JP2003135014A - 冷凍揚げ物の製造方法 - Google Patents
冷凍揚げ物の製造方法Info
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Abstract
について最適な組合せのものを選択することにより、冷
凍した揚げ物を電子レンジや自然解凍などの手段で解凍
しても、衣のサクサク感が損なわれないようにした冷凍
揚げ物の製造方法を提供する。 【解決手段】 沃素価が95以下の食用油脂を2.5〜
25質量%、大豆蛋白質を1.5〜15質量%、有機酸
モノグリセリド及び/又はショ糖脂肪酸エステルを0.
1〜1.5質量%、α化度が70%以上の穀粉及び/又
は澱粉を1.5〜15質量%含むバッター用ミックス粉
に水を加えてバッターを調整し、このバッターを具材に
付着させ、次いで水不溶性多糖類を0.2〜2質量%、
水溶性多糖類を0.05〜1.5質量%含むブレダー用
ミックス粉を付着させた後、油ちょうし、冷凍する。
Description
付着させ、更にブレダー用ミックス粉を付着させて油ち
ょうし、冷凍する揚げ物の製造方法に関する。
ー用ミックス粉を付着させて油ちょうして得られる揚げ
物が知られている。このような揚げ物においては、衣の
サクサクとした食感が美味しさの1つの要素となってい
る。この食感は、揚げたてのときには比較的良好である
が、油ちょう後の時間が経過するに伴って、具材の水分
が衣に移行するなどの理由から、サクサク感がなくなっ
て劣化する傾向がある。特に、油ちょう済みの揚げ物を
冷蔵又は冷凍保存した後、電子レンジ等で再加熱して食
する場合に上記食感の劣化が顕著に起こる。
に、衣材の改良に関する各種の提案がなされている。
油脂、でんぷん及び植物性蛋白をバッター原料の必須成
分とし、油脂をバッター原料の15〜60重量%含むこ
とを特徴とするバッター、及びこのバッターを付着さ
せ、更にパン粉を付着させたフライ食品が提案されてい
る。
水溶性多糖類を配合してなる揚げ物衣用バッター、及び
このバッターを衣とする揚げ物が提案されている。そし
て、水溶性多糖類として、水溶性ヘミセルロース、ペク
チン、アラビアガム等が用いられる旨の記載がある。
食物繊維を含有することを特徴とするバッターミックス
が提案されており、水溶性食物繊維として、グァーガ
ム、タラガム、ローカストビーンガムの各分解物が例示
されている。
は、具をバッター液で被覆した後、パン粉、クラッカー
粉、米粉、コーングリッツから選ばれた少なくとも1種
を付着させる衣付着工程と、フライ油中で加熱処理する
フライ工程とからなるフライ類の製造方法において、油
脂を20〜60重量%含むバッター液を用いることを特
徴とするフライ類の製造方法が提案されている。
来の技術は、いずれもバッターの原料に特徴があり、バ
ッターと、ブレダー用ミックス粉との両方について、最
適な組合せを考慮するという点で、十分な検討がなされ
ていなかった。
ブレダー用ミックス粉を付着させて油ちょうし、冷凍す
る揚げ物製品においては、上記従来技術では、未だ十分
に満足できる食感の揚げ物を得ることができなかった。
と、ブレダー用ミックス粉との両方について最適な組合
せのものを選択することにより、冷凍した揚げ物を電子
レンジや自然解凍などの手段で解凍しても、衣のサクサ
ク感が損なわれないようにした冷凍揚げ物の製造方法を
提供することにある。
め、本発明による冷凍揚げ物の製造方法は、沃素価が9
5以下の食用油脂を2.5〜25質量%、大豆蛋白質を
1.5〜15質量%、有機酸モノグリセリド及び/又は
ショ糖脂肪酸エステルを0.1〜1.5質量%、α化度
が70%以上の穀粉及び/又は澱粉を1.5〜15質量
%含むバッター用ミックス粉に水を加えてバッターを調
整し、このバッターを具材に付着させ、次いで水不溶性
多糖類を0.2〜2質量%、水溶性多糖類を0.05〜
1.5質量%含むブレダー用ミックス粉を付着させた
後、油ちょうし、冷凍することを特徴とする。
ーと、ブレダー用ミックス粉とを組合せることにより、
ボリューム感があり、ゴツゴツした外観を有すると共
に、サクサクした良好な食感の衣を有する揚げ物を製造
することができる。この揚げ物は、冷凍した状態で保存
され、再油ちょう、電子レンジ解凍、あるいは自然解凍
して食されるが、揚げたてに近いサクサクとした良好な
食感を維持できる。
グリセリドとして、クエン酸モノグリセリド、コハク酸
モノグリセリド、ジアセチル酒石酸モノグリセリドから
選ばれる1種又は2種以上を使用することが好ましい。
乳化剤として上記有機酸モノグリセリドを使用すること
により、衣のサクサク感を増大させ、冷凍保存による食
感の劣化をより軽減することができる。
更に熱処理小麦粉を2.5〜7.5質量%含有するもの
を使用することが好ましい。熱処理小麦粉を用いること
により、衣のサクサク感を更に増大させることができ
る。
ース、大豆繊維、結晶セルロースから選ばれた1種又は
2種以上を使用することが好ましい。
ム、キサンタンガム、タマリンドガム、サイリウムシー
ドガム、ジェランガム、カラギーナン、カードラン、ア
ルギン酸プロピレングリコールエステルから選ばれた1
種又は2種以上を使用することが好ましい。
を併用することにより、ブレダー用ミックス粉の具材へ
の付着性を良好にして作業安定性をよくし、油ちょう後
の衣のサクサク感を増大させると共に、冷凍保存による
食感の劣化をより軽減することができる。
た後、前記ブレダー用ミックス粉の付着を2回以上行う
ことが好ましい。これによれば、ボリューム感があって
ゴツゴツとした外観の衣を形成しやすくなる。
蛋白質と化工澱粉とを含む打粉を予め付着させた後、前
記バッターを付着させることが好ましい。これによれ
ば、衣と具材との付着性を良好にすることができる。
て、粒径8〜32μmの粉の含有率が35積算体積%以
上で且つ蛋白質含有率が8.0質量%以上である小麦粉
を70質量%以上含むものを使用することが好ましい。
これによれば、具材への付着性を良好に、ボリューム感
を増大させることができる。
ミックスについて説明すると、沃素価が95以下の食用
油脂としては、例えばオリーブ油、オリーブ核油、カカ
オ脂、パーム油、パーム核油、ヤシ油、牛脂、豚脂等の
もともと沃素価が95以下である油脂を用いることがで
きる他、菜種油、大豆油、ひまわり油、綿実油、落花生
油、米油、トウモロコシ油、サフラワー油、ゴマ油等の
沃素価が比較的高い油脂であっても水素添加して沃素価
を95以下として用いることもできる。
ける上記沃素価が95以下の食用油脂の配合量は、2.
5〜25質量%とされる。上記食用油脂の配合量が2.
5質量%未満であるとサクサク感のある衣とならず、冷
凍による食感の劣化も著しいものとなり、25質量%超
であると衣の吸油量が多くなり油っぽい衣となってしま
う。なお、バッター用ミックス粉中における全食用油脂
含量としては2.5〜25質量%が好ましい。
脱脂大豆粉、大豆分離蛋白など、各種の大豆蛋白製品が
使用できる。バッター用ミックス粉中における大豆蛋白
質の配合量は1.5〜15質量%とされる。上記配合量
が1.5質量%未満の場合、あるいは15質量%を超え
る場合は、いずれも衣の食感が硬くなる。
は、乳化剤として、有機酸モノグリセリド及び/又はシ
ョ糖脂肪酸エステルを添加する。有機酸モノグリセリド
としては、乳酸モノグリセリド、クエン酸モノグリセリ
ド、コハク酸モノグリセリド、ジアセチル酒石酸モノグ
リセリド等が挙げられる。これらの中でも、酢酸モノグ
リセリド、クエン酸モノグリセリド、コハク酸モノグリ
セリド及びジアセチル酒石酸モノグリセリドからなる群
から選ばれる1種又は2種以上が好ましい。
酸モノグリセリド及び/又はショ糖脂肪酸エステルの配
合量は0.1〜1.5質量%とされる。これらの乳化剤
の配合量が0.1質量%未満であると衣の食感がサクみ
に欠けたべたついたものとなりやすく、1.5質量%超
であると乳化剤特有の異味を感じたり、吸油量が多くな
りやすい。
としては、例えば、とうもろこし、米、小麦、大麦、ラ
イ麦等の粉又は粗粒などの穀粉をα化処理して得られた
ものや、コーンスターチ、ワキシースターチ、馬鈴薯澱
粉、小麦澱粉、タピオカ澱粉、サゴ澱粉、米澱粉等の未
化工澱粉、それらを原料としたエーテル化澱粉、エステ
ル化澱粉、架橋澱粉、酸分解澱粉、酸化澱粉及びこれら
の化工を組み合わせた化工澱粉をα化処理したものが挙
げられる。α化処理の方法としては、特に限定されない
が、エクストルーダ、ドラムドライヤー、パドル処理
(湿熱処理)、膨化乾燥(パフ化)などの公知の方法が
採用できる。
化度が70%以上の穀粉及び/又は澱粉の配合量は1.
5〜15質量%が好ましい。上記配合量が1.5質量%
未満では、衣の食感改善効果が乏しく、15質量%を超
えると、粘度が低下してバッターが不安定になりやす
い。
成分の他に、食品用膨脹剤、α化していない未化工澱
粉、エーテル化澱粉、エステル化澱粉、架橋澱粉、酸分
解澱粉、酸化澱粉及びこれらの化工を組み合わせた化工
澱粉、デキストリン、大豆油、菜種油等の食用油脂、強
力系、準強力系、中力系、薄力系の小麦粉、小麦セモリ
ナ、米粉、コーンフラワーなどの穀粉類、えんどう蛋白
質、小麦グルテン、卵粉末、脱脂粉乳等の大豆蛋白質以
外の蛋白素材、山芋粉、寒天粉末、コラーゲン、コンニ
ャク粉末、食物繊維、増粘多糖類、他の乳化剤、塩、砂
糖、ぶどう糖、糖アルコールなどの糖類、調味料、卵殻
粉末、貝殻粉末、骨粉末、ビタミン類、ミネラル類等を
適宜含むことができる。
ーは、上記各成分を含むバッターミックス100質量部
に対して水100〜500質量部を加えることにより、
好ましく調製される。また、バッター調製時に液体油脂
又は固形油脂を液状にしたもの、或いは全卵、卵白、卵
黄などの卵類、更には醤油、酒、動物や植物から得られ
たエキス類などの液体調味料を加えてバッターを調製し
てもよい。
に、具材に、大豆粉及び/又は大豆蛋白質と化工澱粉と
を含む打粉を予め付着させた後、前記バッターを付着さ
せることが好ましい。
粉について説明すると、水不溶性多糖類としては、例え
ばセルロース、キチン、大豆繊維、小麦繊維、コーンフ
ァイバから選ばれた1種又は2種以上が好ましく用いら
れるが、コストが安く、色調に影響を与えない点から、
特にセルロースが好ましい。
ム、キサンタンガム、タマリンドガム、サイリウムシー
ドガム、ジェランガム、プルラン、アラビアガム、小麦
ふすまより抽出した水溶性ヘミセルロースから選ばれた
1種又は2種以上が好ましく用いられるが、特にグアー
ガム、キサンタンガム、タマリンドガムが好ましい。
多糖類と水溶性多糖類とを併用することが重要であり、
どちらの多糖類が欠けても揚げ物の衣の食感改善効果が
乏しくなる。
水不溶性多糖類の含量は0.2〜2質量%、上記水溶性
多糖類の含量は0.05〜1.5質量%とされる。水不
溶性多糖類の含量が0.2質量%未満では衣の食感改善
効果が乏しく、2質量%を超えると衣の食感が硬くな
る。また、水溶性多糖類の含量が0.05質量%未満で
は、食感の改善効果が乏しく、1.5質量%を超える
と、ベタ付いて作業性が悪くなる。なお、水不溶性多糖
類と水溶性多糖類との質量比は、水不溶性多糖類/水溶
性多糖類=1/20〜20/1となるように配合するこ
とが好ましく、1/15〜10/1となるように配合す
ることがより好ましい。
ミックス粉中に、粒径8〜32μmの粉の含有率が35
積算体積%以上で且つ蛋白質含有率が8.0質量%以上
である小麦粉を70質量%以上含むものを使用すること
が好ましい。
は、上記の他に、コーンフラワー、米粉などの穀粉類
や、コーンスターチ、ワキシースターチ、馬鈴薯澱粉、
小麦澱粉、タピオカ澱粉等の澱粉類や、酸処理澱粉、酸
化澱粉、架橋澱粉、エーテル化澱粉、エステル化澱粉、
油脂加工澱粉、α化澱粉、β化澱粉などの化工澱粉や、
大豆粉、大豆蛋白、卵粉末等の蛋白素材や、大豆油、菜
種油、オリーブ油、パーム油などの植物油脂ならびにヘ
ット、ラードなどの動物油脂およびこれらの油脂を使用
したショートニング、粉末油脂などの加工油脂等の油脂
類や、大豆レシチン、シュガーエステル、脂肪酸エステ
ルなどの乳化剤や、膨脹剤、粉末醤油、蛋白加水分解物
などの調味料、香辛料、香料、着色料、ビタミン類、ミ
ネラル類を添加してもよい。
されないが、例えば肉類、魚介類、野菜類など、揚げ物
の具材として一般的に使用されている全てのものが使用
可能である。
い態様を説明すると、上記のような具材に、大豆粉及び
/又は大豆蛋白質と化工澱粉とを含む打粉を予め付着さ
せた後、前記バッターミックス100質量部に対して水
100〜500質量部を加えて調製したバッターを付着
させる。バッターの付着は、具材をバッター中に浸漬し
て引き上げたり、具材にバッターを振り掛けたりして行
うことができる。
前記ブレダー用ミックス粉を振り掛けてまぶしたり、バ
ッターを付着させた具材をブレダー用ミックス粉中に混
合したりして、ブレダー用ミックス粉を、バッターを介
して具材の全周に均一に付着させる。この場合、具材を
1回以上ひっくり返してブレダー用ミックス粉を振り掛
けてまぶす作業を2回以上行うことにより、具材の全周
にブレダー用ミックス粉を工業的に生産性よく均一に付
着させることができる。
を付着させた具材を、好ましくは165〜185℃の油
中に、通常2〜8分浸漬して、油ちょうを行う。こうし
て得られた油ちょう済み揚げ物は、常温放置のまま長時
間経過しないうちに、好ましくは−25℃以下の急速冷
凍機にて冷凍して、好ましくは−15〜−25℃で冷凍
保存する。
前に再油ちょうしたり、電子レンジやオーブンで加熱解
凍したり、あるいは自然解凍させて食べることができ、
その際に衣のサクサク感が損なわれず、良好な食感が得
られる。したがって、この油ちょう済みの冷凍揚げ物
は、例えば外食産業の店舗において、客の注文に応じて
再油ちょう又は電子レンジ解凍などして販売するのに適
している。
説明する。
バッター用ミックス粉100gにそれぞれ水250gを
加え、バッター液が滑らかな状態になるまで攪拌してバ
ッター液を調整した。
ー液を付着させた後に、下記表2に記載の配合組成から
なる各試料に共通のブレダー用ミックス粉をまぶし、1
分間175℃の油で油ちょうし、その後−30℃の急速
冷凍庫中に40分間入れて凍結させた。その後−24℃
の冷凍庫にて4週間放置してから、175℃の油で8分
間油ちょうして鶏の唐揚げを得た。
℃)にて90分間放置後に食したときの食感について、
下記の評価基準により20名のパネラーにて点数評価
し、平均を求めた。この結果を表1に併せて記載した。
めて良好なものを5点とし、逆に油切れが非常に悪く、
ベタつき感が大きく歯切れが悪くサクサク感がないもの
を1点とした。
バッター用ミックス粉を用いた試料No.1、4、7、
8は、いずれも良好な食感を有しているのに対し、食用
油脂の添加量が本発明で規定する範囲でない試料No.
2、3と、α化度の高い穀粉及び/又は澱粉を含まない
試料No.5と、本発明で規定する乳化剤を含まない試
料No.6、9においては、食感が劣ることがわかる。
00gに水320gを加え、バッター液が滑らかな状態
になるまで攪拌してバッター液を調製した。カレイの切
り身45gに上記バッター液を付着させた。
る試料No.10〜18のブレダー用ミックス粉をまぶ
し、175℃の油で4分間油ちょうしてから−30℃の
急速冷凍庫中に40分間入れて凍結させた。その後−2
4℃の冷凍庫にて3週間放置した。
再加熱して、それぞれの食感について、試験例1と同様
な評価基準により20名のパネラーにて点数評価し、平
均を求めた。その結果を表4に併せて記載した。
ブレダー用ミックス粉を用いた試料No.10〜14
は、いずれも良好な食感を有しているのに対し、水不溶
性食物繊維を含有しない試料No.15と、水不溶性食
物繊維の多すぎる試料No.16と、水溶性食物繊維を
含有しない試料No.17と、水溶性食物繊維の多すぎ
る試料No.18は、いずれも食感が劣ることがわか
る。
00gに水280gを加え、バッター液が滑らかな状態
になるまで攪拌してバッターを調製した。豚のロース肉
25gに、上記で得られたバッター液を付着させた。
る試料No.19〜24のブレダー用ミックス粉をまぶ
し、175℃の油で5分間油ちょうしてから−30℃の
急速冷凍庫中に40分間入れて凍結させた。その後−2
4℃の冷凍庫にて3週間放置した。
ライを取出して、オーブンにて再加熱して、それぞれの
食感について試験例1と同様な評価基準により20名の
パネラーにて点数評価し、平均を求めた。その結果を表
6に併せて記載した。
ブレダー用ミックス粉を用いた試料No.19〜23に
対して、水不溶性食物繊維を用いない試料No.24は
食感が劣ることがわかる。また、試料No.19〜23
の中でも、熱処理小麦粉を添加した試料No.20〜2
3が特に良好な食感を有することがわかる。
0gを加え、滑らかな状態になるまで攪拌して得られた
バッター液を調製した。イカの短冊15gに上記バッタ
ー液を付着させ、その後、下記表8記載のブレダー用ミ
ックス粉をまぶした。
(ブレディング1回したもの、試料No.25)、ブレ
ダーをまぶしてから一旦取り出し、反転させて再びブレ
ダーをまぶしたもの(ブレディング2回したもの、試料
No.26)、上記のようにブレダーを2回まぶしてか
ら再度取り出し反転させて、更にブレダーをまぶしたも
の(ブレディング3回したもの、試料No.27)を作
った。
して−30℃の急速冷凍庫中に40分間入れて凍結させ
た。その後−24℃の冷凍庫にて2週間放置した。これ
を取出して175℃の油で4分間再油ちょうして得られ
たイカのフライについて、その外観を下記の評価基準に
より、また、食感を前記試験例1と同様な評価基準によ
り、20名のパネラーにてそれぞれ点数評価し、平均を
求めた。この結果を下記表9に示す。
コした凸凹感が極めて良好なものを5点とし、逆に油切
れが非常に悪く、ボリューム感に欠け平坦でのっぺりし
ているものを1点とした。
なるほど外観及び食感が良好となることがわかる。
100gに水190gを加えバッター液が滑らかな状態
になるまで攪拌してバッター液を調製した。得られたバ
ッター液を白身魚(メルサーサ)の切り身50gに付着
させた。
試料No.28〜32のブレダー用ミックス粉をまぶ
し、175℃の油で1分間油ちょうしてから、−30℃
の急速冷凍庫中に40分間入れて凍結させた。その後−
24℃の冷凍庫にて5週間放置した。なお、表11中の
小麦粉A,B,C,Dは、下記表12に示した蛋白質含
量及び8−32μmの積算体積比率を有するものであ
る。
ょうして白身魚のフライを得た。このフライを70℃の
保温庫にて45分間放置した後、食感に関して前記試験
例1と同様な評価基準により、20名のパネラーにて点
数評価し、平均を求めた。その結果を表11に併せて示
した。なお、試料No.32はバッター液を付着させる
前に大豆粉、大豆蛋白質、化工澱粉からなる打粉を予め
具材に付着させた。
い、8−32μmの積算体積比率が高い小麦粉を用いる
方が、良好な食感が得られることがわかる。
6のバッター用ミックス粉100gに水210gを加え
バッター液が滑らかな状態になるまで攪拌してバッター
液を調製した。鶏ひき肉18gを高さ6mmの円柱状に
成形し、上記で得られたバッター液をそれぞれ付着させ
た。
ブレダー用ミックス粉をまぶし、175℃の油で1分間
油ちょうしてから−30℃の急速冷凍庫中に40分間入
れて凍結させた。その後−24℃の冷凍庫にて7週間放
置した。
ょうしてチキンナゲットを得た。このチキンナゲットを
室温(25℃)にて60分間放置した後、食感に関して
試験例1と同様な評価基準により、20名のパネラーに
て点数評価し平均を求めた。その結果を表13に併せて
示した。
のバッター用ミックス粉を用いた試料No.33に対し
て、食用油脂の沃素価が外れる試料No.34と、大豆
蛋白質以外の蛋白質を含有する試料No.35、36
は、食感が劣ることがわかる。
特定配合のバッターと、ブレダー用ミックス粉とを組合
せることにより、ボリューム感があり、ゴツゴツした外
観を有すると共に、サクサクした良好な食感の衣を有す
る揚げ物を製造することができる。この揚げ物は、冷凍
した状態で保存され、再油ちょう、電子レンジ解凍、あ
るいは自然解凍して食されるが、揚げたてに近いサクサ
クとした良好な食感を維持できる。
Claims (8)
- 【請求項1】 沃素価が95以下の食用油脂を2.5〜
25質量%、大豆蛋白質を1.5〜15質量%、有機酸
モノグリセリド及び/又はショ糖脂肪酸エステルを0.
1〜1.5質量%、α化度が70%以上の穀粉及び/又
は澱粉を1.5〜15質量%含むバッター用ミックス粉
に水を加えてバッターを調整し、このバッターを具材に
付着させ、次いで水不溶性多糖類を0.2〜2質量%、
水溶性多糖類を0.05〜1.5質量%含むブレダー用
ミックス粉を付着させた後、油ちょうし、冷凍すること
を特徴とする冷凍揚げ物の製造方法。 - 【請求項2】 前記有機酸モノグリセリドとして、クエ
ン酸モノグリセリド、コハク酸モノグリセリド、ジアセ
チル酒石酸モノグリセリドから選ばれる1種又は2種以
上を使用する請求項1記載の冷凍揚げ物の製造方法。 - 【請求項3】 前記ブレダー用ミックス粉として、更に
熱処理小麦粉を2.5〜7.5質量%含有するものを使
用する請求項1又は2記載の冷凍揚げ物の製造方法。 - 【請求項4】 前記水不溶性多糖類として、セルロー
ス、大豆繊維、結晶セルロースから選ばれた1種又は2
種以上を使用する請求項1〜3のいずれか1つに記載の
冷凍揚げ物の製造方法。 - 【請求項5】 前記水溶性多糖類として、グァーガム、
キサンタンガム、タマリンドガム、サイリウムシードガ
ム、ジェランガム、カラギーナン、カードラン、アルギ
ン酸プロピレングリコールエステルから選ばれた1種又
は2種以上を使用する請求項1〜4のいずれか1つに記
載の冷凍揚げ物の製造方法。 - 【請求項6】 前記バッターを前記具材に付着させた
後、前記ブレダー用ミックス粉の付着を2回以上行う請
求項1〜5のいずれか1つに記載の冷凍揚げ物の製造方
法。 - 【請求項7】 前記具材に、大豆粉及び/又は大豆蛋白
質と化工澱粉とを含む打粉を予め付着させた後、前記バ
ッターを付着させる請求項1〜6のいずれか1つに記載
の冷凍揚げ物の製造方法。 - 【請求項8】 前記ブレダー用ミックス粉として、粒径
8〜32μmの粉の含有率が35積算体積%以上で且つ
蛋白質含有率が8.0質量%以上である小麦粉を70質
量%以上含むものを使用する請求項1〜7のいずれか1
つに記載の冷凍揚げ物の製造方法。
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---|---|---|---|
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JP2003135014A true JP2003135014A (ja) | 2003-05-13 |
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