JP2003138204A - 塗料用樹脂組成物 - Google Patents

塗料用樹脂組成物

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JP2003138204A JP2002323992A JP2002323992A JP2003138204A JP 2003138204 A JP2003138204 A JP 2003138204A JP 2002323992 A JP2002323992 A JP 2002323992A JP 2002323992 A JP2002323992 A JP 2002323992A JP 2003138204 A JP2003138204 A JP 2003138204A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた加工性と硬度を有し、光沢、鮮
映性に優れた塗膜外観を呈し、さらに卓越した耐アルカ
リ性、耐候性、耐食品汚染性を合わせもつ塗料用樹脂組
成物を提供する。 【解決手段】 (A)酸成分がテレフタル酸30〜8
0モル%、テレフタル酸とその他の芳香族ジカルボン酸
の合計が70〜100モル%、その他のジカルボン酸が
0〜30モル%であり、グリコール成分が1,3−プロ
パンジオール1〜24モル%、炭素数5〜10のアルキ
レングリコール76〜99モル%であり、比重が1.2
1〜1.30、ガラス転移点温度が45℃以下、還元粘
度が0.2dl/g以上のポリエステル樹脂、(B)前
記(A)と反応し得る硬化剤を(A)/(B)=95/
5〜60/40(重量比)の割合で配合することを特徴
とする塗料用樹脂組成物に関する。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は優れた加工性と硬度
を有し、光沢、鮮映性に優れた塗膜外観を呈し、さら
に、卓越した耐アルカリ性、耐候性、耐食品汚染性を合
わせもつ塗料用樹脂組成物に関する。 【0002】 【従来の技術】塗装鋼板用の樹脂として現在用いられて
いる塗料としては、アルキッド樹脂、ビニル樹脂、シリ
コン樹脂塗料など数多くあり、溶剤系、水分散系、粉体
塗料として使用されている。しかし、何れの場合にもす
べての要求性能を満足するものはなく、一つの性能に重
点をおくといずれも他の性能に欠点を生ずることが避け
られず、使用上の制限を受けているのが現状である。高
度の加工性と硬度が必要で、かつ耐アルカリ性、耐ガス
ケット性、耐汚染性が要求される冷蔵庫側天板用などは
従来技術の溶剤型では性能不充分であるため、粉体塗料
が使用されているが、粉体塗料は耐汚染性は良好である
が、加工性が未だ不充分である上、溶剤型と比較してラ
インスピードがかなり遅いためコスト高であり、外観上
も柚肌となるなど問題点も多い。また、加工性の良い樹
脂は耐候性が不充分であり、屋外家電用などはほとんど
ポストコートが使用されている。 【0003】例えば、特開昭57−57746号公報、
特開昭63−108081号公報などのように、硬度と
加工性を両立させるべく検討されているが、いずれの場
合も充分な効果は得られていない。また、特公昭62−
21830号公報ではテレフタル酸とアルキレングリコ
ールを主成分とした塗料用樹脂組成物を検討している
が、比較的良好な加工性が得られるものの良好な硬度が
得られず、また、耐アルカリ性、耐候性、耐ガスケット
性も不充分である。特公昭61−34754号公報にお
いても、テレフタル酸とアルキレングリコールを主成分
とした塗料用樹脂組成物が知られているが、加工性が不
充分であり、また、耐アルカリ性、耐候性が不充分であ
る。また、特開昭53−2536号公報、特公平2−5
6375号公報などは、顔料分散性の改良を目的として
スルホン酸金属塩基の導入が検討されているが、光沢、
鮮映性にすぐれた塗膜は得られるものの、良好な耐候
性、耐アルカリ性、耐食品汚染性が得られない。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】塗装鋼板用ポリエステ
ル樹脂において良好な加工性を得ようとすると、通常T
gを40℃以下とする必要があり、相当塗膜が軟らかく
なり硬度、耐アルカリ性、耐ガスケット性、耐候性、耐
食品汚染性が不足してくる。また逆に、硬度、耐アルカ
リ性、耐ガスケット性、耐候性、耐食品汚染性を得よう
とすると、充分な加工性が得られないという問題点があ
る。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明者等はこうした問
題に鑑み、優れた加工性と硬度を有し、光沢、鮮映性に
優れた塗膜外観を呈し、さらに、卓越した耐アルカリ
性、耐ガスケット性、耐候性、耐食品汚染性を合わせも
つ塗料用樹脂を有する塗料用樹脂について、鋭意検討し
た結果、芳香属ジカルボン酸とグリコール成分が1,3
−プロパンジオール1〜24モル%、炭素数5〜10の
アルキレングリコール76〜99モル%からなる比重が
1.21〜1.30、ガラス転移点温度が45℃以下、
還元粘度が0.2dl/g以上のポリエステル樹脂は、
優れた加工性と硬度を有し、光沢、鮮鋭性に優れた塗膜
外観を呈し、さらに、卓越した耐アルカリ性、耐ガスケ
ット性、耐候性、耐食品汚染性を併せもつ驚くべき塗膜
物性を有することを発見し、本発明に到達した。 【0006】すなわち本発明は、(A)酸成分がテレフ
タル酸30〜80モル%、テレフタル酸とその他の芳香
族ジカルボン酸の合計が70〜100モル%、その他の
ジカルボン酸が0〜30モル%であり、グリコール成分
が1,3−プロパンジオール1〜24モル%、炭素数5
〜10のアルキレングリコール76〜99モル%であ
り、比重が1.21〜1.30、ガラス転移点温度が4
5℃以下、還元粘度が0.2dl/g以上のポリエステ
ル樹脂、(B)前記(A)と反応し得る硬化剤を(A)
/(B)=95/5〜60/40(重量比)の割合で配
合することを特徴とする塗料用樹脂組成物である。 【0007】本発明のポリエステル樹脂(A)に共重合
する酸成分はテレフタル酸30〜80モル%、好ましく
は30〜60モル%かつテレフタル酸とその他の芳香族
ジカルボン酸の合計が70〜100モル%、好ましくは
90〜100モル%、その他のジカルボン酸が0〜30
モル%である。テレフタル酸が80モル%を越えると良
好な溶剤溶解性が得られず、30モル%未満では良好な
加工性と硬度のバランスが得られない。芳香族ジカルボ
ン酸の合計が70モル%未満では良好な耐アルカリ性、
耐食品汚染性、耐候性、硬度が得られない。 【0008】本発明のポリエステル(A)に共重合する
テレフタル酸以外の芳香族ジカルボン酸としてはイソフ
タル酸、オルソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボ
ン酸などが挙げられる。このうち、テレフタル酸とイソ
フタル酸を併用して使用することが加工性と硬度のバラ
ンス上特に好ましい。 【0009】本発明のポリエステル(A)に共重合する
その他のカルボン酸としては、コハク酸、グルタル酸、
アジピン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、アゼ
ライン酸などの脂肪族ジカルボン酸、1,2−シクロヘ
キサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボ
ン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環
族ジカルボン酸が挙げられる。また、発明の内容を損な
わない範囲で、無水トリメリット酸、無水ピロメリット
酸などの多価のカルボン酸を併用しても良い。 【0010】本発明のポリエステル(A)に共重合する
グリコ−ル成分は1,3−プロパンジオールが1〜24
モル%、好ましくは10〜24モル%、炭素数5〜10
のアルキレングリコールが76〜99モル%、好ましく
は76〜90モル%である。1,3−プロパンジオール
が24モル%を越えると良好な加工性が得られず、耐ア
ルカリ性も低下する。1モル%未満では良好な硬度が得
られない。また、主鎖の炭素数3以下のハード成分とし
て2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,3−プ
ロパンジオール以外のグリコールを使用すると良好な結
果が得られない。例えば、エチレングリコールは良好な
耐アルカリ性、耐候性が得られず、ネオペンチルグリコ
ールは良好な耐汚染性が得られず、良好な硬度と加工性
のバランスも得られない。炭素数5〜10のアルキレン
グリコールが76モル%未満では良好な加工性が得られ
ない。 【0011】本発明で用いられる炭素数5〜10のアル
キレングリコールは、具体的には、1,5−ペンタンジ
オール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,
5−ペンタンジオール、2−メチル−1,5−ペンタン
ジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカン
ジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1、
3−シクロヘキサンジメタノール、1,2−シクロヘキ
サンジメタノールなどが挙げられる。塗膜の物性面から
特に好ましいのは、1,6−ヘキサンジオール、1,5
−ペンタンジオ−ルである。また、発明の内容を損なわ
ない範囲で、トリメチロールエタン、トリメチロールプ
ロパン、グリセリン、ペンタエリスリトールなどの多価
ポリオールを併用しても良い。 【0012】また、5−スルホイソフタル酸,4−スル
ホナフタレン−2,7−ジカルボン酸,5〔4−スルホ
フェノキシ〕イソフタル酸などの金属塩又は2−スルホ
−1,4−ブタンジオ−ル,2,5−ジメチル−3−ス
ルホ−2,5−ヘキサンジオ−ル等の金属塩などのスル
ホン酸金属塩基を含有するジカルボン酸又はグリコ−ル
を全酸または全グリコ−ル成分の5モル%以下の範囲で
使用してもよい。 【0013】また、本発明のポリエステル(A)におい
てポリエステル樹脂を重合した後に無水トリメリット
酸、無水フタル酸、無水ピロメリット酸、無水コハク
酸、無水1,8−ナフタル酸、無水1,2−シクロヘキ
サンジカルボン酸などを後付加して酸価を付与してもよ
い。酸価を付与することにより耐食品汚染性をさらに向
上させることができる。好ましい酸価は20〜300当
量/106 g、さらに好ましくは50〜150当量/1
6 gである。酸価が300当量/106 gを越えると
良好な加工性が得られない。 【0014】本発明に使用するポリエステル樹脂(A)
は、その比重は1.21〜1.30である。比重が1.
21未満では良好な硬度と加工性のバランスが得られ
ず、また、耐汚染性も不良となる。比重が1.30を越
えると良好な溶剤溶解性が得られない。 【0015】本発明に使用するポリエステル樹脂(A)
は、そのガラス転移温度は45℃以下、好ましくは10
〜30℃である。ガラス転移温度が45℃を越えると、
硬くなり良好な加工性が得られない。 【0016】本発明のポリエステル樹脂の還元粘度は
0.2dl/g以上、好ましくは0.4dl/g以上で
ある。還元粘度が0.2dl/g未満では良好な加工性
が得られない。 【0017】本発明の塗料用樹脂組成物はポリエステル
樹脂(A)と反応し得る硬化剤(B)を配合して使用す
る。その場合、ポリエステル樹脂(A)と硬化剤(B)
との割合が(A)/(B)=95/5〜60/40(重
量比)である。好ましくは(A)/(B)=90/10
〜70/30である。(A)が95/5を超えると、塗
膜硬度、耐汚染性が低下する。また、(A)が60/4
0未満であると加工性が低下し好ましくない。 【0018】ポリエステル樹脂(A)と反応し得る硬化
剤(B)としては、アルキルエーテル化アミノホルムア
ルデヒド樹脂、エポキシ化合物およびイソシアネート化
合物などが挙げられる。アルキルエーテル化アミノホル
ムアルデヒド樹脂とは、たとえばメタノール、エタノー
ル、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノ
ールなどの炭素原子数1〜4のアルコールによってアル
キルエーテル化されたホルムアルデヒドあるいはパラホ
ルムアルデヒドなどと尿素、N,N−エチレン尿素、ジ
シアンジアミド、アミノトリアジン等との縮合生成物で
あり、メトキシ化メチロール−N,N−エチレン尿素、
メトキシ化メチロールジシアンジアミド、メトキシ化メ
チロールベンゾグアナミン、ブトキシ化メチロールベン
ゾグアナミン、メトキシ化メチロールメラミン、ブトキ
シ化メチロールメラミン、メトキシ化/ブトキシ化混合
型メチロールメラミン、ブトキシ化メチロールベンゾグ
アナミンなどが挙げられるが、加工性と耐汚染性から、
メトキシ化メチロールメラミンまたはメトキシ化/ブト
キシ化混合型メチロールメラミンとブトキシ化メチロー
ルメラミンを併用して使用することが特に好ましい。 【0019】エポキシ化合物としてはビスフェノールA
のジグリシジルエーテルおよびそのオリゴマー、水素化
ビスフェノールAのジグリシジルエーテルおよびそのオ
リゴマー、オルソフタル酸ジグリシジルエステル、イソ
フタル酸ジグリシジルエステル、テレフタル酸ジグリシ
ジルエステル、p−オキシ安息香酸ジグリシジルエステ
ル、テトラハイドロフタル酸ジグリシジルエステル、ヘ
キサハイドロフタル酸ジグリシジルエステル、コハク酸
ジグリシジルエステル、アジピン酸ジグリシジルエステ
ル、セバシン酸ジグリシジルエステル、エチレングリコ
ールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグ
リシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジグリシジ
ルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエ
ーテルおよびポリアルキレングリコールジグリシジルエ
ーテル類、トリメリット酸トリグリシジルエステル、ト
リグリシジルイソシアヌレート、1,4−ジグリシジル
オキシベンゼン、ジグリシジルプロピレン尿素、グリセ
ロールトリグリシジルエーテル、トリメチロールエタン
トリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリ
グリシジルエーテル、ペンタエリスリトールテトラグリ
シジルエーテル、グリセロールアルキレンオキサイド付
加物のトリグリシジルエーテルなどを挙げることができ
る。 【0020】さらにイソシアネート化合物としては芳香
族、脂肪族のジイソシアネート、3価以上のポリイソシ
アネートがあり、低分子化合物、高分子化合物のいずれ
でもよい。たとえば、テトラメチレンジイソシアネー
ト、ヘキサメチレンジイソシアネート、トルエンジイソ
シアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、水素
化ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイ
ソシアネート、水素化キシリレンジイソシアネート、イ
ソホロンジイソシアネートあるいはこれらのイソシアネ
ート化合物の3量体、およびこれらのイソシアネート化
合物の過剰量と、たとえばエチレングリコール、プロピ
レングリコール、トリメチロールプロパン、グリセリ
ン、ソルビトール、エチレンジアミン、モノエタノール
アミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンな
どの低分子活性水素化合物または各種ポリエステルポリ
オール類、ポリエーテルポリオール類、ポリアミド類の
高分子活性水素化合物などとを反応させて得られる末端
イソシアネート基含有化合物が挙げられる。 【0021】イソシアネート化合物としてはブロック化
イソシアネートであってもよい。イソシアネートブロッ
ク化剤としては、例えばフェノール、チオフェノール、
メチルチオフェノール、エチルチオフェノール、クレゾ
ール、キシレノール、レゾルシノール、ニトロフェノー
ル、クロロフェノールなどのフェノール類、アセトキシ
ム、メチルエチルケトオキシム、シクロヘキサノンオキ
シムなそのオキシム類、メタノール、エタノール、プロ
パノール、ブタノールなどのアルコール類、エチレンク
ロルヒドリン、1,3−ジクロロ−2−プロパノールな
どのハロゲン置換アルコール類、t−ブタノール、t−
ペンタノールなどの第3級アルコール類、ε−カプロラ
クタム、δ−バレロラクタム、γ−ブチロラクタム、β
−プロピロラクタムなどのラクタム類が挙げられ、その
他にも芳香族アミン類、イミド類、アセチルアセトン、
アセト酢酸エステル、マロン酸エチルエステルなどの活
性メチレン化合物、メルカプタン類、イミン類、尿素
類、ジアリール化合物類重亜硫酸ソーダなども挙げられ
る。ブロック化イソシアネートは上記イソシアネート化
合物とイソシアネートブロック化剤とを従来公知の適宜
の方法より付加反応させて得られる。 【0022】これらの架橋剤には、その種類に応じて選
択された公知の硬化剤あるいは促進剤を併用することも
できる。 【0023】なお、本発明の塗料組成物はそれ自体を鋼
板に塗布、焼付けしただけでも充分な性能を示すが、さ
らに耐蝕性などを向上させることが要求される場合に
は、プライマーコート剤としてエポキシ樹脂、ポリエス
テル樹脂、ウレタン樹脂等を使用してもよい。 【0024】本発明の塗料組成物の焼付け温度は鋼板の
大きさ、厚さ、また焼き付け炉の能力、塗料の硬化性な
どにより任意に選択される。塗料組成物の製造にはロー
ル練り機、ボールミル、ブレンダーなどの混合機が用い
られる。塗装に当たってはローラー塗り、ロールコータ
ー、スプレー塗装、静電塗装などが適時選択される。 【0025】本発明の塗料組成物は目的、用途に応じて
酸化チタンなどの顔料、ガラスファイバー、シリカ、ワ
ックスなどの添加剤を添加することができる。 【0026】 【実施例】以下本発明を実施例を用いて説明する。実施
例中、単に部とあるのは重量部を示す。また、各測定項
目は以下の方法に従った。 【0027】1.還元粘度ηsp/c(dl/g) ポリエステル樹脂0.10gをフェノール/テトラクロ
ロエタン(重量比6/4)の混合溶媒25ccに溶か
し、30℃で測定した。 【0028】2.ガラス転移点温度 示差走査熱量計(DSC)を用いて、20℃/分の昇温
速度で測定した。サンプルは試料5mgをアルミニウム
押え蓋型容器に入れ、クリンプして用いた。 【0029】3.酸価 試料0.2gを精秤し20mlのクロロホルムに溶解し
た。ついで、0.01Nの水酸化カリウム(エタノール
溶液)で滴定して求めた。指示薬には、フェノールフタ
レインを用いた。 【0030】4.比重 約20%塩化カルシウム水溶液を入れた500mlメス
シリンダーを30±0.05℃に調製し、この中に油
気、気泡のない試料(ポリエステル)を入れ、試料がメ
スシリンダーの中間に留まるように塩化カルシウムの比
重を調節する。この時の塩化カルシウムの比重を比重計
により測定し、これを試料の比重とした。 【0031】5.耐汚染性 5−1.耐カラシ汚染性(耐食品汚染性) 鋼板の塗面にカラシを塗布25℃で24時間放置後水洗
いし、着色の程度で判定した。(○:ほとんど着色な
し、△:うすく着色する、×:著しく着色する) 5−2.耐ガスケット性 冷蔵庫ドアパッキンを磁石接着後、70℃で96時間放
置後ウエスでふきとり痕跡を5段階評価した。(5:痕
跡なし、4:わずかに痕跡が残る、3:跡が残る、1:
完全に跡が残る) 5−3.マジック耐汚染性 鋼板の塗面に赤マジックで線を書き2時間放置後、エタ
ノ−ルにより拭き取った後のマジックの痕跡を5段階評
価した。(5:痕跡なし、1:完全に跡が残る) 【0032】6.硬度 鋼板の塗面をJIS S−6006に規定された高級鉛
筆を用い、JIS K−5400に従って測定し、キズ
の有無で判断した。 【0033】7.加工性 塗装鋼板を180度折り曲げ、屈曲部に発生する割れを
10倍のルーペで観察し判定した。3Tとは折り曲げ部
に同じ板厚のものを3枚挟んだ場合をさし、0Tは板を
挟まなくて180度折り曲げた場合を示す。 【0034】8.光沢 60度反射率を測定した。 【0035】9.耐アルカリ性 塗装鋼板を10%NaOH中に72時間浸漬し、塗面の
光沢保持率を測定した。この場合、ポリエステル系プラ
イマ−を使用し、ブリスタ−の発生しない条件下で評価
した。 【0036】10.耐候性 促進耐候性試験機QUVをもちいて2000時間照射後
の光沢の保持率で示した。QUV照射条件UV60℃×
4時間、結露50℃×4時間の8時間を1サイクルと
し、250サイクル実施した。 【0037】合成例(A) 攪拌機、コンデンサー、温度計を具備した反応容器にテ
レフタル酸 389部、イソフタル酸 389部、2−メ
チル−1,3−プロパンジオール 238部、1,5−
ペンタンジオール 642部、テトラブチルチタネート
0.41部を仕込み、160℃から240℃まで4時間
かけてエステル化反応を行った。次いで系内を徐々に減
圧していき、50分かけて5mmHgまで減圧し、さら
に0.3mmHg以下の真空下、260℃にて60分間
重縮合反応を行った。得られた共重合ポリエステル
(A)はNMRの組成分析の結果、酸成分がモル比でテ
レフタル酸/イソフタル酸=50/50であり、グリコ
ール成分がモル比で2−メチル−1,3−プロパンジオ
ール/1,5−ペンタンジオール=21/79であっ
た。また、還元粘度を測定したところ0.45dl/g
であり、ガラス転移温度10℃、比重1.23であっ
た。結果を表1に示す。 【0038】以下、上記合成例に準じた方法により表1
〜表3に示す組成のポリエステル樹脂(B)〜(M)を
合成した。(E)〜(M)は比較ポリエステルである。 【0039】参考例 1 ポリエステル樹脂(A)溶液100固形部に酸化チタン
125部、メチル化メラミン(商品名:スミマールM4
0S、不揮発分80%、住友化学工業社製)15.7
部、ブチル化メラミン(商品名:スーパーベッカミンJ
−820、不揮発分60%、大日本インキ化学工業社
製)20.8部、p−トルエンスルホン酸の10%ベン
ジルアルコール溶液2.5部、およびポリフローS(共
栄社油脂化学工業社製)0.5部を加え、ガラスビーズ
型高速振とう機で5時間分散し塗料組成物とした。 【0040】この塗料組成物を厚さ0.5mmの亜鉛鉄
板に膜厚20μとなるように塗布したのち、230℃で
1分間焼付けを行った。得られた塗膜は良好な加工性と
硬度を有し、さらに卓越した耐アルカリ性、耐ガスケッ
ト性、耐候性、耐汚染性を有した。また、屋外暴露2年
後においても90%以上の光沢保持率を維持していた。
試験結果を表4に示す。 【0041】以下、表4〜表6に示す組成により同様に
して、参考例1〜4、実施例1〜2、比較例1〜9の塗
料組成物を作成し、塗布、焼付けを行った。得られた塗
装鋼板の試験結果を表4〜表6に示す。ただし、塗料の
配合比は固形分換算で表示した。 【0042】 【表1】【0043】 【表2】 【0044】 【表3】【0045】 【表4】 【0046】 【表5】【0047】 【表6】 【0048】 【発明の効果】本発明の塗料用組成物は、硬度と加工
性、耐汚染性を高度に両立することができ、さらに驚く
べきことには、従来技術では得られなかった卓越した耐
アルカリ性、耐ガスケット性、耐候性、耐食品汚染性を
合せ持ち、屋外用を含む家電製品等の分野における高い
要求品質にこたえることができる。また、本発明に使用
するポリエステル樹脂は、塗料組成物としてだけではな
く、単独、あるいは公知の硬化剤と併用することによ
り、種々の基材、例えば、ポリエチレンテレフタレート
等のプラスチックフィルム、鉄、ブリキ等の金属板など
の接着剤として、または、各種ピグメントのバインダー
として使用することもできる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 (A)酸成分がテレフタル酸30〜80
    モル%、テレフタル酸とその他の芳香族ジカルボン酸の
    合計が70〜100モル%、その他のジカルボン酸が0
    〜30モル%であり、グリコール成分が1,3−プロパ
    ンジオール1〜24モル%、炭素数5〜10のアルキレ
    ングリコール76〜99モル%であり、比重が1.21
    〜1.30、ガラス転移点温度が45℃以下、還元粘度
    が0.2dl/g以上のポリエステル樹脂、(B)前記
    (A)と反応し得る硬化剤を(A)/(B)=95/5
    〜60/40(重量比)の割合で配合することを特徴と
    する塗料用樹脂組成物。
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