JP2003133626A - 発光素子用パッケージ及び発光素子の封止方法 - Google Patents

発光素子用パッケージ及び発光素子の封止方法

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JP2003133626A
JP2003133626A JP2001322275A JP2001322275A JP2003133626A JP 2003133626 A JP2003133626 A JP 2003133626A JP 2001322275 A JP2001322275 A JP 2001322275A JP 2001322275 A JP2001322275 A JP 2001322275A JP 2003133626 A JP2003133626 A JP 2003133626A
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adhesive
light emitting
lid
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JP2001322275A
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Shinichi Takigawa
信一 瀧川
Yuichi Shimizu
裕一 清水
Yasuo Kitaoka
康夫 北岡
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 内部に搭載した発光素子への接着剤の流失を
抑制し得、且つ、高い気密性を有する発光素子用パッケ
ージ、及び接着剤の厚みむらによる気密封止性の低下を
抑制し得える発光素子の封止方法を提供することにあ
る。 【解決手段】 発光素子を搭載した本体部1に、外周に
段差6が設けられた蓋部2を取り付け、溝7及び8を形
成する。溝7を水平な状態にして、接着剤を溝7に交互
に充填し、硬化させる。更に、溝8を水平な状態にし
て、接着剤を溝8に充填し、硬化させ、本体部1と蓋部
2との接合部分を接着剤で封止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発光素子を気密に
封止するためのパッケージに関する。
【0002】
【従来の技術】半導体分野において、半導体デバイスの
気密封止化は半導体デバイスの長期信頼性を確保する上
において重要である。このため、半導体デバイスとその
複合部品は、通常、パッケージによって気密封止化され
ている。とりわけ発光素子や受光素子を用いる半導体デ
バイスにおいては、半導体デバイス及びそれに複合化さ
れる光学部品の光出射部分を保護する点から、外部から
の湿気や塵の侵入を防ぐことは特に重要である。そのた
め、発光素子や受光素子を用いる半導体デバイスにおい
ては、気密化されたパッケージの実現は製品化の重要な
要素になっている。
【0003】通常、発光素子又は受光素子を封止するた
めのパッケージには、発光素子又は受光素子を取り付け
るために開口部が設けられており、かかる開口部は取り
付け後に封止される。また、かかる開口部は、半導体デ
バイスを載置すべき位置を確認しながら載置できるよう
にするために、即ち、例えば半導体レーザ素子を載置す
る場合は、半導体レーザ素子の配置を正確に行うため
に、パッケージ内の素子取り付け面に対向する位置、例
えば素子取り付け面がパッケージ内の底面である場合は
上面に設ける必要がある。更に、パッケージには出射光
や入射光を導くため、ガラス板等の透明板で形成された
窓(出射窓又は入射窓)を設ける必要がある。
【0004】例えば、発光ダイオード、面発光レーザと
いったパッケージ内部の素子取り付け面に垂直に光を出
射する発光素子や、素子取り付け面に垂直に入射する光
を受光する一般の受光素子では、発光素子又は受光素子
を取り付けるための開口部を出射窓又は入射窓として兼
用できる。特開平11−31751号公報には、受光素
子を収納するための凹部が設けられた本体部と凹部を封
止するための透明封止板とで構成されたパッケージが開
示されている。かかるパッケージでは透明封止版は受光
窓として機能している。
【0005】また、パッケージは金属材料で形成するこ
とも可能であるが、量産性とコストの点から樹脂材料で
形成することが望まれており、この場合、射出成形によ
り形成される。射出成形では、雄型と雌型との二つの金
型が用いられ、これら二つの金型を合わせたときにでき
るキャビティに高温の樹脂材料を流し込むことにより、
所望の形状が形成される。
【0006】ところで、一般に広く用いられている半導
体レーザや、波長変換素子といった光学部品の取り付け
られた半導体レーザ(山本他、Optics Letters Vol.16,
No.15, 1156 (1991)参照)においては、レーザ光は素
子取り付け面に平行に出射される。従って、上述の発光
ダイオードや面発光レーザと同様に、取り付けのための
開口部と出射窓とを兼用しようとすると、取り付けのた
めの開口部をパッケージの素子取り付け面と垂直に設け
る必要がある。
【0007】しかし、上述した理由により、取り付けの
ための開口部は素子取り付け面と対向する位置に設ける
必要がある。このため、上述の半導体レーザのパッケー
ジにおいては、取り付けのための開口部と出射窓のため
の開口部とは別々に互いに直交するように設ける必要が
ある。
【0008】一方、射出成形では、工法上、二つの金型
の接合方向に開口部を形成することは容易に行えるが、
その垂直方向に開口部を形成することは困難である。複
雑な金型を用いれば、上記垂直方向に開口部を形成する
ことも可能であるが、この場合、量産性が低下し、更に
コストが上昇するため好ましくないと言える。
【0009】このため、図21及び図22に示す形状の
本体部と蓋部とで構成されたパッケージが現在用いられ
ている。図21は本体部と蓋部とが分離した状態にある
従来の半導体レーザのパッケージを示す斜視図、図22
は本体部と蓋部とが接合した状態にある従来の半導体レ
ーザのパッケージを示す斜視図である。
【0010】図21及び図22に示すパッケージは本体
部101と蓋部102とで構成されている。本体部10
1は、素子取り付け面100を有する基部107と、素
子取り付け面100を囲む三つの側壁106a〜106
cとで構成されており、上面と側面の一つが開口してい
る。蓋部102は断面がL字形に形成されており、本体
部101の開口した上面を封止する上面部108aと開
口した側面を封止する側面部108bとで構成されてい
る。
【0011】103は蓋部102の上面部108aを支
えるための上面支え部であり、104は蓋部102の側
面部108bを支えるための側面支え部である。105
は出射窓であり、ガラス板がはめ込まれている。
【0012】本体部101と蓋部102との接合は、上
面支え部103の上面全体と側面支え部104の外側の
側面全体に接着剤を塗布し、蓋部102を密着させ、接
着剤を硬化させることによって行われている。これによ
り素子取り付け面100に取り付けられた半導体レーザ
は気密に封止された状態となる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図21
及び図22に示したパッケージでは、上面支え部103
に塗布された接着剤及び側面支え部104に塗布された
接着剤のうち、少なくとも一方は硬化前において水平な
状態にないため、自重によって下方に移動してしまう場
合がある。このため、塗布された接着剤の厚みを均一に
保つことができずにむらが生じ、気密封止性が低下する
という問題が生じてしまう。また、パッケージ内に取り
付けられた半導体レーザや光学部品に接着剤が流れ込
み、これらが付着して半導体レーザの性能を低下させる
という問題が生じる場合もある。
【0014】更に、殆どの場合、蓋部102は出射窓1
05を除いて紫外線を透過させない材料で形成されてい
る。そのため、上面支え部103と側面支え部104に
塗布する接着剤として紫外線硬化樹脂を使うのは困難で
あり、図21及び図22に示すパッケージでは接着剤の
選択の幅が小さいと言える。
【0015】また、特開平8−316503号公報に
は、本体部と蓋部とで構成されたパッケージの気密方法
として、接合部に発熱抵抗体を設けてシーム溶接を行う
ことが提案されている。しかし、かかる気密方法を用い
ることができるのは、パッケージが金属材料等の導電体
で形成されている場合に限られ、この場合は樹脂材料の
ような量産化や低コスト化を図るのは困難である。
【0016】本発明の目的は、上記問題を解決し、内部
に搭載した発光素子への接着剤の流失を抑制し得、且
つ、高い気密性を有する発光素子用パッケージ、及び接
着剤の厚みむらによる気密封止性の低下を抑制し得える
発光素子の封止方法を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明にかかる発光素子用パッケージは、発光素子を
搭載するための搭載面を有する本体部と、本体部に取り
付けられて発光素子を封止する蓋部とを有し、蓋部の外
周の全部又は一部には段差が設けられ、段差は蓋部を本
体部に取り付けたときに本体部と溝を形成し、溝には接
着剤が充填され、接着剤によって本体部と蓋部とが接着
されていることを特徴とする。
【0018】上記本発明にかかる発光素子用パッケージ
では、発光素子が搭載面に平行に光を出射するものであ
り、本体部が搭載面の設けられた基部と搭載面を囲む側
壁部とで構成され、側壁部には発光素子から出射された
光を通過させるための開口が設けられている態様とする
ことができる。
【0019】上記の態様においては、蓋部が、搭載面の
上方を封止する上面封止部と開口を封止する開口封止部
とで構成されたL字形の断面形状を有するものであり、
段差が蓋部の外周の全部に設けられているのが好まし
い。
【0020】更に、上記の態様においては、蓋部が、搭
載面の上方を封止する第1の蓋部と、開口を封止する第
2の蓋部との二つの部材で構成されており、段差が、第
1の蓋部の外周に側壁部の内面と溝を形成するように設
けられ、側壁部の内面には、第1の蓋部の段差で形成さ
れる溝に充填された接着剤の開口側への流出を止めるた
めの突起部が設けられているようにするのも好ましい。
【0021】この場合、突起部の開口側に、開口に向け
て下降する斜面が設けられているのが特に好ましい。ま
た、第2の蓋部が透明な材料で形成されているのも好ま
しい。更に、基部及び側壁部のうちいずれか一方又は両
方に第2の蓋部の外周と第2の溝を形成するように第2
の段差が設けられており、第2の溝には接着剤が充填さ
れ、第2の溝に充填された接着剤によって本体部と第2
の蓋部とが接着されているようにするのが好ましい。
【0022】次に、上記目的を達成するために本発明に
かかる発光素子の封止方法は、発光素子を、発光素子を
搭載するための搭載面を有する本体部と、本体部と溝を
形成する段差が外周の全部又は一部に設けられた蓋部と
によって封止する封止方法であって、発光素子を本体部
の搭載面に搭載する工程と、本体部に蓋部を取り付けて
溝を形成する工程と、溝の開口を上方に向け、且つ、溝
の底面が水平状態となるようにして、溝に接着剤を充填
し、接着剤を硬化させる工程とを少なくとも有すること
を特徴とする。なお、本明細書において上方とは、鉛直
方向に反対の方向を言う。また、水平状態とは鉛直方向
に垂直な状態をいう。
【0023】上記本発明にかかる発光素子の封止方法に
おいては、本体部が、搭載面の設けられた基部と、搭載
面を囲み、且つ、開口を有する側壁部とで構成され、蓋
部が、搭載面の上方を封止する上面封止部と開口を封止
する開口封止部とで構成され、段差が、側壁部と溝を形
成するように、上面封止部の外周と開口封止部の外周と
に設けられており、発光素子の搭載面への搭載が、発光
体から出射された光が開口を通過するように行われてお
り、接着剤の充填及び硬化が、上面封止部における段差
で形成された溝及び開口封止部における段差で形成され
た溝のうちどちらか一方に対して行われた後、残りの一
方に対して行われるようにするのが好ましい態様であ
る。
【0024】この態様においては、上面封止部における
段差で形成された溝に充填される接着剤の成分と、開口
封止部における段差で形成された溝に充填される接着剤
の成分とが異なっていても良い。また、開口封止部にお
ける段差で形成された溝に充填される接着剤の粘度が、
上面封止部における段差で形成された溝に充填される接
着剤の粘度よりも小さくなっているのが好ましい。
【0025】また、上記本発明にかかる発光素子の封止
方法においては、本体部が、搭載面の設けられた基部
と、搭載面を囲み、且つ、開口を有する側壁部とで構成
され、蓋部が搭載面の上方を封止する第1の蓋部と開口
を封止する第2の蓋部との二つの部材で構成され、段差
が第1の蓋部の外周にのみ側壁部と溝を形成するように
設けられ、基部及び側壁部のうちいずれか一方又は両方
に第2の蓋部の外周と第2の溝を形成するように第2の
段差が設けられており、発光素子の搭載面への搭載が、
発光体から出射された光が開口を通過するように行われ
ており、第2の蓋部を本体部に取り付けて第2の溝を形
成する工程と、第2の溝の底面を上方に向け、且つ、第
2の溝が水平状態となるようにして、第2の溝に接着剤
を充填し、接着剤を硬化させる工程とを更に有している
ようにするのも好ましい態様である。
【0026】この態様においては、溝に充填する接着剤
の成分と、第2の溝に充填する接着剤の成分とが異なっ
ていても良い。また、第2の溝に充填する接着剤の粘度
が、溝に充填する接着剤の粘度よりも小さくなっている
のが好ましい。
【0027】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)以下、本発明の
実施の形態1にかかる発光素子用パッケージ及び発光素
子の封止方法について、図1〜図4を参照しながら説明
する。なお、本実施の形態では発光素子として半導体レ
ーザが用いられる場合について説明している。図1〜4
においては、発光素子及びその駆動に必要な電極等につ
いては省略している。
【0028】最初に本実施の形態1にかかる発光素子用
パッケージについて説明する。図1は、本実施の形態1
にかかる発光素子用パッケージを構成する本体部と蓋部
とを示す斜視図である。
【0029】図1に示すように、本実施の形態1にかか
る発光素子用パッケージは、発光素子(図示せず)を搭
載するための搭載面5を有する本体部1と、本体部1に
接着されて発光素子を封止する蓋部2とで構成されてい
る。本実施の形態1では、発光素子として用いられてい
る半導体レーザは搭載面5に平行(図中矢印の方向)に
光を出射するものである。
【0030】また、本実施の形態1では、本体部1は、
搭載面5の設けられた基部1aと搭載面5を囲む側壁部
1bとで構成されている。但し、上記のように半導体レ
ーザは搭載面5に平行に光を出射するものであるため、
側壁部1bには発光素子から出射された光を通過させる
ための開口12が設けられている。3は発光素子の上面
において蓋部2を支える上面支え部であり、4は発光素
子の側面において蓋部2を支える側面支え部である。
【0031】更に、本実施の形態1では、蓋部2は、搭
載面5の上方を封止する上面封止部2aと開口12を封
止する開口封止部2bとで構成されており、発光素子の
出射方向に沿った断面がL字形を呈している。11は発
光素子からの光を出射するための出射窓であり、透明材
料で形成されている。
【0032】蓋部2の外周の全部には段差6が設けられ
ている。段差6は、出射方向に垂直な方向に沿った蓋部
2の断面の両端がL字形を呈し、段差6によって庇状と
なった部分が上面支え部3及び側面支え部4を覆うよう
に設けられている。
【0033】図2は、図1に示す本体部に蓋部を取り付
けた状態を示す斜視図である。上述した蓋部2の外周に
設けられた段差6により、図2に示すように本体部1に
蓋部2を取り付けると、側面の一つが本体部1の一部で
ある溝7及び8が形成される。なお、本実施の形態1に
おいて段差6は上述のように断面がL字形を呈するよう
に形成されているが、本発明においてはこれに限定され
るものではない。本発明においては段差6の形状は本体
部1と溝を形成する形状であれば良い。
【0034】図3及び図4は、図2に示す本体部と蓋部
とを接着した状態を示す斜視図である。上述のように溝
7及び8の側面の一つは本体部1の一部であるため、図
3及び図4に示すように、本体部1と蓋部2とは、溝7
及び8に充填し、硬化させた接着剤9及び10によって
接着される。このとき、溝7と溝8とは連続しており、
本体部1と蓋部2との接合部分は全て接着剤で封止され
ているため、パッケージの気密性は極めて高いと言え
る。更に、従来と異なり接着剤はパッケージ内部と接し
ないため、接着剤が発光素子へと流れ込むのが抑制され
ている。なお、本実施の形態1では、溝の幅は1mmに
設定されている。但し、本発明では、これに限定され
ず、溝の幅は0.3mm〜1.5mmに設定するのが好
ましい。
【0035】以下に、本実施の形態1にかかる発光素子
の封止方法について説明する。図1〜図4は、本実施の
形態1にかかる発光素子の封止方法における一連の封止
工程をも示している。
【0036】先ず、本体部1の搭載面5に発光素子を搭
載し、ワイヤーボンド等の必要な工程を実施する。次い
で、図2に示すように、本体部1に蓋部2を取り付けて
溝7及び8を形成する。
【0037】次に、図3に示すように溝7の開口を上方
に向け、且つ、溝7の底面を水平状態にして、接着剤9
を溝7に充填し、硬化させる。このように本実施の形態
においては、溝7の底面を水平状態に維持して接着剤9
の充填及び硬化を行うため、従来のような接着剤9の自
重による厚みむらが生じるのが抑制されている。本実施
の形態1では接着剤9としては紫外線硬化性の樹脂が用
いられており、接着剤9の硬化は紫外線照射により行わ
れる。
【0038】更に、接着剤9が発光素子へと流れ込んだ
りしないようにするため、接着剤9としては、上面溝7
と側面溝8の境界を超えて流出しない程度の粘度を有す
るものが用いられている。本実施の形態1では、接着剤
9としては、粘度が20N・m-2・s(20000cp
s)に設定されたものが用いられている。但し、本発明
においてはこれに限定されるものではなく、接着剤9と
しては粘度が1N・m -2・s〜100N・m-2・s(1
000cps〜100000cps)のものであれば好
ましく用いることができる。
【0039】次に、図4に示すように、溝8の開口が上
方を向き、且つ、溝8の底面が水平状態となるように本
体部1及び蓋部2を90度回転させ、接着剤10を溝8
に充填する。この場合も、接着剤10において自重によ
る厚みむらが生じるのが抑制されている。接着剤10も
接着剤9と同様に紫外線硬化性の樹脂であり、接着剤1
0の硬化も紫外線照射により行われる。
【0040】また、接着剤10としては、粘度が15N
・m-2・s(15000cps)に設定されたものが用
いられている。なお、本発明において接着剤10の粘度
はこれに限定されるものではなく、接着剤10としては
粘度が0.1N・m-2・s〜100N・m-2・s(10
0cps〜100000cps)のものであれば好まし
く用いることができる。
【0041】本実施の形態1においては上述したように
接着剤9及び10として紫外線硬化性の樹脂が用いられ
ているが、本発明においてはこれに限定されず、一方又
は両方に熱硬化性の樹脂を用いることもできる。また、
接着剤9と接着剤10とは同じ成分のものであっても、
異なる成分のものであっても良い。
【0042】また、本実施の形態1では、接着剤10の
充填・硬化を行った後に、接着剤9の充填・硬化を行う
こともできる。本実施の形態1では、本体部1と蓋部2
とは量産性とコストの点からエポキシ樹脂による射出成
形によって作製されている。但し、本発明においては、
樹脂の種類は特に限定されるものではない。また、本体
部1と蓋部2とを樹脂以外の金属材料で作製することも
できる。
【0043】このように、本実施の形態1にかかる発光
素子用パッケージ及び発光素子の封止方法を用いれば、
従来のような接着剤の厚みむらによる気密封止性の低下
を抑制することができる。また、接着剤の流失も従来に
比べて発生しにくいと言える。更に、接着剤の選択の幅
を広げることができるため、アウトガス量等に制限され
ることなく、粘度、ガラス転移温度、線膨張係数などの
点から、最適な接着剤を選定できる。
【0044】(実施の形態2)次に本発明の実施の形態
2にかかる発光素子用パッケージ及び発光素子の封止方
法について、図5〜図14を参照しながら説明する。な
お、本実施の形態2においても実施の形態1と同様に、
発光素子として半導体レーザが用いられる場合について
説明しており、半導体レーザとしては搭載面に平行に光
を出射するものが用いられている。また、図5〜14に
おいても、発光素子及びその駆動に必要な電極等につい
ては省略している。
【0045】最初に本実施の形態1にかかる発光素子用
パッケージについて説明する。図5は、本実施の形態2
にかかる発光素子用パッケージを構成する本体部と蓋部
とを示す斜視図である。
【0046】図5に示すように、本実施の形態2にかか
るパッケージも実施の形態1と同様に、本体部21と蓋
部とで構成されている。また、実施の形態1と同様に本
体部11は、搭載面(図示せず)の設けられた基部21
aと搭載面を囲む側壁部21bとで構成されている。側
壁部21bには出射光を通過させるための開口32が設
けられている。側壁部21bの内面には、発光素子の上
面において第1の蓋部22aを支える上面支え部23
と、発光素子の側面において第2の蓋部22bを支える
側面支え部24とが設けられている。
【0047】一方、本実施の形態2では、実施の形態1
と異なり、蓋部は搭載面の上方を封止する第1の蓋部2
2aと、側壁部21bの開口32を封止する第2の蓋部
22bとの二つの部材で構成されている。第2の蓋部2
2bは透明な材料で形成されており、それ自体が出射窓
となっている。本体部1の側壁部21bと溝を形成する
段差26は第1の蓋部22aの外周にのみ設けられてい
る。
【0048】また、本実施の形態2では、基部21aと
側壁部21bとにおける開口32付近に、第2の蓋部2
2bの外周と第2の溝(図11及び図12参照)を形成
するように第2の段差35が設けられている。更に、本
体部21の側壁部21bの内面には突起部25が設けら
れている。突起部25は、上面支え部23と第2の段差
35とが交わる部分において、上面支え部23に垂直に
設けられている。
【0049】なお、図5において、33は第2の蓋部2
2bを本体部21に接着するための接着剤の流出を防ぐ
ための庇部であり、第1の蓋部22aから開口32側に
突出するように設けられている。庇部33の突出長は、
第2の蓋部22bを本体部21に接着するための接着剤
が溢れ出ないように設定されている。34は第1の蓋部
22aに設けられた側面支え部であり、上述した側面支
え部24と同様に第2の蓋部22bを支えるために用い
られる。
【0050】図6は、図5に示す本体部に第1の蓋部を
取り付けた状態を示す斜視図である。図7は、図5に示
す第1の蓋部を取り付けられた本体部を開口側から見た
正面図である。図8は、図5に示す第1の蓋部を取り付
けられた本体部を図7に示す線A−Aで切断した断面図
である。
【0051】図6〜図8に示すように、本体部21に第
1の蓋部22aを取り付けることにより、第1の蓋部2
2aの外周に設けられた段差26と側壁部21bとで溝
27が形成される。図6において、31は接着剤29を
供給するディスペンサー(図示せず)のノズルである。
【0052】図9は、図5に示す本体部と第1の蓋部と
を接着した状態を示す斜視図である。図10は、図9に
示す本体部と第1の蓋部とを示す断面図である。なお、
図10に示す断面図の切断位置は図8と同様である。
【0053】図9及び図10に示すように、本体部21
と第1の蓋部22aとは、溝27に充填し、硬化させた
接着剤29によって接着される。このとき、上述のよう
に側壁部21bには突起部25が設けられており、突起
部25の頂上部分は溝27の底面より高い位置にある。
また、接着剤29には表面張力が働いている。このた
め、溝27に充填された接着剤が開口32側へと流出す
るのが抑制されている。
【0054】突起部25の高さHは、庇部33の厚みT
や接着剤の粘度等を考慮して適宜設定する必要がある。
本実施の形態では、突起部25の高さHは約0.2m
m、庇部33の厚みTは約0.2mmに設定されてい
る。このため、突起部25と庇部33との間には、高さ
が約0.2mm、幅が約0.5mmの空間36が形成さ
れる。この空間36は後述のように接着剤29と第2の
蓋部を接着するための接着剤とつなげるために形成され
ている。また、突起部25の開口側に開口に向けて下降
する斜面が設けられているのは、空間36に接着剤が入
り込みやすくするためである。
【0055】図11は、図9に示す第1の蓋部が接着さ
れた本体部に第2の蓋部を取り付けた状態を示す斜視図
である。図12は、図9に示す本体部における第2の蓋
部が取り付けた部分を拡大して示す断面図である。
【0056】図11及び図12に示すように、本実施の
形態2においては第2の段差35が設けられているた
め、本体部21に第2の蓋部22bを取り付けることに
より、第2の溝28が形成される。なお、本実施の形態
2では、第1の蓋部22aに庇部33が設けられている
ため、第2の溝28の一部は、第1の蓋部22aと第2
の蓋部22bとによって形成されている。
【0057】なお、本実施の形態2において、第2の蓋
部22bの大きさは、側面支え部24及び34によって
形作られる外側の四角形に合わせて設定されている。ま
た、第2の蓋部22bの厚みは0.3mmに設定されて
おり、第2の蓋部22bにおける出射方向側の表面は第
2の溝28の底面から約0.2mmの位置にある。
【0058】図13は、図9に示す第1の蓋部が接着さ
れた本体部に第2の蓋部を接着した状態を示す斜視図で
ある。図14は、図13に示す本体部、第1の蓋部及び
第2の蓋部を示す断面図である。なお、図14に示す断
面図の切断位置は図8と同様である。
【0059】図13及び図14に示すように、本体部2
1と第2の蓋部22bとは、第2の溝28に充填し、硬
化させた接着剤30によって接着される。このとき、図
14に示すように、空間36にも接着剤30は充填され
るため、接着剤29と接着剤30とは連続した状態とな
る。また、第1の蓋部22aは庇部33を介して接着剤
30によっても本体部21に接着されている。このよう
に、本実施の形態2によっても、実施の形態1と同様に
完全な気密構造を有した発光素子用パッケージが実現で
きると言える。
【0060】以下に、本実施の形態2にかかる発光素子
の封止方法について説明する。図5〜図14は、本実施
の形態2にかかる発光素子の封止方法における一連の封
止工程をも示している。
【0061】先ず、本体部21の搭載面に発光素子を搭
載し、ワイヤーボンド等の必要な工程を実施する。次い
で、図6〜図8に示すように、本体部21に第1の蓋部
21aを取り付けて溝27を形成する。
【0062】次に、図9及び図10に示すように、溝2
7の開口を上方に向け、且つ、溝27の底面を水平状態
にして、接着剤29を溝27に充填し、硬化させる。溝
27の底面は水平状態に維持されているため、本実施の
形態2においても接着剤29の厚みむらの発生は抑制さ
れている。接着剤29としては、実施の形態1と同様
に、紫外線硬化性の樹脂が用いられており、硬化は紫外
線の照射により行われている。但し、本実施の形態2に
おいては、接着剤29は熱硬化性の樹脂であっても良
い。
【0063】接着剤29としては、粘度が10N・m-2
・s(10000cps)に設定されたものが用いられ
ている。このため、接着剤29は空間36に達するが、
突起部25と庇部33との間で表面張力が働き、空間3
6からの流出が抑制されている。但し、本発明において
はこれに限定されるものではなく、接着剤29としては
粘度が1N・m-2・s〜20N・m-2・s(1000c
ps〜20000cps)のものであれば好ましく用い
ることができる。
【0064】次に、図11及び図12に示すように、本
体部21と第1の蓋部22aを90度回転させて開口3
2を上方に向け、第2の蓋部22bを側面支え部24及
び34の上に載せて、本体部21に第2の蓋部22bを
取り付ける。これにより第2の溝28が本体部21及び
第1の蓋部21aと第2の蓋部22bとで形成されるこ
のとき第2の溝28の底面は水平状態に維持されてい
る。
【0065】次いで、図13及び図14に示すように、
第2の溝28に接着剤30を充填し、硬化させる。第2
の溝28の底面は水平状態に維持されているため、この
場合も接着剤の厚みむらの発生は抑制されている。接着
剤30としても紫外線硬化性の樹脂が用いられている。
但し、これに限定されず、熱硬化性の樹脂であっても良
い。
【0066】本実施の形態2では、接着剤30が空間3
6にまで入り込み易くするため、接着剤30としては粘
度が5N・m-2・s(5000cps)に設定されたも
のが用いられている。但し、本発明においてはこれに限
定されるものではなく、接着剤30としては粘度が0.
1N・m-2・s〜10N・m-2・s(100cps〜1
0000cps)のものであれば好ましく用いることが
できる。
【0067】従って、上述のように接着剤30は接着剤
29とつながって連続化する。また、接着剤29は既に
硬化しているため接着剤30が空間30を通って外部に
流出することもないといえる。最後に、紫外線照射によ
り接着剤30を硬化させれば、側壁部21bの開口32
は密閉され、本体部21に搭載された発光素子は気密に
封止された状態となる。
【0068】本実施の形態2においても、接着剤29と
接着剤30とは同じ成分のものであっても、異なる成分
のものであっても良い。但し、本実施の形態1と同様の
理由から、接着剤29と接着剤30とは成分が互いに異
なるものであるのが好ましい。
【0069】本実施の形態2では、本体部21と第1の
蓋部22aとは量産性とコストの点からエポキシ樹脂に
よる射出成形によって作製されている。但し、本発明に
おいては、樹脂の種類は特に限定されるものではない。
また、本体部21と蓋部22aとを樹脂以外の金属材料
で作製することもできる。第2の蓋部22bは透明な樹
脂材料やガラス材料等で形成することができる。但し、
発光素子から出射される光の影響を受けにくいものを用
いる必要がある。
【0070】このように、本実施の形態2にかかる発光
素子用パッケージ及び発光素子の封止方法を用いても、
実施の形態1と同様に、気密封止性の低下や接着剤の流
失の抑制を図ることができる。また、本実施の形態にお
いても接着剤の選択の幅を広げることができる。更に、
本実施の形態2は、実施の形態1に示す窓ガラス一体型
でなく、窓ガラスが別体となったものである。このた
め、窓ガラスを蓋に埋め込む必要がなく、選択の幅を広
げることができるという効果を有している。
【0071】(実施の形態3)次に本発明の実施の形態
3にかかる発光素子用パッケージ及び発光素子の封止方
法について、図15〜図20を参照しながら説明する。
なお、本実施の形態2においても実施の形態1と同様
に、発光素子として半導体レーザが用いられる場合につ
いて説明しており、半導体レーザとしては搭載面に平行
に光を出射するものが用いられている。
【0072】図15は、本実施の形態3にかかる発光素
子用パッケージを構成する本体部と蓋部とを示す斜視図
である。図15に示すように、本実施の形態3にかかる
パッケージも実施の形態1と同様に、本体部41と蓋部
42とで構成されている。本体部21は、搭載面45の
設けられた基部41aと側壁部41bとで構成されてお
り、L字形を呈している。
【0073】本実施の形態3では、本体部41の表面に
は段差58が設けられており、搭載面45は一段上がっ
たところに位置している。この段差58は蓋部を取り付
けるときの位置合わせに用いられる。本体部41は量産
性とコストの点からエポキシ樹脂による射出成形によっ
て作製されている。但し、本発明においては、樹脂の種
類は特に限定されるものではない。また、本体部41は
樹脂以外の金属材料で作製することもできる。
【0074】発光素子46は発振波長780nmの半導体
レーザであり、搭載面45に、ヒートシンクとしても機
能する電極44を介して搭載されている。発光素子46
はインジウムによって電極44に融着されている。45
も電極である。電極44と45とは銅又は銅合金の薄膜
で形成されている。59は発光素子46と電極45とを
接続する金ワイヤーである。なお、図15中の矢印は出
射方向を示している。
【0075】本実施の形態3では、実施の形態1及び2
と異なり、蓋部42は上面部42aと三方を囲むように
形成された側壁部42bとで構成されており、内部には
発光素子46や金ワイヤー47等を収容するための空間
(図18及び図20参照)が形成されている。蓋部42
は本体部41の段差にはめ込めるように形成されてい
る。
【0076】蓋部42は波長780nm近傍の光を透過
可能なで透明な樹脂材料、例えば、高密度光ディスクで
用いられる樹脂材料等で形成されている。但し、蓋部4
2を構成する透明な樹脂材料はこれに限定されず、搭載
される発光素子の波長に合わせて適宜選択すれば良い。
更に蓋部42は不透明な樹脂材料や金属材料等で形成し
ても良く、この場合は実施の形態1と同様に出射窓を設
ける必要がある。
【0077】本体部41に取り付けたときに溝を形成す
る段差46は、蓋部42の外周に設けられている。段差
46は実施の形態1で示した段差6と同様に断面がL字
形を呈している。53〜55は、段差46によって形成
される溝に充填される接着剤の流出を抑制するために設
けられた庇部である。
【0078】図16は、図15に示す本体部に蓋部を取
り付けた状態を示す斜視図である。図16に示すよう
に、蓋部42を本体部41に取り付けることにより、段
差46と本体部41とで溝47、48及び49が形成さ
れる。溝47、48及び49は連続しており、蓋部42
の全周にわたっている。なお、図中には示されていない
が、溝48の反対側には対象形状の溝(図18及び図1
9に示す溝60)が形成されており、この溝も溝47及
び溝49と連続している。
【0079】図17は、図16に示す本体部と蓋部とを
接着するための溝の一部に接着剤が充填された状態を示
す斜視図である。図18は、図17に示す溝の一部に接
着剤が充填された本体部と蓋部とを示す断面図である。
図19(a)及び(b)は、図17において接着剤が充
填されていない溝に接着剤が充填された状態を示す斜視
図である。図20は図16に示す本体部と蓋部とを接着
するための全ての溝に接着剤が充填された状態を示す断
面図である。なお、図18及び図20に示す断面図は、
庇部53及び54を通り、搭載面45に垂直な面で切断
された切断面で示している。
【0080】図17〜図20に示すように、本体部41
と蓋部42とは、段差46と本体部41とで形成される
溝47、48、49及び60に、接着剤50、51、5
2及び61を充填し、硬化させることによって接着され
ている。接着剤50、51、52及び61は全て一つに
つながっており、本体部41と蓋部42との接合部分の
全部はこれら接着剤によって封止されている。このよう
に、本実施の形態3によっても、実施の形態1と同様に
完全な気密構造を有した発光素子用パッケージを実現で
きると言える。
【0081】以下に、本実施の形態3にかかる発光素子
の封止方法について説明する。図15〜図20は、本実
施の形態3にかかる発光素子の封止方法における一連の
封止工程をも示している。
【0082】先ず、図15に示すように、本体部41の
搭載面45に、電極44及び45を設けて発光素子46
を搭載し、更にワイヤーボンド等の必要な工程を実施す
る。次いで、図16に示すように、本体部41に蓋部4
2を取り付けて溝46を形成する。
【0083】次に、図17及び図18に示すように、溝
47の開口を上方に向け、溝47の底面が水平状態とな
るようにして、接着剤50を溝47に充填し、硬化させ
る。溝47は水平状態に維持されているため、本実施の
形態3においても接着剤50の厚みむらの発生は抑制さ
れている。接着剤50としては、実施の形態1と同様
に、紫外線硬化性の樹脂が用いられており、硬化は紫外
線の照射により行われている。
【0084】ところで、接着剤50が溝48や60へと
流出すると、溝48や60に充填された接着剤に厚みむ
らが生じてしまう場合がある。このため、本実施の形態
3においては、接着剤50においては粘度が調整されて
おり、図18に示すように庇部53又は54と段差46
との間に生じる表面張力によって接着剤50が溝48や
46に流出しないようになっている。
【0085】次に、図19(a)に示すように、溝49
の開口が上方を向き、溝49の底面が水平状態となるよ
うに、本体部41と蓋部42とを90度回転させ、接着
剤52を溝49に充填し、硬化させる。このときも上記
と同様に接着剤52の厚みむらの発生は抑制されてい
る。また、接着剤52は接着剤50と同程度の粘度に調
整されており、接着剤52の溝48や溝60への流出は
抑制されている。接着剤52も熱硬化性の樹脂であるた
め、硬化は上記と同様に紫外線の照射によって行われて
いる。
【0086】その後、図19(b)に示すように、溝4
8の開口が上方を向き、溝48の底面が水平状態になる
ように、更に本体部41と蓋部42とを90度回転さ
せ、接着剤51を溝48に充填し、硬化させる。このと
きも上記と同様に接着剤51の厚みむらの発生は抑制さ
れている。また、接着剤50と接着剤52とは既に硬化
しており、接着剤51が溝47や溝49へと流出するこ
とはないと言える。このため、接着剤51の粘度は接着
剤50や接着剤52よりも低粘度に調整されている。接
着剤51も熱硬化性の樹脂であるため、硬化は上記と同
様に紫外線の照射によって行われている。
【0087】最後に、溝48の反対側に位置する溝60
(図19(a)及び図20参照)に対しても、溝48と
同様にして接着剤61(図20参照)を充填し、硬化さ
せる。接着剤61としては接着剤51と同様のものが用
いられている。
【0088】なお、本実施の形態3においては、接着剤
50、52、51、61の順で充填・硬化を行っている
が、これに限定されるものではない。また、接着剤とし
ては全て紫外線硬化性の樹脂が用いられているが、これ
に限定されず、熱硬化性の樹脂を用いることもできる。
更に、接着剤の粘度は、それが充填される溝と隣接する
溝に流出しないように設定すれば良く、全部の接着剤の
粘度が同じであっても良い。
【0089】このように、本実施の形態3にかかる発光
素子用パッケージ及び発光素子の封止方法を用いても、
実施の形態1と同様に、気密封止性の低下や接着剤の流
失の抑制を図ることができる。また、本実施の形態にお
いても接着剤の選択の幅を広げることができる。更に、
本実施の形態3によれば、発光素子を上側からだけでな
く、横側からも見ることができ、取り付け位置の確認が
容易になるという効果を有することができる。
【0090】
【発明の効果】以上のように、本発明にかかる発光素子
用パッケージ及び発光素子の封止方法によれば、従来の
ように接着剤はパッケージの内部に接しておらず、又パ
ッケージを構成する本体部と蓋部との接合部分を完全に
接着剤で封止することができる。更に、従来に比べ、封
止に用いる接着剤の厚みむらを抑制できる。このため、
気密封止性の低下を抑制しつつ、発光素子を気密に封止
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態1にかかる発光素子用パッケージ
を構成する本体部と蓋部とを示す斜視図
【図2】図1に示す本体部に蓋部を取り付けた状態を示
す斜視図
【図3】図2に示す本体部と蓋部とを接着した状態を示
す斜視図
【図4】図2に示す本体部と蓋部とを接着した状態を示
す斜視図
【図5】本実施の形態2にかかる発光素子用パッケージ
を構成する本体部と蓋部とを示す斜視図
【図6】図5に示す本体部に第1の蓋部を取り付けた状
態を示す斜視図
【図7】図5に示す第1の蓋部を取り付けられた本体部
を開口側から見た正面図
【図8】図5に示す第1の蓋部を取り付けられた本体部
を図7に示す線A−Aで切断した断面図
【図9】図5に示す本体部と第1の蓋部とを接着した状
態を示す斜視図
【図10】図9に示す本体部と第1の蓋部とを示す断面
【図11】図9に示す第1の蓋部が接着された本体部に
第2の蓋部を取り付けた状態を示す斜視図
【図12】図9に示す本体部における第2の蓋部が取り
付けた部分を拡大して示す断面図
【図13】図9に示す第1の蓋部が接着された本体部に
第2の蓋部を接着した状態を示す斜視図
【図14】図13に示す本体部、第1の蓋部及び第2の
蓋部を示す断面図
【図15】本実施の形態3にかかる発光素子用パッケー
ジを構成する本体部と蓋部とを示す斜視図
【図16】図15に示す本体部に蓋部を取り付けた状態
を示す斜視図
【図17】図16に示す本体部と蓋部とを接着するため
の溝の一部に接着剤が充填された状態を示す斜視図
【図18】図17に示す溝の一部に接着剤が充填された
本体部と蓋部とを示す断面図
【図19】図17において接着剤が充填されていない溝
に接着剤が充填された状態を示す斜視図
【図20】図16に示す本体部と蓋部とを接着するため
の全ての溝に接着剤が充填された状態を示す断面図。
【図21】本体部と蓋部とが分離した状態にある従来の
半導体レーザのパッケージを示す斜視図
【図22】本体部と蓋部とが接合した状態にある従来の
半導体レーザのパッケージを示す斜視図
【符号の説明】
1、21、41 本体部 1a、21a、41a 基部 1b、21b、41b 側壁部 2、22、42 蓋部 22a 第1の蓋部 22b 第2の蓋部 3、23 上面支え部 4、24、34 側面支え部 5、45 搭載面 6、26、46、58 段差 7、8、27、28、47、48、49、60 溝 9、10、29、30、50、51、52、61 接着
剤 11 出射窓 12、32 開口 33 庇部 25 突起部 29 ノズル 35 第2の段差 36 空間 44、45 電極 46 発光素子 47 金ワイヤー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北岡 康夫 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5F041 DA07 DA61 DA74 DA76 5F073 EA29 FA27 FA29 FA30

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発光素子を搭載するための搭載面を有す
    る本体部と、前記本体部に取り付けられて前記発光素子
    を封止する蓋部とを有し、 前記蓋部の外周の全部又は一部には段差が設けられ、前
    記段差は前記蓋部を前記本体部に取り付けたときに前記
    本体部と溝を形成し、 前記溝には接着剤が充填され、前記接着剤によって前記
    前記本体部と前記蓋部とが接着されていることを特徴と
    する発光素子用パッケージ。
  2. 【請求項2】 前記発光素子が前記搭載面に平行に光を
    出射するものであり、前記本体部が前記搭載面の設けら
    れた基部と前記搭載面を囲む側壁部とで構成され、前記
    側壁部には前記発光素子から出射された光を通過させる
    ための開口が設けられている請求項1記載の発光素子用
    パッケージ。
  3. 【請求項3】 前記蓋部が、前記搭載面の上方を封止す
    る上面封止部と前記開口を封止する開口封止部とで構成
    されたL字形の断面形状を有するものであり、前記段差
    が前記蓋部の外周の全部に設けられている請求項2記載
    の発光素子用パッケージ。
  4. 【請求項4】 前記蓋部が、前記搭載面の上方を封止す
    る第1の蓋部と、前記開口を封止する第2の蓋部との二
    つの部材で構成されており、 前記段差が、第1の蓋部の外周に前記側壁部の内面と前
    記溝を形成するように設けられ、前記側壁部の内面に
    は、前記第1の蓋部の前記段差で形成される溝に充填さ
    れた接着剤の前記開口側への流出を止めるための突起部
    が設けられている請求項2に記載の発光素子用パッケー
    ジ。
  5. 【請求項5】 前記突起部の前記開口側に、前記開口に
    向けて下降する斜面が設けられている請求項4記載の発
    光素子用パッケージ。
  6. 【請求項6】 前記第2の蓋部が透明な材料で形成され
    ている請求項4に記載の発光素子用パッケージ。
  7. 【請求項7】 前記基部及び前記側壁部のうちいずれか
    一方又は両方に前記第2の蓋部の外周と第2の溝を形成
    するように第2の段差が設けられており、 前記第2の溝には接着剤が充填され、前記第2の溝に充
    填された接着剤によって前記本体部と前記第2の蓋部と
    が接着されている請求項4記載の発光素子用パッケー
    ジ。
  8. 【請求項8】 発光素子を、前記発光素子を搭載するた
    めの搭載面を有する本体部と、前記本体部と溝を形成す
    る段差が外周の全部又は一部に設けられた蓋部とによっ
    て封止する封止方法であって、 前記発光素子を前記本体部の搭載面に搭載する工程と、 前記本体部に前記蓋部を取り付けて前記溝を形成する工
    程と、 前記溝の開口を上方に向け、且つ、前記溝の底面が水平
    状態となるようにして、前記溝に接着剤を充填し、前記
    接着剤を硬化させる工程とを少なくとも有することを特
    徴とする発光素子の封止方法。
  9. 【請求項9】 前記本体部が、前記搭載面の設けられた
    基部と、前記搭載面を囲み、且つ、開口を有する側壁部
    とで構成され、前記蓋部が、前記搭載面の上方を封止す
    る上面封止部と前記開口を封止する開口封止部とで構成
    され、前記段差が、前記側壁部と前記溝を形成するよう
    に、前記上面封止部の外周と前記開口封止部の外周とに
    設けられており、 前記発光素子の前記搭載面への搭載が、前記発光体から
    出射された光が前記開口を通過するように行われてお
    り、 前記接着剤の充填及び硬化が、前記上面封止部における
    前記段差で形成された溝及び前記開口封止部における前
    記段差で形成された溝のうちどちらか一方に対して行わ
    れた後、残りの一方に対して行われる請求項8記載の発
    光素子の封止方法。
  10. 【請求項10】 前記上面封止部における前記段差で形
    成された溝に充填される接着剤の成分と、前記開口封止
    部における前記段差で形成された溝に充填される接着剤
    の成分とが異なっている請求項9記載の発光素子の封止
    方法。
  11. 【請求項11】 前記開口封止部における前記段差で形
    成された溝に充填される接着剤の粘度が、前記上面封止
    部における前記段差で形成された溝に充填される接着剤
    の粘度よりも小さくなっている請求項9記載の発光素子
    の封止方法。
  12. 【請求項12】 前記本体部が、前記搭載面の設けられ
    た基部と、前記搭載面を囲み、且つ、開口を有する側壁
    部とで構成され、前記蓋部が前記搭載面の上方を封止す
    る第1の蓋部と前記開口を封止する第2の蓋部との二つ
    の部材で構成され、前記段差が第1の蓋部の外周にのみ
    前記側壁部と前記溝を形成するように設けられ、前記基
    部及び前記側壁部のうちいずれか一方又は両方に前記第
    2の蓋部の外周と第2の溝を形成するように第2の段差
    が設けられており、 前記発光素子の搭載面への搭載が、前記発光体から出射
    された光が前記開口を通過するように行われており、 前記第2の蓋部を前記本体部に取り付けて前記第2の溝
    を形成する工程と、 前記第2の溝の底面を上方に向け、且つ、前記第2の溝
    が水平状態となるようにして、前記第2の溝に接着剤を
    充填し、前記接着剤を硬化させる工程とを更に有してい
    る請求項8記載の発光素子の封止方法。
  13. 【請求項13】 前記溝に充填する接着剤の成分と、前
    記第2の溝に充填する接着剤の成分とが異なっている請
    求項12記載の発光素子の封止方法。
  14. 【請求項14】 前記第2の溝に充填する接着剤の粘度
    が、前記溝に充填する接着剤の粘度よりも小さくなって
    いる請求項12記載の発光素子の封止方法。
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