿勢をロックするロック機構
    を設ける構成において、固設部に係止ピンを挿抜可能に
    支持するホルダーを設け、上部フレーム下部に係止ピン
    を挿入してロックするブラケットを設けるとともに、該
    係止ピンに偏心体を設け、前記ブラケットに該偏心体を
    挿入可能、かつ、係止ピン回転時に偏心体が内壁に当接
    する位置決め孔を設けたことを特徴とする安全フレー
    ム。
  2. 【請求項2】 前記係止ピンにバネを外嵌し、位置決め
    孔方向に付勢するように構成したことを特徴とする請求
    項1記載の安全フレーム。
  3. 【請求項3】 前記ブラケットを平面視コの字状とし、
    上部フレーム下部に外嵌固定したことを特徴とする請求
    項1に記載の安全フレーム。
  4. 【請求項4】 前記上部フレームと固設部との間にバネ
    を介装し、該上部フレームを立設姿勢になる方向に付勢
    したことを特徴とする請求項1記載の安全フレーム。
  5. 【請求項5】 安全フレームを機体側に固設される固設
    部に回動部を介して上部フレームを傾倒可能に連結し、
    該回動部に上部フレームの姿勢をロックするロック機構
    を設ける構成において、前記固設部に平面視コの字状ホ
    ルダーを固設し、該ホルダーに上部フレームの下部を連
    結ピンで枢支し、該連結ピンの頭部を多角形に形成する
    とともに、該頭部が当接するホルダーの部位を上部フレ
    ーム側に型押して凹部を形成したことを特徴とする安全
    フレーム。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101225197B1 (ko) 2011-01-27 2013-01-22 농업회사법인 주식회사 네오 구동레버 안전장치 및 이를 장착한 파쇄기
KR101415501B1 (ko) 2007-12-26 2014-07-07 두산인프라코어 주식회사 휠로더의 프레임 로킹 장치

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