JP3415468B2 - 光半導体装置 - Google Patents

光半導体装置

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JP3415468B2 JP03359699A JP3359699A JP3415468B2 JP 3415468 B2 JP3415468 B2 JP 3415468B2 JP 03359699 A JP03359699 A JP 03359699A JP 3359699 A JP3359699 A JP 3359699A JP 3415468 B2 JP3415468 B2 JP 3415468B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は発光素子と受光素子
等の光素子と、この光素子に光結合される光伝送用の光
ファイバとを備える光半導体装置に関し、特に光ファイ
バの実装構造に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の光半導体装置は、ケース内に光
素子を搭載後、光ファイバを前記光素子に対して光軸合
わせした状態でケースに固着し、その上で光素子と光フ
ァイバの光結合領域を気密封着する構成がとられてい
る。ところで、光ファイバは、ガラスで構成される芯線
をポリエチレンからなる外被で被覆した構成がとられて
いるため、外被は熱に弱く、外被の部分をケースに固着
したのでは熱によって固着状態が劣化され、光素子に対
する光軸位置にずれが生じる。このため、従来から、外
被を除去して芯線を露呈し、この芯線をケースに固着す
る構造が提案されている。しかしながら、芯線は極めて
細く、しかも機械的な強度が低いために、従来では、補
強用の金属キャピラリや金属フェルールを用いた実装構
造が用いられている。この構造では、光半導体装置を構
成するための部品点数が多く、かつその組立工数も多い
ために光半導体装置が高コストになる。
【0003】このような部品点数を削減することを目的
に、光ファイバを光硬化樹脂、例えば紫外線硬化樹脂で
ケースに固着する構造が提案されている。例えば、特開
平8−335744号公報には、光ファイバの芯線を紫
外線硬化樹脂を用いてガラス、プラスチック、シリコ
ン、樹脂、セラミック等からなる光ファイバ支持部材に
取着し、かつこの光ファイバ支持部材を紫外線硬化樹脂
によってケースに固着している。この構造では、金属キ
ャピラリや金属フェルールは不要となり、部品点数を削
減する上では有効であるが、特殊な加工が要求される光
ファイバ支持部材が必要であるとともに、光ファイバの
芯線を光ファイバ支持部材に設けられた細い穴内に挿入
する作業が必要であり、製造並びに組立の各作業工程を
簡略するという面では問題は残されている。
【0004】そこで、本発明者はこのような光ファイバ
支持部材を用いることなく、光ファイバの芯線を直接ケ
ースに固着することを考えた。そのため、ケースの一部
に光ファイバ芯線をガイドするための切り欠き、あるい
は溝を形成しておき、この切り欠きや溝内に光ファイバ
芯線を内挿し、紫外線硬化樹脂等の光硬化樹脂で固着す
るというものである。このように、すれば、予めケース
に搭載した光素子に対して光ファイバ芯線の光軸を位置
決めし、その状態で光ファイバ芯線を光硬化樹脂で固着
すればよく、部品点数の削減と同時に組立の作業工数を
削減でき、極めて低コストな光半導体装置が実現でき
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この光
半導体装置を、光硬化樹脂として紫外線硬化樹脂を用い
て試作してその性能評価を行ったところ、次のような問
題が生じることが明らかにされた。先ず、紫外線硬化樹
脂で光ファイバ芯線を固着するが、紫外線硬化樹脂は紫
外線の吸収性が高いため、厚さが0.4mmを越えると
下層の紫外線硬化樹脂にまで充分な光量の紫外線が到達
されなくなり、充分な硬化が得られず、光ファイバ芯線
の固着強度が不充分なものとなり易い。特に、光ファイ
バ芯線が内挿されている切り欠きや溝内の紫外線硬化樹
脂の硬化が不充分なものとなる。また、外被から露呈さ
れた光ファイバ芯線の全体を覆うように紫外線硬化樹脂
で固着すると、紫外線硬化樹脂の樹脂量が多くなり、こ
の紫外線硬化樹脂を硬化させると、樹脂にクラックが入
り、固着強度が低下されてしまう。この場合、紫外線硬
化樹脂のシリカを充填材料として充填するとともに、そ
の量を変更して紫外線硬化樹脂のガラス転移温度以下の
熱膨張係数が7.7E−5/℃から1.0E−5/℃ま
で下げたが改善することは困難であった。ここで、熱膨
張係数を1.5E−5/℃より小さくした場合、紫外線
硬化樹脂の粘度が急激に高くなり充填性が損なわれ、未
充填による貫通孔が形成されるために、気密信頼性が損
なわれる不具合が確認された。さらに、光ファイバ芯線
が紫外線樹脂によって完全に覆われて固定された状態に
あるため、ケースあるいは光ファイバに加えられる応力
によって光ファイバ芯線がダメージを受け、光素子に対
する光軸ずれが生じて出力変動の要因となり、あるいは
高応力の場合には光ファイバ芯線が断線されて光半導体
装置の不良の要因となる。
【0006】本発明の目的は、組立工数を削減する一方
で、光硬化樹脂による光ファイバ芯線の固着強度を高
め、かつ光硬化樹脂におけるクラックの発生防止や光フ
ァイバ芯線における応力緩和を可能にした信頼性の高い
光半導体装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の光半導体装置
は、ケースと、前記ケースの上面に凹設されたキャビテ
ィ内に固着されたヒートシンクと、前記キャビティ内に
搭載された光素子と、前記ヒートシンクの表面に設けら
れた断面がV字状の光ファイバ芯線ガイド溝と、前記キ
ャビティに臨む前記ケースの上面に形成された光ファイ
バ芯線気密封着用の凹部と、前記光ファイバ芯線気密封
着用の凹部に連続して前記ケースの上面に形成された光
ファイバ固定用の凹部と、一端部において光ファイバ芯
線が露呈され、露呈された光ファイバ芯線が前記光ファ
イバ芯線ガイド溝ないし光ファイバ芯線気密封着用の凹
部にわたって配設されかつその外被が前記光ファイバ固
定用の凹部に配設される光ファイバと、前記光ファイバ
芯線ガイド溝、光ファイバ芯線気密封着用の凹部、前記
光ファイバ固定用の凹部のそれぞれに充填される光硬化
樹脂と、前記光硬化樹脂を硬化する光を透過可能で前記
光ファイバ芯線ガイド溝及び光ファイバ芯線気密封着用
の凹部を覆うように前記光硬化樹脂の表面層に配設され
かつ硬化された前記光硬化樹脂と一体化された透明板
と、前記ケース上面の前記キャビティの周囲に塗布され
た光硬化樹脂により前記キャビティを覆うように前記ケ
ースの上面に固着される気密封着用キャップとを備える
ことを特徴とする
【0008】本発明の光半導体装置の好ましい構成とし
ては、ケースと、前記ケースの上面に凹設されたキャビ
ティ内に固着されたヒートシンクと、前記キャビティ内
に搭載された光素子と、前記ヒートシンクの表面に設け
られた断面がV字状の光ファイバ芯線ガイド溝と、前記
キャビティに臨む前記ケースの上面に形成された光ファ
イバ芯線気密封着用の凹部と、前記光ファイバ芯線気密
封着用の凹部に連続して前記ケースの上面に形成された
光ファイバ固定用の凹部と、一端部において光ファイバ
芯線が露呈され、露呈された光ファイバ芯線が前記光フ
ァイバ芯線ガイド溝ないし光ファイバ芯線気密封着用の
凹部にわたって配設されかつその外被が前記光ファイバ
固定用の凹部に配設される光ファイバと、前記光ファイ
バ芯線ガイド溝、光ファイバ芯線気密封着用の凹部、前
記光ファイバ固定用の凹部のそれぞれに充填される光硬
化樹脂と、前記光硬化樹脂を硬化する光を透過可能で前
記光ファイバ芯線ガイド溝及び光ファイバ芯線気密封着
用の凹部を覆うように前記光硬化樹脂の表面層に配設さ
れかつ硬化された前記光硬化樹脂と一体化された透明板
と、前記ケース上面の前記キャビティの周囲に塗布され
た光硬化樹脂により前記キャビティを覆うように前記ケ
ースの上面に固着される気密封着用キャップとを備える
構成である。
【0009】この場合に、前記光素子として発光素子と
受光素子がそれぞれ搭載され、前記光ファイバとして各
一端部が前記発光素子と受光素子のそれぞれに対向配置
される2本の光ファイバを備え、前記2本の光ファイバ
の各光ファイバ芯線が前記ヒートシンクの表面に設けら
れた2本の光ファイバ芯線ガイド溝のそれぞれにおいて
前記光硬化樹脂及び透明板により固着される構成として
もよい。また、前記気密封着用キャップは、前記キャビ
ティを覆う領域に遮光膜が形成されていてもよい。さら
には、前記光素子として光半導体変調素子、または光半
導体増幅素子が搭載され、前記光ファイバとして前記光
素子の入射側と前記光素子の出射側にそれぞれに対向配
置される2本の光ファイバを備え、前記光ファイバの各
光ファイバ芯線が前記ヒートシンクの表面に設けられた
2本の光ファイバ芯線ガイド溝のそれぞれにおいて前記
光硬化樹脂及び透明板により固着される構成としてもよ
い。この場合、前記入射側と出射側の前記2本の光ファ
イバは、前記光素子を挟んで直線上に配置した構成とす
ることが好ましい。また、本発明においては、前記光硬
化樹脂は紫外線硬化樹脂であり、前記透明板は紫外線が
透過可能なガラス板であることが好ましい。
【0010】ここで、前記光素子として発光素子と受光
素子がそれぞれ搭載され、前記光ファイバとして各一端
部が前記発光素子と受光素子のそれぞれに対向配置され
る2本の光ファイバを備え、前記2本の光ファイバの各
光ファイバ芯線が前記ヒートシンクの表面に設けられた
2本の光ファイバ芯線ガイド溝のそれぞれにおいて前記
光硬化樹脂及び透明板により固着される構成とする。ま
た、前記気密封着用キャップは、前記キャビティを覆う
領域に遮光膜が形成される。前記光素子として光半導体
変調素子、または光半導体増幅素子が搭載され、前記光
ファイバとして前記光素子の入射側と前記光素子の出射
側にそれぞれに対向配置される2本の光ファイバを備
え、前記光ファイバの各光ファイバ芯線が前記ヒートシ
ンクの表面に設けられた2本の光ファイバ芯線ガイド溝
のそれぞれにおいて前記光硬化樹脂及び透明板により固
着される構成とする。この場合、前記入射側と出射側の
前記2本の光ファイバは、前記光素子を挟んで直線上に
配置される。また、前記光硬化樹脂は紫外線硬化樹脂で
あり、前記透明板は紫外線が透過可能なガラス板である
ことが好ましい。本発明においては、光ファイバ、特に
光ファイバ芯線をケースないしヒートシンクに対して
硬化樹脂を用いて直接的に固定することで、光ファイバ
芯線を保持するために特殊な加工が必要とされる部材は
不要となる。また、光ファイバ芯線を光硬化樹脂と透明
板とで固着する構成であるため、透明板の体積分だけ光
硬化樹脂の体積を低減しても、要求される充分な強度を
確保することができ、しかも樹脂量の低減によってクラ
ックの発生も少なくなる。さらに、透明板は光硬化樹脂
を硬化する光を透過する特性であるため、透明体の下側
に存在する光硬化樹脂に対しても充分な光を照射するこ
とが可能なり、光硬化樹脂を下層にまでわたって充分に
硬化でき、光ファイバ芯線の固定強度をさらに高めるこ
とが可能となる。さらに、光ファイバ芯線をケースに対
して長さ方向に所要の間隔をおいて固着することで、ケ
ースないし光ファイバに加えられた応力が、この光ファ
イバ芯線の固着部分の間において吸収され、光ファイバ
芯線における応力の影響が抑制される。
【0011】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態を図面を
参照して説明する。図1は本発明の第1の実施形態の平
面図であり、図2〜図5はそれぞれ図1のX−X線、A
−A線、B−B線、C−C線の各断面図である。また、
図6は主要部分を分解した状態の概略斜視図である。こ
れらの図において、光ファイバ10はガラス等で構成さ
れる光ファイバ芯線11と、この光ファイバ芯線11を
被覆するポリエチレン樹脂等からなる外被12とで構成
されている。一方、この光ファイバ10の一端部が連結
支持されるケース101は矩形の板状をしたアルミナあ
るいは窒化アルミからなるセラミックで形成されてお
り、その上面の長手方向の一端寄りの領域には矩形のキ
ャビティ102が設けられている。前記キャビティ10
2の内底面には所要パターンのメタライズ103が形成
されており、このメタライズ103は前記ケース101
の側面にまで延長されて露呈されており、この露呈面に
外部導出リード104がAgCu合金でろう接されてい
る。また、前記キャビティ102に臨む前記ケース10
1の上面の他端側の位置には、光ファイバ芯線気密封着
用凹部105と、これに連続して光ファイバ固定用凹部
106が設けられている。前記光ファイバ芯線気密封着
用凹部105は中央部が低い階段状に形成されており、
その深く形成されている中央部分に光ファイバ芯線11
が内挿される寸法に構成される。また、前記光ファイバ
固定用凹部106は光ファイバ10の外被12が内挿可
能な寸法に形成されている。
【0012】前記ケース101のキャビティ102内に
は、シリコン板で形成されたヒートシンク107が内装
され、その底面においてAgペーストあるいはAuSn
ろう材108によって固着されている。前記ヒートシン
ク107は、その表面に所要パターンのメタライズ10
9が形成されるとともに、一端部領域を区画するように
幅方向にわたって凹溝110が形成されており、この凹
溝110で区画された一端部側のメタライズに発光ダイ
オードあるいはレーザダイオード等の発光素子111が
AuSn合金によってマウントされ、かつ発光素子11
1の電極と前記メタライズ109とがAu線112によ
ってワイヤボンディングされている。なお、前記ヒート
シンク107の表面には、前記発光素子111と前記光
ファイバ芯線気密封着用凹部105との間において直線
的に伸びる断面がV字状をした光ファイバ芯線ガイド溝
113が形成されている。また、前記キャビティ102
内の前記発光素子111に対向する隣接位置には、アル
ミナ等でブロック状に形成された受光モニタ素子用キャ
リア114がAgペーストあるいはAuSnろう材11
5によって固着されている。前記受光モニタ素子用キャ
リア114の一側面にフォトダイオード等の受光モニタ
素子116がAuSnろう材によってマウントされ、か
つ受光モニタ素子116の電極が前記受光モニタ素子用
キャリア114に設けられたメタライズにAu線117
によってワイヤボンディングされている。この受光モニ
タ素子116は、前記発光素子111で発光した光の一
部を受光するモニタとして構成されるものである。そし
て、前記ヒートシンク107と受光モニタ素子用キャリ
ア114の各メタライズはAu線118によって前記ケ
ース101のメタライズ103にワイヤボンディングさ
れており、これにより前記発光素子111及び受光モニ
タ素子116はそれぞれ前記外部導出リード104に電
気接続されることになる。
【0013】そして、前記ケース101の上面に設けら
れている光ファイバ固定用凹部106、光ファイバ芯線
気密封着用凹部105、ないし前記ヒートシンク107
の上面に設けられている光ファイバ芯線ガイド溝113
にわたって前記光ファイバ10が配設される。光ファイ
バ10は、その先端部においてポリエチレン外被12が
除去されて光ファイバ芯線11が露呈されており、この
露呈された光ファイバ芯線11が前記光ファイバ芯線ガ
イド溝113から光ファイバ芯線気密封着用凹部105
の領域にわたって配置され、外被12の部分が前記光フ
ァイバ固定用凹部106に配置される。また、このと
き、光ファイバ芯線11の先端部11aは円錐状に形成
され、かつその先端面は球面に形成され、この先端面が
前記発光素子に所要の間隔で対向され、かつ発光素子1
11に対して光軸合わせされている。その上で、前記光
ファイバ芯線ガイド溝113の所要領域、ここでは前記
発光素子111に対向する側と反対側のヒートシンク1
07の上面のほぼ半分の領域と、前記光ファイバ芯線気
密封着用凹部105と、前記光ファイバ固定用凹部10
6のそれぞれに紫外線硬化樹脂119,120,121
が充填されている。さらに、前記光ファイバ芯線ガイド
溝113の前記紫外線硬化樹脂119の上面と、前記光
ファイバ芯線気密封着用凹部105の前記紫外線硬化樹
脂120の上に、紫外線を透過可能な光ファイバ芯線固
定用ガラス板122、光ファイバ芯線気密封着用ガラス
板123がそれぞれ載置されており、これらのガラス板
122,123と紫外線硬化樹脂119,120とによ
って前記光ファイバ芯線11を前記光ファイバ芯線ガイ
ド溝113及び光ファイバ芯線気密封着用凹部105内
に固定支持している。なお、前記各紫外線硬化樹脂11
9,120,121は、紫外線の照射によって硬化さ
れ、光ファイバ芯線11及び外被12をそれぞれヒート
シンク107,ケース101に固着している。さらに、
前記キャビティ102上には平板ガラスで構成される気
密封着用ガラスキャップ124が載置され、紫外線硬化
樹脂125により前記ケース101の上面に接着され、
前記キャビティ102内の気密封着が行われる。前記気
密封着用ガラスキャップ124は、図には示されないが
その周辺部を除く内面、あるいは外面に遮光膜が形成さ
れ、外光がキャビティ102内の発光素子111や受光
モニタ素子116に影響を与えないように構成されてい
る。
【0014】ここで、前記光半導体装置の製造方法につ
いて、説明する。図7は製造工程のフローチャートであ
り、シリコンで形成されたヒートシンク107のメタラ
イズ109上に発光素子111をマウントする。このマ
ウントの条件としては、例えば320℃,N2ガス雰囲
気中でヒートシンク107に発光素子111をAuSn
合金で接合する(S11)。また、受光モニタ素子11
6についても同様に、320℃,N2ガス雰囲気中で受
光モニタ素子用キャリア114に受光モニタ素子116
をAuSn合金で接合する(S12)。また、受光素子
116と受光モニタ素子用キャリア114のメタライズ
とをAu線117にてワイヤボンディングする(S1
3)。しかる上で、前記ヒートシンク107と受光モニ
タ素子用キャリア114をそれぞれケース101のキャ
ビティ102の内底面のメタライズ103にAgペース
トあるいはAuSnろう材により搭載する(S14)。
その上で、前記ヒートシンク107のメタライズ109
と発光素子111の間及びヒートシンク107とケース
101のメタライズ103間、さらに受光素子用キャリ
ア114とケース101のメタライズ103間をそれぞ
れAu線112,118でワイヤボンディングし、発光
素子111と受光モニタ素子116をそれぞれケース1
01の外部導出リード104に電気接続する(S1
5)。
【0015】ついで、先端部のポリエチレン外被12を
剥がした光ファイバ10を前記ケース101及びヒート
シンク107上に載置する。このとき、外被12はケー
ス101の光ファイバ固定用凹部106上に配置され、
また露呈された光ファイバ芯線11はケース101の光
ファイバ芯線気密封着用凹部105からヒートシンク1
07の光ファイバ芯線ガイド溝113の上にわたって配
置される。そして、光ファイバ芯線11を前記発光素子
111に対して光軸合わせする。しかる上で、前記光フ
ァイバ芯線ガイド溝113の所定領域に紫外線硬化樹脂
119を充填し、かつこの紫外線硬化樹脂119上にガ
ラス板122を載置した上で紫外線を照射して硬化させ
る。さらに、前記ケース上面の前記光ファイバ芯線気密
封着用凹部105に紫外線硬化樹脂120を充填し、ガ
ラス板123を載置した上で紫外線を照射して硬化させ
る。これにより、光ファイバ芯線11の固定を行う(S
16)。また、前記光ファイバ固定用凹部106に順次
紫外線硬化樹脂121を充填し、かつ、前記キャビティ
102の周囲に紫外線硬化樹脂125を塗布した上で、
キャビティ102上に気密封着用ガラスキャップ124
を載置し、紫外線を照射して紫外線硬化樹脂を硬化させ
る。これにより、光ファイバ10の外被12を固定し、
かつキャビティ102内の気密封着を完成させる(S1
7)。
【0016】前記した光ファイバ芯線の固定工程(S1
6)について、図8を参照して詳細に説明する。同図
(a)のように、ケース101と光ファイバ10を図外
の光ファイバ固定装置にセットし、光ファイバの露呈さ
れた光ファイバ芯線11を前記ケース101及びヒート
シンク107の光ファイバ芯線ガイド溝113上に配設
する。そして、発光素子111を発光動作させる一方
で、光ファイバ10の他端に光検出用のモニタを接続
し、このモニタでの光強度を観測しながら光ファイバ芯
線11の位置を微細に変化させる。これにより、光ファ
イバ芯線11が発光素子111に対してモニタ光が最大
となる光ファイバ芯線の長手方向の位置に光ファイバ芯
線11を位置決めし、図外の光ファイバ押さえにより光
ファイバ芯線11をヒートシンク107上に押圧保持す
る。次いで、ディスペンサにより前記光ファイバガイド
溝113に紫外線硬化樹脂119を塗布する。続いて、
同図(b)のように、前記紫外線硬化樹脂119の上か
ら光ファイバ芯線固定用ガラス板122を載置する。し
かる上で、ケース101の上面に対して光ファイバ芯線
11の長さ方向とこれと直交する方向のそれぞれ仰角4
5度の方向から120mW/cm2 の照度の紫外線(U
V光)を約60秒照射し、前記紫外線硬化樹脂119を
硬化する。このとき、紫外線の一部は前記光ファイバ芯
線固定用ガラス板122を透過して紫外線硬化樹脂11
9に照射されることになる。しかる上で、同図(c)の
ように、光ファイバ固定用凹部106内に紫外線硬化樹
脂121を数滴、ここでは3滴程塗布し、前記と同様な
条件で紫外線を照射する。これにより、紫外線硬化樹脂
121が硬化され、光ファイバ10はその外被12が光
ファイバ固定用凹部106内に仮固定される。その後、
製品を光ファイバ固定装置から取り出す。
【0017】次に、図7に示した気密封着工程(S1
7)について、図9を参照して詳細に説明する。同図
(a)のように、図外のディスペンサを用いて光ファイ
バ芯線気密封着用凹部105に紫外線硬化樹脂120を
塗布し、続いて同図(b)のようにその上に光ファイバ
芯線気密封着用ガラス板123を載置する。そして、同
図(c)のように、ケースの上方の三方から照度200
mW/cm2 で120秒(60秒×2)の紫外線照射を
行い、紫外線硬化樹脂120を硬化させる。これによ
り、光ファイバ芯線11を挿通させている光ファイバ芯
線気密封着用凹部105が紫外線硬化樹脂120と光フ
ァイバ芯線気密封着用ガラス板123によって封着され
ることになる。次いで、同図(d)のように、前工程で
光ファイバ10の外被12を仮固定した光ファイバ固定
部106と、ケース101の上面のキャビティ102の
周囲にそれぞれ紫外線硬化樹脂121,125を塗布
し、かつ前記キャビティ102上に気密封着用ガラスキ
ャップ124を載置し上で、環境をN2 ガス雰囲気と
し、(b)と同様な条件で紫外線照射を行ない、紫外線
硬化樹脂121を硬化する。これにより、光ファイバ1
0は光ファイバ固定用凹部106において固定され、か
つキャビティ102内の発光素子111、受光モニタ素
子116及び光ファイバ芯線11は気密封着用ガラスキ
ャップ124によって気密封着されることになり、本発
明の光半導体装置が完成される。
【0018】このように、この第1実施形態の光半導体
装置では、光ファイバ芯線11をケース101ないしヒ
ートシンク107に対して紫外線硬化樹脂119,12
0を用いて直接的に固定しているため、光ファイバ芯線
を保持するために特殊な加工が必要とされる部材は不要
となり、製造及び組立の作業工数を削減することが可能
となる。また、光ファイバ芯線11をヒートシンク10
7に固定するための紫外線硬化樹脂119の上に光ファ
イバ芯線固定用ガラス板122を載置し、硬化された紫
外線硬化樹脂119と光ファイバ芯線固定用ガラス板1
22とで光ファイバ芯線11を光ファイバ芯線ガイド溝
113内に固定しているため、光ファイバ芯線固定用ガ
ラス板122の体積分だけ紫外線硬化樹脂119の体積
を低減しても、光ファイバ芯線11を固定するために要
求される充分な強度を確保することができる。そして、
この紫外線硬化樹脂119の上層領域に配置される光フ
ァイバ芯線固定用ガラス板122は紫外線を透過する特
性であるため、紫外線硬化樹脂119を硬化する際の紫
外線の照射に際しては、光ファイバ芯線固定用ガラス板
122の下側に存在する紫外線硬化樹脂119に対して
も充分な紫外線を照射することが可能なり、紫外線硬化
樹脂119を下層にまでわたって充分に硬化することが
可能となり、光ファイバ芯線11の固定強度をさらに高
めることが可能となる。また、光ファイバ芯線固定用ガ
ラス板122によって、前記したように紫外線硬化樹脂
119の全体量を低減することが可能となり、光ファイ
バ芯線11に加えられる応力による紫外線硬化樹脂11
9でのクラックの発生を抑制し、光ファイバ芯線11の
固定強度をさらに高めることも可能となる。また、この
実施形態では、キャビティ102内における光ファイバ
芯線11のヒートシンク107での固定部分と、ケース
101における光ファイバ芯線気密封着用凹部105に
おける固定部分との間に、光ファイバ芯線11が露呈状
態で延長されている部分が存在するために、ケース10
1ないし光ファイバ10に加えられた応力は、この光フ
ァイバ芯線11の露呈部分において吸収され、光ファイ
バ芯線11における応力の影響を抑制する。ここで、図
5の拡大図に示すように、光ファイバ芯線11はヒート
シンク107の光ファイバ芯線ガイド溝113内に押圧
した状態で紫外線硬化樹脂119をディスペンス供給
し、光ファイバ芯線固定用ガラス板122を載置し、紫
外線硬化樹脂119を硬化して固定するため、光ファイ
バ芯線11は光ファイバ芯線ガイド溝113に略接する
状態となり、光ファイバ芯線11とヒートシンク107
との間には紫外線硬化樹脂119が侵入しないか、もし
くは、極微量しか侵入しない。そのため、紫外線硬化樹
脂の熱膨張係数や吸湿による膨張の影響による発光素子
111,受光素子116と光ファイバ芯線11との光軸
ずれを防止できる。すなわち、ガラス板112は光ファ
イバが固定できる形状であれば良いため、溝の形成等が
不要な単純な平板形状とすることができ、ガラス板12
2の低コスト化も可能となる。
【0019】一方、前記キャビティ102につながる、
光ファイバ芯線気密封着用凹部105においても、同様
に紫外線硬化樹脂120と、その上に載置された光ファ
イバ芯線気密封着用ガラス板123とで光ファイバ芯線
11が固定されており、光ファイバ芯線気密封着用ガラ
ス板123による紫外線硬化樹脂120の体積の削減と
紫外線の透過作用により、光ファイバ芯線11の固定強
度が高められる。また、紫外線硬化樹脂120における
クラックの発生も防止でき、高い気密封着効果が得られ
る。さらに、この光ファイバ芯線気密封着用凹部105
に連続して光ファイバ固定用凹部106が形成され、か
つこの光ファイバ固定用凹部106内には光ファイバの
外被12を固定するための紫外線硬化樹脂121が充填
されているため、光ファイバの外被12のポリエチレン
と紫外線硬化樹脂121との密着性によって光ファイバ
10の固定強度が高められるとともに、この光ファイバ
固定用凹部106内に充填された紫外線硬化樹脂121
によっても前記光ファイバ芯線気密封着用凹部105で
の気密性が高められることになる。また、ケースの10
1上面に紫外線硬化樹脂125で固着される気密封着用
ガラスキャップ124においても、紫外線硬化樹脂12
5を硬化させるための紫外線の照射時には、紫外線は気
密封着用ガラスキャップ124を透過して紫外線硬化樹
脂125に照射されるため、充分な硬化が可能となり、
気密封着効果が高められることになる。
【0020】因みに、光ファイバのベルコア試験の規格
(TA−NWT−000983)である1Kgf×5秒
×3回に対して、本実施形態の光半導体装置では、1.
2Kgf×5秒×3回以上の特性であり、規格を充分に
満足するものが得られた。また、温度サイクル(温度8
5℃,湿度85%で2000時間)後の出力変動率(光
軸のずれ)についても、規格の±10%に対して、前記
実施形態の光半導体装置では6%であり、この点でも規
格を満足するものが得られている。さらに、レッドチェ
ックを行ったところ、光ファイバ芯線封着部では、リー
クの発生は生じていないことが確認された。なお、紫外
線硬化樹脂119,120,121は、紫外線の光透過
性が良好なシリカからなる充填剤が添加され、紫外線硬
化樹脂のガラス転移温度以下における線膨張係数が5.
0E−5/℃から1.5E−5/℃の範囲となることが
好ましい。紫外線硬化樹脂の充填剤量が多く前記線膨張
係数が1.5E−5/℃より小さくなると、硬化前の紫
外線硬化樹脂の粘度が著しく高くなり、樹脂充填性を損
ね、光ファイバ固定用凹部106の未充填による保持強
度低下、光ファイバ芯線封着用凹部105の未充填によ
る貫通性が生じ易く、気密性を損ね、あるいは、気密封
着用ガラスキャップ124の気密封着用紫外線硬化樹脂
125の塗布作業性が悪くなり、作業工数がかかるばか
りでなく、未充填による気密性損傷を生じ易いといった
不具合が生じ易くなる。また、紫外線硬化樹脂の充填剤
量が少なく前記線膨張係数が5.0E−5 /℃より大き
くなると、硬化前の紫外線硬化樹脂の粘度が著しく低く
なり、図5の拡大図に示すヒートシンク107に形成さ
れ光ファイバガイド溝113と光ファイバ芯線11との
間の隙間部に紫外線硬化樹脂119の分離した樹脂成分
が毛細管現象などにより侵入充填される。こうした充填
剤と分離した紫外線硬化樹脂の樹脂成分は、熱膨張係数
が大きい(約7.7E−5/℃)ため、光半導体装置の
使用される環境下における温度差により膨張収縮し光フ
ァイバ芯線11のヒートシンク107との相対位置が微
妙に変化(サブミクロンオーダ)し、結果として、光フ
ァイバ芯線11と発光素子111と光軸位置関係が変化
する。こうした光ファイバ芯線11と発光素子111と
の光軸位置変化は、光半導体装置の光出力変動の要因と
なる。
【0021】図10は本発明の第2の実施形態の平面図
であり、図11〜図15はそのX1−X1線,X2−X
2線、A1−A1線、B1−B1線、C1−C1線の各
断面図である。これらの図において、前記第1の実施形
態と等価な部分には同一符号を付してある。この第2の
実施形態ではケース101内に発光素子111と受光素
子126が搭載されるとともに、これら発光素子111
と受光素子126のそれぞれに対応する2本の光ファイ
バ10A,10Bがケース101に固着され、一方の発
光用光ファイバ10Aを通して光信号を出射し、他方の
受光用光ファイバ10Bを通して光信号を受信する光半
導体装置に適用した例を示している。第1の実施形態と
同様にケース101は矩形の板状をしたアルミナあるい
は窒化アルミからなるセラミックで形成されており、そ
の上面の長手方向の一端寄りの領域には矩形のキャビテ
ィ102が設けられている。前記キャビティ102の内
底面には所要パターンのメタライズ103が形成されて
おり、このメタライズ103には前記ケースの側面に配
設されている外部導出リード104がAgCu合金でろ
う接されている。また、前記キャビティ102に臨む前
記ケース101の上面の他端側には、光ファイバ芯線気
密封着用凹部105と、これに連続して光ファイバ固定
用凹部106が設けられている。前記光ファイバ芯線気
密封着用凹部105は断面形状が中央部が深い階段状に
形成されており、その中央部の深い部分はここでは2本
の光ファイバ芯線が並列状態で内挿される寸法に構成さ
れる。また、前記光ファイバ固定用凹部106は2本の
光ファイバ10A,10Bの外被が並列状態で内挿可能
な寸法に形成されている。
【0022】前記キャビティ102内には、シリコン板
で形成されたヒートシンク107が内装され、その底面
においてAgペーストあるいはAuSnろう材108に
よって固着されている。前記ヒートシンク107は、そ
の表面に所要パターンのメタライズ109が形成される
とともに、一端部領域を区画するように幅方向にわたっ
て凹溝110が形成されており、この凹溝110で区画
された一端部側のメタライズ109に発光ダイオードあ
るいはレーザダイオード等の発光素子111がAuSn
合金によってマウントされ、かつ発光素子111の電極
と前記メタライズ109とがAu線112によってワイ
ヤボンディングされている。また、前記キャビティ10
2内の前記発光素子111に対向する隣接位置には、ア
ルミナ等でブロック状に形成された受光モニタ素子用キ
ャリア114と受光素子用キャリア127がAgペース
トあるいはAuSnろう材115,128によって固着
されている。前記受光モニタ素子用キャリア114の一
側面にはフォトダイオード等の受光モニタ素子116が
AuSnろう材によってマウントされ、かつ受光モニタ
素子116の電極が受光素子用キャリア114に設けら
れたメタライズにAu線117によってワイヤボンディ
ングされている。同様に、前記受光素子用キャリア12
7の一側面にフォトダイオード等の受光素子126がA
uSnろう材によってマウントされ、かつ受光素子12
6の電極が受光素子用キャリア127に設けられたメタ
ライズにAu線129によってワイヤボンディングされ
ている。そして、前記ヒートシンク107と受光モニタ
素子用キャリア114及び受光素子用キャリア127の
各メタライズはAu線118によって前記ケースのメタ
ライズにワイヤボンディングされており、これにより前
記発光素子111及び受光素子126及び受光モニタ素
子116はそれぞれ前記外部導出リード104に電気接
続されることになる。
【0023】また、前記ヒートシンク107の表面に
は、前記発光素子111及び受光素子126と前記光フ
ァイバ芯線気密封着用凹部105との間にそれぞれ直線
的に伸びる断面がV字状をした2本の光ファイバ芯線ガ
イド溝113A,113Bが形成されている。そして、
前記ケース101の上面に設けられている光ファイバ固
定用凹部106、光ファイバ芯線気密封着用凹部10
5、ないし前記ヒートシンク107の上面に設けられて
いる2本の光ファイバ芯線ガイド溝113A,113B
にわたって発光用光ファイバ10Aと受光用光ファイバ
10Bが並行状態に配設される。各光ファイバ10A,
10Bは、その先端部のポリエチレン外被12A,12
Bが除去されて光ファイバ芯線11A,11Bが露呈さ
れており、この露呈された光ファイバ芯線11A,11
Bが前記光ファイバ芯線ガイド溝113A,113Bか
ら光ファイバ芯線気密封着用凹部105の領域にわたっ
て配置され、外被部分12A,12Bが前記光ファイバ
固定用凹部106に配置される。ここで、発光用光ファ
イバ10Aの光ファイバ芯線11Aの先端部は円錐状に
形成され、かつその先端面は球面に形成され、この先端
面が前記発光素子111に所要の間隔で対向され、かつ
発光素子111に対して光軸合わせされている。一方、
前記受光用光ファイバ10Bの光ファイバ芯線11Bの
先端部は光軸に対して傾斜されたテーパ状に形成され、
そのテーパ状先端面が前記受光素子126に所要の間隔
で対向され、かつ受光素子126に対して光軸合わせさ
れている。
【0024】その上で、前記光ファイバ芯線ガイド溝1
13A,113Bの所要領域、ここでは前記発光素子1
11に対向する側と反対側のヒートシンク107上面の
ほぼ半分の光ファイバ芯線ガイド溝113A,113B
を含む領域と、前記受光素子126に対向する一端側の
光ファイバ芯線ガイド溝113Bの領域に紫外線硬化樹
脂119,130が充填されている。また、同様に前記
光ファイバ芯線気密封着用凹部105と、前記光ファイ
バ固定用凹部106のそれぞれに紫外線硬化樹脂12
0,121が充填されている。さらに、前記光ファイバ
芯線ガイド溝113A,113Bの前記した2箇所の紫
外線硬化樹脂119,130の上面と、前記光ファイバ
芯線気密封着用凹部105の前記紫外線硬化樹脂120
の上に、紫外線を透過可能な光ファイバ芯線固定用ガラ
ス板122,131、光ファイバ芯線気密封着用ガラス
板123がそれぞれ載置されている。そして、前記各紫
外線硬化樹脂に対して紫外線の照射を行って硬化させる
ことにより、前記各ガラス板122,131と紫外線硬
化樹脂119,130とによって前記発光用光ファイバ
10Aと受光用光ファイバ10Bの各光ファイバ芯線1
1A,11Bを前記光ファイバ芯線ガイド溝113A,
113Bに固定支持し、同様に前記ガラス板123と紫
外線硬化樹脂120とによって各光ファイバ芯線11
A,11Bを光ファイバ芯線気密封着用凹部105内に
固定支持し、かつその封着を行っている。また、光ファ
イバ固定用凹部106内の紫外線硬化樹脂121によっ
て各光ファイバ10A,10Bの外被12A,12Bの
固定を行っている。また、前記キャビティ102上には
平板ガラスで構成される気密封着用ガラスキャップ12
4が載置され、紫外線硬化樹脂125により前記ケース
101の上面に接着され、前記キャビティ102内の気
密封着が行われる。前記気密封着用ガラスキャップ12
4はその周辺部を除く内面、あるいは外面に図外の遮光
膜が形成され、外光がキャビティ102内の発光素子1
11や受光素子126に影響を与えないように構成され
ている。
【0025】この第2の実施形態の光半導体装置の製造
方法は、前記第1の実施形態の光半導体装置とほぼ同じ
であるのでその説明は省略する。ただ、この実施形態で
は、受光素子126及び受光用光ファイバ10Bをケー
ス101に対して組み立てる工程が必要であり、受光素
子126の組立は前記受光モニタ用素子116の組立と
同様に行うことができ、受光用光ファイバ10Bの組み
立ては、発光用としての前記第1の実施形態の光ファイ
バ10の組み立てと同時に行えばよい。
【0026】この第2実施形態の光半導体装置において
は、発光用光ファイバ10Aと受光用光ファイバ10B
の各光ファイバ芯線11A,11Bをケース101ない
しヒートシンク107に対して紫外線硬化樹脂119,
120,121,130を用いて直接的に固定している
ため、各光ファイバ芯線11A,11Bを保持するため
に特殊な加工が必要とされる部材は不要となり、製造及
び組立の作業工数を削減することが可能となる。また、
光ファイバ芯線11A,11Bをヒートシンク107に
固定するための紫外線硬化樹脂119,130の上に光
ファイバ芯線固定用ガラス板122,131を載置し、
硬化された紫外線硬化樹脂119,130と光ファイバ
芯線固定用ガラス板122,131とで光ファイバ芯線
11A,11Bを光ファイバ芯線ガイド溝113A,1
13B内に固定しているため、光ファイバ芯線固定用ガ
ラス板122,131の体積分だけ紫外線硬化樹脂11
9,130の体積を低減しても、光ファイバ芯線の固定
に要求される充分な強度を確保することができる。そし
て、これらの紫外線硬化樹脂119,130の上層領域
に配置される光ファイバ芯線固定用ガラス板122,1
31は紫外線を透過する特性であるため、紫外線硬化樹
脂を硬化する際の紫外線の照射に際しては、各ガラス板
122,131の下側に存在する紫外線硬化樹脂11
9,130に対しても充分な紫外線を照射することが可
能となり、これら紫外線硬化樹脂を下層にまでわたって
充分に硬化することが可能となり、光ファイバ芯線11
A,11Bの固定強度をさらに高めることが可能とな
る。また、光ファイバ芯線固定用ガラス板122,13
1によって、前記したように紫外線硬化樹脂119,1
30の全体量を低減することが可能となり、光ファイバ
芯線11A,11Bに加えられる応力による紫外線硬化
樹脂でのクラックの発生を抑制し、光ファイバ芯線の固
定強度をさらに高めることも可能となる。さらに、キャ
ビティ102内における光ファイバ芯線11A,11B
のヒートシンク107での固定部分と、ケース101に
おける光ファイバ芯線気密封着用凹部105における固
定部分との間に、光ファイバ芯線11A,11Bが露呈
状態で延長されている部分が存在するために、ケース1
01ないし光ファイバ10A,10Bに加えられた応力
は、各光ファイバ芯線の露呈部分において吸収され、光
ファイバ芯線における応力の影響を抑制する。ここで、
図15の拡大図に示すように、光ファイバ芯線11A,
11Bはヒートシンク107の光ファイバ芯線ガイド溝
113A,113B内に押圧した状態で紫外線硬化樹脂
119をディスペンス供給し、光ファイバ芯線固定用ガ
ラス板122を載置し、紫外線硬化樹脂119を硬化し
て固定するため、光ファイバ芯線11A,11Bは光フ
ァイバ芯線ガイド溝113A,113Bに略接する状態
となり、光ファイバ芯線11A,11Bとヒートシンク
107との間には紫外線硬化樹脂119が侵入しない
か、もしくは、極微量しか侵入しない。そのため、紫外
線硬化樹脂の熱膨張係数や吸湿による膨張の影響による
発光素子111,受光素子116と光ファイバ芯線11
A,11Bとの光軸ずれを防止できる。すなわち、ガラ
ス板112は光ファイバが固定できる形状であれば良い
ため、溝の形成等が不要な単純な平板形状とすることが
でき、ガラス板122の低コスト化も可能となる。
【0027】一方、光ファイバ芯線気密封着用凹部10
5においても、同様に紫外線硬化樹脂120と、その上
に載置された光ファイバ芯線気密封着用ガラス板123
とで光ファイバ芯線11A,11Bが固定されており、
光ファイバ芯線気密封着用ガラス板123による紫外線
硬化樹脂120の体積の削減と紫外線の透過作用によ
り、光ファイバ芯線の固定強度が高められる。また、紫
外線硬化樹脂120におけるクラックの発生も防止で
き、高い気密封着効果が得られる。さらに、この光ファ
イバ芯線気密封着用凹部105に連続して光ファイバ固
定用凹部106が形成され、かつこの光ファイバ固定用
凹部106内には光ファイバ10A,10Bの外被12
A,12Bを固定するための紫外線硬化樹脂が充填され
ているため、各外被12A,12Bのポリエチレン樹脂
と紫外線硬化樹脂120との密着性によって光ファイバ
の固定強度が高められるとともに、この光ファイバ固定
用凹部106内に充填された紫外線硬化樹脂121によ
っても前記光ファイバ芯線気密封着用凹部105での気
密性が高められることになる。また、ケース101の上
面に紫外線硬化樹脂125で固着される気密封着用ガラ
スキャップ124においても、紫外線硬化樹脂125を
硬化させるための紫外線の照射時には、紫外線は気密封
着用ガラスキャップ124を透過して紫外線硬化樹脂1
25に照射されるため、充分な硬化が期待でき、気密封
着効果が高められることになる。
【0028】図16は本発明の第3の実施形態の平面図
であり、同図のX3−X3線の断面図を図17に示す。
なお、図16におけるA−A,B−B,C−Cの各断面
図はそれぞれ図3〜図5と同じである。また、これらの
図において前記第1及び第2の実施形態と等価な部分に
は同一符号を付してある。この第3の実施形態では、光
半導体変調装置あるいは中継点で使用される光半導体増
幅装置に適用した例を示しており、ケース101内に半
導体光増幅器、または半導体光変調器等の光素子111
が搭載され、その光入射側A(関連する符号の末尾にA
を記す)、と光出射側B(関連する符号の末尾にBを記
す)、にそれぞれ対応する2本の光ファイバ10A,1
0Bが前記ケース101に固着されている。第1、第2
の実施形態と同様に、前記ケース101は、矩型の板状
をしたアルミナあるいは窒化アルミからなるセラミック
で形成されており、その上面の長手方向の中央寄りの領
域には矩形のキャビティ102が設けられている。前記
キャビティ102の内底面には所要パターンのメタライ
ズ103が形成されており、このメタライズ103には
前記ケース101の側面に配置されている外部リード1
04がAgCuろう接されている。また、前記キャビテ
ィ102に臨む前記ケース101の上面の光入射側A、
および光出射側Bには、ファイバー芯線気密封着用凹部
105A,105Bと、これに連続してそれぞれに対応
する光ファイバ固定用凹部106A,106Bが設けら
れている。前記光ファイバ心芯線気密封着用凹部106
A,106Bは、断面形状が中央部が深い階段状に形成
されており、その中央部の深い部分は光入射側A、およ
び光出射側Bそれぞれに対応する光ファイバ芯線11
A,11Bがそれぞれ内挿される寸法に構成される。ま
た、前記光ファイバー固定用凹部106A,106Bは
前記光ファイバ10A,10Bのそれぞれの外皮12
A,12Bが内挿可能な寸法に形成されている。
【0029】前記キャビティ102内には、シリコン板
で形成されたヒートシンク107が内装されており、そ
の底面においてAgペーストあるいはAuSnろう材1
08によって前記キャビティ102の底面に固着されて
いる。前記ヒートシンク107は、その表面に所要パタ
ーンのメタライズ109が形成されるとともに、その表
面の中央の一部領域を区画するように幅方向にわたって
凹溝110A,110Bが形成されており、この凹溝1
10A,110Bで区画された領域内のメタライズ10
9に半導体光変調素子あるいは、半導体光増幅素子など
の前記した光素子111がAuSn合金によってマウン
トされ、かつ前記光半導体素子111の電極と前記メタ
ライズ109とがAu線112によってワイヤボンディ
ングされている。さらに、前記ヒートシンク107の表
面には、前記光素子111をはさんで対峙するように前
記光ファイバ芯線気密封着用凹部105Aと前記光素子
111との間、および、前記光ファイバ芯線気密封着用
凹部105Bと前記光素子111との間にそれぞれ直線
的に伸びる断面がV字状をした光ファイバガイド113
A,113Bが形成されている。
【0030】そして、前記各光ファイバ10A,10B
は、その先端部のポリエチレン外皮12A,12Bが除
去された光ファイバ心線11A,11Bが露呈されてお
り、この露呈された光ファイバ芯線11A,11Bが前
記光ファイバ芯線ガイド溝113A,113Bからそれ
ぞれに対応する光ファイバ芯線気密封着用凹部105
A,105Bの領域にわたって配置され、外皮部分12
A,12Bがそれぞれに対応する前記光ファイバー固定
用凹部106A,106Bに配置される。ここで、光フ
ァイバ10A,10B光ファイバ芯線11A,11Bの
先端部は円錐状に形成され、かつその先端面は球面状に
形成されている(11Aa,11Bb)。さらに、それ
ぞれの先端面が前記光素子111に所要の間隔に載置さ
れ、かつ光ファイバ芯線ガイド用溝113A,113B
によって前記光素子111に対して光軸合わせをされて
いる。
【0031】その上で、前記光ファイバ芯線ガイド溝1
13A,113Bの所要領域、ここでは前記光素子11
1の両側にあるヒートシンク107上面のほぼ半分の光
ファイバ芯線ガイド溝113A,113Bを含む領域に
紫外線硬化樹脂119A,119Bが充填される。ま
た、同様に前記光ファイバ芯線気密封着用凹部105
A,105Bと、前記述光ファイバ固定用凹部106の
それぞれに紫外線硬化樹脂120A,120B,121
A,121Bが充填される。さらに、前記光ファイバ芯
線ガイド溝113A,113Bの上記紫外線硬化樹脂1
19A,119Bの上面と、前記光ファイバー芯線気密
封着用凹部105A,105Bの前記紫外線硬化樹脂1
20A,120Bの上に、紫外線を透過可能な光ファイ
バ芯線固定用ガラス板122A,122B、光ファイバ
芯線気密封着用ガラス板123A,123Bが、それぞ
れ載置される。そして、前記各紫外線硬化樹脂119
A,119B,120A,120Bに対して紫外線照射
を行って硬化させることにより、前記ガラス板122
A,122Bと紫外線硬化樹脂119A,119Bとに
よって前記光ファイバ10A,10Bの各光ファイバ芯
線11A,11Bを前記光ファイバ芯線ガイド113
A,113Bに固定支持し、同様に前記ガラス板123
A,123Bと紫外線硬化樹脂120A,120Bとに
よって各光ファイバ芯線11A,11Bを光ファイバ芯
線気密封着用凹部105A,105B内に固定支持し、
かつその封着を行っている。また、光ファイバ固定用凹
部106A,106B内の紫外線硬化樹脂121A,1
21Bによって各光ファイバ10A,10Bの外被12
A,12Bの固定を行っている。
【0032】なお、前記キャビティ102上には平板ガ
ラスで構成される気密封着用ガラスキャップ124が載
置され、紫外線硬化樹脂125により前記ケース101
の上面に接着され、前記キャビティ102内の気密封着
が行われている。前記気密封着用ガラスキャップ124
はその周辺部をのぞく内面、あるいは外面に図外の遮光
膜が形成され外光がキャビティ102内の素子に影響を
与えないように構成されている。ここで、この第3の実
施形態の半導体装置の製造方法は、前記第1の実施形態
の光半導体装置の発光素子部の製造方法とほぼ同じであ
るのでその説明は省略する。
【0033】この第3実施形態の光半導体装置において
は、入射側の光ファイバ10Aと、出射側の光ファイバ
10Bの各光ファイバ芯線11A,11Bをケース10
1ないしヒートシンク107に対して紫外線硬化樹脂1
19A,119B,120A,120B,121A,1
21B、を用いて直線的に固定しているため、光ファイ
バ芯線11A,11Bを保持するため特殊な加工が必要
とされる部材は不要となり、製造及び組立の作業工数を
削減することが可能となる。また、光ファイバ芯線11
A,11Bをヒートシンク107に固定するための紫外
線硬化樹脂119A,119Bの上に光ファイバ芯線固
定ガラス板122A,122Bを載置し、硬化された紫
外線硬化樹脂119A,119Bの光ファイバ芯線固定
用板ガラス122A,122Bと光ファイバ芯線11
A,11Bを光ファイバ芯線ガイド溝113A,113
B内に固定しているため、光ファイバ芯線固定用ガラス
板122A,122Bの体積分だけ紫外線硬化樹脂11
9A,119Bの体積を低減しても、光ファイバ芯線の
固定に要求される充分な強度を確保することができる。
そして、これらの紫外線硬化樹脂119A,119Bの
上層領域に配置される光ファイバ芯線固定用ガラス板1
22A,122Bは紫外線を透過する特性であるため、
紫外線硬化樹脂を硬化する際の紫外線の照射に際して
は、各ガラス板122A,122Bの下側に存在する紫
外線硬化樹脂119A,119Bに対しても充分な紫外
線を照射することが可能となり、これら紫外線硬化樹脂
を下層にまでわたって充分に硬化することが可能とな
り、光ファイバ芯線11A,11Bの固定強度をさらに
高めることが可能となる。また、光ファイバ芯線固定用
ガラス板122A,122Bによって、前記したように
紫外線硬化樹脂119A,119Bの全体量を低減する
ことが可能となり、光ファイバ芯線11A,11Bに加
えられる応力による紫外線硬化樹脂でのクラックの発生
を抑制し、光ファイバ芯線の固定強度をさらに高めるこ
とも可能になる。さらに、キャビティ102内における
光ファイバ芯線11A,11Bのヒートシンク107で
の固定部分とケース101における光ファイバ芯線気密
封着用凹部105における固定部分との間に、光ファイ
バ芯線11A、11Bが露呈状態で延長されている部分
が存在するためケース101ないし光ファイバ10A,
10Bに加えられた応力は、各光ファイバ芯線の露呈部
分において吸収され、光ファイバ芯線における応力の影
響を抑制する。
【0034】ここで、C−C線の断面構造は前記したよ
うに図5に示した拡大図と同じ構成であるので、同図の
光ファイバ芯線11を光ファイバ芯線11A、11Bに
適用すると、光ファイバ芯線11A,11Bはヒートシ
ンク107の光ファイバ芯線ガイド溝113A,113
B内に押圧した状態で、紫外線硬化樹脂119A,11
9Bをディスペンス供給し、光ファイバ芯線固定用ガラ
ス板122A,122Bを載置し、紫外線硬化樹脂11
9A,119Bを硬化して固定するため、光ファイバ芯
線11A,11Bは光ファイバ芯線ガイド溝113A,
113Bに略接する状態となり、光ファイバ芯線11
A,11Bとヒートシンク107との間には、紫外線硬
化樹脂119A,119Bが浸入しないか、もしくは微
量しか浸入しない。そのため、紫外線硬化樹脂の熱膨張
係数や吸湿率による膨張の影響による光素子111と光
ファイバ芯線11A,11Bとの光軸ずれを防止でき
る。すなわち、ガラス板112A,112Bは光ファイ
バが固定できる状態であれば良いため、溝の形成等が不
要な単純な平板形状とすることができガラス板122
A,122Bの低コスト化も可能となる。
【0035】一方、光ファイバ芯線気密封着用凹部10
5A,105Bにおいても、同様に紫外線硬化樹脂12
0A,120Bと、その上に載置された光ファイバ芯線
気密封着用ガラス板123A,123Bとで光ファイバ
芯線11A,11Bが固定されており、光ファイバ芯線
気密封着用ガラス板123A,123Bによる紫外線硬
化樹脂120A,120Bの体積の削減と紫外線の透過
作用により、光ファイバ芯線の固定強度が高められる。
また、紫外線硬化樹脂120A,120Bにおけるクラ
ックの発生も防止でき、高い気密封着効果が得られる。
さらに、この光ファイバ芯線気密封着用凹部105A,
105Bに連続して光ファイバ固定用凹部106A,1
06Bが形成され、かつ、この光ファイバ固定用凹部1
06A,106B内には光ファイバ10A,10Bの外
被12A,12Bを固定するための紫外線硬化樹脂が充
填されているため、各外被12A,12Bのポリエチレ
ン樹脂と紫外線硬化樹脂120A,120Bとの密着性
によって光ファイバの固定強度が高められるとともに、
この光ファイバ固定用凹部106A,106B内に充填
された紫外線硬化樹脂121A,121Bによってもそ
の気密性が高められることになる。また、ケース101
の上面に紫外線硬化樹脂125で固定される気密封着用
ガラスキャップ124においても、紫外線硬化樹脂12
5を硬化させるための紫外線の照射時には、紫外線は封
着ガラスキャップ124を透過して紫外線硬化樹脂12
5に照射されるため、充分な硬化が期待でき、気密封着
効果が高められることになる。
【0036】ここで、本発明は前記第1ないし第3の実
施形態の光半導体装置の構成に限られるものではなく、
紫外線硬化樹脂、あるいは他の光硬化樹脂を用いて光フ
ァイバを固着する構成の光半導体装置においても、光硬
化樹脂の上に当該光硬化樹脂を硬化する光を透過する透
明板を載置し、この透明板を通して光硬化樹脂に光を照
射することにより、光硬化樹脂を下層の領域まで充分に
硬化させることができる。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、ケース内
に搭載された光素子に対して光結合される光ファイバの
端部を光硬化樹脂でケースに固着している光半導体装置
において、光硬化樹脂の表層部に光硬化樹脂を硬化する
光を透過する透明板が配置され、かつこの透明板は硬化
された光硬化樹脂と一体化された構成としているので、
透明板の体積分だけ光硬化樹脂の体積を低減しても、要
求される充分な強度を確保することができ、しかも樹脂
量の低減によってクラックの発生も少なくなり、しかも
光硬化樹脂の下層に対しても充分な光を照射することが
可能となり、光硬化樹脂を下層にまでわたって充分に硬
化でき、光ファイバ芯線の固定強度をさらに高めること
が可能となる。また、光ファイバの光ファイバ芯線をケ
ースに設けた凹部に配設して光硬化樹脂と透明板とで固
着しているため、光ファイバ芯線をケースに対して固着
するための部材、特に特殊な加工が必要とされる部材は
不要となり、光半導体装置の製造、組立が簡略化でき
る。さらに、光ファイバ芯線をケースに対して長さ方向
に所要の間隔をおいて固着することで、ケースないし光
ファイバに加えられた応力が、この光ファイバ芯線の固
着部分の間において吸収され、光ファイバ芯線における
応力の影響が抑制される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の光半導体装置の平面
図である。
【図2】図1のX−X線断面図である。
【図3】図1のA−A線断面図である。
【図4】図1のB−B線断面図である。
【図5】図1のC−C線断面図である。
【図6】第1の実施形態の光半導体装置の部分分解斜視
図である。
【図7】製造工程を示すフローチャートである。
【図8】光ファイバ固定工程を説明するための概念図で
ある。
【図9】気密封着工程を説明するための概念図である。
【図10】本発明の第2の実施形態の光半導体装置の平
面図である。
【図11】図10のX1−X1線断面図である。
【図12】図10のX2−X2線断面図である。
【図13】図10のA1−A1線断面図である。
【図14】図10のB1−B1線断面図である。
【図15】図10のC1−C1線断面図である。
【図16】本発明の第3の実施形態の光半導体装置の平
面図である。
【図17】図16のX3−X3線断面図である。
【符号の説明】 101 ケース 102 キャビティ 104 外部導出リード 105 光ファイバ芯線封着用凹部 106 光ファイバ固定用凹部 107 ヒートシンク 111 発光素子 113,113A,113B 光ファイバ芯線ガイド溝 114 受光モニタ素子用キャリア 116 受光モニタ素子 119〜121 紫外線硬化樹脂 122 光ファイバ芯線固定用ガラス板 123 光ファイバ芯線気密封着用ガラス板 124 気密封着用ガラスキャップ 125 紫外線硬化樹脂 126 受光素子 127 受光素子用キャリア 130 紫外線硬化樹脂 131 光ファイバ芯線固定用ガラス板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−110413(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 6/30 G02B 6/42 H01L 33/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケースと、前記ケースの上面に凹設され
    たキャビティ内に固着されたヒートシンクと、前記キャ
    ビティ内に搭載された光素子と、前記ヒートシンクの表
    面に設けられた断面がV字状の光ファイバ芯線ガイド溝
    と、前記キャビティに臨む前記ケースの上面に形成され
    た光ファイバ芯線気密封着用の凹部と、前記光ファイバ
    芯線気密封着用の凹部に連続して前記ケースの上面に形
    成された光ファイバ固定用の凹部と、一端部において光
    ファイバ芯線が露呈され、露呈された光ファイバ芯線が
    前記光ファイバ芯線ガイド溝ないし光ファイバ芯線気密
    封着用の凹部にわたって配設されかつその外被が前記光
    ファイバ固定用の凹部に配設される光ファイバと、前記
    光ファイバ芯線ガイド溝、光ファイバ芯線気密封着用の
    凹部、前記光ファイバ固定用の凹部のそれぞれに充填さ
    れる光硬化樹脂と、前記光硬化樹脂を硬化する光を透過
    可能で前記光ファイバ芯線ガイド溝及び光ファイバ芯線
    気密封着用の凹部を覆うように前記光硬化樹脂の表面層
    に配設されかつ硬化された前記光硬化樹脂と一体化され
    た透明板と、前記ケース上面の前記キャビティの周囲に
    塗布された光硬化樹脂により前記キャビティを覆うよう
    に前記ケースの上面に固着される気密封着用キャップと
    を備えることを特徴とする光半導体装置。
  2. 【請求項2】 前記光素子として発光素子と受光素子が
    それぞれ搭載され、前記光ファイバとして各一端部が前
    記発光素子と受光素子のそれぞれに対向配置される2本
    の光ファイバを備え、前記2本の光ファイバの各光ファ
    イバ芯線が前記ヒートシンクの表面に設けられた2本の
    光ファイバ芯線ガイド溝のそれぞれにおいて前記光硬化
    樹脂及び透明板により固着される請求項に記載の光半
    導体装置。
  3. 【請求項3】 前記気密封着用キャップは、前記キャビ
    ティを覆う領域に遮光膜が形成されている請求項1また
    は2に記載の光半導体装置。
  4. 【請求項4】 前記光素子として光半導体変調素子、ま
    たは光半導体増幅素子が搭載され、前記光ファイバとし
    て前記光素子の入射側と前記光素子の出射側にそれぞれ
    に対向配置される2本の光ファイバを備え、前記光ファ
    イバの各光ファイバ芯線が前記ヒートシンクの表面に設
    けられた2本の光ファイバ芯線ガイド溝のそれぞれにお
    いて前記光硬化樹脂及び透明板により固着されることを
    特徴とする請求項に記載の光半導体装置。
  5. 【請求項5】 前記入射側と出射側の前記2本の光ファ
    イバは、前記光素子を挟んで直線上に配置されている請
    求項に記載の光半導体装置。
  6. 【請求項6】 前記光硬化樹脂は紫外線硬化樹脂であ
    り、前記透明板は紫外線が透過可能なガラス板である請
    求項1ないしのいずれかに記載の光半導体装置。
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