JP2009058244A - 表示装置及び表示装置用表示板の組み付け方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ケース体の前面に表示板を組み付ける際の工数を低減し、コストアップを抑えた表示装置及び表示装置用表示板の組み付け方法を提供する。
【解決手段】表示装置は、報知表示部7,7Aが設けられた表示板8と、報知表示部7,7Aに対応し仕切壁18を設けることによって形成された灯室19,19Aを有するケース体9を備えている。表示板8はケース体9の前面である仕切壁18の前面(上端面)にディスペンサから吐出された接着剤22によってケース体9に固着されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば車両に備えられる表示装置及び表示装置用表示板の組み付け方法に関するものである。
車両用の表示装置として、例えば下記特許文献1に記載のものがある。この特許文献1に記載の計器装置(表示装置)は、反射体12(ケース体)の前面側に車両の速度を現す目盛,数字などの表示部6が設けられた表示板7が配設され、指針5の指示部13によって表示部6が指示されるものである。また、表示板7の左右の縁側には複数のパイロット表示部15,16が設けられ、このパイロット表示部15,16に対応した反射体12箇所には、パイロット表示部15,16を照明する発光ダイオード8A,8Bを囲む仕切壁29が形成してある。
この様に、特にパイロット表示部15,16を有する計器装置に於いては、反射体12の前面に表示板7が密着していることが望ましい。理由は、反射体12と表示板7との間に隙間が有る(表示板7が浮き上がっている、或いは反射体12の前面が平らでない)と発光ダイオード8A,8Bの光が隣接するパイロット表示部を照らす、或いは速度を現す表示部6を照明する発光ダイオード8からの光がパイロット表示部15,16を照らしてしまい、恰もそのパイロット表示部が点灯したような現象(擬似点灯)を与えてしまうからである。
また、表示板7にパイロット表示部15,16が無い場合であっても、反射体12と表示板7との間に隙間が有ると、表示部6を照明する発光ダイオード8からの光が外部に洩れたり、逆に外光が内部に入り、表示部6に悪影響を及ぼす虞があったり、振動で表示板7が振れた際、異音や擦れ粉が発生する虞もあるなど、品質低下を招きやすい。
この様な点を改善するために、特許文献1には記載されていないが、予め悪影響を受ける箇所に対応した表示板7の裏面箇所に両面接着テープを貼るか接着糊を印刷した後、反射体12に表示板7を組み付けるようにしている。
特開2003−106876号公報
しかしながら、表示板7の裏面(或いは反射体12の前面)に両面接着テープを貼る場合、或いは表示板7の裏面に接着糊を印刷する場合の何れの場合であっても工数が増え、コスト高となっていた。
本発明はこの様な点に鑑みなされたもので、ケース体の前面に表示板を組み付ける際の工数を低減し、コストアップを抑えた表示装置及び表示装置用表示板の組み付け方法を提供することを目的とする。
本発明は前記目的を達成するため、ケース体の前面側に表示部を有する表示板を配置するようにした表示装置に於いて、前記表示板はディスペンサから吐出された接着剤によって前記ケース体に固着されるものである。
また、前記ディスペンサによる前記接着剤の塗り始め箇所または塗り終わり箇所の少なくとも一方に対応した前記ケース体の前面箇所または前記表示板の裏面箇所に凹部を設けたものである。
また、前記表示板に報知表示部が設けられ、前記ケース体には前記報知表示部に対応して灯室が設けられ、この灯室内に前記報知表示部を照明する報知表示部用光源が配置されているものである。
また、前記ケース体と前記表示板との固着箇所に前記接着剤によって形成されたフィレット部を有するものである。
また、前記接着剤が不透過性である。
また、前記表示板が立体形状である。
また、ケース体の前面に表示板を接着剤によって固着するようにした表示装置用表示板の組み付け方法であって、ディスペンサを用いて前記ケース体の前面または前記表示板の裏面に前記接着剤を塗布した後、前記ケース体の前面に前記表示板を重ね合わせ、前記表示板の表面側または前記ケース体の後面側から加圧して前記表示板を前記ケース体の前面に固着したものである。
ケース体の前面に表示板を組み付ける際の工数を低減し、コストアップを抑えた表示装置及び表示装置用表示板の組み付け方法を得ることができる。
本発明を、例えば車両に備えられる表示装置を実施形態として説明する。図1は、本発明の第1実施形態を示す表示装置の部分断面図である。図2は、ディスペンサを用いてケース体に接着剤を塗布した状態を示す部分正面図である。図3は、ケース体と表示板の固着箇所(図1に於けるA部)を示す拡大断面図である。
表示装置は、硬質な回路基板1と、この回路基板1の裏面側に回路基板1と導通状態で装着され、回路基板1を貫通して前方に延びる回動軸2を有する例えば速度計用の表示器本体3と、回動軸2に固着され指示部4を有する指針5と、この指針5の背後に配置され指示部4の指示対象となる車両の速度を現す目盛,数字などの表示部6および車両の作動状態あるいは異常内容などを表示する報知表示部7,7Aが施された表示板8と、この表示板8と回路基板1との間に配置され表示板8が保持されるケース体9を備えている。
また、回路基板1上に実装され指針5の指示部4を照明する光源としての指針用発光ダイオード10と、表示板8の表示部6および報知表示部7を照明するための光源としての表示部用発光ダイオード11および報知表示部用発光ダイオード12,12Aと、表示板8の可視領域を定める見返し板13と、表示板8や見返し板13などの前方側を被う無色透明な透視板14と、回路基板1の裏面側を被う合成樹脂製のカバー15などを備えている。
表示板8は、合成樹脂製の無色透明な基板に表示部6と報知表示部7,7Aを施したものである。詳細は図示しないが、表示部6は、表示部6となる箇所を例えば白色の着色透過層で印刷した後、表示部6以外の地部となる箇所を例えば黒色の不透過層で印刷したものである。また、例えばエンジンオイル表示部あるいはアッパービーム表示部などの報知表示部7,7Aは、報知表示部7,7Aとなる箇所を例えば黒色の透過層で印刷した後、報知表示部7,7A以外の地部となる箇所を例えば黒色の不透過層で印刷したものである。表示部6を形成するための不透過層と報知表示部7,7Aを形成するための不透過層は同一工程で設ければ良い。この表示板8は各層を印刷後、圧空,プレス等によって報知表示部7を施した領域が他領域より前面側(視認者側)に突出した立体形状としてある。
ケース体9は、遮光性のある例えば白色の合成樹脂からなり、回動軸2周囲の指針用発光ダイオード10を囲むように表示板8と回路基板1との間に配置された略円形の筒部16と、表示部用発光ダイオード11の周りに回路基板1側から表示板8の表示部6側に向かって傾斜して形成された傾斜壁17と、各報知表示部7に対応して配置された報知表示部用発光ダイオード12,12Aを囲む仕切壁18と、仕切壁18を設けることによって形成された灯室19,19Aと、外周壁20などを有している。
表示板8は、ケース体9の前面側に配置され、ディスペンサ21から吐出された粘性を有する黒色(不透過性)の接着剤22によってケース体9の前面に固着されている。本実施形態に於ける接着剤22が塗布される箇所は、主に報知表示部7,7Aに対応した灯室19,19Aを形成するための仕切壁18の前面(上端面)であるが、例えば灯室19内の報知表示部用発光ダイオード12の光が点灯しても隣接する報知表示部7Aに悪影響を及ぼさなければ、図2に示す様に灯室19,19Aの全周に対応した仕切壁18箇所に塗布しなくとも良く、必要に応じて塗布すれば良い。
図3は、ケース体9の仕切壁18の前面に接着剤22を塗布した後、ケース体9の前面に表示板8を重ね合わせて(配置して)表示板8を固着した際の部分断面である。ケース体9の仕切壁18先端と記表示板8裏面との固着箇所には、接着剤22によってフィレット部23が形成されている。
この様に構成された表示装置に於いて、例えば灯室19内の報知表示部用発光ダイオード12が点灯すると、報知表示部用発光ダイオード12に対応した報知表示部7が透過照明される。この際、報知表示部用発光ダイオード12を囲む仕切壁18と表示板8の裏面とは接着剤22によって固着されているために、報知表示部用発光ダイオード12の光が隣接する灯室19A内に洩れ、報知表示部7Aに悪影響を与えるようなことはない。同様に、報知表示部用発光ダイオード12からの光で表示部6が照明されたり、表示部用発光ダイオード11からの光で報知表示部7が照明されるようなこともない。
また、表示板8をケース体9の前面に固着する際の固着部材(手段)がディスペンサ21から吐出された接着剤22であるため、従来の様に、表示板8の裏面に両面接着テープを貼る或いは接着糊を印刷する必要が無く、工数を低減でき、コストアップを抑えることができる。更に、ディスペンサ21によって定量的に塗布されることで、接着剤22の塗布量が多すぎて部分的にはみ出したり、逆に不足して光洩れや接着強度不足になるということがない。また、接着剤22が不透過性である黒色であるため、遮光性が高く、表示部6や報知表示部7,7Aに及ぼす悪影響を抑えるにはより効果的である。
また、ケース体9と表示板8との固着箇所に、接着剤22によるフィレット部23が形成されるため、ケース体9と表示板8との接着強度を高めることができる。また、表示板8が平板に比べて平面度や平行度の出にくい立体形状であると、表示板8とケース体9との間に部分的に隙間が発生しやすいが、接着剤22によって隙間を埋めることができるので、立体形状であっても品質低下を招くことはない。従って、デザイン自由度が増す。
以下に、前述した表示装置の組み付け方法について説明する。カバー15を組み付け用の治具(図示せず)に載せ、表示器本体3や各発光ダイオード10,11,12,12Aが装着された回路基板1をカバー15の前面開口側に載置してケース体9の前面に表示板8を固着する。次に、接着剤22が塗布されたケース体9を回路基板1上に載置した後、表示板8をケース体9の前面側に配置する。その後、表示器本体3の回動軸2に指針5を固着し、予め透視板14が組み付けられた見返し板13を表示板8の前面側に被せて、図示しないが、見返し板13あるいは透視板14に設けられた係止片をケース体9に設けた係合部に挿入する(所謂フック止め)ことによって組み終わる。
表示装置の組み付け方法は上述の通りであるが、ケース体9の前面に表示板8を組み付ける(固着する)方法について詳述する。先ず、ノズル24が仕切壁18上で停止し、ノズル24の先端から粘性を有する接着剤22が吐出されながら塗布を必要とする仕切壁18の前面上をノズル24がXY(面)方向に移動する。塗布後の接着剤22は線状となっているが、線(接着剤22)と線(接着剤22)が交わる或いは同一箇所に二重に塗布されるようにはなっていない。従って、所定箇所までノズル24が移動したら、その時点で吐出が中止され、次の塗布箇所にノズル24が移動して吐出が開始される。図2は、ディスペンサ21を用いてケース体9の前面に接着剤22を塗布し終わった状態を示す。
次に、ケース体9の前面に表示板8を重ね合わせ、表示板8の表面側(前面側)から加圧する。加圧箇所は、主に接着剤22が塗布された領域に対応した領域であり、本実施形態に於ける加圧力は、平方センチ当たり2〜3kgである。これによって、表示板8がケース体9の前面に組み付け(固着)される。
この様に、ケース体9の前面にディスペンサ21を用いて接着剤22を塗布した後、表示板8を重ね合わせて加圧して表示板8をケース体9の前面に組み付けるようにしたことにより、組み付け工程が簡素化され、製品コストを抑えることができる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、例えばケース体9の前面に接着剤22を塗布したが、接着剤22は表示板8の裏面に塗布するようにしても良い。また、報知表示部7を設けた表示装置としたが、報知表示部7は必ずしも設けられていなくとも良い。また、接着剤22が塗布されたケース体9に表示板8を重ね合わせて加圧する際は、ケース体9の後面側から加圧するようにしても良い。
図4は、本発明の第2実施形態を示すケース体の部分斜視図である。本実施形態はケース体が異なるのみで、他は前記第1実施形態と同じため、詳細説明及び図示は省略する。
ノズル24の先端から接着剤22が吐出される際、接着剤22の塗り始め箇所と塗り終わり箇所は他の箇所に比べて接着剤22が若干多く吐出されてしまう。接着剤22が多く吐出されると、接着剤22が例えば仕切壁18の前面からはみ出して内壁を伝い悪影響を及ぼす虞がある。そこで、接着剤22が塗布される仕切壁18の前面に部分的に凹部25を設けるものである。凹部25を設けることによって凹部25が接着剤22溜まりとなって、接着剤22が塗布不可範囲に回り込むことを防ぐことができる。
凹部25は、接着剤22の塗り始め箇所と塗り終わり箇所のどちらか一方であっても良いし、両方であっても良い。また、必ずしも凹部25を設ける必要はない。上述した様に悪影響を及ぼす虞がある箇所に設ければ良い。なお、表示板8の裏面に接着剤を塗布する場合は、表示板8の裏面箇所に凹部を設けるものとする。
仕切壁18(ケース体9)の前面に凹部25が設けられていても、接着剤22を塗布する方法は前記第1実施形態と同様である。ノズル24が仕切壁18の凹部25上で停止し、ノズル24の先端から粘性を有する接着剤22が吐出されながらノズル24が図4中、矢印方向に移動する。接着剤22の塗り始め箇所には接着剤22が若干多く吐出されるが、凹部25を設けることによって接着剤22のはみ出しが抑えられる。なお、接着剤22の塗り終わり箇所に凹部25が設けられている場合には、凹部25上でノズル24が停止して吐出が中止されるようになる。
本発明の第1実施形態を示す表示装置の部分断面図。 ディスペンサを用いてケース体に接着剤を塗布した状態を示す部分正面図。 ケース体と表示板の固着箇所(図1に於けるA部)を示す拡大断面図。 本発明の第2実施形態を示すケース体の部分斜視図。
符号の説明
6 表示部
7,7A 報知表示部
8 表示板
9 ケース体
12,12A 報知表示部用発光ダイオード(光源)
19,19A 灯室
21 ディスペンサ
22 接着剤
23 フィレット部
24 ノズル
25 凹部

Claims (7)

  1. ケース体の前面側に表示部を有する表示板を配置するようにした表示装置に於いて、前記表示板はディスペンサから吐出された接着剤によって前記ケース体に固着されるものであることを特徴とする表示装置。
  2. 前記ディスペンサによる前記接着剤の塗り始め箇所または塗り終わり箇所の少なくとも一方に対応した前記ケース体の前面箇所または前記表示板の裏面箇所に凹部を設けたことを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  3. 前記表示板に報知表示部が設けられ、前記ケース体には前記報知表示部に対応して灯室が設けられ、この灯室内に前記報知表示部を照明する報知表示部用光源が配置されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の表示装置。
  4. 前記ケース体と前記表示板との固着箇所に前記接着剤によって形成されたフィレット部を有することを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載の表示装置。
  5. 前記接着剤が不透過性であることを特徴とする請求項1から請求項4の何れかに記載の表示装置。
  6. 前記表示板が立体形状であることを特徴とする請求項1から請求項5の何れかに記載の表示装置。
  7. ケース体の前面に表示板を接着剤によって固着するようにした表示装置用表示板の組み付け方法であって、ディスペンサを用いて前記ケース体の前面または前記表示板の裏面に前記接着剤を塗布した後、前記ケース体の前面に前記表示板を重ね合わせ、前記表示板の表面側または前記ケース体の後面側から加圧して前記表示板を前記ケース体の前面に固着したことを特徴とする表示装置用表示板の組み付け方法。
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