JP2003138595A - 多段伸縮式アームおよび作業機 - Google Patents

多段伸縮式アームおよび作業機

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JP2003138595A JP2001339288A JP2001339288A JP2003138595A JP 2003138595 A JP2003138595 A JP 2003138595A JP 2001339288 A JP2001339288 A JP 2001339288A JP 2001339288 A JP2001339288 A JP 2001339288A JP 2003138595 A JP2003138595 A JP 2003138595A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多段伸縮式アーム作業機における引き上げロ
ープの寿命を向上させる。 【解決手段】 ファーストアーム41、セカンドアーム
42、サードアーム43からなる伸縮アーム4におい
て、ファーストアーム41とセカンドアーム42を伸縮
シリンダ45により連結するとともに、セカンドアーム
42の上端部に引き上げシーブ46を設け、この引き上
げシーブ46に引き上げロープ49を掛け回し、ロープ
49の一端をファーストアーム41に他端をサードアー
ム43にそれぞれ連結する。その際、セカンドアーム4
2をファーストアーム41内に偏心して配置し、引き上
げシーブ46を余剰空間Sに突出して設ける。これによ
り引き上げシーブ46の径が大きくなり、ロープ寿命を
向上させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ロープシーブを介
して巻回した引き上げロープによりアームを伸縮させる
多段伸縮式アーム作業機に関する。
【0002】
【従来の技術】油圧ショベル本体をベースとし、ブーム
先端に多段伸縮式バケットを備えた作業機(以下、多段
伸縮式アーム作業機)が知られている。例えば、ブーム
に連結されるファーストアーム(アウタアーム)、ファ
ーストアーム内に挿入されるセカンドアーム、セカンド
アーム内に挿入されるとともにバケットが連結されるサ
ードアーム(インナアーム)からなる3段の伸縮式アー
ム作業機は、以下のような2つの方式に大別して構成さ
れる。
【0003】(1)第1の方式 セカンドアームとサードアームを油圧シリンダを介して
連結するとともに、セカンドアームの先端部に引き上げ
ロープシーブを装着する。そして、この引き上げロープ
シーブに引き上げロープを掛け回し、その一端をファー
ストアームに、他端をセカンドアーム内のサードアーム
にそれぞれ連結する。さらに、ファーストアーム内のセ
カンドアームの基端部には押し込みロープシーブを装着
し、この押し込みロープシーブに押し込みロープを掛け
回し、その一端をファーストアームに、他端をサードア
ームにそれぞれ連結する。 (2)第2の方式 ファーストアームとセカンドアームを油圧シリンダを介
して連結するとともに、ファーストアーム内のセカンド
アームの基端部に引き上げロープシーブを装着する。そ
して、この引き上げロープシーブに引き上げロープを掛
け回し、その一端をファーストアームに、他端をサード
アームにそれぞれ連結する。さらに、セカンドアームの
先端部に押し込みロープシーブを装着し、この押し込み
ロープシーブに押し込みロープを掛け回し、その一端を
ファーストアームに、他端をサードアームにそれぞれ連
結する。
【0004】上記第1の方式および第2の方式において
油圧シリンダを伸縮させると、それに伴い引き上げロー
プシーブの位置が移動する。これにより、引き上げロー
プシーブからファーストアームまでのロープ長さおよび
引き上げロープシーブからサードアームまでのロープ長
さは、それぞれ一方が増加し、他方が減少して、各アー
ムが相互に伸縮する。このときサードアームとバケット
は引き上げロープ介して支持され、引き上げロープに張
力が作用する。掘削作業時には、押し込みロープに張力
が作用し、掘削反力に抗してバケットが地面に押し付け
られる。押し込みロープには掘削作業時以外にほとんど
張力が作用しないため、一般に押し込みロープよりも引
き上げロープの方がロープ寿命が短い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述した第1の方式で
は、引き上げロープシーブがセカンドアームの先端部に
装着され、引き上げロープシーブは外部に露出してい
る。そのため、引き上げロープシーブの径を大きくする
と、掘削作業等時に引き上げロープや引き上げロープシ
ーブが障害物に接触し、それらが損傷するおそれがあ
る。また、上述した第2の方式では、引き上げロープシ
ーブが油圧シリンダとともにファーストアーム内に格納
されるため、シーブ径を大きくすることが難しい。その
結果、引き上げロープシーブに掛け回されるロープの曲
率半径が小さくなり、ロープ寿命が低下する。とくに掘
削作業においては土砂の掘削、排出の度にアームを伸縮
させるため、ロープに繰り返し負荷が作用し、疲労寿命
が問題である。
【0006】本発明の目的は、上述した第2の方式を採
用しつつ、引き上げロープの寿命を向上させ得る多段伸
縮式アーム作業機を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】一実施の形態を示す図面
を参照して説明する。 (1)請求項1の発明は、作業機本体2に鉛直面内で回
動可能に支持され、少なくとも第1段アーム41、この
第1段アーム41内に伸縮可能に挿入された第2段アー
ム42、および、この第2段アーム42内に伸縮可能に
挿入された第3段アーム43からなる伸縮アーム4と、
第1段アーム41と第2段アーム42とを相互に伸縮さ
せる伸縮シリンダ45と、第1段アーム41内の第2段
アーム42の基端部に回転可能に装着されるロープシー
ブ46と、ロープシーブ46に掛け回されて一端が第1
段アーム41(41a)に連結され、他端が第3段アー
ム43(43b)に連結された引き上げロープ49とを
備える多段伸縮式アームに適用される。そして、第2段
アーム42を、第1段アーム41内の周方向一部にその
伸縮方向に沿って余剰空間Sを形成するように第1段ア
ーム41内に偏心して配置し、ロープシーブ46の回転
軸48を、少なくとも伸縮シリンダ45よりも第1段ア
ーム41の断面中心側に寄せて配置することにより上述
した目的を達成する。 (2)請求項2の発明は、請求項1に記載の多段伸縮式
アームにおいて、伸縮アーム4の最終段43に装着され
る作業装置5に駆動圧油を導く油圧ホース50,51
と、第1段アーム41内の第2段アーム42の基端部に
回転可能に装着されるホースシーブ47とを備え、油圧
ホース50,51が、引き上げロープ49とともに余剰
空間S内を通過し、ホースシーブ47に掛け回されて作
業装置5に導かれるものである。 (3)請求項3の発明は、請求項2に記載の多段伸縮式
アームにおいて、ロープシーブ46とホースシーブ47
を同一の軸に回転可能48に軸支するものである。 (4)請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれか1項
に記載の多段伸縮式アームにおいて、第1段アーム41
の余剰空間S側基端部に開口部41cを設けるものであ
る。 (5)請求項5の発明は、請求項4に記載の多段伸縮式
アームにおいて、開口部41cを作業機本体2側に設け
るものである。 (6)請求項6の発明による多段伸縮式アーム作業機
は、走行体1と、この走行体1上に旋回する旋回体2
と、旋回体2に起伏動するように設置されるブーム3
と、このブームの先端に回転可能に設けられる請求項1
〜5のいずれか1項に記載の多段伸縮式アーム4とを備
えることにより上述した目的を達成する。
【0008】なお、本発明の構成を説明する上記課題を
解決するための手段の項では、本発明を分かり易くする
ために発明の実施の形態の図を用いたが、これにより本
発明が実施の形態に限定されるものではない。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図8を参照して本発
明による多段伸縮式アーム作業機の実施の形態について
説明する。図1は、本発明の実施の形態に係わる多段伸
縮式アーム作業機を示す側面図である。なお、図1では
作業開始前または終了後の点検姿勢を示している。図1
に示すように、本実施の形態に係わる多段伸縮アーム作
業機は、油圧ショベルをベースマシンとしている。すな
わち、アーム作業機は、走行体1と、走行体1上に旋回
可能に搭載された旋回体2と、旋回体2に起伏可能に軸
支されたブーム3とを有する。ブーム3の先端部には伸
縮可能な伸縮アーム4が鉛直面内に回動可能に軸支され
ている。ブーム3はブームシリンダ3aの伸縮によって
起伏し、伸縮アーム4はアームシリンダ4aの伸縮によ
って回動する。本実施の形態では、図2に示すように、
伸縮アーム4の先端(サードアーム43の先端)に開閉
バケット5を装着してアーム作業機を作業姿勢にセット
し、掘削作業を行う。以下では、図2の作業姿勢を基準
にして伸縮アーム4の上下左右方向を定義する。
【0010】伸縮アーム4の構成について説明する。図
3,4は伸縮アームの内部構成を示す側方断面図であ
り、図5は図3のV-V線断面図、図6は図3の上部拡大
図である。なお、図3は伸縮アームの収縮状態を、図4
は伸長状態をそれぞれ示す。図3〜6に示すように、伸
縮アーム4は、ファーストアーム(アウタアーム)41
と、ファーストアーム41内にスライド可能に挿入され
たセカンドアーム42と、セカンドアーム42内にスラ
イド可能に挿入されたサードアーム(インナアーム)4
3とを有する。各アーム41〜43はそれぞれ略矩形状
断面を有している。
【0011】ファーストアーム41の後側面にはブラケ
ット44が設けられ、このブラケット44に図2に示す
ようにブーム3およびアームシリンダ4aが連結され
る。図5に示すように、セカンドアーム42はファース
トアーム41の前側面、すなわちブラケット44の反対
側に偏心して配置されている。これによりセカンドアー
ム42の上下方向中心線CL2はファーストアーム41
の中心線CL1よりも前方にずれ、ファーストアーム4
1内にはセカンドアーム42の後方に余剰空間Sが形成
されている。サードアーム43はセカンドアーム42の
ほぼ中央に配置され、サードアーム43の上下方向中心
線CL3とセカンドアーム42の中心線CL2は一致して
いる。
【0012】図3、4に示すように、サードアーム43
の下端部には作業用アタッチメント装着用のブラケット
43aが設けられ、このブラケット43aに図2に示す
バケット5が装着されている。バケット5はバケットシ
リンダ5aの駆動により開閉する。ファーストアーム4
1の上部内側面には伸縮シリンダ45のロッド側上端部
45aが固定され、セカンドアーム42の上端部には伸
縮シリンダ45のチューブ側上端部45bが固定されて
いる。伸縮シリンダ45はセカンドアーム42およびサ
ードアーム43の上端面を貫通してこれらアーム42,
43内のほぼ中央に延設されている。すなわち油圧シリ
ンダ45の軸線は中心線CL2,CL3上にある。
【0013】セカンドアーム42の上端部にはファース
トアーム41の上端面に向かってブラケット42aが突
設され、このブラケット42aにシーブ用回転軸48が
支持されている。図5に示すように、回転軸48には一
対の引き上げシーブ46が回転可能に支持されるととも
に、その内側面に隣接して一対のホースシーブ47が回
転可能に支持されている。すなわち、引き上げシーブ4
6とホースシーブ47は回転軸48を介して一体化され
ている。図5に示すように回転軸48はファーストアー
ム41の中心線CL1上にあり、シーブ46,47はファ
ーストアーム41内の余剰空間Sに突出している。伸縮
シリンダ45は一対のホースシーブ47の間を貫通して
いる。
【0014】引き上げシーブ46には引き上げロープ4
9が掛け回されている。引き上げロープ49の一端はフ
ァーストアーム41内の余剰空間S内を通過し、ファー
ストアーム41の後側面下部に形成された支持部41a
に接続されている。引き上げロープ49の他端は、図6
に示すようにセカンドアーム42の上端面を貫通し、セ
カンドアーム42内の伸縮シリンダ45の前方を通過し
て、サードアーム43の上端部43bに接続されてい
る。
【0015】一方、ホースシーブ47には旋回体2から
バケットシリンダ5aに圧油を供給する油圧ホース50
が掛け回されている。油圧ホース50の一端は引き上げ
ロープ49と並んで余剰空間S内を通過し、ファースト
アーム41の後側面の支持部41aに固定されている。
油圧ホース50の他端は、セカンドアーム42の上端面
を貫通し、同じくサードアーム43の上端部43bに固
定されている。この油圧ホース50の他端にはサードア
ーム上端部43bで油圧ホース51の一端が接続され、
油圧ホース51の他端はサードアーム43の上端面を貫
通し、サードアーム43内の伸縮シリンダ45の前方を
通過して、バケットシリンダ5aに接続されている。な
お、支持部41aには旋回体2からの油圧ホース(不図
示)がブーム3に沿って導かれ、この油圧ホースにホー
ス50の一端が接続される。これにより旋回体2からの
圧油が油圧ホース50,51を介してバケットシリンダ
5aに導かれる。
【0016】図3,4に示すように、セカンドアーム4
2の後側面下端部にはブラケット42bが固設され、こ
のブラケット42bに引き上げシーブ46よりも小径の
一対の押し込みシーブ52が回転可能に支持されてい
る。押し込みシーブ52には押し込みロープ53が掛け
回され、押し込みロープ53の一端はファーストアーム
41の後側面下端部に形成された支持部41bに接続さ
れている。押し込みロープ53の他端は、サードアーム
43内の伸縮シリンダ45の後方を通過して、サードア
ーム43の上端部43cに接続されている。
【0017】図7は伸縮アーム4の要部外観図(図2の
VII部拡大図)であり、図8は図7のVIII-VIII線断面図
である。図7,8に示すように、ファーストアーム41
の後部には、その上端面から下方にかけてファーストア
ーム41を前後方向に二等分するように断面略コの字状
の開口部41cが設けられている。開口部41cには着
脱可能なカバー54(図5参照)が設けられ、カバー5
4の開放により後述する点検作業やロープ交換作業など
を行う。
【0018】このように構成された多段伸縮式アーム作
業機の動作について説明する。掘削作業を行う場合に
は、まず、図1の状態にある作業機を図2の状態に姿勢
変化させる。この場合、ブームシリンダ駆動用操作レバ
ーおよびアームシリンダ駆動用操作レバー(ともに不図
示)の操作によりブームシリンダ3aおよびアームシリ
ンダ4aを駆動し、図2に示すように、伸縮アーム4が
地面に対して垂直に立設するようにブーム3を起伏、伸
縮アーム4を回動させる。
【0019】次いで、伸縮シリンダ駆動用操作レバー
(不図示)を操作し、伸縮シリンダ25を伸長させる。
シリンダ45が伸長するとファーストアーム41に対し
てセカンドアーム42が伸長するとともに、この伸長動
に伴い引き上げシーブ46とロープ支持部41a間の距
離が短くなり、引き上げロープ49が弛む。これによ
り、サードアーム43が自重によって落下し、ロープ4
9の一端がサードアーム43により引っ張られ、引き上
げシーブ46に沿ってロープ49が移動する。その結
果、図4に示すようにシーブ49からロープ支持部41
aまでのロープ長さが短くなるとともに、その分だけシ
ーブ49からロープ支持部43bまでのロープ長さが長
くなる。このようにして伸縮シリンダ45の伸長量に応
じ、セカンドアーム42に対してサードアーム43が伸
長する。なお、このときホースシーブ47は引き上げシ
ーブ46と一体となって下方に移動するため、引き上げ
ロープ46と同様、油圧ホース50はホースシーブ47
に沿って移動する。また、押し込みシーブ42と押し込
みロープ53の支持部41b,43cとの距離も図示の
ように変化する。
【0020】バケット5が掘削面に達すると、バケット
シリンダ駆動用操作レバー(不図示)を操作してバケッ
トシリンダ5aを駆動し、バケット5を開閉して、バケ
ット5内に土砂等をすくい取る。この場合、作業性を向
上させるためにはバケット5を応答性よく開閉させる必
要があり、そのためには油圧ホース50,51の径を太
くすることが有効である。本実施の形態では、余剰空間
Sに油圧ホース50を配置しているため、ホース径を太
くすることができ、作業性が向上する。
【0021】掘削作業時には、バケット5には地面から
の掘削反力が作用し、サードアーム43は上方に押され
る。このとき、サードアーム43の上方移動は押し込み
ロープ53によって規制されるため、サードアーム43
の上方移動は阻止される。これにより地面からの掘削反
力に抗して大きな掘削力を得ることができる。この場
合、押し込みロープ53には掘削反力が作用するだけで
あり、引き込みロープ49に比べてロープ寿命が問題と
ならない。そのため、押し込みシーブ52を引き込みシ
ーブ49に比べて小径とすることができる。その結果、
掘削アーム先端部の重量の増加を抑えることができ、作
業機の安定性が良好である。また、押し込みシーブ52
を旋回体2側に設けたので、作業員は運転室からシーブ
52を目視することができ、押し込みシーブ52と他の
障害物との接触を避けることができる。
【0022】バケット5内に土砂等を収容すると、レバ
ー操作により伸縮シリンダ45を縮退させる。これによ
りファーストアーム41内にセカンドアーム42が縮退
するとともに、これに伴い引き上げシーブ46が上方に
移動する。この移動によって引き上げロープ49を介し
てサードアーム43が上方に引き上げられ、シリンダ4
5の縮退量に応じてサードアーム43がセカンドアーム
42内に縮退する。この場合、引き上げシーブ46を余
剰空間Sに突出して設けたので、シーブ径が大きくな
り、シーブ46を通過する際のロープ49の曲率が大き
くなる。その結果、引き上げロープ49に作用する曲げ
力が小さくなり、ロープ寿命を延ばすことができる。な
お、引き上げロープ49には、サードアーム43、バケ
ット5および土砂の総重量に相当する張力が作用する。
【0023】油圧ホース50についても同様である。す
なわち、ホースシーブ47を通過する際のホース50の
曲率が大きいため、ホース寿命を延ばすことができる。
また、ファーストアーム41の上部に旋回体2に面して
開口部41cを設けたので、カバー54を外しておけ
ば、引き上げシーブ46、ホースシーブ47、引き上げ
ロープ49、油圧ホース50等の状態を作業中に目視す
ることができ、これらの異常を早期に発見することがで
きる。
【0024】伸縮アーム4を縮退してバケット5を上方
に移動すると、バケット5を所定の排土位置に移動し、
バケット5内の土砂を排出する。そして、伸縮アーム4
を再び図4の状態にセットし、同様な作業を繰り返す。
伸縮アームのメンテナンス作業、すなわちシーブ46,
47,52の点検やロープ交換等を行う場合には、図1
に示すように伸縮アーム4を横設する。この場合、開口
部41はアーム4の上面に位置することとなり、作業員
は開口部41cを介してファーストアーム41内の部品
を着脱することができ、メンテナンス作業が容易であ
る。すなわち、例えばロープ交換を行う場合、開口部4
1cがないと伸縮アーム4を分解する必要があり、多大
な作業時間を要するが、本実施の形態では伸縮アーム4
を分解する必要がなく、短時間で交換作業を行うことが
できる。
【0025】このように本実施の形態では、ファースト
アーム41内にセカンドアーム42を偏心して配設し、
ファーストアーム41内に伸縮方向に沿って余剰空間S
を形成するようにした。これによって、セカンドアーム
42の上端部に、伸縮シリンダ45と干渉することな
く、ファーストアーム41内の全体にわたって引き上げ
シーブ46を配置することができる。その結果、引き上
げシーブ46の径を大きくすることができ、引き上げロ
ープ49の寿命を向上させることができる。
【0026】また、セカンドアーム42の上端部にホー
スシーブ47を設け、余剰空間Sに油圧ホース50を配
置するようにした。これにより、ホース径を太くするこ
とができ、バケット5の開閉動作の応答性を向上させる
ことができるとともに、ホースリールが不要であり、コ
スト、重量を低減することができる。また、油圧ホース
50,51はアーム4内に格納されているので、掘削作
業時のホース50,51の損傷を防ぐことができるとと
もに、美観もよい。さらに、引き上げシーブ46とホー
スシーブ47を同一の回転軸48上に一体に設けるよう
にしたので、ファーストアーム41内にこれらをコンパ
クトに収容することができる。
【0027】さらにまた、ファーストアーム41の上部
に開口部41cを設けるようにしたので、この開口部4
1cを介してロープ交換等を行うことができ、メンテナ
ンス作業が容易である。また、この開口部41cを旋回
体2に面して設けるようにしたので、掘削作業時にファ
ーストアーム41内の様子を目視することができ、異常
状態を早期に発見することができる。
【0028】なお、上記実施の形態では、アーム41〜
43をそれぞれ略矩形断面としたが、セカンドアーム4
2をファーストアーム41内に偏心して配置し、ファー
ストアーム41内の全体にわたって引き上げシーブを4
6を配置するのであれば、他の形状(例えば5角形、6
角形や円形等)でもよい。また、3段の伸縮アーム4を
用いるようにしたが、それ以上の段数があってもよい。
さらに、シーブ46,47の回転軸48をファーストア
ーム41の中心線CL1に一致させるようにしたが、少
なくとも油圧シリンダ45の軸線よりも中心線CL1に
近く、シーブ46,47が余剰空間Sに突出して設けら
れるのであれば、回転軸48を中心線CL1に一致させ
なくてもよい。そして、この要件が満たされるのであれ
ば、セカンドアーム42の中心線CL2とサードアーム
43の中心線CL3と油圧シリンダ45の軸線をそれぞ
れ一致させなくてもよい。
【0029】引き上げシーブ46とホースシーブ47を
一体化するようにしたが、別体としてもよい。開口部4
1cに着脱可能なカバー54を設けるようにしたが、な
くてもよい。また必ずしも開口部41cを設ける必要は
ない。余剰空間Sを旋回体2に面して設けるようにした
が、旋回体2に面する必要はない。以上では掘削作業を
行う場合について説明したが、掘削以外の他の作業を行
うようにしてもよい。また、上記実施の形態は、油圧シ
ョベルをベースマシンとして用いたが、他の作業機(例
えばホイールショベルやクレーン)をベースマシーンと
して用いることもできる。さらに、伸縮アーム4をブー
ム3を介して支持するようにしたが、ブーム3を介さず
に支持してもよい。
【0030】以上の実施の形態と請求項との対応におい
て、旋回体2が作業機本体を、ファーストアーム41が
第1段アームを、セカンドアーム42が第2段アーム
を、サードアーム43が第3段アームを、引き上げシー
ブ46がロープシーブを、バケット5が作業装置を、そ
れぞれ構成する。
【0031】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば次のような効果を奏する。 (1)請求項1の発明によれば、第1段アーム内の周方
向一部に伸縮方向に沿って余剰空間を形成するように第
2段アームを偏心して設け、第2段アームの基端部に設
けたロープシーブの回転軸を少なくとも第1段アームと
第2段アームを連結する油圧シリンダよりも第1段アー
ムの断面中心側に寄せて配置するようにしたので、ロー
プシーブの径を大きくすることができ、引き上げロープ
の寿命を向上させることができる。 (2)請求項2の発明によれば、第2段アームの基端部
にホースシーブを設け、油圧ホースを引き上げロープと
ともに余剰空間内に配置するようにしたので、ホース径
を太くすることができ、作業装置を応答性よく動作させ
ることができる。 (3)請求項3の発明によれば、ロープシーブとホース
シーブを同一の軸に回転可能に軸支するようにしたの
で、第1段アーム内にコンパクトに収容することができ
るとともに、コストおよび重量が低減する。 (4)請求項4の発明によれば、第1段アームの余剰空
間側基端部に開口部を設けるようにしたので、この開口
部を介してメンテナンス作業を容易に行うことができ
る。 (5)請求項5の発明によれば、開口部を作業機本体側
に設けるようにしたので、作業時にファーストアーム内
の様子を目視することができ、早期の異常状態の発見が
可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る多段式伸縮アーム作
業機を示す側面図。
【図2】本発明の実施の形態に係る多段式伸縮アーム作
業機による掘削作業を示す側面図。
【図3】本発明の実施の形態に係る多段式伸縮アーム作
業機の内部構成を示す側方断面図(アームが縮退した状
態を示す図)。
【図4】本発明の実施の形態に係る多段式伸縮アーム作
業機の内部構成を示す側方断面図(アームが伸長した状
態を示す図)。
【図5】図3のV-V線断面図。
【図6】図3の上部拡大図
【図7】図2のVII部拡大図。
【図8】図7のVIII-VIII線断面図。
【符号の説明】
1 走行体 2 旋回体 3 ブーム 4 伸縮アーム 5 バケット 41 ファーストアー
ム 42 セカンドアーム 43 サードアーム 45 伸縮シリンダ 46 引き上げシー
ブ 47 ホースシーブ 49 引き上げロー
プ 50,51 油圧ホース 52 押し込みシー
ブ 53 押し込みロープ 41c 開口部 54 カバー S 余剰空間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鍋島 徹 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内 Fターム(参考) 3F205 AA20 CB05

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 作業機本体に鉛直面内で回動可能に支持
    され、少なくとも第1段アーム、この第1段アーム内に
    伸縮可能に挿入された第2段アーム、および、この第2
    段アーム内に伸縮可能に挿入された第3段アームからな
    る伸縮アームと、 前記第1段アームと前記第2段アームとを相互に伸縮さ
    せる伸縮シリンダと、 前記第1段アーム内の前記第2段アームの基端部に回転
    可能に装着されるロープシーブと、 前記ロープシーブに掛け回されて一端が前記第1段アー
    ムに連結され、他端が前記第3段アームに連結された引
    き上げロープとを備える多段伸縮式アームにおいて、 前記第2段アームは、前記第1段アーム内の周方向一部
    にその伸縮方向に沿って余剰空間を形成するように前記
    第1段アーム内に偏心して配置され、前記ロープシーブ
    の回転軸は、少なくとも前記伸縮シリンダよりも前記第
    1段アームの断面中心側に寄せて配置されることを特徴
    とする多段伸縮式アーム。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の多段伸縮式アームにお
    いて、 前記伸縮アームの最終段に装着される作業装置に駆動圧
    油を導く油圧ホースと、 前記第1段アーム内の前記第2段アームの基端部に回転
    可能に装着されるホースシーブとを備え、 前記油圧ホースは、前記引き上げロープとともに前記余
    剰空間内を通過し、前記ホースシーブに掛け回されて前
    記作業装置に導かれることを特徴とする多段伸縮式アー
    ム。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の多段伸縮式アームにお
    いて、 前記ロープシーブと前記ホースシーブを同一の軸に回転
    可能に軸支することを特徴とする多段伸縮式アーム。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載の多
    段伸縮式アームにおいて、 前記第1段アームの前記余剰空間側基端部に開口部を設
    けることを特徴とする多段伸縮式アーム。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の多段伸縮式アームにお
    いて、 前記開口部を前記作業機本体側に設けることを特徴とす
    る多段伸縮式アーム。
  6. 【請求項6】 走行体と、 この走行体上に旋回する旋回体と、 前記旋回体に起伏動するように設置されるブームと、 このブームの先端に回転可能に設けられる請求項1〜5
    のいずれか1項に記載の多段伸縮式アームとを備えるこ
    とを特徴とする多段伸縮式アーム作業機。
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