JP2003145180A - 汚染水の浄化方法及び浄化装置 - Google Patents

汚染水の浄化方法及び浄化装置

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JP2003145180A
JP2003145180A JP2001345809A JP2001345809A JP2003145180A JP 2003145180 A JP2003145180 A JP 2003145180A JP 2001345809 A JP2001345809 A JP 2001345809A JP 2001345809 A JP2001345809 A JP 2001345809A JP 2003145180 A JP2003145180 A JP 2003145180A
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water
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hydrogen peroxide
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JP2001345809A
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Miki Masuda
幹 増田
Masao Wakabayashi
正男 若林
Ryozo Ushio
亮三 牛尾
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Sumitomo Metal Mining Co Ltd
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Sumitomo Metal Mining Co Ltd
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  • Treating Waste Gases (AREA)
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  • Treatment Of Water By Oxidation Or Reduction (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 汚染水に溶解したオゾンからヒドロキシラジ
カル等の活性なラジカルを効率良く発生させ、汚染物質
の分解を促進させると共に、水相に残留するオゾン量を
減少させることができる汚染水の浄化方法、及びこの方
法に用いる浄化装置を提供する。 【解決手段】 汚染水にオゾンガスを混合する気液混合
装置6と、オゾンガスを混合した汚染水に紫外線を照射
して汚染物質を分解する紫外線照射装置7と、紫外線照
射を受けた汚染水に過酸化水素水を添加して更に汚染物
質を分解する過酸化水素水添加装置8と、これらの工程
を経た処理水の曝気処理装置10と、気液分離された気
体の活性炭処理装置11とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有害な汚染物質で
汚染された地下水などの汚染水から汚染物質を除去して
浄化する方法及びその浄化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、地下水の汚染が問題になっている
が、その原因となる主な汚染物質としては、トリクロロ
エチレン、テトラクロロエチレン、1,2−ジクロロエ
タン、1,1−ジクロロエチレン、1,2−ジクロロエチ
レン、1,1,1−トリクロロエタン、1,1,2−トリク
ロロエタン、ジクロロメタン、パラジクロロベンゼン、
1,2−ジクロロプロパン、クロロホルム、ベンゼン、
トルエン、四塩化炭素、キシレン、ホルムアルデヒド等
の揮発性有機化合物が挙げられる。
【0003】上記した有機塩素化合物などの揮発性汚染
物質を含む土壌を修復する方法として、いわゆる揚水曝
気法が一般に広く行われている。この揚水曝気法は、揮
発性汚染物質を含んだ地下水をポンプで揚水し、これに
空気を効率よく接触させて揮発性汚染物質を気相に移行
させることにより、汚染された地下水を浄化して土壌に
戻す方法である。
【0004】しかし、このような揚水曝気法は汚染物質
を分解して無害化する技術ではないため、揮発性汚染物
質を含む気相の後処理が必要である。この気相の後処理
としては、一般的には気相中の汚染物質を活性炭に吸着
させて除去する方法がとられているが、活性炭は破過す
る前に新品と交換する必要があるため、交換する活性炭
の費用に加えて、その作業のための労務コストがかか
り、交換頻度が高くなるほど費用が増大するという問題
がある。
【0005】また、曝気装置を出た気体中に含まれる揮
発性汚染物質を化学的に分解処理する場合もあるが、有
毒な副生物や酸性ガスが発生するため、その処理装置な
どが更に必要になるという問題がある。しかも、このよ
うな化学的分解処理では全体として装置が大型化し、設
備費を含めた浄化コストが高くなることが多いため、上
記した活性炭で吸着除去する方式を採用する場合が多
い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】汚染水中の揮発性有機
化合物などの汚染物質を水相中において除去する方法と
して、促進酸化処理法がある。この促進酸化処理方法
は、オゾンなどの酸化剤を汚染水に添加し、紫外線照射
又は酸化チタンなどの光触媒を用いて酸化力が強いヒド
ロキシルラジカルを生成させ、汚染水中の有害な汚染物
質を分解除去する方法である。
【0007】しかしながら、促進酸化処理法の場合、紫
外線照射後における汚染水中の溶存オゾン濃度が高く、
オゾンからヒドロキシラジカルへの変換効率が十分では
なかった。そのため、必要以上に多量のオゾンを供給し
なければならず、特に汚染物質の初期濃度が高い場合に
は高濃度のオゾンガスを多量に供給する必要があるう
え、滞留時間を増加させるために装置全体が大型化する
という問題があった。
【0008】また、供給するオゾンガス濃度が高濃度に
なると、紫外線照射後もヒドロキシラジカルの生成に寄
与しない未分解のオゾンが増加するため、処理後の水中
に残留するオゾンの処理が必要になるという問題があっ
た。更に、高濃度の汚染水を処理する場合には、オゾン
ガス濃度200g/Nm以上の高発生能力を有するオ
ゾナイザーが必要となるが、このような高濃度出力のオ
ゾナイザーでは冷却設備が必要となるなど、設備費用が
大幅に増加するという問題があった。
【0009】本発明は、このような従来の問題点に鑑み
てなされたものであり、汚染水に溶解したオゾンからヒ
ドロキシラジカル等の活性なラジカルを効率良く発生さ
せ、少ないオゾンガスの供給で汚染物質の分解を促進さ
せると共に、水中に残留するオゾン量を減少させること
ができる汚染水の浄化方法、及びこの方法に用いる浄化
装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明が提供する汚染水の浄化方法は、汚染水にオ
ゾンガスを混合する気液混合工程と、オゾンガスを混合
した汚染水に紫外線を照射して汚染物質を分解する紫外
線照射工程と、紫外線照射を受けた汚染水に過酸化水素
水を添加して更に汚染物質を分解する過酸化水素水添加
工程と、これらの工程を経た処理水中に残存する溶存気
体や揮発性汚染物質を分離する気液分離工程とを備える
ことを特徴とする。
【0011】上記本発明の汚染水の浄化方法において
は、前記気液分離工程として、前記処理水に空気を曝気
して、曝気用空気中に溶存気体や揮発汚染性物質を移行
させる曝気工程と、曝気工程を出た空気中から少なくと
も揮発汚染性物質を活性炭により除去する活性炭吸着工
程とを備えることができる。
【0012】また、上記本発明の汚染水の浄化方法で
は、前記気液混合工程と、紫外線照射工程と、過酸化水
素水添加工程と、気液分離工程とを、この順序にて少な
くとも2回繰り返すと共に、前記気液混合工程に供給す
るオゾンガスの濃度を100g/Nm以下とすること
ができる。
【0013】また、本発明が提供する汚染水の浄化装置
は、汚染水にオゾンガスを混合する気液混合部と、該気
液混合部でオゾンガスが混合された汚染水に紫外線を照
射する紫外線照射部と、該紫外線照射部で紫外線照射を
受けた汚染水に過酸化水素水を添加する過酸化水素水添
加部と、処理水中に残存する溶存気体や揮発性汚染物質
を分離するための気液分離部とを備えることを特徴とす
る。
【0014】上記本発明の汚染水の浄化装置において
は、前記気液分離部が、前記処理水に空気を曝気する曝
気処理部と、曝気処理部から出た空気中から少なくとも
揮発性汚染物質を活性炭により除去する活性炭吸着部と
を備えることができる。また、前記気液混合部でのオゾ
ンガスの混合は、ノズルから噴出させるエジェクター方
式、又は渦流ポンプを用いたターボミキシング方式によ
ることが好ましい。
【0015】更に、上記本発明の汚染水の浄化装置で
は、前記気液混合部、紫外線照射部、過酸化水素水添加
部、及び気液分離部とをユニットとし、少なくとも2ユ
ニットを直列に備えると共に、前記気液混合部に供給す
るオゾンガスの濃度が100g/Nm以下であること
を特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明では、汚染水に供給したオ
ゾンからヒドロキシルラジカル等の活性なラジカルを2
段階に分けて発生させる。即ち、オゾンを溶存した汚染
水に対し最初に紫外線照射してヒドロキシルラジカル等
の活性なラジカルを生成させ、次に過酸化水素水を添加
することにより溶存オゾンと過酸化水素を反応させ、更
にヒドロキシルラジカル等の活性なラジカルを生成させ
る。
【0017】そのため、汚染水中の溶存オゾンからヒド
ロキシラジカル等の活性なラジカルを効率良く発生させ
ることができ、少ないオゾンガスの供給で汚染物質の分
解を促進させ、その除去率を向上させることができる。
また、処理後の水中に残留するオゾン量を低減させるこ
とができるため、気液分離後の排ガス中のオゾン濃度を
大きく低下させ、その後処理を無くすか又は簡単にする
ことが可能となる。
【0018】次に、本発明の実施の形態を図面に基づい
て説明する。図1は、本発明の汚染水の浄化装置におけ
る基本的な構成を示す工程図である。この浄化装置は、
土壌中の汚染された地下水、即ち汚染水を揚水するため
に、地盤中に固定された多孔管1の底部近くまで設けら
れた揚水管2と、この揚水管2に接続され、汚染水を地
表面上に汲み上げる揚水ポンプ3と、揚水ポンプ3で汲
み上げられた汚染水を一旦貯留する原水槽4を備えてい
る。
【0019】この原水槽4から送水管を介して導入され
る汚染水には、オゾンガス発生装置5により生成させた
オゾンガスが気液混合装置6によって混合され、そのオ
ゾンガスを混合させた汚染水に紫外線照射装置7で紫外
線を照射する。この紫外線照射によりヒドロキシルラジ
カル等の活性なラジカルが生成され、汚染水中の汚染物
質を分解する。尚、オゾンガス発生装置5は、原料ガス
を生成する原料ガス発生装置5aを備えている。
【0020】紫外線照射後の汚染水には、過酸化水素添
加装置8によって過酸化水素水タンク8a内の過酸化水
素水を導入する。過酸化水素水を紫外線照射後の汚染水
に添加混合することにより、汚染水中に残存する溶存オ
ゾンと過酸化水素が反応してヒドロキシルラジカル等の
活性なラジカルが生成し、汚染水中の汚染物質を更に分
解すると共に、処理後の水中に反応せずに残っているオ
ゾン量を大幅に低下させることが可能となる。
【0021】過酸化水素水を添加混合した汚染水は、送
水管を介して気液分離装置9に導入される。気液分離装
置9では、処理水を大気下に開放することにより、気液
混合装置6で加圧溶解された主にオゾン等の溶存気体
や、存在する場合には一部の揮発性汚染物質が液相から
分離されて気相に移行する。このようしして処理された
処理水(液相)は土壌に戻され、排ガス(気相)はその
まま又は活性炭などで処理したうえで大気に放出され
る。
【0022】尚、多孔管1は土壌中に掘削された井戸穴
に挿入固定されるものであって、例えば直径100〜1
50mm程度のポリ塩化ビニル管からなり、地下水面の
上方から下端にかけて多数の開孔が設けられている。そ
して、揚水管2は多孔管1の上端付近から貫入され、多
孔管1の下端付近に至るまで挿入されており、この揚水
管2の下流側には揚水ポンプ3が取り付けられ、地下水
を地表面上に汲み上げることが可能になっている。
【0023】本発明による汚染水の浄化装置において、
オゾンガス発生装置5の原料ガスとしては酸素ガスが好
ましい。ただし、酸素ボンベを使用すると交換などの保
守に関わる手間が加わるため、原料ガス発生装置5aと
して圧力スイッチング吸着法(PSA)などにより酸素
を生成させる装置を用いることが好ましい。
【0024】また、汚染水にオゾンガスを混合する気液
混合装置6、及び過酸化水素水を添加する過酸化水素水
添加装置8は、オゾンガスや過酸化水素水と汚染水とを
効率よく混合すると共に、汚染水を次の工程まで送水す
ることができる装置が好ましい。特に汚染水にオゾンガ
スを混合する気液混合装置6としては、ノズルから噴出
させるエジェクター方式や、渦流ポンプを用いたターボ
ミキシング方式が望ましい。
【0025】オゾンガス発生装置5に要求されるオゾン
発生能力は、汚染水中の汚染物質の濃度によって異な
る。例えば、汚染物質濃度が数mg/l以下であれば3
0〜40g/Nm以下のオゾンガス発生装置で十分で
あるが、数十mg/l以上の汚染物質濃度の場合には8
0g/Nm以上のオゾン発生能力の装置を用いること
が好ましい。また、過酸化水素水添加装置8で汚染水に
添加する過酸化水素水の添加量は、汚染水中に残存する
溶存オゾン濃度によるが、通常0.1〜4mg/lの範
囲が好適である。
【0026】紫外線照射装置7としては、内部照射型又
は外部照射型の2種類の方法を用いることができる。内
部照射型は図1に示すように、最内部に紫外線ランプ7
a、その外周に透過性保護管7b、最外周に外壁を備
え、保護管7bと外壁の間に汚染水が流れる構成となっ
ている。一方、外部照射型では、透過性保護管の外周に
紫外線ランプが配置され、透過性保護管の内側を汚染水
が流れるようになっている。尚、透過性保護管は紫外線
透過性の高い材料、例えば石英、透明テフロンなどで構
成されている。
【0027】また、紫外線ランプ7aは、ピーク波長が
185±10nm、254±10nmの紫外線を照射す
るものが好適に利用できるが、オゾンのラジカル化に有
効に作用すると共に、設置コストが低く且つ消費電力の
少ない254±10nmのピーク波長を持つ低圧水銀ラ
ンプを用いることが望ましい。
【0028】上記図1の装置では汚染水中に残存する溶
存気体を気相に移すために通常の気液分離装置を用いて
いるが、汚染水中に残っている揮発性有機化合物や溶存
オゾン等の濃度が高い場合には、図2に示すような曝気
処理装置10と、活性炭吸着装置11とを含む気液分離
装置を用いることができる。尚、この図2に示す浄化装
置は、気液分離装置以外は図1と同様の構成を有してい
る。
【0029】即ち、この浄化装置では、紫外線照射装置
7から排出されされた汚染水は、過酸化水素水添加装置
8から過酸化水素水を添加され、送水管を通って曝気処
理装置10に導入される。曝気処理装置10では、吸引
ブロワー12によって導入された曝気用空気が汚染水と
接触し、汚染水中に残存する残留オゾン等の溶存気体や
揮発性汚染物質が曝気用空気中に移行する。曝気処理後
の空気は活性炭吸着装置11に導入され、揮発性汚染物
質やオゾン等が活性炭に吸着除去される。
【0030】尚、吸引ブロワー12は、気体の搬送方向
における曝気処理装置10より下流側に設けられ、これ
より上流側に減圧状態を形成することにより、送気管か
ら空気を吸引するようになっている。また、活性炭処理
装置11は、円筒状の槽内に粒状活性炭や活性炭素繊維
などを充填したものであり、処理される気体は送気管を
通って下部から導入され、活性炭に接触された後に上部
から排出される。
【0031】汚染水中の汚染物質濃度が高くなるほど高
濃度のオゾンガスを混合する必要があるが、100g/
Nmを超える高濃度のオゾンガス生成が可能なオゾン
ガス発生装置は、冷却設備などが必要となるためコスト
が大幅に増加する。従って、このような場合には、気液
混合装置、紫外線照射装置、過酸化水素水添加装置、及
び気液分離装置を一つのユニットとし、これを2ユニッ
ト以上直列に配置した装置を用い、それぞれの気液混合
装置に供給するオゾンガスの濃度を100g/Nm
下の抑えることが好ましい。
【0032】例えば、図3に示す浄化装置では、図1と
同様に気液混合装置6、紫外線照射装置7、過酸化水素
水添加装置8、及び気液分離装置9を備えると共に、気
液分離した汚染水を更に気液混合装置16、紫外線照射
装置17、過酸化水素水添加装置8、及び気液分離装置
19に導くことにより、これらの処理を2回繰り返すよ
うになっている。尚、図3では両方の紫外線照射装置
7、17から出た汚染水に一つの過酸化水素水添加装置
8から過酸化水素水を添加するようになっているが、過
酸化水素水添加装置を別々に設けることもできる。
【0033】この図3に示す浄化装置によれば、二つの
オゾンガス発生装置5、15によりオゾンガスの混合を
2回に分けて行い、紫外線照射から過酸化水素水添加、
気液分離までの工程を2回繰り返すため、汚染水に含ま
れる汚染物質濃度が数十mg/l以上と高濃度であって
も、各オゾンガス発生装置5、15のオゾンガス発生能
力を100g/Nm以下に抑えることができる。従っ
て、オゾンガス発生装置5、15として、冷却設備など
が不要な通常の装置を使用することができ、設備コスト
を抑制することが可能である。
【0034】尚、上記図3の浄化装置では、気液混合装
置、紫外線照射装置、過酸化水素水添加装置及び気液分
離装置のユニットを2つ直列に配置したが、3以上のユ
ニットを直列に配置することもできる。また、複数のユ
ニットを配置する場合、最後の気液分離装置として、図
2に示すような曝気処理装置及び活性炭吸着装置を用い
ることもできる。
【0035】
【実施例】実施例1 図1に示す浄化装置を使用して、テトラクロロエチレン
濃度15ml/lの汚染水の浄化試験を行った。その
際、処理水量を0.6m/h、オゾンガス発生濃度を
80g/Nm、総オゾン注入率を8mg/lとすると
共に、低圧水銀ランプの紫外線出力及び過酸化水素水添
加速度を変えて実施した。気液分離装置9に入る直前の
処理水について、テトラクロロエチレン除去率及びハロ
酢酸生成率を測定し、その結果を下記表1に示した。
【0036】
【表1】
【0037】この結果から分るように、過酸化水素水を
添加しない比較例の試料2に比べ、本発明例の試料1で
は過酸化水素水の添加によりヒドロキシラジカル等の活
性なラジカルの発生が促進され、テトラクロロエチレン
の除去率が顕著に向上している。また、比較例の試料3
は試料1及び試料に比べて紫外線出力を2倍にしている
が、過酸化水素水を添加していないためテトラクロロエ
チレンの除去率は比較例の試料2とほとんど変わらず、
逆に有害なハロ酢酸の生成率が大幅に増加している。
【0038】実施例2 図1及び図3に示す浄化装置を用い、テトラクロロエチ
レン濃度30mg/lの汚染水の浄化を行った。その
際、図1の装置を用いた試料4及び図3の装置を用いた
試料5のいずれも、処理水量0.6m/h、オゾンガ
ス発生濃度100g/Nm、総オゾン注入率20mg
/l、総紫外線出力13W、及び総過酸化水素水添加率
4mg/lとした。
【0039】一方、比較例の試料6として、図1に示す
浄水装置を用い、オゾンガス発生濃度を200g/Nm
とし且つ過酸化水素水を添加しない以外は上記と同じ
条件で、1段階の浄化処理を実施した。上記の各試験に
ついて、最後の気液分離装置に入る直前の処理水のテト
ラクロロエチレン除去率を測定し、その結果を下記表2
に示した。
【0040】
【表2】
【0041】上記表2から分るように、過酸化水素水を
添加しない比較例の試料6に比べ、本発明例の試料4で
は過酸化水素水の添加によりテトラクロロエチレンの除
去率が顕著に向上した。更に、オゾンを2回に分けて導
入する2段階処理を実施した本発明例の試料5では、1
段階処理の試料4よりもテトラクロロエチレン除去率が
より一層向上することが分る。
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、汚染水に溶解したオゾ
ンから、紫外線照射と過酸化水素水添加の2段階に分け
て、ヒドロキシラジカル等の活性なラジカルを効率良く
発生させるため、汚染物質の分解を促進させ、ハロ酢酸
などの副生物の生成を抑制すると共に、処理後の水中に
残留するオゾン量を大幅に減少させることができる。
【0043】また、2段階の処理を行うことで、設備コ
ストを削減しながら、汚染物質の除去効率を向上させる
ことができる。更に、最終の気液分離処理において曝気
処理を組み合わせることにより、活性炭寿命が長くな
り、活性炭コスト及び活性炭交換工数が節減できるう
え、高濃度の汚染にも対応することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による汚染水の浄化装置の基本的な構成
を示す工程図である。
【図2】本発明による曝気処理を組み合わせた浄化装置
を示す工程図である。
【図3】本発明による2段階処理の浄化装置を示す工程
図である。
【符号の説明】
3 揚水ポンプ 4 原水槽 5、15 オゾンガス発生装置 6、16 気液混合装置 7、17 紫外線照射装置 8 過酸化水素水添加装置 9、19 気液分離装置 10 曝気処理装置 11 活性炭処理装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C02F 1/72 C07B 35/06 101 37/06 C07B 35/06 B01D 53/34 ZABA 37/06 (72)発明者 牛尾 亮三 千葉県市川市中国分3−18−5 住友金属 鉱山株式会社中央研究所内 Fターム(参考) 4D002 AA40 AC10 BA04 CA07 DA41 HA01 4D037 AA05 AB11 AB14 AB16 BA18 BA23 BB05 CA11 CA12 4D050 AA02 AB12 AB14 AB19 BB02 BB09 BC09 BD03 CA03 CA07 4H006 AA04 AA05 AC13 AC26 AD17 BA95 BD84 BE32

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 汚染水にオゾンガスを混合する気液混合
    工程と、オゾンガスを混合した汚染水に紫外線を照射し
    て汚染物質を分解する紫外線照射工程と、紫外線照射を
    受けた汚染水に過酸化水素水を添加して更に汚染物質を
    分解する過酸化水素水添加工程と、これらの工程を経た
    処理水中に残存する溶存気体や揮発性汚染物質を分離す
    る気液分離工程とを備えることを特徴とする汚染水の浄
    化方法。
  2. 【請求項2】 前記気液分離工程として、前記処理水に
    空気を曝気して、曝気用空気中に溶存気体や揮発性汚染
    物質を移行させる曝気工程と、曝気工程を出た空気中か
    ら少なくとも揮発性物質を活性炭により除去する活性炭
    吸着工程とを備えることを特徴とする、請求項1に記載
    の汚染水の浄化方法。
  3. 【請求項3】 前記気液混合工程と、紫外線照射工程
    と、過酸化水素水添加工程と、気液分離工程とを、この
    順序にて少なくとも2回繰り返すと共に、前記気液混合
    工程に供給するオゾンガスの濃度を100g/Nm
    下とすることを特徴とする、請求項1又は2に記載の汚
    染水の浄化方法。
  4. 【請求項4】 汚染水にオゾンガスを混合する気液混合
    部と、該気液混合部でオゾンガスが混合された汚染水に
    紫外線を照射する紫外線照射部と、該紫外線照射部で紫
    外線照射を受けた汚染水に過酸化水素水を添加する過酸
    化水素水添加部と、処理水中に残存する溶存気体や揮発
    性汚染物質を分離するための気液分離部とを備えること
    を特徴とする汚染水の浄化装置。
  5. 【請求項5】 前記気液分離部が、前記処理水に空気を
    曝気する曝気処理部と、曝気処理部から出た空気中から
    少なくとも揮発性汚染物質を活性炭により除去する活性
    炭吸着部とを備えることを特徴とする、請求項4に記載
    の汚染水の浄化装置。
  6. 【請求項6】 前記気液混合部でのオゾンガスの混合
    は、ノズルから噴出させるエジェクター方式、又は渦流
    ポンプを用いたターボミキシング方式によることを特徴
    とする、請求項4又は5に記載の汚染水の浄化装置。
  7. 【請求項7】 前記気液混合部、紫外線照射部、過酸化
    水素水添加部、及び気液分離部とをユニットとし、少な
    くとも2ユニットを直列に備えると共に、前記気液混合
    部に供給するオゾンガスの濃度が100g/Nm以下
    であることを特徴とする、請求項4〜6のいずれかに記
    載の汚染水の浄化装置。
JP2001345809A 2001-11-12 2001-11-12 汚染水の浄化方法及び浄化装置 Pending JP2003145180A (ja)

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