JP2004022511A - 有機elパネル及びその製造方法 - Google Patents

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Kazunori Sakai
坂井 一則
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Nippon Seiki Co Ltd
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Abstract

【課題】余剰接着剤の接合部周囲へのはみ出しを抑制することで小型化を達成し得る有機ELパネル及びその製造方法を提供する。
【解決手段】少なくとも発光層を有する有機層5を透明電極3と背面電極6により挟持してなる有機EL素子15が配設された透光性基板2と、有機EL素子15を気密的に覆う封止部材7とを接着剤Gによって接合する有機ELパネルであって、有機EL素子15を収納する収納部16と、この収納部16を取り囲むように設けられ、透光性基板2と接合するための接合部17とを封止部材7に備え、接合部17に接合の際に発生する接着剤Gの前記余剰接着剤を流入する接着剤流入部21を備えてなる。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、少なくとも発光層を有する有機層を一対の電極により挟持してなる有機EL素子が配設された透光性基板と、前記有機EL素子を気密的に覆う封止部材とを接着剤を介して接合する有機ELパネル及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
有機ELパネルの構造例を図4を用いて説明する。有機ELパネル101は、透光性基板であるガラス基板102上にITO(indium tin oxide)等によって透明電極(陽極)103を形成し、この透明電極103上に正孔注入層,正孔輸送層,発光層及び電子輸送層を順次積層形成してなる有機層104を形成し、さらに有機層104上にアルミ(Al)等の背面電極(陰極)105を形成し、透明電極103と背面電極105との間に直流電流を与えることにより前記発光層が発光するようになっている。
【0003】
この際、ガラス基板102上に形成された透明電極103、有機層104、背面電極105を有する有機EL素子106を大気中にさらすと、有機EL素子106は大気中の水分や酸素によって変質や剥離を起こし輝度の低下やダークスポットを招くことから、有機EL素子106を大気から隔離するために封止部材107によって気密的に封止する必要がある。
【0004】
封止部材107は例えばガラス材料からなり、ガラス基板102の前方に配置され、有機EL素子106を収納する凹部形状からなる収納部108と、この収納部108を取り囲むように設けられガラス基板102と接合するための枠状からなる接合部109とを有している。そして、この接合部109にはディスペンサによって紫外線硬化型の接着剤110が塗布されており、接着剤110を塗布した接合部109をガラス基板102と接触した状態で紫外線を照射することで封止部材107がガラス基板102と接合される。なお、112は発光領域の輪郭を鮮明に表示するため、または透明電極103と背面電極105との絶縁を確保するためのポリイミド系等からなる絶縁層であり、この絶縁層112は透明電極103の周縁部に若干重なるようにガラス基板102上に形成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の有機ELパネルの場合、ディスペンサを用いて枠状からなる接合部109に沿うように接着剤110を塗布し、この接着剤110を介して封止部材107とガラス基板102とを接合する構成である。このため、接合部109に接着剤110を塗布するにあたって、接合部109における接着剤110の塗布経路の始点及び終点、もしくは接合部109の角部においてディスペンサのノズルに残っている残量接着剤が存在すること、ディスペンサにより供給される接着剤110の供給が直ちに停止できないこと、あるいはディスペンサを前記塗布経路に沿わせて移動(X−Y−Z移動装置)させる場合、ディスペンサの移動速度に対する接着剤110の供給量が常に一定であること等から接着剤110が多く塗布されることになる。そして、この状態で接着剤110が塗布された接合部109とガラス基板102とを接合すると、封止部材107をガラス基板102に接合するのに不要な余剰接着剤が前記始点及び前記終点、もしくは前記角部に対応する接合部109箇所の内側(封止空間部111内)及び外側にはみ出すという問題があった。
【0006】
封止空間部111内にはみ出す前記余剰接着剤は有機EL素子106に接触して有機EL素子106の特性を劣化させる恐れがあるため、前記余剰接着剤の封止空間部111に対するはみ出し分を考慮して有機EL素子106と接合部109とのクリアランスを確保することで前記余剰接着剤が有機EL素子106に接触するのを抑制することはできるが、前記クリアランスの確保に伴って封止部材107の外形寸法をより大きく設定する必要があり、これにより有機ELパネルが大型化してしまうという問題を有していた。
【0007】
また、前記余剰接着剤が接合部109の外側にはみ出すと、例えばスクライブブレイク法からなる切断工程によって封止部材7の接合部109と不要領域である端部との境界部を切断して有機ELパネルを得る場合に、ダイヤモンドカッターを用いたガラス切断方法において、切断ラインが硬化した余剰接着剤部にかかることになるため切断を難しくさせに、封止部材107の切断作業に過大な時間を要したり、歩留まりを低下させていた。また、封止部材107の切断時間を短縮し、歩留まりを向上するには前記余剰接着剤がはみ出していない位置で封止部材107及びガラス基板102を切断すればよいが、前記余剰接着剤の外側を切断することになり封止部材107(有機ELパネル)が大型化してしまうという問題を有していた。
【0008】
本発明は、この点に鑑みてなされたもので、その主な目的は、余剰接着剤の接合部周囲へのはみ出しを抑制することで小型化を達成し得る有機ELパネル及びその製造方法を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記目的を達成するため、少なくとも発光層を有する有機層を一対の電極により挟持してなる有機EL素子が配設された透光性基板と、前記有機EL素子を気密的に覆う封止部材とを接着剤によって接合する有機ELパネルであって、前記有機EL素子を収納する収納部と、この収納部を取り囲むように設けられ、前記透光性基板と接合するための接合部とを前記封止部材に備え、前記接合部もしくは前記接合部と接合する前記透光性基板側の被接合部の少なくとも一方に、接合の際に発生する前記接着剤の余剰接着剤を流入する接着剤流入部を備えてなることを特徴とする。
【0010】
また本発明は、前記接着剤流入部が孔部からなることを特徴とする。
【0011】
また本発明は、前記接着剤流入部は、前記接合部もしくは前記被接合部の少なくとも一方に設けられるとともに、ディスペンサによって塗布される前記接着剤の塗布経路の始点及び終点、もしくは前記始点及び前記終点の近傍に形成されてなることを特徴とする。
【0012】
また本発明は、前記接着剤流入部は、枠状に形成される前記接合部の角部に設けてなること特徴とする。
【0013】
また本発明は、少なくとも発光層を有する有機層を一対の電極により挟持してなる有機EL素子が配設された透光性基板と、前記有機EL素子を気密的に覆う封止部材とをディスペンサによって塗布される接着剤を介して接合する有機ELパネルの製造方法であって、前記有機EL素子を収納する収納部と、この収納部を取り囲むように設けられ、前記透光性基板と接合するための接合部とを備えるとともに、接合の際に発生する余剰接着剤を流入する接着剤流入部を備えた封止部材を用意し、前記封止部材の前記接合部もしくは前記透光性基板の前記接合部と接合する被接合部の少なくとも一方に前記接着剤流入部の形成位置を考慮して設定される前記接着剤の塗布経路に沿うように前記接着剤を前記ディスペンサを介して塗布する接着剤塗布工程と、前記接着剤塗布工程後に前記透光性基板もしくは前記封止部材の少なくとも一方から所定の圧力を付与して前記透光性基板と前記封止部材とを接合することで、前記余剰接着剤を前記接着剤流入部に流入させながら接合する接合工程と、を含むことを特徴とする。
【0014】
また本発明は、少なくとも発光層を有する有機層を一対の電極により挟持してなる有機EL素子が配設された透光性基板と、前記有機EL素子を気密的に覆う封止部材とをディスペンサによって塗布される接着剤を介して接合する有機ELパネルの製造方法であって、前記有機EL素子を収納する収納部と、この収納部を取り囲むように設けられ、前記透光性基板と接合するための接合部とを備える封止部材と、前記接合部と接合する被接合部を備えるとともに、前記被接合部に接合の際に発生する余剰接着剤を流入する接着剤流入部を備えた透光性基板とを用意し、前記接合部もしくは前記被接合部の少なくとも一方に前記接着剤流入部の形成位置を考慮して設定される前記接着剤の塗布経路に沿うように前記接着剤を前記ディスペンサを介して塗布する接着剤塗布工程と、 前記接着剤塗布工程後に前記透光性基板もしくは前記封止部材の少なくとも一方から所定の圧力を付与して前記透光性基板と前記封止部材とを接合することで、前記余剰接着剤を前記接着剤流入部に流入させながら接合する接合工程と、を含むことを特徴とする。
【0015】
また本発明は、前記接着剤流入部の前記形成位置が前記塗布経路の始点及び終点に対応するように設定されてなることを特徴とする。
【0016】
また本発明は、前記収納部と前記接着剤流入部は、熱プレス成型法,エッチング法,サンドブラスト法及び切削法の何れかによって形成されてなることを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づき説明する。
【0018】
図1において、有機ELパネル1は、透光性基板(ガラス基板)2と、透明電極3と、絶縁層4と、有機層5と、背面電極6と、封止部材7とから主に構成されている。
【0019】
透光性基板2は、矩形状からなる透光性の平板部材である。
【0020】
透明電極3は、透光性基板2上にITO等の導電性材料によって構成され、日の字型の表示セグメント部8と、個々のセグメントからそれぞれ引き出し形成されたリード部9と、リード部9の終端部に設けられる電極部10とを備えている。なお、電極部10群は透光性基板2の一辺に集中的に配設されている。
【0021】
絶縁層4は、例えばポリイミド系の絶縁材料からなり、表示セグメント部8に対応した窓部11と、背面電極6の後述する電極部に対応する切り欠き部12とを有し、発光領域の輪郭を鮮明に表示するため透明電極3の表示セグメント部8の周縁部と若干重なるように窓部11が形成され、また、透明電極3と背面電極6との絶縁を確保するためにリード部9上を覆うように配設される。
【0022】
有機層5は、少なくとも発光層を有するものであれば良いが、本発明の実施形態においては正孔注入層,正孔輸送層,発光層及び電子輸送層を順次積層形成してなるものである。有機層5は、絶縁層4における窓部11の形成箇所に対応するように所定の大きさをもって配設される。
【0023】
背面電極6は、アルミ等の非透光性の導電性材料から構成され、有機層5上に配設される。背面電極6は透明電極3における各電極部10が形成される透光性基板2の一辺に設けられるリード部13と電気的に接続される。なお、リード部13の終端部には電極部14が設けられ、リード部13及び電極部14は透明電極3と同材料により形成される。
【0024】
封止部材7は例えばガラス材料からなり、透明電極3,絶縁層4,有機層5,背面電極6を有する有機EL素子15を収納するための凹部形状の収納部16を有し、透明電極3の電極部10及び背面電極6の電極部14が露出するように透光性基板2よりも若干小さ目に構成されるとともに、透光性基板2と例えば紫外線硬化型エポキシ樹脂からなる接着剤Gを介して接合するため収納部16の全周を取り囲むように形成される接合部17が設けられている。
【0025】
この接合部17は図2に示すように枠状に形成され、本実施形態の場合、接合部17上に接着剤Gが塗布される。接着剤GはX−Y−Z方向(縦、横、高さ方向)に移動可能な移動手段を備えたディスペンサ(図示せず)によって図2中、左側中央部に位置する始点Sから終点Tに至る塗布経路18に沿って塗布されている。この場合、塗布経路18は収納部16を取り囲むように接合部17上に設定されている。そして、塗布経路18における始点S及び終点Tと、始点Sから終点Tに至る塗布経路18途中に位置する角部19に対応して凹部形状の孔部20である接着剤流入部21が各々形成されている。
【0026】
次に、塗布経路18に設けられる各接着剤流入部21について詳述する。接着剤Gが塗布経路18に沿って接合部17上に塗布される場合、角部19においては前記ディスペンサを矢印X方向から矢印Y方向または矢印Y方向から矢印X方向に移動させる必要がある。
【0027】
従って、塗布経路18に沿って接合部17上に塗布される接着剤Gの供給量が常に一定であるのに対し、接合部17の角部19では前記ディスペンサが減速運転されるため単位面積当たりの接着剤Gの供給量が増加することで、角部19に塗布される接着剤Gは前記ディスペンサのX−Y方向移動が不要な角部19の形成されない接合部17箇所に対して多く供給される。
【0028】
また、塗布経路18の始点S及び終点Tでは、前記ディスペンサのノズルに残っている残量接着剤が存在していること、または前記ディスペンサにより供給される接着剤Gの供給が直ちに停止できないこと等により、始点S及び終点Tに塗布される接着剤Gは前記ディスペンサのX−Y方向移動が不要な角部19の形成されない接合部17箇所に対して多く供給される。
【0029】
そして、このように接着剤Gが多く供給される塗布経路18の始点S及び終点T、角部19に対応して接着剤流入部21を配設することで、各接着剤流入部21に封止部材7を透光性基板2に接合する前に接合部17上に塗布される接着剤Gと、封止部材7と透光性基板2との後述する接合工程において接合部17の周囲にはみ出ようとする余剰接着剤とを流入させることが可能となる。
【0030】
以上の各部によって有機ELパネル1が構成される。
【0031】
次に、図3を用いて有機ELパネル1の製造方法を説明する。
【0032】
先ず、透明電極3,絶縁層4,有機層5及び背面電極6からなる有機EL素子15と、透明電極3及び背面電極6に対応するリード部9,13及び電極部10,14とを、蒸着もしくはスパッタリング法等の手段により透光性基板2上に形成する「図3(a)」。
【0033】
そして、有機EL素子15に対応し、有機EL素子15を収納する収納部16と、この収納部16の周縁を取り囲むように設けられ透光性基板2と接合するための接合部17とを備えるとともに、接合部17と透光性基板2との接合時に接合部17の周囲にはみ出ようとする前記余剰接着剤を流入するための接着剤流入部21を備えた封止部材7を用意する「図3(b)」。なお、本実施形態の場合、封止部材7の収納部16、接着剤流入部21(孔部20)は、熱プレス成型法,エッチング法,サンドブラスト法及び切削法の何れかの手段により形成されている。
【0034】
次に、封止部材7の接合部17全周に前記ディスペンサによって接着剤Gを塗布する「接着剤塗布工程,図3(b)」。接着剤Gは図2に示すように塗布経路18に沿うように接合部17の略全周に渡って塗布されている。
【0035】
次に、窒素雰囲気中において、接着剤Gが塗布された封止部材7と透光性基板2とを重ね合わせ装置(図示せず)によって平行状態を保ちながら、かつ収納部16が有機EL素子15に対応するように重ね合わされるとともに「図3(c)」、例えば封止部材7側から所定の圧力が付与されることで、前記ディスペンサによって塗布された接着剤Gが接合部17の接着領域に広がる。そして、紫外線を照射することにより封止部材7と透光性基板2とが接合固定され、これにより有機EL素子15が封止部材7によって気密的に覆われる有機ELパネル1が得られる「接合工程,図3(d)」。
【0036】
かかる実施形態においては、少なくとも前記発光層を有する有機層5を透明電極3と背面電極6により挟持してなる有機EL素子15が配設された透光性基板2と、有機EL素子15を気密的に覆う封止部材7とを接着剤Gによって接合する有機ELパネルであって、有機EL素子15を収納する収納部16と、この収納部16を取り囲むように設けられ、透光性基板2と接合するための接合部17とを封止部材7に備え、接合部17に接合の際に発生する接着剤Gの前記余剰接着剤を流入する接着剤流入部21を備えてなるものである。
【0037】
従って、接合部17の前記接着領域のうち始点S及び終点T、各角部19の接着剤流入部21に対応する箇所は、接着剤流入部21が形成されない前記接着領域箇所に対して接着剤Gが多く塗布されている。このため、始点S及び終点T、各角部19の接着剤流入部21周囲に延在している接着剤Gが封止部材7と透光性基板2との接合に不要な余剰接着剤として接合部17の前記接着領域の周囲に押し出され、接合部17の周囲にはみ出ることになるが、始点S及び終点T、各角部19に対応する接合部17箇所には接着剤流入部21が形成されており、この接着剤流入部21を塗布経路18において接着剤Gが多く塗布される位置である始点S及び終点T、各角部19に対応するように設定したことで、前記接合工程において始点S及び終点T、各角部19の接着剤流入部21の周囲に延在する前記余剰接着剤が接合部17の周囲にはみ出ることなく接着剤流入部21側に導かれ、この接着剤流入部21に導かれた前記余剰接着剤を接着剤流入部21内に流入させることができる。
【0038】
以上のように、各接着剤流入部21には前記接着剤塗布工程により塗布される接着剤Gと、前記接合工程時に流入される前記余剰接着剤とが収納され、前記余剰接着剤の接合部17内側、外側へのはみ出しを抑制することができる。
【0039】
これにより、前記余剰接着剤が接合部17の内側にはみ出すことが抑制されるため、封止部材7の設計にあたって従来のように有機EL素子15と接合部17とのクリアランスを必要以上に確保することが不要となり、封止部材7自体を小型化することができる。また、前記余剰接着剤が接合部17の外側にはみ出すことが抑制されるため、従来のように封止部材7を切断するにあたって接合部17の外側にはみ出した余剰接着剤の外側を切断せずに接合部17の外壁面に沿って封止部材7を切断することができ、封止部材7(有機ELパネル)を小型化することができる。
【0040】
また本実施形態では、接着剤流入部21が孔部20からなることにより、有機ELパネル自体の構造を複雑化することなく前記余剰接着剤を孔部20内に効率的に収納することができ、生産性を向上することができる。
【0041】
また本実施形態では、接着剤流入部21は、接合部17に設けられるとともに、前記ディスペンサによって塗布される接着剤Gの塗布経路18の始点S及び終点Tに形成されてなることにより、前記ディスペンサの前記残量接着剤等を考慮することが不要となり、接着剤Gの塗布量管理が容易となる。
【0042】
また本実施形態では、接着剤流入部21は、枠状に形成される接合部17の角部19に設けてなることにより、前記ディスペンサの減速運転に伴って角部19に塗布される接着剤Gの一部が予め接着剤流入部21に収納され、前記余剰接着剤の接合部17の内側、外側へのはみ出しを抑制することができる。
【0043】
また本実施形態では、少なくとも前記発光層を有する有機層5を透明電極3と背面電極6により挟持してなる有機EL素子15が配設された透光性基板2と、有機EL素子15を気密的に覆う封止部材7とを前記ディスペンサによって塗布される接着剤Gを介して接合する有機ELパネルの製造方法であって、有機EL素子15を収納する収納部16と、この収納部16を取り囲むように設けられ、透光性基板2と接合するための接合部17とを備えるとともに、接合の際に発生する前記余剰接着剤を流入する接着剤流入部21を備えた封止部材7を用意し、接合部17に接着剤流入部21の形成位置を考慮して設定される接着剤Gの塗布経路18に沿うように接着剤Gを前記ディスペンサを介して塗布する接着剤塗布工程と、前記接着剤塗布工程後に封止部材7から所定の圧力を付与して透光性基板2と封止部材7とを接合することで、前記余剰接着剤を接着剤流入部21に流入させながら接合する接合工程と、を含むものである。
【0044】
従って、接合部17の前記接着領域のうち始点S及び終点T、各角部19の接着剤流入部21に対応する箇所は、接着剤流入部21が形成されない前記接着領域箇所に対して接着剤Gが多く塗布されている。このため、始点S及び終点T、各角部19の接着剤流入部21周囲に延在している接着剤Gが封止部材7と透光性基板2との接合に不要な余剰接着剤として接合部17の前記接着領域の周囲に押し出され、接合部17の周囲にはみ出ることになるが、始点S及び終点T、各角部19に対応する接合部17箇所には接着剤流入部21が形成されており、この接着剤流入部21を塗布経路18において接着剤Gが多く塗布される位置である始点S及び終点T、各角部19に対応するように設定したことで、前記接合工程において始点S及び終点T、各角部19の接着剤流入部21の周囲に延在する前記余剰接着剤が接合部17の周囲にはみ出ることなく接着剤流入部21側に導かれ、この接着剤流入部21に導かれた前記余剰接着剤を接着剤流入部21内に流入させることができる。
【0045】
すなわち、各接着剤流入部21には前記接着剤塗布工程により塗布される接着剤Gと、前記接合工程時に流入される前記余剰接着剤とが収納され、前記余剰接着剤の接合部17内側、外側へのはみ出しを抑制することができる。
【0046】
これにより、前記余剰接着剤が接合部17の内側にはみ出すことが抑制されるため、封止部材7の設計にあたって従来のように有機EL素子15と接合部17とのクリアランスを必要以上に確保することが不要となり、封止部材7自体を小型化することができる。また、前記余剰接着剤が接合部17の外側にはみ出すことが抑制されるため、従来のように封止部材7を切断するにあたって接合部17の外側にはみ出した余剰接着剤の外側を切断せずに接合部17の外壁面に沿って封止部材7を切断することができ、封止部材7(有機ELパネル)を小型化することができる。
【0047】
また本実施形態では、収納部16と接着剤流入部21は、熱プレス成型法,エッチング法,サンドブラスト法及び切削法の何れかによって形成されてなることにより、収納部16と接着剤流入部21とを同時に形成することができ、封止部材7の成形工数を低減することができる。
【0048】
また本実施形態では、接着剤流入部21(孔部20)を有する接合部17に塗布経路18に沿って接着剤Gを塗布して封止部材7と透光性基板2とを接合する例について説明したが、本発明はこれに限定されることはなく、例えば接合部17と接合する透光性基板2箇所に被接合部を設け、この被接合部に始点S及び終点T、各角部19に対応して接着剤流入部21(孔部20)を形成し、孔部20を有する透光性基板2の前記被接合部に始点Sから終点Tに至る塗布経路18に沿って接着剤Gを塗布して、透光性基板2と封止部材7とを接合してもよい。
【0049】
また本実施形態では、孔部20、接着剤Gを塗布する塗布経路18を同一部材(封止部材7もしくは透光性基板2)に設けた例について説明したが、本発明はこれに限定されることはなく、孔部20と接着剤Gは別部材に設けてもよく、例えば封止部材7の接合部17もしくは透光性基板2の前記被接合部のどちらか一方に孔部20を形成し、他方に接着剤Gを塗布して、透光性基板2と封止部材7とを接合してもよい。
【0050】
また本実施形態では、接着剤流入部21(孔部20)が角形の凹部形状を有する例について説明したが、本発明はこれに限定されることはなく、前記余剰接着剤を接着剤流入部21に流入させながら封止部材7と透光性基板2とを接合するものであれば接着剤流入部21の形状は任意であり、例えば丸形の凹部形状を有するように形成してもよいし、断面略「V」字状や「U」字状からなる溝形状に形成してもよいし、封止部材7の表裏を貫通する貫通孔によって形成してもよい。
【0051】
また本実施形態では、始点Sに位置する接着剤流入部21を始点S及び終点Tに共通に設けた例について説明したが、本発明はこれに限定されることはなく、例えば接着剤流入部21を前記余剰接着剤を流入させることが可能な始点S及び終点Tの近傍に設けてもよいし、始点Sと終点Tにそれぞれ専用の接着剤流入部21を設けてもよい。
【0052】
また本実施形態では、接着剤流入部21を各角部19と、始点S及び終点Tに設けた例について説明したが、請求項1,2,5,6に記載の本発明はこれに限定されることはなく、例えば接着剤流入部21は接合部17もしくは前記被接合部の任意の位置に形成することができる。
【0053】
なお本実施形態では、封止部材7がガラス材料からなる例について説明したが、例えば封止部材7は金属材料によって形成してもよい。但し、この場合は、リード部9,13の金属封止部材によるショートを防止するため、接着剤中に絶縁材(樹脂、ガラス材料)からなるボール状、円柱状のスペーサを含有する必要がある。
【0054】
なお本実施形態では、封止部材7側から所定の圧力が付与されることで、封止部材7と透光性基板2とを接合する例について説明したが、透光性基板2側から所定の圧力を付与して封止部材7と透光性基板2とを接合してもよい。
【0055】
【発明の効果】
以上、本発明によれば、初期の目的を達成することができ、余剰接着剤の接合部周囲へのはみ出しを抑制することで小型化を達成し得る有機ELパネル及びその製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態における有機ELパネルの斜視図。
【図2】同実施形態における封止部材の背面図。
【図3】同実施形態における有機ELパネルの製造方法を示す図。
【図4】従来の有機ELパネルを示す断面図。
【符号の説明】
1 有機ELパネル
2 透光性基板(ガラス基板)
3 透明電極
4 絶縁層
5 有機層
6 背面電極
7 封止部材
15 有機EL素子
16 収納部
17 接合部
18 塗布経路
19 角部
20 孔部
21 接着剤流入部
G 接着剤
S 始点
T 終点

Claims (8)

  1. 少なくとも発光層を有する有機層を一対の電極により挟持してなる有機EL素子が配設された透光性基板と、前記有機EL素子を気密的に覆う封止部材とを接着剤によって接合する有機ELパネルであって、
    前記有機EL素子を収納する収納部と、この収納部を取り囲むように設けられ、前記透光性基板と接合するための接合部とを前記封止部材に備え、
    前記接合部もしくは前記接合部と接合する前記透光性基板側の被接合部の少なくとも一方に、接合の際に発生する前記接着剤の余剰接着剤を流入する接着剤流入部を備えてなることを特徴とする有機ELパネル。
  2. 前記接着剤流入部が孔部からなることを特徴とする請求項1記載の有機ELパネル。
  3. 前記接着剤流入部は、前記接合部もしくは前記被接合部の少なくとも一方に設けられるとともに、ディスペンサによって塗布される前記接着剤の塗布経路の始点及び終点、もしくは前記始点及び前記終点の近傍に形成されてなることを特徴とする請求項1または請求項2記載の有機ELパネル。
  4. 前記接着剤流入部は、枠状に形成される前記接合部の角部に設けてなること特徴とする請求項1または請求項2記載の有機ELパネル。
  5. 少なくとも発光層を有する有機層を一対の電極により挟持してなる有機EL素子が配設された透光性基板と、前記有機EL素子を気密的に覆う封止部材とをディスペンサによって塗布される接着剤を介して接合する有機ELパネルの製造方法であって、
    前記有機EL素子を収納する収納部と、この収納部を取り囲むように設けられ、前記透光性基板と接合するための接合部とを備えるとともに、接合の際に発生する余剰接着剤を流入する接着剤流入部を備えた封止部材を用意し、
    前記封止部材の前記接合部もしくは前記透光性基板の前記接合部と接合する被接合部の少なくとも一方に前記接着剤流入部の形成位置を考慮して設定される前記接着剤の塗布経路に沿うように前記接着剤を前記ディスペンサを介して塗布する接着剤塗布工程と、
    前記接着剤塗布工程後に前記透光性基板もしくは前記封止部材の少なくとも一方から所定の圧力を付与して前記透光性基板と前記封止部材とを接合することで、前記余剰接着剤を前記接着剤流入部に流入させながら接合する接合工程と、
    を含むことを特徴とする有機ELパネルの製造方法。
  6. 少なくとも発光層を有する有機層を一対の電極により挟持してなる有機EL素子が配設された透光性基板と、前記有機EL素子を気密的に覆う封止部材とをディスペンサによって塗布される接着剤を介して接合する有機ELパネルの製造方法であって、
    前記有機EL素子を収納する収納部と、この収納部を取り囲むように設けられ、前記透光性基板と接合するための接合部とを備える封止部材と、前記接合部と接合する被接合部を備えるとともに、前記被接合部に接合の際に発生する余剰接着剤を流入する接着剤流入部を備えた透光性基板とを用意し、
    前記接合部もしくは前記被接合部の少なくとも一方に前記接着剤流入部の形成位置を考慮して設定される前記接着剤の塗布経路に沿うように前記接着剤を前記ディスペンサを介して塗布する接着剤塗布工程と、
    前記接着剤塗布工程後に前記透光性基板もしくは前記封止部材の少なくとも一方から所定の圧力を付与して前記透光性基板と前記封止部材とを接合することで、前記余剰接着剤を前記接着剤流入部に流入させながら接合する接合工程と、
    を含むことを特徴とする有機ELパネルの製造方法。
  7. 前記接着剤流入部の前記形成位置が前記塗布経路の始点及び終点に対応するように設定されてなることを特徴とする請求項5または請求項6記載の有機ELパネルの製造方法。
  8. 前記収納部と前記接着剤流入部は、熱プレス成型法,エッチング法,サンドブラスト法及び切削法の何れかによって形成されてなることを特徴とする請求項5から請求項7のうち何れか1つに記載の有機ELパネルの製造方法。
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